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Amazonの2019年売上は2805億ドルで2割増――直販ECは1412億ドル、プライム会員は1.5億人を突破

5 years 10ヶ月 ago

米Amazonが1月30日に発表した2019年度(2019年1~12月)決算によると、前期比20.5%増の2805億2200万ドルだった。純利益は同15.0増の115億8800万ドル。

日本銀行が参考計数として公表している「東京外為市場における取引状況(2019年中)」の2019年平均レート「1ドル=108.99」を参考に、1ドル=109円で換算した場合、日本円ベースの売上高は30兆5768億9800万円、純利益は約1兆2630億円となる。

ネット通販に関するセグメント別売上高を見てみると、直販にあたるオンラインストア売上は1412億4700万ドルで前期比14.8%増。

大部分が買収したホールフーズ店舗が占める実店舗売上は171億9200万ドル。前期よりも0.2%減少している。

第三者販売サービス売上(マーケットプレイスを通じた第三者が販売するサービスに関する手数料売上など)は537億6200万ドルで同25.8%増。

サブスクリプションサービス売上(「Amazonプライム」の会員費など)は同35.6%増の192億1000万ドル。プライム会員は世界中で2019年末までに1億5000万人を超えたことを明らかにしている。

AWS(アマゾンウェブサービス)は350億2600万ドルで同36.5%増。その他(広告サービスやクレジットカード契約などの売上)は140億8500万ドルで同39.3%増。

瀧川 正実
瀧川 正実

強調スニペットがSEO成功とは限らなくなる? グーグルが検索結果1ページ目【海外&国内SEO情報ウォッチ】

5 years 10ヶ月 ago
Web担当者Forum の連載コーナー「海外&国内SEO情報ウォッチ」を更新。Google 検索で1位よりも上に表示される「強調スニペット」を獲得することの検索トラフィック価値が、Google の仕様変更によって変わりつつある。想定外なYahoo!検索への影響を含め、変更の内容を詳しくお届けする。
Kenichi Suzuki

通販・EC業界への転職希望者と企業のマッチングイベント「通販・EC業界転職フェア」(2/21~22開催)

5 years 10ヶ月 ago

通販検定事業を手がける一般社団法人通販エキスパート協会と広告代理業の読売ISは2月21日(金)~22日(土)、通販・EC業界への転職を希望する人と人材を求める企業とのマッチングなどの場を提供するイベント「通販・EC業界転職フェア」を開催する。

通販・EC業界への転職を希望する人と企業のマッチングイベント「通販・EC業界転職フェア」

「通販・EC業界転職フェア」は、通販・EC事業者の企業説明ブース60小間、通販・EC支援関連事業者のPRボードスペース20小間、企業説明会用の特設会場(60分交代制)を用意。加えて、両日で通販・ECの人材などに関するセミナーを提供する。

転職希望者と企業のマッチングの場

「通販・EC業界転職フェア」へは、アマゾンジャパン、ジャパネットホールディングス、えがお、テレビ東京ダイレクト、QVCジャパンなどが参加する。

通販・ECの人材などに関するセミナー

  • 変化に対応できる事業と強い人材の関係(2/21 14:30~15:30)
    (株式会社アイスタイル Senior Vice President 濱田 健作氏)
  • 輝くビジネスパーソンのための自分キャリアの創り方(2/21 19:00~20:00)
    (株式会社morich 代表取締役 森本 千賀子氏)
  • EC・通販業界で一流プレイヤーになるための条件(2/22 11:30~12:30)
    (株式会社ダイレクトマーケティング ゼロ 代表取締役社長 田村 雅樹氏)
  • 通販を超えたリアル+ECの大きな潮流(2/22 14:30~15:30)
    (オムニチャネルコンサルタント 逸見 光次郎氏)

開催概要

  • 日時:2月21日(金)14~21時、2月22日(土)11~18時
  • 場所:東京国際フォーラム ガラス棟B2 E-2(東京都千代田区丸の内3-5-1)
  • 主催:通販・EC業界転職フェア実行委員会
  • 想定来場数:3000人(2日間合計予測)
  • 申し込みと詳細https://t-tenshoku.com/
瀧川 正実
瀧川 正実

大丸松坂屋がECサイトでInstagramを使ったビジュアルマーティング、「visumo」導入で実現

5 years 10ヶ月 ago

visumo(ビジュモ)は1月30日、Instagram(インスタグラム)の写真や動画をECサイトで活用し商品訴求力を高めるビジュアルマーケティングツール「visumo social curator(ビジュモソーシャルキュレーター)」を、大丸松坂屋百貨店が運営するギフト商材を中心としたECサイト「大丸松坂屋オンラインショッピング」に導入したと発表した。

「大丸松坂屋オンラインショッピング」の取扱商品は、ギフト好適品が中心。中元や歳暮の商品を日常のちょっとしたぜいたくや誕生日、自宅でのパーティーなどにも活用したいとの声が寄せられていた。

こうした顧客ニーズに対応するため、大丸松坂屋オンラインショッピングの公式インスタグラム「大丸松坂屋でおうちごはん」は、〈日常生活で召し上がるシーン〉をイメージした画像を〈自宅で味わうギフト〉として紹介している。このインスタグラムで訴求している写真を公式ECサイトのコンテンツとしても活用できるのではないかと判断、「visumo social curator」の導入を決めた。

visumo(ビジュモ)は1月30日、Instagram(インスタグラム)の写真や動画をECサイトで活用し商品訴求力を高めるビジュアルマーケティングツール「visumo social curator(ビジュモソーシャルキュレーター)」を、大丸松坂屋百貨店が運営するギフト商材を中心としたECサイト「大丸松坂屋オンラインショッピング」に導入
「visumo social curator」を導入したECサイト

「visumo social curator」は、インスタグラムの写真や動画をECサイトのコンテンツに活用できる「social curator」と、ECサイトに活用して動画制作が行える「video maker」の2つのラインアップで構成している。

ecbeingは2017年、Instagramユーザーが投稿した写真素材をECサイトやオウンドメディアで活用し、商品購入率の向上を支援する「visumo(ビジュモ)」の提供を開始。2019年5月には、デジタル施策におけるビジュアル活用支援に特化した子会社、visumoを設立した。「social curator」は2017年のサービス開始以来、契約サイト数は国内で150サイトを超えている。 

「social curator」はインスタグラム上の写真検索や投稿者への利用許諾、直感的なCMS機能、クリエーティブを分析する機能などを備え、次世代のクラウド型ビジュアルマーケティングツールとして機能拡張を進めている。

瀧川 正実
瀧川 正実

楽天市場、3月18日から送料無料ライン統一へ/BEAMSとfifthのECサイト運営【ネッ担アクセスランキング】 | 週間人気記事ランキング

5 years 10ヶ月 ago
  1. 「楽天市場」の送料無料ライン全店舗統一3/18スタート、三木谷社長「なにがなんでも成功させたい」

    オープニング講演に登壇した三木谷浩史会長兼社長は、購入者の送料負担を0円とするラインを3980円以上に設定する施策(3月18日から開始予定)に関し、参加者の出店者に対して「(この施策を)やらなければこれ以上の成長は難しい。前向きに捉えていただき一緒に成長していきたい。なにがなんでも成功させたい」と説明

    2020/1/29
  2. BEAMSとfifthの事例に学ぶ売上&ファンを増やし続けるECサイト運営 ~スタッフ主導のコンテンツ作りにおける動画・画像の活用法を徹底解説 ~

    人気ファッションECサイトを運営するBEAMSとfifthが取り組んでいるのが、アパレル業界で浸透しつつあるスタッフによるコーディネート情報発信。動画と写真をフル活用して売り上げを伸ばす両社の取り組み例を紹介する

    2020/1/27
  3. 楽天の売上公式基準が変わった?! 専門家が語る「店舗への影響と対策、集客について」

    「楽天市場の売上公式が訪問者(UU)基準からセッション数基準に変更になった」という話を受けて、元楽天店長の私(藤田)がECコンサルティングを手がける二天紀の山本頼和氏に話を伺いました。

    2020/1/28
  4. 「au Wowma!」が「au PAY マーケット」に名称変更

    「au WALLET アプリ」を「au PAY アプリ」へと名称変更。「au PAY アプリ」は、1つのアプリで家計や日常生活に関わるすべての入り口となる「スーパーアプリ」をめざすとしている

    2020/1/28
  5. 【楽天SOY2019】総合グランプリはMOAの「A-PRICE」、2位は「くらしのeショップ」、3位は「アルペン楽天市場店」

    「楽天市場」に出店する約5万店舗(2020年1月時点で4万9533店)のなかから、購入者からの投票や売り上げなどが優れたショップを選出して表彰する「楽天市場ショップ・オブ・ザ・イヤー2019」(楽天SOY2019)を開き、家電やデジタル製品、日用品などを扱う「A-PRICE楽天市場店」(運営はMOA)が総合グランプリを初受賞した

    2020/1/28
  6. スマホでのECサイト利用、「応答速度が遅くて離脱」が約6割

    スマートフォンからECを利用する人のうち、購入意向があったにもかかわらず、ECサイトまたはECアプリの応答速度が遅く、タップしても反応しない、ページが遷移しないといった理由から離脱したことが「頻繁にある」人は13.4%、「ときどきある」人は44.1%で、合わせて57.5%にのぼった

    2020/1/24
  7. 【楽天SOY2019受賞店舗まとめ】総合賞、ジャンル賞を受賞した店舗を全掲載

    総合賞10店舗、ジャンル賞125店舗(42ジャンル)、サービス賞26店舗、特別賞12店舗の計173店舗(同一店舗による複数賞受賞含む)が表彰された

    2020/1/29
  8. Amazonが「置き配」の標準配送めざし都内3区や大阪府3区、名古屋市などで実証実験

    実証実験の対象地域では「置き配」を標準とし、顧客が在宅か不在かに関わらず玄関などの指定場所に商品を届ける。

    2020/1/24
  9. 楽天の「Rakuten EXPRESS」配送地域が34都道府県に拡大、国内人口カバー率は約61%に

    「Rakuten EXPRESS」の配送対象エリアは合計34都道府県となり、国内人口におけるカバー率は約61%となった

    2020/1/29
  10. 楽天の国内EC流通総額が4兆円突破へ、三木谷社長が新春カンファレンスで公表

    楽天が1月29日に開いた「楽天新春カンファレンス2020」で、オープニング講演に登壇した三木谷浩史会長兼社長が明らかにした

    2020/1/30

    ※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

    内山 美枝子

    アドフレックス、パターン89と国内独占契約

    5 years 10ヶ月 ago
    アドフレックス・コミュニケーションズが、パターン89と日本での独占パートナー契約を締結。パターン89は、フェイスブックとインスタグラムの広告のパフォーマンスを人工知能で予測して最適化するソリューションを提供している。
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    Pattern89
    https://www.pattern89.com/
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    noreply@blogger.com (Kenji)

    800超のブランドがECと実店舗の連動をめざして利用する「STAFF START」の年間流通総額が400億円を突破

    5 years 10ヶ月 ago

    バニッシュ・スタンダードは1月24日、実店舗の販売スタッフのオムニチャネル化を推進するアプリケーションサービス「STAFF START(スタッフスタート)」の2019年1~12月における年間流通額が、前年比約311%の412億円だったと発表した。

    導入ブランド数は811ブランド、1投稿あたりの最高売上高は619万円だったという。

    バニッシュ・スタンダードは、実店舗の販売スタッフのオムニチャネル化を推進するアプリケーションサービス「STAFF START(スタッフスタート)」の2019年1~12月における年間流通額が、前年比約311%の412億円だった
    「STAFF START」流通総額の推移

    「STAFF START」はコーディネート画像に商品情報をひも付け、画像からECサイトの商品ページへユーザーを誘導できるシステム。コーディネート画像を経由して商品が売れた場合、販売実績が投稿者ごとに集計される。

    バイヤーやマーチャンダイザーなどが販売を検討しているサンプル品の情報を販売スタッフに共有し、現場の販売スタッフが「売れそう」か「売れなそう」かを評価できる「バイヤー機能」なども備えている。

    「STAFF START」はこれまでアパレル業界で導入が進んできた。バニッシュ・スタンダードによると、2020年以降は化粧品や家電、食品といった業界への導入を進めるという。また、サービス業において店舗スタッフの投稿経由で予約が入った場合に、そのスタッフを評価できるようにするなど、活用の幅を広げるとしている。

    渡部 和章
    渡部 和章

    楽天の国内EC流通総額が4兆円突破へ、三木谷社長が新春カンファレンスで公表 | 大手ECモールの業績&取り組み&戦略まとめ

    5 years 10ヶ月 ago

    楽天の2019年度(2019年1~12月期)国内EC流通総額が4兆円を超えたようだ。前期の流通総額は3兆4310億円だったため、前期比16.5%以上の伸び率となる。

    楽天が1月29日に開いた「楽天新春カンファレンス2020」で、オープニング講演に登壇した三木谷浩史会長兼社長が明らかにした。

    「楽天新春カンファレンス2020」で公表された資料

    国内EC流通総額は「楽天市場」の流通総額に加え、トラベル(宿泊流通)、ブックス、ゴルフ、チケット、ブランドアベニュー、楽天ダイレクト、楽天西友ネットスーパーなどの流通額を合算した数値。

    2019年度は年間3200億を超える楽天スーパーポイントを発行。ポイントを軸にした販促でヘビーユーザーやライトユーザーの購買が伸びたという。

    アフィリエイト料率変更によるアフィリエイト経由の流入増、商品画像の「テキスト要素20%以内」「枠線なし」といった取り組みなども寄与したとしている。

    なお、2018年度(2018年1~12月期)国内EC流通総額は前期比11.2%増の3兆4310億円だった。

    瀧川 正実
    瀧川 正実

    ワークマンがEC専業に対抗を宣言、「店頭在庫+店舗受取」型Click&Collectの新ECサイトとは

    5 years 10ヶ月 ago

    作業服・作業用品とアウトドアウェアのフランチャイズ小売店を全国に857店展開するワークマンは3月16日、「店舗在庫」による「店舗受け取り」を軸にした次世代Click&Collect型(オムニチャネル)の新ECサイトをオープンする。

    ネット通販専業に対抗するための体制を築くという。新ECサイトの立ち上げに合わせて、2月末で「楽天市場」から退店する。

    ワークマンが店舗受け取り通販を本格化する理由は、全売上高の5割を占めるPB製品ラインを強化するため。アウトドアウェアや作業服とともに、ネット大手に「定価」で負けないPBをそろえる。

    作業服PBには10年間の供給保証を付けており、参入障壁を高める。EC最大の規模の経済による宅配コストの優位性には、宅配コストのかからない「店舗在庫の店舗受け取り」で対抗。受け取り拠点強化のため、都心や唯一の空白県である宮崎県にも出店する。

    ワークマンは3月16日、「店舗在庫」による「店舗受け取り」を軸にした次世代Click&Collect型(オムニチャネル)の新サイトをオープンする
    次世代Click&Collect型ECの仕組み

    多額な投資を行って開発したネット通販の新システムの狙いと特徴は以下の通り。

    • 店舗受け取りで来店した顧客は高い確率で固定客化する
      店舗受け取り以外で、自発的に来店したプロ客の9割が月1回、一般客の7割が年2~4回購入する固定客になっている
    • ネット販売の注文の約7割は店舗に在庫がある
    • 店舗に在庫がある場合は最短3時間で店舗受け取りが可能
    • 店舗在庫がない製品は、本部から店舗へ毎日行くチャーター便に乗せる(追加コストなし)
    • 受け取り店舗のない地域へは直送するが、最短では「当日配送」が可能になる
    • 受け取り店舗で試着とサイズ変更が可能になる
    • 人気製品は新サイトで先行予約が可能になる
    • 店舗在庫を顧客に公開するため、お急ぎの場合は直接店舗に行って購入が可能
      加盟店への人気製品在庫の電話問い合わせが減少し、加盟店の負担を軽減できる

    Click&Collectの受け取り拠点としては全国での店舗数がまだ不足している。今後は以下の措置を実施する。

    • 都心ターミナル駅周辺の商業施設への出店を検討
    • 空白県(宮崎県)と出店密度の低い県(鹿児島県・大分県、長崎県)の早期解消
    • 最近の年間新規出店は25店前後だったが、来期からは出店目標を年40店に引き上げる

    2月末でネット通販の2割を占めてきた「楽天市場」経由での販売を停止する。「楽天市場」ではユーザーへの直送だけだったが、今後はClick&Collectにシフトするため「楽天市場」からの撤退を決めた。

    ただ、「楽天市場」経由の販売の9割以上が自社PB製品だったため、大半の顧客は新たなネット販売サイトに移行すると見ている。

    ワークマンは2月末でネット通販の2割を占めてきた「楽天市場」経由での販売を停止する
    ワークマン楽天市場店のお知らせ(編集部が楽天店の画像をキャプチャ)

    Click&Collect新サイトでの初年度売上目標は30億円。このうち、8割以上が店舗受け取りとなり、フランチャイズ加盟店の売り上げとなる。ネット販売は従来通りのペースで今後も毎年売上高を倍増していく予定。

    石居 岳
    石居 岳

    【2020年1月】Googleコアアップデートの最新データ【各ツール会社による調査データ】

    5 years 10ヶ月 ago
    2020年1月13日にロールアウトされた、January 2020 core updateの影響調査の記事となります。Search Engine Landのバリー・シュワルツ氏が各ツールベンダーから意見を募り、それらをまとめてくれています。米国のツール会社のため、日本の実態とは異なる可能性がありますが、今回のアップデートもグローバルに展開されているため、一見の価値はあると思います。ロールアウトから2週間ほど経ちますが、自身のサイトの状況と比較してみてはいかがでしょうか。 続きを読む

    リピーターを生む「返品対応」とは? EC事業者のピンチをビジネスチャンスに変える5つのヒント | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

    5 years 10ヶ月 ago

    商戦期が終わると、小売事業者は新たな課題に直面します。そう、返品ラッシュです。賑やかな音楽や装飾が消えると、慎重に購入した後の美しく包装されたギフトの多くが企業に返品されます。消費者は、疲れ、イライラし、苦情を言う気満々の状態です。

    全米小売業界は、購入品の30%が返品されると予想

    2020年はオンラインショッピングの増加に伴い、返品件数は膨大になることが予想されています。全米小売業協会は、購入品の30%が返品されると見積りました

    2019年のホリデーシーズンの売り上げは、2018年比で3.8~4.2%増加と予想(全米小売業協会「NRF forecasts holiday sales will grow between 3.8 and 4.2 percent」より編集部が作成)

    返品率が高いと、小売事業者の利益が損なわれる可能性があり、返品プロセスでトラブルが生じることもあります。返品の際、つまり顧客が期待していない時に、優れたカスタマーエクスペリエンスを提供するにはどうすればよいでしょうか。返品を待つ長蛇の列に並んだ消費者、領収書がないために現金ではなくお店のポイントで返金された消費者が否定的なレビューを書いた場合、大惨事を避けるにはどのように対応するのが良いのでしょうか?

    購入品が気に入らなかった場合でも、簡単に返品できるとわかれば、消費者は競合店ではなくあなたのお店で買い物する可能性が高くなります。

    今回は、否定的なレビューを避けるだけではなく、消費者に肯定的なレビューを書くように促し、有料顧客にさらにブランドのファンになってもらうための5つのポイントを紹介します。

    返品対応で評判を上げるための5つの心得

    1. 返品プロセスをスムーズにする

    スムーズで簡単なチェックアウトプロセスが好印象につながるのと同様、スムーズで簡単な返品プロセスによって、消費者への感謝の気持ちと、「これからも宜しくお願いします」というメッセージを伝えることができます

    満足していない消費者を相手にしているとしても、返品は彼らと積極的に関わることができる重要な機会なのです。実際、スムーズな返品は、消費者にコアなファンになってもらうためには非常に重要です。なぜなら、あなたの店での買い物はリスクが低いというメッセージを送ることができるからです。

    購入品が気に入らなかった場合でも、簡単に返品できるとわかれば、消費者は競合店ではなくあなたのお店で買い物する可能性が高くなります

    一例ですが、Amazonは2018年に記録的な売り上げを作り、12月1~19日には大手競合を押しのけ、インターネット上の売り上げの81%を占めました。Amazonに何か返品したことがある方はおわかりになると思いますが、返品コードが送られてきて、送料も支払われるなど、Amazonの返品プロセスはシームレスです。消費者が荷物をUPSに預けると、Amazonはすぐに返金します。これほど簡単に返品ができると、続けて利用したくなります。Amazonの利益が前年比で上昇し続けるのも不思議ではありません。

    2. 収益ではなく、長期的な関係を築くことを考える

    Zendeskの調査によると、消費者の82%がカスタマーサービスの悪さを理由にECサイトの利用をやめるそうです。一方、消費者の89.7%は苦情が適切に処理され、満足できれば、企業にもう一度チャンスを与えると言います。スムーズに返品を受け入れ、プロセスをシームレスにすることで信頼を築き、お店を好きになってもらうのです。

    消費者は友人やソーシャルメディアに、あなたの店で返品するのがどんなに大変かと文句を言う代わりに、いかに返品が簡単だったかを明らかにし、感謝の気持ちを示すことでしょう。このような好意的な感情は、消費者との長期的な関係を構築し、リピーターを獲得するために大いに役立つはずです。

    実際、調査会社の米Edelmanが2019年に実施した「Trust Barometer(信頼バロメーター)」調査によると、信頼感は、消費者がどの小売事業者を選ぶかを決める上で最も重要な要素の1つであり消費者の81%が購入決定に影響を与えると答えています。

    顧客の購入の意思決定に関わるポイント(「Edelman「EDELMAN TRUST BAROMETER SPECIAL REPORT」より編集部が作成)

    3. レビューの依頼

    店頭カウンターでスムーズな返品プロセスを提供したら、ぜひレビューを依頼してください。調査によると、ほとんどのレビューは好意的で、多くのレビューが、Googleなど主要検索エンジンで評価とランキングを上げる要因になっていることが証明されています。

    レビューを依頼されれば、人は書くものです。消費者の80%はレビューを書くことに抵抗がありません。レビューが増えるほど、あなたが提供する素晴らしいカスタマーエクスペリエンスが正確に評価されることにつながるのです。

    レビューを生み出す方法はたくさんあります。販売者は、「(消費者が店を出る前に)店内で書いてください」とお願いしたり、紙の領収書やオンラインでレビューの依頼をしたりすることも可能です。店内のサイネージにQRコードを表示し、スキャンすればGoogle Reviews(Googleマイビジネスへのレビューなど)のページに直接アクセスできるようにするのも良いでしょう。

    お店の営業スタッフが消費者にレビューサイトへのリンクをテキストで送れるような、新しい携帯用アプリもあります。どのような方法であれ、すべての消費者にレビューを依頼することが、各店舗での優先事項であることを理解してください。

    4. 否定的な評価を受けても、慌てない

    きちんと対応しましょう。「2019 Retail Reputation Report」によると、ほとんどの小売事業者はネガティブなレビューに対応していません。米国の小売事業者トップ100を分析したところ、オンラインレビューに対応するのはわずか2%にすぎないことが明らかになりました。これは問題です。

    消費者からの苦情を無視することは、消費者がブランドを通じて経験したネガティブな感情に頓着しないというメッセージを発信することになります。それだけではなく、消費者との関わりや肯定的な感情を生み出す機会も逸していることになります。

    消費者の苦情を認識することで、悪い経験は静まり、ブランドのコミットメントは問題の解決中心になります。時々、ネガティブなレビューが書かれた時、それに対処する最善の方法は、ポジティブな新しいレビューをたくさん生み出すことです。

    5. フィードバックを分析し、行動を起こす

    ネガティブなレビューは贈り物だと思いましょう。消費者の期待や、改善が必要な店舗の情報を提供してくれます。小売事業者は、レビュー、ソーシャルメディア、各種調査で消費者の傾向を明らかにし、カスタマーエクスペリエンスを向上させるために業務を改善することができます。

    驚くことではありませんが、カスタマーエクスペリエンスを積極的に向上している小売事業者は、最大3倍の売上成長を達成できているのです。チャンスをつかむ小売事業者にとって、カスタマーエクスペリエンスと評判を管理することは常に重要ですが、返品シーズンは特に実力を発揮できる時期です。この機会を無駄にしないでください。

    ◇◇◇

    返品を悪と考えるのではなく、それぞれの返品がもたらす消費者とのエンゲージメントの機会を想像し、それを最大限に活用してください

    Internet RETAILER
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