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ECサイトの効果的なバナーの作り方とは? デザインのポイントや作成手順などを解説! | 今日から試せるネットショップ運営ノウハウ powered by カラーミーショップ

10ヶ月 1 週間 ago
ユーザーを自社ECに誘導したりECサイトに来訪したユーザーを商品ページに遷移させたりするときに重要なバナー。どのように造れば効果的なのか、手順やポイント、初心者にもお勧めのツールなどを紹介します

ECサイトのバナーは、バナー広告とサイトバナーの2つに分かれます。いずれの場合もユーザーにクリックしてもらうため、魅力的なバナーにすることが大切です。そこでこの記事ではECサイトのバナーの基本的な作り方、効果的なバナーにするためのポイントをご紹介します。

よむよむカラーミー ツクルくん ツクルくん

自分でもバナーを作ってみようと思うんだけれど、僕にもできるかな?

よむよむカラーミー カラミちゃん カラミちゃん

最近はデザインスキルがない人でもバナーなどの画像が作れるツールがあるので、ツクル君でも作れますよ!

ECサイトのバナーとは何?

ECサイトのバナーとは、Webサイトに掲載される広告のことです。クリックするとECサイトの商品ページやキャンペーンページなどに遷移します。

ECサイトにおいてバナーは、商品やキャンペーンなどをユーザーに訴求し、購買意欲を高めるという重要な役割があります。

バナーは主に2種類に分かれる

バナーと一口にいっても、実は厳密には「バナー広告」と「サイトバナー」の2種類に分かれます。

バナー広告はその名の通り、広告として外部サイトに掲載するバナーのことです。まだ自社のECサイトを知らないユーザーにアプローチし、広告バナーからサイトに訪問してもらうことで、新規顧客獲得をめざします。

一方サイトバナーは、外部のサイトではなく自社ECサイトに設置するバナーです。ECサイトを訪れたユーザーに対して、おすすめ商品やキャンペーン情報を知ってもらい、ユーザーがサイト内でスムーズに遷移することを目的としています。

サイトバナーはECサイト内の情報を共有することでユーザーの購買意欲を高め、ECサイトのCVR(コンバージョン率)向上をめざします。

ECサイトバナーの基本的な作り方・作成手順

ECサイトのバナーを作るとしたら、どのような手順で進めていけば良いのでしょうか。基本的な手順を大まかにご紹介します。

1.バナーの目的を明確にする

ユーザーが興味を持つようなバナーを作るには、最初に誰に何を伝えたいのかといった目的を明確にすることが大切です。

まず、作成するバナーが広告バナーなのかサイトバナーなのかを決めます。外部サイトに掲載し、新規顧客獲得が目的の広告バナーには、ブランドに興味を持ってもらうための訴求が重要となります。

一方、ECサイト内で使用し、商品購入やキャンペーンへの参加を促すサイトバナーには、より具体的な商品情報やメリットの訴求が求められます

それぞれのバナーの種類を決定した上で、さらに具体的な目的を定めていきましょう。

たとえば広告バナーであれば、新規顧客獲得だけでなくブランド認知度の向上なども考えられます。サイトバナーであれば、特定商品の売上アップ、セール情報の発信、新規会員登録の促進といった目的が設定できます。

このように、バナーの種類と目的を明確にすることで、デザインやキャッチコピーなどが自然と決まってきます。

2.必要な要素を洗い出す

目的が決まったからといって、いきなりデザインに取り掛かるのはおすすめできません。

必要な要素を決めないと、デザインのレイアウトができた後に、必要な情報が足りないと気づいたり、不要な情報があったりして、1からデザインをやり直さなければならなくなる可能性もあります。

そのため、「ユーザーの目を引き、クリックしたくなるようなバナーを作るにはどんな情報が必要なのか?」を考え、盛り込むべき要素を洗い出しましょう。たとえば、セール情報に関するサイトバナーの場合、以下のような要素が考えられます。

  • セール期間:いつからいつまでセールを行うのか
  • セール名:サマーセールなど、何のセールなのか
  • 割引率:商品がどのくらいお得に購入できるのか
  • 対象商品:どの商品がセール対象になるのか など

必要な情報を明確にすることで、ユーザーにわかりやすく、魅力的なバナーとなります。

3.レイアウトを考える

入れるべき内容が定まったら、次はレイアウトを考えます。レイアウトを考える際には、まずバナーに掲載する情報に優先順位をつけましょう

商品のセール情報や新商品の紹介など、特にユーザーに伝えたい重要な情報は、目立つように大きく配置するといった調整が必要なので、情報の重要度の順番はあらかじめ決めておきます。

同時に、レイアウトを組む際には、参考となる他社のバナー広告例を集めるのもポイントです。セールバナーを作るなら、似たようなバナーはたくさんあるので、配色や配置の仕方、余白の使い方などを学ぶためにも、いろいろなパターンの参考バナーを集めてみましょう

さまざまなバナーを参考にして比較することで、より効果的なレイアウトを見つけ出せるはずです。

4.素材を準備・配置していく

レイアウトが大まかに定まったら、次は素材の準備と配置です。素材選びはレイアウト作業に比べてすぐに終わりそうですが、意外と重要な工程です。まず、下記の画像を見比べてみてください。

2つを見比べた時、どちらのバナーの方をクリックしたくなるでしょうか?

写真素材以外は同じデザインのバナーですが、下の写真のほうが子供用水着を売っているということがパッと見でわかるので、思わずクリックしてしまう人も多いでしょう。

このようにユーザーは第一印象で「自分にとって必要か必要じゃないか」を無意識に判断しているため、素材もバナーの情報を伝える大事な要素です。バナーの内容に合った素材をこだわって探しましょう。

選んだ素材はレイアウトに合わせて、配置していきます。先ほど決めた優先順位に従い、セール情報や新商品の紹介など、特にユーザーに伝えたい重要な情報は目立つように大きくしたり、反対に商品の詳細情報など重要度は低いものは小さく配置したり、文字の大きさも工夫します。

また、要素同士の間隔も重要です。適切な余白を設けることで、スッキリとした見やすいバナーになるでしょう。

5.デザインを整える

一旦デザインが完成したらそのまま掲載するのではなく、もう一度見直してより魅力的なデザインに仕上げていきます。

デザインのブラッシュアップでは、客観的な視点を取り入れることが重要です。手軽に行えるのは、第三者チェックとして作成したバナーを周りの人に見てもらい、率直な意見をもらうことです。ターゲットとなる顧客層に近い人に意見を聞くと、より効果的でしょう。

意見をもらったらデザインに反映させます。細かな調整を繰り返すことでバナーの完成度が徐々に上がり、ユーザーの目に留まりやすく、クリック率の高いバナーを作成することができるでしょう。

ECサイトバナーの効果をアップさせるポイント

バナーの基本的な作り方を把握したところで、ここからは効果的なバナーを作る際のポイントをご紹介します。

キャッチコピーにこだわる

バナーをじっくりと見るユーザーはなかなかいないため、パッと見で情報が伝わるようにしなければなりません。

特にサイト内を遷移させるためのサイトバナーの場合、何の情報のバナーなのかがわかるよう、キャッチコピーにはこだわり、簡潔で伝わりやすい言葉を選びましょう。

下記2つのバナーは似たような内容ですが、上のバナーは何のためのバナーなのかわかりにくくなっています。

下のバナーのように「オーダーはこちら」という一言を入れることで、何を伝えたいバナーなのかがすぐにわかります。どんな情報を載せるかこだわり、伝えるべきことはきちんと伝えましょう。

読みやすさや行間に配慮する

文字情報が読みにくいと、そもそもユーザーがバナーを見てくれないので、情報も伝わりません。たとえば下記の画像ですが、片方は文字が小さすぎて、もう片方は背景色と文字色が似すぎていて読みにくくなっています。

文字の大きさや背景色と文字色の組み合わせに注意し、文字は読みやすくしましょう。また、文字だけでなく字間(字と字の間)や行間によっても読みやすさが変わってきますので、合わせて注意しましょう。

字間が狭いと文字が詰まった印象のデザインになり、読むこと自体を避けられてしまうかもしれません。

また行間も、狭すぎても広すぎても読みにくさにつながるので、適切な行間になるよう調整しましょう。

写真と文字のイメージを統一する

写真は視覚に訴えるので、文字よりも情報が伝わりやすいといえます。下記の画像でも、文字では「Beach Wear」と書いているのに、背景が都会のビル写真であるため、文字情報が理解されにくくなっています。

一方、「Beach Wear」という文字に合ったビーチの写真を使っているバナーは、文字と写真が一致しているので文字情報もすぐに把握できると思います。

先ほどもお伝えしましたが、写真選びは魅力的でわかりやすいバナーになるかどうかを左右する要素のため、きちんと文字情報に合った写真を選びましょう。

内容を詰め込みすぎない

多くの情報を伝えたくて、ついさまざまな情報を載せてしまいがちですが、多すぎる情報はバナーの読みにくさに直結します。

下記の画像のように掲載する情報を絞り、詳細は遷移先のページなどで紹介するようにしましょう。またフォントやスタイルが多すぎても、情報量の詰め込みすぎにつながるので注意が必要です。

特に、デザインしている時は大きな画面で見ているのでそこまで情報量がないと思っていても、スマートフォンの画面ではバナーが縮小され、ゴチャゴチャしたわかりにくいバナーになってしまう可能性もあります。

スマートフォンの画面の大きさではどのように表示されるのか、プレビュー画面などを利用しながら掲載する情報を精査しましょう。

写真よりも文字を目立たせる

繰り返しになりますが、文字が読みにくいと情報が伝わらずバナーの目的を果たせません。文字の背景と文字色の組み合わせだけでなく、文字と背景のコントラストが弱かったり、印象が強すぎる写真を使ったりしても、文字は読みにくくなります

下記は文字と背景のコントラストが弱いせいで読みにくくなっていますが、文字の色味をはっきりさせるだけで読みやすくなっています。

また、下記は印象の強い写真を使用しているため文字が読みにくいので、できれば避けたいところですが、どうしても使いたい場合は背景を透過させたり、下記のように半透明のテキストボックスを使用したりするなど工夫をすることで、読みやすくなります。

上記の2例のように、文字のあしらい方を変えるだけでグッと文字の読みやすさは改善します。「バナーでは写真よりも文字を目立たせる」ことを常に心がけておきましょう。

初心者でも使いやすい! ECサイトのバナーを作れる無料ツール

直観的なレイアウトができたり、ベースとなるテンプレートが豊富だったりと、デザインの知識がなくてもバナーが作れるツールが続々と登場しています。ここでは初心者におすすめの2つの無料ツールをご紹介します。

Canva

オンライン上で使える有名な無料デザインツールの1つが「Canva」です。「Canva」はテンプレートが61万点、写真やイラストなどの素材は1億点以上と豊富なのが特徴(2024年9月現在)。

「SALE」と検索すれば、すでにレイアウト済みのSALE用テンプレートが見つかるので、自社用に文字や素材をアレンジすれば、デザインが初めての人でも簡単にバナーが完成します。無料でも利用できますが、さらに豊富なテンプレートや素材を使いたい方は有料プランもあります。

編集中ファイルのシェアも簡単にできるので、他のスタッフとデザインを共同して作業したい場合なども便利です。

Adobe Express

「Photoshop」や「illustrator」といったデザイン用ソフトを提供しているAdobeの、オンラインデザインツールです。

「Canva」同様テンプレートが豊富で、ホーム画面にはInstagram投稿用、LINE広告用などすでに完成されたテンプレートが並んでいます。

直観的な操作が可能なので、文字を入力し直したり素材の位置を変えたりなどすれば、テンプレートを元にオリジナルのバナーが簡単に作成できます。

テンプレートはデザインのテイストや地域(国)などの条件で絞り込めるので、目的のテンプレートを検索しやすいのも魅力の1つでしょう。

Adobe Expressも基本的には無料ですが、有料プランもあります。

ECサイトのバナーは配置や効果測定も重要

サイトバナーの場合、せっかく魅力的なバナーを作成しても、ユーザーの目に留まる場所に配置しなければクリックにつながりません。そのため、ユーザー目線でバナーを配置しましょう。

セール情報など目立たせたい情報は多くの人が目にするTOPページに、送料無料キャンペーンのバナーであれば商品を検討している商品ページに設置するなど、ユーザーの状況に合わせて配置場所を変えることで、クリック率も高まるはずです。

最適な場所がわからなければ、バナーの設置場所を何回か変えてみて、一番成果があるのはどこかを検証するのもおすすめです。

また、作成したバナーの効果測定も重要です。アクセス分析ツールを使って効果測定を行うことで、どのバナーがどの程度クリックされ、コンバージョンにつながっているのかを把握することができます。

効果検証してバナーのデザインや配置場所の改善を繰り返すことで、より効果的なバナー運用が可能になり、売上アップをめざせるでしょう。

まとめ

今回の記事では、バナーの目的や種類、基本的な作成手順、効果アップのポイントを紹介しました。効果的なECサイトのバナーを作成するには、まず目的を設定し、掲載する情報の優先順位を付けることなどが大切です。

また、いろいろと情報を伝えたくて情報を詰め込みすぎたり、写真を目立たせすぎてしまったりすると見づらさにつながるため、逆効果です。

ユーザー目線で考え、パッと見で内容を把握できるようなバナーを心がけることが重要です。また、効果的なバナーにするためには、バナーの配置にこだわり、効果測定も忘れずに行いましょう。

この記事はカラーミーショップの公式Webメディア『よむよむカラーミー by GMOペパボ』の記事を、ネットショップ担当者フォーラム用に再編集したものです。

よむよむカラーミー

問題解決クエリの74%に Google AIの概要が見つかる

10ヶ月 1 週間 ago

この記事は、2025年1月28日に Search Engine Journal で公開された Matt G. Southern氏「Google AI Overviews Found In 74% Of Problem-Solving Queries」を翻訳したものです。

新たな調査によると、Google AIの概要(現 : AIO、旧 : SGE)は検索結果の30%に表示され、問題解決型のクエリでは約74%に出現しています。

※2024年5月【SGE】から【AIO(AI Overviews)】に名称を変更いたしました。
※旧名称【SGE】に関する記事はこちら↓
参考:SGEとは?生成AIによる新たな検索体験と対策

概要

・AI概要は、特にトラフィック量が多いクエリではなく、中程度の検索ボリュームを持つクエリに主に表示される傾向にあります。
・また、問題解決や質問ベースの検索クエリでは、AI概要が最も頻繁にトリガーされることが確認されています。
・さらに、信頼性の高い権威あるサイトは、AI概要に表示される可能性が高くなることがわかりました。

重要な調査結果

1. AI概要は検索結果の3分の1未満に表示

調査した10,000個のキーワードの29.9%にAI概要が表示されましたが、検索ボリュームの11.5%にとどまりました。特に月間検索ボリュームが501~2,400の中程度のクエリで約42%の表示頻度が見られます。

要点:AI概要は全体的な存在感は限られますが、中程度のボリュームのクエリではより一般的です。このことは競争の少ない分野でチャンスがあることを示唆しています。

2. 業界とユーザーの意図が影響要因

通信業界では56%と最も高い割合でAI概要にリンクされたキーワードが表示され、最も低かったのは美容と化粧品の14%でした。問題解決や質問ベースの検索クエリでは、AI概要が74%や69%の高い割合で表示されることが確認されました。逆に、特定のWebサイトの検索など、ナビゲーション型クエリではAI概要がほとんど表示されません。

要点:質問や問題解決を目的としたコンテンツは、AI概要に表示される可能性が高いです。シンプルな業界のブランドは、リスク認識や複雑な問題に関連するトピックを調査することが重要です。

3. 非ブランド用語はAI概要を生成する可能性が高い

非ブランドに関する検索の約33.3%でAI概要が表示されるのに対し、ブランド検索では19.6%と少ない割合で表示されます。ブランド検索は通常、購入に近い時期に行われるため、AI概要は潜在顧客の意思決定初期段階において、ブランド認識に影響を与えます。

要点:AI概要は潜在顧客の購入プロセスにおいて遅延を引き起こす可能性がある一方、意思決定の初期段階や中期段階でブランド認識に重要な影響を与える可能性があります。

4. 従来のオーガニック検索結果への影響

デスクトップの場合、「詳細を表示」をクリックするとAI概要が展開され、ページが約220ピクセル下に移動します。このため、画面上のオーガニック検索結果は下に押し出されることがあります。モバイルデバイスでは、スクロールなしで表示されるオーガニックリストは1つまたは2つに限られるため、SEO専門家にとっては新たな挑戦です。

要点:AI概要が検索結果ページ上部で大きなスペースを占めるため、ブランドは目立つ方法を見つけ、AI概要とその下の通常のオーガニック検索結果の両方に表示されることに重点を置くべきです。

5. 従来のランキングとの重複

上位ランクのURLがAI概要に表示される可能性は高いものの、必ずしもそうとは限りません。上位にランクされたページの約半分がAI概要に含まれており、上位10位外のページもいくつか表示されることがあります。また、注目のスニペットはAI概要と共存することが多く、注目のスニペットがある場合、AI概要にも60%以上の確率で記載される可能性があります。

要点:高いランキングや注目のスニペットはAI概要に表示される保証はありませんが、これらを最適化することで表示される可能性が高まります。競争力を維持するためには、明確で信頼性の高いコンテンツ作成を続けることが重要です。

6. 信頼とYMYL(あなたのお金かあなたの人生か)のトピック

特に金融やヘルスケアなど、専門知識が必要な分野で信頼性があるWebサイトは、AI概要に頻繁に取り上げられます。逆に、RedditやQuoraなどのサイトは検索結果で高いランキングを持っているものの、AI概要にはあまり言及されません。

要点:信頼できる意見、検証済みの情報、信頼性の高いコンテンツを持つWebサイトは、AI概要で引用される可能性が高くなります。

結論

AI概要はまだ比較的新しい機能ですが、特に一般的な質問や問題解決型のクエリでは、その影響が急速に拡大しています。特に、詳細な調査や大きな利害関係を伴う業界では、AI概要の表示頻度が増加し、上位の引用を巡る競争が激しくなるでしょう。

現在、あなたの地域でAI概要が目立たない場合でも、Googleが言語モデルを改善し、より多くのユーザー情報を収集するにつれて状況が変わる可能性があります。

SEO担当者と広告主に重要な2課題

1:AI概要に関連するキーワードやユーザーの意図を特定し、それに応じたコンテンツや広告戦略を調整すること

2:注目スニペットやEEAT(Expertise, Experience, Authoritativeness, Trustworthiness)信号の最適化を続け、AI概要のコンテキストで引用される可能性を高めること

seojapan

ワコール、出品型の食品ECサイト「WACOAL SPOON」を3月で終了へ

10ヶ月 2 週間 ago

ワコールはお取り寄せグルメ通販サイト「WACOAL SPOON(ワコール・スプーン)」を、2025年3月末で終了することを明らかにした。

受注終了日は2月21日、配達日指定は2月28日まで。顧客からの問い合わせ対応終了日は3月25日で、サイト終了日を3月31日としている。

ワコールはお取り寄せグルメ通販サイト「WACOAL SPOON(ワコール・スプーン)」を、2025年3月末で終了することを明らかにした
「WACOAL SPOON」終了について(画像はECサイトから編集部がキャプチャ)

「WACOAL SPOON」の立ち上げは2023年4月18日。食品や食卓回りの雑貨を展開するモール型ECサイト「WACOAL SPOON」としてオープンした。コンセプトは“からだとこころに幸せ運ぶ”。商品を出品した事業者が販売元になるモール形式で、出品者が直接消費者に商品を送る販売形態を採用している。

ワコールの社員自身がバイヤーとして全国各地を訪問し、味わい、感動を体験しながら選りすぐったアイテムを取りそろえている。

松原 沙甫

サントリーウエルネスが高齢者の幸福度アップにつながる「推し活」を支援する理由。参加施設は4年で8倍、利用者は1万人に拡大 | 通販新聞ダイジェスト

10ヶ月 2 週間 ago
サントリーウエルネスは、人生100年時代における「幸福寿命」の延伸につながる社会貢献活動に力を入れている。その一環として実施している、高齢者施設の利用者の「推し活」をサポートする取り組みとは?

サントリーウエルネスは、高齢者施設の利用者の「推し活」をサポートする取り組みを始めた。昨年(編注:2023年。通販新聞の記事配信時点である2024年12月の表記で掲載)から利用者、施設職員の取り組みを表彰するアワードも開催。参加施設は4年で8倍の230施設、利用者は同10倍の延べ1万人に増えた。

社会貢献として高齢者の「推し活」を支援

Jリーグと協働。高齢者がサポーターとなり「支える存在」へ

2020年末に始めた「Be supporters!」(Beサポ!)は、高齢者施設や介護施設の利用者がスポーツ選手を応援するのをサポートする。職員や家族など周囲に支えられる場面が多い入居者が、サポーターになることで「支える存在」になることを目的にしたプロジェクト。Jリーグと共同で進めている。

高齢者施設から物語を募り、表彰

昨年(編注:2023年)から、高齢者施設の取り組みを募り、表彰する「人生100年時代の物語大賞」を始めた。今年(編注:2024年)は、全国の施設から30の物語が応募された。大賞を含め、5つの物語を表彰した。

大賞を受賞したのは、認知症を患いながら、大好きな推しの選手に会うため、故郷の鹿児島に旅をした83歳の松本照子さんの物語。鹿児島に移籍した選手に会いに行くことが毎日の希望になり、施設や家族、サポーターの支援で実現した。高齢者総合福祉施設オリンピア兵庫が表彰を受けた。

サントリーウエルネス主催の「人生100年時代の物語大賞」で、2024年に大賞の物語を受賞した松本照子さん
サントリーウエルネス主催の「人生100年時代の物語大賞」で、2024年に大賞の物語を受賞した松本照子さん

授賞式に参加した沖中直人社長は、「地球に人類が表れて100年生きるようになったのは、ついこの間。多くは60年前後で亡くなり、あと40年どう生きればよいかわからない。そうした大きな社会課題、人類の課題に少しでも貢献したい。『Beサポ!』をナレッジ、アイデアを共有する機会にしたい」と話した。

「推し活」が高齢者の幸福度アップにつながる

取り組みでは「腕が不自由な高齢者が応援では腕をあげて手を叩く」「杖を忘れて選手に駆け寄る」など変化が表れているという。

サントリーが京都大学、大阪公立大学と共同で行った利用者らを対象にした「Beサポ!」による応援と幸福度の関係性を探る研究では、利用者の3割超で推し活の程度に連動して生きがいが強くなる傾向がみられた。周囲のサポートや自らの存在、役割が認められることで、施設の利用者、職員らとの交流が深まり、幸福度が高まることもわかった。

高齢化が進むなか、認知症や孤独死などの問題が取りざたされている。2025年には、医療や介護などの問題が顕在化するとされる。

「Beサポ!」で幸福寿命の延伸をめざす

健康関連市場では、長く、身体の健康を示す「健康寿命」が注目されていた。最近では、「幸福寿命」という価値観が注目されている。病気や身体の不自由があっても幸せを感じて生きられる時間のことだ。

企業が主催し、知名度を得たアワードは多くないが、サントリーでは、通販で200万人の定期顧客と関係性を築く。「Beサポ!」を通じて、健康寿命から幸福寿命に着目して、その普及を進める

「Beサポ!」に力を注ぐ沖中社長の思い

2020年末に始めた「Beサポ!」は、高齢者施設や介護施設の利用者がスポーツ選手を応援するのをサポートする。職員や家族など周囲に支えられる場面が多い入居者が、サポーターになることで「支える存在」になることを目的にした「Beサポ!」は2020年1月、サントリーウエルネスの2代目社長に就任した沖中直人氏の強い思い入れで始まった。沖中社長に、取り組みの背景を聞いた。

サントリーウエルネスの沖中直人氏
サントリーウエルネスの沖中直人氏

収益を社会に“還元”

――これまで積極的な社会貢献事業は行っていなかった。

事業拡大から、社会的役割を果たす段階に入った。サントリーは、鳥井信治郎が1899年に鳥井商店を始めた創業来、「利益三分主義」という価値観を大切にしている。事業で得た収益は、社会に還元するとの思いでやっている。

――高齢者施設の利用者や職員、家族への影響を研究している。知見の活用、普及に向けた取り組みは。

報道、メディアを通じてこうした取り組み手法があるということが広がっていくと思う。「Beサポ!」は、活動費は出しているが、メディアコストはかけていない。コンテンツの魅力で世の中に広める

――商品販売など事業拡大が目的ではないとしているが、企業ブランドの浸透など取り組みの影響は。

考えていない。企業も「法人」と書く。売るということではなく、社会の役割を果たそうとしている。狙えば透けて見える。

サプリを売るだけでなく、さまざまなコンテンツを提供

――事業でも顧客との関係を深め、継続的に支援するには製品・サービス領域もサプリメントにとどまらない。

可能性はある。すでに定期顧客向けに「Comado(コマド)」というアプリを提供している。オンラインフィットネスの月間ユーザーは100万人を超え、利用者数は国内で最も多い。落語など、さまざまなコンテンツも楽しまれ、好評を得ている。

「ロコモア」の顧客を対象に、ノルディックウォークというイベントも開催し、1万人以上が参加した。サプリだけを提供する会社と思っていない

――グループのサントリーHDは1月、「スポーツ事業部」を事業部門に位置づけた。今回の取り組みとの関連は。

直接の関連はない。HDのコーポレートブランドチームが全国各地域でさまざまな活動をしているが、各事業所で知られていない場合もあり、横の連携がない。今後、連携を深めていく。

――サントリーウエルネスは1月、新たに「ITプロダクト推進部」を立ち上げた。目的は。

アプリなどサントリーウエルネスが持つ知見をグループ全体に広げていく。

※沖中社長は、1月1日付で、サントリーウエルネスで代表権を持たない取締役になる。また、サントリー食品インターナショナルの専務執行役員に就任する。
(編注:上の注記は2024年12月23日の「通販新聞」記事配信時点です。2025年1月1日、沖中直人氏は上記の通りの人事異動となりました)
※記事内容は紙面掲載時の情報です。
※画像、サイトURLなどをネットショップ担当者フォーラム編集部が追加している場合もあります。
※見出しはネットショップ担当者フォーラム編集部が編集している場合もあります。

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通販新聞

GMOペパポが「カラーミーショップ」20周年を記念した特設ページを公開

10ヶ月 2 週間 ago

GMOペパポが運営するECサイト構築サービス「カラーミーショップ byGMOペパボ(カラーミーショップ)」は、2025年2月1日にサービス開始20周年を迎える。これを記念して、EC市場の変化と共に「カラーミーショップ」の施策などを振り返る特設ページを公開した。

「カラーミーショップ」の歩み、利用事業者からのコメントなどを掲載

「カラーミーショップ」は2005年にサービスをスタートし、2025年1月時点で5万店以上の事業者が利用している。EC市場の変化に対応するため、「Amazon Pay」の月額利用料無料化、特定の利用プランにおいて、ショップと同一ドメイン内に「WordPress」でページを作成できる「カラーミーWPオプション」の無償化などを行ってきた。

また、2025年1月20日にはAI技術を活用したショップ運営支援機能の1つとして、「電話自動受付」の提供をスタート。特設サイト内では、こうした「カラーミーショップ」の取り組みや、利用企業からのコメントなどを掲載している。

GMOペパボ カラーミーショップ 20周年 利用ショップからのコメント
利用企業からのコメント(画像は特設サイトからキャプチャ)

記念キャンペーンを実施

応募期間中に「カラーミーショップ」公式Xアカウントをフォローし、キャンペーン投稿をリポストしたユーザーのなかから抽選で10人に、対象の「カラーミーショップ」利用ショップで使える1万円分の商品券を贈呈するキャンペーンを実施する。キャンペーンの詳細は次の通り。

  • 応募期間:2025年1月30日(木)13時00分~2025年2月14日(金)23時59分まで
  • 応募方法:「カラーミーショップ」公式Xアカウントをフォローし、指定の投稿をリポスト
  • プレゼント内容:
    • 対象ショップ(SOU・SOU netshop、ひとくちウイスキー、モチノキデパート、ラーメン山岡家、レストランHACHI)で使える商品券1万円分:10人
    • Amazonギフト券500円分:20人
  • 当落発表:当選者には「カラーミーショップ」公式XアカウントからDMで連絡
GMOペパボ カラーミーショップ 記念キャンペーン
20周年を記念したキャンペーンを実施
藤田遥

EC物流代行サービス「ウルロジ」のディーエムソリューションズ、越境ECサービス参入のため米国子会社を設立

10ヶ月 2 週間 ago

EC物流代行サービス「ウルロジ」などを手がけるディーエムソリューションズは、越境ECサービスへの参入準備として米国子会社を設立した。

事業成長のための挑戦として米国における越境ECサービスの展開をめざす。米国子会社の設立は事業展開の第1弾となる。

米国子会社の設立により、米アマゾン(Amazon.com)や米国国内でのInstagramビジネスアカウントなどの開設が可能となり、米国で越境ECサービスを展開するための前提条件が整う。今後はこれらのECプラットフォームに日本国内の顧客の商品を出品、販売していく予定。ディーエムソリューションズは2026年3月期以降の本格的な展開に向けて環境整備を進めていく。

事業成長のために越境ECサービス参入をめざす(画像はディーエムソリューションズの決算説明資料から編集部がキャプチャ)
事業成長のために越境ECサービス参入をめざす(画像はディーエムソリューションズの決算説明資料から編集部がキャプチャ)

経済産業省の「令和5年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」によると、日本から米国への越境EC市場規模は1兆4798億円で前年比13.3%増。国内外の「推し活」ブームに後押しされ、日本のアニメーション、漫画、ゲームのキャラクターグッズ販売など、知的財産を活用して収益を得るIPビジネスを中心に、越境EC市場は大きく伸長すると予想されている。

経済産業省が9月25日に発表した「令和5年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」日本・米国・中国3か国間の越境EC市場規模(推計値)
日本・米国・中国3か国間の越境EC市場規模(推計値)

ディーエムソリューションのサービスを利用している顧客企業はIPビジネスを手がける事業者も多いことから、海外市場における自社商品の販路拡大を望む声が多く寄せられているという。

顧客企業以外からも越境ECのサポートの問い合わせを受けることがあり、越境ECサービスへの参入がフルフィルメントサービス拡大や競合企業との差別化につながるものと考え、米国子会社設立に至った。

松原 沙甫

EC事業者がインフルエンサーマーケティングで成功するための鉄則とは/60歳以上のシニア層がもっとも貯めているのは「楽天ポイント」【ネッ担アクセスランキング】 | 週間人気記事ランキング

10ヶ月 2 週間 ago
2025年1月24日~2025年1月30日にアクセス数の多かった記事のランキングを発表! 見逃している人気記事はありませんか?
  1. 「フォロワー数が多い人を起用すれば良い」時代は終わり。EC事業者がインフルエンサーマーケティングで成功するための鉄則とは?

    インフルエンサーを起用したプロモーションは「誰を起用するか」「どのように投稿してもらうか」「どのようなターゲット層に向けて、どのような商品をプロモーションするか」など選別する項目が多く、効果をあげる戦略を描くのは難しい。インフルエンサーマーケティングのプロに具体的なノウハウを聞く

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    60歳以上の男女1000人にポイ活の実態を調査した結果によると、約9割の人がポイ活をしていることがわかった。もっとも多くの人が貯めているのは「楽天ポイント」。お得な情報はECサイトからなどの通知やメールで得ている人が多い

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  3. ヤマト運輸が始める、海外赴任や外国人材受け入れ業務をワンストップで支援する新サービス「グローバル人事コンシェルジュ」とは

    「グローバル人事コンシェルジュ」は、ヤマト運輸とTOPPANホールディングスのグループ会社であるトッパントラベルサービスが、海外赴任や外国人材受け入れに伴う引越・赴任者の人事手続きなどをワンストップで支援するサービス。

    2025/1/24
  4. 商船三井が新たなBtoCビジネスでEC関連事業をスタート。海外居住者向け国際配送・転送サービス「MOL CART」とは

    商船三井は全ステークホルダーのウェルビーイングとライフスタイルに関するビジネスを展開する「ウェルビーイングライフ営業本部」を2023年4月に新設。クルーズ船事業、不動産事業など「海運」以外の事業を集約している。

    2025/1/24
     
  5. Amazonが注文から最短6時間で商品を届ける当日配送サービスを開始。食品や日用品などをスピード配送する「エクスプレスマート」とは?

    注文締切時間までに注文した商品の配送は、通常のAmazonの配送時間(7時~22時30分)に加えて、注文当日の深夜まで(23時59分まで)、翌日の朝(翌朝4時30分~8時00分)に対応する。

    2025/1/27
     
  6. 朝日新聞社が通販事業「朝日新聞モール」をグループ会社のライトアップショッピングクラブに集約する理由

    朝日新聞社の「朝日新聞モール」は、ECサイト「朝日新聞SHOP」を刷新し、グループ企業が出店してさまざまな商品を販売する通販事業。「朝日新聞SHOP」で取り扱っている商品に加え、自社運営するグルメ通販サイトも展開している。

    2025/1/27
     
  7. 中国発越境ECの「Temu」、日本の事業者を招致するプログラム「Local-to-Local」をスタート

    「Temu」は2022年9月の米国でサービス開始以来、現在では北米、欧州、中東、アフリカ、アジア、オセアニアを含む世界80以上の市場で展開。日本では2023年7月にサービスを始めた。

    2025/1/28
     
  8. 政府・与党が越境ECの少額輸入貨物の優遇見直しへ。課税価格1万円以下の少額輸入貨物の免税制度の在り方を検討

    海外から輸入する課税価格1万円以下の少額物品(一部除く)の税制優遇について、政府・与党が見直しに着手する。

    2025/1/27
     
  9. メーカー出身者も活躍! 転職者がEC業界のキャリアアップでコマースメディアを選ぶワケとは? 活躍中の社員に「成長できる職場」「働き方」のリアルを直撃インタビュー

    ECの総合支援や自社直販、販売代理店などの事業を行っているコマースメディアに転職した4人に、転職先にコマースメディアを選んだ理由、コマースメディアならではの特長、自身のキャリアアップの手ごたえなどを取材しました。EC業界で成長したいEC担当者は必見です

    2025/1/29
     
  10. Amazonの「マーケットプレイスアワード2024」、最優秀賞は「AnkerDirect」「タンスのゲン」「REYS」「TENTIAL」

    Amazonは、自社のマーケットプレイスで2024年に活躍した販売事業者や自治体を顕彰するアワードで、最優秀賞に「AnkerDirect」などを選出した。そのほか、一部の賞の受賞企業をまとめて紹介する

    2025/1/27
     

※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

藤田遥

ロクシタン、実店舗で肌・頭皮測定器を使ったカウンセリングサービス

10ヶ月 2 週間 ago

ロクシタンジャポンは、肌・頭皮測定器を使ったカウンセリングサービスを2月5日から全国の実店舗で展開する。変化する現状の肌・頭皮の状態を知り、顧客1人ひとりに最適な手入れ方法を提案するのが目的。

肌・頭皮測定器を使ったカウンセリングサービスは、一部店舗で先行実施してきた。肌や頭皮の状態を初めて測定する顧客も多く、数値化されたり画像で見たりすることで現状がわかることから、「自分に足りないお手入れの必要性を実感できた」といった声が寄せられているという。好評を得ているため、全国展開を決めた。

フェイス用の測定器では「キメ」「水分量」「皮脂量」「エイジング」「シミ」「美白値」の6項目を計測。頭皮用測定器では、「髪年齢」「白髪・抜け毛」「髪痩せ」「うねり毛」「頭皮トラブル」「頭皮の油分」「頭皮の水分」の7項目を計測する。

肌の状態がわかるフェイス用の測定器
肌の状態がわかるフェイス用の測定器
頭皮の状態がわかる頭皮用測定器
頭皮の状態がわかる頭皮用測定器

カウンセリングサービスを受けた顧客は、計測結果から導かれる現在の状態を、画像、数値、グラフで科学的に把握できる。計測結果を基に、顧客ごとに最適なお手入れ方法をカスタマイズし、現在からのアップデートを提案する。

カウンセリングサービスのほか、月に1度の頭皮測定を6か月間継続して定期的に測定する無料サービス「スカルプ&ヘア リチュアルプログラム」も開始。プログラムに参加した人には2回目以降の来店時、頭皮測定のカウンセリングに加えて、サンプル品のプレゼント、ハンドトリートメントなど、店舗でしか受けられない特典を提供する。

松原 沙甫

「Anker」のアンカー・ジャパン、家庭用蓄電池事業に参入

10ヶ月 2 週間 ago

Ankerグループの日本法人であるAnker Japanは、家庭用蓄電池事業に参入する。家庭用蓄電池は、自社ブランド「Anker」のポータブル電源シリーズ「Anker Solix」として展開する。

オンラインでの簡単な見積もり発行、設置までを「Anker」がすべて請け負う。顧客のコミュニケーション負荷を最小化しつつ、電気を備える安心を届ける。一般的に訪問販売がメインとなっている家庭用蓄電池の新たな販売方法とする。

家庭用蓄電池をとり揃える「Anker Solix XJシリーズ」
家庭用蓄電池をとり揃える「Anker Solix XJシリーズ」

家庭用蓄電池は従来、対面での契約、複数業者をまたいだ設置の調整など、顧客にとってのコミュニケーション負荷が高い。これまで10年以上にわたって培ったEC業界での経験を生かし、アンカー・ジャパンがすべての窓口となる。

アンカー・ジャパンが対応を顧客対応から設置まで担う
アンカー・ジャパンが対応を顧客対応から設置まで担う

家庭用蓄電池の事業参入を機に販売する「Anker Solix XJ 蓄電池セット」は、家庭用蓄電池と電力を制御するパワーコンディショナーをセットで用意。顧客は蓄電池を5000Wh、10000Wh、15000Whの3つの容量帯から選択できる。

蓄電池は複数の容量帯から選択できる
蓄電池は複数の容量帯から選択できる

蓄電池には安全性の高いリン酸鉄リチウムイオン電池を採用。電池パックごとに8つのセンサーを搭載しており、製品の異常検知に優れている。このほか、多重の保護機能を備えているため、顧客が安心して使うことができる製品となっている。

製品は安全性を追求している
製品は安全性を追求している

家庭用蓄電池とは、蓄電池とソーラーパネルを自宅に設置することで、ソーラーパネルで生み出した電力を蓄電池に蓄え、その蓄電池から家の電力システム自体に給電できる製品。災害時に停電が起きても自宅で電気を使用できるという災害対策、電力会社からの電力使用量を低減することによる電気代の削減など、メリットは多岐にわたる。

松原 沙甫

【楽天SOY2024】総合グランプリは「越前かに職人甲羅組(DENSHOKU)」、2位は「アイリスオーヤマ公式 楽天市場店」、3位は「リカーBOSS 楽天市場店」

10ヶ月 2 週間 ago

楽天は1月30日、「楽天市場」に出店する5万7000店舗以上のなかから、「購入者からの投票」「2024年の売り上げや受注件数」などを主な基準に優れたショップを選出して表彰する「楽天市場ショップ・オブ・ザ・イヤー2024(楽天SOY2024)」を開催し、「越前かに職人甲羅組(DENSHOKU)」(運営は伝食)が総合グランプリを受賞した。

「越前かに職人甲羅組(DENSHOKU)」は総合賞で、「楽天SOY2021」総合5位、「楽天SOY2020」総合10位を獲得したことがある。今回、念願の総合グランプリを獲得した。

楽天は1月30日、「楽天市場」に出店する約5万7000店舗のなかから、「購入者からの投票」「2024年の売り上げや受注件数」などを主な基準に優れたショップを選出して表彰する「楽天市場ショップ・オブ・ザ・イヤー2024(楽天SOY2024)」を開催し、「越前かに職人甲羅組(DENSHOKU)」(運営は伝食)が総合グランプリを受賞した 総合グランプリの越前かに職人甲羅組(DENSHOKU)
総合グランプリの「越前かに職人甲羅組(DENSHOKU)」

総合2位は、アイリスプラザが運営する「アイリスオーヤマ公式 楽天市場店」。3位は「リカーBOSS 楽天市場店」(運営はモリフジ)。

4位は「イーザッカマニアストアーズ」(運営はズーティー)、5位は「LIFEDRINKオンラインストア」(運営はライフドリンクカンパニー)、6位は「アンカー・ダイレクト楽天市場店」(運営はアンカー・ジャパン)、7位は「NIKE 公式 楽天市場店」(運営はナイキジャパン)、8位は「atRise(アットライズ)」(運営はライズクリエイション)、9位は「お酒の専門店 リカマン楽天市場店」(運営はイズミセ)、10位は「イルミルド公式ショップ」(運営はイルミルド)。

「楽天SOY2024」総合賞上位10店舗
賞名 店舗名 企業名
総合グランプリ 越前かに職人甲羅組(DENSHOKU) 株式会社伝食
総合2位 アイリスオーヤマ公式 楽天市場店 株式会社アイリスプラザ
総合3位 リカーBOSS 楽天市場店 株式会社モリフジ
総合4位 イーザッカマニアストアーズ 有限会社ズーティー
総合5位 LIFEDRINKオンラインストア 株式会社ライフドリンクカンパニー
総合6位 アンカー・ダイレクト楽天市場店 アンカー・ジャパン株式会社
総合7位 NIKE 公式 楽天市場店 株式会社ナイキジャパン
総合8位 atRise(アットライズ) 株式会社ライズクリエイション
総合9位 お酒の専門店 リカマン楽天市場店 株式会社イズミセ
総合10位 イルミルド公式ショップ イルミルド株式会社

「楽天SOY2024」の模様はオンデマンド配信で実施、受賞ショップのみオフラインで参加した。プロ野球ドラフト会議などが行われるグランドプリンスホテル新高輪で行った。

楽天グループ 楽天市場 楽天ショップオブザイヤー 三木谷氏
楽天グループ 代表取締役会長兼社長 最高執行役員の三木谷浩史氏

過去の総合賞上位店舗

2024年の「楽天SOY2023」

「ヤマダ電機 楽天市場支店」(運営はヤマダ電機)が総合グランプリを受賞した。総合2位は、ゼビオコミュニケーションネットワークスが運営する「SuperSportsXEBIO 楽天市場支店」。総合3位は、「楽天SOY2022」に引き続き「サプリ専門SHOPシードコムス」(運営はエフ琉球)が受賞した。

「楽天SOY2023」総合賞上位10店舗
賞名 店舗名 企業名
総合グランプリ ヤマダ電機 楽天市場店 株式会社ヤマダデンキ
総合2位 SuperSportsXEBIO楽天市場支店 ゼビオコミュニケーションネットワークス株式会社
総合3位 サプリ専門SHOPシードコムス 株式会社エフ琉球
総合4位 Z-CRAFT 株式会社ロイヤル
総合5位 アットコンタクト 株式会社カズマ
総合6位 リカーBOSS 楽天市場店 株式会社モリフジ
総合7位 FANCL公式ショップ 楽天市場店 株式会社ファンケル
総合8位 アースコンタクト 株式会社ブラスト
総合9位 野球用品ベースボールタウン 株式会社B.B.T.
総合10位 ソムリエ@ギフト ベルヴィ株式会社

2023年の「楽天SOY2022」

「アルペン楽天市場展」(運営はアルペン)が総合グランプリを受賞した。総合2位は、ドラッグストアチェーン「サンドラッグ」を展開するサンドラッグ運営の「サンドラッグe-shop」。総合3位は、健康食品を沖縄県から販売する「サプリ専門SHOPシードコムス」(運営はエフ琉球)が受賞した。

「楽天SOY2022」総合賞上位10店舗
賞名 店舗名 企業名
総合グランプリ アルペン楽天市場店 株式会社アルペン
総合2位 サンドラッグe-shop 株式会社サンドラッグ
総合3位 サプリ専門SHOPシードコムス 株式会社エフ琉球
総合4位 SUPER SPORTS XEBIO 楽天市場店 ゼビオ株式会社
総合5位 イーベストPC・家電館 株式会社ストリーム
総合6位 澤井珈琲 Beans & Leaf 株式会社澤井珈琲
総合7位 暮らし健康ネット館 e-net shop株式会社
総合8位 イーザッカマニアストアーズ 有限会社ズーティー
総合9位 姫路流通センター アットライフ株式会社
総合10位 野球用品ベースボールタウン 株式会社B.B.T.

2022年の「楽天SOY2021」

「Joshin web 家電とPCの大型専門店」(運営は上新電機)が総合グランプリを2年連続で受賞した。総合2位は、家電やデジタル製品、日用品などを扱う「XPRICE楽天市場店」(運営はエクスプライス)。総合3位は、スポーツ用品「アルペン楽天市場店」を運営するアルペンが受賞した。

「楽天SOY2021」総合賞上位10店舗
賞名 店舗名 企業名
総合グランプリ Joshin web 家電とPCの大型専門店 上新電機株式会社
総合2位 XPRICE エクスプライス株式会社
総合3位 アルペン楽天市場店 株式会社アルペン
総合4位 タマチャンショップ 有限会社九南サービス
総合5位 越前かに職人甲羅組 株式会社伝食
総合6位 サプリ専門SHOPシードコムス 株式会社エフ琉球
総合7位 くらしのeショップ 株式会社山善
総合8位 タンスのゲン Design the Future タンスのゲン株式会社
総合9位 サンドラッグe-shop 株式会社サンドラッグ
総合10位 澤井珈琲 Beans & Leaf 株式会社澤井珈琲

2021年の「楽天SOY2020」

「Joshin web 家電とPCの大型専門店」(運営は上新電機)が総合グランプリを受賞。総合2位は「ヤマダ電機 楽天市場店」(運営はヤマダ電機)。総合3位は、家電やデジタル製品、日用品などを扱う「A-PRICE楽天市場店(現在の店舗名は「XPRICE楽天市場店」)」(運営はMOA、当時 ※現在の社名はエクスプライス)だった。

「楽天SOY2020」総合賞上位10店舗
賞名 店舗名 企業名
総合グランプリ Joshin web 家電とPCの大型専門店 上新電機株式会社
総合2位 ヤマダ電機 楽天市場店 株式会社ヤマダ電機
総合3位 A-PRICE 株式会社MOA
総合4位 アルペン楽天市場店 株式会社アルペン
総合5位 モダンデコ モダンデコ株式会社
総合6位 くらしのeショップ 株式会社山善
総合7位 タマチャンショップ T有限会社九南サービス
総合8位 サプリ専門SHOPシードコムス 株式会社エフ琉球
総合9位 タンスのゲン Design the Future タンスのゲン株式会社
総合10位 越前かに職人甲羅組 株式会社伝食

2020年の「楽天SOY2019」

家電やデジタル製品、日用品などを扱う「A-PRICE楽天市場店(現在の店舗名は「XPRICE楽天市場店」)」(運営はMOA、当時 ※現在の社名はエクスプライス)が総合グランプリを初受賞。総合2位は山善が運営する「くらしのeショップ」、総合3位はアルペンが運営する「アルペン楽天市場店」だった。

2019年の「楽天SOY2018」

スポーツ用品小売チェーンのヒマラヤが運営する「ヒマラヤ楽天市場店」が総合グランプリを初受賞。総合2位は「タンスのゲン Design the Future」(運営はタンスのゲン)。総合3位は山善の「くらしのeショップ」。

2018年の「楽天SOY2017」

総合グランプリに女性向けアパレルや雑貨の「soulberry」(運営はグァルダ)。2位は自然食品を扱う「タマチャンショップ」(運営は九南サービス)、総合3位は「タンスのゲン Design the Future」が受賞した。

2017年の「楽天SOY2016」

グランプリは家電などを取り扱う「Joshin web 家電とPCの大型専門店」(運営:上新電機)、2位は「エディオン楽天市場店」(運営:エディオン)、3位は「ビックカメラ楽天市場店」だった。

瀧川 正実

グローバルで60万サイトが利用するECプラットフォーム「SHOPLINE」、東南アジア最大級のECモール「Shopee」と連携

10ヶ月 2 週間 ago

グローバルで累計60万サイト以上が利用するECサイト構築サービス「SHOPLINE」のSHOPLINE Japanは、Sea Group(シーグループ)傘下のShopeeと協業し、東南アジア最大級の越境ECモール「Shopee」との連携を開始した。

「SHOPLINE」のアプリ「マルチチャネルコネクト」を利用した「Shopee」との連携イメージ
「SHOPLINE」のアプリ「マルチチャネルコネクト」を利用した「Shopee」との連携イメージ

「SHOPLINE」を利用している事業者は、「SHOPLINE」アプリの「マルチチャネルコネクト」を利用して、複数の「Shopee」ストアを連携できるようになる。これにより、「SHOPLINE」と他の販売チャネルの在庫を一括管理をできる。

在庫は、「マルチチャネルコネクト」を通じて接続したストアで共有。在庫をリアルタイムで管理し、在庫過剰や在庫不足の問題を回避できる。チャネル内の顧客情報も一元管理できるようになる。

複数の販売チャネルを一括して管理できる
複数の販売チャネルを一括して管理できる

「Shopee」は、シンガポール、マレーシア、タイ、台湾といった東南アジアおよび南米など11か国でサービスを展開。東南アジアのEC市場におけるGMV(流通取引総額)の多くを占めている。

松原 沙甫

ユナイテッドアローズの公式アプリ、店舗の買い物を便利にする「店内モード」やパーソナライズサービスを拡充

10ヶ月 2 週間 ago

ユナイテッドアローズは、自社ECサイト「ユナイテッドアローズオンライン」公式アプリの機能を拡充するアップデートを実施した。店頭での買い物をより便利にする「店内モード」機能、顧客の行動に応じてホーム画面に適切なコンテンツを表示するパーソナライズ提案機能を追加。このほか、操作性と利便性をさらに向上させるための改善を施した。

「店内モード」は、会員が来店時にアプリを起動すると選択できる機能。会員は「お気に入り」登録した商品の在庫が選んだ店舗にあるか確認できる。バーコードスキャン機能で気になる商品のタグをスキャンすると、詳細情報、スタイリングの閲覧、店舗在庫の確認ができるようになった。未使用のクーポンがある場合、その内容を自動表示する。

アップデートしたアプリの「店内モード」で表示される画面のイメージ
アップデートしたアプリの「店内モード」で表示される画面のイメージ

新たに実装したホーム画面のパーソナライズ提案機能は、顧客がフォローしているブランド、「お気に入り」登録をしたスタイリングや商品、閲覧コンテンツなどに応じて、おすすめの情報をホーム画面に表示する。

商品閲覧履歴や「お気に入り」の登録情報などから、お薦め商品や顧客の身長に応じたスタイリング情報、「お気に入り」登録済み商品のレビュー、「お気に入り」ブランドの新着ブログなど、顧客1人ひとりに合わせたコンテンツも紹介する。

顧客1人ひとりにパーソナライズしたコンテンツをホーム画面で表示する
顧客1人ひとりにパーソナライズしたコンテンツをホーム画面で表示する

今回のアプリアップデートは、2024年10月に続く大規模な機能改善。1人ひとりの顧客に寄り添う“おもてなしアプリ”をコンセプトに、操作性や利便性を向上させる改善を実施した。

松原 沙甫

【2025年EC業界予測】2024年よりも厳しくなる。活路を見出すポイントは「密な顧客との関係」「単品通販」「新たなインサイト発掘」 | 竹内謙礼の一筆啓上

10ヶ月 2 週間 ago
2025年のEC業界はどうなるのか? 消費者のネットスキル向上や節約志向で厳しくなると予測。竹内謙礼氏が市況感から成功のポイントを解説する(連載第29回)

ネット業界の予測を立てる仕事を始めて、2025年で18年目になる。経済予測から各業界の消費トレンド、ECの動向などを中心に100ページに及ぶレポートを毎年制作している。今回、2025年のEC業界の展望についてまとめてみたので、次年度のネットショップの経営計画の参考にしてもらいたい。

2024年はEC業界にとって逆風の1年だった

2024年1月、このコラムで「2024年のECの景況感は『厳しい』の一言に尽きる」と寄稿した。記事を読んだ業界の方々から「2024年の予測は辛口ですね」と冷やかされたが、蓋を開けてみれば、私の見立て通り、EC業界は逆風の1年となった。

経済産業省が発表した「令和5年度 電子商取引に関する市場調査」によると、物販系のEC市場規模は、2022年は昨対5.37%だったのに対し、2023年は4.83%と市場規模の成長は鈍化、2018年以降最低の増減率となった。2024年の数字は2025年9月に発表されるが、厳しい数字になっていることは間違いないだろう。

BtoC-ECの市場規模および各分野の増減率
BtoC-ECの市場規模および各分野の増減率
(出典:経済産業省「令和5年度電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました」)

市場においてEC売上が占める割合を指す「EC化率」の増加率も0.25ポイントと、2018年以降最低の伸びとなった。ECで商品を買う人だけでなく、ネットショップ運営を始める企業数の伸びも鈍化しており、EC市場全体が成長の踊り場にきていることは明らかだろう。

さらに驚いたのは、EC業界がデフレから脱却できていない厳しい現実である。経産省が2024年4月に発表した「2023年小売業販売を振り返る」によると、2023年の小売業全体の販売額を示す「小売業商業販売額」は昨対で5.6%と、ECの4.83%の成長率を上回る結果となった。

小売業の商業販売額について
小売業の商業販売額について
(経済産業省「2023年小売業販売を振り返る」より編集部がキャプチャし追加)

小売業商業販売額にはECの販売額も含まれているため、一概に「実店舗が好調で、ECが不調」とは言えないが、2018年以降、一度もEC市場は昨対の増減率で小売業販売額に負けたことがなかったことを考えれば、「ECが特別に儲かる市場」ではなくなっている厳しい現実は認めざるを得ない。

EC市場が厳しい1年になった理由は、コロナ禍の反動と物価の高騰に尽きる。2024年は連休が多く、巣ごもりの反動で旅行や外食にお金を使う消費者が多かった。また、節約志向の高まりで衝動買いが減り、より低価格の商品を買い求めた消費者が増えたことで、市場規模全体の伸びが鈍化してしまった。

2025年は「2024年よりさらに厳しくなる」と予測

では、2025年のEC市場はどうなるのか。残念ながら「2024年よりもさらに厳しくなる」というのが私の見立てである。理由は以下の3つだ。

①中国の越境サイトの台頭

米国大統領にトランプ氏が就任することで、中国企業の米国でのEC事業が厳しくなる可能性が高い。激安越境ECの「SHEIN(シーイン)」や「Temu(ティームー)」が日本市場に注力し、景気の低迷でモノがだぶついている中国から、1個数百円のアパレル品や雑貨が流入してくることが予想される。それにより、日本のEC市場は2024年以上に価格競争が激化すると思われる。

「SHEIN」「Temu」の月間利用者数
「SHEIN」「Temu」の月間利用者数
(出典:日本経済新聞「激安EC「Temu」 急成長のカラクリ」からキャプチャ)

②値上げしにくい構造

「楽天市場」「amazon.co.jp」「Yahoo!ショッピング」の3大モールは、「個数」を売らなければランキングや検索結果で上位に表示されない仕組みになっている。つまり、原価と人件費の上昇でネットショップの利益が取れなくなり、我慢しきれずに値上げをすると今度は数が売れなくなり、露出が下がってさらに売れなくなる構造になっている。

この仕組みがEC業界のデフレから脱却できない元凶であり、広告のクリック単価も上昇していることから、2025年はさらにネットショップの利益が削られていくと思われる。

③消費者のネットスキルが向上

コロナ禍で消費者がネットを使いこなすようになり、よりお得に買い物する術を身につけた人が急増した。ポイント還元やセールを賢く利用し、安い商品を見つけるスキルも向上した。

今までは「ネットでモノを買う」という行為自体が非日常の面白さがあったが、コロナ禍を経て、ネット通販がエンタメから生活防衛の手段の1つになってしまったことも、消費者の価格重視に加速をかけた要因となった。

デロイトトーマツの調査によると、ECを利用する理由で最も多いのが「価格が安いから」(23.3%)「ポイントがたまるから」(22.6%)と、EC市場だけがデフレから脱却できていないことが伺える。購入時に重視する点に関しても「価格」や「コスパ」が「品質」「機能性」「ブランド・メーカー」を大きく上回る結果となっており、EC全体が質の悪いバーゲンハンターの餌食になっていることがわかる。

2025年も消費者の節約志向が続くことを考えれば、中小規模のネットショップの運営はさらに厳しくなるだろう。

ネットショップ運営の打開策は「単品通販へのシフト」「顧客との密な関係構築」「新たなインサイト掘り起こし」

2025年のネットショップ運営の打開策はあるのだろうか。ここで3つの対抗策を紹介する。

販売商品を絞り込み「単品通販」にシフトする

1つは、ロングテールの戦略から単品通販にシフトすることである。数年前までは商品点数を増やし、ニッチな商品群で売り上げを作るのがネットショップ運営の王道の手法だった。

しかし、スマホでの購入が主流になり、消費者がページを果てしなくスクロールすることがほとんどなくなり、ニッチな商品を購入する機会が急減した。検索連動型の広告枠も増えたことで、消費者は迷うことなく欲しい商品にたどり着けるようになり、以前のように商品点数を増やすことが売上アップの施策にはつながらなくなってしまった。

今は販売する商品を絞り込むことが、中小規模のネットショップがめざすべき運営方法と言える。商品点数を絞ることで、限られた戦力で充実したページを作り込めるようになり、レビューも集中して集められるので、販売力の高い商品ページを構築することができる。

広告も売れる商品だけに一点集中して投資できるので、資本力のあるネットショップの商品ページに対抗することが可能になる。

顧客と深い関係性を構築する

2つ目は、顧客と徹底して密な関係を構築することだ。限られた給与のなかで商品を購入する消費者たちは「とてつもなく安い商品」か「どんなに高くても絶対に欲しい商品」か、このどちらかしか購入しないことがほとんどだ。小規模のネットショップが扱うような、中途半端な価格帯の無名ブランドの商品は見向きもされない。

このような付加価値がわかりにくい商品は、顧客と「知っている人」という関係を作り、「共感」を得ることで買ってもらうしか方法はない。

たとえば、実店舗やポップアップ店舗で顧客とコミュニケーションを取り、売り手の思いと商品のこだわりを理解してもらった上で、LINEやSNSをフォローしてもらえば、その後に配信するメッセージを読み続けてもらえる確率は高くなる。「知っている人」のLINEやSNSをそう簡単にはブロックしないのと同じで、最初に密な関係性を構築したほうが、LTV(顧客生涯価値)は圧倒的に高くなる。

仮にオンライン上でクーポンを発行したりプレゼントを提供したりして、LINEやSNSに誘導することができたとしても、そのネットショップから送られてくるメッセージは、所詮は「知らない人」からの情報でしかない。どんなにメッセージを作り込んでも、興味が失せるのは時間の問題と言える。

このように中小規模のネットショップが顧客を囲い込むためには、「お得感」よりも「関係性」を重視して戦略を組み立てなければいけない

顧客と深い関係性を構築する

顧客と密な関係を作る上で必要なことが「共感」だ。そして、共感を得るために「動画」は必要不可欠と言える。動画は人の感情を大きく揺さぶることができ、ユーザーを味方につける最適なツールなのだ。

ECの動画マーケティングは、店主のこだわり、購入者の声、商品が完成するまでのプロセスなどを公開するのが主流だ。2024年からInstagramの「リール」、YouTubeの「ショート」などのショート動画が、新規ユーザーに対してリーチしやすくなり、よりSNSによる集客がしやすくなった。「ショート動画」→「本投稿」を見てもらう流れを作ることができれば、広告よりも効率よく新規顧客を獲得し、優良顧客の育成がしやすくなると言える。

一方でLINEやSNS活用は、ネットショップ運営において非常に手間と時間がかかる戦略だ。ネット広告を出稿したりセールで販売したりするほうが、手軽に売り上げを作ることができるのは事実である。

しかし、今はコロナ禍前のようにオンラインだけの戦略で、簡単に売り上げが作れる時代ではない。消費者にはお試しで商品を買う余裕はないし、セールで安いからといって衝動的に買い物をするほど消費意欲は高くない。

価格競争や高騰する広告費に負けないためには、顧客との距離を縮めて密な関係性を作り、共感を与えて、財布の紐を緩めていくしか方法はないだろう。

顧客の新たなインサイトの掘り起こし

3つ目の手法は、顧客に対して徹底してヒアリングを行い、新たなインサイトを掘り起こすことである。コロナ禍以降、ユーザーのネットスキルが向上し、以前よりも新しい検索キーワードが増えている。従来の検索キーワードが通用しなくなり、顧客の潜在意識も大きく変わっている。再度、徹底してユーザーのインサイトは掘り起こしたほうが良いだろう。

顧客を集めた座談会や実店舗での接客のほか、カスタマーサービスからの情報収集など、あらゆる手段を使って顧客の声を拾わなくてはならない。顧客の声から新しい検索キーワードや新商品のアイデア、既存商品の改善など、思いもよらないビジネスチャンスが生まれる可能性は高い。

ビッグキーワードだけでなく、スモールキーワードにも着目したほうが良い。検索数の少ないキーワードは、消費者の言葉では表現しにくい、潜在的な悩みを表していることがある。売り手側も気づいていない「悩みごと」「困りごと」にたどり着ける可能性もあるので、検索結果の2~3ページ目に位置するサイトの、流入キーワードを考察してみる価値は十分にある。

売り上げを伸ばしている事業者の事例とは?

これら3つの方法で売り上げを伸ばしている事業者とその取り組みを紹介しよう。

ナルミヤ・インターナショナル

月に1回、東京・原宿など他店との競争が激しい店舗で、デザイナーが最大10組ほどの顧客を接客する。親子がどのようなポイントで服を選ぶのか会話から分析し、着こなしを観察する。さらに中学生数十人を招いたファン会合を3か月に1回開催し、新作を試着した感想や学校向けに欲しいモノなどを直接ヒアリングしている。

2024年2月期の連結売上高で前期比7%増の374億円、営業利益は23%増の21億円で、共に過去最高を更新した。

顧客の声を直接聞くことで売り上げを伸ばしているナルミヤ・インターナショナルのECサイト
顧客の声を直接聞くことで売り上げを伸ばしているナルミヤ・インターナショナルのECサイト
(画像はナルミヤ・インターナショナルのサイトから編集部がキャプチャし追加)

しまむら

「さらっとドライスリッパ」は、LINEヤフーの専門ツール「DS.INSIGHT」を使用して、「スリッパ」と合わせて入力しているキーワードを考察。あえて検索ボリュームの小さいキーワードに着目し、顕著化していないニーズを掘り起こした。2023年に100万足の販売を記録してミリオンセラーとなった。

しまむらのヒット商品「さらっとドライスリッパ」
しまむらのヒット商品「さらっとドライスリッパ」(画像はしまむらのプレスリリースより編集部が追加)

山善

住生活に特化したSNS「ルームクリップ」の投稿写真、コメント、検索キーワードを分析した上で、ユーザーの座談会などを実施し、商品開発を行う。ロングセラーの折りたたみ式の木製すのこベッドは、競合商品が多いにも関わらず、インサイトを掘り起こして商品をリニューアルし、最初の予約販売を行った段階ですぐに完売。予想の10倍売れるヒット商品になった。

山善の「折り畳み式の木製のすのこベッド」。リニューアルし予想を上回るヒット商品となった
山善の「折りたたみすのこベッド」。リニューアルし予想を上回るヒット商品となった
(画像は山善のサイトから編集部がキャプチャし追加)

すべて大企業の事例になるが、小規模のネットショップでも実践できる手法なのでぜひ参考にしてもらいたい。むしろ、従来までEコマース事業に対してフットワークが重かった大企業が、コロナ後にきめ細かいマーケティングを展開するようになったことに、強い危機感を持ったほうがいい。

5年、10年先を見据えた戦略を講じる

1990年後半以降、日本は物価が上がらないデフレの状態が長く続いた。そのなかで誕生したネットショップは、安さを武器に急成長を遂げることができた。

しかし世の中がインフレに反転した今、商品を手に取ることができず、売り手と直接会話をすることもできないネットショップは付加価値が伝えにくく、「高く売る」という市場では圧倒的に不利な状況に追い込まれた。

数年前まで、EC市場は何もしなくても売り上げが右肩上がりで伸びていく“のぼりのエスカレーター”だった。しかし、今は何もしなければどんどん売上が下がっていく“下りのエスカレーター”の状態にある。

2025年はさらに逆風が吹き荒れる1年になる。広告を使ったり、セールやポイントで目の前の売り上げを取りにいったりする浅はかな戦略を止めて、5年、10年先を見据えた足腰の強いネットショップを構築するための戦略をすぐにでも講じる必要がある。

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筆者出版情報

SDGsアイデア大全 ~「利益を増やす」と「社会を良くする」を両立させる~

SDGsアイデア大全 ~「利益を増やす」と「社会を良くする」を両立させる~

竹内 謙礼 著
技術評論社 刊
発売日 2023年4月23日
価格 2,000円+税

この連載の筆者 竹内謙礼氏の著書が技術評論社から発売されました。小さなお店・中小企業でもできる、手間がかからない、人手がかからない、続けられそうな取り組みを考える64の視点と103の事例を集大成。SDGsに取り組むための64の視点と104の事例をまとめています。

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竹内 謙礼

メルカリがNFTマーケットプレイス「メルカリNFT」をスタート。デジタルマーケットプレイスへと事業を拡大

10ヶ月 2 週間 ago

フリマアプリ「メルカリ」を運営するメルカリは、「メルカリ」で偽造・改ざんが不能なデジタルデータであるNFT(非代替性トークン)の取引ができるNFTマーケットプレイス「メルカリNFT」の提供を始めた。米国企業Ozone Networksが運営する大手NFTマーケットプレイス「OpenSea(オープンシー)」で扱う人気のNFTを購入・出品ができるようになる。

2025年1月に開始した「メルカリ」内でのNFTマーケットプレイス「メルカリNFT」(画像はメルカリのコーポレートサイトから編集部がキャプチャ)
2025年1月に開始した「メルカリ」内でのNFTマーケットプレイス「メルカリNFT」(画像はメルカリのコーポレートサイトから編集部がキャプチャ)

モノの売買ができる従来のマーケットプレイスから、NFTも扱うデジタルマーケットプレイスへと事業を拡大する。なお、「メルカリNFT」以外で購入したNFTを出品することはできない。

ユーザーが「メルカリNFT」を購入する場合、「メルカリポイント」や決済サービス「メルペイ」の残高など「メルカリ」での買い物と同様の同じ支払い方法で購入できる。暗号資産のウォレットや口座の新規開設など特別な申し込みは不要。

「メルカリNFT」では今後、アート、トレカ、エンタメなどさまざまなカテゴリーで、国内外の事業者・IPホルダーとNFTコンテンツの発行および販売を展開する予定。

「メルカリ」は現在、月間利用者数は約2300万人、累計出品数は40億品を突破している(2024年9月時点)。「メルペイ」の決済・与信事業での支払い場所の拡大や新たな信用の創出、「メルコイン」で暗号資産取引を可能にするなど、これまでさまざまな価値の循環を拡大。さらなる事業拡大をめざして、NFTの売買ができる「メルカリNFT」の提供を始めた。

新たにNFTの売買ができるようになった「メルカリ」の価値の循環サイクル(画像はメルカリのコーポレートサイトから編集部がキャプチャ)
新たにNFTの売買ができるようになった「メルカリ」の価値の循環サイクル(画像はメルカリのコーポレートサイトから編集部がキャプチャ)
松原 沙甫

郵便料金の値上げ、対策を講じた企業は約9割もコスト増を実感は約7割。代替ツールは1位「SMS」2位「Eメール」

10ヶ月 2 週間 ago

リンクスが実施した郵便料金の値上げと業務の電子化に関するアンケート調査によると、郵便料金値上げに関する対策を講じた企業は約9割だった。コスト増を実感しているのは約7割。郵送に代わるツールの1位は「SMS」、2位は「Eメール」となっている。

調査対象は個人宛の郵送業務を行う20歳代〜50歳代の会社員・役員。調査日は2025年1月9日で、有効回答数は300件だった。

2024年10月の郵便料金値上げを受けて、2024年内に講じた対策を聞いたところ、請求書、契約書、通知など「郵送物の電子化」が64.3%と最も多く、「社内業務フローの効率化」が49.3%、「郵送物発送頻度の見直し」が45.7%で続いた。

郵便料金の値上げを受けて講じた対策
郵便料金の値上げを受けて講じた対策

郵便料金の値上げを受けて、郵送コストに影響があったかを聞いたところ、「大幅に増加」が26.7%、「やや増加」は44.3%で、合計71%が「増加した」と回答した。

郵便料金の値上げを受けた郵送コストの変化
郵便料金の値上げを受けた郵送コストの変化

郵送コストが増加した企業に、郵便料金の値上げによる郵送コストの増加率をどの程度実感しているか聞いたところ、平均で36.4%のコスト増加を実感していることがわかった。また、郵送コストが減少した企業では平均33.3%のコスト削減を実感していることもわかった。

郵送コストの増加率(左)と、削減率(右)
郵送コストの増加率(左)と、削減率(右)

郵送業務の電子化について、電子化できる郵送業務を「全ての電子化が完了している」企業は19.0%、「一部の電子化が完了している」企業は43.3%、「電子化に着手している」企業は18.7%だった。「電子化を検討していない」企業は9.7%となっている。

郵送業務の電子化の実施状況
郵送業務の電子化の実施状況

郵送業務の電子化を予定している場合、いつまでに切り替えを完了させるかを聞いたところ、「1年以内」が52.4%で最も多かった。「半年以内」は22.6%、「3か月以内」は2.4%となっている。合計すると77.4%の企業が1年以内に切り替えを検討していることがわかった。

郵送業務の電子化切り替えをいつまでに完了させる予定か
郵送業務の電子化切り替えをいつまでに完了させる予定か

郵送業務の電子化を進める上で、どのような点を重視するかを聞いたところ、「低コストで始められるサービス」が61.6%で最多だった。この次に、「高い信頼性・セキュリティ」(59.0%)、「導入・運用の簡便さ」(46.1%)と続いている。

郵送業務の電子化を進める上で重視すること
郵送業務の電子化を進める上で重視すること

現在利用している、または利用を検討している電子化ツールを聞いたところ、「SMS(ショートメッセージサービス)」が63.5%と最も多く、この次に「Eメール」(62.7%)、「専用の電子帳配信サービス・電子契約ツールなど」(43.5%)と続いた。

現在利用している/利用を検討している電子化ツール
現在利用している/利用を検討している電子化ツール

電子化によって得られた、または得たいメリットを聞いたところ、「郵送コスト削減」が56.4%で最も多かった。これに次いで、「紙媒体では実現できなかった業務の可視化」(50.2%)、「人的コスト(人員数・時間)削減」(44.9%)となっており、コスト面を指摘する意見が多かった。

電子化によって得られた/得たいメリット
電子化によって得られた/得たいメリット

調査概要

  • 調査期間:2025年1月9日
  • 調査対象:個人宛の郵送業務を行う20代〜50代の会社員・役員
  • 調査方法:Webアンケート
  • 調査ツール:アイブリッジの調査ツール「Freeasy」
  • 有効回答数:300件
松原 沙甫

オンラインフードデリバリーが実店舗とネット通販での購入商品を当日配送する米国の最新ラストワンマイル事情 | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

10ヶ月 2 週間 ago
米国のホームセンター大手Home Depotは、オンラインフードデリバリーサービス事業者2社との提携で、商品のスピーディーな配送を計画。配送オプションの拡大や、迅速な配達により、顧客の利便性や満足度向上を狙います。

オンラインフードデリバリーサービスのDoorDash(ドアダッシュ)、Uber Eatsは、全米で2000店舗以上を展開している大手ホームセンターであるHome Depot(ホームデポ)の実店舗からの配送に対応します。これによりHome DepotはECで注文された商品を実店舗から迅速に配送できるようになります。Home Depotは、最大の競合であるLowe’s(ロウズ)を追随するためにフードデリバリー業者と提携。配送サービスの充実により顧客満足度アップにつなげる考えです。

米国で進むオンラインデリバリー事業者との提携

Home Depotは2025年、自社の配送パートナーを拡大する計画を発表。消費者はDoorDashとUber Eats経由でも、Home Depotの商品を受け取ることができるようになります。

Home Depotの競合であるLowe’sは、Door Dash、Uber Eatsとすでに提携済み。Home Depotはこれに追随して両社と提携し、自社ECサイトに「即日配達」のオプションを追加しました。

Door Dash、Uber Eatsが商品の配送を受注するアプリは、Instacartなど他のサービスと同様に、過去一年間に取り扱う店舗数を増やしてきました。Home DepoとInstacartのパートナーシップは、2024年に全国展開されました。

Home Depoの提携先であるオンラインフードデリバリー事業者のDoor DashとUber Eatsは、食料品や日用品のオンラインデリバリーサービスを提供するInstacart(「インスタカート」)などと同様、2024年から加盟店を拡大。Home Depotは2024年、Instacartと提携しています。顧客はHome Depotが取り扱う商品をInstacartのアプリから注文し、自宅に即日配達することができます。

なお、米国のEC専門誌『Digital Commerce 360』は、Home Depotの年間EC売上高が2025年には239億7000万ドルに達すると予測しています。

Home Depotの年度別EC売上高と成長率(出典:Home Depotの決算発表、『Digital Commerce 360』※2025年の数値は『Digital Commerce 360』の予測
Home Depotの年度別EC売上高と成長率(出典:Home Depotの決算発表、『Digital Commerce 360』※2025年の数値は『Digital Commerce 360』の予測

配送オプション拡大で利便性アップ

Home Depotのジョーダン・ブロッジ氏(カスタマーエクスペリエンス担当エグゼクティブ・バイス・プレジデント兼オンライン担当プレジデント)は、スピード配送を実現するDoorDashの配送プラットフォームと、Home Depotの既存の「当日配達」または「翌日配達」オプションを組み合わせることで、顧客のニーズにより適した購入体験を提供し、利便性をさらに高められると説明しています。

お客さまの利便性アップにつながるデジタル技術を活用し、他社との連携を強化することで、お客さまに企業間をまたいでシームレスなショッピング体験を提供していきます。(Home Depot ジョーダン・ブロッジ氏)

同様に、ブロッジ氏は別の発表で、「Home Depotと他社の連携による、顧客にとってシームレスなショッピング体験」と、購入につながるより多くの選択肢を顧客に提供することが、Home DepotがUber Eatsとも提携を結ぶ動機になったと説明しています。

Home Depotが運営するECサイト「HomeDepot.com」で現在提供している「当日配達」「翌日配達」のサービスを、Uber Eatsの迅速な配送プラットフォームで補完することで、お客さまのニーズに合わせて、より多くの購入ルートや配送オプションを提供することができます。(ブロッジ氏)

全米2000店舗から迅速に配達

Home Depotは、DoorDashを通じて、ECや米国内にHome Depotが展開している2000以上の実店舗で買い物をする消費者と法人に、注文した商品の当日配送サービスを提供することをめざします。

協業により、「HomeDepot.com」で注文した商品は顧客のもとにスピーディーに届くようになる(画像はHomeDepotのコーポレートサイトから編集部がキャプチャして追加)
協業により、「HomeDepot.com」で注文した商品は顧客のもとにスピーディーに届くようになる(画像はHomeDepotのコーポレートサイトから編集部がキャプチャして追加)

Home Depotは、当日配送オプションが、利用者にとって今後はより便利になることを期待しています。注文した商品が即日配送されることは、ホームセンターを利用する顧客の一部にとって付加価値となり得ます。たとえば法人の顧客が、自社のプロジェクトや、そのほかの理由で急ぎの資材が必要な場合などです。

DoorDashのマイク・ゴールドブラット氏(新規パートナーシップ担当副社長)は、自社とHome Depotの提携を次のように説明しています。

Home Depotの商品を買い求める、DIYを楽しむ一般のお客さまや、プロの業者が、その時必要なホームセンター用品にすぐにアクセスできるようになることを嬉しく思います。ユーザーの求めに応じて配送サービスを提供する、DoorDashのオンデマンドデリバリーは、お客さまのタイムパフォーマンスと、「必要なものが手元にない」状況のストレスを軽減することが可能です。(DoorDash 新規パートナーシップ担当副社長 マイク・ゴールドブラット氏)

Uber Eatsは、Home Depotの店舗から配達する商品に関して、DoorDashと同様のコメントを公表しています。

Home Depotとの提携は、消費者の生活のより多くの場面で、デリバリーを通じてUber Eatsのサービスを提供する新たな一歩になります。Home DepotとUber Eatsは協力してお客さまのご不便や課題を取り除き、必要な商品を、Uber Eatsがこれまでに築いてきた信頼性とともに、スマホやPCからオンラインで簡単に入手できるようにします。(Uber Eats 北米食料品・小売デリバリー部門責任者 ハシム・アミン氏)

DoorDashと同様に、Uber Eatsは、Home Depotの全米2000以上の実店舗からの配達を扱います。これらの配達は時間指定が可能で、注文した商品の配送状況はアプリを通じて追跡することもできます

この記事は今西由加さんが翻訳。世界最大級のEC専門メディア『Digital Commerce 360』(旧『Internet RETAILER』)の記事をネットショップ担当者フォーラムが、天井秀和さん白川久美さん中島郁さんの協力を得て、日本向けに編集したものです。

Digital Commerce 360

米Amazon、自社の「Amazonリテール広告サービス」を小売事業者向けに本格提供

10ヶ月 2 週間 ago

米Amazonは1月9日、販売事業者向けの広告ソリューション「Amazon Ads」において、小売事業者が自社のリテールメディアに導入できる「Amazonリテール広告サービス」の本格的提供を始めた。「Amazon Ads」を利用しているブランドは、「Amazonリテール広告サービス」を導入している小売事業者のリテールメディアに広告を出稿できるようになる。

「Amazonリテール広告サービス」は現在、ベータ版として、オーガニック商品や日用品のECを展開するiHerb、パーティー用品などをECで販売するOriental Trading Company、生鮮食品ECのWeee! などの小売事業者が導入している。今後はアパレル企業のTilly'sなど他の小売業者も導入するという。

Amazonの広告ロジックを小売事業者に提供

小売事業者は「Amazonリテール広告サービス」を利用することで、自社ECサイトなどのリテールメディア化を実現。適切なタイミングで、費用対効果の高い方法で広告を配信できるようになる。参加する小売事業者は他社のリテールメディアへの広告出稿も可能。

「Amazonリテール広告サービス」を利用すると、ユーザーが新しい商品を見つけたり、購入の判断を後押しするのに役立つ検索ページ、閲覧ページ、商品ページに商品広告を表示できるようになる。

広告主となるブランドや小売事業者は、「Amazon Ads」で広告を設定・配信できる広告コンソール、または広告効果を測定・分析できる「Amazon Ads API」で、「Amazonリテール広告サービス」を導入している事業者を確認できる。

「Amazonリテール広告サービス」を導入している事業者ごとに広告キャンペーンを作成して管理し、広告主は使い慣れた既存の「Amazon Ads」ワークフローから、キャンペーン中の広告のレポートにシームレスにアクセスすることが可能。広告出稿の管理の一元化により、広告主は効率的にリーチを拡大できる。

広告には、ユーザーの検索クエリ、閲覧したカテゴリや商品などのコンテキスト情報に加えて、在庫状況や価格を組み込むことができ、顧客の好みに合い、注文可能な商品の広告を表示するという。

Amazonストアでのパフォーマンスを向上させるための同じ広告技術と機械学習モデルを使用する。

エンゲージメント+コンバージョンアップにつながる

Amazon Adsの広告効果測定担当副社長のPaula Despins氏は、次のように説明している。

「Amazonリテール広告サービス」は、顧客をECサイトに誘導できる関連性の高い広告を提供し、オンラインユーザーによる商品の発見と、購入を後押しすることで、小売事業者が顧客に提供する購入体験の向上に役立ちます。(Paula Despins氏)

広告クリエイティブのフォーマット、アプリやWebサイトで広告を表示する場所、表示する広告の数は、「Amazonリテール広告サービス」を利用する広告主が決められる。また、商品ページへの誘導、商品の「クイックビュー」表示、ユーザーがカートに直接商品を追加できるようにするなど、広告をクリックした後にユーザーに表示される内容も広告主が決定できる。

iHerbのNeil Folgate氏(グローバルマーケティング担当上級副社長)は「Amazonリテール広告サービス」について、「エンドユーザーにとってより関連性が高くパーソナライズされた広告を配信し、買い物中の購入体験を向上させながら、エンゲージメントとコンバージョンを強化できます」と説明している。

iHerbで「Amazon Ads」を活用している出品ブランドはすでに1200を超えています。広告主となっている小売事業者は、iHerbの購買意欲の高い顧客とAWSアカウントつながる機会を得ています。(iHerb社 Neil Folgate氏)

広告のパフォーマンス向上と最適化が期待される

FlywheelのDrew Habeck氏(メディア担当SVP)は、「高性能なアドテックを活用し、単一のサービスプロバイダーとして「Amazon Ads」を通じてアクセスできるため、広告のキャンペーン管理がしやすくなります。複数の小売事業者にまたがる広告出稿を効率的に管理し、リーチを最大化することができます」と説明している。

異なるリテールプラットフォームに対しての一貫した効果測定、レポート、購入データは、広告キャンペーンのパフォーマンス向上と最適化に非常に役立ちます。(Flywheel社 Drew Habeck氏)

「Amazonリテール広告サービス」は、厳格なアクセス制御を備えた専用システムで運営する。小売業事業者の情報は「Amazon Ads」やその他のAmazonのビジネスからは分離されているという。Amazon Web Service(AWS)上で構築しており、小売事業者はAWSアカウントでデータを管理する。

検索クエリや商品属性などのコンテキスト情報を処理する機械学習モデルを使用して、関連性の高い広告を配信する。広告の効果測定はAWSクリーンルーム内で行うため、「Amazonリテール広告サービス」を導入している小売事業者と、その広告主向けに集計された匿名化されたレポートを生成できる。

高野 真維

メーカー出身者も活躍! 転職者がEC業界のキャリアアップでコマースメディアを選ぶワケとは? 活躍中の社員に「成長できる職場」「働き方」のリアルを直撃インタビュー

10ヶ月 2 週間 ago
ECの総合支援や自社直販、販売代理店などの事業を行っているコマースメディアに転職した4人に、転職先にコマースメディアを選んだ理由、コマースメディアならではの特長、自身のキャリアアップの手ごたえなどを取材しました。EC業界で成長したいEC担当者は必見です
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ECの総合支援や自社直販、販売代理店などの事業を行っているコマースメディアで活躍する中村コマオさん、高橋大介さん、田中彩子さん、西塔美波さんは、EC業界でのキャリアアップのためにメーカーや事業会社からコマースメディアに転職し、スキルを日々向上させています。そんな4人に転職の理由、現在の業務、自身の成長などを取材しました。EC業界で成長したい担当者にぜひチェックいただきたい、コマースメディアの社員インタビューの第4弾です。

コマースメディア ECコンサルティング ECの総合支援 サイト制作から運用、物流まで一気通貫でサポート

コマースメディアの魅力は「専門的なスキルアップができる」「育児中でも働きやすい」

ネッタヌネッタヌ

皆さんの現在の業務内容について教えてください。

中村中村コマオさん(以下、中村)

現在は販売事業のなかで「POLED(ポレッド)」という韓国の育児用品メーカーを担当し、主に卸先の開拓や受注活動などを行っています。韓国のPOLEDから製品を輸入して、コマースメディアはその日本の総代理店として直販を行っています。

西塔西塔美波さん(以下、西塔)

「POLED」の日本展開におけるPRとSNSを担当しています。具体的にはInstagramやX(旧Twitter)などの公式アカウントの運用です。キャンペーン施策やアンバサダー企画などの対応も行っています。2024年6月に入社しました。

高橋高橋大介さん(以下、高橋)

複数の店舗の運営代行を行っています。クライアントの事業者が運営するキャラクターグッズの店舗が中心です。発売準備、受注処理、カスタマーサポートなど。一部の店舗ではクライアントとのやりとりも行っています。入社したのは2023年1月です。

田中田中彩子さん(以下、田中)

コンサルティング部で、主にデザイン業務を担当しています。商品ページ、ランディングページ、バナーなどの作成、オフラインで店頭ポップやカタログ作成、商品自体の企画・デザインなどもやっています。「POLED」としてイベントに出店する際、イベントに必要なPOPやチラシの準備はもちろん、設営や接客もしています。

「POLED」のECサイト
POLED」のECサイト
ネッタヌネッタヌ

コマースメディアに入社する前、前職ではどのような職種、業務を経験されてきましたか?

中村中村

玩具メーカーに31年間従事し、営業、イベント事業、EC事業を経験してきました。自社ECは、再構築の立ち上げから始め、その後7年間責任者として事業に携わり、当初の売上から20倍以上に成長させることができました。玩具メーカーでECを始めた当初は、まだメーカーが消費者に直接販売することがタブー視される時代で、肩身の狭い思いをしました。

コマースメディア POLED事業 営業 中村コマオさん
コマースメディア POLED事業 営業 中村コマオさん
西塔西塔

前職では、キッチン家電のメーカーに4年ほど勤めていました。広報担当としてPR・SNSをメインに担当しながら、ECモールの運営業務や一部営業も行うなど、業務の幅が広い環境にいました。

高橋高橋

前職は輸入ブランドのアパレル企業で、EC担当として働いていました。その企業で初めてECに携わり、運用を基礎から教えてもらいました。業務内容は撮影、採寸、商品情報の原稿といったささげ業務や、受注処理、撮影後の画像加工などです。EC業務以外のお手伝いもしていました。前職に勤めていたのは1年9か月ほどです。

田中田中

前職では5年ほど、文房具のメーカーに勤めていました。そのうちECを担当したのは約1年です。ゼロから始めたので、手探りで進めました。商品企画や商品そのもののデザインを手がけていましたが、商品を某大手ECモールでも売ることになり、商品ページ作りから梱包、発送、お客さま対応まですべて担当しました。

成長の場、さらなる活躍の場を求めて転職を決意

ネッタヌネッタヌ

転職をしようと思ったきっかけを教えてください。

中村中村

長年従事した前職では、過去に立ち上げたイベント事業に続き、EC事業もある程度軌道に乗り、サラリーマン生活も充分満喫したため、少しのんびりしようと思い、福岡への移住をきっかけに会社を辞めました。辞めたあとは1人で何かやろうと思ったので、転職しようなどとはさらさら考えていませんでした。

西塔西塔

前職ではさまざまな業務を担当していたため、業務がどうしても広く浅くなってしまう面がありました。前職の知見や経験を生かしながら、特にPRとEC分野を専門的に突き詰めていきたいと思い、転職を決意しました。

コマースメディア POLED事業 PR・SNS担当 西塔美波さん
コマースメディア POLED事業 PR・SNS担当 西塔美波さん
高橋高橋

前の会社では担当できる業務の範囲が狭かったため、ECを始めとするWeb業界の、もっと広い職域で働きたいと思うようになったことが転職の理由です。ECの業務が好きだったのでEC業界で働くことを決めました。いろいろな経験をしてみたかったので、事業会社ではなく支援会社に絞って転職活動を進めました。

田中田中

前職の文房具メーカーに在籍中、産休・育休から復帰したところ、その2週間後に会社が倒産。娘を保育園に預けていたため「急いで何か仕事をしないと」と思って探し始めたのがきっかけです。

前職の経験を生かしながらスキルアップ

ネッタヌネッタヌ

転職先にコマースメディアを選んだ理由は?

中村中村

転職のきっかけでもお話しましたが、元々転職するつもりはなく、福岡で個人事業主として活動していたところ、共通の知人を介して、福岡オフィスを立ち上げたばかりの井澤さん(コマースメディア代表)と知り合いました。その後、たまたま一緒に仕事をしたことから、業務委託として仕事を手伝うようになりました。最初はなかなか結果を出せずに業務委託打ち切りの話も出ましたが、POLED事業をきっかけに結果が出るようになり、正社員に誘われたという経緯です。

西塔西塔

前職で担当していたSNS、PR、ECに携われる業務を探していました。ただ、いずれも習得度は「広く浅く」だったので、そこを不安に思っていました。コマースメディアでは、当初はECの支援側の求人に応募したのですが、「新しい自社事業のPRやSNSの業務はどうか」と面接時に提案され、現在の業務に至っています。新しい自社事業は「POLED事業」のことです。

支援会社でありながら、販売代理店の形で直販事業もやっているのには驚きましたが、そういう会社であれば、メーカー事業の経験も生かしながら専門的なスキルアップもできると思いました。

高橋高橋

転職活動で何社か面接を受けるなかで、業務に偏りがあるところが多いと感じましたが、「コマースメディアは偏りなくさまざまな業務を手がけている」と言われたことが魅力でした。自分のキャリアアップのためにはその方が良いと感じたのです。

コマースメディアの面接が進んでいくなかで、どのメンバーも自社について説明する内容が一貫していて、本当に事業内容と求人の内容が一致していると感じ、「自分でもやりたい」という気持ちが膨らんで入社しました。

コマースメディア EC運営部 高橋大介さん
コマースメディア EC運営部 高橋大介さん
田中田中

コマースメディアでは在宅勤務ができるので、それが大きな魅力でした。小さな子供がいるので、たとえば保育園から「熱が出たので迎えに来てください」という連絡が来ても対応しやすいと感じています。それと、「さまざまな事業をやっていて面白そう」という興味と、社内に育児中の女性社員が何人かいたので「自分と同じような状況の人たちが活躍しているなら、私もやっていけるかな」と思って応募しました。

ネッタヌネッタヌ

事業会社やメーカーなど、転職前のキャリアで築いた経験は生きていますか?

中村中村

現在所属しているPOLED事業部で生かせていると感じています。直販事業なので、メーカーで培った直販の経験が役に立っています。昔の人脈や経験を生かして営業活動を行い、新規で販路を開拓したり、海外製品を日本で販売するために、メーカーの時代の記憶を頼りに品質管理業務を担当しました。

西塔西塔

私が担当しているSNSやPRは、まさに前職の経験がそのまま生かせていると思っています。前職と商材のカテゴリは異なりますが、「ユーザーはこういうところを疑問に思うんじゃないか」「こういうコンテンツがあったら良いのではないか」という視点を持てたり、「こういう訴求をするなら注意事項を入れておかないと」というリスク管理を考えられたりするのは、これまでの経験が生きているなと思います。

高橋高橋

前職ではEC運営の効率化や自動化の専門ツールをほとんど入れてなかったので、ツールを使わないなかでの作業フローのイメージができるため、フローの変更や機能追加時など、オペレーションの設計に生かせているかなと思います。

田中田中

デザイン業務は前職で培った経験を生かせています。たとえばラッピング資材やリーフレットなどの印刷物を作る時、特にそう感じます。

コマースメディア コンサルティング部 デザイナー 田中彩子さん
コマースメディア コンサルティング部 デザイナー 田中彩子さん

コマースメディアならではの特長は「柔軟さ」「スピード感」

ネッタヌネッタヌ

転職前の職場とのギャップを感じることはありますか?

中村中村

コマースメディアは社内の煩雑な承認フローや、上下関係のしがらみがほとんどないため、チャレンジしたいことがあれば存分に挑戦できるという社風があります。

前職は上司や部下の縦の関係がきっちりしていて、何かやりたい場合も申請して許可をもらわないと動けなかったので、コマースメディアでは良い意味のギャップを感じています

西塔西塔

コマースメディアは支援側の業務を多く手がけているので、デザイナーが多く在籍していたり広告の知見があるメンバーがいたりなど、多くの業務が社内で完結でき、スピード感が速いですね。前職では企画を動かす際などに、クリエイティブ制作や広告運用を外部に依頼していたため、それなりの時間がかかっていました。

高橋高橋

自分も同様に感じています。コマースメディアでは、作業ツールなど効率化できるものはどんどん導入していますし、決定してからの実行がとても早いなと思いました。

田中田中

前職では、上席に指示された通りの企画やデザインを制作することが求められました。コマースメディアでは社内で依頼を受ける際に大枠の要素のみが来て、それに対して自分の考えを加えて制作できるため、任される裁量が大きく、すごく良いなと感じています

ネッタヌネッタヌ

コマースメディアならではの強みは何だと思いますか?

中村中村

驚くほどのスピード感で、新しい事業やサービスがどんどんスタートしていくことです。強みだと思っています。代表の井澤の意欲も高いです。ベンチャー企業としてスタートしたこともあり、今でも小回りが効くので、次々に新しいものを生み出しています

西塔西塔

支援事業と自社事業どちらもやっているのは珍しいことですし、両方できるのは強みだと感じています。事業会社だと自社に知見が足りないこともありますが、コマースメディアは支援側・自社事業側のプロ人材が多く在籍しているので、多くの業務が社内で完結できています

高橋高橋

EC運営に関わることをすべて担っているので、スピード感があることです。さまざまなノウハウを蓄積して社内で共有できるのも特長と言えます。

田中田中

ECの支援・運営代行以外も幅広い業務を手がけているところです。支援しているパートナー様も、自社事業でもさまざまなジャンルがあるので、新鮮でとても楽しいです。仕事の幅が広がり、自分に合っていると感じています。

ネッタヌネッタヌ

今後、ご自身がめざすことを教えてください。

中村中村

2024年現在、私は58歳ですが、まだ成長したいという気持ちはあります。今後この会社を卒業して、1人でなにか事業を始める時に、そのスキルを利用して商売が始められたらと思っているので、コマースメディアで少しでも多くノウハウやスキルを身につけたいなと思っています。

西塔西塔

「POLED」ブランド/製品の認知獲得を目的にSNSやPRをしていますが、EC支援の会社ということもあり、EC側との連動企画などその先の売り上げもしっかり意識しながら結果を出していきたいと思っています。

高橋高橋

現在は運営部で業務をしていますが、今後は運営部の業務をベースにしつつ、自分の専門以外のところも担当できるようになりたいと思っています。

田中田中

まだ挑戦したことのないジャンルのデザインや、商品ページをたくさん作りたいです。入社してから長く携わっている案件が複数ありますが、ほかの案件にも幅広く携わっていきたいと思っています。

コマースメディア POLED事業 PR・SNS担当 西塔美波さんとEC運営部 高橋大介さん

コマースメディアに向いている人は柔軟な考え方で前向きな人

本人の意欲次第で活躍できる

ネッタヌネッタヌ

どのような人がコマースメディアに向いていると思いますか?

中村中村

「物怖じしない」「失敗を恐れない」「くよくよしない」「前向き」といった特性を持つ人が向いていると思います。裏を返せば、保守的な人は難しいかもしれません。

西塔西塔

私も柔軟な考えを持っている人が向いていると思います。「このやり方しかダメ」とか、ずっと同じやり方を繰り返すといったタイプの人は難しいかもしれません。新しいやり方や新しいツールを取り入れる会社なので、そこに楽しさを感じられたり、柔軟に受け入れられたりする人が向いているのかなと。

高橋高橋

上下関係を必要以上に気にし過ぎず、必要に応じてきちんと質問したり、連絡をしたりできる能力も重要ですね。部内外の隔てなく、優しさを持って接することができることも重要だと思います。

田中田中

ECが好きなことは大前提で、リモート業務が多いので積極的にコミュニケーションが取れる人が向いていると思います。たとえば、わからないことがあるときに周囲に助けを求めることができる人。また私もそうですが、パパ・ママメンバーも複数在籍しているので、小さなお子さんが居る方でも、意欲さえあれば活躍できると思います。

教育制度の整備に伸びしろ

ネッタヌネッタヌ

転職者の視点で、現在のコマースメディアに足りない点や課題はどのようなものがあると考えますか。

高橋中村

教育制度が明確に定まっていない点です。即戦力を期待して中途採用しているので、定まっていないのです。大手の会社だと新入社員から入ってきて、新入社員教育がありますが、それが一切ないので、今後はそうした面も必要になると思います。実力があって転職してきても、教育制度を期待する人もいますので。

教育制度がない分、ナレッジの共有や勉強会などが自発的に行われてるので、探求心と積極性がある人だったら、問題なく活躍できると思います。

西塔西塔

足りないところや課題は思いつきません。逆に、良いところはたくさんあると思います。たとえば、在籍している人がとにかく優しいこと。過度なプレッシャーや上下関係のストレスも感じていません。かといってメンバー同士の距離が近すぎるわけでもなく、程よい距離感があります。それと、互いの業務に対するリスペクトがあると感じています。

高橋高橋

現場で仕事を覚えていくことが多いので、中村さんが指摘している通り、手厚い教育制度はありません。そうしたやり方に合う人はいいですが、そうじゃない人は最初は大変かもしれません。

田中田中

私の場合は「コマースメディアに転職して良かった」と思うことばかりです。社風が自分に合っていたこともありますが、業務を通じてデザインの幅が広がり、とにかく毎日楽しいので、仕事へのマインドが大きく変わったなと感じています。

ネッタヌネッタヌ

ありがとうございました。みなさんが気持ちよく働いている様子がよくわかりました。

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