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エージェンシーにとって急務となる対策

7 years 5ヶ月 ago

 どんな業界でも、スキルの再編を要している。売り物が変わる。顧客が変わることによって、改めてそれらを売るスキルの要件定義が必要となっている。
 
 その上で広告業界にはまた業界ならではの要因もあって、相当難しい局面を迎えつつある。
 
 前回のエントリーを踏まえ、エージェンシーが生き残る(あるいは業態を変える)ために必要なスキルの要件定義について書こうと思う。

 前回エントリーにも書いたように、まずは総合系代理店の場合、プログラマティックバイイングのオペレーションの完全外出しによって、本来あるべき機能の空洞化と、デジタルとトラッドの分離によって、従来から持っていた大事なスキル(クリエイティブ・マスメディアプランニング・SPプランニング・ストプラ)などが急速に陳腐化するリスクを抱えている。電博はグループ会社でオペレーション機能を抱えているので、資本としては空洞化なないものの、本体エージェンシーにおけるスキルがこのままでいい訳ではない。
 また電博以外は特にクリティカルで、競合代理店資本のメディアレップに頼っているのではお話にならない。
 
 そうすると、電博以外で少なからずテレビ扱いがあり、デジタルに弱い総合系は、いくつかの対策が急務である。
 そうした代理店が唯一ネット専業に勝る知見は、マス(特にテレビのプランニングとバイイング)、リアルなSPプランニング、そしてクリエイティブあたりで、そうした知見をデジタルと統合することでしか生き残れない。
 
 そのあたりの詳細については今回初めてエージェンシー向けセミナーを企画した。
是非、電博以下の代理店の経営企画部門の人は参加をお勧めする。

 http://eventregist.com/e/aoTvxEhS6853

 2020年代に広告ビジネスに起きる構造変化と、その対応も提示したい。


 またネット専業でも特化型ソリューションのエージェンシーも、クライアントに単独ソリューションだけでなく、隣接するソリューションとの統合プロデュース機能を求められていることだろう。
 そうした行き詰まりをブレイクスルーするヒントも提示できると思う。


ベム

エージェンシーにとって急務となる対策

7 years 5ヶ月 ago

 どんな業界でも、スキルの再編を要している。売り物が変わる。顧客が変わることによって、改めてそれらを売るスキルの要件定義が必要となっている。
 
 その上で広告業界にはまた業界ならではの要因もあって、相当難しい局面を迎えつつある。
 
 前回のエントリーを踏まえ、エージェンシーが生き残る(あるいは業態を変える)ために必要なスキルの要件定義について書こうと思う。

 前回エントリーにも書いたように、まずは総合系代理店の場合、プログラマティックバイイングのオペレーションの完全外出しによって、本来あるべき機能の空洞化と、デジタルとトラッドの分離によって、従来から持っていた大事なスキル(クリエイティブ・マスメディアプランニング・SPプランニング・ストプラ)などが急速に陳腐化するリスクを抱えている。電博はグループ会社でオペレーション機能を抱えているので、資本としては空洞化なないものの、本体エージェンシーにおけるスキルがこのままでいい訳ではない。
 また電博以外は特にクリティカルで、競合代理店資本のメディアレップに頼っているのではお話にならない。
 
 そうすると、電博以外で少なからずテレビ扱いがあり、デジタルに弱い総合系は、いくつかの対策が急務である。
 そうした代理店が唯一ネット専業に勝る知見は、マス(特にテレビのプランニングとバイイング)、リアルなSPプランニング、そしてクリエイティブあたりで、そうした知見をデジタルと統合することでしか生き残れない。
 
 そのあたりの詳細については今回初めてエージェンシー向けセミナーを企画した。
是非、電博以下の代理店の経営企画部門の人は参加をお勧めする。

 http://eventregist.com/e/aoTvxEhS6853

 2020年代に広告ビジネスに起きる構造変化と、その対応も提示したい。


 またネット専業でも特化型ソリューションのエージェンシーも、クライアントに単独ソリューションだけでなく、隣接するソリューションとの統合プロデュース機能を求められていることだろう。
 そうした行き詰まりをブレイクスルーするヒントも提示できると思う。

ヤプリがAIP公開で外部サービス連携を強化、自社EC・システム・ベンダーの連携を簡素化

7 years 5ヶ月 ago

クラウド型アプリ運営プラットフォーム「Yappli(ヤプリ)」を運営するヤプリは6月26日、「Yappli」と外部サービスの連携を強化するため、「Yappli」のポイント連携APIとプッシュAPIを公開した。

「ポイント連携API」を活用することで、自社システムで管理している顧客情報とアプリ端末をひも付けることが可能になる。たとえば、「ポイント照会」「ログイン」「新規会員登録」などを連携できるという。

「Yappli」のポイント連携APIとプッシュAPIを公開

「ポイント連携API」のイメージ

「プッシュAPI」を利用すると、自社システム側のユーザーのステータスに応じ、「再入荷のお知らせ」「配送状況のお知らせ」などをプッシュ通知できる。

「Yappli」のポイント連携APIとプッシュAPIを公開

「プッシュAPI」の仕組み

ヤプリはAPIの公開に伴い「Yappli デベロッパーサイト」を開設した。外部ベンダーなどとの連携を、素早く簡単に行えるようにすることでサービスの価値を高める。

今後、ECの商品情報や在庫数などと連携するAPIを増やす計画。アプリを通じてユーザーごとにパーソナライズされたコンテンツの提供や、アプリ経由の売り上げやコンバージョンなどを可視化できるようになるとしている。

「Yappli」は「dinos」や「DoCLASSE」といった通販・EC事業者など250社以上の導入実績がある。ECや店舗販促用のアプリからオウンドメディア、BtoB、新卒採用まで幅広く活用されているという。

ヤプリのAPI連携を活用しているパートナー一覧

API連携を活用しているパートナー一覧

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

LINE@の「1:1トーク」が新規・リピート顧客の増加に一定の効果

7 years 5ヶ月 ago

チャットアプリ「LINE」の企業向けアカウントサービス「LINE@(ラインアット)」において、企業がユーザーと1対1でやりとりできるチャット機能「1:1トーク」を利用した企業・店舗の35%が既存客の継続率・リピート率の向上を実感しているなどとする調査結果を、LINEが6月22日に公表した。

「1:1トーク」を利用している店舗・企業のうち、効果を実感したと回答したのは84%。既存顧客の継続率・リピート率の向上を実感していると答えた企業・店舗は35%だった。

顧客からの問い合わせ件数が増えたと回答した割合は34%。新規客が増えたと答えた企業・店舗は21%だった。

LINE@の「1:1」機能に関して感じた効果の内容(複数回答)

感じた効果の内容(複数回答)

問い合わせ総数のうちLINE経由の問い合わせが占める割合を質問。「100%」は7%、「70%程度」は16%、「50%程度」は15%、「30%程度」は15%、「10%程度」は23%、「0ではないが、ほとんどない」は24%となっている。

問い合わせ総数に占める「1:1トーク」の割合

問い合わせ総数に占める「1:1トーク」の割合

「1:1トーク」の業種別利用率は「医療機関・診療所」「美容・サロン」「生活関連サービス」などが高い。

LINE@の業種別の「1:1トーク」利用率

業種別の「1:1トーク」利用率

「LINE@」はユーザーに対して直接情報発信を行える店舗・企業向けのLINEアカウント。2012年12月にサービスが始まった。飲食やアパレル、美容、宿泊施設などに活用されている。

「LINE@」の「1:1トーク」機能は、ユーザーと店舗・企業が1対1でやり取りできるチャット機能で、商品やサービスに関する問い合わせや、来店予約などを「LINE@」上で実施できる。

調査概要

  • 調査主体:LINE株式会社
  • 調査対象者:LINE@アカウントを持つ企業・店舗・企業
  • 設問数:10問
  • 有効回収数:2717サンプル
  • 調査時期:2018年4月26日~5月10日
  • 調査手法:インターネットアンケート 

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

60万超のサイトが導入したECプラットフォーム「Shopify」とオンライン決済「PayPal」が自社ECにもたらすメリットとは?【ヨガウェアEC「KIT」の場合】

7 years 5ヶ月 ago

「テクノロジーの進化、消費行動の多様化が進む今、ECサイトの基盤となるシステムは何を使えば今後の売上アップや業務効率に役立つのか?」。こんな思いを巡らす一部のEC事業者の中で、“ECサイトの構築・運用サービスの黒船”が注目を集めている。60万超のECサイトが使い、そのサイト経由で年間550億ドルが流通するカナダ発のECプラットフォーム「Shopify」である。

日本語へ完全対応(管理画面など)し、日本法人を設立したのは2017年のこと。日本での認知はほんのわずかなEC事業者にとどまっていた2016年、ヨガウェアのECサイト「KIT」は、「Shopify」の機能性などに引かれ導入を決めた。

無料カート、ASPカート、ECパッケージ、オープンソース……数あるECサイト構築サービスの中から「Shopify」に決めた理由は何なのか? 日本内での商慣習に適したサービスなのか? 「KIT」を運営するオーソ株式会社の酒井陽子さん、Shaun Turpin(ショーン・ターピン)さんに話を聞いた。

「Shopify」を選んだ理由は「豊富な拡張機能」や「決済+の利便性」

「Shopify」は他のECサイト構築・運営サービスよりも使い勝手が良かった。海外のECプラットフォームですが、アプリを利用すれば日本の商習慣に柔軟に対応できますし。もちろん、デザインも。そして、「KIT」として将来実現したいことも、アプリという拡張性の高い機能で実現できることも魅力でした。

このようにECサイトの立ち上げを振り返る酒井さんが立ち上げた「KIT」は2017年2月にオープン。海外のヨガウェアやスポーツウェア、レギンス、スポーツバッグなどを販売している。取扱ブランドは約20社。日本ではあまり流通していないが、海外の百貨店や高級ブティック、フィットネスクラブなどで扱われているブランドを買い付け、ネット通販で展開する。

2016年までカナダやインドネシアなどで生活していたという創業者の酒井さん。ヨガをライフワークとしていた酒井さんは、海外で人気のヨガウェアが日本ではあまり売られていないことに着目し、日本でオンライン販売を行うことを決意。アパレル業界に詳しいショーンさんと共に起業した。

インポートブランドが主力商材のため、海外で知られている商品を買い求める日本人のニーズも高い。「海外に住んだことがある」「『KIT』の取扱商品を海外で買ったことがある」「海外ECサイトでショッピングをしたことがある」といった日本人のほか、日本在住の外国人の利用も比較的多い。たとえば、こうしたユーザーが頻繁に使う決済手段が「PayPal」だ。

「Shopify」は「PayPal」とグローバルパートナー契約を結んでいる。そのため、「Shopify」と「PayPal」の連携は、追加開発は必要なく、クリック操作とID・パスワード入力といった簡単な操作で実現できる。

日本ではあまり知られていないインポートブランドで新たな需要を創造していく一方、在住外国人に「日本でもあの商品が購入できる」といった環境を用意し、「KIT」のネット通販ビジネスを軌道に乗せている。

海外のヨガウェアやスポーツウェアを販売している「KIT」
海外のヨガウェアやスポーツウェアを販売している「KIT」

海外では、ヨガウェアをオシャレに着こなしている人がたくさんいます。ヨガを行うときだけでなく、レギンスやタンクトップを普段着としてカジュアルに着こなしている人も珍しくありません。販売しているのは、ヨガウェア、アクティブウェア、スポーツウェアといっても普段着として着られる商品なんです。こうした商品を、日本でも流行らせたいと思いECサイトを運営しています。(酒井さん)

共同創業者の酒井陽子さん(右)とショーン・ターピンさん(左)
共同創業者の酒井陽子さん(右)とショーン・ターピンさん(左)

ECサイトの立ち上げを決めたのは2016年。「BASE」に代表される無料カート、多様なASPカート、ECパッケージなど、さまざまなECサイト構築・運営サービスがある中、管理画面の日本語対応も進んでいなかった「Shopify」を選んだ。それなぜか? 酒井さんは主に次の4つが決め手になったと言う。

1. 運用実績が豊富で、サービスが安定稼働している

世界中で開設された60万店舗から常に大量のトラフィックが入る中、安定的に注文をさばく強固なインフラを保有。たとえば、マスメディアでの商品紹介、人気商品の発売タイミングなどによるサーバーダウンの心配もないという。

2. 決済サービスが豊富

「PayPal」を中心に多くのユーザーが利用する決済サービスと連携。開発の手間・コストをかけず、スムーズに決済手段の多様化が実現できる

3. 連携できるアプリケーションが豊富で、機能拡張が可能

「Shopify」は販売に必要となる基本的なECサイト運営の機能しか備えていない。必要な機能は専用アプリケーション(アプリ)で追加し、自社のビジネスモデルに合ったシステムを作り上げていくというモデルを採用している。「Shopify」のほか、世界中のエンジニアがさまざまなアプリを開発。日本でも配送など各種アプリが提供されている。ECサイトのフロント側、管理画面などさまざまなAPIを公開しており、EC事業者の細かい要望にも応えるようにしているのも特徴。Instagramのショッピング機能にも対応している。

4. 海外展開を行いやすい

多言語対応や送料計算など越境ECに対応しやすい仕組みを搭載。もちろん、アプリにはさまざまな越境EC対応機能が提供されている。

さまざまなオープンソースやショッピングカートを調べ、比較検討した。費用、機能、拡張性、柔軟性、安定性、デザイン性……さまざまな要素を検討した結果、「Shopify」の導入を決めたという。

「Shopify」でのECサイト構築・運営を決めた4つのポイント

年間取引総額1.7兆円、60万サイトが安定稼働する強固なインフラ

酒井さんが「Shopify」を選んだ理由の1つ目は、運用実績が豊富で、セキュリティ対策やサーバの安定稼働といった点で安心感があったこと。酒井さんはフリーランスでシステム開発に従事していた経験があり、ECサイトを自力で構築するスキルを持っていた。当初はWordPressなどオープンソースを使ってECサイトを立ち上げることも検討したという。

しかし、結果的に「Shopify」を選んだ。信頼できるプラットフォームを使うことでビジネスに専念できると考えたためだ。

オープンソースのシステムは、カスタマイズの自由度が高いことなどが魅力ですが、サーバメンテナンスやセキュリティ対策など、自分たちでやらなくてはいけない業務は少なくありません。「Shopify」ならシステム運用の負担が少ないため、商品開発やマーケティングなどに集中できると考えました。(酒井さん)

「Shopify」は2006年にサービスを開始し、2017年9月時点で、世界175か国で60万サイト以上が稼働している。中小ネットショップから世界的なブランドまで幅広く、ネスレやゼネラル・エレクトリック(GE)、グーグル、ロレアル、レッドブル、タビオ、ゴーゴーカレーグループなども利用している

ECサイト構築から在庫管理、受注処理、決済まで統合管理できるほか、売上分析ツールや不正検知システムなどを備えている。利用料は月額29ドルから。

バックオフィスで一元管理
サイト構築から在庫管理、受注処理、決済まで統合管理できるプラットフォーム

ECサイト運営に必要なインフラは「Shopify」が管理。即時アップデートの実行、24時間常にサイトがオンライン稼働できるように管理している。

クレジットカード情報を安全に取り扱うために定められたクレジットカード業界における世界基準「PCI DSS」のレベル1に準拠。SSL証明書の利用料も無料という。

プラットフォーム上の取引額は累計4兆3960億円で、2016年の取引総額は年間約1兆7000億円。現在は米国とカナダの株式市場に上場している。

1つのプラットフォームでマルチ販売チャネルとの連携
Shopifyはマルチチャネルでの商品管理が可能。Facebook、Messenger、 Amazon、Pinterestなどと連携できる

「PayPal」など豊富な決済サービス

「Shopify」を選んだ理由の2つ目は、決済サービスをスムーズに導入できること。クレジットカード決済のほか、「PayPal」「Stripe」「Amazon Pay」「komojuコンビニ決済」などを簡単に導入・利用できる。

「Shopify」は決済サービスとスムーズに連携できるため、すぐにビジネスを始めることができました。(酒井さん)

酒井さんが利便性を実感している決済の1つが、「Shopify」がグローバルパートナー契約を結んでいる「PayPal」。「KIT」の決済全体における約20%は「PayPal」で行われているという。

たとえば「PayPal」と「Shopify」の連携は、クリック操作と、パスワードなどの入力のみだけで行える。「Shopify」の管理画面上で必要な項目を選択し、「PayPal」へのログイン(アドレスとパスワードの入力)を行うという設定で、連携できるようになる。

「PayPal」のメリットの1つは、入金サイクルが早いこと。売り上げが即座に入金され、アカウントから銀行口座へ最短3営業日で入金される。こうした入金サイクルの早さがショップの成長にもつながっていると酒井さんは強調する。

入金サイクルが早いのでキャッシュフローに余裕ができて、季節ごとの新商品をたくさん仕入れることができます。ビジネスを行う上で、資金繰りはとても重要。入金サイクルが早いPayPalを利用することは、ショップの成長にもつながります。(酒井さん)

決済手数料でも「PayPal」にメリットを感じている。決済の約2割を占める「PayPal」の手数料が利益面に与える影響は大きいという。

「PayPal」の決済手数料は売上金額に応じて3.6%以下に設定されているので、他の決済手段より手数料率が有利です。手数料率は1%以下の差でも、利益へのインパクトは大きいです。(酒井さん)

「PayPal」はVISAやMasterCardなど国際カードブランドに対応したオンライン決済サービス。EC事業者は簡単な審査と本人確認手続きだけでオンライン決済を導入できる。初期費用や月額利用料は無料だ。

「PayPal」は現在、1800万以上のオンラインショップに導入されており、世界で2億人以上が利用しているという。200以上の国と地域で、100通貨以上での決済、56通貨で銀行口座への入金※1、25通貨※2での支払いの受け取りが可能である。

※1:日本では銀行への引出しは、円のみ
※2:日本では22の通貨に対応

PayPalの仕組み
PayPalの仕組み

「PayPal」は顧客のカード情報がECサイトに保存されないため、ECサイトからの情報漏えいを心配するユーザーでも買い物しやすい。そのため、自社ECサイトで新規顧客を獲得しやすいことも各種データで示されている。

各国ユーザーが購入をやめる理由トップ3 送料が購入を諦める一番の原因+安全性への不安も原因の上位にあげられる越境ECで買い物する際、購入をあきらめた理由はなんですか?送料が高い配送が遅い安全性に不安関税が不明会員登録が必要
日本と同様に、海外のEC利用ユーザーは「安全性」を重視している傾向がある

機能拡張のアプリは2000種類以上

「Shopify」は売上分析やマーケティング機能などを標準機能として実装している。たとえば、商品をカートに入れた状態でサイトを離脱したユーザーを特定し、リマインドメール(カゴ落ち対策メール)を自動送信するといったCRMを「Shopify」だけで実現することが可能だ。

リマインドメールはとても重宝しています。商品ごとの売上分析機能など、データを見て、解析して、いろいろな施策にトライできます。(酒井さん)

標準機能で物足りなければ、サードパーティのアプリを使って機能を拡張できる。「Shopify」のデザインテンプレートや拡張機能のアプリケーションは、プラットフォーム上で多数、販売(無料提供もある)されている。商品レビュー機能や割引コード発行、納品書印刷、不正注文防止フィルター、倉庫管理システム(WMS)連携など、さまざまな機能追加が可能。Shopify社によるとサードパーティのアプリは2000種類以上あるという。

プラットフォームでありながら、カスタマイズの自由度が高いのも「Shopify」の魅力です。グローバルで使われているため、世界中のデザイナーやアプリ開発者がデザインテンプレートや拡張機能のアプリケーションを提供・販売しています。(酒井さん)

連携しているアプリケーション
アプリ提供を通じて、外部のアプリケーションとの連携を進めている

海外展開にも対応できる拡張性

酒井さんは「KIT」の海外展開も視野に入れている。

アクティブウェアはアジアでも人気なので、いずれ海外にも挑戦したいです。(酒井さん)

「Shopify」はECサイトの多言語対応が可能で、配送先の国ごとに送料を設定できるなど、海外販売にも柔軟に対応できる。「Shopify」と連携している「PayPal」は世界約200の国・地域で使われており、海外ユーザーからの注文に即座に対応可能。海外販売の仕組みが整っていることも「Shopify」や「PayPal」を選んだ理由の1つだ。

「PayPal」のグローバルにおける利用状況、左上から下に「売上高
「PayPal」のグローバルにおける利用状況、左上から下に「売上高(単位はビリオン、10億ドル)」「年間取扱高」「モバイル決済の取扱高」「アクティブアカウント数(単位はミリオン、100万)」「決済件数(単位はビリオン)」「モバイル決済の件数(単位はビリオン)
越境ECにおけるPayPalの浸透度 ユーザーアンケートで29か国中、22か国でPayPalが1位。選ばれる理由は安心・安全
越境ECを利用するユーザーは、「PayPal」の利用率が高い

国内では男性用商品やマタニティライン、キッズ向けなど商品ラインナップを拡充したいと話す。また、ECサイトのコンテンツを増やし、アクティブウェアを軸にメディア化することも検討しているという。

たとえばワークアウトやヨガの最中に聞きたい音楽など、そういったコンテンツも提供できるようになれば、お客さんに楽しんでもらえると思います。動画コンテンツがあっても良いですね。(ショーンさん)

アクティブウェアを日本で流行らせたいという酒井さんとショーンさんの挑戦は続く。

酒井陽子さん(右)とショーン・ターピンさん(左)
「Shopify」と「PayPal」からのお知らせ

「Shopify」で新規のECサイトを構築したEC事業者に、「PayPal」決済手数料の無料、60日間の無料体験+月額料金が1年間10%オフになるキャンペーンを7月31日まで実施しています(キャンペーンページからの登録が必要)。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

Criteo、機械学習で新規見込客にリーチする「Criteo Customer Acquisition」の国内ベータ版を7月スタート

7 years 5ヶ月 ago

Criteoは、オンライン上のユーザー行動履歴をもとにした新規顧客の獲得に特化したソリューション「Criteo Customer Acquisition(CCA)」の国内ベータ版サービスを7月1日に開始する。

CCAはグローバルで先行していたサービス。ユーザー行動を機械学習して分析し、「商品サービスを知らない」「サービスを認知しているがサイトは未訪問」といった、新規顧客を機械的に見つけ出して効率的にアプローチすることを可能にする。先行する海外では、コスメショップの「Sephora(セフォラ)」が、CCAを用いて新規顧客(ユニークユーザー)1200万人にリーチするなどの実績を上げている。

Criteo Customer Acquisitionは、新規顧客獲得に特化したソリューション。すでに実績を上げている企業もある

Criteoは、今回のCCA導入によって「新規見込客の獲得」「コンバージョンの最大化」「顧客リテンション」まで、企業のマーケティング活動を一貫してサポート。CCAで新規見込客を呼び込み、ダイナミックリターゲティングで購入を促し、オーディエンスマッチでリエンゲージするといった施策が可能になる。

Criteoのポートフォリオ

CCAの特徴は、業界でも有数のグローバル12億ユーザーの行動・閲覧履歴データから新規見込客を見つけてレコメンドが可能であること、ダイナミックリターゲティング広告と同様にCPC課金であることからROIに優れることなどが挙げられる。

CCAの活用は次の3ステップで進められる。

1. ユーザー行動履歴から新規見込客を特定

直近3か月前までのユーザー行動履歴データを分析して、購買に至る可能性が高い新規見込客を見つけ出す。データには、訪問/未訪問、閲覧している商品カテゴリ(Googleショッピングのフィードカテゴリ)などを利用する。

2. 新規見込客をスコアリング

過去にコンバージョンしていたユーザーを除外するなど、抽出した新規見込客のなかから、優先してアプローチすべき顧客をスコアリングして絞り込む。抽出条件は、広告主企業が個別に指定することもできる。

3. パーソナライズ広告の配信

抽出した顧客データをもとに、誰にどんな広告を届けるのか、Criteo Performance Product Feed(CPPF)の商品カテゴリを参照して、ダイナミックリターゲティング広告を配信する。パーソナライズ化は、商品カテゴリレベルだけではなく、個人の興味関心まで落とし込んで行う。また、同じ商品カテゴリでもブランドによって顧客属性が異なるため、Criteo独自の分析機能としてブランドを加味して判断するという。

Criteo Customer Acquisitionの国内正式サービスの開始時期は2018年10月を予定しており、7月1日から小売企業を対象にベータ版の申請を受け付ける。日本ではニッセンが国内初の導入企業として、6月からキャンペーンを開始しているという。先行する海外事例をみると、データの機械学習に約2週間、成果が上がり始めるのは1か月~2か月先のようだ。

Criteoは、オンライン上のユーザー行動履歴をもとにした新規顧客の獲得に特化したソリューション「Criteo Customer Acquisition(CCA)」の国内ベータ版サービスを7月1日に開始する。

CCAはグローバルで先行していたサービス。ユーザー行動を機械学習して分析し、「商品サービスを知らない」「サービスを認知しているがサイトは未訪問」といった、新規顧客を機械的に見つけ出して効率的にアプローチすることを可能にする。先行する海外では、コスメショップの「Sephora(セフォラ)」が、CCAを用いて新規顧客(ユニークユーザー)1200万人にリーチするなどの実績を上げている。

Criteo Customer Acquisitionは、新規顧客獲得に特化したソリューション。すでに実績を上げている企業もある

Criteoは、今回のCCA導入によって「新規見込客の獲得」「コンバージョンの最大化」「顧客リテンション」まで、企業のマーケティング活動を一貫してサポート。CCAで新規見込客を呼び込み、ダイナミックリターゲティングで購入を促し、オーディエンスマッチでリエンゲージするといった施策が可能になる。

Criteoのポートフォリオ

CCAの特徴は、業界でも有数のグローバル12億ユーザーの行動・閲覧履歴データから新規見込客を見つけてレコメンドが可能であること、ダイナミックリターゲティング広告と同様にCPC課金であることからROIに優れることなどが挙げられる。

CCAの活用は次の3ステップで進められる。

1. ユーザー行動履歴から新規見込客を特定

直近3か月前までのユーザー行動履歴データを分析して、購買に至る可能性が高い新規見込客を見つけ出す。データには、訪問/未訪問、閲覧している商品カテゴリ(Googleショッピングのフィードカテゴリ)などを利用する。

2. 新規見込客をスコアリング

過去にコンバージョンしていたユーザーを除外するなど、抽出した新規見込客のなかから、優先してアプローチすべき顧客をスコアリングして絞り込む。抽出条件は、広告主企業が個別に指定することもできる。

3. パーソナライズ広告の配信

抽出した顧客データをもとに、誰にどんな広告を届けるのか、Criteo Performance Product Feed(CPPF)の商品カテゴリを参照して、ダイナミックリターゲティング広告を配信する。パーソナライズ化は、商品カテゴリレベルだけではなく、個人の興味関心まで落とし込んで行う。また、同じ商品カテゴリでもブランドによって顧客属性が異なるため、Criteo独自の分析機能としてブランドを加味して判断するという。

Criteo Customer Acquisitionの国内正式サービスの開始時期は2018年10月を予定しており、7月1日から小売企業を対象にベータ版の申請を受け付ける。日本ではニッセンが国内初の導入企業として、6月からキャンペーンを開始しているという。先行する海外事例をみると、データの機械学習に約2週間ほど、成果が上がり始めるのは1か月~2か月先のようだ。

池田真也

ネットショップ担当者フォーラム編集部

家電量販店の法人通販から、Web担当者Forumの前身である『インターネットマガジン』(2006年5月号で休刊)の編集部へ。休刊までの半年ほど雑誌編集を経験し、Web坦の立ち上げを機にネットマーケティングにかかわりはじめ現在へ。編集兼Web担当者。2017年末からネットショップ担当者フォーラムと兼任。

池田真也

緑より赤いボタンのCTAが高いのは間違い? 心理学3つの原則を応用したサイト改善方法 | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

7 years 5ヶ月 ago

小売事業者は、人間の行動心理を理解した上でWebサイトを制作しなければいけません。気づいてもらうためには目立たせる必要があります。「購入」ボタンには背景の色に溶け込まない色を使いましょう。

ECサイトを最適化する際、ユーザー心理の原則を考慮することなく、戦術に特化してしまいがちです。

「コール・トゥ・アクション(CTA)」の色は何色がいいかという議論を見れば明らかでしょう。コンバージョン率が優れたボタンの色を聞かれたら、“赤”とか“オレンジ”、もしくは他の色を答えるでしょうが、大抵の場合は間違っています。

マーケティングブログHubSpotに掲載されたCTAボタンに関する有名な実験で、「赤は緑に勝つ」という結果が報告されています。

赤と緑のボタンのクリック率をテストしたところ、赤いボタンの方が21%多くクリックされた
赤と緑のボタンのクリック率をテストしたところ、赤いボタンの方が21%多くクリックされた(編注:HubSpotの記事を編集部がキャプチャし追加) https://blog.hubspot.com/blog/tabid/6307/bid/20566/the-button-color-a-b-test-red-beats-green.aspx

この結果に関して、私の中の心理学者の血が騒ぎ、この実験の欠点に気づきました。根本的な心理原則を考慮に入れつつ、実験の条件を変えたら「緑が赤に勝つ」という結果になったことでしょう。その心理原則とは、感覚順応の原則です(この記事のなかで触れる原則の1つです)。

コンバージョン率アップのためにECサイトの最適化を試みている場合、戦術だけに注目した単純な物の見方を避けることが大切です(実験結果を再現するのが難しくなります)。そうではなく、ユーザーの行動に影響する心理原則を理解し、それらの原則に基づいてサイトを変更しましょう。今回は大切な3つの原則をご紹介します。

心理の原則1:感覚順応

「赤は緑に勝つ」という結果を掲載したHubSpotの実験に話を戻しましょう。実験に使用された2つのページを注意深く見てみると、共通項があることに気がつくはずです。CTAボタンの実験が行われたWebページは両方とも緑が基調です。その結果、赤いボタンが目立ち、緑のボタンは溶け込んでしまったのです。それが、結果に影響を与えた可能性があります。

心理学では、周りに溶け込むものは気づかれず、目立つものは気づかれると言われています。これは感覚順応(神経順応)と呼ばれる、「一定の刺激に対する感覚システムの反応の時間変化」です。

言い換えると、私たちの脳は同じ刺激に何度も触れると、反応が鈍くなるということです。靴や洋服も時間が経てば新鮮味がなくなりますし、熱湯に手を入れても、少し時間が経つと、痛みをあまり感じなくなるのと同じです。同じ理由で、緑が基調のWebページでは、緑のボタンは簡単に気づかれないのです。

ECサイトへの示唆

サイト訪問者に新しいCTAや新機能に気づいてほしければ、サイトに溶け込まないようにしましょう。赤を基調としたサイトならば、CTAボタンを赤にするのは得策ではありません。このルールは、サイトのどの要素にも当てはまります。感覚順応の原則を取り入れてECサイトを作れば、コンバージョン率は急激に上昇するでしょう。

心理の原則2:ウェーバーの法則

いくらコンセプトは良さそうでも、心理的に突然の大きな変化には心の準備ができていないものです。スナップチャット(編注:カメラアプリ)がデザインを新しくした際、大きな反発を受けたのはそのためです。

デザイン変更でも価格変更でも、既存商品の改善であっても、最小(丁度)可知差異の原則を知ったうえで行いましょう。最小可知差異とは、何かを変更する際に、短時間で気づいてもらえる最小単位の変更を指します。

どんな変更を施すかによりますが、その変更が最小可知差異よりも下なのか上なのかを確認することが大切です。ポジティブな変更は最小可知差異ちょうどかそれ以上、ネガティブな変更は最小可知差異よりも下であることが大事です。

サイト改善のアドバイス
  • すでに人気のWebサイトのデザイン変更をする場合、大胆に変えるのはやめましょう。少しずつデザインを変更していくことも可能です。
  • 商品の価格を上げたい時は、大きな値上げは避けましょう。希望価格になるまで、少しずつ価格を上げていくのです。
  • 顧客からリクエストがあった商品改善案を採用した場合、すぐに変化に気づいてもらえるよう、変更前との違いを明確に示しましょう。

商品の値上げでもECサイトのデザイン変更でも、何かを変えるときには、ウェーバーの法則、最小可知差異を意識して、反感を買うのを避けると同時に、コンバージョン率を上げましょう。

心理の原則3:快楽原則

快楽原則という考えをフロイトが紹介したのは、我々が今より忍耐強かった時代です。しかし今、ECサイトを快楽原則に反した形で最適化すると、コンバージョン率は下がるでしょう。

我々はすぐに得られる喜びを求めることが、心理学者の研究でわかっています。それだけではなく、すぐに喜びを得られない場合は、無視したり反発したりするのです。人間の集中力が続く時間はどんどん短くなり、今では集中持続時間が短いことで有名な、金魚よりも短いという調査結果もあります。Webサイトのローディングが1秒遅れるだけで、コンバージョン率が7%も下がると言われるのも理解できるでしょう※1。

※1 編集部注:アバディーングループの調査によると、Webページの表示速度が1秒遅くなると次のような悪影響を及ぼす
  • コンバージョン率:-7%
  • ページビュー:-11%
  • 顧客満足度:-16%

スピードが遅いサイトは、快楽原則に反するため、コンバージョン率が下がります。ECサイトのスピードを最適化していない場合は、何かしら手を打つ必要があります。

快楽原則を満たすためのポイント
  • Webサイトのスピードを早くしましょう。キャッシュを有効にし、CDNを活用し、スピードに特化したWebサイトビルダーやCMSを使いましょう。膨らんだコードを削除し、必要であればホストを変えましょう。
  • サイト上での行動の進捗が見えるようにしましょう。たとえば、チェックアウトページやページローディングの時などです。サイト上で進捗を明確に示し、待ち時間がわからない状況が売り上げに悪影響を及ぼさないようにするのです。
  • チェックアウトプロセスを簡潔にしましょう。記入すべき多くのフィールドや長いチェックアウトページは、コンバージョン率に悪影響を与えることが調査でわかっています。

Internet RETAILER

世界最大級のネット通販業界の専門誌「Internet Retailer」は、雑誌のほか、Web媒体、メールマガジンなどを運営。Vertical Web Media社が運営を手がけている。

Eコマースの戦略に関し、デイリーニュース、解説記事、研究記事、電子商取引におけるグローバルリーダーをランク付けする分析レポートなどを発行している。

Internet RETAILER

Google、求人検索ためのIndexing APIを公開。即時性が高いクロール・インデックスを可能に

7 years 5ヶ月 ago

求人検索に対応した JobPosting 構造化データを設定しているページ向けに、Indexing API という仕組みを Google は公開した。Indexing API を利用すると、クロールをGoogleにダイレクトの要求し最新の状態にインデックスを常に保つことができる。

投稿 Google、求人検索ためのIndexing APIを公開。即時性が高いクロール・インデックスを可能に海外SEO情報ブログ に最初に表示されました。

Kenichi Suzuki

フェイスブックの広告市場シェア、頭打ちか

7 years 5ヶ月 ago
イーマーケッターによると、デジタル広告市場でのフェイスブックの占有率は上昇してきたが、2018年から減少に転じ、それ以降も拡大は見込めないようだ。当面はグーグルとフェイスブックがデジタル広告市場の過半を占有し続けるが、アマゾンドットコムやスナップが存在感を示してきている。
noreply@blogger.com (Kenji)

ディズニーリゾート来場者向けのスマホECサービス、パーク体験を充実する新アプリとは

7 years 5ヶ月 ago

東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドは7月5日、チケット購入やデジタルガイドマップ機能などを備えたスマホアプリ「東京ディズニーリゾート・アプリ 」をリリースする。

2018年夏までに、来場者がパーク内のほぼすべての商品をオンラインで購入し、自宅などに配送できるショッピング機能を追加する。

ショッピング機能の名称は「東京ディズニーリゾートショッピング」。来場者は当日午後11時30分まで、パーク内のグッズの購入と配送手続きをアプリ上で行える。購入金額が税込1万円以上なら送料は無料。

土産物を自宅に配送できるため、来場者はパーク内で荷物を持ち歩かなくて済む。アプリのショッピング機能を使えるのは来場者のみ。アプリを使ってパーク内の店舗の在庫を検索することもできる。

「東京ディズニーリゾート・アプリ 」はパーク内のアトラクションや現在地などを表示する「デジタルガイドマップ」を実装しているほか、「ディズニーeチケット」の購入機能や、レストランやホテルの予約機能などがある。

東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドが提供するスマホアプリスマホアプリ「東京ディズニーリゾート・アプリ 」内のショッピング機能「東京ディズニーリゾートショッピング」

「東京ディズニーリゾート・アプリ 」の主な機能(画像は編集部がIR資料からキャプチャ)

オリエンタルランドは、ディズニー・エンタプライゼズ・インクのライセンスを受け、ディズニーブランドの施設を運営している。2018年6月14日には、ディズニー社と締結しているライセンス契約を最長で2076年まで延長できる内容に合意したと公表した。

オリエンタルランドは現在、約2500億円を投資して「東京ディズニーシー」の拡張プロジェクトを推進。アトラクションなどを追加し、2022年度中の開業をめざすとしている。

なお、国内でディズニーのキャラクターグッズなどを販売している公式ECサイト「ディズニーストア」は、ウォルト・ディズニー・ジャパンが運営している。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

CVRアップへの最短距離はエントリーフォームの最適化にあり。スマホの画面サイズを意識せよ! | “本気の”CVRアップ実践講座

7 years 5ヶ月 ago

“本気”のCVR実践講座、第6弾のテーマは「エントリーフォームの最適化」です。ユーザーが商品を買い物かごに入れた後、情報を入力して購入完了に至るまでにはいくつかの入力ステップがあります。 このフローをスムーズに移動できるかどうかは、CVRを大きく影響します。今回はこの「エントリーフォームの最適化」について“本気で”考えます。
キャラクターデザイン◎材井千鶴 イラスト◎宮川綾子

スーパーやコンビニなど実店舗でのお買い物の場合は、商品を選び、買い物かごに入れると、あとはレジに並んでお会計を済ませて終了です。ですが、ECサイトでは買い物かごに入れた後、名前や届け先などの情報の入力が必要になり、そのステップが購入完了に至るまでの大きなハードルになっています。買い物かごには入れたものの、

時間がかかりそうで面倒くさい。

エラーが出ているけれど、どこが間違っているのかわからない。

間違えて前のページに戻ったら、せっかく入力した内容が全部消えてしまった!

そんな経験はありませんか? それらは、すべて離脱(=カゴ落ち)の原因です。各種Webサイトの離脱率について、こんなデータがあります。

エントリーフォームの平均離脱率
・インテリア家具サイト→87.9%
・化粧品販売サイト→83.6%
・ホスティング販売サイト→83.2%
・宿泊申し込みサイト→82.6%
・ネット銀行口座開設サイト→78.8%
・健康食品販売サイト→78.8%
※アクセス解析ツール「Web CUBE」調べ

平均離脱率はなんと70%以上! 購入意欲のあるユーザーの多くが、エントリーフォームというハードルで離脱していることがわかります。

もちろん離脱の理由はいくつかありますが、米国の調査会社Baymard Instituteの調査によると、「送料や手数料が思ったより高かったから」(60%)、「会員登録が必要だったから」(37%)に続き、「チェックアウトが長すぎる、または複雑すぎるから」(28%)が3位にランクインしています。

特にここ数年は、スマホ経由の購入がPCを上回るECサイトも増えており、スマホサイトにおけるエントリーフォーム最適化がより重要になっています。英国の調査会社Barillianceによると、カゴ落ち率の世界平均はPCが67.1%、スマホが77.8%という結果で、スマホのカゴ落ち率の方が高いという結果でした。

特にスマホサイトにおいて、エントリーフォームの最適化(EFO/Entry Form Optimization)を行うことは、離脱率を下げ、CVRアップを実現するために欠かせない施策の1つなのです。

エントリーフォームの最適化 3つのポイント

エントリーフォームを最適化の代表例は次の3つです。

  1. 入力欄の最適化
  2. エラー表現の最適化
  3. 導線を明確にする
入力欄の最適化
誤操作を防ぐために入力欄を大きく作る
入力内容に合わせてスマホのキーボードを最適化する
入力ボックスは無意味に分割しない
パスワードとメールアドレスは2度記入させない
① 入力欄の最適化
エラー表現の最適化
エラー文はユーザーが不快に思う表現を避ける
記入漏れがある場合、次のステップに進ませない
記入漏れや記入ミスがある場合、次のステップに進めないようにボタンのデザインを変更する
② エラー表現の最適化
エラー表現の最適化
導線を明確にする
成約に必要ないリンクは全て外す
③ 導線を明確にする

あるサイトにおけるEFO事例

ある健康食品のスマホサイトで、フォームからの離脱率が20%改善し、最終的にCVRが150%アップしたエントリーフォーム最適化の事例をご紹介します。この健康食品のスマホサイトを利用するメインのユーザーは50代女性。新規ユーザーとリピーターが約半数ずつという利用状況でした。

エントリーフォームのステップとしては、

 ① 買い物かごに入れる
 ② ログインor新規会員登録画面
 ③ ユーザー情報の入力
 ④ 入力情報の確認
 ⑤ 購入完了

という流れです。この中で、②ログインor新規会員登録画面から ③ユーザー情報の入力のステップで、50%のユーザーが離脱していることがわかりました。④に進むためには、リピーターの方は「ログインする」、新規会員の方は「新規会員登録する」のいずれかを選択する必要がありますが、そこでつまずいていたのです。

ユーザーの画面サイズを調査

「誘導がわかりづらいのでは?」と考え、ファーストビュー内に入れる情報を精査することにしました。まずはユーザーのファーストビューに入る画面のサイズがどれくらいなのかを、Google Analyticsの「画面の解像度」で調べました。

上位4つで80%以上

その結果、上位4つで80%以上を占めていることがわかり、「縦640pxまでをファーストビュー」と定義して、2回のステップに分けて改修を行いました。

ステップ① 電話番号ボタンの削除

フォーム改善事例1
電話ボタン経由の売上が少ないので削除
離脱率12%改善

1つ目が電話番号ボタンの削除。電話でも注文できるように、ヘッダー部分に電話番号ボタンを入れていましたが、そのボタン経由での売上はほとんどないとわかり、削除しました。それによって、離脱率は12%改善しました。

 

ステップ② ファーストビューの簡略化

フォーム改善事例2
「ログイン・新規会員登録」ボタンを
ファーストビュー内に表示
離脱率8%改善

次により情報を簡略化し、ファーストビュー内に「ログインする」「新規会員登録する」の2つのボタンが入るようにしました。ユーザーがスクロールすることなく、どちらかを選択できるようにしたのです。それにより、離脱率がさらに8%改善し、最終的なCVRも150%アップするという結果につながりました。

家族や友人に使ってみてもらおう

CVRアップというと、商品を買い物かごに入れてもらうためのコンテンツばかりに注力しがちですが、ECサイトではこのエントリーフォームの最適化がCVRに大きく影響することがわかります。一度あなたのECサイトのエントリーフォームをご家族やお友達などに使ってもらい、どこでつまずいているかを調査してみてください

カートにより制限があり、改善できる内容が限られる場合もありますが、ストレスなくスムーズにお買い物ができるエントリーフォームにすることが、CVRアップへの最短距離です。ぜひ、この機会に本気でエントリーフォームの最適化に取り組んでください。

◇◇◇

次回の本気シリーズからは「Webでの接客のあり方を本気で考える」をテーマにお送りします。まずは導入編として、ECサイトにおける接客、いわゆる「おもてなし」がなぜ重要なのかを“本気で”考えたいと思います。次回もお楽しみに。

fcafe eCommerce Navigator

株式会社エフカフェ

EC運用支援サービスのパイオニアとして、日本および中国でeコマースサイトの運営代行、コンサルティングサービスを13年以上展開。
メーカーや大手小売りを中心に、サイト運用に必要なサービス、売上向上に向けたトータルな施策提案をワンストップで提供しています。

現在はペルソナ設計、ユーザーテスト、売上/アクセス分析など定量・定性データ分析部門を強化。そこから導き出される、サイトの課題とターゲットの明確化により、中長期にわたる顧客育成と売上向上を目指すサービスを提供。

「お買い物」を「科学」することで、再現性を持った「売る」技術を蓄積しており、現在日本、中国においてパートナー様にサービスを提供しています。
この「売る」という力、ノウハウは今後ASEANを始め、世界中にサービス提供していきたいと考えています。

株式会社エフカフェ

ECサイト内検索のCTRが8か月で2倍。KDDIのECモール「Wowma!」責任者らが明かす「S4」導入事例

7 years 5ヶ月 ago

KDDIコマースフォワードが運営するECモール「Wowma!(ワウマ)」は2017年6月、PCとモバイルのサイト内検索エンジンを刷新し、8か月間でクリックスルー率(CTR)を刷新前の約2倍に引き上げることに成功した。「Wowma!」はどのようにCTRの大幅改善を実現したのか。

モールを運営するKDDIコマースフォワード、サイト内検索エンジン「S4」を提供するSupershipの担当者が、「Wowma!」のサイト内検索改善の背景と施策、その成果を明かした。

なぜ「Wowma!」はサイト内検索エンジンを刷新したのか?

「Wowma!」は2016年12月、DeNAが運営していた「DeNAショッピング」事業をKDDIコマースフォワードが譲り受けて誕生した。2017年8月には「Wowma!」と「Wowma! For au(旧auショッピングモール)」を統合し、現在のECモールの形になった。

「Wowma!」の2017年における年間流通額は前年比32%増。出店店舗数は12月末時点で同270%増、取扱商品数は同60%増と、統合後も伸びている。

Wowma!の流通額、店舗数、商品数の成長率
2017年における「Wowma!」の流通額、店舗数、商品数は前年比で大幅に伸びている。

こうした業績拡大を支えたのが、2017年6月に導入したサイト内検索エンジン「Supership Search Solution(通称:S4)」だ。サイト内検索エンジンを刷新した理由について、「Wowma!」の松坂氏は次のように説明する。

「Wowma!」では、ユーザーが普段は目にとめないような商品と出合える、感動のある買い物体験=Wow!の提供をめざしています。そのためには、まずは正確な検索結果を表示する必要があると判断し、サイト内検索エンジンを入れ替えました(松坂氏)

KDDIコマースフォワード株式会社
プラットフォーム開発部 松坂 真紀 氏
大手システム会社にてエンジニア・PMを経験の後、サービス企画・マーケティングなどサービスの作成から展開までを一貫して担当。2017年1月、ショッピングモール「Wowma!」立ち上げ時からKDDIコマースフォワードに参画。検索エンジンの刷新やサイト統合、新広告システムの構築と自社サービスの根本的な見直し・改善の実行に従事。

「S4」を導入する前は検索結果の精度に課題があった。たとえば、「花火」というキーワードで検索すると、手持ち花火だけでなく、おもちゃの花火や花火柄パッケージのカラーコンタクトなど、約20種類のジャンルから数万点の商品が検索結果に表示されていたという。ファッションを中心に食品、家電、本、カー用品など多種多様な商品を取り扱う「Wowma!」ならではの結果だった。

松坂氏によると、「Wowma!」のユーザーが検索窓に同時に入力する単語の数は2~3個が中心。そのため、検索結果に表示される商品数は数万種類に上ることが珍しくない。しかし、ユーザーが検索結果を閲覧するのは、最初の3ページ程度にとどまる。

検索結果の最初の3ページに、お客様が探している商品を表示できるかどうかが、クリック率や売り上げを左右します(松坂氏)

トップページの検索利用者は約7割、検索経由のCVRは特集ページの1.5倍以上

続けて「Wowma!」におけるサイト内検索の重要性を、殿前氏がいくつかの数値を示しながら説明した。

「Wowma!」ではトップページを訪問したユーザーの約7割が、サイト内検索を利用している。しかも、検索経由で購入画面にたどり着いたユーザーのコンバージョン率(CVR)は、特集ページなどを経由した場合と比べて約1.5~2.2倍も高い

カテゴリや検索を経由したユーザーのCVRは、商品ページや特集ページを経由した場合より約1.5~2.2倍高い

モバイル端末でアクセスするユーザーが約9割に達していることも、モール内検索の改善を急がせた要因の1つ。モバイルユーザーのサイト離脱率は、PCユーザーよりも高かったため、PCサイト以上にサイト内検索の利便性や精度の向上が求められる。

トップページから購入ページへの遷移率や、コンバージョン率を踏まえると、「Wowma!」においてサイト内検索が非常に重要であるということが見て取れるかと思います(殿前氏)

KDDIコマースフォワード株式会社
プロダクト開発本部 執行役員 本部長 殿前 真之 氏
KDDIバリュー事業本部開発部門10年以上、バリュー系サービスのプラットフォームを複数構築。2016年末からKDDIコマースフォワードヘ出向し、「Wowma!」のシステム構築に携わった。

「S4」で実施した4つの検索エンジン改善策

KDDIコマースフォワードはSupershipが開発する「S4」を導入し、主に4つの施策を実施した。

  1. 検索指標の可視化
  2. 「Wowma!」に最適化したチューニング
  3. 検索の周辺機能・補助機能の整備
  4. 検索結果のパーソナライズ

1. 検索指標の可視化
検索キーワードには顧客ニーズが表れる

「S4」の管理画面では、サイト内検索のログを分析し、使われたキーワードに対してどの商品が表示され、どの程度の割合で購入につながっているかなどを可視化できる。データをもとに検索回数が多いキーワードや、CTRが高いキーワードなどを常時分析し、継続的に検索結果をチューニングすることでCTRや購入率の改善につなげられる

「S4」は各種検索指標を可視化するダッシュボードを備えている

ファッションジャンルを得意とする「Wowma!」は、シーズナブル(季節性の高い)な単語の分析を重視している。たとえば、夏物のファッションに関連するキーワードは、シーズンの約2か月前から検索され始める。こうした検索キーワードをもとに、新商品のプロモーション時期など、マーケティング施策の判断材料に活用しているという。

「S4」の開発を牽引するSupershipの宇都宮氏は、ユーザーが使う検索キーワードを分析することは、顧客のニーズを知ることにつながると指摘する。

サイト内検索で使われるキーワードには、お客様のニーズが表れます。いわば「お客様の声」です。検索指標を可視化することは、お客様の声を聞くこと。「S4」を使ってデータの収集と分析を行うことで、お客様の声をサービスに反映していくことができます(宇都宮氏)

Supership株式会社
マーケティング事業本部 データソリューションスタジオ
スタジオ長
Search Technical Producer 宇都宮 紀陽 氏
2001年ヤフー入社後、データマイニング業務に従事し分析基盤の導入・開発を担当。ヤフー検索サービスのコアコンポーネントの開発やYST からGoogle へ検索エンジンシステムの切り替えを担当。2013年11月スケールアウト入社後、検索事業を立ち上げau Web ポータルの検索プラットフォーム構築をリード。現在はSupershipにて、KDDIグループ内外問わず自社で保有する検索技術ソリューション(S4)の提供を推進。

2. 「Wowma!」に最適化したチューニング
独自辞書や検索結果表示のカスタマイズで導入直後から成果を発揮

「S4」を「Wowma!」に導入する際、検索アルゴリズムを個別にチューニングした。あらかじめデータを分析しておき、検索エンジンのベースとなる辞書を「Wowma!」専用に作成したのだ。事前のチューニングによって検索の正確性を高めることで、システム入れ替えによる一時的なパフォーマンスの低下も抑えることができる。

導入後も、検索結果の表示順とクリックログ、検索経由のコンバージョンログ、サジェストの表示内容とクリックログといった「ユーザーの行動情報」を分析し、キーワードごとにチューニングを続けているという。

「S4」のチューニングは手動で行うだけではなく、自動最適化を行えるパターンが発見できれば、随時自動化している。

検索ログを分析し、手動のチューニングと自動最適化を行う

松坂氏は検索エンジンを個別にチューニングできるメリットを次のように説明する。

取扱商品が多岐にわたるECモールで、検索キーワードと商品を正確にひも付けるには、独自のチューニングが欠かせません。共通の辞書や、検索結果の自動化技術だけではCTRを大幅に改善することはできなかったと思います。現在もキーワード単位で、手動でのチューニングと自動化最適化を日々、続けています(松坂氏)

3. 検索の周辺機能・補助機能の整備
サジェスト、関連ワードなどの補助機能でマッチング精度を高める

「S4」は、ユーザーが検索窓にキーワードを入力している途中でキーワード候補を表示する「サジェスト機能」や、入力した検索キーワードと関連性が高いキーワードを表示する「関連ワード機能」など備えている。

入力中に検索候補を自動で表示する

これらの機能により、的確な検索キーワードの利用を促し、キーワードと商品情報のマッチング精度を高めることができる。

特定の単語に対して複数の表記が存在する「表記ゆれ」にも対応可能だ。たとえば、ゲームタイトル「ファイナルファンタジーフィフティーン」であれば、「FF15」や「FFフィフティーン」「FFXV」といった異なる検索キーワードに対して同じ検索結果を表示する。

異なる表記(表記ゆれ)でも同一の検索結果を表示する

英語のブランド名はカタカナ入力や平仮名入力、スペルミスなど表記ゆれが発生しやすい。こうしたケースでも、「表記ゆれ辞書を使って正しい商品名で検索した場合と同じ検索結果を表示する」(宇都宮氏)。

ゼロ件ヒットを防ぐロジックを備えている

「Wowma!」では、1つの商品を探すために使われるキーワードが10パターン以上あることも珍しくありません。検索の揺れをしっかり吸収して、探している商品を正しく表示できる機能が非常に重要です(松坂氏)

「Wowma!」では、モバイル端末で買い物をするユーザーが約9割を占めるため、移動中や隙間時間などに片手で検索窓にキーワードを入力する状況も想定される。そういったユーザーの利便性を高める上でも検索補助機能は重要だ。

通勤ラッシュで電車に揺られながら、家族へのプレゼントを選んでいるかもしれません。そんなとき、サジェスト機能や関連ワード機能があれば、検索が便利になるでしょう。お客様の買い物体験の向上に役立っていると思います(松坂氏)

また、宇都宮氏はサイト内検索エンジンの表記ゆれへの対応が、ますます重要になっている理由として、ECのデバイスがパソコンからスマホへ移行したことをあげる。たとえば、スマホで検索するユーザーには、次のような傾向があるという。

  • 半角や全角のスペースを空けずに複数のキーワードを入力する
  • カナ漢字変換をしない
  • ひらがなで検索する
  • Googleが圧倒的な技術力で表記揺れに対応したため、多くの消費者はECサイトの検索にGoogleと同等の質を求めている

スペルミルや表記ゆれが増える中、Googleの検索エンジンとほぼ同等の検索体験をECサイトでも提供することが求められるようになりました。その解決策として「S4」では高度な検索補助機能を提供しています(宇都宮氏)

4. 検索結果のパーソナライズ
会員属性に合わせて、本当に欲しい商品を表示する

「S4」を活用して強化している4つ目の施策は、検索結果のパーソナライズだ。「Wowma!」の会員がログインした状態でサイト内検索を利用すると、会員属性に合わせた検索結果が表示される。

会員属性に合わせて検索の表示結果を変える

同じ検索キーワードでも、ユーザーの性別や年齢、検索した季節によって探している商品は異なる。そのため、機械的にキーワードと商品を結びつけるのではなく、顧客がそのときに本当に欲しがっている商品を表示できる仕組みをめざした。

個々のお客様が望む商品を表示すること。お客様に提供できる一歩先の体験として、これに挑んでいます(松坂氏)

検索エンジンの改善が、流通額アップに貢献

「S4」を導入したことで、検索結果のCTRは右肩上がりで上昇している。導入3か月後にはCTRが導入前の120%、そして導入8か月後の2018年3月には同200%に向上した。

「S4」の導入8か月後には、導入前と比較してCTR200%を達成

殿前氏は「S4」導入した効果について、次のように説明した。

Wowma!の2017年の流通額は前年比32%増でした。このなかで、検索エンジンが果たした役割は、だいぶ大きかったのではないかと感じています(殿前氏)

最後に宇都宮氏は、サイト内検索の改善において重視すべきポイントとして、3つのポイントを強調する。

  1. 現状の検索課題を可視化し、把握する
  2. 検索の補助機能を整備する
  3. サイトの特性に合わせたチューニングを行う

これらのポイントを押さえ、顧客の要望に応えることがサイト内検索機能(S4)の果たす役目だと宇都宮氏は説明し、セッションを締めくくった。

ユーザーの検索行動は、「何かを知りたい」という要望そのもの。その要望に寄り添った返答を行うことこそが、検索機能の役目だと思っています(宇都宮氏)

「Wowma!」の成功事例を聞きに多くのEC業界関係者が詰め掛けた

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

新しいSearch Consoleのリッチリザルト ステータス レポートがレシピをサポート

7 years 5ヶ月 ago

新しい Search Console のベータ版がサポートする構造化データのレポートにレシピが加わった。これまでは、求人情報だけをサポートしていた。

投稿 新しいSearch Consoleのリッチリザルト ステータス レポートがレシピをサポート海外SEO情報ブログ に最初に表示されました。

Kenichi Suzuki

セブン&アイがスマホ決済の新会社「セブン・ペイ」設立、グループ内決済でCRM戦略支える

7 years 5ヶ月 ago

セブン&アイ・ホールディングス傘下のセブン・フィナンシャルサービスとセブン銀行は6月14日、共同出資で決済サービス会社「セブン・ペイ」を設立した。

新会社はスマートフォンをツールとした新たな決済サービスを提供する。関係当局への手続きを経て、2019年春頃にサービスを開始する予定。セブン・ペイの社長にはセブン・フィナンシャルサービスの小林強専務が就任した(兼務)。

新会社の資本金は1億5000万円。出資比率はセブン・フィナンシャルサービスが70%、セブン銀行が30%。決算期は2月。

グループ各社のアプリと連携

セブン・ペイの設立は、セブン&アイグループが取り組んでいるデジタル戦略の一環。グループ各社のアプリと連動した新たな決済サービスを2019年春をめどに開始する計画。

2018年6月にリリースした「セブンイ-イレブン」「イトーヨーカドー」のアプリに加え、今後リリースする「そごう・西武」「ロフト」「赤ちゃん本舗」のアプリと連携する。新たな決済サービスを軸にグループ内の金融関連情報の連携を図り、CRM戦略などに活用する。

「セブンマイルプログラム」の展開計画
セブン&アイがめざすCRM(画像はセブン&アイのIR資料から編集部がキャプチャ)

セブン&アイグループは2018年6月、新たな会員プログラム「セブンマイルプログラム」をスタートした。店舗やEC、ネットスーパーを利用するとマイル(ポイント)が貯まり、ポイント数に応じて、さまざまな特典を受けられる。

現在、ポイントの対象は「イトヨーカドーアプリ」「セブン-イレブンアプリ」、グループを横断したECサイト「オムニ7」。

「セブンマイルプログラム」の展開計画
「セブンマイルプログラム」の展開計画(画像はセブン&アイのIR資料から編集部がキャプチャ)

セブン&アイ・ホールディングスの2018年2月期におけるEC売上高は、前期比11.4%増の1087億8500万円た。セブンネットショッピングの売上高が同約1.5倍に増えたほか、グループのアカチャンホンポやイトーヨーカドー、そごう・西武、ロフトも売り上げを伸ばした。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

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