Moz - SEOとインバウンドマーケティングの実践情報

SEO診断書:ユーザー生成「複製」コンテンツ症候群

問題点

君がユーザー生成コンテンツ(UGC)を扱えるウェブサイトを運営しているとしよう。具体的には、求人情報や賃貸物件情報、案内広告、パーソナル(出会い系)、さらには商品売買のUGC(eBayやEtsyを考えてみて)などに場を提供しているわけ。

ところが中には、時間を節約することばかり考えている無思慮で身勝手なユーザーがいて、君のサイトに掲載したのとまったく同じコンテンツを10か所もの競合サイトにも転載して、君のSEOをダメにしてしまう。これは、Web 2.0的SEOの夢、すなわち無料の独自コンテンツどころではなくて、君にとっては深刻な複製コンテンツ問題となる。これはかなり気にかかる問題だ。

症状

最初のうちは、検索エンジンが君のページをインデックス化してくれなくなるだけだ。しかし、ときにもっと厳しい措置がとられることもある。検索エンジンのアルゴリズムは、君のサイトがすでに見た情報の保管所であり、ふたたび見る必要はないと判断するため、ドメイン名全体に対してスパイダーを送らずインデックス化もしなくなる。稀なケースとして、まったく独自で価値ある情報が、検索結果ページからから除外され表示されなくなることもある。

治療法

そういうことをユーザーにさせないこと。新しい入力フィールドなりユニークなカテゴリなりを作って、ユーザーが君のサイトに何かの情報を掲載するときには、より細かく詳細に記入してもらうよう促し(何らかの見返りを提供するのもいいね)、新しくておもしろい、独自のコンテンツを作成するよう求める。

たとえば、一般的な求人情報の書式がAのようなものだとすると、君のサイトではBのような書式を使用するんだ(「そんな求人情報の項目、ふつうにあるよ」とか言わないで。大切なのは、独自の情報を持つことなんだから)。

書式A:
よくある求人情報の項目
  • 会社名
  • 業種
  • 役職
  • 仕事内容
  • 給与・待遇
書式B:
自分のところで使う求人情報の項目
  • 担当者氏名
  • 会社名
  • 募集企業のウェブサイト
  • 会社形態(株式会社か合資会社か、など)
  • 本社所在地
  • 業界
  • 業種
  • 役職
  • 専門分野
  • 応募資格
  • 優遇される条件
  • 求める能力
  • 求める経験
  • その他

君のサイトで使用するフォームが、より興味深く、細かいところまできっちり固められた書式になっていれば、次の2つのことが起こる。

  1. まず、そこに書き込む人の数が減る。これは通常よろしくない。でもこの場合は、あまりおもしろくないコンテンツを作成するユーザー(たいていは、関連性や品質なんて何も考えずに、同じコンテンツを広くばらまくようにという指示に従っているだけの操り人形)がふるい落とされ、より熱心なユーザーが残るから、実際は君にとって得策となるんだ。

  2. 次に、掲載されるコンテンツの品質が上がり、S/N比が向上するので、サイトの品質も向上する。

結果

Diagnostician Extraordinairre
口を開けて「あー」なんて言わなくても診断はできるんだ。

複製コンテンツが減り、そこにしかないコンテンツが増えるということは、すなわち検索エンジンに気に入られるってこと。

君のサイトの方が、質が高くて、より詳しい情報を掲載しているんだから、データの並べ替えや検索、整理の方法なども追加しておけば、(たとえ複製コンテンツがあったとしても)競合サイトより検索順位が高くなる可能性がある。より詳しく質の高い情報が得られるのだから、ビジターにもメリットがある。契約成立に結びつきやすい、より詳しい具体的な情報を提供できるので、コンテンツ掲載者にも利益をもたらす。そして、君のサイトは、同じ内容のコンテンツでもウェブ上で最も質の高いバージョンを掲載できるのだから、君も利益を享受できるってわけ。

追伸:この2日ほど、風邪がようやく治りかけてきて、ソファでごろごろしてたんだけど、医学ミステリー番組(それにカモミール茶)にハマっていたせいで、こんな形式の記事になっちゃった(^-^)。

用語集
CGM / SEO / UGC / インデックス / スパイダー / ドメイン名 / 検索エンジン / 複製コンテンツ
この記事が役に立ったらシェア!
メルマガの登録はこちら Web担当者に役立つ情報をサクッとゲット!

人気記事トップ10(過去7日間)

今日の用語

ペイドリンク
金銭によって売買されたバックリンク(被リンク)のこと。バックリンクとはSEO用語 ...→用語集へ

連載/特集コーナーから探す

インフォメーション

RSSフィード


Web担を応援して支えてくださっている企業さま [各サービス/製品の紹介はこちらから]