ソーシャルコマースとは、インターネットを使った販売チャネルの一種であり、主にSNSなどのソーシャルメディア上で商品やサービスを宣伝・販売する仕組みを指す。「ソーシャルメディア」と「Eコマース」を組み合わせた言葉が語源となっている。
従来のECでは、SNSに決済機能がなく、商品を購入するにはカートシステムを備えたECサイトやECモールにアクセスする必要があった。そのため、ユーザーはSNSで商品を認知し、興味を持ち、Webで比較・検討したうえで、最終的にECサイトやモールで購入するという複雑なカスタマージャーニーをたどる必要があった。
しかし、ソーシャルコマースの登場により、SNS内で認知から購入までのプロセスを一貫して完結できるようになった。特にコロナ禍以降、SNSプラットフォームでのカート機能の導入が進み、これまで情報収集や交流の場であったSNSが、購買体験の場としての役割も担うようになった。
また、インフルエンサーがライブ配信を通じて商品を紹介し、その場で販売まで行う「ライブコマース」も、ソーシャルコマースの一形態として注目されている。