目次
- 【漫画を描く】マルチモーダル機能が向上したChatGPT5.0でアイデアをビジュアル化
- 【マインドマップ/マンダラート/KJ法】ChatGPTやClaudeでブレストを視覚的に行う
- 【企画書・プレゼン資料作成】ChatGPT×Gammaでプレゼン資料を作成
- 【Webサイト】Claudeのディープリサーチモードを使った実用的なコンテンツ作成
- 【日程調整アプリ】ChatGPTで自動化ツールを作成
- 【画面キャプチャツール】ChatGPTでWindowsで動く自動化ツールを作成
- 【ディープリサーチでレポート作成】3日かかっていた授業資料の作成が3時間に
- 【レポート作成】ChatGPTで「将来なくなる仕事と生まれる仕事」のレポートを作成
仕事の一部をAIに任せて「賢くサボる」方法を身に付けよう!『頭がいい人のChatGPT&Copilotの使い方』の著者である、デジタルハリウッド大学の橋本氏が、「Web担当者Forum ミーティング2025 秋」に登壇。ChatGPTやClaude、Soraなどの生成AIを活用して、プレゼン資料作成や画像・動画作成、効率化ツールの作成を実演しながら、効率的に仕事を進める方法を紹介した。
【漫画を描く】マルチモーダル機能が向上したChatGPT5.0でアイデアをビジュアル化
講演タイトルは「AIで賢くさぼって成果を出す仕事術」。橋本氏は「サボるの語源」をChatGPTで調べ、フランス語の「サボタージュ」が語源で、その由来は工場労働者が抗議の手段として「サボ(木靴)」を機械に投げ込んだことだと説明。さらにChatGPTでそれを説明する画像を生成し、動画生成AIのSoraにその画像を入力し、「サボるの語源解説 コミカルに」と指示するだけで動画が生成される様子を実演した。
2025年8月にリリースされたGPT-5では、マルチメディア(マルチモーダル)機能が大幅に向上している。そこで、橋本氏は「GPT-5がリリースされて、ライバルのClaudeとGeminiが慌てる漫画を描いて」とGPTに入力して漫画を作成。
日本語への変換や色付けを指示し、各コマを切り出し4つの画像ファイルにしたり、4コマを3秒ずつ表示するMP4映像を生成したり、実写化や続編の作成なども行って見せた。橋本氏は「このようにアイデアがあれば、漫画でのプレゼンも5分、10分で出来る」と語り、「資料作成の次元が変わりつつある」と強調した。
【マインドマップ/マンダラート/KJ法】ChatGPTやClaudeでブレストを視覚的に行う
また、最新の生成AIはブレインストーミングを視覚的に行うのも得意だ。例として、生成AIのClaudeに「『AI時代の新しい出版モデル』をブレインストーミングしてマインドマップにして」と依頼すると、マインドマップが描き出された。これはArtifacts(アーティファクト)と呼ばれる、視覚的なコンテンツを生成する機能だ。
さらに、「末端のアイデアノードにマウスを持っていくと、アイデアのキャッチコピーと具体例、解説がホバー表示される」という要件を追加すると、インタラクティブなHTMLが生成される。
続いて、アイデアのビジュアル化として、メジャーリーガーである大谷翔平氏が使ったことで知られる「マンダラート」の作成を紹介。中心に大テーマを置き、そこから関連する要素を8方向に展開し、具体的な行動やアイデアを考える方法だ。たとえば、「AI時代の新しいEコマースをブレインストーミングして、マンダラートにして」と依頼すると、下記のマンダラートが生成された。
他にも、ワークショップなどで付せんを使って行う「KJ法」など、用途や目的に応じて各種フレームワークを指定すれば、さまざまなアプローチでブレスト・発想を生成AIに任せられるというわけだ。
まず生成AIでアイデア出しを行い、その結果を踏まえて、人がより上位のブレストをするのが新しい仕事のスタイルとなるのでは(橋本氏)
【企画書・プレゼン資料作成】ChatGPT×Gammaでプレゼン資料を作成
さらに、生成AIにプレゼンテーション生成を任せることもできる。続いて、PowerPointなどプレゼン資料を簡単に生成できる「Gamma(ガンマ)」が紹介された。橋本氏も有料版を使っているという。セッションでは橋本氏がよく行うプレゼン生成の方法で実演された。
1.アイデアや内容はChatGPTに考えさせる。ChatGPTに「『企画書の極意』を見やすくデザインされたWebにして」と依頼し、企画書の極意をまとめたWebページが生成された。
2.同スレッドで「この極意を使って、頭がいい人のChatGPT & Copilotの使い方橋本大也著の続編の企画書を書いて」と依頼。すると「企画書の極意」を使った「頭がいい人のAI仕事術 5.0時代のChatGPT & Copilot活用」の企画書が生成された。気になる点を指摘し、アップデートしていく。確定したタイトルと企画内容をテキストで出力し、それをテキストファイルとして保存する。
3.ChatGPTで作成したテキストをGammaに「自由形式」で貼り付け、PowerPointのカード数(スライド枚数)を設定する。
4.3分程度でプレゼン資料が完成。「頭がいい人のAI仕事術」というタイトルの8枚のスライドが生成された。PowerPointの他、PDFやGoogle スライドなどにもエクスポートできる。
5.Gammaでは作成した企画書から瞬時にWebサイトを生成できる。Webサイトに『頭がいい人のChatGPT&Copilotの使い方』のアクセントカラーである「オレンジ」を使用したいと思った橋本氏は、ChatGPTに表紙画像をアップロードしてカラーコードを抽出。Gammaに、そのコードを基本カラーにして作り直してと指示した。
6.英語版のサイトもすぐにできる。
【Webサイト】Claudeのディープリサーチモードを使った実用的なコンテンツ作成
Claudeのディープリサーチモードでは、コンテンツも含めたWebサイトがスピーディに作成できる。
「プロンプト・エンジニアリングのテクニックを具体的なプロンプトを示しながら100例。解説がつく。柔らかい日本語で。美しく読みやすいレイアウトで。Googleのデザインスタイルで。UIの工夫20ヶ所」と依頼。数分でコンテンツも含めてWebサイトが生成された。
さらに「このHTMLをゆっくりスクロールして、30秒で最後まで表示する映像を作りたい」と依頼すると、音声付きの動画が作成された。なお、音声は「CoeFont(コエフォント)」というAIを使用し、橋本氏の声を学習させて作成したという。橋本氏は、「コンテンツをAIに作成してもらい、そのうえで人間が加筆すれば、本も書けてしまう。近い将来、著者がいらなくなるかもしれない」と冗談めかして語った。
【日程調整アプリ】ChatGPTで自動化ツールを作成
続いて橋本氏は、ChatGPTやClaudeを使った業務効率化の実例として、プログラミングによる自動化ツールの作成を紹介した。橋本氏は担当者とメール等で以下の形式で日程調整を行っていたが、毎回手打ちするのは面倒なので候補日入力を効率化するツールを作成したという。
「メールで日程調整をテキストで行うWebアプリを作りたい」とChatGPTに要件定義を依頼し、生成された要件定義を入力し、「以下の要件を満たすWebアプリケーションをHTML、CSS、JavaScriptで一式生成して」と指示。
すると、HTMLが生成され、それをブラウザで見ると、開始日と終了日を入力すると候補日リストが生成され、各日に対して「◯」「△」「×」を選択し、その結果をコピーできるWebアプリが作成された。結果をメール等にペーストし、担当者と日程調整が簡単にできるようになった。
【画面キャプチャツール】ChatGPTでWindowsで動く自動化ツールを作成
橋本氏は、授業用にWebサイトのスクリーンショットを撮影することが多いという。その業務を効率化する、画面キャプチャツールの作成方法が紹介された。ChatGPTに「Windows上でGUIアプリとして動作するWebスクリーンショットツールを作って。テキストファイルでURLのリストを与えると、スクリーンショット画像として保存する。便利なオプションが10種類ある」と入力。プログラムファイルが作成される。ただ、そのプログラムファイルの使い方が分からないので、「親切で見やすいヘルプをHTMLで生成して」と言うとヘルプファイルも作成された。
さらにこのツールを使って実演が行われた。ChatGPTに「日本の大手出版社のトップ20社のURLリストを作って」と依頼し、生成されたURLリストを画面キャプチャツールに読み込ませる。すると、指定したフォルダにキャプチャ画像が保存された。手動の場合は1サイトあたり1分以上かかるが、自動化によって大幅に時間を短縮できる。
【ディープリサーチでレポート作成】3日かかっていた授業資料の作成が3時間に
橋本氏は、授業の資料作成でこのキャプチャ取得ツールや生成AIを積極的に使用しているという。たとえば、ユニコーン企業(株式未上場で10億ドル以上の時価総額を持つテクノロジー企業)の上位100社を解説する授業を毎年行っているが、以前はスライド作成に3日かかっていた。今は、AIの活用によって3時間で作成できるようになったという。その作成プロセスを紹介した。
まず、調査会社からユニコーン企業の基本情報(会社名、業種、創業年等)のリストを入手。そして、ChatGPTに「これは2025年度のユニコーン企業の時価総額トップ100社である。Webを調べて各社に400字のキャッチーなタイトルと説明をつけて、ランキングと時価総額も表示する」と依頼する。
するとディープリサーチによって、20分ほどでレポートが生成され、100社の詳細な解説が作成された。各企業の時価総額、事業内容、サービス、優位性などが記載され、橋本氏が内容を確認したところ、ほぼ間違いのない内容だったという。
さらに「グラフで説明して」と依頼すると、データ分析結果がグラフで生成された。これを先出のツールでスクリーンショットを100社分取得したものと合わせ、わずか3時間で授業資料が完成した。
【レポート作成】ChatGPTで「将来なくなる仕事と生まれる仕事」のレポートを作成
橋本氏は、講演で紹介した生成AIの活用法を振り返り、以下のように語った。
ChatGPTやClaudeなどの生成AIは、事務作業から分析、そして創造的な仕事まで、あらゆる分野を効率化できるツールだ。結果として“サボる”ことも可能になる。AIで、仕事のやり方がガラリと変わり、消えていく仕事もあれば、新しく生まれる仕事もある(橋本氏)
そして最後にChatGPTに、「1970年代から10年ごとに、各年代が予想した“将来なくなる仕事”と“将来生まれる仕事”を表にして。Webを調べて出典のある情報限定で」と依頼して作成したレポートを紹介した。8分間の思考の末、アルビン・トフラーやハーマン・カーンなどの未来学者の予測を含む詳細なレポートが作成された。これを「読みやすいナショナルジオグラフィック風のWebにして」と依頼すると、Webページが作成された。
生成されたレポートの結論には、「技術は確実に仕事を変えるが、人間は予想以上に適応力がある。“なくなる仕事”を恐れるより、“変化する仕事”に適応せよ」、「2020年代の生成AI時代において、“AIに置き換えられる”のではなく、“AIを活用できる人材”になることが最も確実な生存戦略」という洞察が示されている。面白いレポートなのでぜひ読んでほしいと、レポートへのアクセスQRコードを提供した。
橋本氏は、講演の締めくくりに「仕事をサボることについて、考察を深めていただきたい」と語り、AIを使って「賢くサボる」ことが生産性向上につながるというメッセージを伝えた。
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