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イトーヨーカ堂、ネットスーパー事業から撤退。ピーク時は500億円超の売上

1 year 5ヶ月 ago

セブン&アイ・ホールディングスは10月10日、2024年3-8月期(中間期)の決算発表においてイトーヨーカドーネットスーパー事業の撤退を明らかにした。事業撤退により458億円を特別損失として同中間期に計上した。

イトーヨーカ堂の発表によると「イトーヨーカドーネットスーパー」は2025年2月12日で営業を終了する。営業終了時期は、地域ごとに異なるとし終了の2か月前を目安に追って発表する。イトーヨーカ堂では2023年10月からクイックコマース「OniGO」を活用した注文後最短20分で商品を届けるサービスを展開しており、こちらへのシフトを促している。

セブン&アイ・ホールディングス イトーヨーカドーネットスーパー事業から撤退
イトーヨーカ堂の発表(画像はイトーヨーカ堂のリリースからキャプチャ)

また7&iHDでは「店舗を起点としたお届けサービスは維持するとともに、スーパーストア事業のラストワンマイル戦略については、再構築を進める」(決算説明資料)と説明している。

「イトーヨーカドーネットスーパー」は2001年に都内・葛西店からスタート。2009年には通期黒字化を達成し、ピークとみられる2015年2月期は売上高500億円を超えていた。一方で、2023年2月期は売上高349億円となっていた。

また7&iHDは10月10日、グループの食品スーパーマーケット事業および専門店・その他事業(SST事業)のIPO実現に向けた組織再編も発表した。SST事業会社を統括する中間持株会社としてヨーク・ホールディングスを設立。イトーヨーカ堂、ヨークベニマル、ロフト、赤ちゃん本舗、セブン&アイ・フードシステムズ、セブン&アイ・クリエイトリンク、シェルガーデンを含む24社と持分法適用会社7社の計31社をヨークHDの傘下とする組織再編を行う。戦略的パートナーの招聘を通じ、2025年度中の持分法適⽤会社化を目指し、⾃律的成⻑を加速するとしている。再編については⾮連結化が⽬的ではなく、優れた他⼈資本を⼊れることにより成⻑戦略を明確に提⽰することが⽬的だとしている。

鳥栖 剛

ペット関連は成長市場! 関連商品、ヘルスケアなどで有料会員のサービス拡充を進めるWalmartの戦略 | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

1 year 5ヶ月 ago
ペットの飼育をする人の数は増加が緩やかになっていますが、ペット関連市場は拡大し続ける見込みです。こうした市況を背景に、Walmartは会員向けにペット向けサービスを拡充する計画です。

米大手スーパーマーケットチェーンWalmart(ウォルマート)は、有料会員向けにペット向けサービスの拡充を進めています。オンライン診療を手がける事業者と提携し、会員特典にペット向けオンライン診療サービスを追加します。Walmartはオンライン、オフラインでペット向けサービスをオムニチャネル展開し、新規会員獲得の推進と顧客の囲い込み強化につなげる狙いです。

Walmart、有料会員にペットケアの特典を拡充

ペットの飼い主にとって、物価やサービス価格の高騰による金銭的負担の増加が重くのしかかるなか、Walmartはペット向けのケアやサービスの展開を拡充。手頃な価格と利便性を重視しながら有料会員サービス「Walmart+(ウォルマートプラス)」の会員に多くの特典を追加しています。

Walmartは有料会員を対象に、飼育するペット向けのケアサービス、商品展開などを強化している(画像はWalmartのコーポレートサイトから編集部がキャプチャ)
Walmartは有料会員を対象に、飼育するペット向けのケアサービス、商品展開などを強化している(画像はWalmartのコーポレートサイトから編集部がキャプチャ)

ペット向けオンライン診療を無料提供

Walmartは10月18日、モバイル端末によるオンライン診療を手がける米Pawp(ポープ)との提携による新しいオンラインサービスを開始。「Walmart+」の会員に、獣医によるオンライン診療サービスを無料で無制限にアクセスできるようにする予定です。

2024年の初頭に発表したこのサービスは、有料会員サービスの加入者獲得と既存会員の維持を狙いとし取り組みの一環です。「Walmart+」の会員に対し、24時間365日、獣医とのオンラインメッセージまたは動画を通じた相談を追加料金なしで提供します。

Walmartはオンライン獣医診療サービスに加え、その他のペットケアサービスも拡大しています。2023年にジョージア州ダラスでペットケアサービスの拠点を試験オープン。ジョージア州とアリゾナ州に新たに5つのペットサービスセンターを開設することも計画しています。

Walmartは2023年、ジョージア州ダラスにペット向けのケアサービスを行う新たな拠点を開設した(画像はWalmartのコーポレートサイトから編集部がキャプチャ)
Walmartは2023年、ジョージア州ダラスにペット向けのケアサービスを行う新たな拠点を開設した(画像はWalmartのコーポレートサイトから編集部がキャプチャ)

オムニチャネルでのペット関連サービスを利用促進

また、Walmartは最近、ペット向け調剤薬局のサービスも拡大しており、低価格のペット用処方薬を自宅に配達したり、店舗での受け取りサービスを継続したりしています。

「Walmartは飼い主にとってペットが家族であることを理解しており、Walmartが飼い主にとって信頼できる販売元であることを誇りに思っています」と、Walmart米国本社のペット部門マーチャンダイジング担当副社長であるケイリトン・シャディオウ氏は説明しています。

店舗で買い物するか、ECを利用するかを問わず、Walmartはオムニチャネルでの便利な購買体験と、ペット向け商品、処方薬、ケアサービスまで幅広いラインアップを提供し、すべて毎日低価格で利用できるため、飼い主にとってペットのケアが手頃で便利なものになります。(シャディオウ氏)

ペット関連特典は高い引き合い

ジョージア州ダラスで2023年に開設したペットサービスセンターの成功を受けて、2024年11月には、ジョージア州とアリゾナ州に5つのWalmartペットサービスセンターを開設する予定です。Walmartの店舗内にペットサービスの利用専用の入り口を備えているこのセンターでは、ペット用の医薬品や健康・ウェルネス製品を提供するPet(ペット)IQとの提携により、定期的なペット医療サービスを提供します。

Walmartによると、ペットケアサービスには予防接種、健康診断、軽度の医療処置、グルーミングサービスなどがあり、透明性の高い価格設定とわかりやすいサービスパッケージを提供するということです。

前出の通り、WalmartはPawpとの提携によって、「Walmart+」の会員に無料のオンライン獣医診療サービスを提供しています。オンライン獣医診療サービスは通常、99ドルの年会費がかかりますが、「Walmart+」の会員にはこれを免除しています。「Walmart+」の会員は、回数制限なく何度でも獣医に相談できます。また、相談ごとに個別のケアプランとお薦め商品を推奨します。

この特典は高いエンゲージメントが見られ、「Walmart+」ではすぐに年間で上位にランクインする期間限定特典の1つとなりました。これは2023年に実施したペットケアサービスの拠点の高い引き合いに追随しています。

お客さまはケアから商品ラインアップまで、ペットのための手頃なサービスを求めています。Walmartはこのニーズに応え、ペットの飼い主にWalmart独自のオムニチャネル体験を提供し、オンライン・オフラインを問わずシームレスで便利に利用でき、かつ、手頃な価格のペットケアソリューションを提供しています。(Walmart)

有料会員の価値向上に貢献

ペットケアサービスの拡大も「Walmart+」の魅力を高めています。獣医によるオンライン診療サービスに加え、「Walmart+」の会員にはかねてから、ECの送料無料、食料品の即日配達、ガソリン代や旅行の割引などの特典を提供しています。

2024年8月にはハンバーガーチェーンのBurger Kingと提携し、Burger Kingの商品を「Walmart+」会員がオンライン注文する際、価格を毎日25%割引にする特典を追加しました。

Walmartは2023年8月にBurger Kingとの提携を始め、有料会員向けの特典を拡充している
Walmartは2023年8月にBurger Kingとの提携を始め、有料会員向けの特典を拡充している

期待されるペット業界の市場拡大

Walmartは、米国の金融機関モルガン・スタンレーが発表したペット業界の予測レポートを踏まえて、ペット産業が継続的に成長する可能性が高いことを指摘しています。

モルガン・スタンレーの調査レポートによると、ペット業界の支出額の伸び率は、2024年に前年比2.5%増、2025年に同3.9%増と緩やかに伸びる見通しで、2030年は同7%増と成長する可能性があると予測。世帯あたりの平均支出額は2026年までに1匹当たり1445ドルに達し、2030年までには1733ドルに上昇する可能性があるそうです。これにより、ペット業界の総支出額は2019年の1220億ドルから、10年後までには2610億ドルに増加する見込みです。

ペット用品のオンライン購入も増加傾向にあります。調査対象者の約70%が過去6か月間にペット用品をオンラインで購入したと回答しており、これは2022年の調査結果から9ポイント増加しています。

ペットの飼い主から得られた動向は、小売業全体にわたるECの世代的な傾向を反映しており、このトレンドは今後も継続すると見ています。(モルガン・スタンレー 小売業アナリスト シメオン・ガットマン氏)

ペットのヘルスケア市場拡大に注目

コロナ禍のパンデミック中に急増したペットの飼育数は現在、横ばいに落ち着いています。ガットマン氏によれば、ペットを飼っている世帯ではペットのケア、特に獣医サービスに費やす支出が増えており、ペットを飼う人の増え方が鈍くなっていることに影響しています。

愛玩動物のヘルスケアは、今後10年間に投資家が注力するべき米国のペット産業の最も重要な分野になるでしょう。(ガットマン氏)

モルガン・スタンレーは、今後10年間でペット診療の需要が大幅に増加すると予測。2024年の調査では、ペットオーナーの80%が過去6か月間に少なくとも1回はペット病院を訪れたと回答しており、約3分の2が1~3回病院を訪れたと回答。これは2022年の調査結果よりも4%ポイント増加しています。

さらに、多くの回答者はペットフードやペット向けのおやつを購入する際に「獣医のお薦めを参考にする」と回答。この購入額はペット関連支出全体の約44%を占めており、モルガン・スタンレーは2023年には1470億ドルに達すると予測しています。

この記事は今西由加さんが翻訳。世界最大級のEC専門メディア『Digital Commerce 360』(旧『Internet RETAILER』)の記事をネットショップ担当者フォーラムが、天井秀和さん白川久美さん中島郁さんの協力を得て、日本向けに編集したものです。

Digital Commerce 360

宅配サービス(通販・ECなど)の不満点は「実際に商品を見て選べない」が26%、「配達料金がかかる/高い」が25%

1 year 5ヶ月 ago

インターネットリサーチを手がけるクロス・マーケティングが公表した「宅配に関する調査(2024年)」によると、通販・ECなど物品宅配への不満点として「実際に商品を見て選べない」(26%)、「配達料金がかかる/高い」(25%)が上位にあがった。

調査は47都道府県に在住する20~69歳の男女2500人を対象にインターネットリサーチを実施。調査期間は2024年9月6日~7日。「宅配」に関わる利用実態や意識・行動などを全般的に聴取。直近3か月以内に宅配サービスを利用した人に対しては、受け取り方や再配達を防ぐ方法、通販やECなど物品宅配を利用する理由や不満点・困ったことなどを聞いた。

調査によると直近3か月のフードデリバリー・食材・通販やECなど物品宅配いずれかの利用率は38%だった。コロナ禍だった2022年の調査と比較して10ポイントの低下。

インターネットリサーチを手がけるクロス・マーケティングが公表した「宅配に関する調査(2024年)」
全体の利用状況はコロナ禍の2022年より減少傾向となった

宅配サービスの受け取り方法は「自宅で手渡し」が79%でトップ。2022年調査から6ポイント低下した。次いで「ポスト投函」が50%、「置き配(場所指定)」が28%と続いた。

インターネットリサーチを手がけるクロス・マーケティングが公表した「宅配に関する調査(2024年)」
「自宅で手渡し」の受け取り割合は減少した

初回配達時の受け取り状況について、「ほぼ全て受け取れている」との回答は65%となり、2年前の調査から7ポイント上昇した。年代が上がるほど初回での受け取り率は高まる傾向があり、60代は「ほぼすべて受け取れている」が79%を占めた。

インターネットリサーチを手がけるクロス・マーケティングが公表した「宅配に関する調査(2024年)」
初回配達での受け取り率は2年前より改善した

直近3か月間の宅配サービス利用者に、宅配側の取り組みとして再配達防止策につながりそうな取り組みを聞いた。「配達前に在宅確認の通知が届く」「指定した日時に不在となった場合は、置き配で対応する」「午前中の区分をより細かく時間指定可能にする」が3割台。年代別の傾向では、20代で「配達時間を指定するのではなく、不在時間を選択できるようにする」、30代で「置き配選択時に配送料を安くする」が他の年代より高い割合だった。

インターネットリサーチを手がけるクロス・マーケティングが公表した「宅配に関する調査(2024年)」
再配達防止策として配達前の在宅確認通知を有効と考える消費者が多かった

フードデリバリー・食材宅配を除く通販やECなどの物品宅配の利用理由・不満点・困ったことについて直近3か月間の宅配サービス利用者に聞いた。利用理由は「ネット・通信販売の方が価格が安い」が51%でトップ。「送料が安い・無料」(41%)、「お買い物が面倒・時間がないとき」(40%)、「時間を気にせず購入できる」(39%)と続いた。「お買い物が面倒・時間がないとき」は2022年調査と比べて9ポイント上昇した。

インターネットリサーチを手がけるクロス・マーケティングが公表した「宅配に関する調査(2024年)」
通販・ECを利用する理由は「価格」や「送料」の安さが上位に

一方で、不満点には「実際に商品を見て選べない」(26%)、「配達料金がかかる/高い」(25%)、「注文から届くまでに時間がかかる」(18%)が上位にあがった。

インターネットリサーチを手がけるクロス・マーケティングが公表した「宅配に関する調査(2024年)」
通販・ECへの不満には「実際に商品を見て選べない」「送料がかかる・高い」が上位となった

物品宅配での困った点では、「置き配ができない」「置き配希望ではないのに置き配された」「雨の日にぬれた状態で商品が届いた」「宅配ボックスにはいらないほど梱包が大きい」「無駄に大きな梱包で処分が大変」などといった声があがった。

インターネットリサーチを手がけるクロス・マーケティングが公表した「宅配に関する調査(2024年)」
置き配や商品の破損・梱包で困りごと経験も
鳥栖 剛

サッポロドラッグストアー、ECマーケットプレイス事業に進出

1 year 5ヶ月 ago

ドラッグストアチェーンを運営するサッポロドラッグストアー(サツドラ)は、他社が出品できるマーケットプレイス事業を始める。

自社ECサイトを刷新し、他社の商品やサービスを出品できるマーケットプレイス機能を導入。ドラッグストア商品の仕入れ販売だけではなく、北海道ならではの独自商品や地域事業者とのコラボレーションを推進する。

自社ECサイトの刷新とマーケットプレイスの立ち上げを同時進行することで、リソースを最適化、顧客体験の見直しリスクを最小限に抑制する。こうした取り組みにより、従来のドラッグストアチェーンの枠を越え、デジタル時代に即したビジネスモデルを構築していく。

顧客1人ひとりのニーズに対応し、オンラインと実店舗の強みを最大限に生かしたサービスの提供で持続可能な成長をめざすとしている。

マーケットプレイスの構築には、Mirakl(ミラクル)のSssSソリューションプラットフォームを採用した。市場投入までの時間短縮と迅速な事業拡大を図る。

マーケットプレイス事業については、ニトリがECのマーケットプレイスを始めると2024年2月に公表。アイリスオーヤマも12月初旬、ECのマーケットプレイス事業に進出すると公表している。その2社はMiraklの基盤を活用しており、自社運営のマーケットプレイスに他社が出品できるようにする。

松原 沙甫

データの有用性を改めて考える。勝っている理由がわかれば、勝てる施策もより明確に!【ネッ担まとめ】 | 新・ネットショップ担当者が知っておくべきニュースのまとめ

1 year 5ヶ月 ago
ネットショップ担当者が読んでおくべき2024年9月28日~10月11日のニュース

EC事業は改善施策を実施しただけでは50点です。データを活用して仮説検証を行ってもう50点です。「データが重要だとは知っているけれど、いまいち習慣化しなくて……」という方もまだまだ多いかと思います。今回はデータの有用性について改めて考えてみましょう!

改めてデータについて考えよう

デイリーポータルZ・林さんがリクルート流「データマネジメント」を深掘り。そもそもデータって大事なんですか……? | はてなニュース
https://hatenanews.com/articles/2024/09/26/103000

林 事業判断の基になっているデータそのものが実は正確ではなく、正しい意思決定ができなくなるって、いろいろな会社でありがちですよね。

秋山 そうですね。(中略)事業の中長期的な展望を考えた時、やっぱり正しくて信じられるデータがあって、それをもとに何かを判断したり、プロダクトにフィードバックしたりする、このループが回らないと成長はないと思ったんです。

データを活用する際、重要なのが「データ自体が正確であること」「『同一』のデータを継続的に見ていくこと」です。

中小EC事業者の場合は「GA4」やECカートシステムのデータ分析を見ることが多いと思いますが、どのデータ項目を「軸」とするかを決めることが大切です。データが正確か否かはシステムに依存するしかありませんから、自社の基準を設定するイメージですね。

秋山 そうですね。事業判断においてデータを最も重視する、という認識は経営層も共有しています。

林 データがグチャグチャでよく分からないけれど、売り上げが伸びているからいいか、とはならないんですね。

秋山 勝っているか負けているか分からないけれど、なんか勝っている風だからいいか、みたいな判断は実はメチャクチャ危なくて、気を付けなければなりません。

(中略)

秋山 逆に、私たちは「全部やろう」とならないんです。データがあるのでやらないことを決められる。

EC事業にとってデータとは、お客さまの反応そのものです。つまり、データは「客観的」な評価が「定量化」したものといえます。

ECチームが決める施策は「主観的」で「定性的」になりがちですから、データを活用することで、「主観的」「定性的」な行動を「客観的」「定量的」な評価に変化させることが「事業判断」になるわけです。

勝っている理由がわかれば、勝てる施策もより明確になりますよね。

要チェック記事

結果を出せる人は、問題を絶対に放置しない。いま、重要性が増している「修正力」 | STUDY HACKER
https://studyhacker.net/mitsuru-onishi-interview01

できたところからは「再現性」を、できなかったところからは「小さな改善」を。

重要度が高まるEC物流の「差別化」「業務フロー改善」「コスト圧縮」などにつながるAI活用とは【EC荷主と3PLの最新意識調査】 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/12972

いずれ日本にもやってくる波ですね。配送ルートの最適化はすぐにでも活用したい。

サイゼがじわじわ「メニュー数」を減らす本質理由 | 東洋経済ONLINE
https://toyokeizai.net/articles/-/830817

「サイゼリヤ」のグランドメニュー変更は、本日10月16日からです。

西田葬儀社、最新AIチャットボットを導入、葬儀に関する疑問を24時間サポート | 西田葬儀社
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000149658.html

古い業界の新しいチャレンジは注目したいですね。今回は葬儀業界。

西武ライオンズ改革、広報部長の「シン・広報戦略」 | 東洋経済ONLINE
https://toyokeizai.net/articles/-/829977

あとは球団が強くなれば……。30年以上、西武線ユーザーだったので陰ながら応援しています。

「伝統工芸=オワコン」のイメージ払拭へ 喧嘩もしながら信頼を築いた共同創業者 | note | トラストバンク地域創生ラボ【公式】
https://note.com/tb_regional_labo/n/n8b1f31174f27

ファーストフォロワーが「界隈」の中心になってくれる。SNS時代で重要度が増していますね。

今週の名言

100年続くお煎餅屋さんが「欲望」視点から見いだした、新たな付加価値のヒントとは? | 電通報
https://dentsu-ho.com/articles/9069

アイデア出して終わりではなく、商品として開発して販売し、お客さまに楽しんでもらうことまで考えると、その全ての過程を支えるモチベーションが必要になります。そのときに、アイデア出しを楽しい時間にできることはとても重要だと感じました。今回「あの時間、楽しかったよね」という共通の思い出を持っているメンバーが、商品のリリースまで一生懸命に頑張れたことは大きかったのではないでしょうか。

メンバーと共通の思い出があり、一緒に商品開発を頑張ったから、その後の販売やお客さま対応も頑張れる。もし結果が思うように出なかったとしても、メンバーとの次の取り組みも頑張ることができる。

リモートでの業務やビジネスチャットの活用などで、どうしても仲間との直接的な関係性が薄れてしまう時代にいかにチームを作っていくか、改めて重要なテーマだと感じました。

ECマーケティング人財育成は「EC事業の内製化」を支援するコンサルティング会社です。ECMJコンサルタントが社内のECチームに伴走し、EC事業を進めながらEC運営ノウハウをインプットしていきます。詳しくはECMJのホームページをご覧ください。

UdemyでECマーケティング動画を配信中です。こちらもあわせてご覧下さい。

ユウキノインは寄り添い伴走しながら中小企業・ECサイトのSEOからコンテンツマーケティング、プレスリリースやクラウドファンディングなど集客・販促・広報をお手伝いする会社です。詳しくはユウキノインのホームページをご覧ください。

Designequationは何かに特化したサポートではなく、モール・ベンダー選定や広告・CSなど各企業に合わせたカスタマイズ型の運用サポートを行っています。

石田 麻琴

ZOZO、「ZOZOSUIT」なしでも身体計測できる事業者向けサービス「ZOZOMETRY(ゾゾメトリー)」とは

1 year 5ヶ月 ago

ZOZOは10月15日、「ZOZOSUIT」なしでも計測可能な法人向け計測業務効率化サービス「ZOZOMETRY(ゾゾメトリー)」を正式にローンチすると発表した。

オーダースーツやウェットスーツなどユーザーの身体計測を必要とするオーダーメイド衣服などのメーカーは、ZOZOの計測技術を自社に採り入れることができる。

「ZOZOMETRY」は、3D計測用ボディースーツ「ZOZOSUIT」の計測テクノロジーを活用した事業者向けサービスで、「ZOZOSUIT着用」「ZOZOSUITなし」の身体計測方法を提供する。

専用のスマートフォンアプリを使い身体をスキャンして3Dデータを生成、独自AIを用いて身体の計測数値を算出する。「ZOZOSUIT」なしで計測する場合は、身体のラインがわかる服の着用が必要で計測精度は平均誤差10mm以下の想定。「ZOZOSUIT」着用での計測の場合は、計測精度は平均誤差3.7mm以下の想定としている。計測した身体データは管理ツールに自動連携し、一元管理が可能。データはCSVや3Dデータ形式でエクスポートできる。

ZOZOは、「ZOZOSUIT」なしでも計測可能な法人向け計測業務効率化サービス「ZOZOMETRY(ゾゾメトリー)」を正式にローンチすると発表
「ZOZOSUIT」なしでも計測は可能で、計測データは自動連携され一元管理ができる

「ZOZOMETRY」は、最大で身体の139か所を約1分で高精度に計測できる。事業者側は大きな設備投資やシステム開発は不要で、アカウントの申し込みだけで導入できる。計測も特別なトレーニングなどは不要。スマートフォンのカメラを用いて場所を選ばずにどこでも計測でき、事業者の人手不足や計測者ごとの計測結果のばらつきの解消、採寸が必要な服の売上拡大やコスト削減が期待できるとしている。

「ZOZOMETRY」はすでにオーダーメイドバイクスーツなどオーダー服や衣料品の研究開発の分野で導入が決定しているという。今後はフィットネスやゲーム、医療などのファッション以外の分野への提供もめざすとしている。

ZOZOでは「ZOZOMETRY」の無料トライアル申込事業者を対象に、通常1か月間の無料トライアル期間を3か月間に延長するキャンペーンを実施している。また、希望する事業者には先着で「ZOZOSUIT」1000着を無料配布するとしている。無料配布は1事業者あたり1着まで。

鳥栖 剛

ジャパネットグループ、地域創生を担う「長崎スタジアムシティ」が開業

1 year 5ヶ月 ago

ジャパネットグループが開発を進めてきた「長崎スタジアムシティ」が10月14日、開業した。ジャパネットグループで地域創生事業を担うリージョナルクリエーション長崎は同日グランドオープンセレモニーを実施、約1万9000人が参集した。

セレモニーではジャパネットホールディングスの髙田旭人社長が登壇。「試合観戦や外食など長崎でも『日常』の中に『非日常』を体験できる場所を作ることが、長崎の皆さんにとって生きがいになり、最終的に子供そして人口が増え、そういう街にしていければ」と挨拶した。

長崎スタジアムシティ全5施設(スタジアム、アリーナ、ホテル、スタジアムシティノース、スタジアムシティサウス)をめぐる、全長5キロメートルもの「日本一長いテープカット」を実施。各施設からテープが順々に切られていく様子をリレー中継でつなぎ、最終地点のスタジアムでは、髙田旭人社長のほかジャパネットHDの前社長である髙田明氏などがテープカットを行った。

ジャパネットグループが開発を進めてきた「長崎スタジアムシティ」
テープカットには髙田明氏も登場した

当日は終日にわたって各施設がにぎわった。プロサッカークラブ「V・ファーレン長崎」とプロバスケットボールクラブ「長崎ヴェルカ」のアウェイ戦パブリックビューイングイベント「V-MAX」の体験も実施。「V-MAX」は縦10メートル、横18メートルの巨大ビジョンで試合観戦しながらグルメなどを楽しむことができる。そのほか「おくんち(長崎くんち)」でも演じ物として奉納される市内籠町の「龍踊」や市内銀屋町の「鯱太鼓」の演舞も披露した。

ジャパネットグループが開発を進めてきた「長崎スタジアムシティ」
イベントでは長崎市籠町の「龍踊」の演舞も披露した
鳥栖 剛

ヨドバシ、ビックカメラ、ヤマダデンキなど大手のEC強化で競争激化。老舗の家電EC「タンタンショップ」の変革への挑戦 | 通販新聞ダイジェスト

1 year 5ヶ月 ago
老舗家電ECサイト「タンタンコーポレーション」。「激安店」から「セレクトショップ」への転換で他社との差別化を図る。本社を移転し新たな事業のため倉庫も併設するという。

タンタンコーポレーションが運営する「タンタンショップ」は、家電の有力通販サイトとしてネット通販黎明期から存在感を発揮している。ただ、近年は集客の導線だった、価格比較サイト「価格.com」からの顧客流入が減少。一時期40億円を超えていた年商も漸減し、30億円を割り込んでいる。老舗EC企業も変革の時期を迎えているようだ。

タンタンコーポレーション社長の丹澤直人氏
タンタンコーポレーション社長の丹澤直人氏

「激安」からの転換めざす

大手家電量販店のEC拡大が影響

今までは『激安』という冠をサイト名につけており、価格の安さを強みとしてきたが、価格メリットを求めて「価格.com」を訪れる層も減ってきている。

4月に5代目の代表取締役社長に就任した丹澤直人氏(=写真)はこう危機感を口にする。

同社はかつて、「電気の家庭科学」という社名で八王子市近郊に地場家電量販店を運営していた。ネット通販には2000年に参入し、「価格.com」からの集客をテコに売り上げを拡大。05年には全店舗を閉店し、以降はネット通販専業となっている。3代目社長の丹澤誠二氏のもと、EC売上高は右肩上がりで増加し、17年2月期には年商45億円に達していた。

ただ、近年はヨドバシカメラやビックカメラ、ヤマダ電機といった家電量販店がEC売上高を大きく拡大。かつては、「価格.com」で最安値をつけていた、独立系のEC企業が存在感を失ってきているのが実情だ。

また、仮想モールにおいても、例えば楽天市場では、事実上公式店のような扱いとなっている「楽天ビック」があるなど、競争は厳しい。丹澤社長も「ネットにおいても、価格がメーカーに統制されていく方向にあるので、恐らく当社のような独立系ECと家電量販店が価格面で横並びになる日は近い。さらに近年は、卸や小売りを飛ばしてメーカー直販が拡大しているのも大きい」と明かす。さまざまなルートから頻繁に商品が流れてきた20年前とは違い、EC市場に流れる商品の数そのものが少なくなっている点も見逃せない。

セレクトショップとしておすすめを発信

こうした中で、あらためて同社が市場で存在感を発揮するための手段とは何か。丹澤社長は「売り場に制限の無い、インターネットだから何でも商品を並べるという考え方ではなく、タンタンの視点で選んだ、ベストな家電を並べる店舗にしていきたい」と語る。かつての「ロングテール」的な考え方から、「セレクトショップ」への転換だ。

すでに、仮想モールに出店する店舗数を10程度まで絞り込んだ上で、「『見せる商品』『見せない商品』に強弱をつけながらプロモーションをしていく。」(丹澤社長)

では、「見せる」「見せない」の基準はどこにあるのか。丹澤社長は「そこを決めるのが一番難しい。『選びきれない』がために、たくさんの商品がウェブサイトに並んでしまっている」とした上で、「基準はカテゴリーによる部分も大きいわけで、それぞれ『価格で選ぶ』のか『機能で選ぶ』のかを決めて、その基準にはまるブランドや商品を選んでプロモーションしていく、といったやり方を考えている」と説明する。バイヤーが商品をセレクトし、販売担当が顧客の動向を見ながら、売れ筋を反映してくという。

実店舗や家電量販店のECと比較した場合に、価格面でのメリットが打ち出せなくなる時期が近くなっていることを踏まえ、ラインアップを絞った上で、商品の見せ方やオプションなど、プラスアルファの提案ができなければ生き残れない。(丹澤社長)

例えば、市場にあるドライヤーを全てラインアップすることはできないが、「タンタンおすすめのドライヤー」に関しては、お得なサービスや保証を付与し、さらにはコンテンツも充実させる。丹澤社長は「競合となる商品と比較した上で『タンタンとしてはここがおすすめポイント』と提案するコンテンツも作れば、商品の魅力も倍加するのではないか」とうなずく。

PB、付加価値提供など課題解決を模索

PB商品の開発にも意欲も

これまでのように、大手量販店と同じく幅広いラインアップの商品を扱っているという状態では戦えなくなってくるし、市場とともにシュリンクしてしまうだろう。当社ほどの規模感の小売りがあるべき姿を探りたい。(同)

タンタンコーポレーションが運営する「タンタンショップ」
タンタンコーポレーションが運営する「タンタンショップ」

かつての「ロングテール」的な考え方から、「セレクトショップ」への転換を図っている、タンタンコーポレーションの丹澤直人氏は、こう決意を語る。

近年は、エクスプライスやストリームのように、プライベートブランド(PB)の家電製品を販売するEC専業も出てきている。丹澤社長は「そういったことも検討していきたい。ただ、これまでは商品を扱いすぎていたこともあり『どの商品を仕掛けるのか』という観点に乏しかった。例えば『このドライヤーに絞って販促し、付加サービスをリッチにし、めいっぱい訴求していく』という経験があれば、オリジナル商品を作る際にも役に立つのではないか」と語る。

自分たちのセレクトしたナショナルブランドの商品をうまく訴求できなければ、例えPBを開発したとしても販売数は伸びない。訴求力や提案力、集客力を磨くことが課題となる。

商品を絞り込んで販促し、「売れる」「売れない」を繰り返していく先にPBがあるのではないか。(丹澤社長)

家電+家具のセット販売など付加価値の提案

また、家電と収納グッズとのセットなど、オプション販売で付加価値を提案できるようにする。例えば最近は、冷蔵庫にニトリの冷蔵庫収納アイテムを活用する動きが広がっている。「冷蔵庫をすっきり見せるためのレイアウトは、冷蔵庫のメーカーや品番によって違う。ただ、それは冷蔵庫を買ってから工夫するものなので、例えば冷蔵庫購入時に収納をセットとして提案することもできるだろう」(同)。具体的には、テレビ本体とスタンドなど、家電と家具をマッチングし、双方の商材をセットにして販売する試みをスタートさせている。

ただ、集客の導線だった価格比較サイト「価格.com」からの流入が減少している。そのため、まず重要になってくるのがコンテンツマーケティングだ。

読まれる記事には集客力もあるわけで、長い時間はかかるだろうが、商品の魅力を言葉で表す良い記事を増やしていきたい。どこにリソースを割くかを見極めながら、泥臭くコツコツやっていくことに尽きるのではないか。(同)

2024年2月期売上高は前期比2.6%減の29億2300万円で、近年売り上げは漸減傾向にある。ただ丹澤社長は「ぱっと売り上げをつかむようなやり方をするのではなく、本当に魅力ある商品を正確な納期で、分かりやすくウェブサイトで提案していきたい」と先を見据える。

新規事業はワイン通販、倉庫併設の本社も

新規事業にも取り組む。年明けにも新たにサイトを立ち上げ、ワイン通販に参入する。取締役会長の丹澤信一氏が欧州で勤務していた経歴を持つことから、ドイツやイタリア、スペインなど欧州のワイナリーから日本では流通していないワインを買い付けて販売する予定だ。

同社は年内にも八王子市内に本社を移転する予定だが、温度管理ができる倉庫も併設。1本2000~3000円程度のワインの販売を考えており、「日常飲みするワインよりは若干高めで、夫婦に1週間でボトル空けるといったニーズを満たすような価格帯をメインにしたい」(同)という。

家電を中心に販売してきた同社だが、ワイン通販はこれまで扱ってきた商材とは毛色がかなり違う。丹澤社長は「家電と違い、新規は取りにくいだろうが、リピート購入が期待できる。まずは楽天市場店からスタートする予定だが、自社サイトを設ける際は、買い物カゴをリピート購入や定期注文に特化する必要があるだろう」と話す。5年後には月間数千万円規模の売り上げを目指す

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通販新聞

「健康被害報告」「GMP」の義務化など機能性表示食品制度の改正まとめ。健康食品の通販会社の対応、課題は? | 通販新聞ダイジェスト

1 year 5ヶ月 ago
機能性表示食品制度の改正により、健康被害報告が義務化。違反の場合には営業停止を命じられるおそれもある厳罰規定となった。調査結果から各社の反応をまとめる

小林製薬の健康被害問題を受け、機能性表示食品制度が改正された。特に企業の負担増となるのが「健康被害報告の義務化」。9月1日の施行から即日実施された。本紙では施行直前から、健康食品の通販を行う大手中小の35社にアンケート調査を実施。新しい取り組みの理解度や対応、課題などを聞いた。

健康被害の報告義務と罰則の周知進む

機能性表示食品は、「GMP(適正製造規範)による製造管理(品質)」と「健康被害報告(安全性)」を届出の要件に加え、明確に義務化する。

健康被害報告の義務化を回答社すべてが認識
健康被害報告の義務化を回答社すべてが認識

GMPは、2026年9月の実施と経過措置期間があるが、健康被害報告は今年9月から実施。すでに始まっている。報告しなければ、内容により食品衛生法違反で営業停止のリスクがある。

健康被害は、医師の診断があれば、「因果関係」が不明なものも所管の保健所、消費者庁に報告する必要がある(医師の診断で因果関係が否定されたもの等を除く)。医師が重篤と判断した事例は1例でも15日以内に報告それ以外でも1か月以内に同じ症例が2例以上続くと30日以内に報告だ。

“医師の診断”は、診断書が絶対条件ではなく、医療機関と医師が明らかで、診察によりサプリの可能性があると対象になりえる。報告は、症状や使用期間、製造ロット番号、受診情報等を所定の用紙で提出する。医師や申し出者からのヒアリングはマストとなる。

違反した場合は、食品衛生法に基づく「営業禁止・停止」、食品表示法に基づく指示・命令の対象になる。毎年、これら品質管理等の遵守状況を自主点検・評価、報告する。トクホも同様の運用を行う。

アンケートでは、健康被害報告の義務化について、全社が「知っている」と回答。「営業停止の可能性」も97%が「知っている」とした。

被害報告を行わない場合に営業停止命令を受ける可能性があることの認識
被害報告を行わない場合に営業停止命令を受ける可能性があることの認識

今年8月に厚生労働省と消費者庁は、全国8ブロックで健康被害報告の説明会を行っており、これの「受講」は83%。業界への健康被害報告制度の周知は進んでいるようだ。

回答社の91%がデータ管理も、程度にバラつき

健康被害の申し出への事業者対応で、重要になるのは平時の管理。健康被害を「データ管理している」と答えたのは91%。多くは、顧客管理システムや会話データで記録・保存する。調査対象が健康食品を通販で展開しており、顧客窓口やデータベースを備えているためだろう。

ただ、正確・迅速な把握や対応にはばらつきがある。「健康被害をカテゴリ化してデータベースに保管」、「報告毎に番号化してトレース可能」、「摂取者、性別、年齢、症状、経過をエクセルで管理」など、他の情報を区分しているケースや、「医療機関を受診した場合、受診者、症状等を記入の上、品質保証部門に提出する。受診者以外であっても記録は保管」など、情報収集のフローを定めている企業もあるが、「健康被害がほとんどないため項目設定しておらず、ボタン1つでデータ抽出できる状態ではない」、「専用窓口は設けていない」といった企業など、程度に差はある。

消費者からの健康被害報告の対応
消費者からの健康被害報告の対応

店舗販売のみ、卸のみでは体制整備に向けた負担は大きくなるとみられ、顧客窓口やデータ管理にも課題はあると見られる。

約7割が被害情報の取集・報告体制を見直し

健康被害報告の義務化を受け、収集・報告体制について「変更を予定」が69%、「予定していない」が31%だった。

健康被害の収集・報告・顧客対応の変更を予定しているか
健康被害の収集・報告・顧客対応の変更を予定しているか

具体的な変更点は「お客様に個人情報取得同意の対応方法」「医療機関名のヒアリング、連絡確認の可否」など。

情報収集・報告、顧客対応など、一連のフロー全体の見直しの検討もある。「体調不良で受診し、顧客から連絡を受けた場合は、受診した医療機関、発症期間を伺い、ヒアリングできない点は理由を記載して所定の用紙、ルートで品質保証部門に提出」、「診断の有無を確認→医療機関名の確認→医師への確認の許可→ヒアリング後に厚労省が定めたフォーマットで保健所、消費者庁に報告」、「非重篤例も専門家に報告・相談するなど情報収集の運用変更」などがある。

「顧客窓口から全社員への情報共有のスピードを速めるため、チャットワークを活用」といった回答もあった。

被害を医師や専門家に相談できる回答社は56%

健康被害報告は、医師の診断を経たものとなる。このため、企業から医師へのヒアリングには医療的な知識が不可欠となるが、医師等に「相談できる」との回答は56%で半数にとどまる。今後、有事の相談先が課題となりそうだ。

医師や専門家に健康被害を相談できるかどうか
医師や専門家に健康被害を相談できるかどうか

相談先として望ましい機関や専門家は、「医師等」が38%で最も多く、「業界団体」(26%)、「行政機関」(25%)などと続く。業界団体が行政機関と二分するが、行政機関は報告先で相談先ではなかろう。業界団体に期待する向きもあるが、健康被害の問題は、個別の消費者トラブルの側面が強く、高度な医療的な知見も求められ、業界団体にその役割を望むのは難しかろう。

健康被害のアドバイスを受ける場合に望ましいと思う機関や専門家
健康被害のアドバイスを受ける場合に望ましいと思う機関や専門家

医薬品は、厚労省所管の医薬品医療機器総合機構(PMDA)が医薬品副作用救済制度を運用。因果関係を判定するほか、医療費等を負担する。健康食品業界にはこうした公的な第三者機関はなく今後の課題となろう。

すでに健康被害報告の義務化は始まっており、当面は、企業が個別に製品の特性やリスクを把握しつつ、医師など外部の有識者をネットワーク化して、自己防衛に努めるほかない。

ある大手の関係者は「健康被害への対応は、経験とノウハウと仕組み作り。小林製薬に見られるようにトップの意識も大きく左右する。大手中小関係なく、企業としての質が問われる問題だ」と話す。

機能性表示食品をめぐる行政・業界団体の動き

紅麹事件を背景に行政は危機感

5月に開催された消費者庁の検討会で日本通信販売協会(=JADMA)が示した資料によると、健康被害の要因は、(1)製造工程における原料の変質・汚染、(2)成分・原料の特性、(3)アレルギーなど個人の体質――に分類されるという。小林製薬の事件の要因については、異物混入と推察している。

健康被害報告の「義務化」と違反した際の「営業停止」は、行政にとって報告の判断を企業任せにできないという危機感の表れだろう。小林製薬は、医師から直接健康被害の疑いを指摘されていたが、行政報告には2か月を有し、この間に被害が拡大した。また報告の遅れや漏れについて、行政処分はできなかった。

健食が「抜け道」化する懸念も

「いわゆる健康食品が抜け道になる」と話す業界関係者もいる。機能性表示食品と違い、健康被害報告がこれまで通りの努力義務にとどまるためだ。ただ、反対を言えば、健康被害報告制度を適切に運用することで、食品で最も安全性と信頼の高い制度になるとも言える。

健康被害報告の義務化は、9月1日に府令が施行された。約10日が経過した。現時点で厚生労働省には「企業から健康被害報告はない」(健康・生活衛生局食品監視安全課、10日時点)という。「まだ10日しか経っていない」(同)としており、今後も注視する構えだ。

約1500社が機能性表示食品や特定保健用食品を展開。医師の診断で因果関係を問わないという建て付けのため、早晩報告は上がってくるだろう。

消費者庁にも報告義務があるが、「報告の有無を含め伝えていない」(食品表示課)とする。「幅広く収集するため件数は増えるが、因果関係はどうか、(厚労省と)公表件数にズレが生じてはいけない。厚労省が情報を精査し公表する」(同)という。

健康被害は、下痢や皮膚トラブルなど軽症も含めており、確率的に一時的に連続することも考えられる。販売数が多い製品ほど件数も増える可能性がある。

ただ、企業内で因果関係や原因究明に時間を要した反省から新しい仕組みが導入されており、「まずは健康被害事例を集めて実態を把握する」(大手企業)というのが厚生労働省の基本方針だろう。いずれにせよ、しばらくは同省の動向を注視する必要がある。

日健栄協は健康被害の分析・報告に前向き

業界団体はどう対応するか。

小林製薬の事件について業界団体は、「機能性を扱う企業だけでなく、健食業界全体が影響を受けた」(JADMA)、「機能性表示食品に対する消費者の不信感、懸念を招き、企業の売り上げに影響した健康被害が起きてしまった事実を重く受け止めている」(健康食品産業協議会)、「消費者の不安感、不信感は図りしれない。信頼回復のため事業者の取り組みを全力で支援する」(日本健康・栄養食品協会)と、深刻に受け止める。

消費者庁の検討会で日健栄協は、ネットワークを持つ有識者で構成する委員会で健康被害の分析・報告に対応できないかを問われ、「ぜひ対応させていただきたい」と矢島鉄也理事長が明言している。中小企業支援に向け、協会認定の食品保健指導士によるアドバイス体制の構築、医療機関との連携にも言及した。ただ、現状は「新事業・サービスの展開について鋭意検討中」と話すにとどめる。

JADMAは個別事案への関与に難色

一方、JADMAは、健康被害報告の個別相談に、「協会として判断できない」と話す。「因果関係もわからず、軽症でも報告が必要ななかで、判断を誤れば著しい責任問題が生じる」(同)と考えるためだ。

JADMAは、2018年に事業者向けに健康被害への対応マニュアルを作成し、これを無料で公開するなど、健康被害問題には先駆的に取り組む。10月4日にもサプリ塾で健康被害問題を取り上げるという(※編注:「通販新聞オンライン」の配信当時(9月12日)の記事を転載しています)。

ただ、個別事案への関与を避けるのは無理からぬところだろう。協議会は、「新たに『原材料に関する安全性チェックリスト』を作成中」とするが、健康被害対応に踏み込んでいない。

紅麹事件の影響は「減収」64%

健康食品業界は、過去最大級の健康被害で、機能性表示食品制度の信頼が大きく損なわれた。市場低迷に加え、健康被害報告の体制整備や運用コスト増が重くのしかかるなかで、信頼回復を急がなければならない。

他社を含め、定期解約や新規獲得の効率悪化など今も影響が続く。化粧品や食品など、健康食品以外の製品に影響のある企業もある。

影響は、「売上減」が64%で、「横ばい」は36%。「売上増」はゼロだった。回答企業の減収幅は、5~30%。「5%減」「30%減」は各1社で、「10~20%減」のレンジが多い。

紅麹事件後の売り上げ状況
紅麹事件後の売り上げ状況

小林製薬の会見後、「一時的に定期解約が急増したが、今は収束した」と話す企業関係者は複数いる。ただ、通販は定期顧客の獲得で安定基盤を築く事業モデルが主だ。仮に定期契約が10%減少すれば、取り戻すため、より多くの広告投資が必要になる。

ただ、競争激化や獲得効率の悪化から市場環境は厳しい。加えて、健康被害報告のためのコスト増もある。失った顧客の信頼回復や獲得を考えると、影響は2、3年続くことになりそうだ。

本紙(※編注:通販新聞)実施の「健康食品売上高ランキング」(2022年度)で、市場規模は前年度比0.1%減の約7000億円。前回調査で初の横ばい。10%減の試算で、市場は700億円減になる。日本通信販売協会も市場への影響額を1割減と試算する。

アンケート回答企業

アカシアの樹、アサヒ緑健、アサヒグループホールディングス、あじかん、味の素、アテニア、インシップ、ヴェントゥーノ、AFC-HDアムスライフサイエンス、オルビス、カネカユアヘルスケア、キューサイ、再春館製薬所、さくらフォレスト、サン・クラルテ製薬、サンスター、サントリーウエルネス、新日本製薬、ディーエイチシー、ニコリオ、ビタブリッドジャパン、ファンケル、フジッコ、マイケア、明治、メロディアンハーモニーファイン、山田養蜂場、八幡物産、ユーグレナ、ランクアップ、ONE&STORY

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通販新聞

「楽天市場」、指定日時に1回受取で「楽天ポイント」のキャンペーン。国交省の「再配達率削減緊急対策事業」の一環

1 year 5ヶ月 ago

楽天グループ(楽天)は10月11日から、「楽天市場」で販売した商品を指定日時に再配達しないで1回で受け取った購入者に対して、楽天ポイントを進呈するキャンペーンを始めた。実施期間は31日まで。

名称は「ありがとうの心を込めて一回受け取りで300万ポイント山分けキャンペーン」。キャンペーンにエントリーし、対象期間中に1000円(税込)以上買い物した商品を、指定の日時に1回で受け取った購入者に対し、「楽天ポイント」300万ポイントを山分けで進呈する。

キャンペーンページ(画像は「楽天市場」から編集部がキャプチャ)

キャンペーンは、国土交通省が主体となって実施している「再配達率削減緊急対策事業」の一環で、今回は第1弾。11月にも第2弾のキャンペーンを実施する予定だ。

国交省が実施している「再配達率削減緊急対策事業」は、再配達率削減を目的としたシステム改修費や置き配でのポイント付与の原資などを補助する事業。それぞれの経費を最大1/2補助する。

システム改修は最大1億5000万円、ポイント還元の原資は1配送当たり最大5円を補助。10月から最大2か月の範囲内に生じるポイント原資が補助対象となる。

「楽天市場」はこれまで、物流業界の課題解決に向けて、配送・受取の選択拡充などを通じた再配達の削減、配送パートナーとの連携、デジタル技術の活用によるEC物流の効率化に取り組んできた。

こうした取り組みによって、2024年1月~5月の「楽天市場」における再配達率は、1年前の同期間と比較して約20%減少しているという。

松原 沙甫

アイスタイル、AIを活用した次世代クチコミ分析ツールを本格開発。トレジャーデータやベルシステム24らと協業で

1 year 5ヶ月 ago

アイスタイルは自社で保有する生活者のデータを活用したデータトリブンなマーケティング支援サービスの2025年の立ち上げに向け、トレジャーデータやベルシステム24などと協業し、統合データ基盤(CDP)の整備、AIを活用した次世代クチコミ分析ツールの開発に着手したと10月8日に発表した。

コスメ・美容の総合サイト「@コスメ運営」、ECサイト「@cosme SHOPPING」、実店舗「@cosme STORE」などを展開するアイスタイルは、これらの事業で蓄積した生活者の化粧品購買や使用に関する膨大な行動データなどのデータベース(DB)をフル活用。これまで提供してきたブランドのマーケティング支援事業をさらに発展させ、商品開発等などプロセスも含めた、より包括的なデータドリブンソリューションを2025年をめどにローンチする。

アイスタイルは自社で保有する生活者のデータを活用したデータトリブンなマーケティング支援サービスの2025年の立ち上げに向け、トレジャーデータやベルシステム24などと協業し、統合データ基盤(CDP)の整備、AIを活用した次世代クチコミ分析ツールの開発に着手
包括的なデータドリブンソリューションの全体イメージ​​​​​

この実現に向けてアイスタイルは、トレジャーデータが提供する顧客の属性や行動に関するデータを収集・統合するプラットフォーム「Treasure Data CDP」を導入。「@cosme」のDBを、ヒト(ユーザー属性)・モノ(閲覧データ)・アクション(購買情報など)からなる膨大な生活者データと組み合わせて、統合データ基盤(CDP)へと進化させていく。

アイスタイルは自社で保有する生活者のデータを活用したデータトリブンなマーケティング支援サービスの2025年の立ち上げに向け、トレジャーデータやベルシステム24などと協業し、統合データ基盤(CDP)の整備、AIを活用した次世代クチコミ分析ツールの開発に着手
データドリブンソリューションについて

CDPの整備と同時に、「@cosme」のCS業務などで協業し生成AIの活用を推進しているベルシステム24、同社子会社でデータマーケティングの専門企業であるシンカーと、AIを活用した次世代クチコミ分析ツールのプロトタイプの開発を推進。クチコミ分析ツールが生成AIによるスピーディで簡潔な分析だけでなく、人の主観に依らないデータを網羅した新しい示唆が提示できる可能性が検証できたという。

アイスタイルは自社で保有する生活者のデータを活用したデータトリブンなマーケティング支援サービスの2025年の立ち上げに向け、トレジャーデータやベルシステム24などと協業し、統合データ基盤(CDP)の整備、AIを活用した次世代クチコミ分析ツールの開発に着手
AIを活用した次世代クチコミ分析ツール

今後は、サービスのアイデアや技術が実現可能かを検証するプロセス(PoC)の結果を踏まえ、2025年の正式なサービス化をめざしてプロダクト開発を進めていく。

松原 沙甫

“一番”苦しかったことは10年間で一度もない――コツコツ継続することで成長し続けるECMJ石田氏が語るEC業界と自身の10年 | ネッ担10周年、EC業界はどう変わった? インタビュー+取材で振り返る10年

1 year 5ヶ月 ago
「ネットショップ担当者フォーラム」創刊10周年を記念したインタビュー企画。2回目はECマーケティング人財育成(ECMJ) 石田麻琴氏に自身の10年間の振り返り、成長の秘訣、今のマーケティングなどについて話を伺いました

2024年7月29日で創刊10周年を迎えた「ネットショップ担当者フォーラム」と共に、激動のEC業界を歩んできた人物の1人であるECマーケティング人財育成(ECMJ)代表取締役・コンサルタントの石田麻琴氏にインタビューを実施。EC事業者としてEコマースに携わった後、ECコンサルタントとして独立、多くの事業者を支援し続けている石田氏に、自身の10年間をビジネス面、パーソナル面それぞれから振り返っていただきました。

ECコンサルとして独立。厳しい時代を乗り越え「コツコツ継続する」ことの重要さを実感

――10年間のビジネス面の振り返りをお願いします。

石田麻琴氏(以下、石田氏):10年前の2013年、2014年頃は、独立してから2、3年目で、一番会社の売り上げが低くキツい時代でした。当初コンサルを依頼してくれた会社さんたちは「今新規顧客が取れる広告はどれなのか」といったダイレクトで最新の情報が欲しい方が多かったので、1、2年すると去っていく。別の独立した人のところに行ってしまうんです。

――その状態からどのように軌道修正していったのでしょうか?

石田氏:地道に営業活動を行って、1件、2件と少しずつクライアントを増やしていきました。振り返ると、一番厳しい状況を経てコンサルの仕方も変わりましたね。「今、こういう施策が刺さりますよ」といったコンサルから、「ネッ担」で連載している記事のような、もっと原理・原則的な考え方をする、データをきちんと見る、そういう方向にシフトしていきました

これは起業した時と根っこの考え方は変わりませんが、コンサルの手法、クライアントに対する接し方など、細かい部分は変わったかもしれません。ECMJが何を大切にしているか、よりきちんと伝えるようになりました。

その結果、着実にクライアントが増えて、しかも契約を継続してくれるようになりました。今でも、2014年~2015年頃から契約を継続してくれている会社さんがいます。

僕、一番キツかった2013年から自社サイトにコラムを掲載していて、今2170回目なんです。当時、会社の役員に「何かを変えないと」と相談したら「毎日コラムを書け」と。「他の会社より、何か1つでもしっかりやることを作る」ということをめざしました。

その時期は毎月セミナー開催して、新規のクライアントやクライアント候補の人に「こういうコンサルです」と説明もしていました。こうしたコツコツ地道なことを行うことで状況を良い方向に変えられたのかもしれません

――石田さんは「コツコツやっていきましょう」とよく仰っていますね。

石田氏:「コツコツ続ける」が、ECMJのコンサルのテーマであり、イコール僕自身のテーマでもあって。最も重要なのはやはり「続ける」ことなんですよね。

ECマーケティング人財育成 ECMJ 2013年から石田氏が続けているコラム
2013年から続けているコラム(画像はECMJのサイトからキャプチャ)

苦労の連続で鍛えられたメンタルテクニック

――10年間で一番大変だったこと・苦しかったことがあったのは、2013年頃でしょうか。

石田氏:そうですね。僕は考え込みやすい性格で、実はネガティブな悩みや「こうなったらどうしよう」という不安が比較的多いタイプなんです。だから、当時はクライアントとの打ち合わせに行く度に「失敗したらどうしよう」「『コンサルは今年で終了』と言われたら売り上げが減る」などと考えがちでした。最近でこそ「大変で苦しいことばかりだ、辛い、不安だ、大丈夫かな」と思うのは止めるようにしていますが。

今回「大変だったこと・苦しかったことは何か」という質問をもらった時、考え込みやすいから苦しかったと感じたことが多かったのかな、と最初思ったのですが、じゃあ「10年間で“一番”大変だったことは何か」と改めて考えたら、何も思い浮かばなかった。そのとき、「自分には本当に大変だったことはなかった」ことに気付いたんです。

10年前に金銭面で苦しかったことがあるくらいで、よく考えてみるとそれ以外に大きな出来事はなかったのです。だから、当時自分が考えたり悩んだりしていたことは “まやかし”だと気付きました

――大変だったと感じていたけれども、振り返ると“一番”大変だったことはなかった。

石田氏:ECMJは僕と2人の役員でスタートしたのですが、2016年に2人とも亡くなってしまいました。しかも半年くらいの間に。ただ、これは悲しい出来事だけれど大変・苦しいとは違う。

個々の案件や場面で本当にキツくて断ろうと思ったこともあるし、クライアントに謝罪すること、怒鳴られたこと、意図が上手く伝わらなかったことなど苦しいこともありました。けれど、後から考えるとそこまででもないなと。

比較的有名な話で「人は毎日6万以上のことを考えて、その内95%は昨日と同じことを考えている」「心配事の9割は起こらない」という言葉があって。日々の不安や悩みのようなネガティブなことが頭に浮かんだら、「それは昨日も考えていたことだし、ネガティブになるから止めよう」と横に押し出すということを始めました。面白いもので、やり始めたらそう考える習慣が身につき始めたんですよね。

――石田さんは物事をきちんと整理して、あまりネガティブな考えをしない印象があったので、意外でした。

石田氏:パートナーや外部役員はいますが、会社をほぼ1人で経営しています。やはり自分だけで仕事をしているとネガティブになりやすい。だから1人で仕事をする時の一番のポイントは、いかに気持ちを整理していくか。2024年10月で14期目を迎えますが、やっとそういったスキルを身につけられました。

僕は天才でもないですし、ずば抜けて得意なことがあるわけでもない一般人です。「人ができるけれど、やらないこと」をひたすら続けるしかない。そうしないと生き残れないからです。

とはいえ、悩みやネガティブな感情が湧き上がる瞬間はあるので、それをどういなしていくか。払いのけたり落ち込みを小さくしたりして底からのリカバリーを早くするようなメンタルテクニックは、たくさん悩んだからこそ身につけられたのかもしれません。

ECマーケティング人財育成 代表取締役・コンサルタント 石田麻琴氏
ECマーケティング人財育成 代表取締役・コンサルタント 石田麻琴氏

10年での成長とその秘訣、印象に残った出来事とは?

――10年前と比べて成長したと感じる点を教えて下さい。

石田氏:心の持ちようは成長できていますね。やはり物事を続けていることが成長につながっていると思います。ただ、10年前からあまり変わっていないこともあって。コンサルを続けていても、自分の強み・弱み、向き・不向きを考えて気持ちがブレそうになることもありますし、SNSを見れば他人が何をしているか可視化されてしまうので、影響を受けてしまいそうになることもあります。

――成長の秘訣はなんでしょうか。

石田氏:「『できている』得意なことを続けてきた」ということだと思います。得意な分野は無理せず意識せず自然と選んでやっていることですね。

たとえば、「ネッ担」で連載しているコラムは比較的入稿が早いほうじゃないかと思っています。僕は一緒に仕事している人からよく「遅れない、漏らさない」「期日を守る」と言われます。なぜきちんとスケジュール管理ができるのかというと、他人から催促されることが苦手だから。そのため、自分で前倒しのスケジュールを引いて、スケジュール管理と締め切りを守ることを続けてきた。これが得意なことでしょうね。

他に得意というか自然にできていることとして、所属している複数の業界団体ですべて役員のような役職に就いていて、運営の中心になることも多い。仕事以外でも、小中高校、大学、社会人それぞれのつながりが今でも続いているのですが、そういった人達との集まりで幹事をすることが多い。リーダーシップという言葉が的確かわかりませんが、音頭をとってコミュニティを作ることも得意かもしれません。

10年を振り返ると、得意なことだけ行ってきて、周りもそれをやらせてくれていた。無理に頑張らなくても、自然とできることをやり続けてきましたね。

ECマーケティング人財育成 ECMJ ネッ担で連載している記事
「ネッ担」で連載している記事。約1か月に1回のペースで掲載している

印象深い出来事は「インスタントカートの普及」「Instagramの登場」

――EC業界のこの10年で起こった出来事で、印象深いことは何でしょうか。

石田氏:1つ目は「インスタントカート」の躍進・普及です。以前、あるカート会社の経営者の人達と話をした際、皆さん「『BASE』が登場した時は、インスタントカート型ネットショップがこんなに躍進するとは予想できなかった」と話していましたし、僕自身もそう思っていました。単純に「インスタントカートでショップだけ作りたい」と思う人が世の中にたくさんいることが想像できなかったんです。

インスタントカート型のショップ構築システムの登場はそこまで印象が強くありませんが、インスタントカート型ショップがこれだけ使われるようになったこと、自分が普及しないと思っていたコト・モノが世の中のニーズを捉えていたというのはすごいなと。

2つ目はInstagram経由で商品が売れるようになったことです。理由として、インフルエンサーやアンバサダーの登場、そして動画の活用があげられます。単なるSNSの1つであるInstagramや、インフルエンサー、動画がこんなにも商習慣、ECの変化に大きく関わってくるとは思っていませんでした。何回も「自分が理解できないことに取り組むことほど意味がある」と感じた経験がありますね。

ECの「個人化」「若年化」が進むと予想

――ECの未来や、10年後の展望について聞かせてください。

石田氏:印象に残っている出来事とつながっているのですが、これからさらに予想もしないようなものがくると思っています。今話を聞いても「ピンとこない」「意味がわからない」モノほど要注意ということです。周囲から「なぜそんなものに着目するのか」と思われたとしても、当事者だけが見えている未来があるのかもしれない。

今後は、個人化と若年化が進むでしょう。個人でもどんどんEコマースが可能になって、そのうえで若い人達がもっと商売できるようになっていく。今のD2Cのように商品作りも手軽になっていくでしょう。

10代のインフルエンサーが、InstagramのようなSNSを使って動画やライブコマースで、自分が作った商品を売っていくようになるのかなと。10年前と今のEコマースで何が違うかと言えば、個人的にはSNSと動画くらいだと思います。いずれも10年前も存在していたものですが、お客さまやEC運営者からの重要性や、取り組みやすさは大きく変わったかなと。10年後程度なら「今あるもの」の重要性や取り組みやすさが変わりそうですよね。

ビジネス面は30点でもプライベートは100点

――石田さんの10年間のパーソナルな部分にフォーカスしてお話を伺います。

石田氏:ちょうど10年前に結婚して、2015年に子どもが生まれました。プライベートはこれが大きいですね。ビジネスは自己採点したら30点くらいだと思っていて。自分が起業した時に思い描いていた状況とは違うし、思い描いていたことが実現するにはまだまだ時間がかかりそうなので。

ただ、プライベートは100点だと言えます。色々ありましたけれど、親戚含めて家族がとても仲が良い。さらに、気軽に集まれる友人もいて、飲みやゴルフに誘ってくれてかわいがってくれる先輩達や、慕ってくれる後輩もいる。これは本当に自慢なことですね。

ビジネスがもっと安定していて今のプライベート状況だったら、より幸せかもしれません。けれど、もしサラリーマンだったらプライベートがこんなに充実していないかもしれない。結局、今やれていることが自分にとってベストだろうなと思います

オススメ書籍は人間を描くノンフィクション

――石田さんが今まで読んだ本のなかでオススメの書籍とその理由を教えて下さい。

石田氏:オススメというか好きな本ですが、直木賞作家・重松清さんの『世紀末の隣人』。犯罪を起こしてしまった人の背景・人生などを書いたノンフィクションで、内容はかなり重めです。

ECマーケティング人財育成 ECMJ 重松清氏の著書『世紀末の隣人』
重松清氏の著書『世紀末の隣人』(画像は「講談社BOOK倶楽部」のサイトからキャプチャ)

もう1つは、沢木耕太郎さんの『敗れざる者たち』。沢木さんは『深夜特急』など旅行もののイメージもありますが、スポーツライターです。スポーツ選手の試合への準備から、試合に至るまでの過程を取材しています。実は学生時代に記者・スポーツライターをめざしていたこともあり、この本も非常に好きですね。

さらにもう一冊、芸人「浅草キッド」・水道橋博士さんの『お笑い男の星座』。これは芸能人や著名人の生まれ、過去といった背景を書いた本です。

僕はノンフィクションが好きで、この3冊は何度も繰り返し読んでいるお気に入りです。興味が出たらぜひ読んでみて下さい。

休日にハマっている暗闇フィットネスはマーケティングの最前線

――休日はどのように過ごしているのでしょうか。

石田氏:暗闇フィットネスジム「FEELCYCLE(フィールサイクル)」に5年通っていて、休日はこのプログラムの受講日程を優先して予定を決めています。暗闇フィットネス自体にハマっていることもありますが、「フィールサイクル」には今のマーケティングの面白さが詰まっていると感じています。

ECマーケティング人財育成 ECMJ 石田氏が通っている暗闇フィットネス「FEELCYCLE(フィールサイクル)」
石田氏が通っている「FEELCYCLE」。暗闇のなかで自転車を漕ぐバイクエクササイズ
(画像は「FEELCYCLE」のサイトからキャプチャ)

ジムには「痩せたい」という目的意識や「運動が好き」という楽しみがある。ただ最近のジム会員は運動とその結果自体を楽しむこと以外に、「自分が何のプログラムを受けて、どんな感想を持ったか」ということをSNSに投稿しています

「フィールサイクル」だけのSNSコミュニティもあり、そこでは会員同士が「このプログラムが面白かった」「こんなプログラムが新しく出た」といった情報交換を行い、それぞれが新しいプログラムを受講する。

SNSでつながって、情報交換をして、投稿して楽しむ。これはまさに最新のマーケティングです。どんな商売でも、これからはSNS上でファンやアンバサダー的な人達が盛り上がる“界隈”をいかにして作っていくかがカギになるでしょうね。

――休日にリフレッシュしながら学びも得ているのですね。

石田氏: 今は企業やブランドよりも、ユーザーの方がその企業やブランドを知っていて、発信力があることも珍しくありません。詳しいユーザーが発信した情報をSNSで見た別のユーザーが、フォローしてまたSNSに投稿して、盛り上がっていく。僕はマーケターでもありますが「フィールサイクル」から今の自然なマーケティングの流れや、拡大していく流れなどを学んでいます。

ちなみに「フィールサイクル」専用のXアカウントを持っています。入会して4か月後くらいにアカウントを作り、さまざまな投稿をして、色々な人と交流し飲み会も企画しました。

SNSに関連した話ですが、コンサルをしていると、複数アカウントを作る、専用アカウントで盛り上がる界隈があるということを理解できない経営者が多いと感じますね。やはり、今はユーザー側に立てないと商売はできないと思いますし、自分がユーザー側に立つことは重要だと思っています。

――ありがとうございました!

小林 義法

アフィリエイト広告が不当表示、育毛剤EC会社に東京都が景表法違反で措置命令

1 year 5ヶ月 ago

東京都は10月10日、医薬部外品の育毛剤「MIHORE(ミホレ)」を販売するヴィワンアークスに対し景品表示法に違反するとして措置命令を出した。短期間で発毛や白髪改善が得られるかのようなアフィリエイト広告の表示が優良誤認に該当するとして違反を認定した。

東京都によると、2023年11月~12月頃にSNS上のバナー広告から遷移するアフィリエイトサイトにおいて、ビフォーアフター画像などと合わせて「効果が出るのは当たり前」「白毛ケアもばっちり」などと表示。あたかも成分の作用により短期間で外見上視認できるまで薄毛の状態が改善される発毛効果や、白髪の状態が改善し黒髪が生える効果を得られるかのような表示が、アフィリエイトサイトで行われていた。都はヴィワンアークスに表示の裏付けとなる根拠資料の提出を求めたところ、その資料の内容は表示の根拠とは認められなかった。

アフィリエイト広告が不当表示、育毛剤EC会社に東京都が景表法違反で措置命令
違反認定されたヴィワンアークスのアフィリエイト広告表示の一例(画像は東京都の公表資料から編集部がキャプチャ)

違反認定した表示のなかには「※イメージ」「※スタイリング効果」「※個人の感想であり効果効能を保証するものではありません」などと打消し表示をしているものもあった。ただ、東京都は「一般消費者が表示から受ける商品の効果に関する認識を打ち消すものではない」とし打消し表示として無効だとした。

アフィリエイト広告が不当表示、育毛剤EC会社に東京都が景表法違反で措置命令
違反認定された打消し表示の入ったヴィワンアークスのアフィリエイト広告表示の一例(画像は東京都の公表資料から編集部がキャプチャ)

東京都によると、ヴィワンアークスでは広告代理店やアフィリエイターに作成させた広告表示の内容を十分に把握していなかったという。そのためヴィワンアークスは自らの表示責任を否定したというが、「広告代理店等に広告内容の決定を委ねていた場合であっても、基本的に景品表示法上の責任は広告主にある」(生活文化スポーツ局)としている。

今回の措置命令を踏まえ東京都は、広告主はアフィリエイト広告に限らず不当表示の未然防止のため①広告の出稿前後の表示内容の確認②表示内容の根拠となる資料の保管――など必要な管理上の措置を講じるよう呼びかけている。

なお、東京都では2023年7月からインターネット上の不当広告表示を適正化する取り組みとして、「東京デジタルCATS」なる専門的知見を有する助言員チームの導入をしている。今回の措置命令は「東京デジタルCATS」からSNS広告への調査方法について助言を受けての執行となったとしている。

鳥栖 剛

アマゾンジャパン、過密地域での配送にリヤカー付き電動アシスト自転車の新モデルを導入

1 year 5ヶ月 ago

アマゾンジャパンは10月10日、日本で導入するリヤカー付き電動アシスト自転車の新モデルを発表した。モーターやバッテリー、ブレーキの性能などを向上させた。

リヤカー付き電動アシスト自転車は、Amazonの商品を配達するデリバリーサービスパートナー(DSP)が自動車での通行が難しい狭い路地、過密地域で安全・便利な配達を実現するため日本で独自開発したもの。

アマゾンジャパン リヤカー付き電動アシスト自転車の新モデル
リヤカー付き電動アシスト自転車の新モデル

リヤカー付き電動アシスト自転車は2023年から運用開始し、現在は33都道府県で数百台導入されている。毎月稼働台数は増えており今後も拡大させる。自転車のため運転免許証を保有していなくても活用でき、温室効果ガスの排出量が少ない配達ができるという特徴もある。

今回、DSPからのフィードバックからリヤカー付き電動アシスト自転車を改良。新モデルでは強力なモーターを搭載し、漕ぎ出しを簡単にし軽い力でスムーズに加速できるようにした。坂道走行も楽になるという。バッテリー性能も向上させ、1回の充電による走行距離を約30%伸ばした。

安全面でも、フレームを硬度の高い素材を採用することで耐荷重を高めた。駐輪時の横転しないようスタンドも再設計した。ディスクブレーキを採用し、ブレーキ性能も強化。安全な運転をサポートするという。

アマゾンジャパンのアマゾンロジスティクス代表のアヴァニシュ・ナライン・シング氏は「電動アシスト自転車による配達は、経験の有無にかかわらずより多くの人が配達できるようになる。配送ネットワークの脱炭素化にも寄与する、未来のラストワンマイル配送を支える重要なもの」とコメントしている。

なお今回の取り組みは、Amazonが日本国内でラストワンマイル配送とドライバーの働き方に関わる施策の拡大に向けて行う250億円の追加投資の一環となる。

鳥栖 剛

AI活用の自動パフォーマンス広告、各社が相次ぎ投入

1 year 5ヶ月 ago

グーグルの「Performance Max (P-MAX)」やメタの「Advantage+ Shopping Campaigns」のように、最小限の設定を行うだけでファネル下部のパフォーマンスを自動最適化できる広告商品として、ピンタレストが「Performance+」、ティックトックが「Smart+」の提供を開始。

AIと自動化で広告主をサポートする、新しいキャンペーン機能のご紹介 | Pinterest Newsroom
https://newsroom.pinterest.com/ja/news/introducing-new-ai-and-automation-campaign-features-to-support-advertisers/
TikTok運用型広告を最適化する最新ソリューション「Smart+」の提供を開始
https://tiktok-for-business.co.jp/archives/22831/

以下の通り、主要プラットフォームの類似機能が出そろってきた。それぞれ名称が似ている。

noreply@blogger.com (Kenji)

国内ユニクロ事業のEC売上高は1369億円で2.3%増、EC化率は14.7%。ジーユー事業は推定約383億円(2024年8月期)

1 year 5ヶ月 ago

ファーストリテイリングが10月10日に発表した2024年8月期連結決算によると、国内ユニクロ事業のEC売上高は前期比2.3%増の1369億円だった。実店舗を含む国内ユニクロ事業の売上は同4.7%増の9322億円で、EC化率は同0.3ポイント減の14.7%となった。

ファーストリテイリング 国内ユニクロ事業のEC売上高推移
国内ユニクロ事業のEC売上高とEC化率の推移

2024年8月期の国内ユニクロ事業によるEC売上高は、上半期が前年同期比6.3%減の743億円。通期売上高から上半期の売上実績を差し引くと、下半期のEC売上高は同15.1%増の626億円となった。

3月は気温が低く春物商品の販売が伸び悩んだが、それ以外は気候と商品需要がマッチし、ほぼ増収で推移したようだ。4月度の売上高は既存店とECで前年同月比18.9%増、直営店とECは同20.3%増。また、同8月度の売上高も既存店とECで同25.3%増、直営店とECでは同26.9%の増収となっている。

2024年8月期におけるジーユー事業の売上高は前期比6.6%増の3191億円。EC売上高は全体の約12%としており、前期比約8%増の約383億円だったと見られる。

ファーストリテイリングの全社売上高にあたる連結売上収益は前期比12.2%増となる3兆1038億3600万円、営業利益は同31.4%増の5009億400万円で、初めて売上収益が3兆円、営業利益で5000億円を突破した。純利益は同25.6%増の3719億9900万円。海外ユニクロ事業の売上収益は同19.1%増となる1兆7118億円。

松原 沙甫

Amazon「プライム感謝祭」のユーザー動向は?「ビッグセールで複数回購入は僅か」など2023年の傾向から見る2024年の対策

1 year 5ヶ月 ago

ウブンは2023年に実施されたAmazonのセールイベント「プライム感謝祭」(2023年10月14~15日実施)のユーザー動向調査の結果を発表、2024年の「プライム感謝祭」に向けたマーケティング戦略計画のヒントを公表した。

商品購入したユーザーの約70%は「プライム感謝祭」当日に、商品ページを初回閲覧した。「Amazonプライムデー」は事前閲覧と当日初回閲覧がほぼ同率だったが、「プライム感謝祭」は当日初回閲覧の割合が高い。

ただ、家電・PC周辺機器など(Hard Line)は他のジャンルと異なり、「プライム感謝祭」前に閲覧し、期間中に商品購入するユーザーが目立った。「プライム感謝祭」は2023年に初めて実施されたため、「プライムデー」と比べてユーザーへの認知度が低かったためとしている。

ウブンは2023年に実施されたAmazonのセールイベント「プライム感謝祭」(2023年10月14~15日実施)のユーザー動向調査の結果を発表
2023年の「プライム感謝祭」前~期間中までの商品ページの来訪タイミング

期間中はページ回遊が増えることも判明。PV数が多いユーザーほど、商品理解・ブランド理解が進み、コンバージョン率(CVR)が上がり、購買しやすくなる。特に1回閲覧したユーザーに比べ、3回閲覧ユーザーはCVRが約2倍に。家電・PC周辺機器などは、6回閲覧までCVRが上がり続けた。

ウブンは2023年に実施されたAmazonのセールイベント「プライム感謝祭」(2023年10月14~15日実施)のユーザー動向調査の結果を発表
2023年の「プライム感謝祭」期間中のPV回数とCVR
ウブンは2023年に実施されたAmazonのセールイベント「プライム感謝祭」(2023年10月14~15日実施)のユーザー動向調査の結果を発表
2023年の「プライム感謝祭」期間中のPV回数とユーザー割合(Hard Line)

PV回数とユーザー割合をみると、全体の約半分は1回しか閲覧していない。CVRが2倍となる目安の3回以上閲覧したユーザーは全体の10%程度だった。

ウブンは2023年に実施されたAmazonのセールイベント「プライム感謝祭」(2023年10月14~15日実施)のユーザー動向調査の結果を発表
2023年の「プライム感謝祭」期間中のPV回数とユーザー割合

2023年の調査結果を踏まえると、2024年の「プライム感謝祭」では次の特徴を意識する必要があるという。

プライム感謝祭前にユーザーに商品ページを見てもらう施策を

2回目の実施で認知度が高まると予想。期間中の売上アップのためには、「プライムデー」同様に「プライム感謝祭」前にユーザーへ商品ページを見てもらう施策を講じ、購入を検討してもらうことが重要としている。

回遊率を意識した商品ページ作りやストア構築、リターゲティング広告を

3回閲覧ユーザーはCVRが約2倍になることを踏まえると、商品同士の回遊性を上げる施策が重要という。家電・PC周辺機器などは比較的購買金額が高くなるため、他のカテゴリに比べるとより深い商品理解・ブランド理解が必要とする。回遊率を意識した商品ページ作りやストア構築、リターゲティング広告によって、最低6回のPVを獲得できる施策が売上創出につながるとしている。

ビッグセールで複数回購入するユーザーは僅か。機会損失を防ぐ対策を

Amazonは「プライムデー」「プライム感謝祭」「ブラックフライデー」の3ビッグセールを実施しているが、年に複数回同じメーカーの商品を購入するユーザーは少ないという。毎回のビックセールで年に複数回購入しているユーザーは10%以下。Amazon出店者は3回のセールのうち、1回のみ参加は機会損失につながる恐れがあるとしている。

ウブンは2023年に実施されたAmazonのセールイベント「プライム感謝祭」(2023年10月14~15日実施)のユーザー動向調査の結果を発表
メーカーごとの各セール期間での購入ユーザー割合

ビッグセールでの購入ユーザーについて、各カテゴリにおける割合を調べたところ、「ブラックフライデー」で購入するユーザーが最多。次が「プライムデー」のみで購入したユーザーとなっている。

一方、「プライム感謝祭」のみ購入したユーザーは2割以下。2023年はセールの認知度が低かったこと、日数が短かったことが影響したと見られる。「プライム感謝祭」でしか獲得できないユーザーを取りこぼしなく、施策を行う必要があるとする。

ウブンは2023年に実施されたAmazonのセールイベント「プライム感謝祭」(2023年10月14~15日実施)のユーザー動向調査の結果を発表
購入ユーザーの各カテゴリでの割合
松原 沙甫

宅配便ドライバーの月給「あまり変化がない」が約6割/SEOに取り組む際に今一度見直したい「5W1H」の要素【ネッ担アクセスランキング】 | 週間人気記事ランキング

1 year 5ヶ月 ago
2024年10月4日~2024年10月10日にアクセス数の多かった記事のランキングを発表! 見逃している人気記事はありませんか?
  1. 【物流2024年問題】宅配便ドライバーの月給「あまり変化がない」が約6割、「仕事に余裕がなくなった」「人を増やしてほしい」の声

    日本国内のEC市場規模はこの10年で2倍以上に拡大し、輸送需要は増加傾向。この需要と供給の乖離(かいり)により、物流業界はさらに深刻な人手不足に直面していると指摘している。

    2024/10/4
  2. 「検索1位に秘訣なし!」SEOに取り組む際に今一度見直したい「5W1H」の要素【ネッ担まとめ】

    ネットショップ担当者が読んでおくべき2024年9月6日~10月4日のニュース

    2024/10/8
  3. 「Yahoo!オークション」サービス開始から25周年、「Yahoo!フリマ」は5周年。出品者に売上全額相当の「PayPayポイント」が当たるキャンペーンなど

    キャンペーンは、「Yahoo!オークション」「Yahoo!フリマ」ともに10月7日12時~14日の23時59分まで。エントリーをした後、キャンペーン期間中に新たに500円以上の商品を出品すると抽選で「PayPayポイント」が当たる。

    2024/10/8
  4. 通販・ECの「No.1」表示、消費者はどう感じている? 事業者はなぜNo.1表示を行うのか? 実態調査まとめ

    消費者庁の「No.1表示に関する実態調査報告書」によると多くの消費者の商品購入意思決定にNo.1表示類が影響していることが分かった。また広告主のほとんどがNo.1表示のために行われる調査実態の詳細を把握していないことが分かった。

    2024/10/7
     
  5. 「物価上昇を上回る賃上げ」できている14%、賃上げの理由は「従業員満足度の向上」「物価上昇」「人材確保」が上位

    物価上昇を上回る賃上げを実現できている中小企業は2割未満で、約4割の企業が賃上げを実施していない状況。賃上げによる物価上昇への対応には大きな課題が存在することが明らかになったとしている。

    2024/10/7
     
  6. しまむらのEC売上100億円突破が視野に。2024年上半期で61億円で約2倍成長、店舗受取率約84%

    しまむらの店舗受取比率が高い理由は、商品の配送料金設定とビジネスモデルがあげられる。2000店舗を超えるグループ内店舗での店舗受取を実施。ECサイトでの注文商品について、実店舗の物流・配送網を使って商品を送る店舗受取は「送料無料」に設定している。

    2024/10/7
     
  7. 「新規売上10%増」「アプリ経由のLTVが35%アップ」。店舗と両軸でのEC施策で成果をあげるチュチュアンナの成功事例

    EC売上アップ、コスト圧縮、LTV向上など次々と成果をあげているチュチュアンナ。オンライン、オフライン両軸で取り組んだ施策の詳細をまとめる

    2024/10/7
     
  8. 竹用品ECの竹虎が「YouTubeショッピング」、動画視聴からスムーズな購入を実現

    竹虎では「YouTubeショッピング」を開始し、商品を紹介している動画内に商品リンクを掲載。動画からECサイトの商品ページへスムーズに遷移できるようにした。

    2024/10/4
     
  9. テレビ通販最大手ショップチャンネル、ラジオ通販に参入。TBSラジオ「爆笑問題の日曜サンデー」内で展開

    ショップチャンネルのキャストがパーソナリティの爆笑問題とトークの掛け合いを行い、テレビショッピングでも人気の食品や生活雑貨などを販売する。

    2024/10/4
     
  10. 楽天と電通、没入体験が楽しめるデジタル商店街「おうちで商店街 Powered by Rakuten」を公開

    澤井珈琲Beans&Leaf、水郷のとりやさん、うなぎ屋かわすい、くまもと風土など「楽天市場」の有力ショップ30店舗が参画している。

    2024/10/9
     

    ※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

    藤田遥

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