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SNSを活用したブランド立ち上げを一般公募、アパレルECのネバーセイネバー

8 years 10ヶ月 ago

東京発ECアパレルブランド「STYLE DELI(スタイルデリ)」「Luz Llena(ラズレナ)」などを展開するネバーセイネバーは6月21日、一般公募によるファッションブランド設立プロジェクト「OPEN BRAND」を開始した。

ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)上で影響力を持つ個人と組んで新ブランドを立ち上げる。

近年、個人のSNSアカウントの発信力によってファッションのトレンドが形成されるケースが増えていることから、ファッション業界と個人が協力できる可能性を模索する。

1次審査は、SNSのアカウントやポートフォリオを用いてプロフィールを作成する「プロフィール選考」(選考枠10人)と、立ち上げたいブランドの世界観をインスタグラム上で表現し、「いいね」の数を競う「インスタグラム選考」(選考枠5人)を行う。

2次審査の役員プレゼンを通過した応募者は、ネバーセイネバーが持つインフラやオンラインショップの支援を受けながらブランドを立ち上げる。

ネバーセイネバーの代表取締役:磐井 友幸氏・齊藤 英太氏

ネバーセイネバーの代表取締役:磐井 友幸氏(写真左)と齊藤 英太氏

「OPEN BRAND」はファション業界の採用支援などを手掛けるREADY TO FASHIONとの共同事業。6月21日から7月17日まで、READY TO FASHIONが運営するSNSを使った求人プラットフォーム「READY TO FASHION」を通じて参加者を募集する。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

テレビが果たした若年層のブランドコミュニケーション資産形成

8 years 10ヶ月 ago

昔は子供も、お酒やクルマや化粧品のCMをたくさん見ていた。だから、お酒を飲める歳、免許をとれる歳、化粧を始める歳になった時に、さんざんテレビCMで見てきたブランド力が機能する。そういうものであった。

しかし、今クリティカルなのは本当にティーン以下の子供たちのテレビ接触が落ちてきていることだ。
そして、一方企業側ではブランドマネージャー制度が普及し、担当ブランドのターゲットにだけ訴求しようと懸命になる。当然、クルマやお酒や化粧品は子供相手ではないので、ターゲットされない。

このまま行くと、子供たちが相応の歳になった時に。「はい。お酒飲めますね」とか「クルマ乗れますね」とか「もうお化粧するご年齢ですね」と言って、「〇〇です。」とブランド名をコミュニケーションしても、「???」になりかねない。

もちろん広告だけがブランド力形成手段ではない。おそらくもっと商品やサービスそのものの体験がより重要だろう。

 だからブランド体験の場も含め、従来テレビCMが果たしていた若年層へのブランドコミュニケーションは何に代替させていくかを考えないといけない。

おそらく、「コンテンツ」提供や「ブランデッド・コンテンツ」制作にこの課題解決の方向感を得ることができるだろう。

そして、こうしたコンテンツによってブランドが得られるエンゲージメントの質的評価をすることが今後重要になる(これはもちろん若年層に限ったことではないが)。

センサーデータによる視聴動向と認知相関を調べていると、高齢層と若年層には明らかな違いがある。若年層はマルチな情報取得行動が可能で、周辺視野に少し入るだけでも認知したりする。一方高齢層はテレビをぼおっと見ているが感度が低くなっている。

テレビも視聴者の高齢化が顕著だから、もう高齢層相手にするしかないのでは?という意見も出てきそうだが、世帯視聴率ベースで番組制作をするだけではなく、もっと視聴者の8割がティーン~20代という番組づくりにもチャレンジしほしい。そしてそのコンテンツにネイティブなブランドコミュニケーションにもチャレンジして、強いエンゲージメントを得られるように広告主と一緒に番組とCMづくりを作ってくれるテレビ局「出てこいやぁ!」ですな・・・w。

アマゾンのホールフーズ買収とリアル店舗を攻める理由【米大手EC専門誌が解説】 | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

8 years 10ヶ月 ago

Amazon(アマゾン)が高級食品販売チェーンのWhole Foods Market Inc.,(ホールフーズ・マーケット)を137億ドルで買収すると発表しました。アナリスト達は、食品販売業界のターニングポイントになる出来事だと考えています。

EC業界の専門家は、アマゾンによるホールフーズの買収によって、競合他社は自社のデジタル戦略を見直すきっかけになると話します。

食品のオンライン購入がさらに進むとの見方

オンライン食品販売が今後、さらに浸透するかどうかゆっくり見極める余裕がなくなったということです。オンライン食品販売は、食品販売全体の規模と比べると小さいものの、今回の買収によって、多くの消費者がオンラインで食品購入を試すようになるでしょう。

調査会社Forrester Research社のeコマース専門アナリストであるブレンダン・ウィッチャー氏はこう指摘します。

アマゾンのホールフーズ買収の狙いとリアル店舗を攻める理由【米大手EC専門誌が解説】 ホールフーズのWebサイト
ホールフーズのWebサイト(編集部がキャプチャし追加)

金融ニュース・分析に特化したメディア企業Mergermarket社によると、今回の買収が完了すると、全米食品業界で2番目に大きく、2001年以降の全米小売業界で4番目に大きな買収案件になります。

eコマースのプラットフォームを提供するClarus Commerce社のCEOであるトム・カポラソ氏は、約140億ドルをホールフーズに投じるアマゾンは、食品小売業のシェアを取りに行くはずだと考えています。カポラソ氏は次のように語ります。

食品は消費額が巨大なカテゴリーです。ホールフーズを買収することで、アマゾンは大きな販売パートナーを得たことになります。アマゾンはこれまで少しずつ食品業界に足を踏み入れ、試行錯誤を繰り返してきました。今回の買収で、食品業界へ一気に切り込む体制を構築できるようになるのです。

小売業界の専門家は、アマゾンの今回の動向は企業規模に関係なく、食品販売事業者にとって大きなプレッシャーになると言います。マーケティング会社MBML社の責任者であるマリオ・ナタレリ氏は次のように話します。

競合他社はアマゾンに対抗できるようなフルフィルメントの準備を始めなければなりません。今まで、傍観者のようにEC業界を見ていた食品販売事業者にとって、天地がひっくり返るほどのインパクトがある買収なのです。ホールフーズのブランドと、アマゾンのフルフィルメントパワーが一緒になると、恐るべき脅威になります。

アマゾンのホールフーズ買収の狙いとリアル店舗を攻める理由【米大手EC専門誌が解説】 Amazonのフルフィルメントセンターではロボットが稼働している
Amazonのフルフィルメントセンターではロボットが稼働している

また、価格モニタリング会社Profitero社で戦略担当を務めるキース・アンダーソン氏は次のように指摘します。

消費者に親しまれているホールフーズブランドを獲得することで、食品業界内でのアマゾンの勢いが増すと同時に、アマゾンが狙っていた大都市圏で展開する実店舗の拡大も早く実現することが可能になります。食品販売業で10年以内にトップ5入りという目標を掲げていると言われるアマゾンにとって、良い滑り出しになるわけです。

2017年後半に完了予定の今回の買収によって、物流とフルフィルメントで強力な力を持つアマゾンと、質の高いオーガニック食品を提供することで消費者の支持を得ているホールフーズが手を組むことになります。

アンダーソン氏によると、ホールフーズの売り上げの67%は肉や生鮮食品が占め、缶詰やペーパータオルといった非生鮮食品の取扱割合は少ないそうです。アンダーソン氏はこう言います。

アマゾンは、ホールフーズから生鮮食品の取り扱い方法や販売オペレーションを学ぶことができます。とても魅力的に映ったホールフーズの買収を決めた理由の1つがノウハウの吸収なのです。

アマゾンのホールフーズ買収の狙いとリアル店舗を攻める理由【米大手EC専門誌が解説】 AmazonのCEOであるジェフ・ベゾス氏
大型買収に踏み切ったAmazonのCEOであるジェフ・ベゾス氏

アマゾンフレッシュ単独では難しかった食料品ビジネス

アマゾンは2017年、本社を置くシアトルで自社が手がける食品配送サービス「Amazon Fresh(アマゾンフレッシュ)」をスタート。その後、同サービスをボストン、シカゴ、ロンドンなどの大都市に広げていきました。

ただ、アンダーソン氏によると、「アマゾンフレッシュ」は食料品の質を維持することに苦戦していたようです。ホールフーズの買収で、こうした課題を解決し、高級食材を求める消費者に信頼感を与えることができるようになります。アンダーソン氏は次のように説明します。

生鮮食品の質を維持するために、アマゾンは相当のコストといった犠牲を払わなければなりませんでした。「アマゾンフレッシュ」は、生鮮食品を扱う競合他社と競うのは難しい状況だったのです。ホールフーズは生鮮食品の調達、販売において、すでに洗練されたノウハウを持っています。

アマゾンとホールフーズの連合に対抗するためには、競合他社はより魅力的な店舗でのショッピング体験を提供しなければ対抗できなくなる――施設管理プラットフォームを提供するServiceChannel社のCEOであるトム・ブイオッチ氏は指摘します。

料理教室やレシピ提供などもその1つ。ただ、実行できることはたくさんあります。どうして実店舗に行くのか? オンラインを利用する理由は何なのか? といったことを考えることです。

デジタル食料品店をめざすにはInstacartが不可欠?

今回の買収で不透明なことがあります。アマゾンのホールフーズ買収によって、食品配達アプリのInstacart(編注:買い物をする人とスーパーマーケット、配達者をネット上でマッチングし、商品を最短2時間で届ける仕組みを提供するサービスの提供企業)とホールフーズの関係がどのように変わっていくかということです。

アマゾンのホールフーズ買収の狙いとリアル店舗を攻める理由【米大手EC専門誌が解説】 Instacart内でサービスを展開するWhole Foods Market
編注:Instacart内でサービスを展開するWhole Foods Market(Instacartの詳細記事はこちらをご覧下さい

ホールフーズは2016年、Instacartに出資。ホールフーズは自社サイトで商品を販売せず、Instacartアプリを通じて消費者に商品を販売しています。

Instacartの担当者によると、今後に対して楽観的な見方をしているようです。

私たちは食品販売事業者たちがオンラインで競争できるようにサービスを推進してきました。アマゾンが全米すべてのスーパーや店に宣戦布告した今、競争はさらに重要なものとなりました。私たちはすでに160以上の小売事業者と提携を結んでいます。今後もパートナー企業を増やしていく予定です。

一方のホールフーズはコメントを発表していません。

Profitero社のアンダーソン氏は、Instacartはすでにマーケットを拡大しているため、ホールフーズと提携を解消しても問題はないと考えています。

Instacartにとってホールフーズとのビジネスは、経営上に与えるインパクトは大きいものの、ネットを通じて食料品を購入するマーケットを広げ、大手スーパーマーケットとの提携を推進しています。ですから、足場を守ることはできるでしょう。

アマゾンのホールフーズ買収の狙いとリアル店舗を攻める理由【米大手EC専門誌が解説】 Instacartは“買い物代行サービス”に近しいシェアリングエコノミーサービス
Instacartは“買い物代行サービス”に近しいシェアリングエコノミーサービス。Instacartを通じてピックアップされた商品は、「Shopper」と呼ばれるクラウドソーシング利用者が配達する(参考情報はこちらの記事をご覧下さい

ただ、ホールフーズが抱える高所得の消費者層を失えば、経営状況が厳しくなる可能性があります。Instacartにとっては困難な状況と言えるかもしれませんが、企業存続の危機にさらされるほどではないはずです。

当日配送サービスを提供するDelivのCEOであるダフィネ・カーメリ氏は、アマゾンのホールフーズ買収は、Instacartの経営が悪化する状況になる可能性があると指摘します。

ホールフーズが出資するInstacartごとアマゾンが受け入れなければ、Instacartは消滅してしまうでしょう。もし、アマゾンがInstacartも引き受ければ、アマゾンは独自のデジタル食品店を持つことになります。

Instacartはホールフーズの商品販売・配送サービスだけを提供しているアプリではありませんが、食品業界でInstacartに出資したのはホールフーズだけです。

Shift(編注:主要小売業者と連携し、アプリを通じて食料品を当日配送するサービス。友人宅など、配達先指定もできる)もホールフーズの商品を販売するアプリです。しかし、ShiftのCEOであるビル・スミス氏は、アマゾンのホールフーズ買収の影響は心配していないと言います。

アマゾンのホールフーズ買収は、食品業界がオンラインにシフトするということの証明になりました。私たちもオンライン食品販売市場で成長するために、自社のコアバリューを大切にし、業界内でベストな小売事業者と協力していきたいと考えています。

Internet RETAILER

世界最大級のネット通販業界の専門誌「Internet Retailer」は、雑誌のほか、Web媒体、メールマガジンなどを運営。Vertical Web Media社が運営を手がけている。

Eコマースの戦略に関し、デイリーニュース、解説記事、研究記事、電子商取引におけるグローバルリーダーをランク付けする分析レポートなどを発行している。

Internet RETAILER

スマホで買って翌月コンビニ払い。ネットプロテクションズがカードレス決済サービス「atone(アトネ)」リリース

8 years 10ヶ月 ago

ネットプロテクションズは6月21日、新しい決済サービス「atone(アトネ)」の提供を開始した。atoneは携帯番号とパスワードのみで決済し、翌月をまとめてコンビニで支払う仕組み。代金はネットプロテクションズが立て替え、未回収リスクもネットプロテクションズが負う。手数料は1.9%+30円より。

クレジットカード不要の決済サービス

新規登録時の与信上限は税込5万円(口座振替の登録により10万円まで利用可能)。ユーザーが負担するのは毎月の請求書発行費用90円のみ。利用金額0.5%分のポイントがたまり、たまったポイントは支払いに利用できる。

決済選択画面→サインイン→ポイント入力→決済・注文情報→完了
ユーザーの利用イメージ

アプリでは利用明細が即時に発行され、今月の利用額が円グラフで確認できる。

本人確認にはSMS認証を使用する。初回登録時と利用時に与信審査を行うが、リアルタイムで行うため待ち時間は発生せず、離脱のリスクは低いという。導入企業にかかる手数料は下記のとおり。

決済手数料(非課税)トランザクション費用月額固定費(税別)初期費用
スタンダードプラン2.9%1取引 30円0円0円
プレミアムプラン1.9%1取引 30円48,000円0円
上記以外に、立て替え支払時にかかる振込手数料が必要(1取引100円〜)

ebisumart(インターファクトリー)とeltex(エルテックス)はシステム連携済み。EC-CUBE(ロックオン)とCOMPANY EC Series(ワークスアプリケーションズ)が連携予定。

15年の蓄積から生まれた新サービス

同社では15年にわたって「NP後払い」を運営してきた。NP後払いの累計ユーザー数は1億人、流通総額は約1,400億円。同社調べによると、EC企業の62%が後払い決済を導入しており、その64%がNP後払いを利用している。

今後もNP後払いは継続し、NP後払いで新規のユーザーを受け止め、リピーターをatoneに誘導していきたい考え。

代表取締役社長の柴田氏は、15年間で蓄積されたBtoCで1億件、BtoBで100万社のデータと、毎月300万通の請求書を送り、処理する組織の能力、数10億の投資でひたすら精度を上げてきたシステムが自社の強みと語った。

この会社を始めた15、6年前からこのサービスをやりたいとずっと思っていたが、当時はパワーがなくてできなかった。5年前からこのサービスの構築に取り組んできて、今日ついにリリースできた。個人的に感慨深い。(柴田氏)

ネットプロテクションズ 代表取締役社長の柴田 紳氏
ネットプロテクションズ 代表取締役社長の柴田 紳氏

ECの物販からスタートし、デジタルコンテンツやチケット、リアル店舗でも利用を広げたい考え。3年後に流通額1,000億円、ユーザー数1,000万人が目標。

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日焼け止め・UVケア商品の広告の注意点と、忘れてはならない“しばり表現”とは? | 健康・美容業界の今を知る!

8 years 10ヶ月 ago

夏が近づくとドラッグストアなどで日焼け対策製品の商戦が活発になってきます。ファンデーション、化粧下地、化粧水、美容液、乳液、クリームなど多種多様。多くの化粧品・薬用化粧品(医薬部外品)でUVケアをうたっているのが見られます。最近では「日焼けケアサプリ」も登場し、市場を賑わせているようです。

今回はそんな“日焼け対策目的の商品”をテーマに、化粧品、薬用化粧品類、健康食品に分けて、表現できる範囲を整理してみましょう。

化粧品

化粧品の場合、化粧品で認められた日焼けに関する効能効果は、

 ・日焼けを防ぐ

 ・日焼けによるシミ、ソバカスを防ぐ

の2つです。ただし、「事実である事が前提」なので、物理的な紫外線の遮断や、紫外線吸収剤や紫外線散乱剤などUV防止を目的とした成分を含有している商品に限られるということになります。

例えば、保湿を目的とした成分自体にUV防止作用があるからといって、「日焼けを防ぐ」かのような表現は標ぼう不可となります。また、化粧品であるため、薬効としての日焼け防止効果も標ぼうできません。

また、「日焼けによるしみ、そばかすを防ぐ」という表現を、簡略化して「しみ、そばかすを防ぐ」とするのは不可です。必ず「日焼けによる」という文言が必要です。この「日焼けによる」という文言は、“しばり表現”と呼ばれています。“しばり表現”とは、商品の効果効能を標ぼうする際に必ず付記しなければならないと決められた文言のことです。

薬用化粧品

次に薬用化粧品(医薬部外品)の留意点を見てみましょう。薬用化粧品の場合、承認された効能効果までが標ぼう可能ですが、「メラニンの生成を抑え、しみ、そばかすを防ぐ」ことを目的とする薬用化粧品が主流です。

この場合も「メラニンの生成を抑え」という“しばり表現”が必須で、「しみ、そばかすを防ぐ」だけの標ぼうは不可です。

あくまでも「メラニンの生成を抑え、しみ、そばかすを【防ぐ】」もので、すでにできているしみ、そばかすへの作用は明示・暗示とも不可となるため、注意が必要です。

薬用化粧品では、「メラニンの生成を抑え、しみ、そばかすを防ぐ」ことから、「美白ケア」という表現がよく使われますが、この「美白」表現についてもルールがあります。

詳しくは、日本化粧品工業連合会による「化粧品等の適正広告ガイドライン」にわかりやすくまとめられていますが、気を付けなければならないポイントについてご紹介しましょう。

例えばキャッチコピーで「美白」をうたう場合、「美白※」と米印を付け、そばに美白とは何を指すのか説明を記載することが必須とされています。「美白」とは、肌を白くしたり、継続して使用すれば肌の色が白くなることを指すものではないためです。

付記する説明表現は承認された効能効果により異なります。

「メラニンの生成を抑え、しみ・そばかすを防ぐ」の場合は、

 ※(美白とは)メラニンの生成を抑え、しみ・そばかすを防ぐ(こと)。

「日焼けによるしみ・そばかすを防ぐ」の場合は、

 ※(美白とは)メラニンの生成を抑え、日焼けによるしみ・そばかすを防ぐ(こと)。

を使用するということになります。

また「絶対に焼けない」「完璧な白肌」のような、完全/万能を意味する表現は、効果効能の保証的表現となるため標ぼうできません

また、紫外線防御効果を意味し、紫外線B波を防ぐ指標として「SPF」、紫外線A波を防ぐ指標として「PA」が使われますが、これらの値が最大値「SPF50+/PA++++」であることを根拠に「最強の日焼け止め」という表現をよく見かけます。

「最強」は最上級表現となり、このコピーだけを見ると効果効能の保証と捉えられる可能性があるため、そばに

※SPF値およびPA値が最大値の「SPF50+/PA++++」であること

かつ、

※○○(会社名またはブランド名)内

というように、その根拠および自社比較である旨を注記することをおすすめします。

健康食品

最後に健康食品の場合です。

「日焼けケアサプリ」とは言っても、実際に商品広告として「日焼け止め」をズバリ標ぼうすることはできません。ズバリとは言わずオブラートに包んだ表現であったとしても、日焼け止めを暗示するのであれば薬機法上、医薬品的効能効果とみなされ、不可と判断されてしまいます

景品表示法(および健康増進法)的にも不利なことになりますので、表現には十分に注意しましょう。

あくまでも「透明感にアプローチ」など、生活や人となりに絡めた表現に留めることをおすすめします

稲留 万希子

薬事法広告研究所 副代表

東京理科大学卒業後、大手医薬品卸会社にて医療従事者向けポータルサイトの企画運営に従事。東洋医学に興味を抱いたことをきっかけに、中医学専門学校にて3年間薬膳料理や漢方について学ぶ。その間、ヘルスケア分野でのビジネス展開には薬事法を避けて通れない事から、薬事法と広告についても並行して学び、その後、国際中医専門員、漢方薬膳療術師、反射療法士、薬事法管理者、コスメ薬事法管理者の資格を取得し独立。2008年3月、薬事法広告研究所の設立に参画。

稲留 万希子

「スパム行為のある構造化マークアップ」の手動対策を受けてもランキングは下がらない、ただしリッチスニペットは消滅する

8 years 10ヶ月 ago

「スパム行為のある構造化マークアップ」だとして、手動による対策を Google から受けたとしても、そのページやサイトへのクロールやランキング、ランキングに影響は出ない。とはいえ、リッチスニペットが検索結果に出なくなるなど、構造化データによるメリットを得ることはできなくなる。

- 「スパム行為のある構造化マークアップ」の手動対策を受けてもランキングは下がらない、ただしリッチスニペットは消滅する -

Posted on: 海外SEO情報ブログ - SuzukiKenichi.COM by Kenichi Suzuki

Kenichi Suzuki

Amazonプライム会員がもっとも利用するのは「お急ぎ便」「日時指定便」

8 years 10ヶ月 ago

インプレスのシンクタンク部門であるインプレス総合研究所が6月19日に発売した新産業調査レポート『動画配信ビジネス調査報告書2017[ DAZN 日本参入など新たな局面を迎えるVOD市場の現状と将来展望 ]』で、Amazonプライム会員が利用しているサービス内容などが明らかになった。

Webアンケートによって3万2005サンプルから得た調査結果によると、Amazonプライム会員への加入率は10.9%だった。

総務省が発表した「平成28年版 情報通信白書」によると、2015年末のインターネット利用者は1億46万人。単純換算では、ネット利用者のうち1000万人程度がAmazonプライム会員という計算になる(ネッ担編集部推計)。

こうしたAmazonプライム会員で利用率が最も高いのは「お急ぎ便やお届け日時指定便の無料サービス」で78.7%。「プライム・ビデオ」が56.3%、「Prime Music」が28.5%と続いた。

商品を最短1時間で届けるAmazonプライム会員向けサービス「Prime Now」は3.3%。

Amazon プライム会員が利用しているサービス(複数回答)

Amazonプライム会員が利用しているサービス(複数回答)

『動画配信ビジネス調査報告書2017[DAZN 日本参入など新たな局面を迎えるVOD市場の現状と将来展望]』は、活発化する動画配信ビジネスをまとめた調査報告書。インターネットユーザーの有料の動画配信サービスの利用率、実際に動画配信を利用しているユーザーの利用動向などをまとめている。

調査概要

  • 調査対象:NTTコム リサーチの保有する消費者モニター
  • 有効回答数:3万2005サンプル
  • サンプリング:性年齢階層別インターネット利用人口構成比に可能な限り整合するように抽出
  • 調査手法:PC上でのウェブアンケート
  • 調査期間:2017年5月12日~22日

『動画配信ビジネス調査報告書2017』について

インプレスが発行した調査報告書です。価格はCD(PDF)版が68,000円(税別)、CD(PDF)+冊子版が78,000円(税別)。詳しくはこちらをクリックしてください。
https://r.impressrd.jp/iil/vod2017
*インプレスの販売サイトにジャンプします

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販・ECに関する業界新聞の編集記者、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約11年。日々勉強中。

瀧川 正実

「Facebookアナリティクス」が複数チャネルに対応

8 years 10ヶ月 ago
フェイスブックが「Facebook Analytics for Apps」を「Facebook Analytics」として刷新。モバイルアプリに加え、フェイスブックのピクセル(一般のウェブサイト)、ページ、メッセンジャーなど、クロスチャネルの分析が可能に。 ------------------------------ Facebook Analytics https://www.facebook.com/analytics/Facebook Analytics の新機能を使ったユーザー分析 https://www.facebook.com/marketingdevelopers/videos/1317973688317027/Facebook Analytics ブログ https://analytics.facebook.com/blog/------------------------------ 例えば、フェイスブックのピクセルをウェブサイトに埋めておけば、訪問者のフェイスブックのIDとクッキーを紐付け、ユニークブラウザーベースでなく属性付きユニークユーザーベースの分析ができる。フェイスブックのページについて、投稿に反応した利用者の属性を分析することもできる。さらに、それらの複数チャネルを横断して分析することもできる。
noreply@blogger.com (Kenji)

画像認識AIがLINEで着こなしを提案、ECサイトのレコメンドにも活用

8 years 10ヶ月 ago

ファッションベンチャーのニューロープは6月20日、ファッションアイテムやコーディネートの写真を人工知能が読み取り、写った商品の着こなしや関連商品をレコメンドするサービスをLINE上で開始した。

人工知能を搭載したアカウントがLINE上に登場。LINEユーザーはアカウントを友達登録することでサービスを利用できる。

人工知能のパーソナルスタイリスト「Riko」は、ユーザーがLINEのチャットで投稿したファッションスナップや商品の写真に基づき、着こなしのアドバイスを写真付きで表示する。

チャットボットに写真を投稿すると「Riko」が着こなしの見本を提示する仕組み

パーソナルスタイリストが着こなしを丁寧にアドバイス

パーソナルスタイリスト「Riko」が着こなしを丁寧にアドバイス

人工知能のショップ店員「Mika」は、ユーザーが投稿した商品写真に対して、そのアイテムを取り入れたコーディネートを提案。コーディネートのリンクをユーザーがタップすると類似商品の購入ページに移動する仕組み。

提案されたコーデの中から気になったものをタップすると商品を購入できる

「Mika」が提案したコーデの中から気になったものをタップすると商品購入できる

ニューロープによると、ニューラルネットワークに基づき約100万枚のファッションスナップデータを解析することで、画像認識の精度を高めてきたという。

「Riko」や「Mika」のアカウントのバックエンドに使われている画像認識技術をAPI「#CBK scnnr(カブキスキャナ)」として外部企業に提供している。「カブキスキャナ」を活用することで通販サイトや店舗オペレーションの改善が図れると説明している。

人工知能を使ったLINEアカウントを顧客対応に活用する取り組みはEC業界で広がりつつある。2016年11月にはアスクルが「LOHACO」の顧客対応にAIエンジンと人力を組み合わせたチャットサービスの運用を開始している。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

ヤマト運輸の大口向け運賃は15%超の値上げを想定。配送に関する改革の進捗状況は? | 通販新聞ダイジェスト

8 years 10ヶ月 ago

ヤマトホールディング(=ヤマトHD)とヤマト運輸は6月8日、「働き方改革」と「デリバリー事業構造改革」の進捗状況などを説明するとともに報道陣の質疑に応じた。働き方改革では在宅勤務への取り組みや週休3日制の導入検討を行っているとし、デリバリー事業構造改革については大口顧客との交渉のうちアマゾンジャパンへの運賃引き上げ要請で10月から適用する基本運賃の上げ幅約15%を上回る比率を想定していることを明かした。

また当日配送関しては、これまで夕方に宅急便センター(営業所)に届き午後9時までに配達していたのを既にほぼ取り止めた。

ヤマトHDの山内社長は働き方改革の進捗について説明した中で、コンプライアンスの徹底、ダイバーシティの推進、業務の見直し・効率化、コミュニケーションの活性化によって生産性の向上を図っていくとの姿勢を示した。

デリバリー事業以外では、特に多様な人材が働きやすいよう選択肢を用意し在宅勤務はじめ時間や場所に捕らわれずに働ける環境づくりに努めていく。業務の見直し・効率化でもICTによる実現に向け職場でバラつきのある業務内容の統一化と標準化を図っていくとした。

また同社長は中期経営計画を9月末までに発表するとし、100周年となる2019年の先の100年に向けた事業構想で企業間物流やクロスボーダーでの小口輸送、国際小口保冷輸送などの強化策を打ち出す考え。

ヤマトホールディングス・ヤマト運輸の運賃値上げ幅は15%超を想定。配送に関する改革の進捗状況は?
ヤマト運輸は5月22日に運賃値上げなどに関する特設サイトを開設した(画像はネッ担編集部がキャプチャし追加しました)

デリバリー事業の構造改革の進捗度について説明したヤマト運輸の長尾裕社長は、大口顧客約1000社との交渉に関し「1000社と概ねスタートしている。中には複数回にわたり協議を重ねたところもあり、着地点については言及を避けるが、理解いただき前進している」と述べた。

また同社長は配達指定時間枠が6月19日から変更し、正午2~午後2時を廃止し、午後8~9時を午後7~9時の指定枠に変更したことについて、ネット販売企業などが事前告知するところが始めているとし新たな指定枠の浸透が進んでいくとの見方をした。

さらに長尾社長は受け取りと集配のネットワークに関しての取り組みにも言及。ヤマト運輸と仏ネオポストグループの合弁会社パックシティジャパンが運営する宅配ロッカー「プドーステーション」を前倒しして来年3月までに3000台設置することに関し「6月末には500台を超え、そして上期中(9月末まで)には1000台の設置を進める。

駅への設置を優先してきたが、スーパーなどへ設置したり、オフィスや工場と従業員の福利厚生との意味合いで設置させていただいている事例もある。さらに周辺住民も利用できるアパート敷地、大学なでへも設置している」と幅広い対象に1都3県へ集中的に設置していること説明した。

またプドーステーションの都内の一部では、佐川急便の荷物の受け取りも可能にし、オープン化に動き出していることも披露した。

集配のネットワークは、10月に関西圏の大型ターミナル「関西ゲートウェイ」が稼働し、東名阪の幹線輸送を日中から多頻度に行える体制を構築する。ターミナル内では最新マテハンで省人化での作業を可能にして人手不足にも対応できるという。

このほか新たな取り組みとして、全国約70カ所の集配拠点であるベースから各営業所への仕分けについて、営業車初の車両単位ごとに仕分けた上で送り込むことや、セールスドライバーの配達順をITやAIで最適化するシステムの開発も進めて効率化につなげていくとした。

通販新聞

オイシックス+大地を守る会=「オイシックスドット大地」経営統合の理由とビジョン

8 years 10ヶ月 ago

オイシックスは株主総会を6月20日に開催、新社名「オイシックスドット大地」(Oisix.daichi)の決定を記念して、大地を守る会の契約生産者の土にオイシックスの契約生産者が育てるケールの苗を植え、両社の融合による飛躍を決意する「苗植えセレモニー」を行った。

「苗植えセレモニー」の様子
使用された土は埼玉県で50年に渡って野菜作りを続けてきた生産者の土。ケールは生命力が強い緑黄色野菜

10月の経営統合後は「オイシックスドット大地株式会社」が誕生し、オイシックス代表取締役社長の高島宏平氏が社長に、大地を守る会代表取締役社長の藤田和芳氏が会長に就任する。

オイシックス代表取締役社長の高島宏平氏
オイシックス 代表取締役社長の高島宏平氏
大地を守る会代表取締役社長の藤田和芳氏
大地を守る会 代表取締役社長の藤田和芳氏

日本の社会に“食べていたいもの”を増やす

「大地の会とオイシックスのビジネスモデルはきわめて似ているがお客さまの重なりが少ない。オイシックスは20代後半から40代前半のお客さまが多く、Webでの注文が中心。大地の会のお客さまは40代後半以上のお客さまが多く、カタログからの注文が中心。

オイシックスはどちらかというとマーケティングに強みを持っているのに対し、大地を守る会はこれまで築き上げてきた生産者とのネットワークが強み。

両者の企業理念も近く、戦略的、合理的に考えた結果としての判断に加え、我々が一緒になるのと別々に競うのと、どちらが日本の社会のためになるのかという議論をしてきた。力を合わせた方が、食べていたいものの選択肢を日本の社会に増やすことができるのではないかと意見が一致した」(高島氏)

両社は今年の3月31日に株式交換を終えた。4月からオイシックスのサイト内で大地を守る会の商品を取り扱っており、5週連続で売上・利益目標を達成している。

現状はオイシックスが親会社で大地を守る会が100%子会社。10月の統合後も大地を守る会のブランドは存続させていく。

統合によって食品の相互供給が可能となり、売上単価の向上、商品調達の強化が見込まれる。また、物流ノウハウの共有や決済手数料のボリュームディスカウントなどによる、5000万円程度のコスト削減効果も見込んでいる。

オイシックス 代表取締役社長の高島宏平氏
新しい企業理念は「これからの食卓、これからの畑」

「Kit Oisix」「とくし丸」が好調

オイシックスの2016年度の業績は、売上高は前期比114%の230億円、営業利益は前期比110%の8.5億円で計画通りの114%成長。大地を守る会との株式交換に伴う費用約1億円を除けば計画を達成した。

レシピと加工済みの食材がセットになった「Kit Oisix」(キットオイシックス)について、会員数が156.2%成長の5万人と好調。シリーズ累計出荷数は500万個を突破した。

全体の会員数も前期比23.7%増の13万7,359人に増加。ただ、低頻度利用者の増加により、会員1人あたりの月間売上高は前期比3%減の11,890円となった(ともに2017年3月末時点)。

時短商品にニーズがあるとわかってきたため、今後もカット野菜、冷凍食品、添加物不使用の惣菜などの開発を強化する。去年に引き続き工場を新設し、生産能力2.5倍を目標に増床予定。

もう1つ好調なのが、移動販売車「とくし丸」による、買い物が困難な過疎地での移動販売事業。全国36都府県で、前期比90%増の97台が稼働しており、流通総額は10.3億円に成長した。2019年3月期末までに500台稼働が目標。

「オイシックスの利益はロイヤリティ収入なので利益としては小さい。流通総額を増やし、買い物難民の方のための社会インフラを作っていきたいと考えている」(高島社長)

大地を守る会との経営統合、「Kit Oisix」と「とくし丸」の成長によって、従来の「2019年に流通総額400億円達成」という目標を、1年前倒しで今期内に達成するとしている。

オイシックスドット大地新社名正式決定
新社名については、「ドメインは出自を表すもの。私たちの出自は大地である。自然から得られた食の恵を食卓にお届けするのが私たちの仕事と考え、大地というドメインの上にオイシックスがいるような意味で“オイシックスドット大地”という社名になった」(高島氏)。

GAPの取得・運用を無料で支援

今秋から、契約農家に向けてGAP(Good Agricultural Practice/農業生産工程管理)の取得と運用を支援する取り組みを開始する。

GAPとは、農業生産活動の各工程の正確な実施、記録、点検および評価による持続的な改善活動のこと。2020年の東京オリンピック選手村で提供する食材についても、GAPの取得が条件とされているが、短期的には経済的リターンがないため、ほとんどの生産者は取得できていない。

オイシックスドット大地ではGAP取得について、生産者に対して無料で指導を行い、審査料も負担する。また契約農家に限らず、GAP取得生産者向けに「生産管理アプリ」を提供予定。GAP運用の負担を軽減する。

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「お客様のためにここまでやっているとは、社内でも知られていない」。ヤッホーブルーイング「おもいやり隊」の人々 | STORY of BACKYARD ─ECサイトの裏方たち─

8 years 10ヶ月 ago

約4万店を超える楽天市場の店舗の中から、注文件数、売上の伸び率、お客様対応などを評価し、優れたショップに与えられる「ショップ・オブ・ザ・イヤー」。通販サイトなら誰もが憧れるこの栄光に、なんと10年連続で入賞するという前人未到の偉業を成し遂げる企業がある。それが、長野県の佐久郡に拠点を構えるクラフトビール醸造所の「ヤッホーブルーイング」(以下ヤッホー)。

「よなよなエール」「インドの青鬼」「水曜日のネコ」 など、個性的なビールを送り出し、日本で認知の低いエールビールをコンビニでも流通させるなど、めざましい活躍を見せている。群雄割拠するクラフトビール界において頭一つ抜けた知名度を誇る会社だ。

日本ではなじみの薄かったエールビールを広めるために。ヤッホーの試みはいつも型破り。ヤッホーの躍進を支える秘密を探るため、長野県佐久郡に向かった。

浅間山
ヤッホーの醸造所を見下ろす雄大な浅間山。晴れた日には、なだらかに続く稜線がはっきりと見える。「ヤッホーブルーイング」の名は、信州の山から「おいしいビールができたよ!」と呼びかけたくて付けられた名。この山から流れる雪解け水を使って、ヤッホーのビールが作られている。

ヤッホーのECを支える裏側には、上下関係がほとんどない。

オフィスに足を踏み入れた途端、その型破りな経営を思い知ることになった。時刻は朝9時、社員たちが部署ごとに朝礼を行っている。ここまではよくある風景。だがその朝礼が、爆笑の連続なのだ。

ヤッホーブルーイング社内

ヤッホーではスタッフ同士がニックネームで呼び合う 。そして毎朝朝礼を行い、すべての社員が「最近あった面白いこと」 などを話す。そうやってプライベートを分かち合うことで、社員の連帯感が高まり、仕事がスムーズになるという。

部下と上司、社員とパートなどの上下関係もほとんどないこの関係性が、革新的な取り組みができる所以なのだろう。こんな環境で働くスタッフたちは、どんな思いで業務に当たっているのだろうか?

「パートなのにどうしてここまでやるの?」って言われたら、「じゃあ言わせてもらうけど」って言っちゃいます 。

「のりぴい」のニックネームで呼ばれる並木典子さんは、50歳のベテランパートスタッフだ。通販事業のカスタマーサポート「おもいやり隊」ユニットにおいて欠かせない人物。社内からの信頼も絶大だ。

ヤッホーブルーイングの並木典子さん
のりぴいさんはもともと東京生まれの東京育ち。20年前に突然「東京じゃないところに住みたい!」と思いたち、夫と両親とともに移住。お気に入りの方言は“ほどよい”という意味の「なから」。

お客様の要望はなんとかして応えられないかっていつもみんなで考えている

おもいやり隊は「究極のおもてなしを考えるチーム」ということで、どうしたらお客様に喜んでいただけるかっていうことをみんなで考えるチームです。

うちの場合、お客様はどういった気持ちで注文してくれたのかが重要なんです。注文を見ていつも想像するんですよ。それがおもいやり隊の基礎にあるんです。

人生を長く過ごしているから、お客様の側にいけるんです。「この人はこんな気持ちで頼んでるのよ〜」って、みんなで家族構成とかも勝手に想像しちゃうので、完全にお客様側なんですよね。

それくらいやるので、「え? これをお客様にやってあげれらないのは問題じゃない?」っていう風になるんです

お客様から言われたことは、なんとかして応えられないかって、いつもみんなで考えていますね。それがうちのおもいやり隊全員のこだわりだと思います。(のりぴいさん)

のりぴいさん
「この前社内で『ザッポスの奇跡』が話題になって、会社で買ってもらって読んでみたんですよ。そしたら、『こんなこともう全部私たちがやってるわよ!』って(笑)。私たちのほうが先を行ってる」(のりぴいさん)

自信たっぷりに語るのりぴいさん。こんなに情熱的に仕事に取り組むことができるなんて、本当に素敵だ。受注全般と顧客対応を手がけるおもいやり隊において、受注の確認からメールや電話での問い合わせ、注文など、全てを見ているスーパースタッフである。

自社通販サイト、楽天市場、Yahoo!ショッピング、異なるプラットフォームからの注文をすべて見ています。ラインがバラバラですが、何年もやっていると瞬時にわかるようになりますが、慣れていることでも忘れることがある。スタッフ全員にチェック項目を渡し、細かくチェックするようにしています。(のりぴいさん)

ヤッホーでは定期的にビールを送付する「年間契約」というVIP枠がある。細やかなサポートを行っているため、顧客対応の中でもちょっと特別なケアが必要になるところもある。

ヤッホーブルーイングの醸造所
仕事を楽しくするための工夫は「いやにならないために、ちょっとしたところを楽しくすること。出荷のステータスをハートマークにするなどの遊び心を入れています」(のりぴいさん)。

CROSS MALL(編集部注:複数のネットショップを一元管理運営するためのASPサービス)のシステムを開けて、そこから注文してきた人の人生を考えます。備考欄に書かれている細かなお願いがあったら、「どうしてこういうお願いが必要になったんだろう?」ってその背景を想像するんです。

この前クレーム対応したお客様からまた注文を頂けたら「注文が来た!」って小躍りして喜んでしまいます。(のりぴいさん)

究極の顧客対応。それは、お客様の心に寄り添うこと。「全員が同じミスをするのだから、改善案を見つけよう」 というのがのりぴいさんのモットー。ミスは誰にでもあるが、怒るだけでは改善にならない。電話対応で聞き漏らしがないかチェックシートを作るなど、万全なチェック体制を敷き、良い雰囲気で仕事をしている。

最大の繁忙期は父の日。それより大変なのはテレビ

ヤッホーの最大の繁忙期は父の日。2か月ほど幅があるお中元の時期などとは違い、父の日は1日だけ。必ずその日に届けなくてはならない。しかし、それより大変なのは、マスコミで紹介された時に急激に伸びる注文への対応だという。

ヒットする番組があると、放送された瞬間にものすごい数の注文をいただくことがあるんですが、いろいろな媒体でご紹介いただいているので、営業サイドで「この番組で紹介されたからたくさん注文が来るだろう」と予想することは難しいんです。

でも私たちは、普段からお客様と同じ目線でテレビを見ているので、「この番組で紹介されたらきっとすごいことになる」というのがわかる。だから放送がわかったら、「在庫の指示はしてあるのか、箱は注文してあるのか」と製造に確認して……。(のりぴいさん)

日々の注文数を見ているおもいやり隊だからこそ、お客さんのニーズが感覚的にわかると言う。 こうした部署を越えた取り組みは、ヤッホーが普段から培っている「年齢も役職も関係ない」という社風だからこそできることだ。

社内の組織はほんとうにフラット。「パートなのにどうしてここまでやるの」って言われたら、「じゃあ言わせてもらうけど」ってなっちゃうんですよ。(のりぴいさん)

ヤッホーブルーイングの醸造所

「お客様をわかっている」という自信

パートで構成されているおもいやり隊。のりぴいさんが自信を持って社内のあらゆる部署に意見をすることができるのは、「お客様の気持ちをわかっている」という確信があるからだ。力強く語るのりぴいさん。その姿には、「この人にこそ注文したい」と思わせてくれるものがあった。

のりぴいさんの活躍はさらに続く。

「カタログは年に4回くらい送らなきゃダメでしょ?」と営業部に言って、自分でデザインして作っちゃいました。時間があるときは、メッセージも入れてお客様にお送りしています。(のりぴいさん)

お客様の小さな声を拾って、社内の営業にプレゼンする。データではわからない、たった1人の声を拾うことは、私たちにしかできない。

おもいやり隊ユニットのぴろりん☆こと高橋さんの顧客対応は“神対応”だ。1つひとつの注文を見て、のしの名前が間違っていれば電話をかけて手作業で修正し、急ぎのお客様には航空便を駆使して必ず指定された日まで届ける。“神対応”と呼ばれるこの顧客対応は、どうやって実現されているのだろうか?

カスタマーサポート「おもいやり隊」のぴろりん☆さん
カスタマーサポート「おもいやり隊」のぴろりん☆さんこと高橋さん

おもてなしはマニュアルにできない

マニュアルっていうのが作れないんです。新しく入ってくるスタッフのためにも「作った方が良いよね」って話はするんですけど、まとめようとするとまとまらない。

なぜかっていうと、お客様からのメールって、似たようなパターンはあるけどまったく同じものはないんです。例えば「お試しセット届きました。1缶へこんでました」って届くにしても、ひと言だったり、写真を添付してくださったりいろいろです。

それに対して用意されたテンプレートで同じ返事をしていたら、それは顧客対応としては良いとは思わないんです。

ただ、おもいやり隊のメンバーに伝えられるのは心がけだけ。お客様の気持ちとか立場になって考えて対応すること。これしか伝えられないんです。

マニュアルはない。あるのは心がけだけ。マニュアルにありがちな、顧客対応にふさわしいたくさんの言葉。しかし言葉を知っていることが、必ずしも良い顧客対応にはつながらないという。

お客様からいろいろ質問されて、すぐに答えられなくて「ちょっとお待ちください」っていうのを何度かしちゃって、結構長く感じたんですけど、一通り終わって「私からのご説明は以上です。何か質問はございますか?」って最後にお伺いしたら、「大丈夫です。もうありません。ただ一点、いいですか?」って言われたんです。

その時は自分の対応がダメダメだなーって思っていて、結構お待たせしちゃったし、答え方もしどろもどろだったから、あーちょっと言われるのかなって身構えたんです。

そしたら「高橋さん」って私の名字を呼んでくれて、 「今まで問い合わせした中で、高橋さんの対応が一番良かったです」って言ってくれたんですよ。 私もう、言葉がなくって。すごくうれしくって。

もちろん、スキルもあって滞りなく対応できるのが一番いいと思うんですけど、それも大事だけど、もっと大事なのが誠意を尽くすこと。電話だからこそ伝わるんだろうなって。姿は見えないけれど、伝わるんだなって実感したんです。(ぴろりん☆さん)

おもいやり隊などヤッホーの通販部から感じるのは、1つひとつの注文が、機械的に入るものではなく、画面の向こうにいる人が、いろいろな事情を経て注文してくれているかけがえのないものだと思っていること。注文の1つひとつに、ドラマがあるのだ。

備考欄に「父が好きだったので、お墓にお供えします」なんて書いてあったりして、泣いてしまうことも。お客様がわざわざ時間を使ってメールをくれたり、レビューを書いてくれたり、返信してくれているのを想像すると、ありがとうという気持ちしかありません

だからクレームを頂いた時に、きちんと対応して、謝罪をして、感謝の気持ちで締めくくりたい。明るい気持ちで終わりたい。(ぴろりん☆さん)

みつけた人だけが、しわわせな夜になる。よなよなエール。
丁寧に向き合う気持ちは、言葉だけではなく、かたちにして届けるようにしている。

お客様のためにここまでやっているとは、社内でも知られていない

お客様とのやりとりをメモしたり、カタログを送るときにご挨拶のカードを入れたり……。メンバーはみんな、そういうことができるんです。

「メッセージを入れ忘れてしまった」というお客様がいたら、宅急便を追跡して、営業所から返品してもらって送り直す。お客様も「自分がいけなかった」と思っていらっしゃるけど、そこを救ってあげたいんです

これは私たちだけの力ではなくて、宅急便の(クロネコ)ヤマトさんや、社内の出荷部が快く対応してくれるからできること。

普通は「コストがかかる」と言ってできないことを、「お互い様だから」と言ってやってもらえるのは、腹を割って話せるこの会社だからですね。(ぴろりん☆さん)

どうしてそこまで努力をするのか? と聞くと、こんな答えが返ってきた。

ヤッホーの注文はギフトが多いんです。ギフトはお客様が他の方に贈るもの。だから粗相ができないんですよ。社内的にもここまでやってることは知られていません(笑)。

お客様の小さい声をサーチライトのように拾って、社内の営業にプレゼンする。データではわからない、たった1人の声を拾うことは、私たちにしかできない

それが会社に伝わり、実際に変えていくことができる。ヤッホーの特徴、良いところはそこだと思います。(ぴろりん☆さん)

流れ作業ではできない人と人のやり取り。おもいやり隊の究極のおもてなしの真髄に触れ、アツい思いに感服するばかりだった。

おもいやり隊が営業にプレゼンをして実現したのが、ギフトに入れる「小分け袋」 。

お友達にあげたいというご要望をいただいていたので、かなりしつこく(笑)営業にプレゼンしていました。それがかなってクラフト紙の袋を作ってもらえたので、手作業で全部にハンコを押して……。楽天にレビューが書かれたときはうれしかったですね。(ぴろりん☆さん)

システムを選ぶのもフロントサイドとバックエンドでは意見が違うけど、ヤッホーには場を設けなくても自然に営業と話ができる環境があるのが良い。

ヤッホーのおもてなしをシステムで支える裏方もいる。通販事業のカスタマーサポート「おもいやり隊」の社員の「会長」こと新津さん。バックヤードなどのシステムを担当し、個性豊かでにぎやかな現場を支え、まとめ役として活躍している。

カスタマーサポート「おもいやり隊」システム担当の「会長」こと新津さん
カスタマーサポート「おもいやり隊」システム担当の「会長」こと新津さん

ヤッホーのパートさんたちは長く勤めている方が多いんです。経験を積むうちにノウハウができてきて、通販部内で話をしながら問題を解決していっている。みんな「究極の顧客志向」というのが念頭にあるので、お客様の目線になるんだと思います。これからもっと進化していくでしょう。(会長さん)

前職からシステムを手がけていた会長さん。3、4年前までは流通と通販が分かれていなかったため、午前中に受注して午後からすべての注文を出荷していたが、注文が増えてくると立ち行かなくなったそうだ。

みんながストレスなく仕事を進めていけるようなシステムを心がけています。自動化してしまうとチェックが抜けてしまうところが出てしまう……それを調整します。備考欄をすべて読めるようにしたり、定形でないメッセージを送れるようにしたり……。システムでクリアできない部分はエクセルのマクロなどで外側のツールをどんどん作って対応しています。(会長さん)

魂のおもてなしを支えるシステムにも、お客様のことを第一に考える人間味がある。

通販部は想像力豊かに、お客様の気持ちをメッセージから読み取ろうとしています。父の日のような大事な日には、送り主と届け先の人間関係まで勝手に考えながら。彼女たちは賑やかに話しながら仕事をしていますが、話し合いから引っ張り出されることが、お客様への対応につながっていっているんだと思いますね。(会長さん)

どうして父の日に受注が集中するのでしょう?

お中元は目上の方に送るものなので、スタンダードさが求められます。それが父の日だと、ちょっと変わったもので、自分が勧めたいものということで、ヤッホーのビールが喜ばれているようです。

今後の課題は、受注をさらにシステムで一本にすること。システムを選ぶ時、フロントサイドとバックエンドでは意見が違うケースがあるのですが、ヤッホーには場を設けなくても自然に営業と話ができる環境があるのが良いですね。わざわざミーティングを開かなくても、その場で営業を呼んで、スムーズに話ができる。意思決定が早くなるのはありがたいことです。(会長さん)

バックヤードもフロントも、全スタッフが「顧客志向が一番」という思いで前進している。バックヤードのアツい想いを知って、ヤッホーのビールがますます美味しくなった。

B.Y

B.Yは、普段表に出ないEコマースのバックヤード(受注、出荷、顧客対応)担当者を取材した“日本初”バックヤードに特化したWEBメディア。 バックヤードの人々が実践する「運用業務の創意工夫」「仕事への向き合い方」をSTORY、「バックヤード運用ノウハウ」をTOPIC、として発信している。本来Eコマースがもつ可能性を拡げ、バックヤードの人がいきいきと働けるキッカケを提供することでEC業界全体を支援している。

B.Y

ECサイトでポイントを使うユーザーは35%、共通ポイントの利用実態調査

8 years 10ヶ月 ago

マイボイスコムが6月20日に公表した共通ポイントの利用実態調査によると、直近1年間で共通ポイントを利用した消費者は90.6%にのぼり、そのうちオンラインショッピングで利用した割合は35.8%だった。

ポイントサービスを利用している店舗・施設(マイボイスコム調査)

一方、ポイントをためた方法は「店頭でポイントが貯まるカードを提示」が71.2%、「オンラインショッピングでの購入時」が41.7%。

直近1年間にポイントサービスを利用した店舗・施設は、「スーパーマーケット」が59.8%、「コンビニエンスストア」が56.1%、「ドラッグストア」が54.1%で過半数を超えた。4位以下は「クレジットカード」「家電量販店」「オンラインショップ」などが続いた。

共通ポイントごとの利用比率は「Tポイント」が69.1%、「楽天スーパーポイント」が56.5%、「Pontaポイント」が48.2%、「WAON POINT」が32.7%、「nanacoポイント」が31.7%、「dポイント」が17.8%。

10~20代では「Pontaポイント」の比率が「楽天スーパーポイント」より高い。「nanacoポイント」は北海道や東北、関東で他の地域よりやや高い傾向が見られた。

共通ポイントの利用状況(マイボイスコム)

ポイントサービスの利用に関してあてはまるものを質問したところ、「なるべくポイントサービスの取り扱い店を選んで利用・購入する」と答えた割合は53.2%、「ポイントがたまる支払い方法を選ぶ」は34.6%だった。

2017年5月1日~5日にインターネット調査を実施し、1万857件の回答を得た。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

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