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2011年のマーケティングを彩る3つのトレンド」 からご覧ください。
ネット、そして社会のソーシャル化が加速化している2011年、ソーシャルメディアエクスプローラーから2011年にますます重要になると思われる3つのマーケティングトレンドを紹介します。 — SEO Japan 編集者から:以下のエントリは、ライオン・ブランド・ヤーン・カンパニーでマーケティング部門を取り仕切るイラナ・ラビノビッツ氏によるゲスト投稿である。 今回紹介する3つのコンセプトは新しくはない -– 事実、販売業者が商品を売るために訪れた市場で、そして、顧客と対面した際に利用してきた昔ながらの手法である。しばらくの間、マスメディアの全盛期を迎えるなか、このような重要な要素は姿を消していたが、最近、ウェブサイトやソーシャルメディアのようなデジタルマーケティングツールが、個人的な関係の要素を再び活用するようになったのだ。 それと同時に顧客も変わった。顧客は大量のメッセージを押し付けられ、様々な選択肢を与えられている。そのため、ライバルとの違いを把握するため、何かしらの手段を顧客は必要としている。ソーシャルメディアの構造にフィットする、これから説明する3つのコンセプトを事業に活用し、製品およびサービスの世界で自分だけの場所を作り出すことが出来れば、競合者を事実上顧客の心の中から追い出すことが出来るだろう。 1. ストーリーテリング イメージ: ウィキペディア 話を聞かせてコミュニケーションを取るとき、真実が何かをオーディエンス自身で決める手助けをすることで、人々に影響を与えることが出来る。これは映画インセプションのテーマであった: 最も強力なアイデアとは、自らの力で考案したアイデアである(ストーリーテリングの基礎の第一の法則は、「話すのではなく、見せろ」である)。 ストーリーは、「about」ページ、ユーチューブ、そして、ブログで聞かせることが出来る。このトップ・シークレット・レシピズのabout usページは、効果的なストーリーテリングの例と言えるだろう。同社のオーナーであるトッド・ウィルバー氏は、好きな店やレストランで買った食べ物をオンラインで見つけたレシピを使って再現しようとするものの、満足な結果が得られず、自分でレシピを作ることにした苦労を明かしている。ウィルバー氏は、仕事が続かないダメ男から、銀行口座が底を突く直前に、ベストセラー作家になったのだ。同氏のストーリーは1000ワードちょっとだが、注目を維持し、最終的には、たとえ料理をしなくても、レシピ本を買ってしまうのだ。 ノートやペン等、シンプルな製品を販売している場合はどうすればいいのだろうか?どのように、とてもシンプルな製品に関するストーリーを聞かせればいいのだろうか?モレスキンやシェーファー・ペンの製品に関するストーリーに耳を傾けてみよう。シンプルな事務用品であっても、ここまで素晴らしいストーリーを作りだすことが出来る点が伝わるはずだ。 デイリー・グロメットは、ストーリーテリング術を使って、動画を介して製品を販売している。このサイトでは、毎日動画で新製品を取り上げている。この動画では、同社および製品に関するストーリーを介して、当該の製品が、この入念に作成された動画ブログで取り上げられた理由を説明している。 そもそも、なぜストーリーテリングは重要なのだろうか? 人々はストーリーを介してブランドに関わりを持つことが出来る。ストーリーは人間味を与えるのだ。そして、人々はストーリーを通してつながる(そのため、ストーリーには実際の人物を登場させることが肝要である)。 人々はストーリーを介して、より効果的に詳細やメッセージを記憶する。ストーリーテリングは、心の中にイメージを思い描く作業を助ける。このイメージは、単なるトークよりも心に強く残る(そのため、ストーリーを特徴づける、カラフルで奇抜な詳細を恥かしがらずに加えよう)。 ストーリーテリングは、ブランドのユニークな進化を告げることが出来る。メリットおよび機能だけにとどまらず、会社が歩んだ道のり、そして、生き残った理由を伝えるのだ(そのため、時間、歴史、そして、旅路 – つまりビジターがともに歩む旅路の意味を確実に伝える必要がある)。 2. 感情 事実上、選択肢が無制限にある世界では、人々はこれ以上多くのデータを必要としているのではなく、選択を助けてくれる情報を必要としているのだ。大半の人々は、すべての事実、メリットとデメリットを考察することで、決定を下していると信じているが、リサーチによると、これとは異なるメカニズムが存在するようだ。 ヨナ・レーナー氏は、書籍 How We Decide(決定する仕組み)の中で、意思決定プロセスについて説明している。レーナー氏は、腫瘍を摘出するために脳の手術を受けた男性を取り上げている。腫瘍を適切した後、この患者は奇妙な副作用を体験していた。意思決定のコンセプト、そして、決定を下す必要性を理解するようになり、些細な決定にさえ困惑するようになってしまったのだ。朝、服を着るかどうかのような単純な決定を下すことも出来なくなってしまった。なぜなら、意思決定に用いられるすべての要素によって、混乱してしまうからだ。意思決定することが出来ないため、この人は仕事を失い、金銭トラブルを抱え、そして、結婚生活が破たんしてしまった。皆さんのように、前に進むため、毎日、数多くの決定を下さなければならないためだ。 この患者を治療した有名な神経学者のアントノニオ・ダマシオ氏は、この男性が悲劇を語る際に全く感情を示さなかった点に気がついた。ダマシオ氏は、この点、そして、取り除かれた脳の領域を基に、意思決定において感情は重要な役割を果たしていると結論づけた。感情は、多数の要素を意思決定にもたらし、そして、この要素を集めて、実際に人間に選択を行わせるプロセスを省略している。合理的な要素をすべて用いて、すべての決定のメリットとデメリットを比べるようなら、スーパーに行っても何も買うことが出来ないだろう。なぜなら、あまりにも多くの細かいことにこだわってしまうからだ。栄養の証、家族全員の好み、その他の同様の商品の相対費用、オーガニック製品を購入する価値、対立する意見、ポンドごとの重量、そして、冷蔵庫の空きスペース等をすべて考慮しようとすると、店が閉まるまで玉ねぎ売り場で立ち往生してしまうだろう。 販売手段としてどれだけ感情が効果的かを知りたいなら、マッドメンでドン・ドレイパーが後にコダック・カルーセルと呼ばれたスライドプロジェクターを売り込む有名なシーンよりも分かりやすい例はないだろう。ドレイパーの売り込みは家族、楽しい時間、めでたい出来事、分かち合った幸せに触れていた–すべての経験が抑えがたい感情を呼び起こし、プレゼンの最後にはドレイパーが何を売っているのかなどどうでもよくなり–とにかく欲しくなるのだ。 人間が行動を起こす理由は感情、そして、潜在意識に深く根付いていることが分かると、製品のメリットを並べるよりも、感動を与えて人々を結びつける方が大事だと気がつくだろう。 3. 意図と意味 顧客が優れたブランドの影響を受ける仕組みにおいてマーケッターが学んだのは、ブランドが何かを象徴しなければならない点である。ブランドが製品を売ることよりも大きな意図を持っていると、顧客がブランドのことを第一に考える意味を創り出し、購入の決定が楽になる。 ターゲットは、(意図的に)類まれな、そして、気持ちを高揚させる買い物体験を創り出しつつ、より大切な意図を掲げるチェーンである。ターゲットに入店すると、明るく、色彩豊かな内装、ユニークで美しいデザインが施された製品、そして、整理整頓された環境に囲まれ私は気分が良くなる。ターゲットは見た目が良いだけではない–同社は良いデザインの価値を最優先しているのだ。 また、チラシ、ウェブサイト、そして、同社のソーシャルメディアを見れば、ターゲットが高い評価を受けていることは一目瞭然だ。同社は慈善団体、特に教育に多額の寄付を行い、そして、採用の取り組みの多様化を重要視している。350万人以上の人々が、ターゲットのフェイスブックページを“いいね!”しており、このバーチャルなページに掲載されるエントリには1000本以上のコメントが寄せられることもよくある。私はターゲットに忠誠を誓っている。ターゲットで買える商品を他の店で買うなど考えもしない。ターゲットに行くと、いつも新しい発見をする。 より重要な意図を持つ企業は忠誠心を鼓舞する。このような企業は、私たちのレーダーに留まり、必要なときに思い出す。私たちの関心を捉えて離さず、心に響くメッセージを送っている。これは、製品を販売して、儲けるだけの企業には起こり得ない。 この取り組みを見事に成功させているウェブサイトやソーシャルメディアのプラットフォームを参考にしてもらいたい。最高の製品の制作を越える(ただし無視するわけではない)目標、価値、そして、意図を達成するべく、心から真剣に取り組んでいる姿が見えてくるはずだ。ソーシャルメディアが提供するのは、この意図において顧客が参加し、見識を与える手段である。その結果、自分のこと、そして、顧客自身のことを思い出してもらえるのだ。この取り組みを実施している企業の例を幾つか挙げていく: ザッポスは靴の販売について語るのではなく、顧客を幸せにすることを目標に掲げており、カスタマーサービスに極端に力を入れることで、この崇高な目標に現実味を持たせている。 スターバックスは、「1度に、1人、1カップ、そして、1地区で – 人間の精神を活気づけ、そして、育む」試みに励んでいる。だからこそ、とても多くのライター、学生、そして、起業家が、スターバックスの店舗でラップトップを眺めながら、リラックスしつつ、事業の将来について、創造力を働かせ、学習し、そして、計画を立てているのだ。 ジェットブルーは綱領を明記していない。その代わり、同社はコアバリュー – 安全、思いやり、誠意、楽しさ、そして、情熱 – に焦点を当てており、飛行機の清掃を手伝うと、チームの一員になったような気分を味わえる。 ホールフーズは、ホールフーズ、ホールピープル、ホールプラネットと言う用語によって導かれている。ホールフーズでの買い物は、ただ単に果物を買いこむだけではなく、自分が選ぶライフスタイルを支える買い物をする点を重要視している。 このようなブランドは自らの定位置を築き上げている。ブランドが作り出す場所はすべての人に受け入れられるわけではないが、好きな人にとっては、心から歓迎されている気分になり、他の場所では決して味わえない雰囲気を醸し出している。 それでは、皆さんが好きなブランドのことを考えてみよう。ストーリーテリングが巧みなブランド、感情をコミュニケーションの中で上手に活かしているブランド、そして、製品自体よりも優れた目的を持つブランドを挙げてみよう。 ラビノビッツ氏のマーケティングへのアプローチは徹底的に顧客に焦点を絞っており、心理学および神経科学を基に購入の決定を行うモチベーションを理解する。同氏は、企業は顧客に対するブランド独自の経験を確立する手段として、自らのメディアを開発する必要があると考えている。また、ラビノビッツ氏は、ウェブ2.0、ブロガービジネス、インターネット・リテイラーを含むデジタルマーケティングカンファレンスで講演を行っている。さらに、心理学に関する書籍、集中に関する書籍、そして、編み物の文化に関する書籍を執筆している(後者は共同執筆)。ツイッターでのラビノビッツ氏の言動が気になるなら、@ilana221をフォローしよう。 [...]