
ANAグループが昨年1月末に開設した仮想モールの「ANA Mall」が1周年を迎えた。同モールの運営を手がけるANA Xによると、この2月で出店者数が100店舗を突破。マイルを起点とした顧客の囲い込み施策も実を結びつつあり、順調に事業拡大が続いているという。この1年間の振り返りとともに、今後の打ち手についてANA Xで同モールの責任者を務める三﨑経信チームリーダーに聞いた。

――モール開設から1年が経過した。
まずは2023年度目標だった出店者数100店舗を2月で達成したというところが大きい。流通額自体もかなり伸びていて、第1四半期から第3四半期までの伸び率で見ると、340%ぐらい伸長した。直近では、10月から1月にかけて160%という伸びになった。数字がかなり堅調に伸びている。
――売れ筋商品は。
AppleさんやECカレンツさんなどの高額なデバイス関連や家電などがある。販売件数としては食品関連も多い。とりわけ、第3四半期は年末年始需要のところで、海鮮系でカニなどの販売が好調だった。やはり一度、(ページ内で)人気商品ランキングに載ると買われ続ける面はある。一時期、干し芋がずっとランキングのトップとなっていて、リピートされ続けた。
あとは、ツルハドラックさんなども出店されたりして、日用品と言われているものが動き出したイメージ。洗剤やベビー食も売れている。店舗数が増えてきたことで、モール全体の数字も上がってきた。出店者が顧客を連れて来てくれている実感があり、組み合わせ購入も含めて顧客の購買行動は変化しつつある。
――顧客の属性や購買単価は。
ANAの搭乗客の属性(ANAマイレージクラブ会員、以下「AMC会員」)とほぼほぼイコールの状況。1件当たりの購買単価としては、当初のころから今も変わらず1万円超をずっと維持できている。デジタルデバイス系の高額商品だけでなく、雑貨や日用品などもその状況で、新規出店の店舗からも購入単価が高い売り場であるとの声をもらえている。(出店者に対して)新しい顧客を提供できていることにつながっているとは思う。
――一方で課題のあった商品ジャンルは。
やはり、食品などが先行していたため、ファッションなどはまだこれから。カテゴリーの偏りは多少あると見ている。DIYや書籍、ゲームなども取り扱うことを検討している。今は6対4程度で、男性顧客の方が多いとはいえ、女性がいることも考えるとそちらの商材も充実させたい。
――マイルの活用については。
(開設したばかりの)昨年の3月はマイルの償還割合が高かった。しかし、そこが過ぎると(現金決済と)半々程度に落ち着いた。もともと、マイルを使ってもらいたいという思いはもちろんあったが、マイルのインセンティブキャンペーンを積極的に行うと、マイルを使うよりも現金で購入してマイルを貯めるという方向にシフトしている顧客が多くなる印象を受ける。
たとえば、通常の3倍のマイルを付与する企画でANAカードなども使うと、かなりたくさんのマイルが貯まる。ANAの場合、人気が高い「特典航空券」(AMC会員がマイルで交換できる航空券)があり、そこをめざしている顧客の目線で見ると非常に近道となるため、マイルの価値をとても大きく考えてくれる。
――マイル関連の企画を行う時期は。
月末になると期限切れが近くなったマイルを償還する顧客が多くなり、逆に月初の客足を獲得する必要があった。そのため月初にマイルアップの施策を行うことが多い。新規の開拓やリピート購入の促進に向けてデータを見ながら継続的に実施しているところ。

――新規開拓の内容は。
基本的にはAMC会員が対象なので、メルマガでコミュニケーションをとっている。新規利用者限定で、今の期間に買い物をするとこれだけインセンティブが付くということを見せている。現在、AMC会員数は4000万人程度だが、獲得し切るまでにはそれなりに時間もかかるという感覚。
我々のプロモーションやマーケティングもまたデジタル上の設定でやりきれていないことは実感している。やはりアクティブにANAを利用されている方が一番の顧客になると思うので、航空の利用導線のなかでの露出というものがまだまだ弱い。そこを補っていくことができないと厳しい。たとえば、(機内のシートモニターを使って)短い尺でのCM動画を流したりする方法もあるだろう。
また、(移動することでマイルが貯まる“ポイ活”アプリの)「ANAPocket」に関してはリリース2周年を迎え利用者数が伸びており、このなかですでに広告を出すことはある。ほかにも、スマホ決済の「ANAPay」などもあるので、そうしたものとうまく連携して認知拡大していくことは今後の課題だ。
――2月に出店者数100店舗を達成したが、フォロー体制の強化などは。
出店者のサポートデスクの人員を増やしただけでなく、対応範囲も拡大したことでより迅速に対応できるようにした。以前はシステムに関する問い合わせについて、社内の別デスクと連携して対応に当たっていたが、今はその機能も取り込んで一括対応できるように組織を集約した。
――モール内で提供する広告枠については。
今は広告という立て付けで行っているものは何もなく、売れている商品がランキングで上位に表示されるという仕組みの露出だけ。しかし、出店者からのモール内広告へのニーズは結構高い。であれば、広告メニューとして作っていかなくてはと考えている。
バナーで出せたり、商品検索結果で上位に出せるようにするなど。予約型の枠も含めて、施策としてタイアップ的なことができるかなど、時間はかかるがテストマーケティングから始まるような形になると思う。
――ANAならではの露出の仕方としては。
最近では客室乗務員がお勧めする商品特集のページなども作ったりはしているが、まだまだ限られている。たとえば、人気の機内食であったり、整備士の作業着から作ったトートバッグなどANA関連グッズはたくさんあるので、もっとそうしたページを整理して、レコメンドも工夫しながらやっていきたい。
そういったところが後発のモールである我々としては一番の差別化になるはず。これらのコンテンツはモールをPRできる要素となるので、自分たちの強みとなる部分をきちんと理解しながら定期的に増やしていく。
――関連してANAグループ内での連携については。
もともと、各グループ会社がそれぞれやっていたこと(小売りなど)を、ANAモールであればもっと販売ボリュームを上げられるのではという形に早く持っていきたい。そこは販売やPRの仕方であったり、タイミングも含めてきちんとコントロールできてこそだと思うので、グループ内で歩調を合わせてやっていければ。
また、今はANAあきんどがグループ内で地域商社という位置付けとなっているが、そちらに各地域での出店者の開拓を手伝ってもらっている。
――SNSなどの活用に関してANAグループで連携しているところは。
現在、ANAグループでは2つの「X(旧ツイッター)」があり、いわゆる旅のつぶやきのようなアカウントと、広報PRのアカウントがある。広報PRのXでは、出店者の情報を任意に出せるのでうまく活用している。(フォロワー数の多い)ANAグループのメディアを使っていくことで効率的にユーザーを獲得できると考えている。
――今後の目標や計画について。
やはり、大手ECの出店者をしっかりと取りそろえていくことをまずはめざしたい。先ほど申し上げたような、家電やDIY系など主要顧客であるアクティブに航空利用しているビジネスパーソンを意識したようなところ。いくつかの大手ECとは商談も進んでいる。
また、2024年~2026年(編注:2026年3月期まで)の3か年の中期計画としては、「差別化」と「一般化」ということがキーワードになっていて、他のモールとの差別化をするに当たっては、ここにしかない店舗みたいなものは当然欲しいし、ANAグループだからこそというものもしっかりと充実させていかなければいけない。

その差別化がないと、立ち位置を明確にできないと思っているので、しっかり整えていく。とは言え、日常的にも使ってもらえないと、流通額は増えていかないので、そういった意味では一般的な商品がしっかりと整っている状態、つまり一般化ということもめざしていきたい。
この中計3か年のなかで、いかにプラットフォームを発展させていくためのコア事業になっていくかということを、我々としては目標に置いている。単なるEC物販のモール事業にとどまらず、そこをプラットフォームにして事業拡大させていくというところがあるので、そこの基盤作りをこの3年間でやることが大きく掲げているものだ。

※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム - 通販・ECの業界最新ニュースと実務に役立つ実践的な解説」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:ANAのモールEC「ANA Mall」、出店者数100店舗達成。売れ筋商品、顧客属性などの現状+今後の戦略とは?【責任者インタビュー】 | 通販新聞ダイジェスト
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西日本旅客鉄道(JR西日本)は月、出店型の新たなECモール「WESTER モール」を開設する。スタート時の「WESTER モール」への出店者数は25店舗で、取り扱い商品数は約1400品。
「WESTER モール」では土産品や食品、ギフト商品を中心に旅と買い物に関わる商品を販売する。西日本の土産品などをそろえることで、旅行前の土産検索ニーズに対応。消費者宅への直送による手ぶらでの帰宅、その後のリピート需要などを開拓する。

地域に精通している駅長やバイヤーなどが、“地元ならでは”のお薦め情報を充実。コンテンツと魅力的な商品で「WESTER モール」の拡充を図る。
JR西日本グループ共通のID基盤を採用。会員サービスの「WESTER会員」は、会員登録することなく利用することが可能、ためたポイントも使用できる。モールの買い物でたまったポイントは旅行にも利用できるようにし、旅と買い物の利便性を追求する。
駅ナカの店舗などリアルとの融合も進める。催事店舗でECモール内の実物を展示・販売できるようにする。2024年夏頃をめどに駅ナカ店舗などでの商品受け取りも始める。
さまざまな商品をスマートロッカーで受け取れるようにするほか、将来構想として、新幹線輸送による生鮮品の充実を計画している。
なお、2022年3月に開設した西日本エリアの地域産品を販売するECサイト「DISCOVER WEST mall」は、「WESTER モール」開設後も引き続き運営していく。「DISCOVER WEST mall」は、西日本エリアでの旅を提案するJR西日本の誘客キャンペーン「DISCOVER WEST」の冠を活用。メインターゲットは、旅行やグルメなど自分なりの価値観を保有した30~40代の大都市在住の女性。
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オリジナル記事:JR西日本が出店型のECモール事業に進出、駅ナカや旅行などとも連携。名称は「WESTER モール」
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電通が発表した「2023年 日本の広告費」によると、2023年における日本の総広告費は前年比3.0%増の7兆3167億円となり過去最高を更新した。このうち、インターネット広告費(インターネット広告媒体費、物販系ECプラットフォーム広告費、インターネット広告制作費の合算)は同7.8%増の3兆3330億円で過去最高となり、日本の総広告費の45.5%を占めている。


インターネット広告費から、インターネット広告制作費、物販系ECプラットフォーム広告費を除いたインターネット広告媒体費は、ビデオ(動画)広告やデジタル販促の伸長に伴い、同8.3%増の2兆6870億円。
インターネット広告媒体費を広告種で見ると、検索連動型広告は初めて1兆円を突破し、同9.9%増の1兆729億円、構成比では最も高い39.9%だった。ディスプレイ広告は同4.5%増の7701億円(構成比28.7%)、ビデオ(動画)広告は同15.9%増の6860億円(同25.5%)。
「物販系ECプラットフォーム広告費」は同10.1%増の2101億円。ECでの購買が消費者に定着したことで、前年に続き2ケタで成長。コロナ禍で活発化したEC需要が徐々に落ち着き、主に巣ごもり需要で伸長した家電やインテリアなどの業種は低調な推移だったという
新聞、雑誌、ラジオ、テレビメディアの広告費の合算(それぞれの広告費には制作費も含む)は同3.4%減の2兆3161億円。
内訳は、新聞広告費が同5.0%減の3512億円、雑誌広告費が同2.0%増の1163億円、ラジオ広告費は同0.9%増の1139億円、テレビメディア広告費(地上波テレビ+衛星メディア関連)は同4.0%減の1兆6095億円。衛星メディア関連の広告費は同0.1%増の1252億円となった。
屋外、交通、折込、DM、フリーペーパー、POP、イベント・展示・映像ほかを合算したプロモーションメディア広告費は、同3.4%増の1兆6676億円。
新型コロナの5類感染症移行に伴う各種イベントの再開や大規模化、複合型商業施設やテーマパークなどにおける催事企画の増加により「イベント・展示・映像ほか」が増加した。また、大型でインパクトのある企画が増加した「交通広告」「屋外広告」もプロモーションメディア全体の成長に寄与した。
プロモーションメディア広告費のうち、DM(ダイレクト・メール)は同8.2%減の3103億円。新型コロナの5類感染症移行に伴う人流回復や対面営業の増加で、これまでDMで代替されていた在宅向けやBtoB営業目的の需要が減少。印刷資材の高騰により、より効果的なDMを求める動きが活発化し、発送数の削減から前年に比べて大きく減少した。
通信販売を中心とした流通・小売は、前年に続き堅調に推移。金融・保険は、生活の見通しの不透明さや、新型金融商品などへの期待から増加した。データマーケティングを活用したパーソナライズDMや、デジタル施策と連動したDMが多くみられた。
無宛名便DMは、折込広告の代替としての利用が進んだ。広告主からは単なる配布数量だけでなく、配布されたかどうかの裏付けなど配布品質への要求が高まったとしている。
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オリジナル記事:【2023年の広告費】ネット広告は約3.3兆円で約8%増、マスコミ四媒体広告は2.3兆円で3.4%減。物販系ECプラットフォーム広告は2100億円で2ケタ成長
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ワールドは3月、グループの公式ECサイトと連動したOMO型ストア「THE GALLERY WORLD ONLINE STORE(ザ ギャラリー ワールド オンラインストア)」の展開を始めた。
「THE GALLERY WORLD ONLINE STORE」は、ワールドグループで扱う商品の取り寄せや試着サービス、ブランドの新作も取りそろえる新業態。店頭チェックイン、店舗在庫のセルフ検索なども提供し、オンラインとオフラインが融合した新たな買い物体験を提案する。

1号店は3月8日に東京都内の有楽町マルイに開設。2店舗目は3月15日、国分寺マルイにオープンする。有楽町マルイの売り場面積は約132.0平方メートル、国分寺マルイは約165.0平方メートルの規模。

オープン時は、フィールズインターナショナルの8ブランドから取り扱いをスタート。「アンタイトル」「インディヴィ」を中心とする働く女性のオン・オフに対応する品ぞろえと店作りを行い、立地と顧客層に合わせてブランドとサービスを拡大していく。
「THE GALLERY WORLD ONLINE STORE」では、実店舗で購入していた顧客に新たなブランドとの出会いを、EC利用客には実店舗の接客を交えることでブランドの垣根を超えたコーディネート提案など新たな利用体験を提供していく。
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オリジナル記事:ワールド、グループECと実店舗を融合するOMOストア「THE GALLERY WORLD ONLINE STORE」をオープン
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SaaS型ECサイト構築プラットフォーム「futureshop」を提供するフューチャーショップは、ネクストラボが提供する返品・交換業務効率化システム「返品くん」との連携を始めた。
「futureshop」またはオムニチャネル対応プラットフォーム「futureshop omni-channel」を利用するEC事業者は、返品・交換作業に関わる負担軽減と購入後体験の向上を図ることができるようになる。

「返品くん」は、返品や交換のプロセスを効率化し、商品購入者とカスタマーサービスの負担をともに軽減できるシステム。

主な特徴は次の通り。
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オリジナル記事:フューチャーショップ、返品・交換業務効率化システム「返品くん」と連携開始。導入企業の顧客満足度アップに寄与
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「新しい販促施策をしたいけれど予算がない」。こんな時に活用できるのが「小規模事業者持続化補助金」です。販売促進に関わる費用が広く対象となる一方で、WebやECサイト制作のみの申請、パソコンの購入には利用できないなど、EC事業者には気をつけたいポイントもあります。自社申請のポイントも含めて概要をお伝えします。
※本記事は、2024年2月10日時点の情報です。最新の情報は「小規模事業者持続化補助金」の公式ホームページを確認してください。
目次
ECサイト運営事業者が申請できる補助金はいくつかあります。経済産業省は、「事業再構築補助金」「ものづくり補助金」「IT導入補助金」「小規模事業者持続化補助金」などを、通年で募集する補助金として設けています。
そのなかでも、小規模事業者持続化補助金は、補助上限額は50~250万円と先にあげた補助金の中では少額であるものの、対象となる経費の用途が広く、ECに関する業務の範囲と重なるところが多い補助金です。
つまり、補助金の活用により、販促施策を大きく前進させることができます。まずは概要をざっくりつかんでみましょう。
「商工会及び商工会議所による小規模事業者の支援に関する法律」に定義された「小規模事業者」です。
個人事業主は対象になりますが、医師、歯科医師、助産師は対象にならないなど、範囲も定められています。詳細は公式サイトで公開されている公募要領を確認してみましょう。

公募要領は、本補助金のルールブックのような存在です。募集回ごとに、少しずつ変更がありますので、判断に迷ったときや、詳細を確認したいときは、第三者の情報を鵜呑みにせずに、まずは公募要領を確認することをお薦めします。
使った費用の全額が補助されるわけではありません。補助される割合を補助率、補助される金額の上限を補助上限と言います。多くの事業者が当てはまる「通常枠」では、補助率2/3、上限50万円ですから、75万円を使う計画を立て、75万円を使うとそのうち50万円が補助金として手元に戻ってくるものです。

多くの企業は「通常枠」で申請することになります。しかし、国の施策を推進するためにいくつかの特別枠(類型)が設けられており、通常枠より補助金額が優遇されています。たとえば、賃上げを計画している事業者は、賃金引上げ枠に該当する可能性があります。公募要領をもとに、経営者や関係部署に該当するものがないか確認してみましょう。
小規模事業者持続化補助金では、具体的に以下の経費が、補助の対象になります。以下、第15回の公募要領から抜粋し、一部わかりやすく表現を変更しました。EC担当者の皆さんにおいては、イメージのつきやすい経費が多いことでしょう。
| 経費区分 | 概要 | 対象となる経費例(抜粋) |
|---|---|---|
| 広報費 | パンフレット・ポスター・チラシ等を作成および広報媒体等を活用するために支払われる経費 |
|
| ウェブサイト関連費 | 販路開拓等を行うためのウェブサイトや EC サイト、システム(オフライン含む)等の開発、構築、更新、改 修、運用をするために要する経費 |
|
| 展示会等出展費(オンラインによる展示会・商談会等を含む) | 新商品等を展示会等に出展または商談会に参加するために要する経費 |
|
| 旅費 | 補助事業計画(様式2)に基づく販路開拓(展示会等の会場との往復を含む。)等を行うための旅費 |
|
| 新商品開発費 | 新商品の試作品や包装パッケージの試作開発にともなう原材料、設計、デザイン、製造、改良、加工するために支払われる経費 |
|
| 委託・外注費 | 販路開拓等の取り組み(以下「補助事業」)の遂行に必要な業務の一部を第三者に委託(委任)・外注するために支払われる経費(自ら実行することが困難な業務に限ります。) |
|
上記の他、以下の経費区分が設けられ、販路開拓等の取り組みを、広く補助対象としています。
「これも対象になるの?」と疑問に感じた場合は、公募要領を確認しましょう。「対象とならない経費例」についても記載があります。販路開拓等のプランの全体像を練る前に一読をお勧めします。
小規模事業者持続化補助金は公募を重ねるごとに小さな変更点が発生しています。大きなアップデートがあったのは第8回(2022年6月締切り)。最新の第15回の情報をもとに、『ネットショップ担当者フォーラム』で掲載された記事(2020年5月)からの変更点を確認してみます。
ウェブサイト関連費という新たな経費区分が追加されました。これはホームページ制作などに関連する費用で、以前は広報費の中に含まれていましたが、第8回以降、独立した経費区分となりました。
EC事業者に重要なのが、ウェブサイト関連費には補助金交付申請額の4分の1を上限とする制限が設けられた点。ウェブサイト関連費には、商品販売のためのウェブサイト作成・更新費用、インターネットを介したダイレクトメール発送費用、インターネット広告費(Facebook、Instagram、Googleなど)が含まれます。すなわち、補助上限50万円の一般枠では、Webマーケティング関連の補助上限は12.5万円、その他に新商品開発やオフライン施策を申請に含める必要があるということです。
前項の「対象経費」も参考に、視野を広げてみましょう。補助金のスケジュールを踏まえて商品開発をしていく、施策をオムニチャネルで計画する、などとうまく補助金を使った計画が描いてください。
専門家謝金と専門家旅費という経費区分が第12回から廃止されました。これにより、コンサルタントなどの専門家に対する謝金や旅費が認められなくなりました(インボイス対応の相談費用を除く)。
小規模事業者では専任担当が不在のことが多く、プロモーションに関連し、SEO対策、SNS運用、Webマーケティングの全体設計、プレスリリースの添削などの専門領域でコンサルタントに依頼することもあるでしょう。これらの経費は対象外である点に注意したいです。
雑役務費は、補助事業計画に基づいた販路開拓を行うために臨時的に雇い入れた者のアルバイト代、派遣労働者の派遣料、交通費として支払われる経費として設けられていた区分です。これが第15回から廃止となりました。
たとえば、プロモーションに関連して展示会出展時のブース出展の手伝い、パンフレット制作におけるモデル役、チラシ配布のためにアルバイトをお願いするといった費用は対象外になりました。
本補助金は審査があるため、専門家に代行をお願いする事業者も多いのですが、EC事業者の皆さまには、自社で申請書を書くことをお勧めします。審査といっても、ビジネスコンテストのように数社が選ばれる類のものではなく、事業計画の内容の適切性を審査し、総合的な評価が高い順に採択されるものです。コロナ禍以降、採択率が最も低かった一般型第4回でも約44%、7128件が採択されています。
審査では、「様式2」で記載する<経営計画>と<補助事業計画>の内容が肝になります。主に記載する項目は、日頃、ネット担当者の方がお考えの、新商品の販促やキャンペーンの企画書の項目と似通っているのです。ここでは、公募要領にある「審査の観点」をもとに、ポイントを解説します。

会社の経営状況や、自社の、また商品やサービスの強みを把握しているかをチェックします。経営状況というと難しい印象がありますが、様式2の各欄に「1.企業概要」「2.顧客ニーズと市場の動向」「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」など、記載すべき項目が指定されていますので、参考にしながら、具体的かつ客観的な情報を記載します。
様式2は、Wordの申請書ですが、必要に応じて、写真、グラフ画像を貼り付けても構いません。本補助金にプレゼンテーションの機会はありませんから、書面だけで見やすい計画書の作成を心がけます。

経営方針・目標と今後のプランが、自社の強みや対象とする市場(商圏)の特性を踏まえているかをチェックします。<経営計画>の「4.経営方針・目標と今後のプラン」が、様式2の各欄1~3で記載した内容と整合性があるか確認しましょう。
たとえば、右肩下がりの市場にもかかわらず、根拠なく、「3年後に売り上げを2倍にする」という目標を掲げても、審査員の納得感は薄いでしょう。様式2の各欄1~3の中で、「自社商品に関連し、●●の観点でブームがきており、当社ホームページのPV数が前年比4倍となっている」「●●には、パートナー会社にノウハウがある」などと実現可能性に触れておき、「パートナー会社と提携し、●●の市場に商品を打ち出すことで、3年後に売上を2倍にする」など、1~3が根拠となっている、つまり、客観的に見て一貫性があることが望ましいでしょう。
補助事業計画において、具体的で実現可能性が高いか、経営計画の今後の方針・目標と整合性がとれているか、創意工夫があるか、ITを活用しているかを審査します。
この補助金は、2つ計画を記載する様式ですが、「<経営計画>」は会社全体の中長期計画を、「<補助事業計画>」はそれを達成するための今回申請する補助金の使い道となる販促施策のプランを記載すると、申請書がすっきりとまとまります。

「1.補助事業で行う事業名」は計画(施策)のタイトルは、「2.販路開拓等(生産性向上)の取組内容」に具体的な計画を記載します。
計画は、新商品の販促やキャンペーンの企画書をイメージしながら書いてみましょう。5W3Hの観点で具体的に、かつ専門用語を使わずに記載していきます。背景と目的、ターゲット、取り組みの内容、実施期間、体制、プロモーション方法、予算、成果測定方法などの項目が考えられるでしょう。また、ITの活用も審査基準に含まれます。
EC事業者の皆さまであれば、販売促進施策を実施するときに、告知のためにSNSを使う、効果測定のためにGoogleフォームを使いアンケートを行う、GoogleアナリティクスでPV数を見るなど、日常的にITを利用しているでしょう。申請する費用でなくても、関連するITの施策や業務は記載しておくことが重要です。
また、「4.補助事業の効果」欄には、「販路開拓等の取組や業務効率化の取組を通じて、どのように生産性向上につながるのかを必ず説明してください。」と丁寧な記載があります。ここで指している「生産性向上」は業務効率化に限りません。
「利益の向上」と読み替えると理解しやすいでしょう。つまり、「(業務効率化による)コスト削減」や「(販路開拓等による)売上増加」を数値で示します。目標を「客数」×「客単価」で分解する、KPIを使った計画を立てるなどは、EC事業者の得意とするところです。因果関係を示した上で、具体的に数値で記載するのがポイントです。
様式3「補助事業計画書2【経費明細表・資金調達方法】」が、補助事業計画との整合性があるか、費用の計算が正しいかを審査します。補助事業計画で触れていなかった費用を入れ込むのは控えましょう。

審査の観点とは別に、要件に当てはまっていれば、一律に加点する項目、減点する項目があります。たとえば、「パワーアップ型加点」の「地域資源型」は、地域資源等を活用し、良いモノ・サービスを高く提供し、付加価値向上を図るため、地域外への販売や新規事業の立ち上げを行う計画に加点を行うものです。
たとえば、事業所がある地域の資源を活用した商品を、広くネット販売する計画であれば、加点が認められる可能性があります。また、郵送で提出すると減点がなされます。この加点、減点の項目は、募集回によって変わる可能性が高く、毎回、公募要領を確認するのが望ましいでしょう。

EC業務と相性が良い小規模事業者持続化補助金ですが、留意点もあります。
自社で計画を策定し、申請書を書いたからといって、すぐに提出できるわけではありません。計画を策定した後、商工会・商工会議所で確認を行い「事業支援計画書(様式4)」を発行してもらう必要があります。原則、締め切りの1週間前に設定されています。商工会・商工会議所の会員である必要はなく、すべての事業者が必要となる書類です。商工会・商工会議所によっては、会員でなくても計画についてアドバイスを受けられる場合もあります。申請を決めたら、早めに問い合わせてみましょう。
補助金は、お金を使った後で振り込まれるため、一旦は、自社で資金調達をしなければなりません。仮に手元にお金がない場合、金融機関によっては、「つなぎ融資」を受けられるケースがあります。「つなぎ融資」とは、補助金が採択されてからお金が振り込まれるまでの間、短期的な融資を受け、振り込まれた補助金で返済するものです。経理担当者から、日頃付き合いのある金融機関に問い合わせてもらいましょう。
募集回ごとに補助対象期間が定められており、これ以外の期間にかかった費用は対象外となります。たとえば、採択後に制作したパンフレットのうち期間内に配りきれなかった分や、採択後にネット広告の配信を始め、期間が過ぎて配信してしまった分などが考えられます。通例、補助期間は数ヶ月であるため、この規模感で計画を立てましょう。
ネット担当者の業務と相性のよい小規模事業者持続化補助金。予算上、これまで諦めていた販促企画も、検討しやすくなるのではないでしょうか。現在、ウェブサイト関連費は1/4の制限がありますが、これを逆手に取り、オムニチャネルや新商品開発にもチャレンジし、ネット担当者としての経験値を高める機会としてはいかがでしょうか。
※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム - 通販・ECの業界最新ニュースと実務に役立つ実践的な解説」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:自分で申請できる! EC担当者が知るべき小規模事業者持続化補助金とは?
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矢野経済研究所が実施した2023年度の国内食品通販市場調査によると、2022年度の国内食品通販市場規模は、小売金額ベースで前年度比0.3%減の4兆5752億円と推計した。
国内食品通販市場のチャネル別内訳の構成比率は、「ショッピングモール」((ECモール、カタログ通販含む))が42.4%、「生協(班配・個配)」が34.1%、「食品メーカーダイレクト販売(直販)」が15.7%、「ネットスーパー」が5.4%、「自然派食品通販」が2.4%だった。

2023年度の国内食品通販市場規模は、前年度比1.0%増の4兆6200億円と予測。食品通販市場全体を牽引してきたショッピングモールの成長率も鈍化すると見ている。

コロナ禍の需要増加後の反動減や物価上昇による節約志向の高まりが市場規模の推移に影響。特に労働時間の規制に伴う物流の2024年問題に起因した配送料の値上げが食品通販市場にマイナスの影響を与えるとしている。ただ、ギフト需要の堅調や商品の値上げによる販売価格上昇の影響で、食品通販市場の縮小幅は抑制される可能性が高いという。
配送料を含めた販売価格の上昇により、価格を重視する消費者の一部需要が通販やWebから実店舗に流出。プラットフォーム側も収益性を重視して、販促施策の方針転換や配送料優遇ライン(一定金額以上の購入で配送料無料など)の引き上げなど、サービス内容の見直しを図る動きが加速すると予測している。
物流会社の配送料値上げを受けて、食品通販事業者においても配送料の見直しや配送料優遇ライン(一定金額以上の購入で配送料を無料にするなど)の見直しに向けた動きが加速。消費者にとっては通販で購入することが割高に感じられることから買い控えなどへの影響が懸念されるとしている。
※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム - 通販・ECの業界最新ニュースと実務に役立つ実践的な解説」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:【食品通販・EC市場】2021年度は0.3%増の4.5兆円、2023年度は1%増の4.6兆円と予測
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米ウォルマートの子会社で、会員制スーパーマーケット「Sam's Club(サムズクラブ)」を運営するSam's West, Inc.(以下Sam's Club)は、顧客の利便性アップを追求しています。コロナ禍でも顧客に支持された数々の施策と成功事例を、Sam's Clubの担当者の話から解説します。
Sam's Clubのeコマース担当副社長を務めるサブリナ・キャラハン氏は、コロナ禍の影響で顧客の生活やニーズが数日・数か月の間に次々と変化していく市況を目の当たりにしました。

Sam's Clubは2020年、コロナ禍で小売業全体が店頭とECのオムニチャネル化を迫られた際、困難な状況のなかで迅速に適応。そして2024年、Sam's Clubはこれまでの4年間に取り組んだこと、そこから学んだことを土台にサービスの見直しを図っています。
2020年にECで注文した商品を店舗の駐車場で受け取るカーブサイド・ピックアップ(車中受け取り)を米国全土で開始。Sam's Clubはこのほか、アプリを使って購入予定の商品を顧客が店内でスキャンできる「Scan & Go(スキャンアンドゴー)」に投資したことでさらにブランド価値を高めました。
ここ数か月でSam's Clubが提供する決済テクノロジーはさらに進化し、コンピューター・ビジョンを利用した新しいチェックアウト方法をスタート。これにより、顧客が店舗から退店する際、購入金額をレシートで確認する必要がなくなりました。
キャラハン氏と、Sam's Clubのデジタルマーチャンダイジング担当副社長であるジョーダン・エディ氏は、米カリフォルニア州南部の都市であるパームスプリングスで2月27日に開催された小売業界の招待制カンファレンス「eTail Connect West(イーリテイルコネクトウエスト)」に登壇。注目している顧客の傾向、オムニチャネル戦略について語りました。
キャラハン氏は後日、米国のEC専門誌『Digital Commerce 360』のインタビューに応じ、キャラハン氏が見てきた市況の変化、Sam's Clubで現在うまくいっていること、そして今後の見通しについて詳しく説明しました。

接客のホスピタリティーが求められるヒルトンホテルから転職してきたキャラハン氏がSam's Clubで最初に任されたのは、ブランドの開発と、そのソーシャルマーケティングの責任者でした。
キャラハン氏は「ブランドの開発と立ち上げ」という最初の任務を、自分にとって大きなチャンスだったと振り返ります。同時に、「Sam's Club」の会員がソーシャルプラットフォーム上でどのような顧客体験しているか注目するようにしました。
2019年の着任から、ブランドの立ち上げ、開発、展開が急速に進み、「Sam's Club」は大きな勢いがありましたが、そこに新型コロナが蔓えんしました。当時、私はEコマース事業に携わっていませんでしたが、コロナ禍で短期間にして市況が一変し、それに対して小売事業者がどのように適応していくのかを注視するのはとても興味深いことでした。(キャラハン氏)
キャラハン氏は、コロナ禍という最も困難な時期でもSam's Clubの従業員がきちんと出社して来たのを見て、やる気をもらったと語りました。さらに、オムニチャネル化の加速を通じて、新たに生まれたソリューションを目の当たりにすることができたと付け加えています。
コロナ禍でも「Sam's Club」が持ちこたえたのは、「Scan & Go」のおかげです。誰かと話したり、誰かに触れたり、誰かとの距離を気にすることなく店舗に来店して買い物できるのは、顧客にとって快適なことでした。しかし、そもそも「Sam's Club」の会員が店舗に来ることを避けたとしたら、どのような選択肢が残されていたでしょうか。ECで注文を受けた商品の配送サービスはコロナ禍当時もありましたが、即日配達に対応するサービスはありませんでした。そして、当時はカーブサイド・ピックアップのサービスもありませんでした。(キャラハン氏)
当時の夏、全米全土でカーブサイド・ピックアップが新たな買い物の仕方になったことで、すべての状況が変わったそうです。
カーブサイド・ピックアップはものすごい勢いで広がり、「Sam's Club」の会員たちもすぐに気に入ってくれました。突然、まったく新しい販売チャネルとまったく新しいサービスを導入することになったので、Sam's Clubにとっては大きな変化でしたが、会員たちからの要望に応えて素早くサービスを広げました。(キャラハン氏)

キャラハン氏は2022年にSam's ClubのEコマース事業に参画し、その後のオンラインと店舗のオムニチャネル化への取り組みでリーダーシップを発揮。「Sam's Club」のモバイルアプリは、オンライン注文以外にも複数の機能を提供しています。
たとえば、店内商品の「Scan & Go」に加えて、会員は店舗内のカフェでの注文、ガソリン代の支払い、店内で商品のバーコードをスキャンして個別に発送することもできるようになっています。

キャラハン氏によると、現在、「Sam's Club」の顧客の約3分の1がオンラインで商品を購入しているそうです。アプリの利用拡大が事業成長のチャンスとなるため、Sam's Clubは今後もアプリの活用を広げていくことになると考えています。
会員のうち約半数はアプリをダウンロードしていますが、実際に「Sam's Club」の商品をオンラインで購入している人は、そのうちのまだ3分の1にとどまっています。(キャラハン氏)
また、モバイル経由のサイトアクセス数が増えているため、今後はモバイルからのサイト利用者がアプリのユーザーになる可能性があるとキャラハン氏は見ています。
ECサイトのトラフィックのほぼ80%がモバイル経由です。現在、そのうちの50%はアプリ経由になっています。(キャラハン氏)
一部のコアな会員によるニーズは変わっていません。キャラハン氏によると、利便性に焦点を当てると同時に、たとえば、商品棚をウィンドーショッピングしたり、サンプルの匂いをかいだり、食事を楽しんだりといった「Sam's Club」での体験を拡大するためのソリューションを増やしていくことに重きを置く予定です。
会員のために利便性を高めたいのです。それと同時に、さまざまな販売チャネルで購入体験をしてもらいたいと思っています。「Scan & Go」、カーブサイド・ピックアップ、当日配送サービス、店内での購入など、すべてのチャネルで買い物をしてもらえれば、会員の支出額は3倍になり、会員の更新率が向上して、ロイヤルカスタマーになる可能性も高くなることがわかっているからです(キャラハン氏)
市場調査や消費者動向に関するデータや統計を提供する、ドイツのStatista(スタティスタ)社が発表したデータによると、Sam's Clubの2023年売上高のうち、63%を食料品や消耗品が占めています。
食料品や消耗品カテゴリーの優位性は、「Sam's Club」のECチャネルにも表れています。しかし、キャラハン氏は、季節的な変化、「Sam's Club」のデジタルクーポンやオンラインイベントによる販促キャンペーンが購買に影響することもあると指摘。そのような場合、「Sam's Club」は電子機器、アパレル、家具など、売り上げに占める割合が低いカテゴリーをプッシュする可能性もあるということです。
「Sam's Club」のデジタル施策では何が最も効果的でしょうか? キャラハン氏は、顧客がよく注文する商品のレコメンド機能をあげました。「自分にとって買い物が便利であればあるほど、『Sam's Club』を利用してくれる会員が増えるのです」(キャラハン氏)
多くの場合、顧客はオンライン上の商品カルーセルや商品ページから商品を選んでいます。商品の選択後、過去の注文履歴から、カーブサイドでの受け取りが可能な商品が表示されることもあります。レコメンデーション機能をこのように改善し、買い物のプロセス全体で消費者の利便性を引き上げることを、キャラハン氏は狙っているのです。
私は会員の皆さんに「Sam's Club」で買い物をしていただきたいですし、買い物の際には快適な購入体験をしてもらいたいのです。会員は、「Sam's Club」に便利さを求めてやってくるのですから。(キャラハン氏)
より優れたレコメンデーションと利便性の向上は、キャラハン氏が改善したいと考えている2つのトピックスです。キャラハン氏はまた、「Sam's Club」が保有する40年にわたる会員データから新たなインサイトを得て、その過程で改善していくつもりです。将来的には、モバイル端末からのオンライン購入、店舗での受け取り(BOPIS)の両方が重要な役割を果たすと考えています。同時に、顧客がどのようなサービスを選ぶのかにも注目しています。
テクノロジーをどこまで活用できるのかを考え、より会員のためになる判断をするためにデータを活用し続け、さらに膨大な量のA/Bテストを行う予定です。新たな機能を会員に気に入ってもらえたかどうかを見るためです。テストの結果、会員に付加価値をもたらしていることがわかれば、新サービスとして迷わず展開していきます(キャラハン氏)
キャラハン氏は、利便性アップに価値があることを確信しています。
なぜなら、「Sam's Club」の会員は、『利便性がアップするなら、もっとお金を払ってもいい』と言っているからです。それが会員にとって重要なことであるなら、Sam's Clubも応えなければなりません。(キャラハン氏)
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オリジナル記事:買い物体験の向上には何が重要? ウォルマート子会社の会員制スーパー「Sam's Club」の事例に学ぶオムニチャネル施策 | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ
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EC事業支援のアートトレーディングが実施したECサイト活用の意識調査によると、満足度につながる重要項目として送料の安さ、商品数の豊富さなどが上位にあがった。調査対象は全国の男女20代~90代の合計1000人。
ECサイトで商品を購入する際、最も満足度が高いポイントについて、「送料無料」(26.4%)、「商品数が多い」(22.8%)、「注文から到着までが早い」(18.2%)の順で票数が集まった。
「問い合わせ対応」「梱包の丁寧さ」といった店舗やEC運営側で行う対応は、上位結果と比較するとあまり重要視されていない傾向が見られた。

物流2024年問題についてどの程度知っているかという質問には、「内容を説明できる」(16.5%)、「なんとなく知っている」(49.7%)を合わせると約7割が、問題について理解している状況にある。
物流の2024年問題とは、働き方改革関連法の施行に伴う「時間外労働時間の上限規制」などが2024年4月から「自動車運転の業務」にも適用されるようになることで、運送会社では収入減少によるドライバーの離職や売上減、荷主企業は運賃値上げの可能性などが危惧されている物流業界の諸問題のこと。

物流2024年問題によってECサイトの活用にさまざまな影響が出ることが予想されるなか、最も「これだけは許せない・何とかしてほしい」と感じることは何かを聞いたところ、「送料が高くなること」(33.9%)、「送料無料が撤廃されること」(25.2%)、「不在時の再配達料がかかること」(19.7%)といった料金に関する回答が上位を占めた。

アートトレーディングは調査結果を踏まえて、下記のような対策を行うことで、消費者の意識改善、さらには「物流2024年問題」解決の一助になると提唱している。
なお、消費者庁は、消費者の物流問題に対する意識改革や行動変容を促すため、EC事業者に対し、「送料無料」の表記をする場合は送料負担の所在を明確化するなど見直しを求めている。
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オリジナル記事:ECの満足度につながるのは「送料の安さ」「商品数の豊富さ」が上位。物流2024年問題で消費者は「送料アップ」を懸念
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アイスタイルと花王は、「RNA共創コンソーシアム」を3月11日に共同設立した。目的は花王の独自解析技術「皮脂RNAモニタリング」を核としたビジネス共創。両社が両社が理事となって運営委員会を組織する。
RNAは、体調や食生活、運動、ストレス、紫外線といった環境要因によって日々変化し、その時々の肌や体の状態を知るのに有用な体内情報。「皮脂RNAモニタリング」は、あぶらとりフィルムで顔の皮脂を採取し、その皮脂からRNAを抽出して網羅的に分析する解析技術。

「RNA共創コンソーシアム」は、RNA情報基準に、生活者にとって満足度の高いパーソナルな商品・サービス選択がかなう仕組みの創出をめざす。また、商品の需給バランスを整えることで、人にも環境にも負荷をかけないサステナブルな消費サイクルの実現も目標に活動する。
花王とアイスタイルは2022年からの取り組みにより、RNA情報が商品選択の1つの基準として有用である可能性を見いだしたという。そこで、「皮脂RNAモニタリング」技術を核としたさまざまな企業とのビジネス共創をめざし、「RNA共創コンソーシアム」を立ち上げた。

共創のパートナーとして、コーセー、マツキヨココカラ&カンパニー、キリンホールディングス、パーフェクト、ヘルスケアシステムズといった企業を幹事社とする。
コンソーシアムを通じて、美容・ヘルスケアサービスの「作る」「売る」「選ぶ」ための新基準制定や標準化、ビジネスユースケースの実証、ビジネス連携支援などの活動を推進する。

RNA情報を基準としたケアやサービスが社会に浸透することで、生活者にとって満足度の高い商品選びを実現する。
また、美容、ヘルスケアをはじめとするさまざまな領域の企業においても、生活者の悩みに対応する新たなソリューションの提案、商品開発・サービス開発におけるイノベーションの推進につながることが期待される。
参画企業は美容や健康・食といった幅広い業界から募る。各社の持つデータや研究知見を融合して顧客や産業の課題解決を促進し、新たな価値を創造することで、業界のサステナブルな発展をめざす。
活動内容は次の通り。
美容・健康業界では、生活者が今の自分の状態を正しく知り、多くの選択肢のなかから「自分にあった商品を選び」を手助けする新たな基準が求められるようになっている。また、ESG(環境、社会、ガバナンス)への配慮も求められる昨今、需給バランスのアンマッチなどによる商品廃棄も業界課題になっている。こうした背景もコンソーシアム設立の理由となっている。
アイスタイルと花王は、2022年から似た皮脂RNA特徴を持つ人をグルーピングし、選ばれる化粧品の傾向を解析する共同の取り組みを進めてきた。
第一段階の検証では、これまで皮脂を直接顔から採取しなければ解析できなかった肌タイプ分類(肌遺伝子モード)を、顔写真から特定する技術を花王が開発。また、RNA発現の類似度に基づき2つの肌タイプが存在することも特定した。
第二段階として、利用シーンの1つのとして肌遺伝子モードの店頭利用を想定し、「顔写真からの肌遺伝子モード判定を活用した肌診断」「店頭での肌遺伝子モード別の高評価アイテムの紹介を体験してもらう実証」を実施。この取り組みには1000人超の応募があり、「新たな化粧品選択の方法」に対する生活者の期待の高さがうかがえたという。
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オリジナル記事:アイスタイルと花王、肌や体の状態がわかるRNA情報をビジネス活用するコンソーシアム設立。幹事社にキリンHDなど
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ChatGPT(チャットGPT)などの生成AIについて、多くの企業が利用および活用の検討をしています。ChatGPTの活用で着手しやすいのは、機密情報が含まれない公開文章の作成。SNSの投稿にChatGPTを活用し、成果が出るか、否かを検証していきます。
インターネットでモノを売る際、消費者と関係性を深めるツールとしてSNSは不可欠になりました。しかし、SNSは情報を「ストック」と「フロー」にコンテンツ分けした場合、「フロー」の部類に入ります。SNSで顧客接点を保ち続けるには、投稿を維持していくことが重要になります。
ただ、消費者とコミュニケーションをとり続けるための投稿文を作成し続けることは、精神を消耗していくと感じることがありますよね……。
「これが少しでも省力化できれば」。そんな時に使いたいのがChatGPTです。ICPコンサルティングのX(旧:Twitter)アカウントを利用して、実際にChatGPTで作った文章を投稿。どんな結果が得られるでしょうか。
まずはChatGPTで何ができるのか、ChatGPTに聞いてみましょう。次のようなプロンプトを投げかけました。
あなたはSNSコンサルタントです。Xのフォロワーを増やすためにChatGPTに支援をしてほしいと考えています。ChatGPTはXのフォロワーを増やすために、どのような利用方法がありますか?
するとこんな回答が返ってきました。

これが本当にChatGPTですべてできるなら、SNS投稿業務は大幅に削減できるでしょう。
そこで、時短を目的に「1. コンテンツの生成」をしてもらい、「3. 定期的な投稿スケジューリング」をして、HootSuite(注:複数のSNSを一括管理できるサービス)で予約投稿してみます。
「1.コンテンツの生成」にあたっていくつ投稿文を作るか、そして「3.定期的な投稿スケジューリング」が最初のステップで必要になるでしょう。まずは目標を設定し、スケジューリングの戦略を立ててもらいましょう。
利用するアカウントは、ICPコンサルティング(BtoBのコンサルティング会社)のアカウントのため、フォロワーを増やすことを目的としていきます。
ネットショップ担当者のみなさんであれば、フォロワー増加の他、ECサイトやランディングページの流入などを目的にしてみてはいかがでしょうか?
目標設定では、ICPコンサルティングの概要、ツイートの目的、投稿期間は10日を想定していることを伝えた上で、
現在フォロワー2名であることを考慮し、まず、定量的な目標値を試算してください。試算にあたって情報(変数)が不足している場合は、私に確認をしてください。
と問いかけました。すると、

なんと30から50名まで増やせるというのです!いま、2名ですよ?さすがは最新AI!と心躍ります。ここで戦略立案のために各種確認が入りました。これはタイピングが面倒。拡張機能を導入します。
最初のプロンプト(指示文)を作成する上では「#制約事項」など各種記法にのっとるのが回答を安定させる1つの有効な手法です。
しかし、フィードバックしながら微調整をかけていくなかでは、音声入力の方が早くて便利です。スマホは音声入力が標準で備わっていますが、パソコンの場合は、Google Chromeの拡張機能Voice Inが精度高く音声を認識します。
Voice Inで、ChatGPTの質問に答えていきます。さらに過去にリーチ数が伸びた投稿、他のユーザーとのコラボレーションの可能性、投稿するコンテンツの具体的な種類をインプットすると、以下のような戦略が提示されました。

一応、中小企業の経営コンサルタントのアカウントに相応しいテーマがそろっています。一方で、あまたあるコンサル企業の中で、独自のコンセプトを訴求するには乏しい内容です。
ここでフィードバックしてさらに調整する手もありましたが、この時点でChatGPTを完全に信じきっていた私は、自身のアカウントの可能性を広げるために、この戦略に乗ることにしました。
早速1日目の投稿文を考えてもらいます。「教育的な動画(補助金について)のリンクと紹介」とあるので、YouTubeの動画の名称を伝え、「Xの投稿文を作成して」と指示すると、以下のような回答が返ってきました。

この時点では、一切調整をかけていませんが、かなりXを意識した文体です。コンサル会社の割にポップなトーンなのは、中小企業・起業検討中の方をターゲットにしているからでしょうか。絵文字や改行も適度で比較的見やすいものとなっています。
また、ChatGPTが販促系の文章作成において、特徴的かつ利用価値が高いと感じるのは、常に顧客メリットを意識した内容になっていることです。今回も、動画を見ることによる視聴者のメリットが明示されています。
ハッシュタグも効果は不明なものの違和感がありません。「パーフェクトではないが、SNS投稿のPDCAを回す1回目の投稿としては十分そのまま使える」といえるのではないでしょうか。
ここで、内容面のブラッシュアップとして、ちょうど補助金の締め切りが近づいていること、また字数が超過しているため(当社は無料アカウントのため140字が上限です)、フィードバックし、ChatGPTに作成してもらった文案そのままで、最終的に以下を投稿しました。

ここまで30分程度。今回戦略策定から最終的な投稿文の調整まで行ったので、かなり時間がかかりました。さて、この投稿結果は以下の通りです。フォロワーが2名ながら、エンゲージメントが3発生しているので、まずまずではないでしょうか。

この調子で、3日間投稿を続けました。しかしながら、当初の期待と反し、インプレッション1ケタの状態が続いたため(上の画像の82は最終日の確認結果です)、さすがにChatGPTの戦略に不安を覚えた私は、他のフォロワーが多いツイートの傾向を分析してもらうことにしました。
シンプルに、フォロワーが多い競合他社(中小企業向けのコンサルティング会社または個人のコンサルタント)の投稿を5つ抜き出し、さらに投稿テーマをブラッシュアップしたいと思います。
以下はフォロワーが多いSNSコンサルタントの投稿です。これを分析し、あなたなりに投稿における重要なポイントを3つあげてください。
というプロンプトと合わせて、投稿文5つを抽出しました。すると、以下のような回答が返ってきました。

これは全採用。有益なノウハウを提供するコンサルティング会社のアカウントとして、利用者に価値を提供するものと判断しました。特に2の「話題性や時事性を取り入れる」はこれまでの戦略になかったので、競合のノウハウを取り入れた効果です。「具体的な例を示す」というのはChatGPTの活用ポイントの1つといえるでしょう。
さらに、今回使っているアカウントの3日間の投稿内容とリーチ数を同じように抽出して分析してもらった上で、競合分析も踏まえながら今後の投稿計画を再構築してもらいました。

今後の投稿戦略は、当初のものより、時事性を高めたものがでてきました。Xの特性を踏まえると妥当であると思えます。
投稿に加え、プロフィールも見直してもらいました。利用者が投稿を見た後、フォローを判断するにはプロフィールも重要です。同業他社でフォロワーが多い3アカウントをランダムに抽出、同様に分析してもらい、提案してもらったプロフィールに変更しました。


動画コンテンツを配信していることを意識し、アカウントのコンセプトを踏まえたプロフィールに生まれ変わりました。さて、最終結果はどうだったでしょうか。
この後、あまりのリーチの少なさにモチベーションが下がり、投稿期間が空いてしまうこともありましたが、最終的に20日間で計25投稿を行いました。結果は「フォロワー50%増」という結果で幕を閉じました。
とはいえ、最初の2名が3名に増えただけなのですが、最終日にポチってくださった1名の方には本当にラブレターを送りたい気持ちでいっぱいであります。では20日間を振り返り、SNS投稿にChatGPTを利用する可能性について振り返ってみます。
これまで当社のアカウントは、YouTube動画、執筆などの情報提供に留まっていました。今回、エンゲージメントを多く獲得したのは、ChatGPTをテーマとしたものでした。うち2つはニュースの引用リツイートで、このタイプのツイートは当アカウントでは初めて。これがエンゲージメントを獲得したのは大きな発見です。
うち1つは経営手法とChatGPTを掛け合わせたもので「このパターンもあるのか」と大きな発見につながりました。しかも、投稿文は手直しなしでChatGPTが作成したものです。これだけでもChatGPTを使った甲斐があるというものです。

投稿文を作る際、1つ目の投稿文を出すところまでは、Voice Inなどでアカウントの特徴、目的、ターゲット、内容、見本にしてほしい投稿、トーンなどを一気に入力することで、1分からかかっても数分で完成します。「悪くないね」という印象の投稿文が生成されます。
一方、ここから、普段、自身で中の人として言葉の一言一句にこだわり合格点と感じられる投稿に詰めていくには、4~5回のラリーが必要な場合もありました。正直、面倒です。ここは、今後、成功パターンの投稿の特徴をChatGPTに抽出してもらい、プロンプトに追加していくことで、ラリーの回数は減る可能性があります。
また、スレッド自体が好みの文章を学習していきます。それでもChatGPTが中の人として100点の回答を常に出すには、相当なプロンプトの作り込みが必要と思います。「60から70点で見切りをつけて人間が手直しをかける。並行してプロンプトのブラッシュアップ、安定化の取り組みをする」というのが一旦の現実解と感じました。
戦略立案、分析、投稿文作成の際、精度を上げるには、Voice Inで詳細なプロンプトを入れるだけでなく、実際の投稿文やアカウントの情報を伝えることで、精度が一気に向上しました。
1回目の投稿スケジュールと2回目の投稿スケジュール。違いとしては、1回目はVoice Inで詳細な情報を音声入力した結果として出てきたものです。内容は一般的な経営ノウハウ+動画投稿で構成されています。
一方、2回目は同業他社と自社アカウントの投稿を抽出して分析した結果です。ビジネスニュースや紹介・引用を中心に構成しています。結果として、エンゲージメントを獲得しているのは後者。一部、動画の紹介投稿でリーチが伸び続けているものがありますが、総じて後者の戦略の方が、エンゲージメント獲得(≒目的のフォロワー数増)に貢献しています。
普段、SNS投稿を業務にしていない者からすると、20日間で25投稿は相当ハードではないかと想像しましたが、振り返ると、そこまで大変ではありませんでした。大変だったのは最初の数投稿です。ChatGPTとの業務分担を探り探り、どこまでChatGPTがサクッとやってくれるのかを見切るまでが大変でした。
しかし、ChatGPTの使い所がわかってくると、ここまではChatGPT、ここからは手動で調整して投稿、と良い意味で、流れ作業で投稿数が稼げるようになります。エンゲージメントも比例して上がってきました。ツールを連携させて投稿を完全に自動化する方法もありますが、 まずは、ChatGPTをよい相棒として、業務分担を探るところから始めてみてはいかがでしょうか。
次回は、後半の投稿で時短に大活躍したChatGPTのプラグインをご紹介します。
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オリジナル記事:SNS投稿に「ChatGPT」は有効? アイデア出し、コンテンツ生成、精度向上、時短などにつながる活用法 | 中小企業診断士が解説する「ChatGPT」のECビジネス活用法
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CARTA COMMUNICATIONS、電通、電通デジタル、セプテーニが共同で「2023年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」を発表。電通が発表していた「2023年 日本の広告費」のうち、検索連動型広告は1兆729億円で、初めて1兆円を突破した。2024年のインターネット広告媒体費は、前年比108.4%の2兆9,124億円になると予測している。
2023年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析
https://www.dentsu.co.jp/news/release/2024/0312-010700.html

適格消費者団体の消費者ネットおかやまが、インシップを相手取り起こしていた差止請求訴訟は2023年12月12日、広島高裁が請求を棄却した。景品表示法の優良誤認にあたらないと判断。「打ち消し表示」の有効性も評価した。
インシップは、「証拠提出したノコギリヤシエキスの頻尿改善効果を示す数々のヒト臨床試験が評価され、岡山地裁の判決が維持された」とコメント。上告の検討や、団体に対する今後の対応に回答は得られなかった。
編注:消費者ネットおかやまとインシップの係争とは? 消費者ネットおかやまが、インシップが取り扱う健康食品「ノコギリヤシエキス」の暗示訴求の是正を求め、2020年2月、岡山地裁に差止請求訴訟を行った。インシップの販売する健康食品の広告が「医薬品と誤認され、景品表示法の優良誤認にあたる」と主張していた。 これに対して、岡山地裁は2022年9月に請求を棄却。岡山地裁は昨今の景表法処分で度々「無効」が指摘されてきた「打消し表示」の有効性も認めた。 消費者ネットおかやまは判決を不服として広島高裁に控訴した。 |
消費者ネットおかやまは、「立証できるだけの証拠がなく、裁判所を納得させられなかった」とコメント。上告は検討中とした。
消費者ネットおかやまによると、判決では、相当の打ち消し表示があれば、「漠然とした効果をにおわせる程度の表示は景表法の優良誤認にあたらない」と判示されたという。
インシップは、ノコギリヤシエキス配合の健康食品について、「夜中に何度も…」、といった記載とともに、困った表情を浮かべ下半身を震わせる寝間着を着た男性のイラストを広告で掲載していた。

一審で、消費者ネットおかやまは、表示が頻尿を改善する医薬品的効果を示していると指摘。医薬品との誤認を招き、景表法の優良誤認にあたると主張した。また、頻尿改善効果も、前立腺肥大症の男性を対象にした研究論文について、「現時点では効果がないと示唆される」との医薬基盤・健康・栄養研究所の「健康食品」素材情報データベースの評価を引用して根拠がないとした。
インシップは、表示は抽象的内容で一般に許容される誇張の範囲にとどまると主張。頻尿改善効果が想起されても合理的根拠があり、表示と商品内容にかい離はないとした。
岡山地裁は、広告は、全体の印象から頻尿の男性向けの商品であるとの印象を受けると評価した。一方で、疾病名や症状、具体的な治療効果の記載はなく、「飲んでみたら、早めにスッキリした」など抽象的表現にとどまるため医薬品と誤認は生じないとした。
打ち消し表示は、パッケージの「栄養補助食品」、「健康食品のインシップ」との記載、広告の「効果効能を保証するものではありません」などの脚注の有効性を評価した。
頻尿改善効果は、双方が提出した肯定・否定の研究論文を評価。「肯定する研究報告も相当数みられ、少なくとも個人差のある一定程度の頻尿改善効果が認められる可能性は否定しきれない」、「有効性を厳格に審査して承認を受けた医薬品でも治療効果が否定する試験結果は存在しうる。その場合もただちに治療効果がないと評価できない」と指摘。
広告は、「改善の可能性があるとの印象を生じさせるものにとどまり、個人差も想定できる。一般に許容される限度を超えて『著しく優良』であるとの誤認を与えるとは言えない」とした。
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オリジナル記事:一定の効果を示す根拠がある場合の暗示表現+「打消し表示」の有効性を認めた適格団体とインシップの係争とは? | 通販新聞ダイジェスト
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EC支援サービスを手がけるTsuzucle(ツヅクル)は3月27日(水)、若手の交流促進を目的とした「U30 ECYC #4 - 業界の若手向け交流会 -」を開催する。参加対象はEコマース領域に関わりを持つ20歳代。
▼「U30 ECYC #4 - 業界の若手向け交流会 -」(3/27開催)

「U30 ECYC」は、「E-Commerce Young Club」の略称。同交流会は今回が4回目の開催となる。
歴史が浅く、圧倒的に人材不足なEC業界では、若手の突き上げこそが非常。一方で、ECに携わる20代が交流する場は少ないのが現状です。業界のプロフェッショナルな方々にお越しいただきつつ、業界のトッププロと現場の交流会を実施します。(Tsuzucle)
当日のタイムテーブルは次の通り。
「U30 ECYC #4 - 業界の若手向け交流会 -」に参加する業界のプロフェッショナルと、交流会のファシリテーターは次の通り。




また、19:00~20:00の間に勉強会を開催する予定で、スピーカーはコマースメディアの井澤社長が務める。
※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム - 通販・ECの業界最新ニュースと実務に役立つ実践的な解説」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:EC業界で働く20代、集まれ~! 若手同士+有識者とつながることができる交流会【3/27開催】
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