ひとりで頑張るSEO担当者さんの悩みに答える本連載。今回の質問は「海外サイトからの大量の不審なリンクにどう対処する?」です。この回答は「何もせず無視しましょう」です。
「何もせず無視しましょう」です
海外サイトからの大量の不審なリンク
今回の相談内容は、サーチコンソールに現れた海外からの大量の不審なリンクへの対応についてです。クライアントさんのサイトのサーチコンソールを確認したところ、海外からの大量のスパムリンクを発見し、とりあえずリンクの否認を実施したものの、また別の新しいドメインからのスパムリンクが検出されるというイタチごっこで、対応に苦慮しているというものです。今回の質問はペンネーム「K」さんが寄せてくださいました。よくある事象かと思います。
なお、リンクの否認とは、Googleのヘルプ「サイトへのリンクを否認する」にある通り、Googleのスパムガイドライン違反になりそうな疑わしいリンク元のページやドメインを否認し、それらの疑わしいリンク元からの被リンクの影響が及ばないようにする手続きを言います。
リンクの否認はしなくてOK
結論から言うと、リンクの否認は実施する必要はなく、すでに提出済みのリンクの否認ファイルも削除して問題ありません。Googleは信頼できないリンクを無視できるからです。リンクの否認ツールが公開された2012年から3年間ほどは、筆者も海外のスクレイピングサイトなどからのリンクを否認していましたが、2016年頃にはリンクの否認ファイルを削除してしまいました。それでも問題はおこっていません。
なお、現在でもリンクの否認を実施すべきケースは、人為的なスパムリンクが多数あり、削除できないような場合だけです。人為的なスパムリンクとして典型的な例は、「ダイエット」「脱毛 大阪」「カードローン 即日」といったキーワードに完全一致するアンカーテキストでのリンクです。このようなリンクが自然に発生することはまずあり得ませんが、もし仮に発生していたら否認すべきでしょう。
まとめ
海外のスクレイピングサイトなどから大量にリンクされることはよくあることで、質問者の「K」さんと同様に対応に苦慮されている方も多いことと思います。ただ、遅くとも2016年頃までには特別な対応は必要なくなっていますので、完全に無視して構いません。
リンクの否認などの対応が必要なのは、検索順位を操作することを目的としていることが明らかな作為的なリンクで、リンクそのものを削除することができないものだけです。
P.S.
本コーナーでは、読者の質問にお答えしています。誰にも聞けずに困っていること、現場で感じるふとした疑問など、どしどし質問をお寄せください。
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この記事の筆者
住太陽(すみ もとはる)
SEOコンサルタント。SEOには1999年から従事しており、一貫して「中小企業が自社で取り組むSEO」を提唱、2002年には国内初となるSEO解説書を執筆したほか、多数の執筆や講演をこなしている。また公式サイト「ボーディーSEO」 でSEOのハウツー情報を無料で提供している。
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渡辺 淳子(わたなべ じゅんこ)
IT系の雑誌・書籍・デジタルコンテンツの編集・制作・プロモーションを経て独立。Bright Mediaデザイン研究所を設立し、紅茶のECサイトリニューアル、オウンドメディアの編集長代行、就職サイトのプロモーションや解析レポート作成、Webメディアや書籍のライティング、編集などを手掛けている。
好きな言葉は「足下を掘れ、そこに泉あり」。丁寧に掘り進め、できるだけ奥に潜む泉を記事にしていきたい。
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