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三井アウトレットパーク木更津のEC現場に自動配送ロボットを導入、梱包資材などの配送を自動化

11ヶ月 2 週間 ago

三井不動産は6月20日、三井アウトレットパーク木更津のEC現場に自動配送ロボットを導入、梱包資材などの配送を自動化し、配送業務の負担を軽減する実証実験を開始したと発表した。施設内での梱包資材などの配送を自動化し、店舗在庫をECに利用する自社ECサイト「三井アウトレットパーク オンライン」の配送業務の負担軽減などをめざす。

「三井アウトレットパーク・オンライン」のイメージ
「三井アウトレットパーク・オンライン」のイメージ

「三井アウトレットパーク オンライン」は、三井不動産が3月17日に開設したアウトレットモールの店頭商品をオンラインで販売するECサイト。千葉・木更津や三重・長島など国内13拠点で運営するアウトレットモール「三井アウトレットパーク」の出店ブランドから、約140のショップが参加。約6万アイテムを取り扱っている。

「三井アウトレットパーク オンライン」の商品のほとんどは、出店店舗の在庫から引き当てし、アウトレット施設から出荷している。そのため、店舗スタッフは日々の接客業務に加えて、注文商品の引き当て、ピッキング、商品梱包、配送業者への商品引き渡しといった配送業務が発生している。

商品梱包の作業では、店舗側で所定の梱包資材保管場所へ梱包資材を取りに行く業務に、配送業者は広大な敷地内で各店舗を巡回するためにの集荷業務へ負荷がかかっているという。

「三井アウトレットパーク オンライン」の今後の需要拡大に備え、ロボット活用による自動配送で梱包資材などのアウトレット施設内の配送効率を向上、配送業務の負担軽減につなげる。

三井不動産は米国企業のAvrideの自動運転配送ロボットを現場に導入。自動配送ロボットを用いることで梱包資材の配送や梱包した商品の運搬を自動化することによる配送の効率化をめざす。

配送ロボットのイメージ
配送ロボットのイメージ
大嶋 喜子
鳥栖 剛

GoogleはWebの花を咲かせる太陽? それとも破壊神? 今、検索を取り巻く状況とは【ネッ担まとめ】 | 新・ネットショップ担当者が知っておくべきニュースのまとめ

11ヶ月 2 週間 ago
ネットショップ担当者が読んでおくべき2025年5月25日~6月20日のニュース

2025年6月11日、なかなか刺激的なタイトルのコラムが、英国の大手放送メディア「BBC」に寄稿されました。これまで検索シェア90%超をキープしてきたGoogleに対し、「Google is the Sun that lets the flowers grow.(インターネットを庭にたとえると、Googleは花を咲かせる太陽のような存在)」とたとえる一節もありました。しかし、導入から1年が経過した「AI Overview(AIによる概要:AIO)」によって、Webサイトへのアクセスが大幅に減少していることも指摘されているなか、「AI MODE」によってその傾向がさらに加速するのではないかという懸念が広がっているのも確かです。

目の前にある情報の真偽を確かめることが大切

Is Google about to destroy the web?(GoogleはWEBを破壊しようとしているのか?) | BBC
https://www.bbc.com/future/article/20250611-ai-mode-is-google-about-to-change-the-internet-forever

If Google makes AI Mode the default in its current form, it's going to have a devastating impact on the internet – Lily Ray(もしGoogleが現状のままAIモードをデフォルトにした場合、インターネットに壊滅的な影響を与えることになるでしょう。)

冒頭で取り上げた記事がこちら。記事には世界的に著名なSEOコンサルタント、リリー・レイ氏のコメントも掲載されていますが、危機感を抱いているようすが伺えます。ただ、これも「現状のままをデフォルトにした場合」という前提条件がついていることに注意したいですね。

あわせて読んでおきたい、リリー・レイ氏のインタビュー記事も紹介します。

Googleが本当に見ているSEO指標は?AI検索・LLMO時代の本質に迫る|リリー・レイ氏インタビュー | ミエルカ. マーケティング ジャーナル
https://mieru-ca.com/blog/seo-and-llmo-lily-ray/

基本的には、通常のSEOで行っていることと大きく変わらないと思います。

今は「同一人物であっても、1か月・1週間違うだけで見解が変化する」といった状況ではないかと思いますが、「BBC」の記事とミエルカの記事を読み比べると、随分トーンが違う印象です。

「Google Discover」など比較的新しい機能でも広告が表示されていることから、いずれ「AIO」や「AI MODE」に広告が出稿されることは想像に難くありません。Googleは、「Google」利用者が減少し広告収益が上がらなくなることを危惧しているでしょうから、「Google離れ」だけは避けたいでしょう。

私のクライアントでも、「ChatGPT」「Perplexity(パープレキシティ)」「Gemini」からのサイト流入が目に見えて増加しています。従来の検索エンジンからの流入を新しいツールが取りにきていることは間違いないでしょう。

しかし未来予測は本当に難しく、そしてなかなか当たりません。たとえば、2024年5月に下記のような予測記事が出て、SEO界隈では少し騒ぎになりました。

AIの台頭によって検索エンジンからサイトへのトラフィックが2026年までに25%減少すると調査会社が予測 | Gigazine
https://gigazine.net/news/20240523-google-ai-search/

各社のデータを見ても微減なものはあり、あと半年で急減することもゼロではありませんが、現状では考えにくいですね。とはいえ、Googleのサービスも完全無欠ではなく、シェアを取ることなく早期終了したものもあります。

2019年3月に発表したGoogleのクラウドゲームサービス「Google Stadia(グーグル スタディア)」は、「携帯ゲーム機やスマホゲームを滅ぼす存在になりうる」という触れ込みもありました。しかし、サービス期間は2019年11月から2023年1月まで、4年も経たないうちに終了しています。

Googleのような企業でもこのようなことがあるわけですから、新興AIサービスの未来は不確定要素の方が多い気がします。AIの普及・台頭は間違いありませんが、不確定要素に踊らされず、目の前にある情報の真偽、・是非を峻別できるようにしていきたいですね。

要チェック記事

マーケティング関連

「カラーミーショップ大賞2025」受賞傾向&今日からできるショップ改善のヒントを大公開! | よむよむCOLORME
https://shop-pro.jp/yomyom-colorme/105001

ECサイト構築サービス「カラーミーショップ」が主催する、ECサイトのコンテスト。2025年度大賞の「KEY MEMORY Online Shop(キーメモリーオンラインショップ)」は、私が講師を努めた「カラーミーショップ」の講座「カラーミーカレッジ」の受講生店舗でもあり、今回の受賞を大変喜んでいます。

  • WordPressを利用したコンテンツマーケティング
  • レビュー投稿で顧客の安心感を可視化
  • 越境ECアプリを利用した海外販路の拡大
  • Instagram、TikTok、YouTubeなど動画SNSの活用

繁盛店が取り組んでいる上記の取り組みは、多くの店舗さんにもヒントがたくさんあると思いますので、ぜひご覧ください。「カラーミーカレッジ」受講後の変化についてのインタビュー記事もあります。

ネットショップも実店舗もDIY! 鎌倉の小さなお店「KEY MEMORY」の起業と成長の話 | よむよむCOLORME
https://shop-pro.jp/yomyom-colorme/66925

店選びは“Googleマップ”が主流? 写真やクチコミが少ない店はスルーされる時代に【ニュートラルワークス調べ】 | Web担当者Forum
https://webtan.impress.co.jp/n/2025/06/05/49478

一企業の調査データですが、「お店選びは口コミサイトやSNSより『Google Maps』」というのは興味深いです。

「Googleマップの情報が少ないと『行くのをやめる』が2割弱」

店舗もあるなら、O2Oも重要な売上確保の戦略。SEO、SNSだけではなく、ローカル検索も意識していかねばですね。

地方・50代・フリーランスがこの先どうするのか?-どこかで誰かが見ていてくれると思いながら- | 運営堂
https://www.uneidou.com/22292.php

「ネッ担まとめ」の前任者、森野誠之さんのブログ。EC黎明期に若くして従事した方たちも50代~60代を迎えるにあたり、事業承継、引退など、さまざまな道を選ぶ方が増えてきました。

「特徴がない=ユーティリティープレーヤー」「これからの武器は言語化、棚卸し、裏方力かも?」

かくいう自分も50代が見えてきているなかで、少し先を歩む森野さんの言葉に思いを巡らせました。

SEO関連

AI Mode/AI Overviewはウェブトラフィックを送る、Google CEOが約束 | 海外SEO情報ブログ
https://www.suzukikenichi.com/blog/google-ceo-expects-ai-mode-to-drive-web-traffic/

GoogleのCEOスンダー・ピチャイ氏へのインタビューにて。ピチャイ氏は「『AI Mode』がウェブへトラフィックを送ることを、製品の方向性として非常に重視している」としながらも、本音と建前が見え隠れします。Googleとしては収益を上げることが何よりも重要ですからね。

SEO施策の失敗、8割以上が経験あり。具体的要因と改善策とは?【レオソフィア調べ】 | Web担当者Forum
https://webtan.impress.co.jp/n/2025/06/17/49505

8割以上が「SEOの失敗経験があり」と回答し、61.9%が「SEOに関する知識不足」をあげていることから、「正しく健やかな施策を行っている人が思いのほか多いのかも」とうれしくなりました。

商品検索はAmazon内が65%、楽天市場内が54%、Googleが44%。生成AIでの探索は7% | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/14236

質問項目によって一律ではない点に注意が必要ですが、500名を超えるアンケートなので、EC事業者は商品検索の現在地の情報として持っておいて損はないでしょう。

マーケターの6割「AI Overviewsによる自然検索流入減」を実感、9割がSEO戦略見直し【Google検索のAI要約の影響調査】 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/14154

こちらも上記とあわせて。日本在住で自社のWeb広告の運用およびSEOに携わっているマーケティング担当者325人の回答というのは参考になるかもしれません。

今、みなさんにお伝えしたいこと

Octet Men's Fashion Channel | YouTube
https://www.youtube.com/channel/UC1bnot9VbdsEqm3_xHSwjow

もはや「アフターコロナ」という言葉を見聞きすることも減った昨今。それでも、あの数年が人と人、人とWebの進化・変化に大きく影響したことはあると思います。

あの空白を埋めるように、会いたい人に会いに行く、話したい人と話す時間を大切にしていますが、先日、その1人であるメンズセレクトショップ「オクテット 名古屋」の代表 林啓成さんに会いに名古屋へ行ってきました。

「楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー」受賞経験もある同店のYouTubeチャンネル「オクテットチャンネル」は登録者約2.7万人を誇ります。最近は、審査通過率5%といわれる音声プラットフォーム「Voicy」も開始しました。

今回、「Voicy」の番組に4本出演させていただいたのですが、自分がとても楽しそうに話している声に我ながら驚きました。SEO、SNS、コンテンツ、AI時代の検索行動についてトークしていますので、ぜひ下記よりお聞きください。

SEOって、もう終わってる?──酒匂さんに聞く“これからの検索”のリアル | オトナ仕事図鑑byハヤシ
https://voicy.jp/channel/880814/6800807

AIツールでポッドキャストも簡単に生成できるようになっている今、むしろ生の人の声によるメディアが見直されそうな気もしています。

それではまた次回! 酒匂(さこっち)の「ネッ担ニュースまとめ」をよろしくお願いいたします。

ECマーケティング人財育成は「EC事業の内製化」を支援するコンサルティング会社です。ECMJコンサルタントが社内のECチームに伴走し、EC事業を進めながらEC運営ノウハウをインプットしていきます。詳しくはECMJのホームページをご覧ください。

UdemyでECマーケティング動画を配信中です。こちらもあわせてご覧下さい。

ユウキノインは寄り添い伴走しながら中小企業・ECサイトのSEOからコンテンツマーケティング、プレスリリースやクラウドファンディングなど集客・販促・広報をお手伝いする会社です。詳しくはユウキノインのホームページをご覧ください。

Designequationは何かに特化したサポートではなく、モール・ベンダー選定や広告・CSなど各企業に合わせたカスタマイズ型の運用サポートを行っています。

酒匂 雄二

ジュピターショップチャンネル、2025年秋にUGC型コマースと美容メディア型コマースを開始

11ヶ月 2 週間 ago

テレビ通販大手のジュピターショップチャンネルは2025年秋、暮らしと美容をテーマにした新たなソーシャルコマース事業を始める。

UGCコミュニティ型、エイジングケアに特化したメディア型のソーシャルコマースで、顧客同士のつながり、信頼できるプロから必要な情報を得られる場の提供をめざす。

UGCコミュニティ型のコマースは「うちのね、」、エイジングケア特化のメディア型コマースは「CanauBi(カナウビ)」の名称で展開する。「うちのね、」は消費者同士のつながりの構築、「CanauBi」は美容のプロが情報を届けるのが特長という。

ジュピターショップチャンネルは、ライブコマース事業として2021年にライブ動画を通じて商品を販売するショッピングライブサービス「コレイヨ」を開始。その後、利用者のニーズに応じて「コレイヨ」をソーシャルコマース事業へと発展させ、インフルエンサーによるユーザー目線での使用感や体験に基づく情報を提供してきた。

「うちのね、」「CanauBi」は「コレイヨ」で培った知見を生かしながら、利用者同士のつながり、信頼できるプロから必要な情報を得られる場の提供をめざす。なお、「うちのね、」は「コレイヨ」のリブランディングとなる。

テレビ通販と2つの新ECサービスのビジネスモデル
テレビ通販と2つの新ECサービスのビジネスモデル

UGCコミュニティコマース「うちのね、」

「うちのね、」では、インフルエンサーや一般の消費者による商品活用の投稿を通じて、暮らしに役立つアイテムを紹介。共感やリアルな声を軸とした購買体験を提供する。取扱い予定カテゴリは、 ホームグッズ、家電、食品など。

これまで「コレイヨ」を利用していた顧客が継続利用できるよう案内を進める。

2025年秋、既存の「コレイヨ」を「うちのね、」に刷新する
2025年秋、既存の「コレイヨ」を「うちのね、」に刷新する

エイジングケア特化メディア「CanauBi」

「CanauBi」は美容コンテンツを軸としたECサービス。プロの美容家や専門医などによる記事・動画などのオリジナルコンテンツを配信する。取扱商品は化粧品、ヘルス(サプリメント)など。

化粧品やヘルスに特化した、美容情報発信型のECサービスとする
化粧品やヘルスに特化した、美容情報発信型のECサービスとする
大嶋 喜子

Z世代に支持されるには? “界隈を編集する”ポップアップ“文脈ストア”でアプローチしよう | その道のプロが解説するポップアップストア出店の“いろは”

11ヶ月 2 週間 ago
Z世代にとって“買う”とは、“共感できる文脈の中に参加する”こと。ポップアップは商品を並べるだけでなく、文化や世界観を立ち上げる場でなければなりません。

ポップアップストアは、今やD2Cブランドや大手メーカーにとって定番の販促手法となりました。カウンターワークスの調査では、実施経験者の99%が何らかの効果を実感しています。一方で、Z世代の購買行動は近年、スペックや価格ではなく、“文脈”や“界隈”への共感に重きが置かれるようになってきており、単に「売るための場」ではなく、「自分もこの物語の一部だ」と感じられる体験設計が求められています。本記事では、Z世代に支持される“文脈ストア”の本質と可能性を、具体的な事例をもとに読み解いていきます。

記事のポイント
  • Z世代の消費行動は「共感する界隈への参加」が軸へ。購買はその文脈への“関与”として発生
  • “界隈”を意識したポップアップは“商品を売る場”ではなく“文化を編集・体験する空間”として設計する
  • オンラインとの接続やコミュニティ設計を通じて、、その場限りで終わらない「文脈の持続性」が鍵

Z世代の消費行動は「文脈と共感が購買を動かす」。ニーズに応えるポップアップ設計の3ポイント

Z世代は、SNSを通じて日常的に「共感」に触れながら育ってきた世代です。InstagramやX(旧Twitter)、TikTokといったSNS上で、他者の選択や価値観がリアルタイムで可視化される環境で形成された「界隈」こそが、Z世代にとってのリアルな文化圏と言えます。

そのため、ブランドが何を提供しているか以上に、「誰が支持しているか」「どのような背景があるのか」が重要になります。

ポップアップストアにおいても同様で、展示や接客以上に“空気感”や“立ち上がる文脈”が重視されるようになってきていることは、押さえておくべきポイントです。

そんなZ世代の価値観に応えるポップアップを設計するには、次の3つの軸を意識することが重要です。

1. キーパーソン(推し)を起点とした構成

界隈を象徴する存在、インフルエンサーやアーティストなどを中心に空間を構築することで、共感を得やすい接点を生み出します。単なるタイアップではなく、彼らの価値観や表現手法を設計段階から反映させることで、熱量のある来場体験を生み出せます。

2. 世界観の統一

香り・音・照明・温度といった感覚的な要素から、SNS上でのビジュアル、投稿テンプレートに至るまで、トーン&マナーをそろえることが不可欠です。世界観を途切れずに接続することで、「その場にいた感覚」をリアル・オンラインの双方で再体験できます。

3. 参加の余白を用意する

来場者がただ“来る”のではなく、コンテンツの一部として関与できる設計が鍵となります。物理的には、書き込みスペースや持ち帰り可能な冊子、オンラインではハッシュタグ投稿や投票企画、さらにはInstagramライブやTikTok配信など、会場に足を運ぶことができないSNSフォロワー層も巻き込む仕組みを組み込むことで、“界隈全体”を取り込む文脈設計が可能になります。

この3ポイントを組み合わせることで、「ここにいると自分が肯定される」と感じられる空間が実現します。

文脈設計が光るポップアップ事例3選

ケース1:POPEYE Web Presents BAZAAR at 自由が丘ひかり街(2023年8月・2024年3月・2024年6月)

2024年6月27日と28日の2日間、雑誌『POPEYE』のWeb編集部には東京・自由が丘の老舗商店街「ひかり街」でバザーイベントを実施。このイベントでは、編集部メンバーの私物、料理家・土井光さんのアイテムなどが販売され、訪れた人々にとって新たな発見の場となりました。

出典:POPEYE Web

また、同時に実施した「BOOK SWAP MEETING」では、来場者が自分の本を持ち寄り、『POPEYE Web』が用意した本棚から別の一冊と交換するという、読書好きにはたまらない企画が展開されました。

出典:POPEYE Web

さらに、バザーで商品を購入した来場者には、『POPEYE Web』編集部が独自に作成した「自由が丘マップ」を配布。編集部お薦めのスポットを巡る楽しみも提供しました。

出典:POPEYE Web

このイベントは、『POPEYE Web』が掲げる「Come Join us!」の精神を体現するもので、読者との直接的な交流を通じて、ブランドの世界観をリアルな場で共有する試みとして成功を収めました。

ケース2:rom&nd(ロムアンド) at アンノン原宿(2024年12月)

韓国発の人気コスメブランド「rom&nd(ロムアンド)」は、2024年12月23日から2025年1月2日にかけて、東京・原宿でポップアップイベント「ロムアンドのおうち」を実施しました。

テーマは「コスメオタクの友だちの部屋」。空間全体が「rom&nd」の世界観を反映しており、商品の陳列というよりも「推しアイテムの見せ合い」や「お気に入りの使い方を語る」ような、同好の士同士の共有体験が可能な構成を志向しています。

コスメに囲まれた部屋のなかでは、メイクアップ体験だけでなく、フォトスポットやガチャガチャ企画、SNS連動のミッションイベントなどを展開し、来場者は受け身の顧客ではなく“場作りの参加者”となる余白のある設計でした。

「ロムアンドのおうち」は単なる販促施策ではなく、コスメを軸とした界隈における価値観を可視化・共有する点で、Z世代の共感的消費行動に適応しながら、“わたしの好き”という感覚を他者と共鳴し合える文脈型ポップアップの好例といえるでしょう。

ケース3:CULTURE SNACK VOL.01 at コクヨ東京品川オフィス「THE CAMPUS」および周辺エリア(2024年11月)

2024年11月27日〜30日にかけて、品川・THE CAMPUSおよびその周辺エリアで実施された『CULTURE SNACK VOL.01』は、地域の企業やクリエイターが共同で企画・参加した、街ぐるみのカルチャーイベントです。

コクヨの社員有志による「謎解き部」が主催した体験型コンテンツ、地元パン屋とのコラボによる“朝活ワークショップ”、さらには事務椅子に乗って街を疾走する「いす1グランプリ」など、ユニークなプログラムが複数展開されました。

「CULTURE SNACK VOL.01」の魅力は、単なる地域振興や企業PRにとどまらず、「日常の中の文化」を再編集し、来場者自身がその文脈の一部として関われる設計にありました。

特に、“朝活界隈”や“オフィス文化界隈”といった価値観を共有する層に対して、「品川のパン屋さんを楽しむ朝活ワークショップ」や「コクヨサウナ部によるプロモーション」など、仕事や日常生活と地続きのプログラムを通じて共感を引き出す構成となっていました。

従来型のポップアップとは一線を画し、“生活者の視点に根ざした界隈性”を理解した設計で、優れた事例といえます。

オンラインとリアル:文脈接続のポイント

ポップアップは短期的なイベントである一方、その場で生まれた“界隈性”をどう持ち帰ってもらうかが重要です。そのために、オンラインとの接続設計が欠かせません。

  • 来場者が撮影した写真や動画をSNSで拡散できるハッシュタグキャンペーン
  • ポップアップ限定商品のEC展開
  • 来場者限定コミュニティ(LINEオープンチャットやDiscordなど)への招待

こうした仕掛けを用意することで、ポップアップはその場限りではなく、文脈が持続する「関係性の起点」となります。

実務者視点での設計上の注意点

Z世代は過剰な演出や「売られている」感に敏感です。そのため、以下の3点を押さえることが重要です。

  • 界隈性のリサーチと協業:対象となる界隈について十分な理解を持ち、実際にその界隈に属する人物との協業や監修を行う。
  • リアルな体温感の演出:作り込みすぎず、体験や共創の余白を残す設計を心がける。
  • フィードバックループの仕組み:イベント後も関係を継続できるよう、SNSやデジタル施策を連動させておく。

まとめ:文脈を売る時代のポップアップ

ポップアップストアは今、単なる販売チャネルではなく、「界隈を編集するメディア」へと進化しています。

Z世代にとって“買う”とは、“共感できる文脈の中に参加する”ことです。だからこそ、ポップアップは商品を並べるだけでなく、文化や世界観を立ち上げる場でなければなりません。

ブランドと消費者が新しい関係性を結ぶための「共創の場」として、文脈型ポップアップの可能性はこれからも広がっていくでしょう。

筆者からのお知らせ
「ECカンファレンス2025 Summer」で7月17日(木)16:20~16:50、筆者の中原がポップアップ×ECのOMO戦略を解説します(詳しくは画像をクリックしてください)。
中原 祐一郎

中国発の格安EC「Temu」、日本の販売事業者による出店を完全開放。招待制→招待なしで出店可能に

11ヶ月 2 週間 ago

中国PDDホールディングスの格安ECモール「Temu」は6月20日、日本国内事業者向けの「国内販売事業者の募集プログラム」を全面開放した。プログラムは2025年1月から招待制でスタートしていたが、招待なしで出店できるようになる。

「Temu」は「国内販売事業者の募集プログラム」を本格展開することで、プラットフォーム上の商品ラインナップを拡充する。それにより、出店企業は新たな何百万人もの新規顧客層へリーチできるようになるとしている。

全面開放により、日本国内で登録し、在庫を保有する事業者であれば、招待なしで「Temu」の出店に申し込むことができるという。「Temu」によると、新規販売事業者の50%以上が、登録後20日以内に初回販売を達成しているという。

「Temu」は世界90以上で事業を展開し、安価な製品を提供。2022年9月に米国でサービスを開始し、日本では2023年7月にサービスをスタートした。効率化したサプライチェーンによって豊富な商品、価格の手頃さが消費者の支持を集めている。

鳥栖 剛

ジャパネット、TOKIO国分太一氏の報道を受け番組・広告を中止・順次差し止め

11ヶ月 2 週間 ago

ジャパネットホールディングスは6月20日、広告などに起用しているタレントのTOKIO 国分太一氏について、コンプライアンス上の問題行為が複数回あったとの発表を受け、出演する番組・広告を中止・順次差し止めると発表した。

ジャパネットたかたが展開するCMの差し止め、ジャパネットブロードキャスティングがBS10で放送している番組「国分太一のTHE CRAFTSMEN」の放送中止を決定。そのほか既に展開している広告についても、順次差し止める。

なお、国分氏を掲載した一部のカタログ・DMについては、既に発送しているものが届く場合があるとした。

ジャパネットHDは「国分さんは長きにわたり広告・番組にご出演をいただいており、このような判断をしなければならないことは弊社としても大変残念な想いでおります。詳細な事実がわからない状態ではあるものの、コンプライアンス上の問題行為ということ、活動休止となることを受けこのような判断といたしました」とコメントしている。

鳥栖 剛

製造業・卸売業など中小企業のBtoB取引に特化したクラウド型ECサービス「セカイカート」を提供、DGビジネステクノロジー

11ヶ月 2 週間 ago

DGビジネステクノロジー(DGBT)は6月19日、ジェーエムエーシステムズ(JMAS)と提携し、JMASが開発・提供するクラウド型BtoB-ECサービス「セカイカート」の取り扱いを開始すると発表した。

製造・卸売業の中小・中堅企業が抱えるBtoB-ECの立ち上げや拡張に関する課題に対して、スピーディーかつ柔軟に構築・運用できる環境を提供。国内外での販路拡大、デジタルシフトの加速を支援する。

DGBTはこれまで、BtoCに加えてBtoB-ECにも対応し、複雑な商流・業務要件への柔軟性に対応できるエンタープライズ企業向けEC構築パッケージ「SI Web Shopping」を提供してきた。一方で、パッケージ型構築だけでは、スピード面やコスト面で中小企業の悩みに対する柔軟な対応、アプローチの幅が限定されるといった課題を抱えていたという。

こうした状況を踏まえ、DGBTはJMASが提供するクラウド型BtoB-ECサービス「セカイカート」の取り扱いを開始した。「セカイカート」の導入しやすさや柔軟性に加え、BtoBを含む多様なEC構築・運用で培った実践的なノウハウ、ERPを源流とした業務設計力、プロジェクトマネジメントの実行力を掛け合わせることで、企業フェーズや課題に応じた柔軟かつ実行力のあるBtoB-EC支援体制を提供する。

「セカイカート」は、製造業・卸売業など中小・中堅企業のBtoB取引に特化したクラウド型ECサービス。BtoB特有の業務に対応する標準機能に加え、多様な商流への対応力も備えており、スピーディーかつ低コストで導入できる。主な特長は次の通り。

1. BtoB取引に最適化された販売・業務機能

卸値や値引き条件の個別設定、顧客ごとの表示制御、問い合わせ履歴の管理に対応。見積作成から受注・配送、在庫・顧客管理までの業務をカバーし、属人化しがちな営業業務の効率化と戦略的なデータ活用を実現する。

2. 海外販路拡大を支える越境対応機能

多言語・多通貨、海外配送業者との連携に対応し、日本国内のサポート体制の下でスムーズな越境ECを実現。公開国や販売商品を取引先ごとに制御でき、販路戦略に応じた柔軟な運用を可能とする。

3. コストを抑えたSaaS型料金体系

利用者数、商品数などに応じたプランが選択可能で、初期費用・月額費用を抑えたスモールスタートに最適。すべてのプランで全機能を利用できる。

4. 柔軟なカスタマイズと外部システム連携

SaaSでありながら機能の拡張ができ、自社の基幹システムや業務要件に応じた個別に対応きる。

鳥栖 剛

NTTドコモ、電通グループのCARTAを子会社化へ

11ヶ月 2 週間 ago

NTTドコモは、マーケティングソリューション領域の事業拡大のため、CARTA HOLDINGS(CARTA HD)の株式などの公開買付けを行い、CARTA HDと電通グループとの3社で資本業務提携する。約249億円をかけ、電通グループ以外が所有するCARTA HDのすべての株式を取得する。NTTドコモ、電通グループ、NTTアドが出資するD2Cは、CARTA HDの完全子会社とする。CARTA HDの株式の所有割合は、電通グループが3分の1超49%以下、NTTドコモが51%以上3分の2未満とする。これにより、NTTドコモは「Single ID Marketing」を推進し、顧客データの収益化を強化する。

CARTA HDの普通株式等に対する公開買付けおよびCARTA HD、電通グループとの業務資本提携契約の締結に関するお知らせ
https://www.docomo.ne.jp/info/news_release/2025/06/16_01.html
電通グループ、傘下のCARTA HOLDINGSをドコモとの合弁会社化へ
https://www.group.dentsu.com/jp/news/release/001480.html
CARTA HD、ドコモによる公開買付け(TOB)の開始予定に関する意見表明及び業務資本提携契約締結のお知らせ
https://cartaholdings.co.jp/news/20250616_1/

noreply@blogger.com (Kenji)

ECサイト構築パッケージ「ITFOReC」のアイティフォーが「Shopify」を活用した次世代ECシステムを開発へ

11ヶ月 2 週間 ago

ECサイト構築パッケージシステム「ITFOReC(アイティフォレック)」のアイティフォーは6月19日、ECプラットフォーム「Shopify」を活用した次世代ECシステムの開発を開始したと発表した。2025年9月に開発を完了し、販売を始める予定としている。

アイティフォーは1999年にECシステムの販売をスタート、2004年にECサイト構築パッケージシステム「ITFOReC」の提供を開始した。EC市場の拡大と顧客ニーズの多様化に対応するため、柔軟で拡張性が高く、導入・運用コストを抑えたシステムにする必要があると考え、新システムの開発に着手した。

開発に先立ち、「Shopify」のパートナーとなったアイティフォーは次世代ECシステムについて、従来のパッケージよりも柔軟で拡張性が高く、導入・運用コストを抑えたSaaS型プラットフォームをめざすという。

「Shopify」と、アイティフォーの小売業向け基幹システム「RITS(リッツ)」のギフト管理システムを統合。顧客の運用の効率化とコスト削減に寄与するECプラットフォームを、「Shopify」の支援を得ながら開発するとしている。

アイティフォーの既存のパッケージシステムを利用する企業を中心に、2025年度は5件の受注を目標に掲げる。

鳥栖 剛

エアークローゼット、浴衣のレンタルを開始。ドレスに続き利用シーンの拡大を加速

11ヶ月 2 週間 ago

エアークローゼットは、ドレスレンタルサービス「airCloset Dress(エアクロドレス)」で浴衣のレンタル提供「airCloset Dress YUKATA COLLECTION」を開始した。

レンタルする浴衣の一例
レンタルする浴衣の一例

エアークローゼットは月額制ファッションレンタルサービス「airCloset(エアークローゼット)」では普段着を中心に、「エアクロドレス」は結婚式、パーティー向けのドレス、卒業式や入学式向けなどセレモニースタイルのアパレルをレンタルで展開している。

「エアクロドレス」のラインアップに加えた浴衣のレンタル提供「airCloset Dress YUKATA COLLECTION」は、ユーザーの利用シーンをさらに広げる新たな取り組み。ユーザーは購入せずにレンタルでコストパフォーマンスよく浴衣を楽しめる。往復送料、メンテナンス料(クリーニング・修繕)、キャンセル料はすべて無料とし、エアークローゼットが負担する。

登録・注文はオンラインで完結。返却時、洗濯・クリーニングは不要で、全国のコンビニからQRコード経由で簡単に返却手続きができる。

「airCloset Dress(エアクロドレス)」での浴衣レンタルの特長
「airCloset Dress(エアクロドレス)」での浴衣レンタルの特長

提供する浴衣レンタルのラインアップは、クラシックなものからモダンなデザインまで幅広く展開。「浴衣+帯」のシンプルなセットのほか、小物も含めたセットも設けている。

小物のセット例
小物のセット例

「airCloset Dress YUKATA COLLECTION」サービス概要

  • 届け内容:浴衣・帯のセット/浴衣・帯・帯留め・帯締め・下駄・バッグのセット
  • サイズ:フリーサイズ
  • レンタル期間:7泊8日
  • サービス料金:7980円(税込)~ /都度課金型
大嶋 喜子

「プル集客」「プッシュ集客」「フック集客」それぞれの特徴と優先度を理解して、「集客プラン」を作る | 『売れる! EC事業の経営・運営 ネットショップ担当者、チームのための成功法則。』ダイジェスト

11ヶ月 2 週間 ago
『売れる! EC事業の経営・運営 ネットショップ担当者、チームのための成功法則。』(坂本悟史/コマースデザイン 著 インプレス 刊)ダイジェスト(第5回)

ここから、集客の話です。集客施策は、SEO(検索エンジン最適化)、SNS活用、広告、モールイベント参加、プレスリリース等々、たくさんあります。何からやるべきか? 時間も予算も人手も限られているので、優先順位が必要です。集客施策の分類を理解し、集客プランを立てましょう。

集客施策の分類と優先順位

「あの施策が売れるらしい」「◯◯集客やったほうがいいよ」集客施策については色んな情報が飛び交います。実行すると売上に直結しそうな気がして、つい色々手を出してしまいがちですが、一度に実施する施策は絞らないと運営が大変になるばかりです。集客施策は大きく分けて「プル集客」「プッシュ集客」「フック集客」の3つに分類できます。

まずは「プル集客」は、SEOなどで、すでに需要がある顧客を引き寄せる施策です。次に「プッシュ集客」。これは、実店舗での宣伝や、ネット広告などで、こちらから売り込んで「潜在的な需要」を掘り起こす施策です。そして最後に「フック集客」。これは、SNSなどで、間接的な方法で顧客を引きつける施策です。

SEOは明らかに競争が激しそうなので、SNSに気持ちを惹かれる方も多いかと思います。ただ、SNSはなかなか売上には直結しません。筆者としては、まずはプル集客から始め、次にプッシュ集客、最後に「投資として」フック集客と手がけることをお勧めします。

売れる! EC事業の経営・運営 ネットショップ担当者、チームのための成功法則。

売上に直結するが競争も激しい 「プル集客」

プル集客は、「すでに明確な需要がある顧客」に向けた施策です。対象は、検索経由で来店するお客さんです。施策としては主に、GoogleやECモールでの「検索の仕様を見越した調整」=SEOと、検索連動型広告です。

例えば「父の日 ビール」で検索してやってきたお客さんに対し、商品の露出を高めます。すでに購入するつもりで検索しているため、商品ページを見てくれれば買ってもらえる可能性が高いわけです。

特にSEOは、手間はかかりますが、外注しなければ費用がかかりません。なので、優先順位としては最優先です。当然みんな優先して実施するので競争が激しくなり、自分の商品が埋もれがちですが、法則3で解説したように「一見埋もれていても本当は棲み分けできている」ので諦めずに取り組みましょう。

SEOでまず大事なのは、お客さんの頭の中(検索意図)と検索キーワードを先読みすることです。楽天市場やAmazonなどでの商品検索キーワードなら、商品カテゴリ名(例:クラフトビール)やブランド名(例:よなよなエール)など明確な需要を示すキーワードだけでなく、商品の用途(例:お中元)や詳細ジャンル(例:IPA)や属性(例:お試し)を表すキーワードを踏まえてSEOを施しましょう。なお、Google検索とECモールの商品検索では、仕様は違いますが「先読みの重要性」は同じです。

法則3で紹介した「棲み分け構造」と「ダレナゼ」がイメージできれば、キーワードの想定がしやすくなるはずです。具体的な施策は次の法則6で紹介します。

潜在需要を開拓できる「プッシュ集客」

プッシュ集客は、まだ顕在化していない潜在的な需要を掘り起こす施策です。いわば「父の日に何を贈るか決めていない」お客さんが探し始める前に、「今年の父の日はクラフトビールが人気! 早割クーポンをどうぞ」等と売り込む方法です。

代表的な施策は、実店舗でのオフライン集客、ディスプレイ広告・純広告・SNS広告、インフルエンサーマーケティングなどです。広告は、プッシュ集客の主要な手段です。手始めにやるにはディスプレイ広告、SNS広告を活用します。出稿先の属性を絞り込んで、特定のターゲット層に対して訴求することも有効です。

SEOなどのプル集客だけでは競争が激しく限界があるため、プッシュ集客を組み合わせることで、それまでの限界を超えることができます。

お客さんがまだ能動的に探していない状態なので、こちらから働きかけて需要を「思い出してもらう」必要があります。「そういえば父の日まだ決めてなかった。確かにビール、いいかも」といった反応を引き出すことです。なので集客媒体も重要ですが、「思い出してもらうようなメッセージ設計」が非常に重要になってきます。

もし実店舗がある場合は「ネットショップ用クーポン」を提供することでECでの販売に誘導することができます。催事やポップアップストアで販売するなど、リアルの接点からクーポンで集客するのもプッシュ集客として有効です。

ただし、プッシュ集客は、商材によって向き不向きがあり、「潜在的にその商品を求めている人がどれくらい存在するか」が重要です。例えば「最近目の下のたるみが気になりますよね」という訴求は反応する人が多くても、「毎日の薪割りって大変ですよね」という訴求は、対象者が少ないので、不特定多数へのプッシュ集客は不向きです。こういう場合は、まずプル集客を突き詰めることが優先です。

その次の段階で「どういう人に広告を見てほしいか細かく設定して配信できる」タイプのディスプレイ広告やSNS広告に取り組むとよいでしょう。

中長期で強みを築いていく「フック集客」

フック集客は、販売ではなく、お役立ち情報やイベントなどエンターテ イメントの発信を通じて「間接的に」顧客と接点を作る方法です。

直接的な販売ではなく、じんわり覚えてもらい後につなげるのがフック 集客の目的です。売上につながることもありますが、最初からあまり期待 しないで、投資と思って長い目で取り組むことがお勧めです。EC事業者 のSNS運用は「やってみたけど売上につながらない」というのは当然で、 急いで売上を作りたいなら他の施策を優先したほうがいいでしょう。

施策としてはブログや動画の発信、SNS投稿、オフライン・オンラインでのイベント開催、プレスリリースなどが該当します。

ブログなどで「◯◯な時に◯◯する方法」「◯◯の健康効果とは」といったテキストコンテンツを発信してGoogle検索での露出を目指す「コンテンツマーケティング」施策は、フック集客の中心的な手法です。実は、販売系の検索キーワードと違って調べ物のキーワードは競争が少ない傾向です。例えば販売系のキーワード(例:ネクタイ)は競争が激しいですが、調べ物のキーワード(例:ネクタイの結び方)は競争が少ないわけです。

もちろん調べ物のお客さんを集めても、購入に直結しません。しかし専門性のあるコンテンツをたくさん作ると、サイト全体のGoogle検索順位が高まる効果があるのです(詳しくは法則8参照)

実店舗やオンラインでのイベント開催もフック集客に有効です。大きくなった EC 事業者は「商品の製造過程を見学できる工場見学」を開催して地元の子供達を呼んだり、旅行がてら工場見学に来る大人たちが集まって、それが SNSで拡散されたりします 。

すぐに売れるわけではないですが、人々の記憶とネット上に思い出が蓄積されていくのは、お店にとって重要な資産だと言えます。

集客プランとしては、前述の比較表を踏まえ、まずはプル集客に力を入れるのが基本です。あとは商品特性を踏まえて、プッシュ集客かフック集客のどちらを選ぶかを決めます。法則6から各施策を紹介するので、まずは理解を深めてから検討してください。

坂本氏坂本氏

集客施策は商品によって相性の良し悪しがあります。また 以前は良かった施策も効果が落ちることがあります。定期的に施策の効果を検証し、効果のない施策を中止するなどして、リソースを再配分しましょう。そうすれば、新しい集客方法に取り組む余裕が生まれます。

この記事は『売れる! EC事業の経営・運営 ネットショップ担当者、チームのための成功法則。』(インプレス刊)の一部を編集し、公開しているものです。

売れる! EC事業の経営・運営 ネットショップ担当者、チームのための成功法則。

売れる! EC事業の経営・運営 ネットショップ担当者、チームのための成功法則。

坂本悟史 /コマースデザイン 著
インプレス 刊
価格 2,400円+税

ECの仕事を「販売・業務・組織・戦略」の 4分類に整理。現代のEC販売はもちろんのこと、仕入れ・製造から受注・出荷までのEC業務、AIやリモートを活用したEC組織運営、商品開発やブランディング、会計や経営計画などのEC戦略までをカバー。経営者の学び直し、担当者の育成、組織の共通言語におすすめです。

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坂本 悟史

ライブ配信をきっかけに「商品を購入した」「購入を検討した」視聴者は3割超。視聴プラットフォームは「YouTube」が最多の85%

11ヶ月 2 週間 ago

PRIZMAが実施した「ライブ配信を活用したリアルタイムマーケティングに関する調査」によると、配信中に紹介された商品やサービスについて、3割以上が「購入した」または「購入を検討した」と回答した。

企業のマーケティング・PR担当者、ライブ配信を視聴したことのある10~60歳代の一般視聴者509人を対象に調査を実施した。

85.3%が「YouTube」でライブ視聴

ライブ配信を視聴するプラットフォームについて聞いたところ、最も多かったのは「YouTube」で85.3%、続いて「Instagram」が38.5%、「TikTok」が28.2%だった。

PRIZMAは「『YouTube』は主戦場としての地位を築いていることが明確となった一方、『Instagram』や『TikTok』といったSNS型プラットフォームも一定の利用率を持ち、特に若年層を中心に“日常に溶け込んだ視聴体験”が普及している様子がうかがえる」と指摘している。

ライブ配信を視聴するプラットフォーム(複数回答可)
ライブ配信を視聴するプラットフォーム(複数回答可)

4割以上が「音楽・ライブ」を頻繁に視聴

よく視聴するライブ配信のジャンルは、「音楽・ライブ」が40.5%で最も多く、続いて「雑談・Vlog」が32.1%、「ゲーム実況」が26.2%だった。

「食品・グルメ」は16.3%、「美容・コスメ紹介」は14.7%、「アパレル・ファッション」は11.5%となっており、販促性の高いジャンルは相対的に低い割合にとどまっている。

PRIZMAは「購買誘導を目的としたライブ配信が必ずしも“視聴習慣の中心”にはなっていないことを示しており、販促系配信は“特定の関心層に届ける工夫”が重要。まずは“エンタメとして楽しめる設計”を起点に、その中で商品を自然に取り込むスタイルが求められているのかもしれない」と考察している。

よく視聴するライブ配信のジャンル(複数回答可)
よく視聴するライブ配信のジャンル(複数回答可)

「商品を購入した」「購入を検討した」視聴者は3割超

ライブ配信中に紹介された商品やサービスの購入経験について聞いたところ、「はい」が15.9%、「購入を検討したことがある」が17.1%、「いいえ」が67.1%だった。PRIZMAは「一定割合の視聴者が“気になって購入・検討”している点は注目すべきであり、工夫次第ではリアルタイム販促の効果を引き上げる余地もある」と指摘している。

ライブ配信中に紹介された商品やサービスの購入経験
ライブ配信中に紹介された商品やサービスの購入経験

EC・小売では67%が「ライブ配信施策を実施したことがある」

業種別に、これまでにライブ配信を活用したプロモーション施策の有無について企業担当者に聞いたところ、「EC・小売」が67.5%、「エンタメ・メディア」が68.3%、「旅行・観光」が66.7%だった。PRIZMAは「これらの業界では、商材やサービスの“見せやすさ”“体験の訴求しやすさ”といった特性が、ライブ配信と相性良く作用していると考えられる」と指摘している。

また、「美容・健康・フィットネス」は60.9%、「教育・オンライン講座」は57.1%で、これらの業界でも6割前後が実施済みと回答している。

これまでにライブ配信を活用したプロモーション施策の有無(業種別)

ライブ配信の目的、EC・小売では34%が「認知拡大」

ライブ配信において重視した、または重視したいKPI・目的についても業種別に聞いたところ、「EC・小売」では「商品・サービスの認知拡大」34.2%、視聴者からのコメントや「いいね」などの「エンゲージメント」が25.8%、「購買促進」が19.6%、「ブランドイメージ向上」が12.9%となった。

(業種別)ライブ配信において重視した、または重視したいKPI・目的(複数回答可)
(業種別)ライブ配信において重視した、または重視したいKPI・目的(複数回答可)

調査概要

  • 調査期間:2025年5月20日~21日
  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査対象:企業のマーケティング・PR担当者/ライブ配信を視聴したことがある10~60歳代までの男女509人
  • モニター提供元:PRIZMAリサーチ
大嶋 喜子

味の素AGFがスティックドリンクのD2C定期便を開始。ドリンクの定期便サービスによる“休憩パーソナライズ”とは?

11ヶ月 2 週間 ago
味の素AGFはD2C事業を本格化の第1弾商品として、スティックドリンクのサブスクに、アプリを活用した休憩提案・コミュニケーションを提供するテレワーカー向け“休憩パーソナライズ”サービスをスタートした

味の素AGFがD2C事業を本格化させている。D2C専用オンラインストア「AGF MALL」を4月にオープン。第1弾商品としてパーソナライズドリンクセットの定期便「ココロヒトイキ」をリリースした。

独自の「COE(声)モデル」でD2Cを展開

味の素AGFは、コーヒー飲料「ブレンディ」などの飲食料品を展開する食品メーカー。1954年に味の素と米・ゼネラルフーヅとの合弁会社として設立後、2015年10月に味の素の完全子会社へ。2017年に現社名へと変更した。

味の素AGF ビジネスクリエイション部 新ビジネスグループ 木村優希氏(左)、執行役員・ビジネスクリエイション部長 中澤正規氏(中央)、ビジネスクリエイション部 D2Cビジネスグループ 竹川幸佑氏(右)
味の素AGF ビジネスクリエイション部 新ビジネスグループ 木村優希氏(左)、執行役員・ビジネスクリエイション部長 中澤正規氏(中央)、ビジネスクリエイション部 D2Cビジネスグループ 竹川幸佑氏(右)

味の素AGFのD2C事業は、独自の「COE(声)モデル」で展開する。「COE(声)モデル」は、味の素AGFが重要視する要素である「1人ひとり(One to one)のユーザーのココロ(Cocoro)に寄り添うことで、味の素AGFとユーザーの間につながり(縁=En)を育んでいく」の頭文字から名付けた味の素AGF流のD2Cサービスの総称。

商品だけでなく、デジタルを活用したコミュニケーションなどの体験をユーザーに提供し、小さな声にも耳を傾けさまざまな商品を開発。D2C事業の核となる「AGFMALL」は、「あなたの気持ちに寄り添うサービスで、こころに新たなゆとりを」をコンセプトに、顧客ごとの体験を届けていくという。

味の素AGF独自のD2Cビジネスモデルの概念図 COE(声)モデル
味の素AGF独自のD2Cビジネスモデルの概念図

「COE(声)モデル」の第1弾として、テレワーカー向けのパーソナライズドリンクセットの定期便「ココロヒトイキ」を本格スタート。多様化する働き方のなかで、テレワーク中の仕事と休憩のオン・オフの切り替えに課題があることに着目した。

ドリンク定期便+アプリでのコミュニケーションによる“休憩パーソナライズ”を提供

「ココロヒトイキ」は、スティックドリンクのサブスクに、アプリを活用した休憩提案・コミュニケーションを提供するテレワーカー向け“休憩パーソナライズ”サービス。「ユーザーのなりたい気持ちでドリンクを選ぶ」という新しい嗜好体験を通じて、仕事と休憩、気持ちのリズムを整えるドリンクセットを定期便で届ける。

利用方法は、サービスページから働き方アンケートに回答して、嗜好性と働いている際になりたい気持ちを診断。診断結果に基づき、ユーザーに合わせた初回セットが郵送される流れだ。

「なりたい気持ち」は以下の4つに分類した。

  1. 気持ちを引き締めたい時「UEMUKI(ウエムキ)」
  2. 気持ちをスッキリさせたい時「SUKKIRI(スッキリ)」
  3. 気持ちをゆるめたい時「FUU(ふぅ)」
  4. もうひと頑張りしたい時「GOHOUBI(ゴホウビ)」
味の素AGF D2Cサービス「ココロヒトイキ」 「なりたい気持ち」を4つに分類
「なりたい気持ち」を4つに分類

1回につきスティックドリンク7種類を3本ずつの計21本、上記4つの分類に合わせて届く。4分類のいずれの商品も必ず含まれる。スティックドリンクは30種類以上のなかから選ばれ、「ココロヒトイキ」限定のフレーバーも数種類含まれているという。価格は2160円(税込・送料別)で、配送頻度は15日に1回または30日に1回から選べる。

味の素AGF D2Cサービス「ココロヒトイキ」 タイプ別セットの例
タイプ別セットの例

専用ページから「ドリンクで休憩できたか」「ドリンクの味は好みに合っていたか」などいくつかの質問に回答し、届いたドリンクの好みや飲んだときの気持ちをフィードバックすることで、2回目以降のセット内容がパーソナライズされていく。また、LINEと連携しユーザー側で設定をすると、休憩を取りたいタイミングに通知が届くといった仕掛けも用意した。

そのほか、「気持ちの動き」と「休憩の関係」を定期レポートで見える化する。記録を重ねることでフィードバックの内容が反映され、ドリンクセットのパーソナライズとあわせて、働いているときの気持ちのリズムを振り返ることができるという。

味の素AGF D2Cサービス「ココロヒトイキ」 アプリでフィードバックすると、次回以降のドリンク内容が変化する
アプリでフィードバックすると、次回以降のドリンク内容が変化する

パーソナライズドリンクセットを展開するにあたり、味の素AGFならではの強みとして、スティックドリンクのSKU数の多さがあるという。今回の取り組みで、認知度が低い商品の認知を高める狙いもある。また診断など独自の仕掛けを用意することにより、LTVの向上を図る。

ドリンクをなりたい気持ちで選んでいただき、記録を続けて、気持ちの振り返りをしていただくことが、嗜好飲料に対する新しい体験だと思っている。そこに一番価値を感じてもらいたい。(竹川氏)

リモートワーカーの休憩の課題に着目し、サービスを開発

「ココロヒトイキ」の開発は、在宅勤務が普及するなかで「リモートワーカーはオン・オフの切り替えを上手く行えているのか?」という疑問からスタートしたという。味の素AGFが実施したアンケート調査によると、休憩が必要だと考えていても、4割の人が昼以外の休憩をきちんと取れていないことがわかった。

「ココロヒトイキ」はコロナ禍をきっかけに働き方が変化したなかで、自宅で働くワーカーに対する新しいサービスとして着手した。休憩を積極的に採り入れることで、心の健康への貢献、生産性向上に寄与するサービスとなっている。

味の素AGF社内の組織横断型で、一般社員から役職者まで交えたプロジェクトとして開発は進められた。プロジェクトを通じて、上手に休憩を取ることが重要だと考える世界の実現をめざすという。

SNS広告やリアルイベントなどで認知拡大へ

今後の展望は、「認知向上に向けたSNS広告、オフラインでのリアルイベントへの出店、直に生活者の声を聞きながらサービス改善に生かしていきたい」(竹川氏)と言う。

また、サービス運営を通じてユーザーの声を聞きながら、ポイント機能や他社とのコラボレーションなどを検討し、機能のアップデートにも意欲を示している。

鳥栖 剛

1Qで売上は2倍成長、営業利益は2億円増のリカバリーウェア「TENTIAL」。成長の秘訣は?

11ヶ月 2 週間 ago

リカバリーウェア「BAKUNE」などを展開するTENTIALが高成長を続けている。

2025年2月に東京証券取引所グロース市場へ新規上場。2025年1月期通期の売上高は前期比137.3%増の128億3700万円、営業利益は同206.9%増の14億5200万円、当期純利益は同109.4%増の10億6100万円と大躍進。

その好調を維持しており、決算期を1月から8月に変更した2025年8月期第1四半期(2025年2~4月期)の売上高は同129.9%増の28億5100万円。営業利益は1億8900万円(前年同期は1200万円の赤字)、経常利益は1億8500万円(同1400万円の赤字)、当期純利益は1億3100万円(同900万円の赤字)だった。

リカバリーウェア「BAKUNE」などを展開するTENTIAL。成長の秘訣は?
営業利益は前年同期比で2億円増(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

2024年末から実施したテレビCMなどのマスプロモーションで認知拡大が想定よりも進み、新規獲得件数が増加。また、積極的に新商品を投入し、既存顧客のリピート購入も安定的に拡大した。加えて、非定番商品の売り上げも想定よりも伸長したという。

利益面はドライバーである広告費を適切にコントロール。成長を実現しながらも収益性の改善につなげた。認知拡大により広告効率が改善したことが大幅増益を後押しした。

チャネル別売上比率はECが74.7%、直営店舗が14.7%で、自社チャネル売上高が全体の89.4%を占有している。自社ECでは、ECサイトにおけるブランド体験や効率的なCRMが可能な自社ECへの注力を継続。春夏アイテムの発売を記念した「SPRING CAMPAIGN」を実施し、売上拡大に貢献したという。 モール分野では3月の楽天スーパーセールなど大型イベントが売上拡大に寄与。直営店舗は1Q中に4店舗を新規オープン、2025年3月には「TENTIAL 丸の内」をリニューアルオープンした。

リカバリーウェア「BAKUNE」などを展開するTENTIAL。成長の秘訣は?
ECと直営店舗の売上が89.4%を占める(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)
鳥栖 剛

日本の消費者のAI活用率は12%、マーケティング領域でAI投資を検討する小売事業者の割合は24%

11ヶ月 2 週間 ago

決済プラットフォームを提供するAdyenが発表した消費者の決済体験と企業のテクノロジー投資に関する年次調査「リテールレポート 2025」によると、日本の消費者のAI活用率は12%、マーケティング領域でAI投資を検討する小売事業者の割合は24%だった。

調査は世界28か国・地域を対象に、消費者4万1089人、小売企業1万4003社(日本から消費者2000人、企業300社を含む)を対象に実施した。

消費者と小売事業者に対するAI調査

消費者のAI活用率

日本の消費者の買い物時のAI活用の傾向は、前年比4ポイント増の12%が買い物の際にAIを活用。このうち35%が今後もAIを購買に活用するといった前向きな意向を示していることがわかった。一方、グローバルの平均は37%。日本単体は25ポイント下回った。

日本の消費者のうち前年比4ポイント増の12%が買い物の際にAIを活用

AIを活用する日本の消費者のうち、34%が「小売業者はAIを活用して興味のありそうな商品を提案してきている」と認識している。また、34%が服や食事などを選ぶ際にAIからヒントを得るなど、AIの活用に対しては好意的な反応が見られた。35%は「AIを活用して、ユニークなブランドを発見したい」と回答した。

世代別のAI活用状況について、日本では全世代で買い物の際のAI活用が増加しており、特にX世代(44~59歳)では過去1年間で59%増、Z世代(16歳~27歳)では42%増と顕著に増加している。Z世代が買い物にAIを活用する割合が27%と最も多く、次にミレニアル世代(28~43歳)が13%で続いた。

小売業者のAI導入状況

小売業者のAI導入状況についても調べた。日本の小売事業者は、2025年の売上拡大戦略について「AIやテクノロジーの導入」を主要な施策の1つとしあげている。

また、企業の24%が「販売・マーケティング領域でのAI投資」を検討、同数が商品開発にAIを活用する意向を示している。ただ、グローバル(32%)、APAC(34%)と比較した際、日本の小売事業者のAIへの投資意欲は消極的だった。

AI投資を検討する日本の小売業者の割合は海外と比べて低水準だった

実店舗とオンラインのシームレスな買い物体験調査

買い物体験についても調査した。日本の消費者の21%がSNS、アプリ、オンラインストアなど複数のチャネルを通じて一貫した買い物体験を期待しており、18%はすでにSNSで買い物をしていると回答した。テクノロジーやオンライン体験がブランドと顧客の新たな接点を創出していることも明らかになった。

一方、日本の消費者の約半数(47%)は依然として実店舗での購買を好んでおり、オンラインでのショッピングを好む消費者は21%にとどまった。実店舗を好む理由は、「実際に商品を見て触れたい」(44%)、「試着したい」(25%)といった意見のほか、24%が「商品をその場で持ち帰ることができることを好む」など、即時性の利点についても言及があった。

新技術への投資が進む一方、オンラインとオフラインのチャネルをシームレスに連携させた購買体験を提供している日本の小売業者は全体の28%。「今後12か月以内にこの機能を導入予定」と回答したのは13%、また「店舗限定の特別な体験を提供する計画がある」との回答は11%だった。

こうした結果を踏まえAdyenは、日本においては、AIに限らず統合型コマースの手法は重要と言えると調査を総括した。

調査概要

【消費者調査】

  • 調査期間:2025年2月26日~2025年3月12日
  • 対象者: 28カ国・地域の4万1089人(16歳以上)※日本:2000人
  • 対象国・地域(五十音順):アイルランド、アラブ首長国連邦、イタリア、インド、英国、エストニア、オーストラリア、オランダ、カナダ、シンガポール、スウェーデン、スペイン、チェコ、デンマーク、ドイツ、日本、ノルウェー、フランス、ブラジル、米国、ベルギー、ポーランド、ポルトガル、香港、マレーシア、メキシコ、ラトビア、リトアニア

【加盟店調査】

  • 調査期間:2025年2月10日~2025年3月12日
  • 対象者:28カ国・地域の14,003の小売企業※日本:300社
  • 対象国・地域(五十音順):アイルランド、アラブ首長国連邦、イタリア、英国、エストニア、オーストラリア、オランダ、カナダ、シンガポール、スウェーデン、スペイン、チェコ、中国、デンマーク、ドイツ、日本、ノルウェー、フランス、ブラジル、米国、ベルギー、ポーランド、ポルトガル、香港、マレーシア、メキシコ、ラトビア、リトアニア
  • 調査機関:Censuswide
鳥栖 剛

LINEヤフー「Yahoo!ショッピング」がショートドラマを展開、インフルエンサー・アフィリ向けマーケも強化する方針

11ヶ月 3 週間 ago

LINEヤフーは6月16日、ECモール「Yahoo!ショッピング」とSNS総フォロワー350万人超のクリエイター集団「こねこフィルム」が連携し、合計4本の縦型ショートドラマの公開を予定していると発表した。

縦型ショートドラマの公開は初の試み。多くのユーザーに「Yahoo!ショッピング」を利用してもらう目的で、「こねこフィルム」と連携し、縦型ショートドラマを公開する。「Yahoo!ショッピング」の魅力を多くのユーザーに届けるために、お得さやワクワク感が伝わるストーリーに仕上げたという。

タイトル「隠蔽工作」のショートドラマ第1弾

LINEヤフーは今後、ショートドラマ以外のSNSマーケティングで、「Yahoo!ショッピング」の良さをインフルエンサー・アフィリエイターが体験し、自身の言葉で発信できる仕組みをシステム・コンテンツの両面から構築していく予定という。

宮本和弥

すかいらーく傘下の「資さんうどん」、人材育成で動画活用開始。多店舗展開に向け標準化めざす

11ヶ月 3 週間 ago

すかいらーくグループ傘下で、北九州を中心に「資さんうどん」を展開する資さんは、従業員向けの動画マニュアルを導入した。

動画マニュアルは、新店舗、一部既存店のトレーニングツールとして運用を開始。2025年9月からは全店舗での展開を予定している。今後の多店舗展開における人材育成などの標準化につなげる。

資さんでの動画マニュアル活用の様子
資さんでの動画マニュアル活用の様子

1976年に創業した資さんは、北九州市を中心に1都1府13県で78店舗を展開している北九州発祥のうどんチェーン。ECも展開している。近年では中国、関西、関東への出店を進めており、今後も積極的な店舗展開を計画している。

動画マニュアルの運用は、スタディストのマニュアル作成・共有システム「Teachme Biz(ティーチミー・ビズ)」の導入で実現した。なお、すかいらーくグループでは2018年から「Teachme Biz」を活用しており、グループ全体で統一した店舗運営マニュアルの作成・共有を多言語で展開している。

資さんはこれまで、紙のマニュアルを用いて新人を教育してきた。「Teachme Biz」を活用し、主に次のマニュアルを動画で作成、展開する。

  • 店舗での接客業務全般
  • 全メニューの調理手順
  • 清掃、レジなどの店舗業務 など

全てのマニュアルは全26言語で展開。近年増加している外国人スタッフも業務を習得しやすい環境を整える。

大嶋 喜子

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