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オムニチャネルに対応するためのデータ統合・組織再編成は急務! | いつも.ECコンサルタントが明かす売り上げアップにつながるEC最新情報

9 years 10ヶ月 ago
フロントシステム先行で進化を遂げてきた日本のECに顕在する問題に悩む企業が多数。
fukan

みなさまこんにちは。株式会社いつも.のコンサルタントです。今回は加速するオムニチャネル時代の組織の在り方と経営の舵取りについてご紹介しましょう。

オムニチャネル時代に対応する組織の変化

オムニチャネルが意識される以前は、組織が大きくなればなるほどEC・リアル店舗・システム・カスタマーサポートというように、それぞれの部署のトップが担当部署毎のKPI管理を行ってきました。そのため、部署間で連携するような戦略を持たず、また評価も部署ごとの売上が評価対象となってきたため、同じ社内で顧客や在庫を奪い合うような姿さえありました。今でもまだまだそういう企業は多くあるでしょう。

しかし、顧客データや在庫データの重要性に着目した大企業が、いち早くリアルとEC間の送客を行いはじめ、バラバラだった「部署」と「システム」を統合し、「業務」と「データ」を一元管理し始めたのです。

このような取り組みの結果、リアル店舗でもECでも同じ体験ができるようになり、顧客の利便性は飛躍的に向上しました。また、今まで担当部署のみでしかキャッチアップされていなかった顧客の声が、販売や生産の各現場で共有されるようになり、そこから新しいサービスや商品を短いリードタイムで顧客にお届けできるようにもなりました。顧客、販売、在庫、位置データなど、データをフル活用したマーケティング、マーチャンダイジングが普及し始めているのです。これがいわゆるオムニチャネルです。

このオムニチャネルを実現するためには、全社横断的な連携が不可欠なのですが、ECも店舗もシステムもカスタマーサポートも全てのチャネルを俯瞰して見れる人材が評価の仕方も含めてダイナミックに組み立てを行わないと、部署間の反発を招き、結果上手く機能することが出来なくなってしまいます。

しかし、フロントだけの単機能ECサイトでよかった時代は、もはや終わりに近づいています。競争が激化している市場の中で、顧客を囲い込み、販売シェアを高め、収益率を高め、さらには、新規市場を開拓するためには、これまでの部署ごとのKPIを達成するための戦略ではなく、顧客を中心に据えた顧客ロイヤリティマネジメントの考え方に全社で取り組んでいく必要があります。

以前の記事(http://itsumo365.co.jp/blog/?p=770)でも少しお話しさせていただいたように、顧客との関係性に力点を置き、既存顧客との関係を深め、「1人ひとりの顧客と向き合い、より優れた購買体験を演出することで顧客満足度を向上させ、顧客と強い関係を築く」ことが重要なのです。

既にそのような顧客に主体を置いたマーケティング手法は多く見聞きするようになりましたが、実際にはそれを運用するためのバックヤードシステムが追いついていないのが現状です。例えば、顧客のために物流スピードを上げようと考え、一部の業務を最適化しても、そのツケを別の関連部署が背負い、見えない部分で業務が圧迫され人件費がかさむなど、結果として利益率が悪化してしまうようなことも多く見られます。

先に述べたように全てのチャネルを俯瞰で捉え、再編成できる人材の必要性が高まっています。弊社のようなコンサルタントに依頼する方法もありますが、弊社が提供する物流サービス、「コネクトロジ」のような御社の状況に合わせて物流のプロセスを最適化できるシステムも徐々に出始めています。

・ECに関する経営や売り上げアップのご相談は株式会社いつも.にお気軽にお問合せください。
・また、より実践的な情報がいつも.の本「ECサイト[新]売上アップの鉄則119」に掲載しています。
ご興味のある方はぜひご購入ください。

株式会社いつも.本多

「株式会社いつも.公式ブログ」掲載のオリジナル版はこちら:
オムニチャネルに対応するためのデータ統合・組織再編成は急務!(2006/07/01)

株式会社いつも.

Eコマースビジネス支援に特化し、成功に必要なコンサルティング、集客、構築・制作、販売、CRM、物流、カスタマー対応までを一社完結で提供。

現在、国内最大規模となる7700社以上の企業(2016年6月時点)とサポート実績があります。約4年前から米国Eコマースの成功事例や情報を研究する専門部署(EC未来研究所)を設け、情報収集と発信を実施。そこから日本流のスマートフォン、ソーシャル、O2O、フルフィルメント、CRMなどのコンサルティングも提供している。

株式会社いつも.

Googleは、誰が記事を書いたのかをコンテンツ品質の評価要素にしているのか?

9 years 10ヶ月 ago

[レベル: 中級]

その記事が誰によって書かかれたものなのかを、コンテンツの品質評価の対象にGoogleは含めているのでしょうか?

先月開催されたSMX Advanced 2016のQ&Aセッションで、GoogleのGary Illyes(ゲイリー・イェーシュ)氏は次のように発言しました。

著者情報は今はまったく使っていない。著者情報がなくても、たとえば書き方で誰が書いたかがわかる。

その記事を誰が書いたかを認識できると実際に言っていたわけではないのですが、別々に人によって書かれたものは区別できるというようなことは言っていました。

もう少し詳しいことを知りたいと思い、英語版のオフィスアワーでJohn Mueller(ジョン・ミューラー)氏に質問してみました。

先月のSMX Advancedでゲイリーは、著者情報(プログラム)なしでも、誰がその記事を書いているかがわかると言いました。ということは、コンテンツの品質を判断するときには、その記事を誰が書いたのかをGoogleは考慮に入れているということですか?

ジョン・ミューラー氏からの回答

ジョンは次のように答えてくれました。

どの人がどの記事を書いているかをわかっているということでもない。

しかしウェブの複数の場所で同じ記事をもし発見したなら、どこで初めに投稿されたのかを上手に判断できる。

その点を考慮して、オリジナルのコンテンツが出てくるように実際に試みている。そしてそれは、どのようにページを検索で表示するべきかや特定のクエリに対して個々のページがどのくらい関連性があるかを考えるときに考慮に入れていることでもある。

「これは特定の記事のコピーか?それともその人やそのサイトによって書かれたオリジナルなのか?」を私たちは考慮する。

誰が書いたかはわかっていないっぽい

僕が本当に知りたかったことに対する回答は最初のひとことだけでした。

誰が書いたかをGoogleは認識できているふうではなさそうです。

たとえば、僕がこのブログやWeb担の連載コラムGoogleヘルプフォーラムTwitterGoogle+で、SEOに関する有益な情報を絶えず発信していたとします。

投稿する場所は異なりますが同一人物による投稿だとGoogleは認識して、コンテンツの品質を評価するときに”僕”という個人を評価の要素にするかどうかを知りたかったのです。
つまり、ヘルプフォーラムの投稿やTwitterの投稿が、このブログの評価にも影響するかどうかです。

ジョンの短い答えから判断すると、影響はしないということでしょうかね。

どれがオリジナルのコンテンツなのかはわかる

一方で、同じコンテンツがウェブの複数の場所に存在する場合は、どれがオリジナルのコンテンツかは上手に判断できているとのことです(トピックがこっちにすり替わってしまってしまいました。質問の仕方が悪かったのかも)。

「そんなことない、コピーのほうが上位表示している」という反論もあるかもしれませんが、ここでは深入りしません。

著者情報のマークアップはどうしたらいいか?

ついでにジョンは、使われなくなった著者情報のマークアップの扱いについてもアドバイスします。

彼(ゲイリー)は著者情報のマークアップはぜんぜん使っていないことにも(SMXで)言及した。

著者情報のマークアップをサイトに追加すべきかすべきでないかを決めかねているとしたら、追加する必要はまったくない。

と同時に、削除する必要もない。削除したことで何か問題が発生することはない。

サイトを大がかりにリニューアルしてきれいな状態にするなら、そのときに取り除けばいいかもしれない。

著者情報のマークアップに使う rel="auhtor" は今さら記述する必要はありません。
今後再利用される可能性はゼロでしょう。

かといって、わざわざ削除する必要もありません。
そのままでも構いません。

僕は、著者情報プログラムの廃止が発表された後も放置しておいて、モバイル対応のためにサイトをリニューアルしたタイミングで撤去しました(正確には、要件に含めたなかった)。

さて、コンテンツ著者が誰なのかをGoogleはアルゴリズムとして評価要因にしているかどうかに関しては、また機会を見つけて探ってみたいと思います。
複数の場所でコンテンツを発行しているとしたら、コンテンツ発行者個人の側面からもGoogleには見てほしいですよね。

- Googleは、誰が記事を書いたのかをコンテンツ品質の評価要素にしているのか? -

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Kenichi Suzuki

映画館でプロポーズメッセージの上映も! サプライズのネット販売「SUPRE」がスタート

9 years 10ヶ月 ago
オールアバウトナビが、サプライズ要素を含んだ演出で“モノ”や“コト”を体験型ギフトとして販売

オールアバウトの子会社オールアバウトナビは、シーン別にサプライズ要素を含んだ演出で“モノ”や“コト”をプレゼントする体験型ギフトサービス「SUPRE」の提供を始めた。

たとえば、「夜景が素敵なレストランでディナー&花のプレゼントするプラン」「映画館でCM中に彼女へのプロポーズメッセージを上映するプラン」など、サプライズ演出を含んだ“あったらいいな”という消費者ニーズに応えていく。

サービスの特徴は次の通り。

  • プレゼント・場所・サポートスタッフまでパッケージ化された複数プラン
    「贈る相手・シチュエーション・場所・予算・都道府県」から条件を設定。トータルコーディネートされた最適なプランを複数提示する。複数の事業者を「SUPRE」が束ねているため、利用者は一度の決済でサービスを受けることが可能
  • 「All About」専門家によるサプライズギフト関連のコラム
    「All About」で、ギフト、恋愛・結婚、グルメを担当するガイドが、サプライズギフトに関連するおすすめの商品・店舗・演出の工夫などの最新情報を定期的に発信
  • 個別相談に対応するサプライズプランナー
    自分にどのようなプランが最適かを判断するためのアドバイザーとして、サプライズプランナーと呼ばれるブライダル業界でのコンサルティング経験を持つスタッフが、メール・電話にて個別にサポート

映画館でプロポーズメッセージを上映も! サプライズのネット販売「SUPRE」がスタート、オールアバウトの子会社オールアバウトナビが提供

映画館でサプライズメッセージの放映も提供できる

オールアバウトナビの調査によると、過去にサプライズ演出を経験した人は約6割にのぼり、約8割がサプライズギフトを「今後実施したい」と回答しているという。

「SUPRE」は、ブライダル業界に特化したコンサルティング事業のUNO DESIGNが監修、オールアバウトナビが企画・開発を行っている。

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約9年。まだまだ、日々勉強中。

瀧川 正実

楽天が湘南江の島で海の家、「Rakuten Beach CAFE」でグルメなどを販売

9 years 10ヶ月 ago
楽天市場で人気のグルメを販売するほか、各種イベントを開催

楽天は7月15日から8月31日の期間限定で、湘南江の島に海の家「Rakuten Beach CAFE」を出店すると発表した。

「楽天市場」で販売しているグルメなどを海の家で提供。また、楽天グループの各サービスを体験できるようにし、江の島に足を運ぶ若い世代やファミリー層に楽天のサービスを身近に感じてもらう。

「Rakuten Beach CAFE」では、「食福亭 味革」の「ぷるるんホルモン焼きそば」、「オーガニックサイバーストア」の「熟成牛筋フランク」などを販売。楽天レシピの熱中症対策メニュー「夏野菜のガパオごはん」「はちみつレモンのしゅわしゅわドリンク」なども販売する。

イートインスペースのほか、有料エリア内にシャワールーム、ロッカールーム、休憩スペースなども設ける。

7月1日からサービスを開始したRakuten.FMのサテライトスタジオも併設。海の家のスタッフのユニフォームは、「SILVER BULLET( シルバーバレット)」が監修し、実際に販売をしている商品を着用する。

「Rakuten Beach CAFE」では随時イベントなどを開催していく予定。今後、「楽天市場」の店舗と連動したイベントや、セール連動イベントなども開催されそうだ。

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ネットショップ支援会社を中心にEC業界にかかわる企業や人を取材していこうと思っています。

読んで少しでも経営に役立ったり、なるほどと言ってもらえるような記事の執筆を心がけます。

中川 昌俊

「象はアリのことを気にかけないけど、アリは象のことを気にかけないと死ぬ」。中小ECの生き残り術 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

9 years 10ヶ月 ago
ネットショップ担当者が読んでおくべき2016年6月27日〜7月3日のニュース

モールでもレンタルや訪問サービス、リフォームなどを取り扱えるようになりました。独自サイトを持っていても競合が多い業種なので、モールに出店してチャネルを増やしてみるのも良いですよね。Yahoo!が始めたということは他も……と考えることもお忘れなく。

集客に困っていた人はチャンスかも!?

レンタル、リフォーム、クーポン、家事代行などのサービス商材販売開始 | Yahoo!ショッピング
http://topics.shopping.yahoo.co.jp/ekimu/release_1605/

まとめると、

  • 訪問サービス、リフォーム、サービスクーポンは別途個別契約が必要
  • エステ、語学教室など「特定継続的役務」は提供不可
  • 出店料などは無料

レンタルとかリフォーム業界って競争がとっても激しいですし、自社サイトの集客もポスティングもイマイチ……という人は、Yahoo!ショッピングに出店してみてはどうでしょうか? リスクも少ないですし、先行者利益があるかもです。

生き残るためには世の中の流れを掴んで次の一手を考えること。

Googleタグマネでデザインを変える!? 中小ECサイトの生き残り術をカグア!の吉田さんと語る | ECzine
http://eczine.jp/article/detail/3247

まとめると、

  • リニューアルなどを考えて、タグの設置はGoogleタグマネージャーで
  • GoogleタグマネージャーはABテストができる
  • ネットは広いようで狭いのでネットだけに閉じない

ECやGAのデータからは離れますが、Googleアラート、Indeed、主要人物のTwitterなどから、人とお金の流れをキャッチアップしています。結局、どこかが資金調達したら人も技術も流れる。「象はアリのことを気にかけないけど、アリは象のことを気にかけないと死ぬ」という戦いかたが僕のやりかたです。

この言葉は説得力があります。冒頭のYahoo!ショッピングの話題も同様で、自社サイトで上手くいっていた人が、ある日突然食われてしまう可能性だってあります。

目の前の売上も気になりますが、アリのようにすばしっこく動いて象から逃げることも考えておきましょう。そのためには新聞を読んだりニュースを見たり、当たり前のことから。

「たったこれだけ」と思えればできる……はず。

安定的にメディアから取材依頼される為に弊社がやっていること? | Medium
https://medium.com/...

広報が上手くいく、“売れる”広報 たった4つのポイント。(北森 香菜) | 『売れるネット広告社』ブログ
http://www.ureru.co.jp/blog/archives/3741

まとめると、

  • 自社を分析して情報をWebサイトに集める(SEOにもなる)
  • メディアキャラバンなどでメディアとコミュニケーションをとる
  • 継続的に露出するにはアイデアと時間が必要
  • 社内の出来事すべてが自分と関係があると考え、常にアンテナを張っておく

リリース前に「メディアキャラバン」をすることで記事掲載率が確実に上がります!

そうです、ひたすら媒体社まわりです!!

到着して、編集長の方に、今回のリリース内容の説明をします!

(中略)

そして、メディアキャラバン当日にインタビュー風の写真を撮影し、その写真を入れ込んだ原稿のデータを編集者に送ります。

編集者は、この原稿を微調整するだけで、そのまますぐに記事にできるというわけです。

─売れるネット広告社 北森 香菜 氏

コミュニケーションを取るってこういったことなんですね。送っておしまいでは一方通行です。2つの記事に「これをやればいい」と書かれているので、その意識で頑張るしかありません。大変だと思ったらその気持ちが記事だったりメディアの人に伝わってしまいますから。

アマゾンジャパン、読み放題サービス8月開始へ | 文化通信
http://www.bunkanews.jp/news/news.php?id=16901

アマゾンが過去最大のセール「プライムデー2016」を7月12日に開催 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/3150

Amazonさんはどんどんやってきますね。読み放題は個人的に興味ありです。

宅配関連

相次ぐ偽「宅配不在メール」は本物そっくり! 見破る最善策はコレだ | J-CASTニュース
http://www.j-cast.com/2016/06/30271186.html

クロネコヤマト、LINE上で会話AIによる荷物問い合わせ機能を提供 | ケータイ Watch
http://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/news/1007341.html

こういった情報は自社のためだけでなく、お客様向けにメルマガなどに書いてもいいですね。

SNS関連

Facebook幹部があかす動画EC成功のひけつ「最初の3秒とおもしろさが重要だ」 | ネットショップ担当者フォーラム

https://netshop.impress.co.jp/node/3135

恥ずかしいと思う前にやってみましょうね。字幕も忘れずに。

今週の名言

小さいビジネスの「忙しい」「儲からない」からの脱出 | 竹内謙礼のボカンと売れる講座!!
http://e-iroha2.com/bokan-magazine/...

小さいビジネスが「忙しい」「儲からない」から脱するためには、「客単価」と「集客」を上げていくしか方法はありません。

目の前の売上だけを見ず、面倒なことを続けていると将来が見えてきます。

森野 誠之

運営堂

運営堂代表。Web制作の営業など数社を経て2006年に独立後、名古屋を中心に地方のWeb運用を支援する業務に取り組む。現在はGoogleアナリティクスなどのアクセス解析を活用したサイト・広告改善支援を中心にWeb制作会社と提携し、分析から制作まで一貫してのサービスも開始。豊富な社会・業務経験と、独立系コンサルタントのポジションを活かしてWeb制作や広告にこだわらず、柔軟で客観的な改善提案を行っている。理系思考&辛口の姿勢とは裏腹に皿洗いを趣味にする二児のパパ。

森野 誠之

越境EC、オムニチャネル、マルチデバイス、重要テーマに対応するECサイト作りの鍵

9 years 10ヶ月 ago
ECプラットフォーム選びの重要なポイントは「カスタマイズ」「アップデート」「セキュリティー」

マルチデバイス、オムニチャネル、越境EC――こうした重要テーマへの対応にあたり、多くのECサイトが2つの課題に直面している。それは、各種データの統合とトレンドに対応するためのキャッチアップだ。

成功をとげている自社ECサイトはどのように課題を克服したのか。累計360サイト以上に導入されているクラウドECプラットフォーム「ebisumat(えびすマート)」を提供するインターファクトリーの三石 祐輔 取締役が、EC事業者が直面している課題や成功事例を踏まえ、重要テーマに対応するためのシステム選びについて解説した。

セミナーのポイント
  • EC事業者が直面している2つの課題は「データ統合」と「トレンドのキャッチアップ」
  • ECプラットフォームに必要なのは「拡張性」「最新性」「信頼性」の3要素
  • ebisumartを導入した店舗の成功事例
  • 機能を支えるパートナープログラム

EC事業者が直面している2つの課題

課題1:データ統合

各種データがバラバスラに管理されている

多くのECサイトが抱える1つ目の課題は、オムニチャネルを進める上で、データの統合が追いつかず、顧客データや購買データが販売チャネルごとにバラバラに管理されていることだ。

例えば、実店舗で会員登録した顧客が、ECサイトで再度会員登録する必要があったり、店舗で貯めたポイントをECサイトでは使えなかったりするケースは珍しくない。この状態を放置すると顧客は不満を募らせ、いずれ顧客の離反を招く可能性がある。

三石氏によると、ebisumartの導入を検討する小売店の多くが、社内のデータ統合が不十分である点に強い危機感を抱いているという。

ECと実店舗を連携して買い物体験を向上させること、つまりオムニチャネルに取り組むことは、EC事業者が直面している大きな課題の1つだ。

課題2:トレンドのキャッチアップ

トレンドのキャッチアップ

EC事業者が直面している2つ目の課題は、ECのトレンドのキャッチアップに苦労していること。

例えば、2014年はスマホ対応を中心とした「マルチデバイス」、2015年は「オムニチャネル」、そして2016年は「越境」が重要なテーマになっている。新たなトレンドが生まれるたびに追加業務が発生したり、システム開発を行ったりすることが、EC事業者にとって大きな負担になっている。

株式会社インターファクトリー 取締役 三石 祐輔 氏
株式会社インターファクトリー 取締役 三石 祐輔 氏

ebisumartを導入した小売店の成功事例

こうした課題を抱えるEC事業者は、どのように解決したのか。三石氏は、ebisumartを導入した小売店の成功事例を紹介した。

事例1:オムニチャネルを実現した伊東屋

伊東屋

文具販売の伊東屋は、ECと実店舗の会員データやポイント、在庫情報が統合されていないことなどを課題として抱えていたという。また、実店舗でのレジ混雑による顧客の待ち時間を解消したいと考えていた。

伊東屋はebisumartのAPIを使い、ECサイトと実店舗の基幹系データを連携。ECと実店舗のポイントや顧客データの統合、在庫連携などを実現した上、アプリ会員が実店舗でスマホ決済を行えば、レジを通さずに商品を購入できる独自の機能も導入した。

伊東屋がebisumartで実現したこと
  • 店舗とECのポイント・購入履歴統合
  • EC会員の店舗誘導
  • 会員アプリを使ったO2O戦略
  • 実店舗でレジを通さずスマホで決済

事例2:短期間でのオムニチャネル導入を実現した藤巻百貨店

藤巻百貨店

藤巻百貨店はECサイトからスタートし、実店舗も出店させオムニチャネルに取り組んでいる。実店舗を出店する際、OtoOをスムーズに実現することが課題だったが、ebisumartとソフトバンクの「クラウドPOS」の連携により、短期間・低コストでオムニチャネルを実現した。

藤巻百貨店がebisumartで実現したこと
  • 短期間でECサイトと実店舗を連携
  • ポイント情報と会員情報の連動

ECプラットフォームに必要な3要素

EC事業者が直面する課題や成功事例を踏まえ、ECプラットフォームには3つの要素が不可欠だと三石氏は指摘する。

ECプラットフォームに必要な3要素

拡張性……デザインや機能を柔軟にカスタマイズできる

最新性……継続的なアップデートにより、時流に合った標準機能が実装される

信頼性……厳しいセキュリティー基準をクリアしている

EC事業者が直面している課題を意識してECプラットフォームを選ばないと、中長期的にビジネスがスケールしない。激しい時流の変化に追いつく「最新性」と、複雑なニーズに対応する「拡張性」をECプラットフォームが備えていないと、ビジネスそのものが立ち行かなくなるだろう。

ebisumartは「拡張性」「最新性」「信頼性」の3つを特に重視して開発しており、その結果、多くの成功事例を生んでいるという。

①さまざまな機能に対応する「拡張性」

ebisumartは機能の拡張性が高く、「オムニチャネル対応」「BtoBサイトの開設」「モール機能の実装」「チケット販売機能」「オークション機能」など、さまざまな機能を柔軟に拡張できる。

EC事業者の課題であるECサイトと実店舗のポイント統合や顧客データ・購買データの統合はもちろん、会員アプリやPOSレジなどといった外部のシステムのと連携が柔軟に可能。また、トラフィック数に合わせてインフラ環境を変更できる、クラウドならではのメリットもある。

カスタマイズ例

デザインや機能の拡張性も高い。ECサイトのデザインは、テンプレートを使ったオーソドックスなものから、完全オリジナルのものまで柔軟に変更できる。デザイン用の特殊なタグを使い、スタイルシートを書くような感覚で動的なサイトを構築することも可能だ。

標準デザイン(左)とカスタマイズデザイン(右)の事例
標準デザイン(左)とカスタマイズデザイン(右)の事例

②機能が陳腐化しない「最新性」

ebisumartは週1回の頻度でアップデートを行い、時流に合った機能を随時追加している。ebisumartはクラウドサービスのため、機能が追加されるたびに、すべての店舗が利用できる。3年前に契約した店舗も今日契約した店舗も、同じ最新の機能を利用可能だ。

パッケージシステムやフルスクラッチでECシステムを構築した場合、数千万円をかけて開発した機能が数年で陳腐化するリスクがあるが、クラウドサービスのebisumartは、常に時流に合った機能やツールを利用できる。

カスタマイズが標準化される

③東京証券取引所も認めた「信頼性」

導入企業の中には、東京証券取引所のように厳しいセキュリティー基準を要求する企業も多い。すべての店舗は東京証券取引所などが認めたセキュリティーレベルで保護されるとともに、一層のセキュリティー強化に取り組む方針を掲げた。

機能を支えるパートナープログラム

三石氏は最後に、ebisumartと外部企業が連携する「ebisumart ecosystem」というパートナープログラムについて説明。パートナー企業を広く募っていることを明らかにした。

ebisumart ecosystem の3つのメリット

①ビジネス機会が拡大

パートナー企業はebisumartを基盤としてECソリューションを展開できる。フロー収益(例:デザイン制作・システム開発)だけでなく、ストック収益(例:システム保守・アプリ販売)を得ることが可能

②バージョン管理が不要

ebisumartはバージョン管理という概念が存在しないので常に最新

③ライセンスフィーが不要

ebsiumartはパートナー契約に必要なイニシャル費用が発生しない

関連事業者のメリット

関連リンク:

渡部 和章

スマホで最も使うECサイトは「Amazon」。次いで「楽天市場」「Yahoo!ショッピング」

9 years 10ヶ月 ago
スマートフォンからネットショッピングを楽しむユーザーは4857万人で、前年同月比15%増

ニールセンは、スマートフォンからのeコマースサービスの利用状況を分析したレポートを発表した。

2016年5月において、スマートフォンからネットショッピングを楽しむユーザーは4857万人で前年同月より15%増えている。

そのなかで利用者数上位5サービスを見てみると、1位は「Amazon」(3339万人)、2位は「楽天市場」(3181万人)、3位は「Yahoo!ショッピング」(1876万人)。

上位3サービスはモールが占めたが、4位に「ニッセン」(786万人)、5位に「オムニ7」(741万人)がランクインした。

スマホで最も使うECサイトは「Amazon」。次いで「楽天市場」「Yahoo!ショッピング」、ニールセンの調査①

2016年5月のECサービス利用者数トップ5

スマホアプリの利用動向では、「Amazon」が1608万人(前年同月比67%増)、「楽天市場」は1369万人(同76%増)、「Yahoo!ショッピング」は601万人(199%増)。

スマホで最も使うECサイトは「Amazon」。次いで「楽天市場」「Yahoo!ショッピング」、ニールセン調査②

2016年5月のeコマースアプリ利用者数

調査では、利用者数上位5サービスに関し、サービスの重複率も調査。上位5サービスのユーザーを使うユーザーのうち、7割以上が「Amazon」「楽天市場」を利用している状況にある。

スマホで最も使うECサイトは「Amazon」。次いで「楽天市場」「Yahoo!ショッピング」③

ECサービスの重複利用率

ニールセンのエグゼクティブアナリスト・中村義哉氏は次のように調査結果をまとめている。

コマース関連サービス利用者は、スマートフォンの普及と共に継続的に増加し、今では5000万人に届く規模まで成長していますが、その中身を見ると、利用者数上位の3サービス、「Amazon」「楽天市場」「Yahoo!ショッピング」の強さが目立っていました。上位3サービス以外のEコマースサービスが今後どのように、その資産を活用し、スマホユーザーを取り込んでいくのか、その動きに注目していきたい。

今回の調査結果は、スマートフォン視聴率情報のNielsen Mobile NetView(ニールセン・モバイル・ネットビュー)」での5月度のデータをもとに調査したもの。

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約9年。まだまだ、日々勉強中。

瀧川 正実

Google、Search Consoleの検索アナリティクスに「リッチ検索結果」のフィルタを追加

9 years 10ヶ月 ago

[レベル: 中級]

Google Search Console の検索アナリティクスに「リッチ検索結果」のフィルタが追加されました。
「リッチ検索結果」でフィルタをかけると、リッチスニペットが表示されたデータだけ絞りこんでレポートを参照できます。

検索アナリティクスのデータをリッチ検索結果でフィルタ

検索アナリティクスの「検索の見え方」指標のフィルタ オプションで「リッチ検索結果」を選べます。

検索アナリティクスの「リッチ検索結果」フィルタ

リッチ検索結果には、リッチスニペットとリッチカードでの検索結果表示が含まれます。
僕が調べた限りでは、トップニュース (AMP) に表示されたデータも含まれているようです。

なお、リッチスニペット/リッチカードが表示されたことがないサイトには「リッチ検索結果」のフィルタオプションは出てきません(AMPフィルタも同じようにAMPを実装していないと選べませんね)。

一般的に言って、リッチスニペットは高いクリック率が期待できます。
ところが最近はユーザーが慣れてきてしまっていたり多くのサイトが導入していたりするため、以前よりも効果が薄れているようにも思います。
今回新たに導入された、検索アナリティクスの「リッチ検索結果」でフィルタしてクリック数やクリック率を分析してみるといいでしょう。

- Google、Search Consoleの検索アナリティクスに「リッチ検索結果」のフィルタを追加 -

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Kenichi Suzuki

自由にサイトデザインを変更できるECサイト構築ソフト、システムインテグレータ

9 years 10ヶ月 ago
HTMLの知識がない人でもがマウス操作で直観的にデザインできるという

システムインテグレータは6月20日、自由にサイトデザインを変更・改修できるECサイト構築ソフト「SI Web Shopping CMS」の販売を開始した。

「SI Web Shopping CMS」は、オープンソースCMS「Concreate5」のコンテンツ管理機能で動的コンテンツも自由に配置・変更できるようにした。HTMLの知識がない人でもがマウス操作で直観的にデザインできるという。

また、売れているECサイトのページデザインを徹底研究し、ページのデザインをテンプレートとして用意。EC企業は必要とするコンテンツをドラッグ&ドロップするだけで簡単にページ作成ができる。

「SI Web Shopping CMS」はプログラミングソースを公開しているため、EC事業者自身で独自の機能追加・変更が可能。独自機能の開発をシステム会社に依頼、制作してもらい、他のコンテンツと同じようにマウス操作でデザインに組み込むことができる。

「SI Web Shopping CMS」でのECサイト構築イメージ

「SI Web Shopping CMS」の販売価格は1サイトあたり100万円。サイト運営費用の低減、改善サイクルのスピード化をめざすEC事業者のリプレース需要を取り込む。2019年7月までに約20本の販売を見込んでいる。

 

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ネットショップ支援会社を中心にEC業界にかかわる企業や人を取材していこうと思っています。

読んで少しでも経営に役立ったり、なるほどと言ってもらえるような記事の執筆を心がけます。

中川 昌俊

メタップスがSPIKEペイメントを設立、SPIKE事業を分割・独立

9 years 10ヶ月 ago
ペイデザインの子会社で現在休眠会社となっているアクティブチェックに、SPIKE事業を継承

メタップスは7月1日付でオンライン決済サービス「SPIKE」を事業分割し、完全孫会社のアクティブチェックに承継させたと発表した。あわせて、社名を株式会社SPIKEペイメントに変更し、専業会社としてさらなる成長を図っていく。

メタップスは2016年4月に決済代行事業などを行うペイデザインを28億円で完全子会社化(参考記事)。ペイデザインの子会社で現在休眠会社となっているアクティブチェックに、SPIKE事業を継承させる。ペイデザインの有する知見を効率的に活用し、スピード感のある事業展開をめざすとしている。

SPIKEペイメントの社長にはメタップスでSPIKE事業統括責任者を務めていた荻原充彦氏が就任する。

「SPIKE」は完全無料のカード決済サービスを提供しているだけでなく、ECの集客と売上増に特化した「SPIKEトータル支援」といった事業領域にも進出。専業会社となることで、さらなる事業領域の拡大も見据える。

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ネットショップ支援会社を中心にEC業界にかかわる企業や人を取材していこうと思っています。

読んで少しでも経営に役立ったり、なるほどと言ってもらえるような記事の執筆を心がけます。

中川 昌俊

越境ECを始める事業者に上限100万円の補助金制度、主たる対象はTPP交渉参加国が条件

9 years 10ヶ月 ago
中小機構が募集開始、新たに越境ECサイトを構築、もしくは出店する事業者が対象

独立行政法人中小企業基盤整備機構は6月30日から、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)交渉参加国を主たる対象として越境ECを始める事業者に対する補助金制度の募集を始めた。対象は新たに越境ECサイトを構築、もしくは出店する事業者。リニューアルなどは対象としない。

補助経費は越境ECサイト出店・制作費用(翻訳比など含む)、サイトプロモーション費用。補助対象経費の2/3で、100万円を上限とする。募集期間は7月29日まで。

中小機構では補助金制度について次のように採択基準を説明している。

すでに越境ECに関する知識を持ち、計画づくりが進んでいる方を想定しています。特に事業計画の熟度の高い方を採択する予定です。

中小機構が、越境ECを始める事業者に上限100万円の補助金制度、主たる対象はTPP交渉参加国が条件

中小機構のHPで資料などが掲載されている

TPP交渉参加国は以下の通り(日本除く)。

  • シンガポール
  • オーストラリア
  • カナダ
  • マレーシア
  • ニュージーランド
  • チリ
  • アメリカ
  • ベトナム
  • ペルー
  • メキシコ
  • ブルネイ

TPP対象国で、日本から商品を販売する海外向けEC市場規模が最も大きいのは米国向け。経産省の調査によると、2015年で5381億円規模となっている。

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約9年。まだまだ、日々勉強中。

瀧川 正実

【2016年上半期まとめ】Amazonの戦略転換、配送コストのUP、熊本地震など | 通販新聞ダイジェスト

9 years 10ヶ月 ago
熊本地震をはじめ、消費増税の延期決定、大規模な顧客情報の流出などインパクトのあるニュースが相次いだ

2016年も半年が経過し、早くも折り返し地点を迎えた。今年は例年になく多くの出来事があり、通販業界のみならず社会全体に大きな影を落とした熊本地震をはじめ、消費増税の延期決定大規模な顧客情報の流出などインパクトのあるニュースが相次いだ。各社の動きとしてもアマゾンの送料無料化中止日本郵便の大口料金値上げなど業界全体に影響を及ぼすものがあり、非常に印象的な半年間だったと言える。この上半期で通販業界に起きた主な出来事を振り返ってみる。

【2016年上半期まとめ】Amazonの戦略転換、顧客情報の漏えい、熊本地震、法改正……①
2016年上半期の通販業界の主な動き

年頭から通販企業各社の頭を悩ませた問題が、“暖冬”による冬物商戦の苦戦だ。一部では春物商品やレジャー関連用品が先売れするような恩恵があったものの、重衣料や冬物家電を中心とした高額商品の売り上げが大きく伸び悩んだようで、相対的にはマイナスの面が強く、多くの企業が不調に終わっている。

健食通販などへ強まる監視の目

また、今年は通販企業への行政処分が数多く見受けられた。1月にユーコーが景品表示法に基づく措置命令を受けたことを皮切りに、村田園アサヒ食品なども同様に行政処分を受けている。

3月にはライオンが販売する特定保健用食品(トクホ)が健康増進法に基づく勧告を受けたが、トクホに対する健康増進法の初運用という前例のない事態に対して、一部の事業者からは「過剰規制」との批判も上がっていた。そのほかにも適格消費者団31体から広告の見直しを求められるケースもあり、特に健食通販に対する周囲の監視の目が一層厳しくなってきている印象を受ける。

法改正でも大きな進展があった。5月25日の参議院本会議で「改正特定商取引法」と「改正消費者契約法」がそれぞれ可決・成立。改正特商法は悪質事業者への取り締まり強化などを盛り込んだもので、通販ではファクシミリ広告の規制などが導入された。また、改正消契法でも新たに過量販売の契約の取り消しなどができるように規定している。来年6月3日に施行される予定で、今後の通販企業の営業活動に影響を及ぼす可能性も懸念される。

そして、通販業界のみならず社会全体に大きなインパクトを与えたのが、来年4月に予定されていた消費税率の8%から1%%への引き上げ延長だ。6月に安倍首相が正式に表明したもので、前回の引き上げ時と同様に年度末の“駆け込み需要”を見込んでいた通販企業からは、年間販売計画の根本的な見直しが必要になるとの声が数多く聞かれている。

今年も相次いだ個人情報の流出

企業の不祥事という観点では、今年もまた顧客の個人情報流出が相次いでいる。特に大きな話題となったのが、6月に発表されたJTBの子会社でネット販売を手がけるi.JTBでの約793万人分の個人情報流出がある。取引先を装ったメールの添付ファイルからのウイルス感染で、「JTBホームページ」をはじめとする旅行予約サイトでの顧客情報が大量に流出した。

これ以外にも江崎グリコの通販サイトでのクレジットカード情報を含む個人情報の約8万件超の流出や、講談社の女性誌「ViVi」の公式通販サイトでの会員約1万人分の個人情報流出、3月にはビックカメラの通販サイトで不正ログインによるポイントの不正利用被害などもあった。ほとんどのケースが外部からの不正アクセスによるもので、大量の個人情報を保有する通販企業にとっては看過できない問題であり、改めて社内のセキュリティ対策を強化する必要があることを印象付けている。

被災地支援の輪が全国で広がる

そして、今上半期で最も大きな出来事と言えるのが4月に発生した熊本地震。熊本県を中心に九州地方で甚大な被害を巻き起こした一連の地震活動では、通販企業も各所で影響を受けている。地震発生直後から九州に向かう道路や鉄道などに大きな被害が出たことから、宅配便事業者が相次いで熊本県での荷受けや配送を見合わせる措置を発表。通販の商品発送などが滞る事態にもなった。

そうした中、震源地の熊本に本社を構える再春館製薬所や、えがおでは社屋や工場などに被害を受けたものの、ともに復興に向けた専任部署を立ち上げて社員の生活や被災者を支援する活動を開始した。被災地以外の通販企業でも募金活動や救援物資の提供、寄付権付き商品の販売といった様々な形での取り組みが始まっており、支援活動の輪は全国的に広がっている。

【2016年上半期まとめ】Amazonの戦略転換、顧客情報の漏えい、熊本地震、法改正……②
熊本地震の被災地では、通販企業などが支援活動を行っている

アマゾンの決断通販物流に波紋

物流を巡る動向では、業界最大手のアマゾンジャパンで大きな戦略転換があった。これまで実施してきた、同社が発送する全商品を対象とした「送料無料」を4月に中止したことだ。具体的な理由は明らかにしていないものの、新規顧客の獲得よりも既存顧客に対するサービスを拡充する路線に舵を切ったとの見方が濃厚となっている。かつて同社が実施していた「送料無料化」が競合他社に広く波及したように、今回の同社の決断が再び配送サービスでの新たな基準となることも考えられる

また、物流事業者の通販向けサービスを巡る動きも活発化している。3月に資本業務提携を発表したSGホールディングス日立物流では、互いが得意とする宅配便とサード・パーティー・ロジスティクス(3PL)事業を組み合わせた総合的な物流サービスの提供に着手。ヤマトグループでもオープン型の宅配ロッカー事業を本格的に開始し、ライフスタイルの変化などに伴い多様化する様々な受取手段のニーズに対応していく。自社だけなく他の宅配便事業者も利用できるオープン型で展開し、開かれたインフラとしての利用を想定している。

物流サービスの発展が進む一方でメーリング分野では、日本郵便が6月に郵便の大口利用向け割引率の引き下げを実施した。実質的な値上げでもあり、DM送付など大量の郵便物を差し出す通販企業にとってはコスト増が避けられない問題となっている。コスト吸収策も限られていることから、対応に苦慮する企業が多く出ることが予想されている。

楽天が取り組む「ドローン」配送

通販向けの最新ツールの活用状況としては、楽天が画像認識技術や荷物を自動的に離す機能などを搭載した「ドローン」による配送サービスを5月に開始している。千葉県のゴルフ場で食料品や飲料、ゴルフボールなどをコース上の利用者まで届ける期間限定の試みで、将来的には仮想モール「楽天市場」での商品配送も視野に入れるなど大きな話題となっている。

【2016年上半期まとめ】Amazonの戦略転換、顧客情報の漏えい、熊本地震、法改正……③
ドローンによる配送サービスを発表した楽天

そのほかにも人工知能(AI)に代表されるツールを新たに取り入れた企業は多く、通販を舞台にした技術合戦はますます過熱している。

「通販新聞」掲載のオリジナル版はこちら:
上半期の通販業界を振り返る 震災で見えた通販の"絆"、情報流出など不祥事も散見(2016/06/30)

通販新聞

大幅バージョンアップしたヤマト運輸の通販システム「YES!」。その詳細は?

9 years 10ヶ月 ago
従来に比べより簡単に操作できるようにした一方で、深く使いたいショップにはより深く使うための機能の充実を図った

ヤマトグループが提供するバックヤード業務の効率化統合パッケージ「YES!(Yamato Ec Solutions)」が、サービス開始1年を機に大きなバージョンアップを実施した。従来に比べ簡単に操作できるようにした一方、売上規模の大きい通販・EC企業に求められる機能の拡充を図ったという。詳細をヤマト運輸営業推進部の西塔貴海氏に聞いた。

PCの操作に慣れていない人でも簡単に利用

「通販のバックヤード業務をさらに簡単に、手軽にできるようにした」と、今回のバージョンアップのコンセプトを西塔氏はこう話す。

従来は操作マニュアルを用意し、それを読みながら操作する形だったが、リニューアル後は、操作内容に関する解説ボタンを各メニュー内にわかりやすく表示。マニュアルを読まなくても操作できるようにした。必要最小限の情報だけをシンプルに表示し、ショップに必要な機能だけを画面に追加できるようにしている。

最近は、ハンドメイドの商品をネットで販売している主婦も多くなっている。あまりPCの操作になれていないような人でも簡単に使えるようにとことん簡単にした。(ヤマト運輸営業推進部 西塔貴海氏)

手間を省く機能として、複数のサイトから自動的に受注データを取り込む機能も搭載した。従来、EC企業は送り状を作成するため、サイトごとに手作業で受注データ取り込む必要があったが、それを自動化。作業量が大幅に削減できるようになった。

商品管理機能や在庫連動機能まで、ヤマト運輸が提供する「YES!」が大幅バージョンアップした

必要最小限の情報をシンプルに表示する

送り状と納品書が一体、出荷時のミスを防ぐサービスも

今回のバージョンアップでは、売り上げが伸びているEC企業にとって、より便利な機能も追加された。

その機能の1つが商品管理機能。商品情報や商品写真、説明文などを「YES!」に登録しておくと、「楽天市場」店や「Amazon」店、「Yahoo!」店などの商品ページを自動的に更新することができる機能だ。

在庫連動機能も新たに追加。たとえば、在庫3個に対して店舗ごとに振り分けた場合、この機能を使うと1個売れればすべての店舗の在庫を連動して減らすことができる。在庫をすべての店舗に登録することができ、販売機会が広げ、販売機会の損失を防ぐことができる。

商品管理機能や在庫連動機能まで、ヤマト運輸が提供する「YES!」が大幅バージョンアップした

在庫連動機能のイメージ

こうした機能は、月額数万円が必要な通販システムには搭載されていた機能だが、「YES!」はランニングコスト無料で利用できる。

「YES!」は送り状と納品書を1枚の紙に印字できるサービスを提供している。一体であるため、帳票の付け合わせが不要となり、出荷時の作業ミスを未然に防ぐことができるという。

楽天は2016年9月から、出荷時のミスなどに対する違反点数制度を採用し、こうしたミスに対する罰則を強化する予定だ。そのため、こうしたミスを未然に防ぐサービスの需要が増えそうだ。

商品管理機能や在庫連動機能まで、ヤマト運輸が提供する「YES!」が大幅バージョンアップした

納品書一体型の送り状

今後は細かな機能改善に着手

従来、「YES!」に申し込み後、使いこなすことができずに継続利用していないケースも少なくない。今回のバージョンアップで、より簡単に使えるようにしたことで利用率が飛躍的に高まったという。

機能追加で、今までは機能が少なかったから、YESを使っていなかったというネットショップも「YES」を使いたいと言ってくれるようになってきている。今まで以上に、小さな店舗から大型の店舗まで幅広く、使っていただけるサービスになった。(ヤマト運輸営業推進部 西塔貴海氏)

今後も「YES!」の機能改善を行っていく予定。今後はユーザー企業の声を聞きながら、ユーザーが求めている機能改善をスピードを引き上げて対応していく予定としている。

ヤマト運輸営業推進部 西塔貴海氏

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ネットショップ支援会社を中心にEC業界にかかわる企業や人を取材していこうと思っています。

読んで少しでも経営に役立ったり、なるほどと言ってもらえるような記事の執筆を心がけます。

中川 昌俊

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