インタビュー

リスティング広告の利害関係者すべてに情報を発信

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リスティング広告の利害関係者すべてに情報を発信

●編集部 今のタイミングでクオリティセンターを立ち上げた、その目的を教えてください。

●水上 広告の審査やモニタリングなどの取り組みは、2002年にリスティング広告がサービスインしてからやっているのですが、こういった手口で不正を捕まえたというのをいってしまうと、裏をかかれてしまうことから伝えづらい内容が多く、積極的には情報を出せなかったのです。しかし、興味関心をもってスポンサードサーチを見ていただいている方が増えてきましたので、こうした取り組みをちゃんとしていることを伝えたいと思い、今まであった情報をまとめて「クオリティセンター」という1つのサイトで公開することを始めました。

●編集部 クオリティセンターの読者はどんな人を想定していますか。

●水上 広告主、提携パートナー、広告を見るユーザーの3者を考えていて、この3者のバランスを取ることで、検索連動型広告と呼ばれるもののマーケットが健全に育っていくと思っています。

まず広告主は、自分の出稿した広告を変なアダルトサイトに掲載してほしくはありませんでしょうし、自分の広告がきちんとしたサイトへ出ているのか知りたいと思うのは当然でしょう。また、パートナーに掲載されたことによって、投下した広告費を回収できる効果が上がっているのかを気にされると思います。広告主の利益を守るために、Yahoo! JAPANでは不正クリックを監視し、パートナーサイトを審査して広告掲載が変になっていないかを監視していることを知っていただき、安心して広告出稿していただきたいと思っています。

一方で提携パートナーの利益というのは、ユーザーの利益と重なってくるところがあると思います。たとえば、健康被害を及ぼしたり、公序良俗に反したりするような商品がサイトに出てこないか、うちに掲載される広告は大丈夫なのかを気にされます。そうした問題が起きないように、出稿された広告はYahoo! JAPAN側でちゃんとフィルタをしており、提携パートナーとその先のユーザーに広告を届けていることを知ってもらいたい。

また、普段広告を見ていただいているユーザーは意識されていないと思うのですが、おかしな広告を見つけたりして不安に思われたときは、ぜひこのサイト(クオリティセンター)を見ていただきたい。リスティング広告はテキストだけで派手さはないですが、「ちゃんと人の目を通っていろんな角度で審査されたものが届けられているんだ」と、安心していただきたい。

●編集部 これまで広告主やパートナー向けの情報サイトはありましたが、一般ユーザーに向けてというのは今までにない試みですね。

●水上 リスティング広告に興味のある方、すべてに読んでいただくための場ですから。今までユーザーを意識したことはなかったのですが、今回は垣根をつくらずに、関心がある人には見てもらいたいと考えていて、インターネット広告にあまり詳しくない人でも、読んでなるほどと思えるような文体にするように心がけています。

不正クリックに関する情報を追加し、すべての不安を解消する

●編集部 ユーザーの不安を解消したいということですが、これまでそういった声は多かったのでしょうか。

●水上 リスティング広告だけではないのですが、弊社カスタマーセンターに寄せられる広告に対する苦情は常に見ています。たとえば、広告から無料の占いやゲームに申し込んだら、次の日からスパムメールが届くようになったという問い合わせなどがあります。当然、どの広告か覚えていれば教えてもらうのですが、具体的にどの広告かは覚えていないがYahoo! JAPANで見つけて申し込んでしまったという場合でも、できる限り情報を収集し対応するようにしています。リスティングやバナーに限らず、通販で注文したけどモノが届かないといったケースは昔からありますので、媒体問わずそうした経験も積極的に導入しトラブルの防止に努めています。

先ほどお話しましたが、どうやって審査が行われ広告が掲載に至っているのかは、クオリティセンターを見ていただければわかりますし、実際にこれはあきらかにおかしいというものがあれば、お客様センターに問い合わせいただければ、クオリティセンターのコンテンツを作っている私のチームにも逐一伝わりますので、その情報をさらにクオリティセンターに反映していきたいと思っています。

●編集部 このサイトで達成したい目標はありますか。

●水上 リスティング広告の取り組みをお知らせしているわけですが、最終的な目標は品質に関わる問い合わせがなくなることです。すごく大きな目標なのですが、苦情や問い合わせがなくなるというのが一番の目標ですね(笑)。

今のクオリティセンターは、まずは箱を作ろうという状態です。今は「広告について」と「広告掲載面について」というコンテンツがあるのですが、実はもっと足していきたい。米国などで特に顕著なのですが、今のリスティング広告を取り巻く不正クリックといった問題、ユーザーかロボットかわからないようなクリックがいっぱいきていることに対して、どのように取り組んでいるかという話なども追加していきたいと考えています。

目標は広告品質に関わる問い合わせをなくすこと
クオリティセンターでは、「広告」「広告掲載面」「インターネットユーザーによるクリック」のクオリティを保つ取り組みを紹介

それらがそろうと、利害関係者が気にする情報をひとまとめにできると思っています。広告主であれば、「不正クリックが多い気がするけど、ちゃんと提携パートナーの質を見ているのか」「自分の広告があまりよくないところに配信されているのではないか」といったものです。こうした不安をもたれたときには、クオリティセンターを見ていただきたい。どうしたら広告効果を上げられるのかという手法もご紹介しているので、活用していただきたいと思っています。

直近でいうと、どうやって不正クリックを防いでいるのかという3番目のコンテンツがまだできていないので、できるだけ早く公開したいというのが1つ。あとは、直近の動きをお知らせするコーナーをトップページに作り、今どういった動きをしているのかがわかるようにしたい。実際には、お知らせ情報へのリンクを置いて、そちらを見ていただく形になるかもしれないですが、この2点については決まっています。

公開から1か月強が経ち、サイト上の更新はありませんが、なかではいろいろ取り組みを進めています。たとえば、ここ最近では審査や不正監視の変更をかけています。パートナーサイトの整理や最新情報のアップデートというものは、このなかにはないので追加したいですし、ガイドラインの変更や、お客様からの声をもとに反映したこともお知らせしていきたい。

●編集部 今後の展開について教えてください。

●水上 まだ箱ができた段階なので、まずはコンテンツを用意するのが1つ。今日も編集会議をやっていたのですが、向こう1年分ぐらいの公開予定を固めようとしています。また、クオリティセンターを見ていただいた方から、説明ではこう書かれているけど、実際はこういった問題が起きていますよというものをいただいて、反映できるようなスキームを作りたい。端的にいうとお問い合わせボタンを付けたいと考えていて、クオリティに関して問題のあるものを見つけましたとか、この広告は大丈夫なのかといった問い合わせを集めたい。

我々Yahoo! JAPANは、日本でもっとも利用されている検索サービス、検索連動型広告の提供者として、自分達が率先してやらないと、後に続くようなものができてこないのではないかと思っています。行政や各種団体とも協力しているのですが、リスティング広告の品質とか不正の監視方法とかは、まだ確立されていない分野だと思っています。リスティング広告や品質に対して疑問に思っていることがあれば、お声をいただいて反映していきますし、Yahoo! JAPANがこうした取り組みをしていることを、みなさんにわかっていただけるようにしたいと思っています。

我々の広告ビジネスは、利害関係者それぞれのニーズをうまい形でマッチングさせることで成立させているところがあり、どこかだけが独占的な利益を得るようなバランスにしてしまうと、長く成立しないと考えています。このバランスをとり、だれにとってもクオリティの高い状態を保ちながら、みんながハッピーになれる場を運営していきたいと考えています。

●編集部 ありがとうございました。

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