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総合ECサイトのメイン利用は「Amazon」が52%、「楽天市場」は28%、「Yahoo!ショッピング」は11.3%【ネット通販利用調査】

6 years 3ヶ月 ago

MMD研究所はコロプラが提供するインターネットリサーチサービス「スマートアンサー」と共同で「2020年5月総合EC・ネットスーパー利用動向調査」を実施した。

調査の結果、メインで利用するECサイト1位は「Amazon」、ネットスーパー1位は「イオンネットスーパー」だった。調査対象はスマートフォンを所有する18歳~69歳の男女2,128人。期間は2020年5月13日~5月18日。

認知度、利用度ともにAmazonがトップ

調査対象者に「総合EC(モール)の認知度」について聞いたところ、「Amazon」(97.1%)がトップ。次いで「楽天市場」(95.1%)、「Yahoo!ショッピング」(92.5%)と続いた。

ネット通販 ECサイト 総合EC 調査 認知度 MMD研究所
総合EC(モール)について(n=2,128) 出典:MMD研究所

「総合ECを知っている」と回答した人にECサイトの利用経験を聞いたところ、「現在利用している」「以前利用していたが、今は利用していない」を合わせて「Amazon」(81.6%)が最多。次いで「楽天市場」(74.8%)、「Yahoo!ショッピング」(56.3%)だった。

ネット通販 ECサイト 総合EC 調査 利用経験 MMD研究所
総合ECの利用経験 出典:MMD研究所

「現在も総合ECを利用している」と回答した人に、メインで利用している総合ECを聞いたところ、トップは「Amazon」(52.0%)で、「楽天市場」(28.7%)、「Yahoo!ショッピング」(11.3%)と続いた。

ネット通販 ECサイト 総合EC 調査 メインで利用しているEC 利用度 MMD研究所
メイン利用の総合EC(n=1,830) 出典:MMD研究所

ネットスーパーは「イオン」が最多

調査対象者に「ネットスーパーの認知度」を聞いたところ、「イオンネットスーパー」(62.3%)が最多。続いて「イトーヨーカドーのネットスーパー」(46.5%)、「楽天西友ネットスーパー」(37.5%)だった。

ネット通販 ネットスーパー 調査 認知度 MMD研究所
ネットスーパーの認知度(n=2,128) 出典:MMD研究所

「ネットスーパーを知っている」と回答した人にネットスーパーの利用経験を聞くと、「現在利用している」「以前利用していたが、今は利用していない」を合わせて「楽天西友ネットスーパー」(11.2%)がトップ。「イオンネットスーパー」(10.5%)、「イトーヨーカドーのネットスーパー」(9.0%)と続いた。

ネット通販 ネットスーパー 調査 利用経験 MMD研究所
ネットスーパーの利用経験 出典:MMD研究所

「現在もネットスーパーを利用している」人にメイン利用のネットスーパーを聞いたところ、1位は「イオンネットスーパー」(38.7%)。「楽天西友ネットスーパー」(30.3%)、「イトーヨーカドーのネットスーパー」(20.2%)と続いた。

ネット通販 ネットスーパー 調査 メインで利用しているネットスーパー MMD研究所
メイン利用のネットスーパー(n=119) 出典:MMD研究所

メリットは「自宅で受け取れる」、デメリットは「実物が見られない」

総合ECまたはネットスーパーの利用経験がある人に、インターネットで商品を購入する際に良かった点を質問。「自宅まで届けてくれる」(56.7%)が最多で、「ポイントが貯まる」(52.2%)、「24時間いつでも購入できる」(52.0%)と続いた。

ネット通販 ECサイト 総合EC 調査 ネットスーパー メリット 便利な点 良かった点 MMD研究所
インターネットで商品購入する際に良かった点(n=1,994/複数回答可) 出典:MMD研究所

購入する際に困った点の1位は「実物が見られない」(49.3%)。2位以降は「送料がかかる」(46.4%)、「買ってから届くまで少し時間がかかる」(28.0%)だった。

ネット通販 ECサイト 総合EC 調査 ネットスーパー デメリット不便な点 困った点 MMD研究所
インターネットで商品購入する際に困った点(n=1,994/複数回答可) 出典:MMD研究所
調査実施概要
  • 調査タイトル:「2020年5月総合EC・ネットスーパー利用動向調査」
  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査期間:2020年5月13日~5月18日
  • 調査対象:スマートフォンを所有する18歳~69歳の男女
  • 有効回答:2,128人
  • 設問数:20問
  • 設問について:総合EC(モール)について、ZOZOTOWN、ニッセン、メーカー・ブランド公式(ユニクロ、ニトリなど)、小売店公式(ヨドバシカメラドットコム、ヤマダウェブコムなど)などの一部に特化したECは除く
藤田遙
藤田遙

「新型コロナ対応休業支援金」「働き方改革推進支援助成金」/アパレル企業のオンライン接客【ネッ担アクセスランキング】 | 週間人気記事ランキング

6 years 3ヶ月 ago
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    2020/6/8
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    2020/6/10
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    2020/6/9

    ※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

    内山 美枝子

    AIで広告制作、報酬は効果が出たときのみ

    6 years 3ヶ月 ago
    サイバーエージェントは、人工知能で活用して広告表現を制作し広告効果が出たときのみ制作費を成功報酬とする「極予測AI」を提供。既存の広告表現より高い効果が予測される表現のみを納品し、配信して効果が確認できたときのみ報酬が発生するという。

    アパレルEC利用者は「ユーザビリティ」「即日発送」「在庫数表示」など総合的なCXを評価して商品を購入する傾向

    6 years 3ヶ月 ago

    大日本印刷(DNP)が公開したアパレル業界のECマーケティング施策に役立つ消費者行動の実態調査で、消費者がECサイトを利用する要因に関して「サイトのユーザビリティ」と回答した割合は7割超でトップだった。

    「分かりやすい商品説明」は6割近くが重視し、「即日発送」「在庫数表示」についても同率の回答となっている。

    一方、企業のマーケティング担当者がECサイトの購買促進で注力しているのは、「分かりやすい商品説明」がトップで全体の7割を占めた。「サイトのユーザビリティ」「コーディネイト提案」は5割前後が注力している。

    消費者の購入促進要因は「サイトのユーザビリティ」が7割超の回答となっており、マーケティング担当者の意識とはズレがある。マーケティング担当者は「分かりやすい商品説明」をEC購買促進の注力施策としているが、消費者は「即日発送」「在庫数表示」も同等に重視している。

    「サイトのユーザビリティ」も含め、消費者は「購買プロセス」全体を重視しているようだ。

    大日本印刷の調査 「マーケティング担当者の注力施策」と「消費者の購入促進要因」
    「マーケティング担当者の注力施策」と「消費者の購入促進要因」

    ECサイトのリピート要因は、「サイトのユーザビリティ」がトップで6割超。次いで、「即日発送」「コーディネイト提案」が5割前後だった。マーケティング担当者のリピート促進注力施策では、「分かりやすい商品説明」がトップで6割超、「会員特典(ポイント・クーポン等)の案内」「サイトのユーザビリティ」が5割超で続いた。

    マーケティング担当者がリピート促進で注力する施策と、消費者のリピート要因を比較すると、「会員特典の案内」はマーケティング担当者が注力する施策の第2位だが、消費者は6位。

    マーケティング担当者は「分かりやすい商品説明」をリピート促進施策のトップにあげているが、消費者では4位。また、消費者の「コーディネイト提案」の回答率が若干高い傾向にある。リピーターはサイズ感や品質などをすでに理解している可能性が高く、「商品説明」よりも「コーディネイト提案」を求める傾向にあると言える。

    さらに、消費者がリピート要因の第2位にあげた「即日発送」は、マーケティング担当者の回答で第6位(「コーディネイト提案」と同率)。リピーターにおいても、「すぐに手に入るかどうか」はECサイトにおける購買決定を大きく左右すると言えそうだ。

    消費者のリピート要因を世代別に見ると、20代では「サイトのユーザビリティ」がトップで6割超、次いで「即日発送」が6割弱、「分かりやすい商品説明」が5割超。40代消費者においても、「サイトのユーザビリティ」が6割弱を占め、リピート要因のトップとなっている。2位の「コーディネイト提案」も6割弱、さらに「会員特典の案内」「即日発送」がそれぞれ5割超で同率3位だった。

    大日本印刷の調査 「マーケティング担当者のリピート施策」と「消費者のリピート要因」
    「マーケティング担当者のリピート施策」と「消費者のリピート要因」

    調査概要

    ■消費者向け

    • 調査方法:インターネットリサーチ
    • 調査期間:2020年1月20日から1月23日
    • 調査対象:アパレル商品(洋服、帽子、靴など)5000~2万円未満の商品を、店舗で2~3カ月に1回以上購入、かつインターネットで2~3か月に1回以上購入している20~59歳男女
    • 有効回答:各性別年代50サンプルずつ、計400サンプル

    ■担当者向け

    • 調査方法:インターネットリサーチ
    • 調査期間:2020年1月20日~1月31日
    • 調査対象:アパレル関連企業でデジタルマーケティングを担当している20~59歳男女
    • 有効回答:95サンプル
    石居 岳
    石居 岳

    休業者が直接給付金(月額上限33万円)を申請できる「新型コロナ対応休業支援金」とは

    6 years 3ヶ月 ago

    新型コロナウイルス感染症の影響で休業させられ、勤務先から休業手当を受け取れないといった労働者が直接、現金を申請できるようにする新たな個人給付制度「新型コロナ対応休業支援金」。

    この個人向け給付制度を実施するための「新型コロナウイルス感染症等の影響に対応するための雇用保険法の臨時特例等に関する法律案」が6月8日、閣議決定され国会に提出された。

    新型コロナウイルス感染症の影響で休業させられ、勤務先から休業手当を受け取れないといった労働者が直接、現金を申請できるようにする新たな給付制度「新型コロナ対応休業支援金」
    「新型コロナウイルス感染症等の影響に対応するための雇用保険法の臨時特例等に関する法律案」に盛り込んだ「新型コロナ対応休業支援金」の創設案(職業安定分科会雇用保険部会の資料を編集部がキャプチャ)

    閣議決定した法律案には、新型コロナウイルス感染症、およびそのまん延防止措置の影響で休業させられ、休業中に賃金を受けることができなかった労働者に対し、雇用保険法に基づく雇用安定事業として労働者の失業予防を図るための必要な事業などを行えるようにする案を盛り込んでいる。

    「新型コロナ対応休業支援金」は、企業の選択によって雇用調整助成金を活用しない企業から休業手当を受け取れないといった労働者が直接、現金を申請できる新たな給付金制度となる。

    中小企業の被保険者(労働者)に対し休業前賃金の80%、月額上限33万円を休業実績に応じて支給できるようにする。

    雇用保険の被保険者でない労働者についても給付金を支給できるようにする内容も盛り込んだ。週20時間未満の勤務など雇用保険に加入していないアルバイトといった非正規社員なども対象となる見通し。

    なお、中小企業は以下の要件に該当する企業となる。

    • 小売業(飲食店を含む):資本金5000万円以下または従業員50人以下
    • サービス業:資本金5000万円以下または従業員100人以下
    • 卸売業:資本金1億円以下または従業員100人以下
    • その他の業種:資本金3億円以下または従業員300人以下
    「新型コロナウイルス感染症等の影響に対応するための雇用保険法の臨時特例等に関する法律案」について
    厚労省が公表した「新型コロナウイルス感染症等の影響に対応するための雇用保険法の臨時特例等に関する法律案」(画像は厚労省公表資料をキャプチャ)
    瀧川 正実
    瀧川 正実

    オムニチャネルの強化、Amazon戦略の再考――EC事業に新型コロナウイルスが及ぼす影響6つのポイント | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

    6 years 3ヶ月 ago

    米国経済は再開し始めていますが、新型コロナウイルスは、夏休み明けの学校再開に向けたショッピングやホリデーシーズンの買い物にも引き続き影響を与えるでしょう。今回は、2020年の残りの期間、新型コロナウイルスの拡大がEC事業者に影響を及ぼすであろう6つのポイントを紹介します。

    新型コロナがEC事業に影響を与える可能性がある6ポイント

    2020年、新型コロナウイルスの危機が進行していく中、EC売上トップ1000社の中でも、オムニチャネルやモバイルサービスなどの分野でしっかりとした戦略を持ち、不況を乗り切るのに十分な現金や信用力を持っている事業者が最も強いことがわかります。

    新型コロナウイルス危機がEC事業に影響を与える可能性のある6つのポイントを紹介しましょう。

    1. オンラインショッピングの増加

    不要不急の商品を販売する多くの実店舗が、政府により閉店を命じられた2020年3月。消費者はオンラインで買い物をするようになりました。Web解析ツール「Adobe Analytics」によると、米国の4月のオンライン売上高は前年比49%増でした。

    消費者調査によると、新型コロナウイルスが脅威であり続ける限り、オンラインショッピングへのシフトは続くでしょう。調査・コンサルティング会社のRetail Systems Researchが2020年3月下旬に実施した消費者1200人を対象とした調査では、90%の消費者が実店舗での買い物をためらっており、45%が危機的状況の中でオンラインショッピングが必須になると予想していることが判明しました。

    『Digital Commerce360』と調査会社のBizrate Insightsが4月に実施した別の調査によると、EC利用者の55%が新型コロナウイルス危機前よりもオンラインでの注文回数が増えたと答え、3月の26%から29ポイント増加しています。なかでも、利用回数がとても増えたと答えた人が3月の調査では6%にとどまっていたのに対し、4月には22%に増えています。

    新型コロナが買い物習慣に与えた影響について、Bizrate Insights / Digital Commerce360による調査。調査期間:3月16日から1週間と4月6日から1週間
    新型コロナが買い物習慣に与えた影響について、Bizrate Insights / Digital Commerce360による調査。調査期間:3月16日から1週間と4月6日から1週間(6 ways the coronavirus pandemic will impact ecommerceより編集部が作成)

    新型コロナウイルスの危機が急速に緩和されない限り、小売事業者にとって1年で最も大きな2つのショッピングシーズン「夏休み明けの学校再開に向けたショッピング」と「ホリデーショッピング」の間に、オンラインショッピングへの大きなシフトが起こる可能性があります。

    コンサルティング会社Forrester Researchと物流技術を提供するNarvarが3月17日から25日にかけて実施した調査では、23%の小売事業者が新型コロナウイルスの拡大を受けてさまざまな体制の変更を計画していました。

    2. 非必需品を販売する小売店を苦しめる景気後退

    2020年3月から4月にかけて、新型コロナウイルスの影響で経済が悪化したため、企業は何百万人もの労働者を解雇し、深刻な景気後退の恐れが広がりました。そのため、EC事業者の間でも、今後数か月間で売り上げが減少するのではないかとの懸念が広がっています。

    『Digital Commerce360』が3月3日から9日に実施した小売事業者304社対象の調査によると、EC売上の減少(36%)と増加(38%)をほぼ同数の小売事業者が予測していました。

    不況下では、消費者は食料品、ヘルスケア商品、家庭用品、ペット用品などの必需品を優先的に購入することになるでしょう。3月に実店舗閉鎖と大量解雇が行なわれた時、アパレルの売り上げは激減し、オンラインのアパレル小売事業者は大幅な値引きを余儀なくされました。

    2020年4月上旬、大手オンラインアパレル小売事業者124社を対象とした『Digital Commerce360』の調査によると、91社(73%)がサイト上でセールを実施していることが判明。これらの小売事業者のうち53%が、感謝祭(米国の祝日の1つ)前後のサイバーウィークのような大規模セールイベントをサイト全体で行っており、割引率の中央値は40%でした。

    小売事業者は、消費者の購買行動が通常に戻るのか、不況に直面するのかもわからない中で、ホリデーシーズンに向けて商品を提供しなければなりません。景気が早く回復しなければ、ホリデーシーズン中に値引き競争が激しくなる可能性があります。

    3. 供給の多様化を図るEC事業者

    新型コロナウイルスは、世界の製造業の中心地であり、北米の小売事業者がオンラインとオフラインで販売する商品の多くの供給源である中国で最初に発生しました。中国の工場は2020年初頭に数週間も閉鎖され、商品の供給源として将来的に期待できるかどうか、懸念が高まりました。

    過去10年間に登場したデジタルネイティブブランドの多くは、中国から商品を安価で購入し、北米でオンライン販売することでビジネスモデルを構築してきました。その中には、現在はテレビショッピング大手のQurate Retail Group(北米EC事業 トップ1000社データベース 2020年版 第9位)の傘下に入っているzulily(アパレルや生活用品を販売するECサイト)も含まれていますが、中国からの商品供給が枯渇したため、2020年初頭のプロモーションを大幅に縮小せざるを得なかったとQurateは伝えています。

    Wayfair(第6位)は家具や住宅用品のオンライン小売大手ですが、商品の約50%を中国から調達しているため、大きな影響を受けました。ニラジ・シャー最高経営責任者(CEO)は2020年2月下旬の株式アナリストとの電話会談で、トランプ大統領政権が課した中国製商品に対する米国の関税の影響を最小限に抑えるため、以前は60%あった中国への商品依存度を引き下げたと話しました。

    『Digital Commerce360』による2020年3月初旬の調査では、多くの小売事業者がサプライヤーとの連絡を密にし、中国以外の供給源を求めていると答えました。その中には、中国からの納品を積極的に監視していると答えた事業者が23%、すでに中国のサプライヤーへの依存度を下げていると答えた19%が含まれています。

    発注先を中国から変更したいと思う小売事業者は北米や世界中に存在するものの、2020年のホリデーシーズンを前にして、代替となる供給源を見つけるのは難しいでしょう。つまり、中国で新型コロナウイルスが再燃した場合、2020年の残りの期間の売り上げに大きな影響を与える可能性があるということです。

    4. オムニチャネルとモバイルサービスの重要性

    多くの消費者が実店舗に入ることを恐れ、新型コロナウイルスが拡大する中で、道端での受け取り(カーブサイドピックアップ)を提供できる小売チェーンには優位性がありました。

    カーブサイドピックアップのイメージ(出典:RetailTouchPoint)

    「北米EC事業 トップ1000社データベース 2020年版」上位1000社にランクインした208の店舗型小売店のうち、2019年末時点で道端受け取りサービスを行っていた事業者はわずか7.7%でしたが、他の小売店もすぐに後を追いました。

    家電量販店のBest Buy(第10位)は、2020年3月下旬にオンライン注文のみ道端での受け取りを可能にしました。工芸品小売業者であるThe Michaels Companies(第220位)とJoann.com(第336位)もそれぞれ、ウイルスの蔓延に伴い道端での受け取りを開始しました。

    スーパーマーケットチェーンのWalmart(第3位)、ディスカウント百貨店チェーンのTarget(第12位)などの大手小売事業者は、オンラインで買い物をする消費者の利便性を高めるため、すでに道端での受け取りを導入していましたが、最近のメールマガジンでは簡単に道端で受け取ることができることをアピールしています。

    Targetは消費者に向けて「お客さまの安全を考慮してDrive Up(車に乗ったまま商品を受け取れるサービス)を強化しました。サイン不要。車のトランクにも荷物を積み込みます」と発信しています。

    これらの小売事業者は、支払い情報を保存したモバイルアプリを使って道端での受け取りサービスを利用できる利便性を強調していますが、それが多くの消費者にアプリをダウンロードさせる原動力となったようです。

    アプリの動向をモニターしているApp Annieによると、2020年3月下旬は1月に比べてWalmart Groceryアプリのダウンロード数は460%増加。4月5日には、常に最も人気の高いAmazonのアプリのダウンロード数を上回りました。

    モバイルアプリを提供している上位1000社の小売チェーンの45%は、新型コロナウイルスの恐怖が消費者の行動に影響を与え続ける場合、道端受け取りのようなサービスを提供することで優位に立つことができるでしょう。

    少なくとも1つのモバイルアプリを提供している北米EC事業者トップ1000社の割合
    少なくとも1つのモバイルアプリを提供している北米EC事業者トップ1000社の割合(6 ways the coronavirus pandemic will impact ecommerceより編集部が作成)

    5. Amazonマーケットプレイス戦略に対する再考

    注目すべきは、3月初旬に実施した『Digital Commerce360』の調査に回答した小売事業者の22%が、Amazonマーケットプレイス戦略の調整を行っていると回答したことです。その理由の大半が、優先度の高い商品の注文に集中するために、Amazonが不要不急の商品の入庫を一時的に停止すると発表したことに起因していることは明らかです。アマゾンは5月上旬までにこれらの制限を緩和しました。

    つまり、Amazon経由のオーダーの発送をAmazonのフルフィルメントに頼っていた小売事業者は、Amazon倉庫での商品が不足しているため、売り上げが減少する可能性が高いということです。

    「北米EC事業 トップ1000社データベース 2020年版」上位1000社の小売事業者の多くは、マーケットプレイス戦略を見直す可能性があります。上位1000社の主要カテゴリーの小売事業者のうち42.7%がAmazonで販売しており、その中にはビタミンやサプリメントを販売する小売事業者の80%近くが、ベビー用品、医療用品、ペットケア商品などの専門商品を販売する小売事業者の半数が含まれています。

    上位1000社のデータベースで第1位のAmazonは、不要不急の商品カテゴリーでも強力な競争相手として台頭する可能性があります。北米で新型コロナウイルスが流行するにつれ、アマゾンは家庭用品や健康とは関係のない自由裁量商品を通常よりも多く取り扱うようになった、とある関係者は『Digital Commerce360』に語っています。

    これは、アマゾンが新型コロナウイルス危機の結果としてオンラインショッピングを利用する消費者が増えたことで、市場シェアをさらに拡大する機会を得たことを示唆しています。

    6. 銀行にある現金と強力な与信枠の重要性

    多くのエコノミストが今後の深刻な景気後退を予測する中、銀行は融資を縮小しています。そのため、小売事業者にとっては、販売不振を乗り切るために十分な現金や信用力を持つことが、これまで以上に重要になってきています。

    「北米EC事業 トップ1000社データベース 2020年版」上位1000社の小売事業者の中には、手元の資金を維持するために、キャッシュポジション(※編注:投資資金の中で投資に回していない手元にある資金)の強化、場合によってはコスト削減に迅速に動いた企業もあります。

    たとえばWayfairは2020年4月、上場している同社の株式に転換できる5年物の約束手形を5億3500万ドル売却。2019年4月に開いた毎年恒例の「Way Dayプロモーション」を2020年は延期しました。

    アパレル小売業のLand's End(第63位)は、4月に社員の70%と店舗スタッフのほぼ全員を一時解雇。また、追加の運転資金として既存の与信枠で7500万ドルを銀行から借り入れたほか、与信枠を2500万ドル増額して総額2億ドルとしたことも発表しました。

    一方、「北米EC事業 トップ1000社データベース 2020年版」の上位100社のうち13社は、3月1日から5月8日までの間に390億ドル近くの債券を発行しています。これにより、低金利で借り入れをしながら手元の資金を増強することができました。

    小規模な企業には、現金のバッファーや銀行からの与信枠、社債の販売による資金調達能力があまりありません。現金がほとんどない場合、急激な不況を生き残ることができない可能性、もしくはビジネスの売却を余儀なくされる可能性もあります。

    ◇◇◇

    生き残る企業も、今後のショッピングシーズンに向けた在庫確保、および広告関連の支出を削減しなければならないかもしれません。このような状況で、勝者になりそうなのは、Amazon、Walmartなど、資金力があり強力なeコマース事業を展開している「北米EC事業 トップ1000社データベース 2020年版」上位1000社にランクインしている大企業です。

    Digital Commerce 360
    Digital Commerce 360

    アマゾン、広告付き無料音楽配信を開始

    6 years 3ヶ月 ago
    アマゾンジャパンが、広告付きの無料音楽ストリーミングサービス「Amazon Music Free」を開始。アマゾンのアカウントさえあれば無料で聴ける。試聴したところ、楽曲と楽曲の間に音声広告が挿入されることがあったが、いまのところアマゾンの広告しか確認できていない。

    総合リユースのバイセルテクノロジーズがシニア向け通販に参入、カタログ通販で展開

    6 years 3ヶ月 ago

    総合リユース事業「バイセル」などを展開するBuySell Technologies(バイセルテクノロジーズ)は6月1日、新事業として健康食品・化粧品などのカタログ通信販売サービス「美つむぎ」を始めた。

    ラグジュアリー商材などを出張訪問査定によって買い取りし、消費者や事業者に販売する事業などを手がけるバイセルテクノロジーズの顧客の75%以上は、50代以上のシニア層。遺品整理、生前整理、自宅整理などによるサービス利用が多いという。

    総合リユース事業「バイセル」などを展開するBuySell Technologies(バイセルテクノロジーズ)は6月1日、新事業として健康食品・化粧品などのカタログ通信販売サービス「美つむぎ」を始めた
    バイセルテクノロジーズの顧客層(画像は決算説明会資料からキャプチャ)

    無店舗型のためテレビCMやラジオといったマスメディア、オンラインのクロスマーケティングでシニア層の獲得を進めてきた。

    カタログ通販は多角的にサービスを広げる一環。既存顧客に向けて厳選した健康食品や化粧品をカタログ通販で販売。美容と健康に興味・関心の高いシニア層の需要を開拓する。

    総合リユース事業「バイセル」などを展開するBuySell Technologies(バイセルテクノロジーズ)は6月1日、新事業として健康食品・化粧品などのカタログ通信販売サービス「美つむぎ」を始めた
    カタログ通信販売「美つむぎ」

    シニア向けのカタログ通販に関しては、出版事業などのハルメク(旧いきいき)が成功企業としてあげられる。シニア層向けに年間定期購読誌と通販カタログを提供。定期購読誌『ハルメク』は読者数30万人を突破(2020年3月期)。通販売上も伸長しているという。

    ハルメクの親会社であるノーリツ鋼機はシニア向け通販を手がける全国通販も傘下に持つ。ハルメク、全国通販などのシニア・ライフセグメントの2020年3月期売上高は277億7000万円(前期比0.3%減)。

    瀧川 正実
    瀧川 正実

    緊急事態宣言解除後に自転車、ドアオープナー、アクリル板などの売れ行きが好調【Yahoo!ショッピング調査】

    6 years 3ヶ月 ago

    ヤフーによると、全都道府県で緊急事態宣言が解除された5月25日以降、「Yahoo!ショッピング」では自転車やドアオープナー、アクリル板、フェイスシールドの売れ行きが大きく伸びている。

    政府が国民に呼びかけた「新しい生活様式」を実践しようと、感染予防を切り口とした商品に事業者、個人からの需要が増えているようだ。

    「Yahoo!ショッピング」の5月25日から31日における自転車の取扱高は前週比で1.5倍。前年同週比でも1.7倍と好調に推移している。折りたためる自転車や初心者向けのロードバイクなどが売れており、公共交通金を使わずに自転車で通勤しようとするユーザーの需要が増えているようだ。

    ヤフーによると、全都道府県で緊急事態宣言が解除された5月25日以降、「Yahoo!ショッピング」では自転車やドアオープナー、アクリル板、フェイスシールドの売れ行きが大きく伸びている
    公共交通機関を避けるため、電動自転車が人気を集めているという

    ドアオープナーの5月25日から31日における取扱高は前週比で2.7倍。つり革、ドアなどに触れない非接触グッズが次々と登場し、購入者が増えている。

    ヤフーによると、全都道府県で緊急事態宣言が解除された5月25日以降、「Yahoo!ショッピング」では自転車やドアオープナー、アクリル板、フェイスシールドの売れ行きが大きく伸びている
    非接触グッズのなかでドアオープナーは大きく伸びている

    パーテーションとして店内設置が進んでいるアクリル板。5月25日から31日における取扱高は前週比で2.5倍。フェイスシールドの5月25日から31日における取扱高は前週比で1.2倍となっている。

    ヤフーによると、他県のナンバープレートを掲出している際に、他県民だと誤解されないために貼るステッカー「県外ナンバーステッカー」、テイクアウト容器、テレワーク関連グッズも伸びているという。

    瀧川 正実
    瀧川 正実

    アパレルの商品認知は「店頭・店内の展示」が最多、消費者の7割が「EC購入前に実店舗を利用する」傾向

    6 years 3ヶ月 ago

    大日本印刷(DNP)は6月9日、アパレル業界のECマーケティング施策に役立つ消費者行動の実態調査を公開した。

    それによると、EC購入前の消費者行動では、「店頭の商品を必ず確認しに行く」「店頭の商品を確認しないときは不安になる」という消費者が全体の7割を占めた。

    今回の調査で注目すべき点は、アパレル業界のマーケティング担当者の意識と、消費者の認知経路の実態に存在するギャップ。

    マーケティング担当者に「既存顧客の消費者の認知に効果的な施策」を聞いたところ、第1位は「SNSへの露出」(52.6%)で、全体の過半数を占めた。次いで、「店頭・店内の展示」(37.9%)、「店舗スタッフのセールストーク」(37.9%)が同率2位だった。

    消費者に「商品を認知するきっかけ」を聞いた結果、第1位は「店頭・店内の展示」(53.8%)、第2位は「オフィシャルサイト」(38.0%)、第3位は「ファッション情報サイト」(33.5%)。

    マーケティング担当者の過半数が「SNS」施策を効果的と考えているのに対し、消費者の過半数が認知する経路は、「リアル店舗」だった。

    「マーケティング担当者の商品認知施策」と「消費者の商品認知経路」
    「マーケティング担当者の商品認知施策」と「消費者の商品認知経路」

    EC購入前の消費者行動では、「店頭の商品を必ず確認しに行く」「店頭の商品を確認しないときは不安になる」という消費者が全体の7割を占め。一方、「店頭の商品を確認しなくても不安はない」という消費者は全体の3割程度にとどまっている。消費者の7割は、「ECで購入する場合でも、実店舗を利用する」可能性が高い。

    男女別で比較すると、男性の8割弱が実店舗利用の可能性がある一方、女性は7割弱。世代別の比較では、20~30代消費者はネットのみの購入に「やや慎重」な傾向があった。特に注目したいのは20代。3割強は「店頭の商品を必ず確認しに行く」と回答している。

    20代消費者の商品認知では、他の世代と比べてInstagramやLINEといった「SNS」から情報を得る傾向が高い。ただ、実際にEC店舗を利用する際には、「ネット上の情報のみで、EC購入をすることには不安がある」と考えている人が7割強となっている。

    40代消費者の商品認知は「店頭で実物を見ること」に加え、「オフィシャルサイト」からも情報を得る傾向が高い。EC店舗の利用に対し、6割強が「ネット上の情報のみで、EC購入をすることには不安がある」としており、さらに2割超は「実店舗を必ず利用する」と回答している。

    EC購入前の消費者実店舗利用状況
    EC購入前の消費者実店舗利用状況

    こうした調査結果を踏まえると、20代消費者がECを利用するメリットは、商品情報を確認することではなく、「いつでも、どこからでも購入できること」と言える。40代消費者は、商品の詳細情報や口コミ、価格を総合的に考えて、特に気になる点がなければECで購入する傾向にあるようだ。

    調査概要

    ■消費者向け

    • 調査方法:インターネットリサーチ
    • 調査期間:2020年1月20日から1月23日
    • 調査対象:アパレル商品(洋服、帽子、靴など)5000~2万円未満の商品を、店舗で2~3カ月に1回以上購入、かつインターネットで2~3か月に1回以上購入している20~59歳男女
    • 有効回答:各性別年代50サンプルずつ、計400サンプル

    ■担当者向け

    • 調査方法:インターネットリサーチ
    • 調査期間:2020年1月20日~1月31日
    • 調査対象:アパレル関連企業でデジタルマーケティングを担当している20~59歳男女
    • 有効回答:95サンプル
    石居 岳
    石居 岳

    ニューリテールを支えるのはCX。代表格アリババの「盒馬鮮生」、家電メーカー「小米科技」の共通点 | 中国の最新買い物事情~トランスコスモスチャイナからの現地レポート~

    6 years 3ヶ月 ago

    アリババグループ創業者のジャック・マー氏が、「オンラインビジネスは十数年から20年後にはなくなり、オンラインとオフラインが融合した『ニューリテール』が誕生する」という概念を発表したのは2016年10月のこと。その後、中国IT大手企業は相次ぎ「ニューリテール」分野へ足を踏み入れており、アリババを追従しようと京東(JD.com)は「無界零售(ボーダレスリテール)」、テンセントは「智慧零售(スマートリテール)」というサービスを開始しました。今回はアリババの新型スーパーマーケット「盒馬鮮生」(フーマーションシェン)、家電メーカー「小米科技(Xiaomi、シャオミ)」を例に、「ニューリテール」について見ていきます。共通点は“カスタマーエクスペリエンス(CX)”です。

    「ニューリテール」で大躍進した「盒馬鮮生」

    ジャック・マー氏が提唱した「ニューリテール」とは、オンラインとオフラインを融合し、インターネットデータ・人工知能などのテクノロジーを駆使することで消費者のニーズを把握、顧客体験の向上を図り、「消費者―商品―店舗」というビジネスモデルを再構築したビジネスを意味します。その中心にあるのは「消費者」と「データ」です。

    アリババグループがオープンした新型スーパーマーケット「盒馬鮮生」は、「ニューリテール」を代表するビジネスとなっています。盒馬はスーパーマーケット・レストラン・EC(消費者が注文すれば30分以内で家に配送)の機能を備え、従来のスーパーマーケットが手がけるビジネスモデルとは一線を画したサービスを展開しています。

    アリババグループの生鮮スーパー「盒馬鮮生」
    新型スーパーマーケット「盒馬鮮生」

    決済には、盒馬の専用アプリを用意。アリババグループの決済サービス「Alipay(アリペイ)」とひも付け、オフラインにおける盒馬の購買行動データを収集しています。

    オフラインのアリペイ決済、「Tmall」などのオンライン決済から得たビッグデータ、アリババのプラットフォームで提供する各種サービスの活用で、店舗付近のユーザーの消費行動を把握。自動発注と在庫管理などを行い、在庫回転率と販売量を高めています。

    会員のニーズに応じて、販売する商品と在庫の配置を自動で行い、顧客満足度の最大化を図っている盒馬。消費者・商品・店舗のマッチングをビッグデータで最適化する消費者向けビジネスを展開していると言えます。

    盒馬のCEOである侯毅(ホウ・イ)氏が経営データを初めて公開したのは2018年のこと。2018年7月31日時点で、1年半以上運営している店舗の1日の売上高は80万元(1元=15.4円で換算すると約1232万円)を突破。また、2018年の売上高は140億元(1元=15.4円で換算すると約2156億円)となり、前年同期比300%という伸びを記録しました。なお、盒馬は2019年4月時点で、149店舗を中国全土で展開しています。

    盒馬は「カスタマーファースト」を実現するためにデータを重視。消費者・商品・店舗のマッチングを最適化する最新テクノロジーを活用、そして成功を収めました。アリババは今後、2級都市(天津、重慶、杭州、南京などの都市)に着目しながら、3~4級都市(邯鄲、金華などの都市)への進出も加速していく計画です。サプライチェーンを広げ、「生鮮+飲食」の新しいビジネスモデルを作っていくようです。

    盒馬鮮生のすべての商品は、バーコードをアプリでスキャンすると詳細を調べることができ、オンラインで配送注文することもできる(5km圏内なら最短30分で配送)。店舗で買った商品はレストランで調理してもらうことも可能

    「ニューリテール」で躍進した家電メーカー「小米科技」

    「ニューリテール」は2018年から、実践を通じて新概念から新業態へと進化しています。ビッグデータ、IoTを活用することで「ニューリテール」はさまざまな業界に浸透し始め、小売業界に変革を起こしています。

    AI+IoTを基にスマート家電に注力

    スマートフォン・インターネットテレビ・スマートエコチェーン(EcoChain smartmi)に力を入れる「小米科技(Xiaomi、シャオミ)」は「ニューリテール」の代表企業と称されています。小米のCEOである雷軍(レイジュン)氏は、「小米はスマートフォンメーカーであり、モバイルインターネット企業でもあり、さらに『ニューリテール』企業でもある」と述べています。

    たとえば、小米のスマート家電。顧客は商品を購入した後、スマートフォンに「米家(Mi Home)」アプリをインストールして立ち上げると、スマホと家電製品をリンクさせることができます。複数の家電やデバイスをアプリで一元的に管理でき、各製品と連動させながら作動させることができるようになります。

    「小米科技」が手がけるAI+IoTのスマート家電

    「小米炊飯器」を例に説明しましょう。リアル店舗の「小米の家(Mi Store)」で炊飯器を買った後、「米家(Mi Home)」アプリをダウンロード。Wi-Fiによって炊飯器をアプリに接続すると、離れた場所からでもスマートフォンで操作できるようになります。

    「小米科技(Xiaomi、シャオミ)」が提供する「米家」アプリの画面
    「米家」アプリの画面

    「ニューリテール」の代表――「小米の家」

    小米の「ニューリテール」と言えば、小米製品を専門に取り扱っているリアル店舗「小米の家(Mi Store)」が有名です。「小米の家」はアフターサービスセンターから発展した実店舗で、消費者に製品を体験してもらい、その場で購買できる公式直営店です。

    以前は、アフターサービスのみの提供でしたが、「ニューリテール」事業の展開で小米製品の販売も開始しました。長年のECビジネスで培った経験、蓄積したデータから人気商品を選定、ビッグデータを活用して顧客分析を行い、ターゲット層(顧客の趣味嗜好・商品閲覧履歴など)ごとに商品を開発、宣伝、配置しています。最適な顧客体験の提供と同時に、物流などの業務効率の向上も図っているのです。

    また、消費者は「小米の家」で新品に触れ、購入できるだけでなく、小米傘下の「小米有品」と「小米商城」の公式サイトとアプリを通じて商品を購入することも可能です。

    「ニューリテール」の代表として「小米の家」は、ブランド文化と製品に適したビジネスモデルを探し続けています。2018年12月31日時点で、小米は中国に586店の「小米の家」をオープン、1級(北京、上海、深セン、広州の4都市)、2級、3級都市に配置しています。

    小米の「ニューリテール」と言えば、小米製品を専門に取り扱っているリアル店舗「小米の家(Mi Store)」が有名
    リアル店舗「小米の家(Mi Home)」

    カスタマーエクスペリエンス(CX)企業

    中国で小米は「CX企業(顧客体験型企業)」の元祖とも呼ばれています。

    一般的な企業の商取引は、消費者にアプローチし、商品を買ってもらったら取引が完了となります。しかし小米は、「消費者」から「小米ファン」になるのは、商品を購入した後だと考えています。そのため、小米は商品購入後にさまざまなプラットフォームで消費者と交流を行っています。

    その結果、MIUI(AndroidをベースにしたカスタムROM)の月間アクティブユーザーは2018年末時点で2.42億人に達しています。

    情報を共有するサイト「小米フォーラム」
    情報を共有するサイト「小米フォーラム」(www.xiaomi.cn)

    「スマホ+Iot」戦略がスタートした後の決算発表(2019年第1四半期)によると、小米グループの売上総額は438億元(1元=15.4円で換算すると約6745億円)に達しました。その中で、Iot消費財の営業利益は120億元(1元=15.4円で換算すると約1848億円)で、前年同期比56.5%増となりました。

    小米は、インターネットを通じて製造業のアップグレードを促進、顧客体験をベースに成長を遂げています。小米の成功は、顧客体験をベースにしたイノベーションにあるのです。

    ブランド企業はインテリジェント・オペレーション能力を向上

    盒馬も小米も消費者ニーズをしっかりつかんで生まれた新業態「ニューリテール」です。顧客体験が中心となっていますが、データ活用を通じたオムニチャネルのインテリジェント・オペレーションの実現も必要になります。

    なぜなら、データの精度が高ければ高いほど、ユーザーインサイトはより精度があがり、新規顧客の開拓とマーケティングコストの削減に直結します。これは従来の小売業に欠けていた視点ではないでしょうか。

    ブランド企業はどうやってインテリジェント・オペレーション能力を高めれば良いのでしょうか。下記の3点にまとめました。

    1. ユーザーインサイトの収集力

    ユーザーのアカウント情報から購買履歴などのデータを収集、蓄積したビッグデータと機械学習(Machine Learning)を組み合わせることで、ユーザーの属性を確実に解析できます。ユーザーの購買履歴が多ければ多いほど多くのデータが蓄積されるので、ブランド企業はより高精度なユーザーインサイトを行うことができるようになります。

    2. データ分析力の強化

    テクノロジーの進化により、さまざまな情報源から収集された大量のデータを計算・保存・加工できるようになりました。一定の基準で統合管理することにより、自社用の膨大なデータベースを作成しましょう。データベースの分析力強化により、ブランド企業に効率的なサービスを提供できるようになります。

    3. 利用シーンでのデータ活用能力の強化

    データはいくら保有していていても、活用できなければ意味はありません。中国のブランド企業は、1~2級都市のユーザーインサイト、データ分析、スマートアプリケーションの構築を通じ、3~4級都市へと進出しています。データから解析された商品情報が顧客にとって適切なタイミングで届ければ、ユーザーに受け入れてもらえます。

    ◇◇◇

    将来、テクノロジーがどのように発展しても、小売業界がどのように変革しても、消費者にとっては商品が第1です。だからこそ、企業は消費者ニーズを把握することが重要となります。

    盒馬、小米などCX企業と呼ばれている成長企業は、多様なデータを利活用することで、インサイト主導の意思決定、顧客体験の向上、画期的なビジネスへの発展を実現しています。

    新しい概念から新しい業態まで、「ニューリテール」は今後、どのように発展していくか、一緒に期待しましょう!

    トランスコスモスチャイナ(transcosmos China)
    陳丹妮(Danni Chen)
    トランスコスモスチャイナ(transcosmos China), 陳丹妮(Danni Chen)

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