ネットショップ担当者フォーラム

食品のEC・通販で口コミ・レビューは「購入に影響がある」と8割が回答。口コミ重視は約5割

1 year 6ヶ月 ago

「おとりよせネット」を運営するアイランドが実施した、食品のEC・通販における口コミ・レビューに関する調査結果によると、82%のユーザーが口コミやレビューが「購買に影響がある」と回答した。

調査は5月27日から6月18日までに「おとりよせネット」にてアンケートを実施。277人の男女から有効回答を得た。内訳は男性28%が女性72%、年代別では20代までが6%、30代13%、40代29%、50代31%、60代以上が20%。

口コミの内容が「購入の有無」に与える影響について聞いたところ、82%が「購買に影響がある」と回答した。理由としては「細かな消費者目線でお店の説明よりさらに身近に感じられる(50代・女性)」「最後背中を押してもらうような感じ(50代・女性)」「他の情報と比較して検討材料に(40代・女性)」「口コミの評価が悪い、または同じような意見が多い場合は購入を控える(30代・女性)」といった声が寄せられた。

「おとりよせネット」を運営するアイランドが実施した、食品のEC・通販における口コミ・レビューに関する調査結果
8割のユーザーが口コミの内容が購入に影響があると回答した

食品のEC・通販で重視している点についても聞いた。重視している点は「価格」が最多で60%超、次いで「送料」が60%弱となった。「口コミ」は約50%だった。

「おとりよせネット」を運営するアイランドが実施した、食品のEC・通販における口コミ・レビューに関する調査結果
重視ポイントは「価格」「送料」に次いで「口コミ」となった

食品のEC・通販においてユーザーが確認する口コミ件数については、「6~10件」を確認するというユーザーが最多で30%、次いで「1~5件」が21%。6件以上の口コミを参照するというユーザーが7割超を占めた。

「おとりよせネット」を運営するアイランドが実施した、食品のEC・通販における口コミ・レビューに関する調査結果
6件以上の口コミを参照するというユーザーが7割超を占めた

購入の後押しになる口コミとしては、「試食の感想(79%)」、「商品の中身の画像や感想(56%)」「詰め合わせなどの複数商品の味わい(45%)」が上位に並んだ。

試食した感想の口コミが購入の後押しになるというユーザーがダントツ

口コミを参考に購入した商品の満足度については、おおむね評判通りと感じているユーザーが82%を占めた。

「おとりよせネット」を運営するアイランドが実施した、食品のEC・通販における口コミ・レビューに関する調査結果
口コミを参照して実際に購買したユーザーの8割がおおむね評価通りと感じている
鳥栖 剛

LINEヤフーが「ふるさと納税」に本格参入。さとふるのOEM提供を受け「Yahoo!ふるさと納税」を展開

1 year 6ヶ月 ago

LINEヤフーがふるさと納税事業に本格参入する。2024年冬に「Yahoo!ショッピング」上で「ふるさと納税」ができる「Yahoo!ふるさと納税」サービスを始める。ソフトバンクグループで「ふるさと納税」事業などを手がける、さとふるのOEM提供を受け実現する。

LINEヤフーがふるさと納税事業に本格参入する。2024年冬に「Yahoo!ショッピング」上で「ふるさと納税」ができる「Yahoo!ふるさと納税」サービスを始める
LINEヤフーはふるさと納税事業に本格参入する

「Yahoo!ショッピング」には現在、「ふるさと納税」のポータルサイト「さとふる」「ふるさとチョイス」「ふるなび」が出店して約150万商品を掲載している。そのため、「Yahoo!ショッピング」を活用して「ふるさと納税」を行える仕組みだったものの、返礼品選択後の決済や税金の控除手続きを各ふるさと納税事業者のポータルサイトに遷移して手続きする必要があり、利便性やわかりやすさに課題があった。

新たにスタートする「Yahoo!ふるさと納税」は、「手続きすべてスマホで完結」をコンセプトとし「Yahoo!ショッピング」内で各種手続きを完結できるようにする。確定申告不要で寄附金控除が受けられるワンストップ特例制度の電子申請については「Yahoo!ショッピング」アプリとマイナンバーカードがあれば簡単に手続きできる機能を導入する。寄付金控除証明書の発行もできるようにする予定。

LINEヤフーがふるさと納税事業に本格参入する。2024年冬に「Yahoo!ショッピング」上で「ふるさと納税」ができる「Yahoo!ふるさと納税」サービスを始める
「Yahoo!ふるさと納税」の画面イメージ

「Yahoo!ふるさと納税」は、ソフトバンクグループのさとふるとOEM連携してサービスを提供する。さとふるを利用する自治体は、追加契約などを行わずに掲載チャネルを拡大することができる。返礼品の掲載情報や寄附情報も一元管理し簡単に運用できるとしている。LINEヤフーでは、Yahoo! JAPANやLINEアプリからの送客も計画しており、ふるさと納税の活性化を図っていく考え。

なお、さとふるが「Yahoo!ショッピング」内に出店している「Yahoo!ショッピング版さとふる」からの寄付受け付けも継続するとしている。

鳥栖 剛

クラウドEC構築プラットフォーム「メルカート」、プログラム不要の「ノーコード」コンテンツ作成機能

1 year 6ヶ月 ago

ecbeing傘下のエートゥジェイは8月21日、クラウドECサイト構築プラットフォーム「メルカート」に、プログラムが不要で簡単にコンテンツを作成できる「ノーコードCMS機能」の提供を開始したと発表した。

「メルカート」に実装した「ノーコードCMS機能」は、ドラッグ&ドロップやビジュアルエディタなど、簡単な操作で容易にテキストや画像の追加、レイアウトの変更などを行うことができる機能。

Webページのデザイン性を高めるには通常、HTMLやCSS、JavaScriptなどを用いたコーディング作業が必要となる。さらに、テキストの追加や編集、レイアウトの変更といった細かい調整を行うたびにソースコードを書き換える必要があった。

エートゥジェイはこうした課題を解決するために「ノーコードCMS機能」を実装。専門知識を必要とせず、誰でも簡単に短時間でコンテンツを作成できるようにした。

ecbeing傘下のエートゥジェイは8月21日、クラウドECサイト構築プラットフォーム「メルカート」に、プログラムが不要で簡単にコンテンツを作成できる「ノーコードCMS機能」の提供を開始した
「ノーコードCMS機能」実装のイメージ

商品ページだけではなく、カテゴリページや静的フリーページ、メルマガなどのCMS機能で利用可能。対象となる機能は商品ページ・カテゴリページ・イベントページ・ジャンルページ・各種テンプレート・LPページ・フリーページ。「『メルカート』のあらゆるCMS機能において作業効率の大幅なアップすることが可能になった」(エートゥジェイ)と言う。

「メルカート」は販促・CRM機能一体型のクラウドECサイト構築プラットフォーム。ecbeingが提供するECサイト構築パッケージ「ecbeing」の成功実績をベースに開発した。2023年7月にシステムを全面刷新。多彩な機能性や操作性に優れたUI、万全のセキュリティ、システムの自動更新、集客からCRMまでサポートする専門チームなどを通じて、顧客のECサイトにおける課題を解決している。

松原 沙甫

【LINEギフトの成長戦略】年間約1900万人が使うLINEギフト、前年比30%成長の流通総額をめざす今後の事業計画とは

1 year 6ヶ月 ago

LINEヤフーはこのほど、「LINE」アプリを通じてギフトを贈れるサービス「LINEギフト」の事業説明会を実施し、ユーザー数の拡大などで今後5年間の流通総額を前年比30%以上の成長を続けていく計画などを発表した。

流通総額の拡大は、利用者数、リピート利用、購入単価アップで実現していく。

LINEヤフーが「LINEギフト」の領域で掲げる事業目標(画像はLINEヤフーの説明会資料から編集部がキャプチャ)
「LINEギフト」の事業目標(画像はLINEヤフーの説明会資料から編集部がキャプチャ)

「LINEギフト」の年間利用者は約1900万人。累計ユーザー数は3500万人超、「LINE」ユーザーの約5人に1人が利用している。サービスの強みは、相手の住所がわからなくてもギフトを贈ることができること。

2024年3月期(連結)の流通総額は前期比29%増で推移。2023年4-6月期(第1四半期)と2024年4-6月期(第1四半期)の比較では、流通総額は42%増だった。

「LINEギフト」の流通額推移(画像はLINEヤフーの説明会資料から編集部がキャプチャ)
「LINEギフト」の流通額推移(画像はLINEヤフーの説明会資料から編集部がキャプチャ)

EC業界における「LINEギフト」の特徴は次の3点。

  • 他サイトとの比較検討や離脱が起きにくく、即決購入につながりやすい
  • ユーザーにとってはギフトがきっかけとなり、通常の買い物とは異なるため、ほかのECとのカニバリゼーションが起きづらい
  • 顧客接点の拡大、ブランドイメージのアップに寄与する
EC業界における「LINEギフト」の特徴(画像はLINEヤフーの説明会資料から編集部がキャプチャ)
「LINEギフト」の特徴(画像はLINEヤフーの説明会資料から編集部がキャプチャ)

など、「LINE」起点の購入を促進するため、2025年3月期内に「LINE」での「ショッピングタブ(仮称)」の新設を予定している。

「ショッピングタブ(仮称)」のイメージ(画像はLINEヤフーの説明会資料から編集部がキャプチャ)
「ショッピングタブ(仮称)」のイメージ(画像はLINEヤフーの説明会資料から編集部がキャプチャ)

説明会には「LINEギフト」導入事業者としてヤッホーブルーイングの担当者などが登壇。ギフトを通じた新たなファンの獲得、ブランド認知・イメージの質がアップしたことなどを説明した。

ヤッホーブルーイングの「LINEギフト」の活用効果(画像はLINEヤフーの説明会資料から編集部がキャプチャ)
ヤッホーブルーイングの「LINEギフト」の活用効果(画像はLINEヤフーの説明会資料から編集部がキャプチャ)

「『LINEギフト』経由でこんなにもたくさん売れるんだ」と素直に驚きました。ヤッホーブルーイングのビールを飲んだことがある人が、まだ飲んだことがない人に贈ってくださることも多くあり、自社のファンを増やしていくことにつながっている実感があります。(ヤッホーブルーイング YES! 通販団星組(EC事業ユニット)ユニットディレクター 植野浩樹氏)

LINEヤフー LINEギフト ヤッホーブルーイング 事業戦略
ヤッホーブルーイングの植野氏(写真右)
高野 真維

モバイルアプリを運用すると売上成長率は高くなるのはホント? 米国市場データに学ぶモバイルコマースの現状 | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

1 year 6ヶ月 ago
米国では、モバイルアプリを導入している小売事業者は、未導入の事業者よりも売上成長率が高くなっているようです。米EC専門誌のレポートから解説します

EC事業者にとって、モバイルアプリの開発・導入は当たり前になりつつあります。顧客にとってアクセスしやすく、売上アップにも貢献するからです。米国のEC専門誌『Digital Commerce 360』によるデータとその分析によると、モバイルアプリを導入している小売事業者は、未導入事業者よりも高い売上成長率を記録しています。記事ではデータを基に、モバイルアプリに関する米国小売事業者の実情を解説します。

米小売事業者によるモバイルコマースへの投資額は4480億ドル

米国の小売事業者はモバイルアプリの開発・提供への投資を続けています。デジタル市場の調査を行う米Comscore(コムスコア)が2024年初頭に発表したレポートによると、米国事業者におけるモバイルコマースへの投資額は2023年に4480億ドルへ達しました。

モバイルアプリ実施企業と非実施企業の差

ただし、『Digital Commerce 360』が北米の小売事業者を年間Web売上高でランク付けしたデータベース「北米EC事業トップ1000社 2024年版」によると、全ての小売事業者が自社のモバイルアプリを通じて商品を販売しているわけではありません。

2024年にデータベース内で、最も高い業績を上げているECサイトのうち、モバイルアプリを使用している企業の割合と、モバイルアプリを使用していない企業と比較して、それぞれがどの程度の業績を上げているかを分析しました。

分析結果によると、ECサイトのトラフィックアップにモバイルアプリが大きく影響していることがわかりました。

『Digital Commerce 360』が「Similarweb」でデータ分析したところ、2023年の小売事業者トップ1000社に入っている事業者のユーザーは、ECサイトに訪れたユーザーのうち69.2%がスマートフォンやタブレットからのアクセスでした。

このことは、消費者に自社のサービスや商品を販売する上で、これらのデバイスからアクセスしやすくすることが不可欠であることを示しています。

トップ1000社のデータベースにおいて、自社独自のモバイルアプリを持つ小売事業者の順位の中央値は209位、アプリを持たない小売事業者の中央値は同584位でした。

独自のモバイルアプリを運用している小売事業者は、オンライン販路での販売が平均して多いため、そのことがデータベースでの上位ランクに上がっていることに貢献しているのです。

2022年~2023年における、トップ1000社に占めるモバイル端末からのトラフィックのシェア/業種別の中央値(細部は編集部が調整を追加。出典:『Digital Commerce 360』によるSimilarweb社のトラフィックデータの分析結果)
2022年~2023年における、トップ1000社に占めるモバイル端末からのトラフィックのシェア/業種別の中央値(細部は編集部が調整を追加。出典:『Digital Commerce 360』によるSimilarweb社のトラフィックデータの分析結果)

モバイルアプリ導入企業の売上成長率は+3.2ポイント

小売事業者トップ1000社のうち、モバイルアプリを導入している事業者は、アプリを導入していない小売事業者よりも全体的に高い成長率を示しています。

モバイルアプリを導入している小売事業者の平均的な売上成長率は前年比7.4%増で、アプリを導入していない小売事業者の同売上成長率は同4.2%増でした。

もちろん、すでに成功している小売事業者は、アプリの開発や保守に多くのリソースを割いています。モバイルアプリを導入している小売事業者は全体的に市場で優位に立っています。

この記事は今西由加さんが翻訳。世界最大級のEC専門メディア『Digital Commerce 360』(旧『Internet RETAILER』)の記事をネットショップ担当者フォーラムが、天井秀和さん白川久美さん中島郁さんの協力を得て、日本向けに編集したものです。

Digital Commerce 360

【小売業界平均年収ランキングTOP10】1位はファーストリテイリングで1147万円、2位はクリエイトSDホールディングス

1 year 6ヶ月 ago

セールスチームのデータベース「SalesNow」を展開するSalesNowは、株式を上場している小売企業の平均年収ランキングトップ10を発表した。

小売業界の平均年収トップは、ユニクロやジーユーを傘下に持つファーストリテイリングで平均年収額は1147万6000円。2位はドラッグストアや調剤薬局、介護事業を展開するクリエイトSDホールディングスで平均年収額は1127万円だった。この2社の平均年収は1000万円を突破している。

株式を上場している小売企業の平均年収ランキングトップ10
企業データベース「SalesNow DB」から小売業界の平均年収ランキングTOP10を抽出した

3位は綿半ホールディングスで年収額は857万1000円。小売・建設・貿易事業を展開する綿半グループを統括する持株会社で、家電ECの綿半ドットコム(旧アベルネット)、インテリア家具のECなどを手がけるリグナ、ホームセンターを展開する綿半ホームエイド、綿半パートナーズ、大洋、綿半三原商店などを傘下に抱える。

4位は、“シニア通販の雄”と言われるハルメクホールディングスの851万4000円だった。コンテンツ事業、通販事業、店舗事業、コンサルティング・広告代理事業、ヘルスケア事業を展開する。発行する月刊誌「ハルメク」は、国内女性誌で発行部数No.1の実績を誇る。

5位はマツキヨココカラ&カンパニーで、平均年収は884万7000円。ドラッグストア運営のマツモトキヨシグループとココカラファイングループを中心とする持株会社で、グループ会社は、MCCマネジメント、マツモトキヨシグループ、ココカラファイングループ。

6位以下の企業と平均年収額は次の通り。

  • 6位;ジンズホールディングス→847万7000円
  • 7位;イオン→838万7000円
  • 8位;エイチ・ツーオー・リテイリング→816万5000円
  • 9位;フジ→808万1000円
  • 10位;ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス→800万円
松原 沙甫

アパレルECのyutoriが始めた幹部メンバーを募る「やさしい幹部採用」とは

1 year 6ヶ月 ago

東証グロース上場のアパレルEC企業yutoriが採用戦略を強化している。8月20日からはリーダー・プロデューサー職に特化した採用活動「やさしい幹部採用」を開始した。

yutoriは「9090」「HTH」「Younger Song」「PAMM」などZ世代向けのファッションブランドを30以上を展開する。2023年12月に東証グロース市場に上場、2024年3月期の売上高は前期比74.9%増の43億2000万円と急成長を果たしている。

直近ではアパレルブランド「Her lip to」を展開し元AKB48の小嶋陽菜氏が代表取締役CCOを務めるheart relationを子会社化し話題となった。2024年7月の時点で、yutoriの従業員数はアルバイトを除き約70人、平均年齢は25.3歳。

急成長を果たす一方、幹部クラスの人材不足が課題になっているという。さらなる成長と事業の拡大をめざすなかで「やさしい幹部採用」と銘打ち、若手社員の才能を引き出すリーダー・プロデューサー職の採用を強化する。「やさしい幹部採用」は、事業の成長を推進する「つよさ」と若手の才能や個性を引き出す「やさしさ」を兼ね備えた人材を募集するとしている。

募集するのは「ブランドMD」「ブランドプロデューサー」「YZ STORE統括責任者」「海外事業責任者」「YouTube事業プロデューサー」の5職種。年収の幅は500万~900万円で勤務地は都内・下北沢の本社。雇用形態は正社員となる。採用フローは「担当メンバー面談」「課題面談」「役員面談」の3段階。想定する年齢については、同社の片石貴展社長は自身のX(旧Twitter)アカウントの投稿で「20代後半-30代後半のプロデューサー職を募集」としている。

「ブランドMD」はyutoriブランドの新商品構成の企画立案や商品動向・売上データ分析、 販売計画立案をするマーチャンダイザー。「ブランドプロデューサー」はブランドの世界観を作りながらチームをプロデュースし、ブランドの未来を描くプロデューサー。「YZ STORE統括責任者」は、同社の統合ECサイト「YZ STORE」の責任者ポジション。ブランドの各店舗とも連携をしながら、ECの数値分析、CRM/デジタルマーケティング/販売施策などによる売り上げを最大化させるwebマーケターを募る。「海外事業責任者」としては立ち上げフェーズである台湾・韓国事業の責任者を募集。「Youtube事業プロデューサー」は同社のYouTubeチャンネル「ゆとらない日々」の企画提案や制作進行の統括、チャンネルの成長を担うプロデューサー。

yutoriでは、今回募集する幹部メンバーは「経営陣と近い距離で働くことで、組織の戦略やビジョンを深く理解し、事業の成長に携わる機会が得られる」としている。

鳥栖 剛

コーセー、コスメデコルテの会員プログラムを刷新。実店舗・ECの顧客情報を一元化

1 year 6ヶ月 ago

コーセーは9月30日から「コスメデコルテ」の新たなメンバーシッププログラム「CLUB DECORTÉ」を始める。実店舗とECの顧客情報を一元化し、購入金額やレビュー投稿で貯まるポイントに応じた特典などを進呈する。

コーセーは9月30日から「コスメデコルテ」の新たなメンバーシッププログラム「CLUB DECORTÉ」を始める
「CLUB DECORTÉ」は9月30日からスタートする

コーセーはこれまで、「コスメデコルテ」のメンバーシッププログラムとして「Maison des FLEURS(メゾン・デ・フルール)」を提供してきた。旧プログラムでは店舗ごとの購入金額に応じた特典進呈などの施策にとどまっており、実店舗とECの購買情報の一元化などはできていなかった。

新たなプログラム「CLUB DECORTÉ」は顧客情報を一元化、オンライン・オフライン問わずユーザーがどの店舗で商品を購入してもポイントを付ける。また、商品の購入金額だけではなくメルマガ登録や商品レビュー投稿でもポイントを付与する。

獲得したポイント数に応じてメンバーランクが決まり、ランクに応じた限定サービスを利用することができるようになる。また、1年間(毎年1月1日から12月31日)で獲得したポイントに応じて特典を進呈する。

新プログラムのポイント積算は9月30日から開始。サービスや特典の提供は、2025年1月以降を予定としている。ポイントの取得条件としては、コーセーの各サイトに共通でログインできる「KOSÉ ID」を取得し、「CLUB DECORTÉ」と連携する必要がある。

「コスメデコルテ」は2020年にブランド誕生50周年を迎えた。実店舗での対面販売を中心に行ってきたが、2021年に公式ECサイト「コスメデコルテ 公式オンラインブティック」を開設。対面販売と相互連携しながら、顧客ニーズに沿ったサービスを提供してきた。近年は10代~20代の若年層も増加したり、単品からシリーズで揃えて購入など購買行動も多様化しているという。

コーセーでは顧客情報の一元化を進めており、2021年6月からはコーセーグループの各サイトにログインできる統合アカウント「KOSÉ ID」の提供を開始している。これまでブランドごとなどに分かれていたアカウントと 「KOSE ID」への連携は各ECサイトごとに手続きする必要があるという。

鳥栖 剛

マッシュスタイルラボのECはなぜ伸びている? 「ネットショップ担当者アワード」最優秀賞を受賞した責任者に聞いてみた

1 year 6ヶ月 ago
「ネットショップ担当者フォーラム」が2023年に初開催した、EC業界で活躍する“人”の取り組みを顕彰する「ネットショップ担当者アワード」でMVPを受賞したマッシュスタイルラボ EC事業本部 EC事業部長の今井貴大氏に成長の秘訣を聞いた

EC業界で活躍する“人”の取り組みを顕彰する「ネットショップ担当者アワード」で、最優秀賞の「ネットショップ担当者アワード(MVP)賞」を受賞したマッシュスタイルラボ EC事業本部 EC事業部長の今井貴大氏。アフターコロナの市況に移行した後もEC事業の売上高は2ケタ成長を維持し、グループのEC事業拡大に貢献したことが評価ポイントとなった。EC事業成長の立役者となった今井氏にインタビュー。これまでの軌跡やEC事業を運営することの難しさ、課題まで広く語ってもらった。

マッシュスタイルラボEC事業本部EC事業部長の今井貴大氏(画像中央の男性)
マッシュスタイルラボEC事業本部EC事業部長の今井貴大氏(画像中央の男性)

コロナ禍後も2ケタ成長し続けるEC事業

マッシュグループでファッション事業を担うマッシュスタイルラボは、「スナイデル」「ジェラート ピケ」などレディースブランドを中心に20を超えるブランドを展開している。今井氏は2020年4月、EC事業の責任者に就任。以来、ブランドのオフィシャルサイト16サイトの責任者を務めている。

EC業界の“スゴい人”を表彰する「ネットショップ担当者アワード」、自薦・他薦の応募を受付中!

EC業界で活躍する人を表彰し、業界発展への貢献をめざす「ネットショップ担当者アワード」。2024年11月開催の第2回表彰にあたり、あなたの応募をお待ちしています!
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実店舗の営業責任者をしていた経験を生かしたコロナ禍における店舗スタッフのオンラインでの活躍の場作りや、ブランドや事業を横断して買い物できるアプリのローンチをけん引するなど、顧客にとって「買い物しやすい」「毎日楽しめる」設計作りを強化し、グループのEC事業拡大に貢献してきた。

マッシュスタイルラボ EC事業本部 EC事業部長の今井貴大氏
マッシュスタイルラボ EC事業本部 EC事業部長の今井貴大氏

多くの企業がコロナ禍の影響を大きく受けた2022年8月期に、マッシュグループのEC事業売上高は前期比約30%増となった。

グループ全体の売り上げは、直近の決算となる2023年8月期、同11%増の1134億円に達した。「EC事業の成長は、アフターコロナによる店舗営業の再開によりコロナ禍当時と比べると緩やかになったものの、増収増益で推移しています」(今井氏)

マッシュスタイルラボが運営するファッションブランドの1つ「スナイデル」の自社ECサイト
マッシュスタイルラボが運営するファッションブランドの1つ「スナイデル」の自社ECサイト

EC事業の特徴には、売上高の規模だけでなく、EC化率の高さもあげられる。EC化率は月間36%~38%台を維持。コロナ禍の2021年~2022年でのEC化率は40%に到達していた。

今後も同様に30%台後半から40%台をキープしたいと考えています。(今井氏)

ECと店舗の両方で使いたくなるアプリを設計

EC事業成長の要因の1つに、アプリのリリースがあげられる。マッシュグループは2022年、公式アプリ「マッシュストア」をリリース。今井氏はこのアプリの運用責任者も務めており、立ち上げにも大きく貢献した。

「マッシュストア」はファッションのみならず、ビューティーやライセンス事業などグループのオリジナルブランドを横断して買い物できるマッシュグループ公式アプリという位置付け。リアル店舗への来店機会の増加をめざして、現在地から近隣のマッシュグループ運営店舗の一覧が閲覧できるマップ機能も搭載している。

2022年にリリースしたアプリ「マッシュストア」
2022年にリリースしたアプリ「マッシュストア」

アプリを開発する際、一般的に使いやすさに比重を置きすぎるとブランドの世界観が薄れてしまいやすい。一方で、デザインやブランドの世界観を押し出すことにこだわりすぎると使いにくくなる。「マッシュストア」はそのバランスを取った。

店舗で使えるクーポンの配布など、ECだけでなく実店舗でも使えるような機能を付けて、お客さまがチャネルをまたいで使えるアプリをめざしています。お客さまにとって「デザインがちょっと可愛くてテンションが上がる」アプリがあることで、ECと店舗の両方で使いたくなるアプリになるよう設計しました。(今井氏)

マッシュスタイルラボ EC事業本部 EC事業部長の今井貴大氏

デイリー使いを狙った「お天気機能」を実装

アプリ強化の一環として、2023年10月に「お天気機能」を実装した。天気予報を確認できたり、利用者の位置情報に合わせた天気を表示。それに加えて、気温に合わせたコーディネートや、時間帯によって変化する天気に対応できる着こなしを提案する。

アプリに出てくるコーディネートは、スタッフによるスナップをその日の気温に合わせて紹介しています。マンスリーのアクティブ率は30%ほど。お客さまにとってデイリーで使いやすい機能を実装したことで、アクティブ率が急激に上昇しています。(今井氏)

ダウンロード数、アクティブ率にも手ごたえ

「お天気機能」は販売に直結する機能ではないため、通常、ショッピングを主体としたアプリに実装するケースは少ない。顧客が毎日アプリを閲覧して楽しみながら、ファッションについて意識してもらえるように実装した機能なので、アプリによる売り上げへの影響というよりは、アクティブ率の向上につながることを目的としている。

「マッシュストア」アプリに追加実装した「お天気機能」
「マッシュストア」アプリに追加実装した「お天気機能」

その成果は確実に現れているようだ。アクティブ率の向上に加えて、ダウンロード数は130万超となっている。さらに、1年間に複数ブランドで合計2回以上購入した顧客は12%にのぼる。アプリ導入前は5%だったため、比較すると2倍以上進捗している。

お客さまがアプリをダウンロードするタイミングは、店頭が約9割。店舗スタッフがダウンロードを呼びかけた成果が大きく、アプリがECだけでなく店舗にとってもプラスの存在となっていることの表れだと感じています。(今井氏)

ファッション領域とビューティー領域の相互作用

マッシュスタイルラボは2022年、ファッション領域とビューティー領域の会員データ統合に着手した。CRMに対する取り組み強化を狙ったもので、両領域の相互送客を図る。

組織としてもCRM室を立ち上げてMAツールを導入したほか、メルマガ、プッシュ通知、LINEを使った相互コミュニケーションの充実に取り組んでいる。今期のEC事業においては、それによる成果が顕在化することを期待している。

すでに、データ統合による効果は徐々に現れており、その1つが合わせ買いの増加につながっている。たとえば、ファッションブランド「スナイデル」には、「スナイデル ビューティ」というビューティーブランドがあるが、既存の「スナイデル」顧客への的確なアプローチや、ファッションからの派生を軸としたブランディングが奏功し、「スナイデル ビューティ」の限定販売品が30分で完売することもあるという。

そのときは1万2870円の化粧品セットを100個用意していたのですが、30分で完売しました。普段ファッションアイテムを購入している顧客層が、化粧品セットだけを購入するのは異例。ファッション領域とビューティー領域の相互作用には大きな可能性があると感じました。(今井氏)

MVP受賞者が語る「ECならではの楽しさ」

今井氏によると、マッシュスタイルラボのEC事業はここ数年間、新卒で入社した人材が徐々に主力となってきている。

一見すると、外部から中途人材を獲得する方が効率的だと思われやすい。しかし、マッシュスタイルラボでは、時間をかけてでも新卒の社員を生え抜きで育成することが大きな成果に直結することを実感している。未経験から自社で育てることで、人材が会社のブランドや風土をより深く理解し、実践にも生かせると判断している。

EC事業ならではの業務の特徴も、若手の人材にとってモチベーションアップにつながっている。今井氏はEC事業の業務について、①サイトの利便性向上につながる工夫など、軽いフットワークで動ける ②成果が出やすい ③個人で取り組んだことが売上高などの数値的実績として返ってきやすい――ことなどを筆頭にあげている。

サイト改修、広告運用、UI・UXの改善などによって劇的に効果が出ることがあるので、やりがいを感じることができます。また、新しい技術に触れてそれを業務に取り込んでいけることも楽しさを感じるところ。新しいツールを導入して成果につながったとしても、EC担当者にしか明確な理由はわからないですから。実績として成果につながると、事業部内やブランド担当者とうれしさをかみしめています。(今井氏)

マッシュスタイルラボ EC事業本部 EC事業部長の今井貴大氏

必要なのは「ブランド理解」「数字の裏側を考える力」

一方で、EC事業を運営することの難しさや課題についても指摘する。その1つとして数字、つまりデータに惑わされないことを課題としてあげる。

たとえば、広告のROAS(費用対効果)やCTR(クリック率)などのデータは、取引先である代理店などからは一見、良い数値が返ってくるが、その裏側まで読まないと、成果の誤認やコストの増加につながる危険性があるという。

その一例として語るのが、ファッションブランド「ジェラート ピケ」の事例だ。「ジェラート ピケ」の場合、広告費やリスティングといったROASのデータは圧倒的に高いという。しかし、「広告費やリスティングといった施策が効果をあげているというよりも、ブランドそのものの知名度が影響していると思われます」と指摘する今井氏。「ジェラート ピケ」の場合、自然検索の結果で検索上位に表示される。その影響で広告数値にも良い影響が表れている可能性が高いからだ。

ブランドそのものの知名度が高く、ネイティブな流入が多い「ジェラート ピケ」
ブランドそのものの知名度が高く、ネイティブな流入が多い「ジェラート ピケ」

そこで、今井氏は「ジェラート ピケ」の広告やリスティングを停止し、その影響で顧客流入数が減少するかどうかをテストした。その結果、流入数の減少にはつながらなかったという。また、人気アプリ『Pokémon Sleep(ポケモンスリープ)』とのコラボ商品を展開すると、サーバーがダウンするほど自然検索が殺到するという。こうした現象も、広告の効果はほとんど影響していないと見ている。

広告運用が得意な代理店や担当者が画一的なコンサルティングをしたとしても、ブランドのことも熟知していないと正確な理由までは分析できないと思います。私たちには「良い結果が出ました」というレポートしか来ませんが、その裏付けを取るために、もう一歩踏み込んで考える必要があるので、EC事業はその判断が難しさであり、腕の見せどころでもあると思っています。(今井氏)

松原 沙甫

ディノスが始めた法人向け家具レンタルサービス「flect Biz(フレクトビズ)」とは?

1 year 6ヶ月 ago

DINOS CORPORATION(ディノス)は8月1日、法人を対象とした家具のレンタルサービス「flect Biz(フレクトビズ)」を開始した。

ディノスで販売している家具を中心にレンタルサービスを展開。1万点以上のディノスの新品家具からレンタル品が選べる。さらに、クライアントである法人の要望によって契約案件に対応したブランド家具の提案も可能だ。

レンタル期間は最短3か月から最長で5年、中途解約もできる。レンタル家具導入までのプランから、導入後のアフターサポートまでプロがきめ細かく対応。レンタル期間終了後は、レンタルの延長・返却・買い取りから選択でき、使い終わった家具は「flect Biz」がリユースして次世代のために家具資源として活用する。

レンタルのため利用する法人はイニシャルコストが削減できるほあか、ランニングコストを把握。固定資産税の申告や納付、損害保険等の手続きも不要となる。さらに、クライアントの予算に合わせてレンタル期間を調整することも可能だ。

レンタルと購入の比較 DINOS CORPORATION(ディノス)は8月1日、法人を対象とした家具のレンタルサービス「flect Biz(フレクトビズ)」を開始
レンタルと購入の比較

ディノスは2017年、消費者向けに家具のレンタルサービス「flect(フレクト)」を開始。家具を試してから購入するという選択肢の提案が顧客ニーズにマッチし、順調に業績を伸ばしている。

「flect」について、サービス開始当初から法人向けレンタルへの要望が寄せられていた。この声に対応するため4月、法人向けに家具のレンタルサービス「flect Biz」のテスト運用を開始していた。

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6/25 15:12610110
松原 沙甫

「物流2024年問題」が気になる今こそ押さえておきたい、費用対効果の高い自社ECサイト構築&運営のポイントとは?【基礎解説】

1 year 6ヶ月 ago
ドライバー不足の深刻化で運賃の値上げなどが懸念されるなか、ユーザーに自社商品やサービスを選んでもらえる費用対効果の高いネットショップの構築・運営が重要です。そのコツやポイントを解説します【前編】

2024年4月からドライバーの時間外労働の上限が変更されたことで、ドライバー不足が深刻化、輸送運賃の値上げや配達遅延の増加が想定される「物流2024年問題」。EC・通販事業者にとって送料の上昇は利益率の悪化などに直結するため、無視できない大きな問題です。このような状況下だからこそ、自社の商品を選んでもらえるような魅力の提供、顧客を継続的に獲得していくことが重要です。そのためのECサイトを構築・運営するための基礎をお伝えします。

「物流2024年問題」がEC・通販事業者に与える影響とは?

「物流2024年問題」とは、トラックドライバーの時間外労働が大幅に制限されることによって発生する問題のこと。2024年4月からドライバーの時間外労働の上限が年間960時間に設定され、長時間労働が是正されることとなりました。

これにより、ドライバー不足が深刻化し、即日・翌日配送などのサービスを提供できなくなる可能性などの問題があがっています。

気になる輸送運賃の値上げについては、ヤマト運輸では4月1日から一部サイズやクール便での運賃値上げ、西濃運輸は6月1日から一般便・宅配便の料金値上げなどが行われており、EC・通販事業者への影響が少なからず発生していると言えます(参考:ヤマトホールディングス プレスリリース:2024年4月1日から宅急便の届出運賃・料金を改定、西濃運輸についてのお知らせ:運賃改定のお知らせ 新届け出運賃(24年運賃)の適用を開始)。

ドライバーの長時間労働の是正による影響 ペライチ ネットショップ構築・運営
ドライバーの長時間労働の是正による影響

EC担当者が知っておくべきECサイト運営の特徴と対策

「物流2024年問題」によるコスト増など、EC事業者には大きな逆風が吹いています。こんな環境下だからこそ、ユーザーに自社商品・サービスを選んでもらえるような費用対効果の高いECサイトの構築・運用が重要になります。ECサイトの運営は次の4業務で大きく構成されています。

  • ECサイトの構築・維持
  • 商品の仕入れ・生産・在庫管理
  • 受注・発送業務
  • 集客のためのマーケティング施策

ここでは「ECサイトの構築・維持」にフォーカスします。当然ながら、実店舗での販売とネット販売は顧客体験が異なるため、ECサイト運営の特徴を知り適切に対策することが、その後の継続的な売上向上に寄与します。

モールECと自社ECサイトの違い

「楽天市場」「Amazon.co.jp」「Yahoo!ショッピング」といったモールECと、自社で運営するECサイトの違いをまずは理解しましょう。ECモールと自社ECでは決済手数料、システム使用料などの固定費、変動費に大きな違いがあります。

簡単にモールECと自社ECのメリット・デメリットを比較すると次のようになります。

モールECと自社ECのメリット・デメリットの比較 ペライチ ネットショップ構築・運営
モールECと自社ECのメリット・デメリットの比較

これらの特徴を理解してモールECと自社ECを使い分けることが、利益率向上と売上向上には重要です。

たとえば、集客力が期待できるモールECのみで販売し、モール内の広告宣伝費などにも投資していく場合、売上向上に伴って利益率が低下する場合もあります。なぜなら、モールECには集客がしやすいというメリットがある半面、販売手数料が高い(8%~15%程度)というデメリットがあるからです。また一般的に広告への投資は、投資額に比例して売り上げが拡大するのではなく、投資額が増えるほど効果は下がっていくと言われています。

そのため、モールEC内での売り上げを伸ばそうとすればするほど、売り上げに対する投資額が増え、利益率が下がってしまう可能性があるのです。

また、モールECでは価格競争が起きやすくなります。商品比較がしやすいこと、ページデザインに制約があることから、「こだわりの商品の魅力を感じてもらい、適切な価格で購入してもらう」ことは難しいかもしれません。

モールECと自社ECの役割分担

そこで、それぞれの特徴を生かした使い分けの方法をいくつかお伝えします。

モールECと自社ECそれぞれの特徴を生かした活用方法 ペライチ ネットショップ構築・運営
モールECと自社EC、それぞれの特徴を生かした活用方法

このように、自社ECを構築する際には、自社ECのメリットである

  • デザインやユーザー体験を自由に設計できる
  • 顧客データや注文データを自社で保有できる

これらの特徴を生かしたブランディング、顧客体験向上によるリピーター顧客の育成とファン化が重要になります。

自社EC構築時のサービス選定のポイント

自社ECサイトを構築することになった場合に、サービスを比較・検討するポイントを紹介します。

  1. 使いやすさ
  2. 機能
  3. デザインの自由度
  4. サポート
  5. 費用

1.使いやすさ

  • ECサイトの運営・管理者から見たサービスの使いやすさ

日々の更新・修正が自分たちで行えるレベルで使いやすい場合、維持費用がぐんと下げられます。作成だけでなく修正・更新も見据えた使いやすさを確認することをおすすめします。

2.機能

  • 商品・在庫・注文管理が効率的に行えるか
  • 支払い方法が豊富か
  • SEO施策やマーケティングツールが充実しているか

ECサイトの運用において、手間がかかるのは受注後の業務(梱包、発送、顧客連絡)と日々の商品・在庫管理です。また、決済手段は購入率に影響するため、支払い方法の選択肢は確認しておきたいところです。

自社ECサイトの強みである顧客データや注文データを活用した自動メール送信などで顧客単価アップ、ロイヤルティ向上施策が行えることは重要です。

3.デザインの自由度

  • テンプレートやデザインのカスタマイズが簡単にできるか
  • コード編集が可能か

モールECでは難しいブランディング、顧客体験の向上に重要な要素です。ブランドやサービスが持つ世界観を表現できるか、ページを作成できるかどうかを確認しましょう。

4.サポート

  • ヘルプは充実しているか
  • カスタマーサポートの対応は手厚いか

使いやすさに加えて、サポートが手厚いことで日々の運用・改善をスムーズに実行することができます。社内で発生した疑問点だけでなく、お客さまからの問い合わせにもすぐに対応できることは、サービスの質向上につながります。

メールやチャットボットだけのサポートサービスもあれば、1on1でオンラインサポートが無料で受けられるサービスまで、大きく差が出るポイントです。

5.費用

  • 初期費用、月額費用、手数料の有無と金額は妥当か
  • 追加機能の費用は妥当か

サービスによって費用が大きく異なるため、「必要以上に高スペックなサービスにしてしまい、毎月の費用負担が大きくなってしまった」とならないよう、必要機能をベースにサービスを選定しましょう。

また、ECサイト運営では決済手数料など売り上げに応じてかかる手数料は看過できません。利用するサービスによってはシステム手数料が発生する場合もあり、自社ECだからこその手数料の低さのメリットを享受する意味でも3~4%程度が目安となります。

まとめ

ネットショップ担当者が自社ECサイト構築で考えるべきポイントを解説しました。モールECと自社ECの違いを生かし、自社ECではブランディング、ロイヤルティ向上を実現できること、そのための日々の運用がしやすいサービスを選定することをお勧めします。

次回は、ロイヤルティ向上、リピーター獲得のためのコンテンツ掲載、自動化で手間なくターゲットに効率的にアプローチする方法などを解説します。

Webサイト構築サービス「ペライチ」は、ホームページ作成やフォーム設置、オンライン決済、ネット予約、メルマガなど、自社ECサイトの構築や運営に必要な機能をオールインワンで提供しています。詳しくはこちらをご覧ください

今泉 彩佑里

Amazon、物流など神奈川県で8300億円超を投資

1 year 6ヶ月 ago

アマゾンジャパンは8月20日、複数の物流拠点を構える神奈川県における働く機会の創出効果などについて試算を発表した。2023年に1500億円以上を投資し、神奈川県で創出した間接的な働く機会は2万6000にのぼる試算という。

Amazon、物流など神奈川県で8300億円超を投資
2024年4月に開設した相模原市の「相模湖FC」の外観

アマゾンジャパンは神奈川県内に現在5つのフルフィルメントセンター(FC)を構える。2013年に小田原に1拠点、2016年には川崎に2拠点、相模原には2022年に1拠点、2024年に新たにもう1拠点を設立した。FCやデリバリーステーションといったアマゾンの物流インフラ整備の設備投資、働く人の給与など事業運営費として神奈川県に13年間で8300億円以上を投資しているという。

こうした取り組みは地域経済へ波及効果をもたらしているとし、米国の経済・戦略コンサルティング会社であるKeystone Strategy(キーストーン・ストラテジー)の試算によると、アマゾンの投資により2023年は神奈川県内のアマゾン施設の建設に携わる建設業、輸送業、エンジニアリング、維持・管理会社など間接的な働く機会を2万6000以上創出。2013年の小田原FC開設時と比べ6倍の雇用創出効果になるという。

アマゾンは神奈川県内に構えるFCは「重要な役割を果たしている」(同社)と説明。2024年4月に設立した「Amazon相模湖FC」は延べ床面積が約15万平方メートル(東京ドーム約3個分)、商品保管容量は約150万立方フィート、国内最大の「Amazon Robotics(アマゾンロボティクス)」導入FCとなっている。 ロボットが商品棚を持ち上げて移動する「Amazon Robotics」は、自動走行ロボット「Drive」が専用の商品棚「Pod(ポッド)」の下に入り込み、棚を持ち上げて移動する仕組み。商品棚を働く人のもとへ運ぶことで、商品の棚入れや注文に応じた商品の棚出しにかかる時間を短縮する。棚の格納の省スペース化ができ従来より最大約40%多くの在庫を保管、迅速な配送に対応する商品の品揃えを増やすことができる。同FCでは、IT、人事、エンジニアリングなどの高度な知識やスキルを要する職種から、エントリーレベルの職種まで多様な働く機会を提供しているという。

2022年に開設した「Amazon相模原FC」には自然災害の被災地へ支援物資を届けるための拠点「Disaster Relief Hub」を設置。日本では2拠点目となる。モバイルバッテリーや衛生用品など約50種類、約1万5000点の災害支援物資を揃え、計画的に保管している。

神奈川県内でアマゾンに出品する事業者数は9000社以上。2023年は県内の出品者が数千万点以上の商品を販売し、その販売個数は前年比で10%以上増加したという。県内の販売事業者の例として、箱根丸山物産によるアマゾンサービス活用事例の動画をYouTubeで公開している。

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6/25 15:12610110
鳥栖 剛

ZOZOの送料値上げ、「買い控えは特に起きていない」。一律徴収送料250円→330円への改定でどんな変化があった?

1 year 6ヶ月 ago

ファッションECサイト「ZOZOTOWN」を運営するZOZOはこのほど、2024年4月から実施した送料値上げの影響について「買い控えや合わせ買いの加速は特に起きていない」と明らかにした。取締役副社長兼CFOの栁澤孝旨氏が2024年4-6月期(第1四半期)の決算説明会で言及した。

ZOZOは4月1日から、ヤマト運輸からの値上げ要請の受け入れにより購入者から一律に徴収する送料を250円(税込)から330円(同)に値上げ。栁澤CFOは「以前は送料を300 円以上に設定することへの懸念も議論していたが、さまざまなシミュレーションをした上で問題ないだろうと判断した」と送料改定について振り返った。

送料値上げから最初の決算となる第1四半期の業績について、売上高は前年同期比9.8%増の503億8700万円、営業利益が同0.2%増の158億9500万円、経常利益が同0.3%減の158憶9200万円、四半期純利益が同0.8%減の111億900万円だった。

営業利益の増減要素として、送料収入増などにより11.1億円が「そのほか粗利増」となった。ただ、商品取扱高増・配送費用の値上げなどによる変動費が16.5億円かさんだが、配送費用の値上げだけを切り出した場合「送料収入増でオフセットされている」(栁澤CFO)とした。

配送業者からの値上げ要請受け入れにより、取扱高における荷造運賃比率は高まった。2023年4-6月期の荷造運賃は79億2000万円で対取扱高比6.4%に対し、2024年4-6月期の荷造運賃は90億8700万円。対取扱高比は前年同期比0.5ポイント増の6.9%に上昇した。四半期ごとの荷造運賃の対取扱高比は前期1Qが6.4%、2Qが6.7%、3Qが5.9%、4Qが6.1%と推移している。

一方で年間購入者数、年間購入金額、年間購入点数、出荷件数などは順調に推移しており大きな買い控えなどは起きていないようだ。

過去1年以内に1回以上購入したアクティブ会員数とゲスト購入者数の合計である年間購入者数の25年3月期1Q実績は、前年同期比2.8%増の1179万269人と増加。直前の四半期比でも0.9%増となった。

ZOZOの送料値上げ、「買い控えは徳に起きていない」。一律徴収送料250円→330円への改定でどんな変化があった?
年間購入者数は前年同期比・前四半期比いずれも増加となった(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

アクティブ会員1人当たりの年間購入金額は前年同期比1.4%増の4万2947円、直前の四半期比でも0.3%増。年間購入点数は同0.1ポイント増の10.9となった。直前の四半期比では横ばい。

ZOZOの送料値上げ、「買い控えは徳に起きていない」。一律徴収送料250円→330円への改定でどんな変化があった?
年間購入金額は増加、年間購入点数は横ばいに(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

出荷件数は前年同期比4.1%増の1378万8498件。直前の四半期比でも3.7%増となっている。

ZOZOの送料値上げ、「買い控えは徳に起きていない」。一律徴収送料250円→330円への改定でどんな変化があった?
出荷件数も増加している​​(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

平均出荷単価は同2.0%増の8343円。直前の四半期比では4.5%減となった。ZOZOでは前期4Qから1万2000円以上の購入で送料無料とするキャンペーンを不定期で実施しており、出荷単価が前年実績を上回ったとしている。送料無料施策は「比較的費用対効果の高い施策」(栁澤CFO)としており、1Qも「それなりの頻度で実施」(同)した。「今後も状況を見定めながら、やりすぎない範囲での実施を検討する」(同)としている。

ZOZOの送料値上げ、「買い控えは徳に起きていない」。一律徴収送料250円→330円への改定でどんな変化があった?
送料無料キャンペーンを高頻度で実施し平均出荷単価増を図った(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)
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6/25 15:12610110
鳥栖 剛

ZOZO、俳優の窪塚愛流さん+畑芽育さんを起用した「ZOZOTOWN」の新WebCMを配信

1 year 6ヶ月 ago

ファッションECサイト「ZOZOTOWN」を運営するZOZOは8月19日、「ZOZOTOWN」の新WebCMの配信を始めた。

新WebCMには俳優の窪塚愛流さんと畑芽育さんを起用。「その服欲に、ZOZOTOWN」というキャッチコピーで、若年層向けに服が欲しくなる瞬間を描いてシリーズ化したトレンディドラマ仕立ての内容にした。

CMのタイトルは「その服欲は、突然に。-ティーンの場合-」。学生の服が欲しくなる瞬間を、「好きなタイプ篇」「カラオケ篇」「思い出の写真篇」「文化祭篇」の4つのショート動画で制作した。YouTube、Instagram、TVerで配信している。

ファッションECサイト「ZOZOTOWN」を運営するZOZOは8月19日、「ZOZOTOWN」の新WebCMの配信を始めた。
「ZOZOTOWN」の新WebCM
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6/25 15:12505110
松原 沙甫

三井不動産がUX向上+実店舗への送客に向けてレコメンドエンジン「ZETA RECOMMEND」を活用

1 year 6ヶ月 ago

三井不動産は、商業施設「三井ショッピングパーク ららぽーと」「三井アウトレットパーク」の公式サイトにレコメンドエンジン「ZETA RECOMMEND」を導入し、UX向上、オフライン(店舗)への誘導などを促進している。

おすすめショップの表示、オフラインへの誘導を促進

三井不動産が展開する商業施設「三井ショッピングパーク ららぽーと」は、ファッション、食、エンターテインメント施設などが集結したリージョナル型ショッピングセンター。地域コミュニティの核として街作りの中心となる施設作りに取り組んでいる。

三井不動産 三井ショッピングパーク ららぽーと
「三井ショッピングパーク ららぽーと」のサイト(画像はサイトからキャプチャ)

また、「三井アウトレットパーク」はブランドアイテムのショッピングをリーズナブルに楽しめることを目的とした施設で、地域ごとの特性に合わせたイベントなどを通じ、人が集まり・賑わう施設作りを進めているという。

三井不動産 三井ショッピングパーク ららぽーと
「三井アウトレットパーク」のサイト(画像はサイトからキャプチャ)

三井不動産は2サイトにZETAが提供するレコメンドエンジン「ZETA REDOMMEND」を導入。顧客データを活用しパーソナライズしたおすすめを表示することで、UX向上、オフライン(店舗)へのスムーズな送客をめざしている。

店舗詳細ページ下部に、購入履歴や来店履歴などのデータをもとにした「あなたへのおすすめショップ」を表示する機能を実装。ユーザーがよく利用している店舗の情報まですぐに辿り着けるようにすることで、UX向上につなげる。

三井不動産 三井ショッピングパーク ららぽーと 三井アウトレットパーク おすすめショップを表示し、UX向上につなげる
おすすめショップを表示し、UX向上につなげる

三井不動産から配信している一部のメルマガに、購入データなどを活用しパーソナライズしたおすすめ店舗を表示。オフライン(店舗)への送客を促し、CX向上を実現する。

三井不動産 三井ショッピングパーク ららぽーと 三井アウトレットパーク メルマガ内でパーソナライズしたおすすめを表示し、オフラインへの送客を促す
メルマガ内でパーソナライズしたおすすめを表示し、オフラインへの送客を促す

「ZETA RECOMMEND」とは

パーソナライズされたレコメンドで潜在ニーズを発掘し、収益とユーザーの満足度向上を支援するマーケティングソリューション。

購買履歴、閲覧履歴、検索履歴などの行動履歴を基にした各ユーザーの特徴づけを行い、リアルタイムにレコメンドを提示する。

JRE MALL ZETA SEARCH サイト内検索 EC商品検索
「ZETA RECOMMEND」の基本機能(画像は「ZETA CX」サイトからキャプチャ)
藤田遥

環境省の国民運動「デコ活」の普及を図る脱炭素商品やサービス販売のECサイト「つなぐ市場」とは?

1 year 6ヶ月 ago

再エネ価値取引事業などを手がける電力シェアリングは10月、全国の脱炭素商品やサービスの販売を取り扱うECサイト「つなぐ市場」を開設する。電力シェアリングが環境省の委託を受けて実施する脱炭素商品の普及を図る「デコ活」ナッジ実証事業の一環。

環境省の「デコ活」とは、「脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運動」の愛称。「デコ」はCO2を減らす脱炭素(Decarbonization)の「DE(デ)」と、エコ(Eco)を掛け合わせた造語。「ナッジ」とは「そっと後押しをする」といった意味を指す。環境省は脱炭素の取り組みを消費者が自発的に参画することを促すため、新たな政策手法を検証する「ナッジ実証事業」を進めている。

電力シェアリングが環境省から受託している「デコ活」ナッジ実証事業の内容は、地産地消、再エネを利用した栽培など生産時や輸送時におけるCO2排出量削減に資する農産品などの販売を促進するモデルを構築する実証実験。8月からは実店舗による取り組みがすでにスタート、オフセット証書を用いるなどして脱炭素化した商品にオフセット済を証明する電力シェアリング規格のラベル「グリーン・ライセンスシール」を貼り、通常品を並べて販売するなどしている。

「グリーン・ライセンスシール」を貼った商品は通常品より数%高い価格設定で販売。現時点で5事業者・5店舗で、野菜・菓子・醤油・工芸品の実験販売を行っている。

「つなぐ市場」は、デコ活ナッジに向け、効果検証のため「脱炭素地域名産品全国商店街(仮称)」の実験ECサイトを構築するというもの。ECサイトでは、「グリーン・ライセンスシール」を貼っての販売など実験を行う。ECでの販売実験に協力する自治体や販売事業者の募集も行っている。

また「つなぐ市場」では、小規模な生産・流通・販売事業者がマーケティングなどの専門知識がなくても効果検証手法や先行実験結果といったデータにアクセスし、マーケティング実験を行い持続可能性を高めるような機能を付加することをめざしているとしている。そのほかオープン・低コストで、ナッジ手法や活動実績がシェアされていくようなマッチング・サイトとしての役割も追加したい考え。

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6/25 15:12505110
鳥栖 剛

問い合わせがこないネットショップはある意味問題あり!? 効率化だけでなくお客さまとの関係を構築しよう【ネッ担まとめ】 | 新・ネットショップ担当者が知っておくべきニュースのまとめ

1 year 6ヶ月 ago
ネットショップ担当者が読んでおくべき2024年7月27日~8月16日のニュース

ECというデジタルテクノロジーだからこそできるシステム化と効率化。ビジネスを設計する上で重要な要素ではありますが、過度な効率化はお客さまとの関係構築を阻害する可能性があります。「タマチャンショップ」の田中さん、「ミウラタクヤ商店」の三浦さんが語る「ブランド作り」の秘訣とは?

「問い合わせこそが営業のチャンス」

【タマチャンショップ × ミウラタクヤ商店 対談レポート】大手ECと個人商店EC、異なるビジネスモデルから学ぶショップ運営の秘訣とは? | コマースプラス
https://commerceplus.jp/what-are-different-business-models-of-e-commerce/

Eコマース事業者の方々をサポートする中で、よく「ネットショップは効率化のためのものではないか」や「お客様からの問い合わせを減らしたい」という相談を受けます。しかし、営業活動を過度に効率化すると、かえって売上が下がるケースも多々あります。私の考えでは、問い合わせこそが営業のチャンスなのです。したがって、ネットショップを含むデジタル空間を特別視せず、人間関係を構築する「場」として活用していくことが必要と私は考えています。

購買の効率性だけを追求するなら、お客さまも「Amazon.co.jp」のようなサイトで購入するはずですよね。ただ、Amazonの立ち位置に存在できるのはAmazon1社だけです。中小のEC事業者は「いかにお客さまとの関係を構築するか」を考えなければいけませんよね。その視点からいうと「お客さまから問い合わせがこないネットショップ」は、ある意味問題なのかもしれません。

デジタル環境だからこそ、「土に触れているような質感」を意識したコンセプトページの制作に取り組みました。「田舎くさい」という表現がネガティブな印象に感じる方もいるかもしれませんが、私たちは故郷のような安全性と安心感を持つ「田舎」の強みを活かすことに注力しました。これにより、タマチャンショップの一貫した世界観を構築し、伝えることを目指したんです。

初めて「タマチャンショップ」のコンセプトページを見たとき、ちょっとした衝撃がありました。いわゆる一般的なコンセプトページとは違う、まさに「田舎くさい」雰囲気。ただ、「タマチャンショップ」が持つ特有の「世界観」と考えた場合、自らの個性を多少強調した見せ方でないと意味がないのかもしれません。大切なのは、お客さまに「伝わる」ことですから。

数年前から徐々に商品点数の見直しを行っています。例えば、売れてはいるものの、ロット数が足りない場合は商品を削除する判断もしています。工場在庫を2.5ヶ月以上保有しない仕組みを導入することで、管理工数を削減しています。

また、商品価格設定も類似商品や市場調査を踏まえ、最も高く売れることを目指しています。モールでの販売は手数料も発生するため、会社の利益確保は妥協しません。価格を上げる際は、どこまでの付加価値をつけられるかが重要なので、商品ごとのポテンシャルを探っています。

SNSを活用した情報発信やお客さまへのロイヤリティを保つために、商品作りに一切妥協しないことが「最も高く売れることをめざしています」という言葉に表れていると感じました。より付加価値があり利益にも貢献する商品の受注を増やすため「売上最小化、利益最大化」に向けた商品管理も大切なポイントですね。

要チェック記事

なぜあの人は、提案からの受注率が80%を超えるのか | THE MOLTS
https://moltsinc.co.jp/media/team/34538/

クライアントと交渉するのではなく、クライアントと同じ方向を向くことが大切なんですよね。

ジャパネットたかたがおせち料理の販売をスタート、真夏から売る理由とは? | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/12693

お正月前の帰省のタイミングがお盆。「年末年始はどうするか?」の話題になるのはここですよね。

猛暑に販売を止めたくない!人気アイス「サクレ」、前倒しで「1月」から作り始めていた…顧客の期待を裏切らない「生産体制の秘密」 | マネー現代
https://gendai.media/articles/-/134525

1月から生産をスタートしても、納品100%にならない=機会損失の可能性があるみたいです!

「鰻の成瀬」が急成長、超スピード出店の衝撃度 | 東洋経済ONLINE
https://toyokeizai.net/articles/-/796452

「今の時代はこうだよね」からお店を作る。「今の時代」が変わったらどう変化するのかに注目したい。

「継続は力なり」が脳科学的になかなか難しい根拠 | 東洋経済ONLINE
https://toyokeizai.net/articles/-/793357

ドーパミン・コントロールの方法として、「スモールステップに分ける」が入っているのが見逃せません。

正しい努力、してますか? | note | 山口周
https://note.com/shu_yamaguchi/n/n6218cf4a1c1a

島田紳助さんがとんでもないマーケターだったことがわかります。「わかりやすい努力」ではなく「正しい努力」を。

今週の名言

事業承継を推進するコマースメディアに、ブランディング専門家の河野貴伸氏が参画。日本の課題やめざす未来とは? 井澤代表と河野氏が対談 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/12568

今は個人の転職も当たり前であるように、良くも悪くも簡単に辞められる時代になっており、“続ける価値”が作りにくくなってしまっている。

でも私は、「これをやり続けてきた」ということ自体が本当に素晴らしいと思っている。

井澤さんがおっしゃるとおり、良くも悪くも「周り」を見ることができる時代ですよね。「周りの“いい情報”」が簡単に手に入り、簡単に果実が得られるのではないかと錯覚してしまいやすい。

ただ何事も継続しないと成果は出ないわけで、「続ける」ためには自社の努力だけでなく、取引先の支援や第三者からの信用も必要です。たとえまだ大きな成果につながっていなくても、「続ける」ことはそれだけでも十分な「価値」があると思うのです。

ECマーケティング人財育成は「EC事業の内製化」を支援するコンサルティング会社です。ECMJコンサルタントが社内のECチームに伴走し、EC事業を進めながらEC運営ノウハウをインプットしていきます。詳しくはECMJのホームページをご覧ください。

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石田 麻琴

アルペン、3年後に自社EC売上高を倍増の計画。自社ECサイトをリニューアルへ

1 year 6ヶ月 ago

アルペンは8月8日、2027年6月期を最終年度とする3か年の「中期経営計画」において自社EC売上高を現在の2倍超に拡大させる計画を明らかにした。

2024年6月期決算説明資料に掲載したEC売上高推移によると、アルペンのEC売上高は前期比1.2%増の250億円超とみられる。自社EC比率は不明。アルペンでは自社ECのほかモール店も運営しており、2023年1月の「楽天市場ショップ・オブ・ザ・イヤー2022(楽天SOY2022)」では、「アルペン楽天市場店」が総合グランプリを受賞している。

アルペンは8月8日、2027年6月期を最終年度とする3か年の「中期経営計画」において自社EC売上高を現在の2倍超に拡大させる計画を明らかにした
2024年6月期のEC売上高は250億円超(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

中期経営計画において、現在のEC事業は「オンライン市場の競争激化により売上成長が鈍化」「収益性はやや改善したものの不十分」とし売上拡大や利益向上に直結する施策は不十分であると評価。中経の重点施策の1つとして「自社ECビジネスの刷新」をあげ、自社ECサイトの刷新によるEC売上の再成長と収益性改善を図る。目標値として、自社EC売上高を現在の2倍超に拡大することを掲げた。

中経の目標値としては自社EC売上高倍増を掲げた(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)
中経の目標値としては自社EC売上高倍増を掲げた(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

EC売上高2倍超に向けて、「アルペンオンラインストア」を全面刷新する。ECサイトを再構築し、検索性や比較機能などの使い勝手を抜本改善、レコメンド機能の向上を図る。商品戦略としては、型番商品の拡大やEC専売品を拡充する。

コンテンツ戦略としては、商品情報の拡充、店舗スタッフによる独自商品情報などを拡充する。また、店舗との連携強化として店頭とECサイト間の導線整備やアルペングループメンバーズ(AGM)会員の拡大を図る。なおAGM会員は2024年6月期の時点で1283万人を突破している。

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6/25 15:12505110
鳥栖 剛

ポイント規制を巡る「ふるさと納税」制度変更に波紋。総務省担当者+EC事業者サイドの主張を直撃インタビュー | 通販新聞ダイジェスト

1 year 6ヶ月 ago
ふるさと納税ポータルサイトのポイント付与が禁止の流れに。EC業界と自治体の双方に波紋が広がっている。記事では、総務省とEC事業者の見解を聞く

来年10月から、ふるさと納税ポータルサイトにおけるポイント付与が事実上禁止されることを受け、楽天グループが撤回を求めるべく、オンラインで署名活動を開始するなど波紋が広がっている。また、今年10月からは「返礼品を過度に強調するような宣伝広告」も制限される。「ポータルサイトの販促」を制限する動きについて、総務省自治税務局市町村税課の長谷川雄也課長補佐と、中間事業者としてふるさと納税に関わるEC企業・ベルヴィの宮﨑義則CEO兼COOにインタビューした。

ふるさと納税のポイント付与「禁止側」の主張

総務省の主張は「納税はECではない」

総務省 市町村税課課長補佐 長谷川 雄也 氏

――松本剛明総務相が、6月25日の記者会見で「自治体の払う手数料からポイントを付与するのはおかしい」という趣旨のコメントをしたのに対し、楽天の三木谷浩史社長はXにおいて「ポイントは『弊社負担』だ」と反発している。なぜこういった食い違いが生まれたのか。

我々もポータルサイト運営者が出しているポイントを、直接地方自治体が負担しているとは思っていない。ただ、ここは水掛け論になるかと思うが、一方で自治体は少なからぬ手数料を支払っているわけで、たとえば楽天の売り上げのなかにはその手数料が含まれており、そこを前提として営利活動を行っていることは事実。大臣のコメントは、そこから踏み込んで自身の認識として発言したと捉えてほしい。

――楽天側は「ポイント付与はふるさと納税プロモーションのための企業努力だ」と言いたいのでは。

楽天の主張する内容について否定することはない

――しかし、ポイント付与を禁止するということは主張を否定しているのと同じでは。

いや、われわれはポイント原資がどうこうと言いたいわけではない。

ふるさと納税はあくまで寄付

――つまり、ポイントを与えること自体が問題だと。

そうだ。そもそも、ふるさと納税の趣旨は「ふるさとやお世話になった地方団体に感謝し、もしくは応援する気持ちを伝える」ために行うもの。通販とは全く違うもので、返礼品やポイントを目的に「節税」する制度ではない

――三木谷氏は「コンセンサスも取らず」と激怒している。なぜこのタイミングでの改正なのか。

ポイント競争が加熱しているからだ。もちろん急に思いついて急に改正したわけではなく、これまでも楽天含めて運営事業者に投げかけをし、議論をしてきた。10月からは返礼品を過度に強調するような宣伝広告にも制限がかかる。

ふるさと納税はあくまで寄付であり、Eコマースではない。寄付者自らの意思を尊重する制度とするために、ポイントについても広告についても一定の考え方を示したわけだ。そうでない運用を自治体がするなら、それは制度の趣旨にそぐわないと言わざるを得ない。

ポイント競争過熱に「待った」

――事前に話をしていたとのことだが、自治体やポータルサイトの反応は。

自治体には、ポータルサイトのポイント付与競争が加熱しているという、総務省と共通する認識があると思う。ポータルサイトからも、一定の理解を示してもらったという認識だ。

――楽天だけは理解を示さなかったということか。

別に個社から同意書をもらっているわけではないが、システム改修に必要な期間など、技術的な面も含めて、見直しを前提に検討しているという話はしていた。

――ポータルサイトが寄付者にたくさんポイントを付与するのは今にはじまった話ではない。趣旨にそぐわない状態がずっと続いていたのに放置していたということか。

付与率がどんどん上がって、制度の趣旨にそぐわない状態が増してきたとは言えるのではないか。(ポイントを与えることで)寄付者の自主的な寄付の選択を阻害してはいけない

制度の趣旨のもとに運用してほしい

――ただ「2000円払うだけで返礼品がもらえてポイントもたくさん付く」という理由で寄付をしている人が多いのは事実。

もちろんそれは承知している。やはりそこは「制度の趣旨を尊重する」ために、適宜運用を変えていかなければいけない。譲れないのは、通販とふるさと納税は全く違う趣旨のもとで運営されるべきもの、ということ。恐らくそこで(楽天などのEC事業者とは)相容れない部分があるのだろう。

――「楽天で寄付と同時に買い物をするとお得だから」という理由で納税するのはおかしい、と。

「ポイント付くからここで寄付しよう」というのは、制度の趣旨には沿っていないということ。特殊な税制なので、全体の相互理解があってこそ制度が成り立つことを理解してほしい。

――いっそ制度をやめればいいのでは。

それを言ったら元も子もない。税の使い道を自らの意思で決められるようにする、というのも制度の趣旨。

自治体の中長期的な負担軽減を期待

――自治体が支払うポータルサイトへの手数料に関してはどう捉えているのか。

今回こういったポイント付与の制限をすることで、すぐに手数料が引き下がるということはないだろうが、中長期的には自治体の負担が軽減されることを期待している。

もちろん、ポータルサイトの営利活動を前提とした主張を否定する気はないが、法令に基づく制度として運用している以上、趣旨に見合わないものについては一定の見直しをするというのが総務省のスタンスだ。

――手数料率はポータルサイト間の競争が働けば下がっていくのでは。

もちろん、そういう考え方もあるだろうが、現実問題としては徐々に上がっている。

――手数料に関する規定を設けることはできないのか。

総務省としては、手数料そのものに制約をかけることはできない。そのため、通常の商取引以上にポイントを付与するポータルサイトを利用する自治体については、ふるさと納税制度の参加を認めないというやり方になった。

――ポータルサイトの役割についてどう評価するか。

寄付額が増えているということで、もちろんいろいろなプラスはあると思うし、ポータルサイトの役割を否定することはない。一方で、寄付者が住む自治体の一部においては、大きく税収が減っている。そういう自治体の理解があってこその制度ということ。もちろん、地方自治体から制度の継続を前提とした要望は上がっているが、いろいろな人たちの趣旨に対する理解があってこそ成り立っている制度なので、こうした見直しが必要になってくる。

規制の是非、ギフトECのベルヴィは「現状維持が一番」

ベルヴィ CEO兼COO 宮崎 義則 氏
ベルヴィ CEO兼COO 宮崎 義則 氏

――今回のポイント規制をどうみるか。

なんでそんなことするのかな、というのが率直な感想。ただ、現状の形が続くのが一番いいが、全てのポータルサイトでポイントが無くなるなら、それはそれで全サイトが同じところに落ち着くことになるのではないか。最終的にカード決済のポイントしか付かないとなれば、楽天カードの保有者は日本で一番多いわけで、「楽天ふるさと納税」が有利ということになるかもしれない。

――ポイントが付かなくなることで、ふるさと納税の寄付額が減少する、ということにはならないのか。

それはないと思う。やはりふるさと納税は高額納税者の利用が非常に多い。ポイントがもらえるからふるさと納税を利用しているというよりも、しないと損だからやっているわけで、そこまで影響は無いのではないか。

寄付額の30%までの返礼品がもらえる以上、ふるさと納税をしなくなるということはないと思う。ただ、楽天市場において、寄付と一緒に買い物をすることでたくさんポイントをもらう、というニーズは減るかもしれない。

RPP広告も該当? 「広告宣伝の禁止」は不透明

――10月からは返礼品等を強調した広告宣伝も禁止となる。

ここがちょっと良くわからない。「返礼品等を強調した寄付者を誘引するための宣伝広告は禁止」とあるが、これはたとえば、楽天市場内に掲載するRPP広告(検索結果表示広告)も全て禁止、ということなのかどうか

最近は中間事業者が費用を負担し、ポータルサイト内に広告を出稿するケースが多い。要は、寄付額を増やしさえすれば中間事業者は収益を得ることができるので、自分たちで広告費を投入するという狙いで、これを禁止したいのかなとは思っているが。

ただ、ポータルサイトでの広告が全面禁止となれば、すでに寄付額の多い自治体以外はポータルサイト内検索の上位に上がってこないことになる。その場合は、ポータルサイト側が検索ロジックを見直してくれないと困る

たとえば、新しく登録した返礼品はしばらく上位に表示される、とかならともかく、現状は最後尾からのスタートなので。

――自治体は検索広告を頻繁に利用しているのか。

使っているところはかなり多いのではないか。そうしないと検索で上位に来ないのが実情。たとえば、新しい返礼品を登録しても、アクセスを作らないと寄付が増えない。もちろん、寄付額が増えれば自然と検索でも上位に上がってくるわけだが、問題はそこまでの過程。やはり広告に頼らざるを得ないので、その広告が駄目だと言われたら厳しい部分はある。

返礼品の基準も不明瞭

――総務省は「ふるさと納税は寄付なので、寄付者自らの意思を尊重する制度とするために、ポイントについても広告についても一定の規制をする」という考え方のようだ。


レギュレーションの作り方が甘いからそうなったのではないか。ただ、返礼品に関しての不透明感はまだまだ残っているし、そういった部分を先に変えてほしい。

たとえば美顔器などで、製造は中国だが、研究・開発や広告宣伝などを国内で行っている場合は地場産品として扱い、ふるさと納税の返礼品としている自治体がある。これは非常にあやふやに思えるので、もっと基準をクリアにしてもらいたい

――ポイント付与を禁止することについて、何か自治体は言っているか。

それは特にない。大きな影響を及ぼすと思っていないのではないか。

ふるさと納税のポータルサイト優位は楽天

――今後、ユーザーがポータルサイトを選ぶ基準はどこになると考えるか。

カードポイントしか付かないわけで、「5と0のつく日」での楽天カード保有者の優遇が問題ないのであれば、楽天ふるさと納税が有利になるのではないか。あとは返礼品の数、UI・UXや商品ページの作り込みなどもポイントになるだろう。

――アマゾンがふるさと納税に参入する影響は。

現段階で聞いている話だと、初期費用が高いプランについては、手数料率を他のポータルサイトよりも大幅に下げるということだ。つまり、寄付額の多い自治体を取るのがアマゾンの狙いではないか。ふるさと納税市場の15~20%程度は持っていくかもしれない。ただ、まずは様子見する自治体が多いと予想している。

そのため、スタート当初は他のポータルサイトよりも返礼品の数は少なくなるのではないか。ただ、人気のある返礼品については、FBAから即日出荷する形を採ると聞いているので、もともと寄付額の多い自治体が年末などに勝負をかけると、1人勝ちということになるかもしれない。年内に届くかどうか、というのはかなり重要な要素なので。

ただ、どこの自治体も人気返礼品の在庫が潤沢にあるわけではないし、特に生鮮食品は在庫を確保するのが難しい。なので、どこまで自治体が対応できるかはやや疑問がある。

自治体に課す手数料は「高い」「取り過ぎ」

――ポータルサイトに支払う手数料率について、自治体は高いと思っているのか。

中間事業者よりも取っているので、自治体は間違いなく高いと思っている10%がスタンダードになっている感じなので、私から見ても取りすぎという感はある。

――ポイントが無くなることで手数料率は下がると思うか。

下がればいいと思うが、結局その分は別のプロモーションに使うのではないか。

負け組になる自治体が増えることに懸念

――返礼品などを強調した広告宣伝が禁止になることで、どんな影響がありそうか。

ポータルサイトの検索ロジックを考えると、返礼品が前面に出てこないとなかなか寄付額は増えない。そのため、数%の勝ち組自治体へ、これまで以上に寄付が集中する一方、90%以上の負け組自治体が生まれかねない。それが総務省の考える正義なのか、ということ。

このままではポータルサイトの検索上位に来る返礼品に寄付が集まり続けるわけで、先行者利益をひっくり返すのが難しい、ということは総務省にも理解してもらいたい。

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アフィリエイト運用の基礎、ステマ規制への対応、景表法などを学べる無料セミナーを東京・品川&オンラインで9/19開催【広告主向け】

1 year 6ヶ月 ago

一般社団法人 日本アフィリエイト協議会(JAO)は9月19日(木)、「広告主向けアフィリエイト運用基礎セミナー」を東京都品川区とオンラインで開催する。

広告主向けアフィリエイト運用基礎セミナーはこちら

セミナーでは下記について解説する。

  • アフィリエイト・ビジネスの基礎知識
  • 他のインターネット広告との違いと注意点
  • アフィリエイト運用面での基本施策
  • ASPや広告代理店の選び方
  • 広告主側が知っておかなければならない景品表示法や特商法などの各種法律
  • アフィリエイターによる不正・違反行為の対応策
  • 広告主側のアフィリエイト成功事例
  • アフィリエイト・ガイドラインに関する案内
  • 2023年10月1日から始まったステマ規制への対応
  • 行政処分などのリスクを下げるネット広告運用の基礎知識

セミナーは2部構成で、第1部は日本アフィリエイト協議会(JAO)事務局による講座を実施。第2部では鈴木珠世氏(すずきたまよ事務所)が、基礎的なことからアフィリエイト運用の全体の流れを他社事例を交えて解説する。また、もしもが提供する個人特化型アフィリエイトサービス「もしもアフィリエイト」のサービス、他ASPとの違いなどについての講演も行う。

アフィリエイト・プログラムを利用している広告主、またはアフィリエイトの広告出稿を検討している事業者が対象。アフィリエイト運用を手掛ける広告代理店、ASPも参加可能(JAO正会員限定)。

●セミナープログラム

 12:40~13:00 受付(オンライン配信開始)

 13:00~13:50 第1部 日本アフィリエイト協議会(JAO)事務局講座

 13:50~14:05 もしもによる個人特化型アフィリエイトサービス「もしもアフィリエイト」の説明

 14:05~14:15 休憩

 14:15~15:30 第2部 鈴木珠世氏によるアフィリエイト運用基礎セミナー

 15:30~15:45 Q&A(事前質問優先)

 15:45~16:00 閉会、オンライン配信終了

 16:00 終了予定

●開催概要

  • セミナー名:【JAO】広告主向けアフィリエイト運用基礎セミナー
  • 日程:2024年9月19日(木)
  • 時間:13:00~16:00 (受付&オンライン配信開始12:40~)
  • 場所:もしも 東京都品川区東品川2-2-24 天王洲セントラルタワー4F会議室[地図
  • 参加費:無料
  • 定員:現地参加は先着18人(1社あたり2人まで)、オンライン視聴・録画視聴は無制限
  • 主催:一般社団法人 日本アフィリエイト協議会(JAO)事務局
  • 協力:もしも
  • 詳細と申込みhttps://www.japan-affiliate.org/news/koukoku240919/
藤田遥
確認済み
35 分 57 秒 ago
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