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グーグルもヤフーもSEOスパム対策が足りてないことを実例で示そう(前編)

大手検索エンジンはどこも「上位の検索結果に対する操作的な行為の影響を限定的なものにする」ことに関して、主な目標の1つとして、これまでずっと取り組みを続けてきた。

僕の意見を大まかに言えば、そういった取り組みの取っ掛かり口としてチェックするのに適しているのは、「検索エンジン最適化」という僕らの業界、およびこうしたサービスを提供しているSEO企業に関する検索結果よりほかにない。

結局のところ、検索エンジンが、検索結果に対する操作的な行為を取り締まり、「ホワイトハット」的手法は容認できるが不正な操作を伴う手法で検索結果の上位を獲得することは認めないと主張するのであれば、SEOサービスを探している人たちのための検索結果に最大の注意を払わなければならない。もし注意を怠り、不正行為に手を染めた連中のサイトやページが検索上位を獲得するようになれば、操作的行為をするのは実は当然のことなんだという印象を与えてしまう可能性がある(いや、与えてしまうだろう)。

だから、グーグルで「SEO Company(SEO企業)」というクエリに対して次のような検索結果が返ってきたのを見て、僕はがっかりしてしまった。

SEO Company SERPs at Google
原文
SEO Company SERPs at Google
この検索結果をWeb担編集部で日本語訳すると、こんな感じ

このブログをしょっちゅう読んでいる人なら、検索結果に対する操作的な行為を僕が軽々しく非難することなどめったにないのを知っているよね(たとえ僕がこれらの人々と同じくらい、小細工を弄するような連中の手口を調べるのが好きだとしてもだ)。実際のところ、僕がそういう行為を非難するのは、本当に怒りが湧き起こったときだけで、今回の場合は、2つの大きな理由によりそうしたケースに当てはまる。

まず、SEOに関連した検索結果、特に使用されることの多いクエリで1ページ目に掲載されるものについては、油断なく目を光らせておく必要があると思う。そうでないと、病気の根本治療をしないまま対症療法に汲々としているみたいなことになってしまう。SEO関連の検索結果で不正な行為を許してしまえば、結果としてそれ以外の検索結果でも同じことになってしまうんだ。次に、グーグルがサイトリンクを表示することでそのサイトを支持しているということは、特に大問題だと僕は考えている(心しておこう。サイトリンクがあるということは、検索者たちに対して、このサイトこそは該当のクエリに対する検索結果の「1つ」ではなく、「最高の」検索結果であるという明確なメッセージを送ることになる)。

以下は、今年の3月にSearch Engine Watchに掲載された記事からの抜粋だ(※Web担編注:ここで触れられているナショナル・ポジションズ社は、上記の検索結果で1位に表示されている会社)。

今朝、私のルールに目を通していない企業から(10通目の)メールが送られてきた。カリフォルニアの「SEO」企業ナショナル・ポジションズ社からのもので、「相当な低料金で関連性の高いトラフィックを5倍に増やす」と謳っている。

このサイトでは(リンクジュースを一滴も渡さないようにと、302リダイレクトを使ってリンクを張った)、「リンク・ファームやブラックハット的手法」を使用せずに、独自の「プロプライエタリな技術」と「非公開の貴重な企業秘密」を使って、「グーグル、ヤフー、MSNのオーガニック検索で顧客のウェブサイトを最上位に」ランクインさせると説明している。そして価格は、「他の企業の提示する金額の半分以下!」だという。大したものだ。

そこでこの会社のサイトをチェックしてみたところ、SEOサービスとして、「キーワード・マーケット・インテリジェンス」(う〜ん、キーワード調査のことか)、メタデータ最適化(いいね)、タイトル最適化、成功事例資料などが含まれていた。大部分の企業がこういった情報の多くを無料で提供していることを考えると、同社の価格は確かにすばらしいものだ。私にわかる限りでは、この会社の「プロプライエタリな企業秘密」には、いかなるブラックハット的な技術も含まれていないようだから、ナショナル・ポジションズ社が次なるトラフィック・パワー社(ずっと以前、私のところにも勧誘電話があった)になるという懸念はないが、それでもこれは詐欺的だろう。

※Web担編注 トラフィック・パワー社とは、以前に話題になったことがある有名な悪質SEO企業(参考URL

ナショナル・ポジションズ社が手がけていることは、厳密に言えばブラックハットではないのかもしれないが、残念なことに、その努力が報われてほしいと思える類のSEOではないことも確かだ(そして、検索エンジンが奨励したいと考えるタイプのSEOでもないと思う)。僕らの新しい助っ人「Linkscape」と、古くからの戦友「Site Explorer」を使用して、ナショナル・ポジションズ社がどのようにして検索結果でトップの座を獲得したのか見てみよう。

検証1

登録単位ドメイン名

料金を支払って登録するドメイン名部分。.comドメイン名ならばセカンドレベルドメイン名が、.co.jpドメイン名ならばサードレベルドメイン名が登録単位ドメイン名となる。

ナショナル・ポジションズ社のURLに対しては、十分な独立性を持った493の個別ドメイン名から、リンクジュースを引き渡す(nofollow属性の付いていない)757の外部リンクが張られていることを、Linkscapeは示している。さらに、Linkscapeは、ナショナル・ポジションズ社の登録単位ドメイン名(*.nationalpositions.com)に対し、442の登録単位ドメイン名から777の外部リンクが張られていると示している。これによって、ほぼすべての外部リンクがナショナル・ポジションズ社のトップページに張られているということがわかる。

検証2

次はアンカーテキストの配分についてだ。Linkscapeからは、僕が「最適化された」アンカーテキストと呼ぶものに関して、ナショナル・ポジションズ社がかなり不似合いな数を獲得していることがわかる。以下の図を見てほしい。

National Positions Anchor Text Distribution

多数のドメイン名に関するこのような調査を何度も実施したことがある人なら(僕がそうだ)、こうした事態が自然に発生することはほとんどないということにおそらく気づくだろう。社名に「SEO Company」とついていない企業のトップページに対して、「SEO Company」を含むアンカーテキストが使われることなんてあまりない。怪しげな操作を示しているものだと思って間違いないだろう。

この記事は2回に分けてお届けする。次回は、検証の続きとともに、グーグル以外の検索エンジンでは「SEO Company」というクエリに対してどのような検索結果が返ってくるのか、そして、こういう事態に対してランドはどう考えているのかをお伝えする。→後編を読む

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