ネットショップ担当者フォーラム

オールアバウトがCtoCのデジタルコンテンツ販売に参入へ、ディー・エル・マーケットを買収 | ニュース | ネットショップ担当者フォーラム

10 years 6ヶ月 ago
シーズネットが会社分割により新設する予定の「ディー・エル・マーケット」の株式を100%取得する

オールアバウトは5月25日に開催した取締役会で、デジタルコンテンツのCtoCマーケットプレイス運営のシーズネットが会社分割により新設する予定の「ディー・エル・マーケット」の株式を100%取得し、子会社化することを決議したと発表した。

シーズネットは、デジタルコンテンツに特化したダウンロード販売専門のマーケットプレイス「DLmarket」を2006年11月から運営。電子書籍をはじめ、イラスト素材やソフトウェア、楽譜・スコアなど20万点以上の商品を取り扱っている。会員は、個人・法人を合わせて約47万人。

新設する「ディー・エル・マーケット」は、「DLmarket」の運営をシーズネットから引き継ぐ。オールアバウトは「ディー・エル・マーケット」を子会社化することで、デジタルコンテンツの販売事業に進出する。

シーズネットが運営するCtoCのデジタルコンテンツ販売サイト「DLmarket」

シーズネットが運営する「DLmarket」(画像は編集部がキャプチャ)

オールアバウトは2014年12月、無料でECサイトを運営できるシステムを提供するINDETAIL(旧アイテック北海道、インディテール)に、北海道銀行、SMBCベンチャーキャピタルと共同で出資。生活情報サイト「All About」の専門家がピックアップした商品や個人などがキュレーション・販売する商材が購入できるアプリなどの開発を検討している。

INDETAILへの出資を含め、オールアバウトはCtoC事業の強化を注力領域にあげている。新設するディー・エル・マーケットの子会社化は、専門家ネットワークを活用したデジタルコンテンツの販売で収益を拡大するのが目的。

メディア力を活用して「DLmarket」の利用者拡大を図り、日本最大級のデジタルコンテンツのCtoCマーケットプレイスをめざすとしている。

オールアバウトが運営する総合情報サイト「All About」の専門家が執筆する電子書籍コンテンツや、生涯学習事業を運営するオールアバウトライフワークスによる教材動画などを、法人向けに販売強化。商品ラインナップの強化と販売先の拡充を推進するという。

※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:オールアバウトがCtoCのデジタルコンテンツ販売に参入へ、ディー・エル・マーケットを買収 | ニュース | ネットショップ担当者フォーラム
Copyright (C) IMPRESS CORPORATION, an Impress Group company. All rights reserved.

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約8年。まだまだ、日々勉強中。

記事カテゴリー: 
takikawa

「ライザップ」の「30日間全額返金保証制度」は誇大広告? 消費者団体が広告表現削除要求 | 通販新聞ダイジェスト | ネットショップ担当者フォーラム

10 years 6ヶ月 ago
適格消費者団体は5月18日、景品表示法の有利誤認にあたるとして削除を要請した

健康コーポレーショングループのRIZAP(ライザップ)が行う「全額返金保証」広告に適格消費者団体が待ったをかけた。同団体は5月18日、景品表示法の有利誤認にあたるとして削除を要請。「差止請求訴訟の提起も視野に入れた申し入れであり、『広告』『会則』のいずれかが改善されない場合は検討する」とコメント。対するライザップは、「法的根拠を欠く申し入れ」と、削除しない意向を表明、両者の言い分は真っ向から対立する

指摘を受けたのは、返金保証に関する広告表現。ライザップは広告で「30日間全額返金保証制度有」と告知する。一方、「※」マークを使った、いわゆる“打消し表示”で「(返金は)内容にご納得頂けない場合」「詳しくは会則をご確認ください」と例外規定を含むことを示している。

会則では、返金に「会社の承認」が必要であると規定。一方、返金を認めない理由として、利用者の「転勤」や「引っ越し」「仕事の都合」「妊娠」などを挙げる。また、この間の物品購入は返金の対象外と規定する。この規定に対し、両者の見解が分かれる。

ライザップ「削除の必要性ない」

ひょうご消費者ネットは、「会社の承認」が必要なのは「恣意的に決められることも考えられ、また、『転勤』など退会が正当と考えられる場合も返金されないのは、確実な返金を意味する『返金保証』の広告と矛盾する」と指摘。物品が対象外なのも全額保証と言えず、有利誤認とする。

一方、ライザップは、「会社の承認」は、「内容に納得しない」ことを理由にするものか、「入退会により全額返金を繰り返す悪質行為」でないかを確認するためと説明。「内容に納得しない」ことを理由に全額返金を申し出たケースで拒否した例は一切ないとする(物品購入額を除く)。過去に「痩せない、納得する目標に達しないなど顧客満足度に関する部分」(同社)を理由に、登録会員の数%は返金制度を適用して退会しているという。

また、「転勤」による返金を認めないのも、「(サービス)内容に納得しない」ことを返金要件としているためであり、物品を対象外とすることも「広告表現から役務に関するものであることが明らか」として広告表現と矛盾しないと主張する。

「今回の件に限らず、消費者の目に触れる広告を分かりやすくする努力を惜しまない」(同)とするが、今回は「現段階で、法的観点、(法的解釈を超えた)消費者目線からも削除の必要性を認識していない」(同)との見解だ。

“打消し表示”解釈変わる可能性も

申し入れを巡り、行政関係筋も「消費者団体の主張も理解でき、“もっと分かりやすく表示すべき”といった指導なら可能かもしれないが、ぎりぎりセーフ」と判断に迷う。背景に08年に示された“打消し表示”に関する行政見解がある。

「返金保証」のようなインパクトのある“強調表示”に対し、その例外を示す打消し表示の適切性は、2つの表示の配置箇所や文字の大きさのバランスで決まる行政が望ましいとするのは、「両表示の併記」「打消し表示の8ポイント(1ポイント=約0.35ミリ)以上の大きさでの表記」だ。ライザップの広告はいずれも満たすとみられる。

ただ、行政見解では8ポイント以上でも「併記しない」「強調表示と文字の大きさが『同一でない』『著しく異なる』」場合は、問題となる可能性があることに言及。ほかに行間や背景色など総合的観点から見やすさが重要になり、実際、過去に「8ポイントの打消し表示」を行う新聞広告に警告を行った例もある。これを踏まえると判断は微妙だ。

◇◇◇

行政は法的解釈の“前例”をつくることに慎重だが、景表法を使った適格消費者団体の差止請求が活発になってからというもの、解釈が微妙な広告表現を問題視する動きが増えた。サン・クロレラ販売の広告を巡る差止請求訴訟と同様、仮に裁判に発展すれば、打消し表示の解釈に影響を及ぼす可能性がある。

 

「通販新聞」掲載のオリジナル版はこちら:
適格消費者団体、ライザップ広告削除要請、返金保証を「有利誤認」と指摘(2015/05/21)

※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:「ライザップ」の「30日間全額返金保証制度」は誇大広告? 消費者団体が広告表現削除要求 | 通販新聞ダイジェスト | ネットショップ担当者フォーラム
Copyright (C) IMPRESS CORPORATION, an Impress Group company. All rights reserved.

通販新聞ダイジェスト
記事カテゴリー: 
通販新聞

LINEを利用しネット通販を成功に導いた事例&九州ECミーティング・トークバトル ―― 6/11@福岡 ネットショップ担当者フォーラム2015 開催 | ネットショップ担当者フォーラム

10 years 6ヶ月 ago
顧客とのコミュニケーションに学ぶ、通販、eコマース、企業マーケティングに役立つ最新情報が福岡に集結。

    ネットショップ担当者フォーラム2015 in 福岡/Web担当者Forumミーティング2015 in 福岡 2015年6月11日(木)11:30~18:00(受付開始11:00)レソラNTT夢天神ホール
顧客とのコミュニケーションに学ぶ、通販、eコマース、企業マーケティングに役立つ最新情報が集結。

ネットショップ担当者フォーラム、Web担当者Forumでは、地域におけるeコマース市場の現状と課題を把握し、その方策を導くため、「ネットショップ担当者フォーラム2015/Web担当者Forumミーティング2015 in 福岡」を開催します。

B2C・B2BのWebサイトを運営する方が、今押さえておくべき最新の業界動向や関連技術などを把握できるセミナーです。あなたも、お知り合いをお誘い合わせのうえ、ぜひご参加ください。

今回の注目セッションは、次の2つ。

  • 基調講演
    LINE Business Partners株式会社
    ネット通販こそLINE@
    ~顧客コミュニケーションを活性化しネット通販を成功に導いた事例を一挙ご紹介!~
    (LINE Business Partners株式会社 代表取締役社長 長福 久弘 氏)
  • パネルディスカッション
    九州ECトークバトル

基調講演では、日本国内5,800万人に使われているスマートフォンアプリ「LINE」。最近では個人間コミュニケーションに止まらず、企業でのLINE利用が増えてきており、新たな顧客コミュニケーションツールとしてEC事業者、通販事業者からも注目されています。

今回はなぜ「通販・EC」と相性が良いかを事例を交えて紹介いたします。

パネルディスカッションでは、九州ECミーティングの方々をお招きし、「モール出店か自社サイトか」「集客」「システム選定」「物流裏事情」「EC人材」……さまざまな課題にどう対応するか、してきたかを語ります。

開催概要

イベント名
ネットショップ担当者フォーラム2015 in 福岡/
Web担当者Forumミーティング2015 in 福岡
日時
2015年6月11日(木)11:30~18:00(受付開始 11:00)
場所
福岡県福岡市中央区天神2丁目5−55 アーバンネット天神ビル 5F(地図
  • 西鉄福岡(天神)駅から徒歩2分
  • 地下鉄空港線天神駅から徒歩5分
  • 地下鉄七隈線天神南駅から徒歩5分
  • JR博多駅から天神まで地下鉄で5分
  • 福岡空港から天神まで地下鉄で11分
  • 天神バスセンターから徒歩3分
主催
株式会社インプレス
協賛企業
  • 株式会社インターファクトリー
  • ビートレンド株式会社
  • 株式会社プラスアルファ・コンサルティング
  • 株式会社ユーザーローカル
特別協力
  • 九州ECミーティング
  • 一般社団法人ウェブ解析士協会
  • 一般社団法人通販エキスパート協会
  • 一般財団法人ネットショップ能力認定機構
  • 独立行政法人中小企業基盤整備機構
来場者層
  • 企業経営者
  • ネットショップ担当者
  • ウェブ担当者
  • 製作者
  • マーケティング担当者
参加費
無料(事前登録制)
定員
120名
詳細URL
https://netshop.impress.co.jp/event/201506fukuoka
お問い合わせ先
株式会社インプレス イベント事務局
TEL:050-3356-0787
FAX:045-680-2122
受付時間 10:00~18:00(土・日・祝日を除く)

タイムテーブル

11:30~12:20
基調講演
ネット通販こそLINE@
~顧客コミュニケーションを活性化しネット通販を成功に導いた事例を一挙ご紹介!~
LINE Business Partners株式会社 代表取締役社長 長福 久弘 氏
LINE Business Partners株式会社
LINE Business Partners株式会社
代表取締役社長
長福 久弘
講師プロフィール
講師プロフィール
1982年東京生まれ。大学を卒業後、不動産ベンチャー会社に就職。その後、飲食のフランチャイズビジネス立ち上げ業務を担当。全国25店舗まで成長。
現在は、LINEの100%子会社であるLINE Busiess Partnersにて代表を務める。自身の経験を元に、LINE@の営業、審査、サポート、マーケティングを担当。
講演概要
日本国内5,800万人に使われているスマートフォンアプリ「LINE」。
個人間コミュニケーションに止まらず、企業でのLINE利用が増えてきており、そんな企業向け販促ツール「LINE@」を使った新たな顧客コミュニケーションとEC事業者での事例を紹介させていただきます。
12:30~13:10
ランチセッション ※軽食をご用意しています。
成長している100サイト分析して分かったコンバージョンが増えるサイトのつくり力
株式会社ユーザーローカル 取締役COO 渡邊 和行 氏
株式会社ユーザーローカル
取締役COO
渡邊 和行
講師プロフィール
講師プロフィール
楽天株式会社を経て2008年12月より現職。大手企業を中心にアクセス解析を用いたウェブサイト内の改善のみならず、効果測定、レポート業務の定型化などインターネットマーケティング全般の支援を行っている。
講演概要
13:20~14:00
講演1
未定
株式会社プラスアルファ・コンサルティング 見える化イノベーション推進部 取締役 鈴村 賢治 氏
株式会社プラスアルファ・コンサルティング
見える化イノベーション推進部 取締役
鈴村 賢治
講師プロフィール
講師プロフィール
先進企業におけるデータマイニングやテキストマイニング、各種マーケティング分析プロジェクトを多数経験。そのコンサルティング経験から、顧客の声の全社活用や、“顧客の見える化”を実現するCRM戦略をテーマに、現場で使える新しいシステムの企画から推進を行い、導入企業数は1000社にも及ぶ。
講演や執筆活動を通した市場啓もう活動や、データマイニング/テキストマイニングを活用した新しいビジネスの創造に向け、日々全国を駆け回っている。
講演概要
14:10~14:50
講演2
多くの流通小売業者が直面する“壁”とその“解決法”とは?
~4年間で導入数300サイトを突破したSaaS型ECプラットフォームの最新事例大公開~
株式会社インターファクトリー マネジメントプランニング部 取締役 三石 祐輔 氏
株式会社インターファクトリー
マネジメントプランニング部 取締役
三石 祐輔
講師プロフィール
講師プロフィール
2011年9月、株式会社インターファクトリーに入社。「えびすマート」の広報・マーケティングとアライアンス推進業務を担当。2013年1月、株式会社インターファクトリー取締役に就任。えびすマートの事業戦略・アライアンス推進・広報マーケティングの責任者として従事。現職。
講演概要
近年、EC運営企業は売上拡大のため、スマートフォン活用による「O2O」や、実店舗との連携をはかる「オムニチャネル」の実践が求められております。本講演では、システムが陳腐化せずカスタマイズ性の高い、SaaS型ECプラットフォーム『えびすマート』が解決してきたEC運営企業の様々なニーズや課題を、事例を交えてご紹介いたします。
15:00~15:40
講演3
最前線、テレフォンコマースの可能性と取り組み
ビートレンド株式会社 代表取締役社長 井上 英昭 氏
ビートレンド株式会社
代表取締役社長
井上 英昭
講師プロフィール
講師プロフィール
1984年日本ディジタルイクイップメント株式会社(日本DEC)入社。1995年日本オラクル株式会社入社。ビジネスアライアンス事業本部営業部長。サプライチェーンマネジメント兼ハイテク産業営業部長。日本担当ディレクター。2000年ビートレンド株式会社創業、代表取締役に就任~現在に至る。著書に『モバイルコマース&プロモーション(宣伝会議)』。
講演概要
現在普及している“オペレータによる電話受付”に加えて、“SMSを活用した電話からECサイトへの誘導”や、“IVR(自動音声応答)による受注自動化”など、電話番号を入り口としたテレフォンコマースの最前線を、弊社の取り組みとともにご紹介します。個人情報不要なテレフォンコマース実現へのアイデアなど、従来にない新しい手法の可能性を探ります。
15:50~17:00
パネルディスカッション
九州ECトークバトル
講演概要
九州ECミーティングの方々をお招きし、「モール出店か自社サイトか」「集客」「システム選定」「物流裏事情」「EC人材」……さまざまな課題にどう対応するか、してきたかを語ります。
モデレーター
一般財団法人ネットショップ能力認定機構 理事 事務局長 森戸 裕一 氏
一般財団法人ネットショップ能力認定機構
理事 事務局長
森戸 裕一
講師プロフィール
講師プロフィール
「ビジネス」と「人材育成」に「IT」を組み合わせるという切り口で、数多くの企業を「お客様に選ばれる企業」へと導く。中小・中堅企業の経営者向け情報化戦略に関する講演は、全国47都道府県で1500回以上の実績を持ち、その受講者は3万人を超える。
パネリスト
九州ECミーティング(株式会社ケイエムテクノス) 会長(代表取締役) 室水 房子 氏
九州ECミーティング 会長
株式会社ケイエムテクノス 代表取締役
室水 房子
九州ECミーティング(株式会社KMJ) 幹事(代表取締役) 荒瀬 健 氏
九州ECミーティング 幹事
株式会社KMJ 代表取締役
荒瀬 健
17:00~18:00
情報交換会
情報交換会
会場にお越しになる全ての方と情報共有をさせていただくため、来場者、講演者、主催者、プログラム委員とお名刺交換、情報交換を会場内で行っていただけます。お時間の許す限りご参加ください。
(function($){$(document).ready(function(){ setTimeout(function(){ $('.fb-like-box-placeholder').each(function(){ $(this).addClass('fb-like-box'); $(this).removeClass('fb-like-box-placeholder'); }); FB.XFBML.parse(); }, 6000); })})(jQuery)
(function($){$(document).ready(function(){ setTimeout(function(){ $('.g-page-placeholder').each(function(){ $(this).addClass('g-page'); $(this).removeClass('g-page-placeholder'); gapi.page.render(this, $(this).data()); }); }, 6000); })})(jQuery)

※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:LINEを利用しネット通販を成功に導いた事例&九州ECミーティング・トークバトル ―― 6/11@福岡 ネットショップ担当者フォーラム2015 開催 | ネットショップ担当者フォーラム
Copyright (C) IMPRESS CORPORATION, an Impress Group company. All rights reserved.

himawari

ビックデータの活用で売上UPを図る無料セミナーを6/8開催、コマース21とデジミホ | ニュース | ネットショップ担当者フォーラム

10 years 6ヶ月 ago
顧客育成を通じた売上アップに直結するノウハウが学べる

ECサイト構築パッケージを提供するコマース21は6月8日、ECマーケティング支援のデジミホと共同で、自社サイトで売り上げを伸ばしたいEC事業者を対象に、「伸びているECサイトがこぞって行う顧客の育成ノウハウを公開『ビッグデータを活用した最適なCRMコミュニケーション実践セミナー』」と題したセミナーを東京都千代田区のデジミホ本社で開催する。

「コマース21×デジミホ 伸びているECサイトがこぞって行う顧客の育成ノウハウを公開 『ビッグデータを活用した最適なCRMコミュニケーション実践セミナー』」はこちら

セミナーでは、最新の事例を交えながら、ビッグデータ、自社データの実践的な活用方法、one to oneコミュニケーションなどを解説。伸びているECサイトが手がける、顧客育成を通じた売上アップに直結するノウハウが学べるとしている。

次のような課題を抱えているEC担当者の参加を勧めている。

  • 自社ECサイトのデータを最大限、有効活用し売り上げに直結させたい
  • モールサイト比率を減らして直営サイトに力を入れていきたい
  • 直営ECサイトをリニューアルしたい
  • 広告出稿に依存した新規売上から脱却し、ロイヤル顧客を育成したい

講演内容

  • 【 第1部 】
    「今だからできるタッチポイント強化でブランディングするECサイト成功術」(コマースニジュウイチ)
  • 【 第2部 】
    「自社データ活用による、リピート率を2倍にするロイヤル顧客育成術」(デジミホ)

セミナー概要

※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:ビックデータの活用で売上UPを図る無料セミナーを6/8開催、コマース21とデジミホ | ニュース | ネットショップ担当者フォーラム
Copyright (C) IMPRESS CORPORATION, an Impress Group company. All rights reserved.

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ネットショップ支援会社を中心にEC業界にかかわる企業や人を取材していこうと思っています。

読んで少しでも経営に役立ったり、なるほどと言ってもらえるような記事の執筆を心がけます。

ニュース分類: 
記事カテゴリー: 
nakagawa-m

優秀出品者を表彰する「Amazonマケプレアワード」をアマゾンが初開催。毎年実施へ | ニュース | ネットショップ担当者フォーラム

10 years 6ヶ月 ago
第1回最優秀セラーはネットオフ、上新電機、ビックカメラ

アマゾンジャパンは5月22日、「Amazonマーケットプレイス」に出品している販売事業者のなかから、優れたサービス提供事業者を表彰する「Amazonマケプレアワード2014」を開催した。第1回となる「Amazonマケプレアワード」の最優秀セラーには、ネットオフ、上新電機、ビックカメラの3社を選出した。

「Amazonマケプレアワード」は、優れた品ぞろえを提供しているほか、ユーザー満足度の高いショップを表彰する制度。アマゾンでは4年前から2年に1度のペースで、優れた出品者を表彰してきたが、こうしたイベント精度を設けたのは今回が初。今後、毎年開催していくとしている。

「Amazonマケプレアワード2014」では45店舗が表彰

「Amazonマケプレアワード」では、最優秀セラー賞のほか、顧客満足賞、配送サービス賞、ルーキー賞、イノベーション賞、カテゴリー賞を設置。全45店舗を表彰した。

受賞者の商品は「Amazon.co.jp」のトップページから誘導するリンクも設けた「Amazonマケプレアワード」の特設サイトで紹介。それぞれの販売ページで受賞店舗であることを表示するロゴも掲載できるようになる。

また、副賞としてアマゾン内検索連動型広告「スポンサープロダクト」一定額分の利用権がもらえる。

受賞者の商品は特設サイトで紹介

表彰式はAmazon.co.jpセラーカンファレンス」の中で開催。授賞式後は、アマゾンでのページの作り方や集客の仕方など、アマゾンで売り上げを上げる方法を学べる分科会を複数開催。また、夜には食事をしながら出品者とアマゾンの担当者が参加する交流会も実施するなど、出品者との交流を図るイベントを開催した。セラーカンファレンスでは従来、アマゾンの取り組みに関する説明をアマゾン側から行うことが多かったが、今回からは出品者が参加できるワークショップ形式で行ったようだ。セラーカンファレンスも毎年実施していくとしている。

Amazonマケプレアワード2014 受章者一覧
店舗名
最優秀セラー賞 ネットオフ
Joshin web
ビックカメラ
顧客満足賞 ブックサプライ
Remedia OUTLET
bansyu
配送サービス賞 FBA部門 cheero mart
配送サービス賞 マケプレお急ぎ便部門 太陽コーポレーション
配送サービス賞 無料配送部門 ツルハドラッグ
ルーキー賞 株式会社コジマ
NeoSpec
イノベーション賞 株式会社ネクステージ
本・コミック・雑誌部門 (株)バリューブックス
もったいない本舗
買取王子
DVD・ミュージック・ゲーム部門 KAUZO
フルイチオンライン
玉光堂
家電・カメラ・AV機器部門 AnkerDirect
EDIONネットショップ
カメラのキタムラ ネットショップ
パソコン・オフィス用品・文具部門 jnhショップ
PLUSYU
ステーショナリーグッズ
ホーム&キッチン・ペット部門 グッズアベニュー
ペットビジョン
タンスのゲン
食品・飲料・お酒部門 なんでも酒やカクヤス
神戸のおまめさん みの屋
板前魂おせち
ヘルス&ビューティー部門 アンファーストア
ココカラファイン.ネット
メガネ・コンタクトの@style
ベビー・おもちゃ・ホビー部門 ディネットホビーマーケット!
トイスタジアム
chuya-online
ファッション・バッグ・腕時計部門 ギャレリア Bag&Luggage
VALLETTA
SPADE
スポーツ&アウトドア部門 eSPORTS(イースポーツ)
DOORS
東急スポーツオアシス オンラインショップ
DIY・カー&バイク用品部門 バイクパーツセンター
DIYツールドットコム
DCM eくらしONLINE

※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:優秀出品者を表彰する「Amazonマケプレアワード」をアマゾンが初開催。毎年実施へ | ニュース | ネットショップ担当者フォーラム
Copyright (C) IMPRESS CORPORATION, an Impress Group company. All rights reserved.

担当編集者のコメント: 

セラーカンファレンスには今回、約500名が参加した。だが、アマゾン出品者数の一部に過ぎない。より実践的なセミナーやアマゾンの担当者との交流ができる場が設けられれば、参加したいという出品者は多いはず。2016年はもっと大規模に開催されそうだ。

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ネットショップ支援会社を中心にEC業界にかかわる企業や人を取材していこうと思っています。

読んで少しでも経営に役立ったり、なるほどと言ってもらえるような記事の執筆を心がけます。

ニュース分類: 
記事カテゴリー: 
タグ: 
nakagawa-m

オムニチャネル&バックヤードの“ノウハウ”が学べる無料イベント、いつも.が6/23に開催 | ニュース | ネットショップ担当者フォーラム

10 years 6ヶ月 ago
オムニチャネルとバックヤードの支援サービス提供会社8社よる講演、個別相談会を行う

ECサイト支援の、いつも.は6月23日、オムニチャネルマーケティングとバックヤード業務に関するイベント「オムニチャネルプラットフォーム&バックヤードフェスタ」を、東京都千代田区のソラシティカンファレンスセンターで開催する。オムニチャネルとバックヤードの支援サービス提供会社などによる講演、個別相談会を行う。

「オムニチャネルプラットフォーム&バックヤードフェスタ」について

イベント参加企業は全8社。主催の、いつも.のほか、ヴィンクス、W2ソリューション、インターファクトリー、フューチャーショップ、Hamee、アイル、テコラス。

テーマは、オムニチャネル体験を提供するために必要な「ECシステム」「受注管理・処理」「カスタマーサポート」「物流サービス」を、中堅・中小企業がどのように設計、構築、運用するか。いつも.が連携しているパートナー7社によるセミナーと個別相談会で、抱えている課題を解決できる内容を用意したという。

講演内容など

【第1会場】セミナー&セッション会場

[第1部]

  • 「オムニチャネル」「実店舗連携」で事業拡大するために
  • ネット通販事業10億・30億突破に必要な体制
  • 利益に直結!「バックヤード」の重要性とテーマ
  • 新しい経営指標「フルフィルメント比率」と活用法

[第2部]

  • オムニチャネル・O2O対応を支えるプラットフォームサービスの特長と導入事例紹介

[第3部]

  • EC多店舗運営・運営効率ツールの特長と導入事例紹介

【第2会場】サービス個別相談会場

[相談できるサービス]

  • ECプラットフォーム/オムニチャネルプラットフォーム物流管理システム/POSシステム/在庫管理システム/受注管理システム/顧客管理システム/ポイント管理システムなど

イベント概要

  • 開催日時:2015年6月23日(火)13:00~19:00(開場は12:30)
  • 場所:ソラシティカンファレンスセンター(東京都千代田区)
  • 参加料:無料
  • 詳細・申し込みhttp://omnichanelfesta.com/
  • 主催:いつも.

※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:オムニチャネル&バックヤードの“ノウハウ”が学べる無料イベント、いつも.が6/23に開催 | ニュース | ネットショップ担当者フォーラム
Copyright (C) IMPRESS CORPORATION, an Impress Group company. All rights reserved.

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約8年。まだまだ、日々勉強中。

ニュース分類: 
takikawa

アパレル・雑貨通販のバックヤードを支えていたのは熱いホスピタリティでした! | はぴさやがゆく! ネットショップの裏側探検記 | ネットショップ担当者フォーラム

10 years 6ヶ月 ago

スクロール360のSLC磐田とコンタクトセンターを探検しました(連載第10回)

前回に引き続き、スクロール360の配送センターの探検です。お隣の磐田(いわた)市に移動して、アパレル商品や雑貨専門の「SLC磐田」を、再び浜松市に戻って「コンタクトセンター」を見せていただきました。SLC磐田は「ささげ」も行っているそうです。ん? ささげって何? 記事の最後にプレゼントのお知らせがあります。 写真◎吉田 浩章

ここが「スクロールロジスティクスセンター磐田」(以下、SLC磐田)。アパレル・雑貨の専用倉庫として2009年に誕生しました。

SLC磐田の外観
SLC磐田の外観。トラックが一度に12台やって来ても大丈夫な広さです。
株式会社スクロール360取締役オムニチャネル戦略室長の高山隆司さん
お話を伺ったのは、株式会社スクロール360取締役オムニチャネル戦略室長の高山 隆司さん。数多くのネットショップオーナーに頼られている「通販物流のレジェンド」。
荷下ろし場
扉を開けて(みるふりをして)みました。

ささげとミシンで効率アップ

SLC磐田はピッキングして出荷するだけではありません。

「撮影、採寸、原稿アップという業界的にはささげ業務というんですが、倉庫に商品が届いたら、専属のチームがすぐに撮影し、撮った写真を選んで画像加工を行います。その商品の寸法も測り、商品のコピーライティングを行って原稿アップをします。それをショップさんに納品すると、そこからすぐに販売が可能になります。倉庫の中で撮影ができれば、撮影のために商品をスタジオに送る時間が不要になるので、時間をすごく短縮できるんです」(高山さん)

撮影風景1
商品ひとつひとつを丁寧にセッティングして、ネットショップ用の画像編集を行います。
撮影風景2
ネットショップは写真で売れ行きが大きく変わりますから、重要な任務ですね。

 

「倉庫の中にミシンを9台くらい配置していて、裾や袖の寸法直しができます。あるショップさんの例で言うと、そのショップさんはスーツの在庫を倉庫には持っていなかった。注文が来ると実店舗の在庫をあたって、Faxで物流倉庫に送るように指示を送っていました。でも、実店舗は自分のところの売上にならないから後回しにしちゃう。だから発送するまでに2日かかったりして。で、倉庫に届いてから『あ、これは裾直しが必要だ』となって、今度はまた裾直し工場に送る。それが戻ってきてやっとお客さまの所に出荷していました。だから、出荷までに8日から10日くらいかかっていたんですね。また、出荷までの時間が長ければ長いほどお客さまからの問い合わせが増え、スタッフがその対応に追われることになります。

そこで僕らが提案したのは、売れ筋である2割の商品を倉庫に置いて、8割の注文に対応すること。売れ筋以外の商品は店舗から取り寄せますが、8割の注文はすぐに出荷できる。しかも、倉庫の中に縫製工場があれば、寸法直し済みの商品をお客さまにお届けできる。一大改革をしまして、8日から10日かかっていたところが3.7日で届くようになり、お客さまからの問い合わせも激減しました」(高山さん)

ミシン場1
この日の作業はすでに終わっていましたが、専門スタッフがここで裾丈直しの作業を行っています。
ミシン場1
高山さんと一緒にお針子気分(笑)
アイロン
もちろんスチームアイロンもあります。

ノウハウが詰まったピッキングエリア

洋服やバッグの他に、カラーコンタクトレンズもよく出る商品の1つ。コンタクトレンズを扱うために、高度管理医療機器の免許も取得しました。カラコンを販売しているとあるショップさんと、その仕入れ先の別の企業が同じようにこのSLC磐田に商品を置いていると分かり、「倉庫内仕入れ」をすることになったそうです。トラックで配達していた商品が、台車で運べるようになったので、時間もコストも大幅な節約です。

カラコン
同じような商品がずらりと並んで間違えそうですが、棚のバーコードと商品のバーコードを紐付けしているので初めての作業員さんでも大丈夫だそうです。さらに商品のQRコードも記録して、ロット番号がわかるようにしているため、万が一不良があった場合のトレーサビリティ管理も万全。
ワイシャツ
ワイシャツ通販のozie(オジエ)さんの商品。オジエさんでは素材感などを実際に試したいという方のために六本木にショールームを開設しています。ショールームで気に入ったけどサイズが合わないとなったら、SLC磐田に置いてある約5,000点の在庫から商品をピックアップし、袖丈は倉庫内のミシンでぴったりに直して出荷しているそうです。まさにオムニチャネルですね!
Tシャツ
ネットショップを利用する個人のお客さま向けの配送だけでなく、アパレルメーカーの全国の店舗への配送も行っています。たくさんのTシャツが全国のお店に旅立っていくんですね。
RFIDタグの検品ブース
こちらはRFIDタグの検品ブース。ほかの電波も拾ってしまうのでアルミで囲まれています。RFIDとは「Radio Frequency Identification」の略で、ICタグとも言います。Suicaのように非接触で読み取りや書き込みができ、入荷検収や棚卸の効率化のためにバーコードに替えて導入する企業が増えてきているそうです。役割としては今のバーコードと同じですが、1点1点読み込む必要がなく、ピッキングしてきた商品をここに並べれば一瞬で読み取りが完了します。店頭での棚卸でも威力を発揮します。高山さん曰く「うちわみたいなの(読み取り機)でわーってやると棚卸し終了」!
刃物はボードで管理
はさみやカッターが誤って商品の中に入ってしまっていたら大変! だから誰が使っているか厳重に管理しています。

丸ごと頼れるコンタクトセンター

最後にスクロール360さんの本社に伺いました。スクロール360さんは物流代行だけでなく、通販ソリューションをトータルに手がけています。その中の1つ、スクロール360の「コンタクトセンター」は、受注処理や問い合わせ対応などのカスタマーサービス業務を主に行っています。スクロールやグループ企業各社の業務だけでなく、外部企業の受託も行います。HDI-Japan(ヘルプデスク協会)の「問合せ窓口格付け」で2012年に三つ星を獲得したこともある実力派!

「社内的にはやって当たり前のことだったんですが、外の方に評価されるのは非常に大きいなあと思いました。豊富な経験と専門のノウハウ、CRMという言葉がない時代から、お客さんと関係を大事にしようということをやってきました。一般的なセンターとの違いは、物流、決済、プロモーションなどを一手に引き受けていますので、まとめてワンストップでご相談いただけることです。例えば、注文のキャンセルがあった場合、外部のセンターさんだと商品がどこにあるのか探している間に届いてしまいますよね。弊社なら受注段階でのキャンセル、出荷の差し止め、配送止めの三段階で止められます。また、商品に何か問題が発生した場合も、その商品を含む注文を一旦すべて止められますし、届いてしまったお客さまがあった場合は、どんな対応にするかという対策も考えます」(大田さん)

長い歴史の中で培ってきた経験と、ワンストップで任せられる安心感が違いますね!

株式会社スクロール 通販CCチーム マネージャー・チーフスーパーバイザー  鈴木 真弓さん(左)と、株式会社スクロール360  フルフィルメント部課長  コンタクトセンターユニット長  大田 晋祐さん(右)
株式会社スクロール 通販CCチーム マネージャー・チーフスーパーバイザー 鈴木 真弓さん(左)と、株式会社スクロール360 フルフィルメント部課長 コンタクトセンターユニット長 大田 晋祐さん(右)。

「グループ会社の豆腐の盛田屋など、インフォマーシャルを実施している企業から『何月何日の9時から30分だけ、3,000本入電があるから取ってくれ』と言われれば、こちらでネットワークを組みます。ここだけでは取れませんから全国約10か所のコールセンターと連携するんです。自分で10社に依頼するのは大変だと思いますが、我々なら1社に依頼する感覚で頼んでいただけます。30分から1時間半で、最大約3,000本の電話対応が可能です」(大田さん)

スクロール360のコンタクトセンター
スクロール360のコンタクトセンター。電話をメインにした職場だと、パーティションで区切られたオフィスを連想しますが、ここはオープンです。10時と14時という出荷のタイミングに間に合うように倉庫に指示を送りつつ、かかってくる電話にも対応しつつ、さらにメールでの問い合わせにも対応しているそうです。忙しい!

コミュニケーターの匠の技に迫る

続いて、現場の皆さんがどんな風に業務を行っているのか見せていただきました。スクロール360では電話やメールでお客さまと接する担当者を「コミュニケーター」と呼びます。「お客さまとコミュニケーションを取りましょう」というモットーだそうです。

コミュニケーターの仕事は、大まかに言うとテレマーケティング・システム(以下、テレマシステム)に登録されたお客さま情報を見ながら、注文や問い合わせに対応することです。徹底しているのは、すべてのコミュニケーションをシステム上に記録し、スタッフ間で共有するということ。

スクロール360の親会社でカタログショッピング大手のスクロールのテレマシステムの画面で、実際の接客方法を見せてもらいました。

「いまどんなトラブルがあり、どんな対応をしていて、次にそのお客さまから入電があったらどんな対応をするべきか、テレマシステムにすべて情報があります。そうしておくことでどこのセンターでも、新人でもベテランでも同じように対応できるのです。よく注文の途中で『いまから電車に乗るから続きはあとでかけ直します』と言われることがあるのですが、次回も同じコミュニケーターにはつながるとは限りません。でもシステムにすべて書かれていれば、別のコミュニケーターでも前回の続きから会話を始められます」(鈴木さん)

近年ではWebからの注文が増え、電話での注文は減ってきているとはいえ、一定の数からは減らないそうです。というのも、ネットショップの画面を見ながら注文の電話を掛けてくるお客さまが意外と多いそうです。

「商品について相談したいとか、納期を確認しながら注文したいというニーズがあります。私たちも同じ画面を見て対応します。収納家具などは『娘1人で運べるでしょうか?』といったご質問も受けます。そういう場合は取扱説明書などの商品情報を呼び出して、重さや梱包の状態をお伝えします。

このテレマシステムには、7割くらいのご質問にはすぐに回答できるだけの情報を盛り込んであります。商品の細かい仕様についてもよく質問をお受けするんですが、ここに情報があればすぐ回答できます。現場で新たに受けた問い合わせやご意見もシステムに登録し、ナレッジとしてさらに積み重ねていきます」(鈴木さん)

鈴木さん
「何か災害があったときは、その地域のお客さまには『大丈夫でしたか? 大変でしたね』とひと言を伝えてからご用件を承ります」と鈴木さん。隅々までホスピタリティが行き渡っています。

画面にも工夫がされています。例えば、メモの欄をあらかじめ広めに取り、スクロールせずに見られたり、顧客情報や商品情報などをタブで切り替えられたりすることです。また、画面の左から右にお客さまと会話しながら入力していき、必須項目を飛ばすと次に進めないといった、ミスを防ぐ工夫もされています。長い年月の中で使いやすいよう、ミスが起こらないよう、練り上げられたシステムですね。画面の隅にある「顔のマーク」もその1つ。

「顔マークはお客さまとの会話が、どんな顔で終わったかを笑い顔や怒り顔で表しています。このシステムを作ったときは遊び半分で『ここが良い顔だったら顧客継続率が上がるんじゃないか』と検証用に作られたそうです。結局データとしては活かせませんでした。でも、現場の私たちにはこれが一番重要な機能となっています。受電時に最初に確認するのはこの顔マークなんです。もちろん怒り顔だったら細心の注意で対応していきます。 システム担当からヒアリングを受けた時に、この顔のマークの機能を理解してもらえなくて『顔じゃなくても良いじゃない』って数字化したらどうかと言われました。でも、顔の方が直感的に伝わりますから、やっぱり顔であって欲しいんです。システムを管理する側には関係ないんですが、現場には重要なんですよね 」(鈴木さん)

システムの中が笑い顔でいっぱいになるといいですね!

♡♡♡

このコーナーの一番の醍醐味は、働いている人たちの顔が見られること。

スクロール360さんでは、すれ違った従業員の方たちが、みなさん元気に挨拶をしてくれて驚きました。

「こんなに気持ちのいい雰囲気の会社、他にあったかな?」と。

 

これは私事なのですが、今回の取材中、地元の友人と偶然再会をするという奇跡の事件が起こったのです。

仕事を忘れて大泣きしてしまった私に、一日中案内をしてくれていた高山さんが「きっと日頃の行いが良いから、神様が見ていてくれたんですね」と素敵な言葉をかけてくれました(さらにガン泣きっ)。

その時、ハッとしたんです。「日頃の行いが良い」という言葉は、ぴったりそのままスクロール360のみなさんを表しているように思ったのです。

努力や経験を重ねた分だけ、人を満足させることができた分だけ、未来につながる場所を生み出すことができるのだと。

 

消費者はモノやサービスだけでなく、モノを得た先にあるものを欲して買い物をするのかもしれません。未来の自分に「今よりちょっと良い人生」を手に入れてあげるために─。

クリックひとつで簡単に欲しいものが買えて、ちゃんと届いて当たり前なネットショッピングの裏側では、そんなお客さまの希望をサポートするための、並々ならぬ工夫と努力が積み重ねられていたのでした。

高山さんと

読者プレゼントのお知らせ

スクロール360取締役の高山隆司さんが執筆した書籍「ネット通販は物流が決め手!」を5名様にプレゼントします! 詳しくはこちら!

※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:アパレル・雑貨通販のバックヤードを支えていたのは熱いホスピタリティでした! | はぴさやがゆく! ネットショップの裏側探検記 | ネットショップ担当者フォーラム
Copyright (C) IMPRESS CORPORATION, an Impress Group company. All rights reserved.

はぴさやがゆく! ネットショップの裏側探検記

はぴさや

福島生まれ東京在住。旅と社会科見学が好きな“シャカケン女子”。「見る、知る、伝える」をモットーに、東北のメッセンジャーとして発信を続けながら、ディスプレイコーディネート、チョークアーティスト、女優、ライター業を手がけるなど活動は多岐に渡る。人がつながり、その輪が広がるハッピーな場所づくりを目指して日々成長中。

はぴさや

自社ECの売上UPにつながる“ノウハウ”が学べる無料セミナー、富士通が6/16開催 | ニュース | ネットショップ担当者フォーラム

10 years 6ヶ月 ago
現状の市場動向から、デザイン、実践的なマーケティングについてを解説

富士通は6月16日、自社通販サイトを運営する企業を対象に、「企業戦略に欠かせない要素別ECサイト向上施策~売上拡大や企業ブランディングを実現するECサイトを考える~」と題したセミナーを、東京・港区の富士通トラステッド・クラウド・スクエアで開催する。

「企業戦略に欠かせない要素別ECサイト向上施策~売上拡大や企業ブランディングを実現するECサイトを考える~」はこちら

セミナーでは現状の市場動向から、デザイン、実践的なマーケティングについてまで説明する。

  • ECを取り巻く市場動向
  • ECサイトのデザインについて
  • 顧客を囲い込むためのプロモーション戦略
  • 最新のマーケティングを実践する方法
  • コンテンツ・マーケティングについて

今回のセミナーは、これまで富士通に寄せられた問い合わせで多かったこと、セミナー&イベント参加者が高い興味・関心を寄せたテーマを集約した講座で構成。自社ECサイトを運営する多くの企業が抱える課題や悩みを解決するための講座をラインナップした。

次のような企業の担当者の参加を勧めている。

  • 企業のマーケティング部門の担当者
  • 販売促進部の担当者
  • 宣伝部などマーケティング関連部門の担当者
  • 情報システム部門のマネージャークラスの担当者

講演内容

  • オムニチャネル時代のデジタルマーケティング(富士通)
  • エクスペリエンス設計によるユーザーチャンネル強化(富士通エフ・オー・エムの川口景示氏)
  • ここだけは押さえたい「ECの効率的で効果的な集客拡大戦略」~ビッグデータ・1to1マーケティングの時代には、「商品」で訴求する。(コマースリンクの才藤孔敬氏)
  • SNAPEC-EXによる最新マーケティング実践(富士通の西本伸一氏)
  • コンテンツ・マーケティングに活用するDo-Cube~顧客理解を起点に~(富士通総研の安藤美紀氏)

セミナー概要

※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:自社ECの売上UPにつながる“ノウハウ”が学べる無料セミナー、富士通が6/16開催 | ニュース | ネットショップ担当者フォーラム
Copyright (C) IMPRESS CORPORATION, an Impress Group company. All rights reserved.

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約8年。まだまだ、日々勉強中。

ニュース分類: 
記事カテゴリー: 
タグ: 
takikawa

海外向け集客支援サービス「インバウンドマーケティング」を加盟店に提供開始、GMO-PG | ニュース | ネットショップ担当者フォーラム

10 years 6ヶ月 ago
コンテンツ制作、海外でのリスティング広告代行を展開

決済事業を行うGMOペイメントゲートウェイ(GMO-PG)は5月21日、日本に興味のある外国人などに対し、ECサイトへの訪問を促し、商品購入につなげるマーケティング施策を支援するサービス「インバウンドマーケティング」を開始した。同社の決済の加盟店向けに提供する。今後、訪日外国人の増加で、日本に興味を持つ外国人が増えると考えられている。外国人ユーザーを集客し、売り上げ拡大につなげるための施策を提供することで、決済取扱高の拡大につなげていく。

新サービス「インバウンドマーケティング」では、寺院などの日本の観光地をはじめ、食・伝統・歴史・芸能・文化・最新トレンドなど、日本の魅力が詰まった写真や映像を制作。ECサイトやFacebookページ用に提供する。

各加盟店の要望に応じたオリジナルコンテンツの制作や、Instagram・YouTubeなどのSNSやメディア向けのコンテンツも提供していく。

加えて、日本に関心のある海外在住の外国人や訪日している外国人に向け、リスティング広告やFacebook広告などの配信運用を行う。まずは英語での配信に対応し、今後は中国語、タイ語などの言語にも拡大する予定。

料金は施策ごとに異なるため、メニューを公開していない。ただ、国内向けに提供している集客支援事業と同様に、決済額の拡大を目的としている。そのため、通常の支援サービスに比べ、割安な価格で提供できるという。

GMO-PGでは5月1日から21種類の海外通貨に対応したカード決済サービスの提供を始めた。多通貨決済と海外からの集客支援サービスの展開で、クロスボーダー取引を支援してく考え。

インバウンドマーケティングのイメージ

※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:海外向け集客支援サービス「インバウンドマーケティング」を加盟店に提供開始、GMO-PG | ニュース | ネットショップ担当者フォーラム
Copyright (C) IMPRESS CORPORATION, an Impress Group company. All rights reserved.

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ネットショップ支援会社を中心にEC業界にかかわる企業や人を取材していこうと思っています。

読んで少しでも経営に役立ったり、なるほどと言ってもらえるような記事の執筆を心がけます。

ニュース分類: 
nakagawa-m

ブログなどで簡単に商品を販売できる「STORES.jp Button」の提供開始、ブラケット | ニュース | ネットショップ担当者フォーラム

10 years 6ヶ月 ago
発行されたコードを設置したいページに貼り付けるだけで、商品を販売できる環境が整う

スタートトゥデイの子会社で無料ショッピングカートを提供するブラケットは5月20日、無料ショッピングカート「STORES.jp(ストアーズ・ドット・ジェーピー)」で、ブログやSNSなどにカート機能を簡単に設置できる「STORES.jp Button」の提供を開始した。ブログなどだけで簡単に販売できる環境を提供し、販売者を増やしていく考え。

設置にはまず、ボタンのサイズや色をデザインし、その後、「STORES.jp Button」のページからボタンを設置したい商品の商品名や価格を登録。発行されたコードを設置したいページに貼り付けるだけで、販売できる環境が整う。

ブログなどに設置された「購入する」ボタンを訪問者が押すと、ページ上にポップアップを表示。そのまま購入手続きに進むことができる。アフィリエイトのように、商品ページやショップのカート画面にジャンプすることなく購入が完了する仕組み。

「STORES.jp(ストアーズ・ドット・ジェーピー)」は2015年2月に開店店舗数が20万点を突破したと発表しており、利用者を増やしている。CtoC感覚で販売できるツールを提供することで、さらに利用者を増やす狙い。

STORES.jp Buttonの設置イメージ

※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:ブログなどで簡単に商品を販売できる「STORES.jp Button」の提供開始、ブラケット | ニュース | ネットショップ担当者フォーラム
Copyright (C) IMPRESS CORPORATION, an Impress Group company. All rights reserved.

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ネットショップ支援会社を中心にEC業界にかかわる企業や人を取材していこうと思っています。

読んで少しでも経営に役立ったり、なるほどと言ってもらえるような記事の執筆を心がけます。

ニュース分類: 
記事カテゴリー: 
nakagawa-m

脱サラしてモールに出店、スイーツ通販に挑む男の行く末は? | 週間人気記事ランキング | ネットショップ担当者フォーラム

10 years 6ヶ月 ago
2015年5月15日~21日に公開された記事の中から、アクセス数の多かった記事のランキングを発表! 見逃している人気記事はありませんか?

新しい漫画連載が始まりました。前回は本店サイトでの単品通販でしたが、今回はモールです。「Amazon ログイン&ペイメント」も引き続き話題です。

  1. 勢いで会社を辞めてしまった俺。スイーツ通販で一発大逆転をねらうぜ!

    運命の商材と出会ってしまった! ネットショップで大成功間違いなしだ!(連載第1回)

    2015/5/15
  2. 「Amazon ログイン&ペイメント」の導入方法など知っておくべき5つのポイント

    「Amazon ログイン&ペイメント」の導入や顧客情報の管理といった方法、Amazonが取得する情報の範囲などを解説2015/5/15
  3. リユースECのマーケットエンタープライズ、東証マザーズへ6/17に新規上場

    調達資金は主に地方地域での買い取りセンターの新設、ウェブサービスシステムの開発などに充てる2015/5/15
  4. 通販荷物の配送料の値上げ予定はなし。日本郵便が行う8月の「ゆうパック」運賃改定

    事前メール通知サービスや代引き処理のスピードアップなども実施予定2015/5/20
  5. 大賞に和装などのECサイト「SOU・SOU」を選出、GMOペパボの「カラーミーショップ大賞2015」

    「にっぽんネットショップ祭」も同時開催し、2000人以上の一般消費者を集めた2015/5/19
  6. LINEがフラッシュセール事業「LINE FLASH SALE」を開始、毎日1万点以上をラインナップ

    曜日ごとにテーマを設定し、毎日1点以上の商品を追加して1週間限定で販売する2015/5/15
  7. 1日の出荷量は1万件超! コスメ・サプリのメーカー系単品通販を支える物流の現場に潜入

    スクロール360のコスメティクス・サプリメント通販専用ロジスティクスセンターには、ノウハウが詰まっていました(連載第9回)

    2015/5/18
  8. 商品情報を取得しないとは! Amazonの囲い込まないマーケティングのすごさ

    ネットショップ担当者が読んでおくべき2015年5月11日〜17日のニュース

    2015/5/19
  9. Web接客ツール「KARTE」と1900店超のECサイトが利用する「FutureShop2」が連携

    フューチャーショップが「カルテ」の代理販売と運用サポートを行う2015/5/18
  10. 自社通販サイトの新規獲得&売上UPを支援。「Amazonログイン&ペイメント」をアマゾンがリリース

    カート画面からの注文成約率では衣料品ECの「ALLSAINTS」では34%アップした事例もある2015/5/19

※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:脱サラしてモールに出店、スイーツ通販に挑む男の行く末は? | 週間人気記事ランキング | ネットショップ担当者フォーラム
Copyright (C) IMPRESS CORPORATION, an Impress Group company. All rights reserved.

週間人気記事ランキング
uchiya-m

「楽天ブランドアベニュー」運営の子会社を吸収合併、楽天 | ニュース | ネットショップ担当者フォーラム

10 years 6ヶ月 ago
2015年4月にスタイライフを吸収するなどファッション分野強化に向けた体制を整える

楽天は5月21日、100%出資子会社で「楽天ブランドアベニュー」の運営を行うファイントレーディングを吸収合併すると発表した。7月1日付で合併する。経営の効率化を図り、楽天グループとのシナジーを強化。「楽天ブランドアベニュー」の流通額拡大につなげる。

ファイントレーディングは2012年3月から「楽天ブランドアベニュー」の運営を行い、主に有力ブランドの商品の委託販売を手がけてきた。2014年12月期の売上高は3億5000万円、営業利益は6200万円、経常利益は6100万円、当期純利益は5600万円。

楽天では2015年4月に、ファッションを取り扱う子会社のスタイライフを吸収合併しており(関連記事)、ファッション分野の強化を図る体制を整えてきている。

楽天ブランドアベニュー

※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:「楽天ブランドアベニュー」運営の子会社を吸収合併、楽天 | ニュース | ネットショップ担当者フォーラム
Copyright (C) IMPRESS CORPORATION, an Impress Group company. All rights reserved.

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ネットショップ支援会社を中心にEC業界にかかわる企業や人を取材していこうと思っています。

読んで少しでも経営に役立ったり、なるほどと言ってもらえるような記事の執筆を心がけます。

ニュース分類: 
記事カテゴリー: 
nakagawa-m

日本上陸から約6年。LINEも参入したフラッシュセールサイトの現状とこれから | 通販新聞ダイジェスト | ネットショップ担当者フォーラム

10 years 6ヶ月 ago
「ギルト」「グラムールセールス」「ブランズ・フォー・フレンズ」のフラッシュセールサイトの現状を取材

ファッションブランドなどが抱える余剰在庫を期間限定、数量限定で割引販売するフラッシュセールサイトが日本に上陸して約6年が経過し、一定の市場創出に成功している。最近では大規模なプロモーションを展開して200万人近い会員を獲得するサイトも出てくるなど、既存の通販企業にとっても無視できない存在になりつつある。先発の3社を中心にフラッシュセールサイトの現状について見ていく。

主要3社の合計売上高は150~170億円程度に拡大と推測

フラッシュセールサイト大手3社の概要

フラッシュセールサイトは元々、欧米で注目された事業モデルだ。販売期間を1週間などに限定し、特定の会員だけに割引価格で販売することで、高級ブランドであってもブランドイメージを傷つけずに余剰在庫を処分できるチャネルとして成長してきた。

消費者にとっては、従来は憧れのブランドが安く手に入る売り場は郊外のアウトレットモールやリサイクルショップの中古品などに限られていたが、ウェブ上で手軽に注文できるようになり、しかも期間限定のフラッシュセールという販売手法が消費者同士の競争意識を生むことで、購買までの瞬発力を高めることに成功している。

日本では2009年3月に米ギルト・グループの日本法人が「ギルト」を開設したほか、同年8月にGLSジャパンが「グラムールセールス」を、10年3月にB4Fが「ブランズ・フォー・フレンズ」(※昨年11月にサイト名を「ミレポルテ」に変更)をオープン。以来、3社が中心となって市場を開拓してきた。

ギルトの上陸当初こそ、「フラッシュセール=高級ファッション」の印象が強かったものの、GLSやB4Fの参入もあって、今では衣料品といっても国内の人気ブランドやセレクトショップ、カジュアル衣料まで幅広く、また、各社とも女性客が多いことからコスメや子供服、ホームグッズなどに領域を拡大している。

ただ、各社のカテゴリー別売上高構成比は、ギルトがウィメンズ(ファッション)が過半を、GLSはアパレルが40%でバッグ・シューズ・アクセサリーが30%、B4Fも女性向けのファッションアイテムが半分以上を占めている。というのも、ファッション商材は他のカテゴリーに比べてシーズン性が高くフラッシュセールとの相性が良いため、引き続き主力分野であることに変わりはないようだ。

ギルトのフラッシュセールサイト
高級感が特徴的なギルトのサイト

市場の拡大続く

参入当初に比べ、取引先ブランドにフラッシュセールの事業モデルへの理解が深まっていることもあって各社は順調に業績を伸ばしているようで、具体的な数字は公表していないが、3社合計の売上高は150~170億円程度に拡大していると推定される。

足もとの事業環境についても、「取引先ブランドの在庫は減っていないし、十分にポテンシャルがある」(GLS)、「海外の市場規模を考えれば、いまの10倍は伸びる」(B4F)など前向きだ。

一方、常設のアウトレットサイトに加え、大手アパレルが自社通販サイト内にアウトレット品を販売するコーナーを設けるケースが増えているが、新しいブランドや好みのブランドを発見する“わくわく感”はフラッシュセールならではの特徴で、ブランドが運営するサイトでは味わえない点をフラッシュセール運営企業は指摘する。

また、昨今はブランド側も生産量自体を絞って在庫を極力発生させないように努めているものの、「リアルのアウトレットモールや自社通販サイトで展開するアウトレットコーナー、フラッシュセールサイトといった各売り場に出せるくらいの在庫はある」と、ある大手アパレルのEC責任者は明かす。

実際、大手アパレルでは、期初の時点でフラッシュセールに出品する複数回分のセールスケジュールを決めたり、各フラッシュセールサイトの客層と売れる商品にも違いがあることから、サイトごとに投入するブランドを変える企業も多いほか、常設のアウトレットサイトに商品を投入しつつ、瞬発力の高いフラッシュセールを活用する企業もある

最近では、フラッシュセールを積極的に活用することで生産サイクルを早め、在庫および財務体質の健全化と、店頭の鮮度保持を図る動きも出ている。また、単に在庫を素早く現金化するためだけでなく、知名度がそれほど高くないブランドにとっては、200万人近い会員を抱えるフラッシュセールサイトに商品を投入することで認知拡大やネットに慣れた消費者との接点が持てるのも魅力のようだ。

GLSのフラッシュセールサイト
GLSはテーマごとの提案にも力を注ぐ

TVCMを放映

フラッシュセール各社はサイト開設から5~6年が経ち、これまではウェブ上の施策を中心に一定規模の顧客を開拓してきたが、ネットでは獲得できない層などにアプローチする目的で昨年11~12月に相次いでテレビCMを放映した。テレビCM以外にも、ギルトは交通広告と「LINE」の公式アカウントを開設した。GLSは今年3月にも新しい内容でテレビCMと交通広告を打つなど大規模なプロモーションを展開。マス広告の効果もあって今年3月時点の会員数はギルトが200万人、GLSは170万人、B4Fは180万人に拡大している。

取り扱いカテゴリーの拡充や会員数の増加に伴い、各社はセール開催の頻度を高めており、その数は月間300セール以上だ。ひとつのブランドで商品数が多い場合などは複数のセールに分けることがある一方、商品数が少ないブランドなどは複数ブランドでひとつのセールを実施。買い回りしたくなる組み合わせで商品を提案するセレクトショップのような取り組みも行う。

また、ギルトでは上位顧客やモバイル会員向けに限定セールを開催したり、通常よりも早く買い物ができる先行入場の特典を付けるなどして顧客ロイヤリティーを高める工夫をしているのに加え、体験型クーポンを販売する「ギルト・シティ」については競合他社との差別化を図るためにも強化している。これまでは都内で利用する体験型クーポンがほとんどだったが、最近では全国展開するスパなどの提案も始めた。

B4Fのフラッシュセールサイト
B4Fはサイト名を「ミレポルテ」に変更した

インフラ強化へ

事業規模の拡大に伴い、インフラ整備の動きも目立つ。ギルトは、今年4月から2カ月をかけて川崎市内の倉庫と東京・辰巳の撮影スタジオを品川の勝島に移転・拡張中で、分散していた両業務を一カ所で行うことで効率化も図る。

GLSは、本社オフィスを4月初めに東京・八丁堀に移転・拡張したほか、物流面では仕分けやピッキングシステム、梱包の自動化なども計画。商品発送までのスピードアップを図りたい考えだ。また、同社は約150人の従業員を抱えるが、事業の拡大を見据えて今年はさらに50人規模の採用を計画している。

一方、事業拡大のペースについては戦略の方向性が分かれる。積極的な人員強化を計画するGLSは“今が攻め時”と判断。利益よりも成長を優先してテレビCMなど大がかりな販促を実施している。対照的なのがサイト開設から3年目に黒字化を達成したB4Fで、「ECビジネスにはさまざまな投資が必要になるが、その時々で優先すべき範囲を選択していく」(B4F)とし、堅実な成長路線を描く。

各社、成長しているものの、世界的に見てもフラッシュセールで利益を出している会社は4~5社程度で、決して簡単なビジネスではないようだ。ブランドのイメージを壊さない写真撮影の品質に加え、新しいデバイスに対応する技術力や取引先ブランドとの関係性などは事業を継続するのに不可欠な要素だ。日本でも3社以外でフラッシュセールに特化したサイトは12年5月に参入した「ミューズコー」くらいで、同社は複数回にわたって投資会社からの増資に成功。今年3月末にはミクシィグループの一員になるなど、安定した資本力も必要という。

3社の新しい取り組みとしては、ギルトは4月にアップルウォッチ対応アプリをリリース。日々、持ち歩くモバイル端末とフラッシュセールは相性が良いことから、体感型アラートでセール開始時間を知らせる。GLSは都内の一部地域で電気自動車を使ったエコ配送サービス「グラムールカー」を開始。自社配送にも乗り出す考えで、消費者と直接の接点を作るとともに、ロゴが入った車を使うことで認知拡大にもつなげる。B4Fは昨年11月にサイト名を「ブランズ・フォー・フレンズ」から「ミレポルテ」に変更。新サイト名は“千の扉”という意味で、フラッシュセール以外の新サービスの導入や海外進出も見据えているようだ。

常設のアウトレットサイトは?

マガシークは2年後50億目標、フラッシュのコンテンツも始動

フラッシュセールサイトとは異なり、常時、ファッションブランドのアウトレット商材を販売しているのが、マガシークの運営する「アウトレットピーク」だ。

フラッシュセール各社が規模を拡大する中、アウトレット品の調達に苦労するケースも出始めているが、商品量のあるアパレル企業にとってはコンスタントに在庫を消化できる売り場としてメリットは大きいようだ

品ぞろえについては、昨年11月にアパレル大手のワールドとアウトレット品の取り引きを開始。同時に、商品情報と在庫のデータ連携に着手したことで「アウトレットピーク」の商品数は従来の1.5倍~2倍(3万5000型~4万型)に広がり、ワールド商材で同サイトの売り上げを7~10%押し上げる効果が出ているという

11月下旬には、「アウトレットピーク」の姉妹店をNTTドコモと共同運営する「dファッション」にオープン。自社倉庫で管理する在庫を2つの売り場で販売できるようになった。

「dファッション」で扱うアウトレット品は「アウトレットピーク」の品ぞろえとほぼ同じで、売れ筋のブランドにも大きな差はないものの、より値ごろな商品が売れる傾向にあるという。

販促面については、「アウトレットピーク」はこれまで、不定期でメルマガ会員やスマホアプリ利用者を対象にした限定セールを実施。昨年12月時点でメルマガ経由の訪問者は前年比5倍に拡大したことから、さらなる利用促進を図る目的で、今年4月1日にメルマガ限定セールをフラッシュセールのコンテンツ「シークレットピーク」として格上げした。

同コンテンツでは週に3回、新しいセールをスタートし、それぞれ1週間の期間限定で販売。マガシークによると、常設店への商品投入は難しいブランドが出てきていることに加え、フラッシュセールであれば販売したいという企業もあることから、従来、「アウトレットピーク」では取り引きがなかったラグジュアリーブランドなどの開拓にも力を注ぐ。

開始から約1カ月で40~50ブランドのセールを開催しているが、メルマガ経由の流入数はさらに倍増し、ユニークユーザー数も1.3倍となるなど、出足としてはまずまずの成果を得ているようだ。

「シークレットピーク」は、先行するフラッシュセール専門サイトとの差別化要素が不可欠になるものの、アウトレット商材の販売で10年の実績を持つ同社でしか取り扱いのないブランドも多く、また、常設のアウトレット商材との買い回りができるのは強みになりそう。

一方、「dファッション」での展開もあって、商材に不足感が出始めていることが課題だ。このため、商品カテゴリーなどの拡大に着手する計画で、低価格アイテムやランジェリー、メンズファッションを強化する。低価格帯商材の拡充に向けてはネットSPAブランドの開拓を進めたい考えで、当該ブランドとの在庫連携にも取り組む。

マガシークは、アウトレット商材だけで17年3月期に50億円の売上高を計画しており、15年3月期の「dファッション」を含めたアウトレット品の売上高は前年比約30%増で着地。今期は同50%増を目指す。

 

「通販新聞」掲載のオリジナル版はこちら:
フラッシュセールサイト 存在感〝じわり〟高まる、在庫の受け皿として成長(2015/05/15)

※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:日本上陸から約6年。LINEも参入したフラッシュセールサイトの現状とこれから | 通販新聞ダイジェスト | ネットショップ担当者フォーラム
Copyright (C) IMPRESS CORPORATION, an Impress Group company. All rights reserved.

通販新聞ダイジェスト
記事カテゴリー: 
通販新聞

「Yahoo! JAPAN」のトップに「お買い物」タブを新設、ショッピングへの誘導を強化 | ニュース | ネットショップ担当者フォーラム

10 years 6ヶ月 ago
「Yahoo!ショッピング」と「ヤフオク!」で販売している商品をタイムライン形式で表示

ヤフーは5月20日、スマートフォン版の「Yahoo! JAPAN」トップページとスマホ用アプリを全面刷新し、トップページのタブに「お買い物」を新設した。「Yahoo!ショッピング」と「ヤフオク!」で販売している商品をタイムライン形式で表示し、商品購入につなげる。

「お買い物」タブをクリックすると、「Yahoo!ショッピング」と「ヤフオク!」で販売している商品が表示される。掲載ロジックについては「非公開」(ヤフー広報)。

「Yahoo!プロモーション広告」といった広告が、「お買い物」タブ内で配信されることもないという。ヤフーによると「(掲載商品については)広告配信の予定はない」としている。

なお、「お買い物」タブ内の掲載商品について調べてみたところ、「Yahoo!ショッピング」の「人気売れ筋商品ランキング」で載っている商品が幾つか掲載されていた。

ヤフーは「Yahoo! JAPAN」のトップに「お買い物」タブを新設

スマホアプリで閲覧した「お買い物」タブ内(画像は編集部がキャプチャ)

「Yahoo! JAPAN」の月間平均PV数は611億で、その内スマートフォン利用が44%を占めている。「お買い物」タブからショッピングを利用するユーザーが増える可能性がある。

なお、ヤフーは5月19日、ソフトバンクモバイルと連携し、ソフトバンクのスマートフォン利用者向けに「Yahoo!ショッピング」が簡単に利用できる「モバイルeコマースサービス」を2015年10月から提供すると発表。ヤフーIDを持っていなくても携帯電話契約時の顧客情報を利用することで、商品の購入ができるようにする。

※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:「Yahoo! JAPAN」のトップに「お買い物」タブを新設、ショッピングへの誘導を強化 | ニュース | ネットショップ担当者フォーラム
Copyright (C) IMPRESS CORPORATION, an Impress Group company. All rights reserved.

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約8年。まだまだ、日々勉強中。

ニュース分類: 
記事カテゴリー: 
takikawa

「ヤフオク!」の参加年齢を15歳以上に引き下げ、ヤフー | ニュース | ネットショップ担当者フォーラム

10 years 6ヶ月 ago
15~17歳のユーザーには入札できる商品ジャンルを限定するといった利用制限を設ける

ヤフーは5月20日、インターネットオークションサービス「ヤフオク!」の参加資格を、これまでの「18歳以上」から「満15歳以上」へ引き下げると発表した。適用は5月25日から。満15歳以上でも中学校在学中は対象外。対象年齢を広げ、利用者の拡大、流通額の増加を狙う。

新たに対象となる15歳~17歳のユーザーには、「ヤフオク!」の利用が制限される。利用に際しては入札と落札のみで出品はできない。

また、「アダルト」「自動車車体」「不動産」「酒類」「ナイフ、エアガンなど危険商品」といったカテゴリの商品への入札は不可。「アダルト」カテゴリにおいては、アクセスも制限される。

加えて、1か月間の利用限度額は5万円とし、月内の利用状況が把握できるように、マイオークション画面には合計利用金額・利用可能残額を表示する。また、15歳~17歳のユーザーは今後、入札など行う際に、保護者などの法定代理人の同意を得る必要がある。

「ヤフオク!」では5月25日、15歳~17歳のユーザーに向け、マンガなどを用いた利用案内ページの設置。今後、高校生などを対象とした「ヤフオク!ワークショップ」を開催し、安心・安全な取引を担保していく考え。

※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:「ヤフオク!」の参加年齢を15歳以上に引き下げ、ヤフー | ニュース | ネットショップ担当者フォーラム
Copyright (C) IMPRESS CORPORATION, an Impress Group company. All rights reserved.

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ネットショップ支援会社を中心にEC業界にかかわる企業や人を取材していこうと思っています。

読んで少しでも経営に役立ったり、なるほどと言ってもらえるような記事の執筆を心がけます。

ニュース分類: 
記事カテゴリー: 
nakagawa-m

ECサイトの1/4が動画をサイト上で活用、サポタント調査結果 | ニュース | ネットショップ担当者フォーラム

10 years 6ヶ月 ago
動画の拡散で利用しているSNSはフェイスブックが5割で、Google+、ツイッター、インスタグラムと続いた

EC企業向け人材派遣などを行うサポタントは5月19日、ECサイトの動画活用状況のリサーチ結果を発表した。調査結果によると、ECサイトの約4分の1が動画を配信しているという。動画を導入しているECサイトの内、半数がECサイト上で動画を配信するほか、SNSを利用して拡散を図っていることがわかった。

2015年4月に、200のECサイトを対象に調査を実施。対象となったのは独自ドメインサイトで売り上げ上位とみられるECサイト。

調査対象サイトの「Youtube」を活用した動画再生数のTOP5を見ると、1位はスポーツ用品を使用したレッスンの動画、2位はアウトドアグッズを使用した遊びの様子など、商品を実際に利用している動画が人気となった。また、3位にはモデル着用イメージシーンだった。

動画配信状況

動画の配信状況を見てみると、200サイトの内、動画を導入しているのは24%。動画を導入しているサイトの内、SNSでも動画を配信しているのは47%となった。利用しているSNSはフェイスブックが最も多く5割。次いでGoogle+、ツイッター、インスタグラムとなった。

SNSへの動画配信状況と配信先内訳

サポタントではこうした調査結果から得たデータをもとに、動画を活用した集客方法を伝えるワークショップを6月20日に開催するとしている。

※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:ECサイトの1/4が動画をサイト上で活用、サポタント調査結果 | ニュース | ネットショップ担当者フォーラム
Copyright (C) IMPRESS CORPORATION, an Impress Group company. All rights reserved.

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ネットショップ支援会社を中心にEC業界にかかわる企業や人を取材していこうと思っています。

読んで少しでも経営に役立ったり、なるほどと言ってもらえるような記事の執筆を心がけます。

ニュース分類: 
記事カテゴリー: 
nakagawa-m

NHNグループが狙うゲームとECビジネスの相乗効果とは。旧SAVAWAY買収の理由 | 単発記事 | ネットショップ担当者フォーラム

10 years 6ヶ月 ago
NHN Play Artの代表取締役社長兼テコラス取締役を務める稲積社長とテコラスの中井専務へのインタビュー

オンラインゲームサービス「ハンゲーム」などゲーム事業を手がけるNHN PlayArtがEC支援の旧SAVAWAY(当時、現在はテコラス)を買収してから1年強が経過した。2015年1月にはNHN PlayArt傘下企業で旧SAVAWAYとITインフラ事業を展開する旧データホテルが経営統合。「テコラス」のEC支援事業として2月から、従来の受注・在庫・商品一元管理システムを大幅リニューアルした「TEMPOSTAR(テンポスター)」の提供を始めた。NHNグループがECの分野に参入したのはなぜか。今後の構想は。NHN PlatyArt・代表取締役社長でテコラス取締役を務める稲積憲氏、テコラスの中井健司専務執行役員に話を聞いてみた。

ゲーム事業とEC支援のビジネスで相乗効果を生み出す

――NHNPlayArtが旧SAVAWAYを買収し、EC分野に参入した理由を教えてください。

稲積憲氏(以下稲積) 旧NHN Japanが会社分割し、ゲーム事業を別会社化したのは2013年。NHN PlayArtのゲーム事業は13年間の運営で、ゲームのプラットフォームとして成長を続けてきました。ただ、近年はスマートフォンへのデバイスシフトなどがあり、デベロッパーという立場でもゲーム事業を強化していましたが、スマートフォン市場全体で見た場合のヒットの確率が狭まっているのが実情です。

より安定的に成長できる事業作りを手掛けることを考え、第一弾としてスマートコミックサービスのcomico事業を開始し、次にEC支援に関した新事業を手がけたいと考えていたところ、旧SAVAWAYとご縁があったわけです。

ゲーム会社とECって関連性がないって思いませんか? でも、ウェブやインフラのエンジニアを必要としていることなど共通点が多いんです。NHN PlayArtはデータ分析、マーケティングなどコンシューマー向けを得意としています。旧SAVAWAYはBtoB向けビジネスですが、その先には消費者が商品を購入します。NHN PlayArtのコンシューマー向けのノウハウと、旧SAVAWAYのサービスは相乗効果を生み出せると思ったんです。

NHN PlatyArt・代表取締役社長でテコラス取締役を努める稲積憲氏
NHN PlatyArt・代表取締役社長でテコラス取締役を努める稲積憲氏

――NHNグループのトップの目に、EC市場はどのように映っていましたか。

稲積 ネット業界の中でも大きな領域として「ゲーム」「広告」「EC」があると思います。特に、ECは今後もさらに大きくなる成長産業。そのなかで、旧SAVAWAYは多くのショップ様を支えてきました。NHNグループとして、ゲームの技術力などで旧SAVAWAYをバックアップできると考えました。

――旧SAVAWAYがNHNグループに入り、テコラスになって生まれた強みは何ですか?

中井健司氏(以下中井) それは、グループ内の技術力や、データホテルのインフラ運用力などをすべてグループ内でまかなえるようになったことです。EC市場の拡大に伴ってトラフィックが増え、開発の技術力、運用力、セキュリティの強化などが急務になっています。だからといって、対応できずに、ECサイトの運営をストップさせてしまうわけにはいかないんです。

SAVAWAY時代の開発スタッフは、保守&セキュリティ&開発など1人3役~4役をこなさなければならなりませんでした。今は、スタッフが自分の業務に集中して取り組むことができる環境になりました。

そして2015年2月、テコラスとして、従来の「サバスタ」をリニューアルし、「TEMPOSTAR(テンポスター)」をクラウド型で提供できるようになったことは、表に見えるシナジーとして最初のところでしょう。

テコラスの中井健司専務執行役員
テコラスの中井健司専務執行役員

――グループ入りは外部環境の変化もあったのですか。

中井 ええ。たとえば楽天市場では、2014年の流通総額が2兆円を超えました。いろんなイベントを組み合わせることでトラフィックを増やし、全体の底上げを図っている。私たちECのインフラサービスを提供している企業は、トラフィックのピークに合わせてサービスを対応しなければなりません。対応できなかったらショップ様の機会損失につながってしまうわけですから。

こうしたモールの動向、自社サイトも合わせて、私たちサービス提供側も、随時サービスを変更していかなければなりません。たとえば、マーケティングツールをモール側の仕組みにあわせていったり……。モール側の仕様変更のスピードも速くなっていますから。

仕組みにしっかりと合わせることも必要ですが、ショップ様が考えていることよりも1歩先を行くサービスを提供する責務もあります。ショップ様がやりたいことを実現できるようにするためには、先端の仕組みを作っていかなければならない。それを実現するには1社だけでは難しかったのです。

ゲーム事業をネットショップの集客装置に活用する可能性も

―― 一歩先を行くというところでは、今後は“海外”が重要なポイントになりそうですが。

稲積 NHNPlayArtの親会社であるNHN Entertainmentはここ1年で、米国、中国、韓国などのEC支援会社を買収したりしています。NHNグループでは各国のECと連携し、仕入れや、商品販売といった支援サービスをテコラスのクライアントに提供することも考えている。海外向けではシステム以上の付加価値を提供できるようになるはずです。

中井 確かに、日本のEC事業者は海外を見ています。この先3年でどんどんEC市場を取り巻く環境は変わっていきます。カートは自動変換がいいのか、翻訳サービスを提供できるようにした方がいいのか……。親会社のNHN Entertainmentは海外の流通にも詳しいので、連携できるように取り組んでいきたいです。

稲積 ネットのゲームに集中してきた私たちから見て、ECは成長余地が大きい。スマートコミックサービス「comico」は900万ダウンロード(2015年3月時点)を超えましたが、ショッピング分野も消費者が大きく動いています。ここ1年~2年はさらにダイナミックに動いていく市場でしょう。

ヤフーショッピングの無料化など、ネットショップの選択肢が増えてきています。私たちは一元管理のシステムのほか、ショップ様が成長していくために、将来的にはクロスボーダーのほか、別のソリューション展開も考えています。複合的にいろんなサービスを提供し、EC企業を支援していきたい。

NHNグループではコミックのようなメディアもあるので、スマホでの集客ツールとしてメディアをEC企業に活用してもらうことができるかもしれない。コンシューマー向けの施策でもいろんな方法がある。資金をショップの集客強化などにも投じていきたい

NHN PlatyArt・代表取締役社長でテコラス取締役を務める稲積憲氏とテコラスの中井健司専務執行役員
NHN PlayArtの本社がある虎ノ門ヒルズにて対談

――従来の受注・在庫・商品一元管理システムを大幅リニューアルした「TEMPOSTAR(テンポスター)」が2月にリリースしました。

稲積 特徴は、受注・在庫・商品など、それぞれ独立した機能を1つにパッケージ化したことです。クラウド型で提供し、わかりやすいUI(ユーザインタフェース)になりました。大規模EC企業から、これからECを始めるといった店舗も利用できるツールです。

規模が大きくなるとカスタマイズ需要が多くなります。基幹システムとの連携など、業務に合わせるための開発需要です。基幹系システムとの自動連携、CRM連携などの大規模なカスタマイズにも対応することなどは可能です。「テンポスター」はカスタマイズしながらアップデートも更新できるので、規模の大きい通販・EC事業者も利用しやすいツールになっています

中井 「テンポスター」は市場の半歩先を行くというところにパワーをかけています。NHNグループ入りしテコラスとして生まれ変わったことでトラフィックやインフラを支える部分などが強固になったので、サービスの広がり方を期待してほしい。

稲積 使い勝手をよくするためのサポートにも力を入れています。電話対応は20人規模で提供し、わからないこと、不満に思っていることなども取り入れ、改善できるような体制を作っています。

テコラスはEC支援の最良なプラットフォーマーになることをめざしている。ショップ様が要望するEC支援のサービスを開発・提供していくことが私たちの役割です。グループ全体で、クロスボーダーECを実現できる環境、他社にはない付加価値を提供していきますので、ご期待下さい。

中井 「テンポスター」はリリースされたばかりですが、クライアントとなるEC企業様にしっかりサービスを届けられるようにしていくことに注力していきます。「店舗と消費者をつなげるサービス」ということを念頭にいれ、グローバル環境などにも対応していきたいです。

※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:NHNグループが狙うゲームとECビジネスの相乗効果とは。旧SAVAWAY買収の理由 | 単発記事 | ネットショップ担当者フォーラム
Copyright (C) IMPRESS CORPORATION, an Impress Group company. All rights reserved.

単発記事

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約8年。まだまだ、日々勉強中。

瀧川 正実

アスクルがヤフーの連結子会社に、自社株買いでヤフーの議決権比率が上昇 | ニュース | ネットショップ担当者フォーラム

10 years 6ヶ月 ago
2012年に両社は業務・資本提携契約を締結、契約更改で事業の発展、連携の強化を図る

アスクルは5月19日、筆頭株主のヤフーとの業務・資本提携契約を更改すると発表した。両社は2012年の提携以降、日用品などのECサイト「LOHACO(ロハコ)」の共同運営で協力。契約更改で事業の発展、連携の強化を図るとしている。

あわせて、発行済み株式総数の6.2%にあたる340万株を上限に自社株買いを行うと発表。取得総額の上限は140億円。1株あたりの価値を高め、自己資本利益率(ROE)を含めた資本効率の向上などにつなげる。取得期間は5月21日から9月30日まで。

自社株買いが予定通り実施された場合、筆頭株主であるヤフーの議決権比率が上昇、議決権割合は現在の比率から約2.7ポイント上昇の約44.6%になる見通し。現在、アスクルはヤフーの持ち分法適用会社だが、国際会計基準(IFRS)上はヤフーの連結子会社になる。

両社は新たな資本関係を前提に、「LOHACO」の運営および集客力の強化などで緊密に提携することで合意している。

ヤフーとアスクルが強化する「LOHACO(ロハコ)」

アスクルとヤフーが強化する「LOHACO(ロハコ)」(画像は編集部がキャプチャ)

アスクルは2012年4月、ヤフーと業務・資本提携を締結。アスクルが第三者割当増資によって発行する全株式を引き受けたヤフーが筆頭株主となった。ヤフーが取得したのは議決権割合で41.9%。

※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:アスクルがヤフーの連結子会社に、自社株買いでヤフーの議決権比率が上昇 | ニュース | ネットショップ担当者フォーラム
Copyright (C) IMPRESS CORPORATION, an Impress Group company. All rights reserved.

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約8年。まだまだ、日々勉強中。

ニュース分類: 
記事カテゴリー: 
takikawa

通販荷物の配送料の値上げ予定はなし。日本郵便が行う8月の「ゆうパック」運賃改定 | ニュース | ネットショップ担当者フォーラム

10 years 6ヶ月 ago
事前メール通知サービスや代引き処理のスピードアップなども実施予定

日本郵便は2015年8月から「ゆうパック」の基本運賃を改定し、サイズや配送地域ごとに30円~320円、配送料を値上げすると発表した。「ゆうパック」の値上げは23年ぶり。ただし、基本運賃の改定は一般消費者向けで、法人との個別契約である通販荷物の運賃に関しては値上げの予定はない。

基本運賃の値上げの理由について日本郵便では、「安定的サービス提供を維持していく上で、人件費の高騰、運送費の上昇などに対応して、適正なコストを反映した運賃体系とするもの」(広報)と説明している。

法人との契約については「JPEXが清算されて郵便事業会社(当時)に吸収された頃から、利用条件に応じて個別に適正料金の見直しを実施しているため、今回合わせて値上げをすることはない」(同)としている。

また、今後についても、「オペレーション改善などを進めることで対応できる部分もあり、人件費、運送費が高騰していても、安易に法人向けの運賃をアップするようなことはしたくない」(同)と言う。

日本郵便では利便性を向上させるためのサービス改善を進めることも発表。ネット通販で商品購入時にメールアドレスを登録すると、商品発送時に配達予定日をメールで通知する「配達予定日時の事前メール通知サービス」を11月中旬以降、本格的に開始する。

また、代金引換の引換金送金処理のスピードアップ・振込先金融機関の拡大を実施する予定で、通販荷物の取り扱いの拡大につなげていく考え。

ゆうパックの改定後の基本料金

※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:通販荷物の配送料の値上げ予定はなし。日本郵便が行う8月の「ゆうパック」運賃改定 | ニュース | ネットショップ担当者フォーラム
Copyright (C) IMPRESS CORPORATION, an Impress Group company. All rights reserved.

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ネットショップ支援会社を中心にEC業界にかかわる企業や人を取材していこうと思っています。

読んで少しでも経営に役立ったり、なるほどと言ってもらえるような記事の執筆を心がけます。

ニュース分類: 
記事カテゴリー: 
nakagawa-m

ソフトバンクモバイルとヤフー、スマホで簡単にショッピングできるサービスを開始 | ニュース | ネットショップ担当者フォーラム

10 years 6ヶ月 ago
携帯電話契約時の顧客情報を利用して簡単にログインができるようにする

ソフトバンクモバイルとヤフーは5月19日、ソフトバンクのスマートフォン利用者向けに「Yahoo!ショッピング」が簡単に利用できる「モバイルeコマースサービス」を2015年10月から提供すると発表した。ヤフーIDを持っていなくても携帯電話契約時の顧客情報を利用することで、商品の購入ができるようにする。

ヤフーIDを持っていないソフトバンクモバイルユーザーが「Yahoo!ショッピング」へアクセスすると、携帯電話契約時の顧客情報をもとに、ランダムな文字列のYahoo! JAPAN IDを作成。ECショップがソフトバンクモバイルのキャリア決済「ソフトバンクまとめて支払い」に対応している場合、クレジットカードを登録しなくても携帯電話料金とまとめて支払うことができるため、簡単に商品を購入できる。

ソフトバンクモバイルとヤフーではこうした機能を「スマートログイン」と「スマート決済」という名称で押し出していく考え。

ただし、「Yahoo!ショッピング」では店舗が「ソフトバンクまとめて支払い」を導入するかどうか決めるため、すべてのショップで「スマート決済」に対応しているわけではない。10月以降も出店店舗に「ソフトバンクまとめて支払い」の導入は強制しないとしている。

新サービスの特徴についての説明

※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:ソフトバンクモバイルとヤフー、スマホで簡単にショッピングできるサービスを開始 | ニュース | ネットショップ担当者フォーラム
Copyright (C) IMPRESS CORPORATION, an Impress Group company. All rights reserved.

担当編集者のコメント: 

ヤフーとソフトバンクモバイルでは、今回のサービスを「モバイルeコマース革命」として発表したが、正直、2013年10月に発表した「Yahoo!ショッピング」の出店料金を無料化した「eコマース革命」ほどの影響力やインパクトは今サービスにはない。

「スマートログイン」はヤフーIDがなくても、ソフトバンクモバイルの顧客情報と連携することで簡単にIDを発行し、商品を購入できるようにするサービス。ヤフーIDを持っている人は多く、スマホでショッピングを利用するようなある程度のネットリテラシーのある人は、すでにヤフーIDを持っている可能性が高い。そのため、影響は小さいと考える。

また、「スマート決済」に関しては本文中にも触れたように、ショップが「ソフトバンクまとめて支払い」に対応する必要があり、現状では、それほど多くのショップで対応しているとはいえない状況といえる。

今後もヤフーとソフトバンクモバイルでは「モバイルeコマース革命」の施策を続けているとしており、今後の取り組みに期待したい。

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ネットショップ支援会社を中心にEC業界にかかわる企業や人を取材していこうと思っています。

読んで少しでも経営に役立ったり、なるほどと言ってもらえるような記事の執筆を心がけます。

ニュース分類: 
記事カテゴリー: 
nakagawa-m
確認済み
46 分 27 秒 ago
ネットショップ担当者フォーラム フィード を購読

人気記事トップ10

人気記事ランキングをもっと見る