自社から発信するあらゆるものをオウンドメディアと捉える「拡散型マーケティング」~ ニューバランス ジャパンのオウンドメディア活用インタビュー | ネットPR.JP

ネットPR.JP - 2014年8月27日(水) 10:33
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100年以上もの歴史を持ち、国内外に数多くのファンを持つ株式会社ニューバランス ジャパン様。近年では「996」「574」「1400」シリーズなどの爆発的な人気が各メディアで話題となっていますが、成功の裏にあったのは、オウンドメディアを駆使したPRの強化でした。
同社では、独自の視点からオウンドメディアを捉えた、ある画期的なマーケティング手法を実践しています。その特徴的な取り組みとは何か。ブランドコミュニケーションチーム・マネージャーの山崎様とPRスペシャリストの岩澤様にお話をお伺いしました。
※以下敬称略

柔軟なPRを可能にし、社内の意識共有を図る「マトリックス組織」 ――グローバルブランドとして多彩な商品を展開されていますが、マーケティング活動の全体像についてお聞かせください。

山崎: 私はマーケティング部のブランドコミュニケーションチームをマネジメントする立場として、広報・広告活動から自社サイトやソーシャルメディアなどのデジタルマーケティング、イベントの企画やスポンサーシップ関連に至るまで、マーケティング活動全般を担っています。

マーケティング部の体制としては、ランニングやライフスタイルなどの各プロダクトカテゴリを、PR担当やデジタル担当といったファンクションが横ぐしで貫くマトリックス型の組織構成となっています。

岩澤:私は各カテゴリを横断する形でPRを行っています。例えば、ライフスタイルカテゴリのファッションスニーカー、ウォーキングやフィットネス向けのシューズ、ランニングシューズ、キッズシューズのPR、またニューバランス全体にかかわるブランディングやイベントなど、さまざまな切り口でニュースになるような仕掛け作りを行っています。

また社外だけではなく、社内に向けた広報活動も業務のひとつです。イベント、テレビ出演、雑誌掲載など、自社から日々発信される情報を社内で共有できるよう、社内向けにメルマガを配信しています。

――強力なブランドネームを持つ企業ほど、社内の意識共有は重要ですよね。

山崎:そうですね。経理やシステム部門、人事・総務など、実際のプロダクトや営業活動と直接かかわっていない部署に対しても、情報や意識の共有は必須です。必ずしも、営業やマーケティングの人間だけがニューバランスの顔ではない。名刺にブランドのロゴを載せている以上は、誰もがニューバランスの顔であり、ブランドのプレゼンテーターだと考えています。

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自社サイトだけが「ブランド体験の場」ではない ――どのようなオウンドメディアを運用されているのですか?

山崎:オウンドメディアの定義は人それぞれだと思いますが、我々の場合は「自社が発信し、コントロールしている媒体」はすべてオウンドメディアとして位置づけています。Webサイトはもとより、ニュースリリースやネイティブアド、直営店やイベントといったリアルな場での活動もそうですね。

FacebookやTwitterなど一般的にアーンドメディアとされるソーシャルメディアについても、自社のアカウントで発信しているので、アーンドメディアのなかにオウンドメディアが含まれているという意識で運用しています。

自社サイトもオウンドメディアではありますが、公式サイトという立場上、商品やイベントの性質によっては掲載できないケースもあります。そうした情報はニュースリリースFacebookなどで発信していく。個人的には、自社の公式サイトだけがブランド体験の場ではないと思っています。

――では、自社サイトへの誘導についてはそこまでこだわっていないと?

山崎:そうですね。むしろ、自社サイトよりもニュースリリースなどの方が商品のコンセプトを深く伝えられることもあります。消費者とのタッチポイントとして機能していれば、それ自体が立派なコンテンツですし、ブランド体験が外部のコンテンツで完結する場合があってもいいという考え方です。

こうした考えのもと、当社では2011年頃からPRの強化に力を入れてきました。『News2u.net(ニューズ・ツー・ユー・ネット)』 のニュースリリース配信サービスを導入したのもその頃です。手軽かつ柔軟にコンテンツを発信できる手段として、いまではメディア戦略の中で重要な役割を担っています。

またニュースリリース以外にも、雑誌の編集者やスタイリストといった業界のインフルエンサーの方々に対してプレスイベントを開くなど、デジタル・リアル双方のオウンドメディアを活用しながらリレーションを深める活動を続けた結果、昨年から続くライフスタイルシューズの大ヒットにつなげることができました。

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「プロダクトのプロ×PRのプロ」が生み出す良質なコンテンツとは ――オウンドメディアとして活用するニュースリリースの運用状況をお聞かせください。

岩澤:時期によって変動はありますが、平均すると月10本以上はコンスタントに出しています。新商品やイベントの告知、契約アスリート関連のニュースや海外のニューバランスに関する情報など、配信する情報が多数かつ幅広いため、タイミングが重複しないよう、カレンダーを立てて管理しています。

また、マーケティングカレンダーを営業部と共有することで、CMや動画の配信日、特設サイトのオープン日など、営業活動と連動させたニュースリリース配信も行っています。

私自身は、ただ本数を多く出すのではなく、読み手に喜んでもらえるような質のよいコンテンツが大切だと考えています。そのためにも、ニュースリリースに載せる情報については定期的に行うミーティングのほか、各カテゴリのリーダーやデザイナーなどに直接ヒアリングすることもあります。

――ニュースリリースの執筆は岩澤さんが担当されているのですか?

岩澤:はい。重要な商品などは直接担当したカテゴリのリーダーが元の文章を書くこともありますが、人によって文章の表現にばらつきがあるので、最終的に私がPR担当として統一したものを配信しています。

ニュースリリースは自社サイトでの掲載のほか、ソーシャルメディア経由でも拡散させています。Facebookに掲載する際は、デジタルの担当者がFacebookに適した文章量や体裁に整えていますが、その担当者も私と同様、各カテゴリを横断する形でデジタルマーケティング全般を担当しています。

山崎:PR担当の岩澤もデジタル担当者も、先ほど申し上げたマトリックス組織のファンクション部分にあたります。ファンクションがカテゴリを横断する形で機能することで、各カテゴリのリーダーも情報発信の先にある目的を意識しながら動くことができ、業務の効率化やKPIを達成するための道筋もコミットしやすくなっています。

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>>次ページ「ブランドの顔」が見えるニュースリリースの作り方

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