成長と共に従業員を失っているGoogleの行末はいかに? | SEO Japan

SEO Japan - 2010年11月17日(水) 14:02
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サーチエンジンランドから、ダニー・サリバン自らが執筆したGoogleの成長と人材戦略、そして未来について。タイトルは少しGoogleに意地悪な感じですが、内容はそんな単純な話ではないです。 — SEO Japan GoogleはどうやらFacebookになお一層優秀な従業員を取られているようだ。Googleが下落している1つのサインかもしれない。恐らくは。私にとって、Googleは新たな“カリフォルニア”になってきた。Yahooからその役割を奪って。住宅難民の物語と企業の成長が一緒にやって来る。 カリフォルニア:かつての黄金の州 私はカリフォルニア生まれだ。1970年代というカリフォルニア州の全盛期の1つと考えられることもある時期に南カルフォルニアで育った。しかし、1980年代になると、カリフォルニア州は衰退の道をたどっていたようだった。住宅価格は上昇し続け、人々は移住し続け、交通渋滞は悪化し続けた。人々はこの州を離れることをについて話した。そして人々は去った。 とりわけ、人々は西海岸を北に向かった。その頃のことを思い出してみると、シアトルは多くの“住宅難民”に人気の地だった。人々はカリフォルニアにある比較的高い家を売って、もっと人が少なく交通渋滞も少なく家も安いワシントン州で新たな生活を始めたのだろう。 カリフォルニア生まれの1人として、私の考えはほぼ正しかった!カリフォルニアは問題を抱えていた。しかしカリフォルニアの問題は対処されるだろう。州の問題から“逃げている”と思っている人々は、次第に全く同じ問題に直面するであろう新しい場所に行く可能性が高かったのだ。 芝生はいつまでも青いままではない 面白い話がある。私は1980年代後半にシアトルに引っ越した大学の友人を訪ねた時のことを覚えている。思いだしてみると、言及に値するほどの交通渋滞はほとんどなかった。しかし、それも変わり始めた(Los Angeles Timesの記事の説明によれば、それらの住宅難民が最初にその責任の多くを問われた)。今日、その地域を訪れる人は誰でも、悪夢の交通渋滞がどんなものか知っている。それは、カリフォルニアの多くのフリーウェイで見られるものに匹敵する。 誤解しないで欲しいが、カリフォルニアがのどかな楽園に姿を変えたわけではない。そして特に誤解しないで欲しいのは、ワシントン州がカリフォルニアよりもひどい(またはその逆)と言っているわけでは全くない。物事が成熟すれば、新たな試練に直面するということ、青い牧草地に飛び込んでもその牧草地も永遠に青いわけではなく、それらも成熟するということなのだ。 Yahoo難民 このことは私にYahooを思い出させる。数年前、Yahooは従業員の損失の第一波を経験した。それは、新規株式公開が過ぎたばかりのことだった。そこで働いて億万長者になりそうな人はいなかったし、ましてそれより少ない百万長者さえもいなかった。大企業が必然的にそうなるように、Yahooも官僚的な成長をしていた。特に人々がGoogleに移った時、私は記者にその動きについて尋ねられた。私の回答は、こうだ。Yahooは成熟していて、新しい一連の試練に直面していて、カリフォルニアのようだが、Googleも成長した時にはそれらの同じ試練に直面することになるだろうと。 Yahooはその試練を切り抜け、最初に従業員の大量流出があった頃よりは強い企業になったと言える。決して、強い企業ではない。それは、リーダーシップや悪いビジネス決定やYahooの本来の価値を評価できなかった投資家など様々な理由によるものだ。Yahooの存在感は、かつてよりもずっと弱まっていると言えるだろう。価値を欠くとまでは言わないし、未来がないとまでも言わないし、将来的にもっと強く成長することはできないとまでは言わない。しかし、多くの人がYahooは今も大きな試練に直面しているということに賛成するだろう。 大人のGoogle 今はGoogleの番だ。すでにここしばらくの間で従業員を失ってきている(もちろん、新しい人を雇っているが)ことを考えれば、“今”でさえない。Yahooが直面したものと全く同じ問題に、今、Googleが直面しているのだ。ほとんどの人は、そこで働いても億万長者になることはない。会社がもっと小さかったころと比べて、より官僚的になっている。Googleは、ほとんどの住宅難民がFacebookに向かうという独自の形を持った新たなカリフォルニアだ。 間違いない。将来的にはFacebookが独自のカリフォルニア状態を迎えることになるだろう。企業が最終的に株式公開された後、数年すると、今の従業員は必然的に離れ始めるだろう。何か新しくて輝いているものに彼らは惹きつけられるのだ。Googleが今直面していて、Yahooがかつて直面した“裏切り者は沈みかけている船を去っていくのか”という疑問と同じものに今度はFacebookが直面することになるだろう。 しかしながら、それらの離脱が必ずしも沈みかけの船や下り坂の情勢とも限らない。企業が年を重ねていること、成長していることの結果というだけだ。良い企業は、自分達の成人期への移行を何とかやり遂げて成功の状態を続けている。Googleの場合、人材の損失にもかかわらず、ほぼ間違いなく企業は色々な意味でこれまでよりも強くなっている。もしかすると今後はもっと強くなるかもしれない。反対にもしかすると、周辺の競合が成長することによって、弱体化するかもしれない。しかし、離脱だけで運命を決めつけてはいけない。当然起こると予測されるFacebookの離脱が起きた途端に、どちらも起きないかもしれないのだ。 牧場に引き留めておくことができない時もある いくつかのGoogleの離脱に関して自分なりの見解を持つことも重要であると私は考える。今週、Googleマップの制作者でありGoogle Waveの中心人物の1人であるLars RasmussenがFacebookに移りそうだというニュースが報道された。Googleにとっては大きな損失だ。どうしてGoogleは彼を手放してしまうのだろうか? Rasmussenが非常に有能であることに疑問の余地はない。しかし、もっともな質問は、Googleに何かできたのだろうか?というものかもしれない。Rasmussenは新規株式公開以前の従業員ではなかった(彼の会社が株式公開後のGoogleによって買収された)が、彼はGoogleにいる間にかなり裕福になったのだと私は予想している。多くのGoogle従業員のように、それ以上のお金は彼をそこに留める理由にはならなかったのだ。何か能力が試されるようなチャレンジがあれば彼を引きとめることができたのかもしれないが。 そのチャレンジが2009年に開始し今年の初めに終止符を打ったGoogle Waveだったのだ。私は、Rasmussenの離脱の暗示をいくつか目にしてきた。GoogleがWaveを中止したからである。それを拡大解釈すれば、会社はRasmussenの忠誠心を失うことによって失敗したのだ。 私の見方では、Googleは、Waveの背後にあった信じられないほどの量の支援を投げ捨てたのだ。Waveは、Google I/O 2009での基調講演を与えられた。Googleはこのプロジェクトの背後に、単にお金やエンジニアリング時間だけでなく実際の風評投資まで莫大な量の企業投資をしたのだ。 Google Waveは始まった。そして大失敗した。2009年5月にWaveが世界中で公になった時にどれだけたくさんの開発者たちが称賛されたかなんて私には関係がないことだ。私はその観衆の1人だったし、そしてエンドユーザーの1人でもあったが、何か大変革が起きたようには見えなかった。当時私がブログに書いたように、私にはそれが理解できなかった。ついにWaveがエンドユーザーにリリースされた時にも、私の反応は同じだった。え?これで私は何をすべきと言うのか? 私は、Rasmussenの離脱に関するバックストーリーを何も知らない。しかし、外側から見る限りでは、Googleは新しい主要プロジェクトを市場に出すために、他の従業員にしてきたような方法で彼に全面的な支援を与えたように見えるのは確かだ。他にやることは何も残っていなかったかもしれない。そしてRasmussenにとっては、Facebookは新しいことに挑戦できるより良い場所、より超えた土地だったのかもしれない。 追伸:シドニー・モーニング・ヘラルドがRasmussenに、Facebookへの移動とGoogleを去った理由を確かめる素晴らしいインタビューをしている。その一部を紹介する: Facebookは“10年に一度のタイプの企業” Waveが成長するためにもっと時間を与えるほど“Googleは単に我慢強くなかった“ Facebookは、もっと影響を与えることを可能にし、物事をやり遂げることが可能な小さなサイズであるのに対し、Googleは大きすぎる。 魅力的な金銭上の取引 さらに彼は、Facebookも彼自身もGoogle Waveと似たようなことをするつもりはないと語った。 Googleの影から逃げること FacebookのCOO、Sheryl Sandbergも私にとっては“あなたはどうするつもりなのか?”と問いたい典型的な例の1人だ。Googleでの仕事ですでにかなり裕福になった才能ある人物である。お金は彼女のモチベーションにはなりそうもないと言える。チャレンジがモチベーションになるのだろう。 もしあなたがSandbergだったなら、どちらのチャレンジがいいだろうか?設立者の“影”の中、Googleで何か他のことをするか、設立者が大きな影を落としていて、会社の成長を助けるために自分がスターになるチャンスがあるFacebookでのチャレンジか? 私がいくつかのGoogleの離脱を見た際には、RasumessenやSandbergのケースのように、Googleにはどうしようもないこともいくつか目にしてきた。それは彼らがくよくよしていないということではない。GoogleがEvan Williams(註:Blogger.comの創立者)やDennis Crowley(註:Dodgeballの創立者)のような人材をキープできないことが、TwitterやFoursquareAsを国内に作らせることによって負担になるという可能性がある。(Googleの最大の失敗を祝おう!という記事で詳しく触れている)。Googleは、それがスタートアップ文化を育てると考えたいようだが、明らかにその文化はその2人のスタートアップの星をキープするのには役に立たないのだ。 Googleが優秀な従業員を失い続けるであろうということに私は疑いを持っていない。長年の幹部であるMarissa Mayer とSusan Wojcickiの最近の昇進は、Googleが彼らを会社にキープしておくために過去の幹部にしてきたことと一致している。(チャートと分析:Google幹部マネージメントの変更、2000-2008参照)しかし、そういった対応も人を永遠にキープすることはできない。 人材の損失は、年を重ねていく会社にとって避けられない部分である。しかし、人材の損失は必ずしも会社が弱体化しているという意味にはならない。Googleがどう成人期に立ち向かって大人になっていくのかは時が教えてくれるだろう。 そして、カリフォルニアは、たくさんの問題があるにもかかわらず、今も大勢の人が故郷と呼ぶ素晴らしい場所だ。 この記事は、Search [...]
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