ネットショップ担当者フォーラム

EC担当者なら知っておきたい市場規模、宅配個数、顧客満足度ランキング【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

9 years ago

先週は統計データの記事が集中した週でした。市場規模、配達個数、顧客満足度など、見逃せないデータが多かったのでざっくりまとめてみました。数字が大きすぎて人ごとのように思えるかもしれませんが、自分たちもこの流れに巻き込まれているんですよね。

統計データを見て世の中流れを知ろう

その① 日本の通販市場は7~8兆円。上位3社で半分以上のシェアを占めている

「ジェトロ世界貿易投資報告」2017年版 ‐転換期を迎えるグローバル経済‐ | 日本貿易振興機構(ジェトロ)
https://www.jetro.go.jp/news/releases/2017/7aea93e5ad0dc1c8.html

主要国のB2C取引額と市場シェア
出典:ジェトロ(2017年版「ジェトロ世界貿易投資報告」総論編(ポイント)「9.電子商取引市場の将来(1)市場と企業」)

まずは2016年の日本通販市場でのシェア。Amazonが20.2%でトップ、2位の楽天は僅差の20.1%、3位はソフトバンク(Yahoo!ショッピング)で8.9%となっています。上位3社で50%ほどのシェアを占めていることにも注目。ちなみに規模は725億7700万ドルなので約7兆9,800億円です。

第68回通販・通教売上高ランキング 上位300社で6.4%増の6.5兆円に | 通販新聞
http://www.tsuhanshinbun.com/archive/2017/07/post-2915.html

上位300社の売上高シェア
出典:通販新聞

楽天などが入っていませんが、こちらでも上位10社で42%を占めているとのデータになっています。計算すると市場規模は6兆6,000億円ほど。

日本の通販市場は大手がどんどん成長してけん引しているので、自社サイトを持っているショップはモールとの付き合い方を真剣に考えないといけない時期になっています。

その② 1年で配達される宅配便は40億個を突破

平成28年度 宅配便取扱実績について | 国土交通省
http://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha04_hh_000136.html

宅配便取扱個数の推移
宅配便取扱個数の推移
出典:国土交通省(平成28年度宅配便取扱実績関係資料

この図を見ると宅配個数の伸びは一目瞭然ですよね。通販市場規模が7~8兆円で40億個なので、ざっくり計算すると1荷物当たりの単価は1,750円~2,000円。商品単価が安いものが多いことを考えると、これくらいかなと思います。

eコマースで年間274時間の節約!!利用頻度増加による時間節約効果の拡大 | 情報通信総合研究所(ICR)
http://www.icr.co.jp/press/press20170728.html

毎週通販で買い物する人は、年間の買い物時間を274時間節約できるそうです。とはいえ、日本全体で年間約1.8億時間が再配達に費やされているということなので、自分が楽をすることだけでなく、社会全体のことを考えないといけないようです。

その③ 顧客満足度はヨドバシが4年連続1位だが、アマゾンが迫っている

2017年度JCSI(日本版顧客満足度指数)第2回調査結果発表~レクサス店が初の顧客満足1位、Y!mobileがスマートフォンで初の顧客満足1位 | 公益財団法人日本生産性本部
http://activity.jpc-net.jp/detail/srv/activity001514.html

<2017年度 通信販売 6指標順位(中央値まで)>
出典:公益財団法人日本生産性本部(2017第2回JCSI調査発表文0801

こちらのデータは楽天、Yahoo!ショッピング、ZOZOTOWNなども対象になっていますが、ヨドバシ.comが1位。そんな中でAmazonがロイヤリティで2位になっているのは注目ですね。

その④ 「動画広告が不快」が60%。スマホでは約40%が広告を閉じる

【動画広告ユーザー調査】 内容を最も覚えているのはソーシャルメディアの動画広告!? ~第2回 マクロミル×デジタルインファクト共同調査~ | Digital InFact
http://digitalinfact.com/press170731/

動画広告を見て不快に思った経験がある割合(デバイス別) N=各134、単一回答
動画広告を見て不快に思った経験がある割合(デバイス別) N=各134、単一回答
出典:Digital InFact

「スマホ広告」表示されたら消す? ユーザーの声は | ITmediaビジネス
http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1708/03/news117.html

売上を伸ばそうと思って広告を出しても、動画広告は不快に感じるユーザーが60%、スマホユーザーの40%ほどが広告を閉じてしまいます。広告だけに頼らずに顧客満足度やロイヤリティの向上に努めないといけないですね。

【2017年夏】グーグル検索結果のクリック率データ: 1位は21%、2位は……【SEO記事11本まとめ】 | Web担当者Forum
http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2017/08/04/26491

広告に関連して。自然検索の1位は21%クリックされるとのこと。

その⑤(おまけ) ようかんやメロンは約4割が贈答用としての購入

統計Today No.123 家計調査結果から「交際費」の実態とその変化を探る ~メロンの購入の約4割は贈答用!~ | 総務省統計局
http://www.stat.go.jp/info/today/123.htm

確かにメロンってもらうことの方が多いですし、贈って喜ばれるものですよね。調査項目に「ようかん」が入っているのもなかなか面白いです。

3大モール・今週の動き

アングル:至る所にアマゾンの影、米企業が避けて通れぬ懸案に | ロイター
http://jp.reuters.com/article/usa-results-amazon-com-idJPKBN1AG0MI

ここまで読んだ人には言うまでもないですよね。リアルにもどんどん影響が出てきているのが怖い。

楽天 「優良店制度」を開始、上位1%を優遇、マークを表示 | 通販新聞
http://www.tsuhanshinbun.com/archive/2017/08/post-2924.html

こちらは「Rakuten」ブランドの認知度アップに頑張っています。FCバルセロナとの契約は効果が出るでしょうか?

ヤフー宮坂社長「Eコマースにパワーを集中」「ニーズないサービスやめる」 | ITmedia
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1707/28/news121.html

追いかけるヤフーはEコマースに集中。

今週の名言

わからないことをすぐに聞いて、解決できる環境、すなわちネットワークができつつあると実感しました。ただの知り合いというつながりだけでは、詳しいことは教えてくれないですから。

なんでセミナー講師や連載を積極的に引き受けるの? メガネスーパー・川添さんに聞く | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/4588

今週のまとめのようなデータを見ても、どうアクションするべきか、すぐにはわからないですよね。そんな時は信頼できる人に聞くこと。どんどん外に出て接点を作っていきましょう。

森野 誠之

運営堂

運営堂代表。Web制作の営業など数社を経て2006年に独立後、名古屋を中心に地方のWeb運用を支援する業務に取り組む。現在はGoogleアナリティクスなどのアクセス解析を活用したサイト・広告改善支援を中心にWeb制作会社と提携し、分析から制作まで一貫してのサービスも開始。豊富な社会・業務経験と、独立系コンサルタントのポジションを活かしてWeb制作や広告にこだわらず、柔軟で客観的な改善提案を行っている。理系思考&辛口の姿勢とは裏腹に皿洗いを趣味にする二児のパパ。

森野 誠之

楽天・三木谷社長が語るバルサへの投資、「楽天市場」への想い、店舗へのメッセージとは?

9 years ago

楽天が2017年下期の戦略を披露する「楽天EXPO2017」。三木谷浩史社長が「ブランド」を中心テーマに講演、「楽天市場」が重要視する「BRAND(ブランド)」「MEMBERSHIP(メンバーシップ)」「DATA(データ)」の3ポイントを解説した。

三木谷社長が4万5000店を超える「楽天市場」出店者に届けたメッセージとは。講演内容を抜粋して紹介する。

「楽天市場」が重要視する3つのポイント

楽天グループの会員は、世界で約11億人。年間取扱高は約1000億ドル(約13兆円)。日本の会員数は約9000万人、楽天市場と楽天トラベルといったマーケットプレイスでの年間取扱高は約3兆円。

楽天がめざす方向性は、出店者である皆さんのために、皆さんのお役に立てるように、グローバルでイノベーションカンパニーとして有り続けること。

そのなかで重要なことは3ポイントある。それは、

  • BRAND(ブランド)
  • MEMBERSHIP(メンバーシップ)
  • DATA(データ)
楽天・三木谷社長が語るバルサへの投資、「楽天市場」への想い、店舗へのメッセージとは?
多くの出店者が集まるなか、今後の方針を三木谷社長が語った

ブランド

名前、ブランド名はそんなに覚えてもらえないものだと思っている。家具を買うならこのお店、家電を買うならこのお店といったような消費行動がある。私たちの役割は、楽天というブランドで、(消費者を)皆さんのブランドへ水先案内することだ。

楽天というブランドをどうやって覚えてもらうのか。それがFCバルセロナとのパートナーシップだった。そのため、今年からブランドロゴを刷新し、アルファベット表記に統一した。

楽天とFCバルセロナが目指している方向性は極めて近いと思っている。たとえば、アマゾンさんはまず、自分たちで売ることを考えている。そして、足りない部分を店舗さんが補う形でやっている。楽天はそうではなく、まず店舗の皆さんに盛り上がってもらうやり方。

皆さん1人ひとりが、(FCバルセロナのスター選手である)メッシやネイマール(編注:ネイマール選手は8月、フランスのPSGに移籍することが発表された)であり、イエニスタであるといった発想で事業を運営している。

このFCバルセロナのブランディングは世界的に、もちろん日本でも大きなものになる。

FCバルセロナは、「More than a Club(クラブ以上の存在)」というスローガンの下、地域と共に発展し、世界中から愛される存在となっているサッカーの名門クラブ。メッシ、ネイマール、イエニスタといったイメージが強いが、高い志を持ったチームである。社会貢献活動、バスケットボールなど他のスポーツなども手がける社会団体。ぜひ認識してもらいたい。

楽天も創業時から、「More than a Company(企業の枠を越えた存在)」を掲げている。だからこそ、(出店者である)皆さんが成功していくことが需要だ。改めて宣言させていただく。

楽天・三木谷社長が語るバルサへの投資、「楽天市場」への想い、店舗へのメッセージとは? FCバルセロナへの想いなどを三木谷社長は熱く語った
三木谷社長はFCバルセロナへの想いなどを熱く語った

思い起こせば21年前、株式会社MDMが運営するのが「楽天市場」だった。なんで社名とサービス名が一緒ではなかったのか――それは自信がなかったから。漢字のロゴからスタートし、今回のロゴ刷新でアルファベット表記にして7色に統一。なんでこうしたことをやっているか?

楽天・三木谷社長が語るバルサへの投資、「楽天市場」への想い、店舗へのメッセージとは? ロゴの変遷
ロゴの変遷
楽天・三木谷社長が語るバルサへの投資、「楽天市場」への想い、店舗へのメッセージとは? 金融サービスを除くすべてのサービスでロゴを統一した
金融サービスを除くすべてのサービスでロゴを統一した

人間が覚えることができるブランドの数は限られている。楽天は「Google」「Apple」「Facebook」といった世界的な企業のようにブランドレベルを高めていきたい

単純に有名ということではなく、ブランドには哲学がしっかり存在していることが重要だと思っている。Appleであれば「シンプル」。Facebookは「つなげていく」。

楽天のコンセプトは「店舗」。More thanなサービス、More thanなカンパニーとして推進していく。繰り返しになるが、店舗さんが成功していく、笑っていただき幸せになること、これが重要だと思っている。

メンバーシップ

人工知能(AI)などの活用も重要だが、楽天は「ブランドメンバーシップ」を強烈に推進していきたい。

ブランドに何百億円も投資して終わりではない。それをビジネスに巻き込んでいく仕組みを作り、(出店者である)皆さんの商売のサイズを2倍、3倍にしていく。

ただ、「楽天市場」というスタンドアローンのサービスだけではその実現は難しい。楽天のサービスがAmazonさんやヤフーさんと異なるのは、総合的にさまざまなサービスを提供していることだ。

楽天・三木谷社長が語るバルサへの投資、「楽天市場」への想い、店舗へのメッセージとは? 楽天のエコシステム
クロスユースなど、提供するさまざまなサービスとの連携を進めていく方針

その中心となるのが楽天スーパーポイントだ。スーパーポイントを軸に楽天のさまざまなサービスとの連携を進めていきたい。

累計付与ポイント数は1兆ポイントを突破。年間発行数は約2000億ポイントで、利用可能店舗は約66万店に広がっている。

「楽天市場」店舗でのポイント付与率は全体の26%。だが、「楽天市場」店舗におけるポイント利用率は全体の81%となっており、グループ全体で見てもポイントは主に「楽天市場」で利用されていることがわかる。

楽天・三木谷社長が語るバルサへの投資、「楽天市場」への想い、店舗へのメッセージとは? 「楽天市場」店舗におけるポイント利用率は全体の81%
「楽天市場」店舗におけるポイント利用率は全体の81%

スマホの分野では特に強い。他社とのシェアは広がっていると思っている。

楽天・三木谷社長が語るバルサへの投資、「楽天市場」への想い、店舗へのメッセージとは? 楽天市場におけるスマホ経由の数値
スマホ経由の流通額などが伸びている

データ

いま世界中のIDがバラバラ。それを1つにしていくのが「Global ID Platform」。海外販売などがより手軽に行えるようになるだろう。楽天ユーザーは、楽天が提供するさまざまなサービスを1つのIDで利用できるようになる。

システムの統合、組織の統合もあわせて進めていく方針だ。

楽天・三木谷社長が語るバルサへの投資、「楽天市場」への想い、店舗へのメッセージとは?
ID連携を通じて顧客の利便性の向上などを進めていく

*この日(7月27日)の午後3時、楽天と電通は、楽天グループのビッグデータと電通グループ保有のマスメディアといった独自のデータ・知見を融合した新たなマーケティングソリューションの提供を手がける新会社「楽天データマーケティング株式会社」を設立し、10月から営業を開始すると発表した。

「楽天市場」における企業向けのブランドタイアップ企画の提供を強化する。楽天グループのビッグデータを活用した顧客分析に基づくパーソナライズされた広告商品を開発、企業のプロモーション展開を支援する。

また、ブランドの顧客戦略立案の支援や統合メディアプランニングサービスを提供する予定。

たとえば、テレビの視聴データと楽天の購買データ、または実店舗での利用データがIDを介してつながり、CMを観た人が商品を買ったのかといったことも検証可能になるという。

会見に登壇した三木谷社長は、「電通と楽天の強みを最大限に生かし、今までにない革新的な取り組みで広告業界をけん引していきたい。10年後には業界をリードするようなインテリジェントな組織になると思っている」と説明した。

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販・ECに関する業界新聞の編集記者、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、現在に至る。EC業界に関わること約13年。日々勉強中。

瀧川 正実

楽天の国内EC流通総額は14%増の約1.6兆円【2017年中間期まとめ】

9 years ago

楽天の2017年1~6月期(中間期)連結業績における国内EC流通総額は、前期比14.0%増の1兆5907億円だった。

4~6月期(第2四半期)の国内EC流通総額は8166億円で前年同期比15.2%。前四半期(第1四半期)と比べると成長率は2.2ポイント上昇している。

楽天の国内EC流通総額は14%増の約1.6兆円【2017年中間期まとめ】 国内EC流通総額の推移
国内EC流通総額の推移

国内EC流通総額は「楽天市場」「楽天トラベル」「楽天ブックス」「楽天マート」「楽びん」「フリル」「ラクマ」などのほか、ケンコーコムと爽快ドラッグの合併会社「Rakuten Direct)などの流通額を合算した金額。

楽天の国内EC流通総額は14%増の約1.6兆円【2017年中間期まとめ】 登壇した三木谷浩史社長
三木谷社長は国内ECの流通総額が堅調に伸びていると説明した

楽天市場トピック① 注文件数やユニーク購入者の増加

「楽天市場」を担当する河野奈保執行役員は成長要因を次のように説明した。

2016年にスタートした「スーパーポイントアッププログラム」(SPU、エントリー不要でポイントを最大7倍付与する施策)が大きく寄与した。

「R-Karte」(過去のレビュー評価を図表化し、サイトの問題点を可視化するサービス)を通じた改善施策といった施策も寄与している。

注文件数、ユニーク購入者数は安定的に増加。注文件数は前年同期比11.4%、ユニーク購入者数は同7.6%増だった。

楽天の国内EC流通総額は14%増の約1.6兆円【2017年中間期まとめ】 注文件数及びユニーク購入者数の増加
注文件数、ユニーク購入者数の増加

楽天市場トピック② 直販ビジネス(日用品)の売上収益規模が拡大

7月1日付けでケンコーコムと爽快ドラッグが合併し、楽天の完全子会社「Rakuten Direct株式会社」の収益規模を公表。

Rakuten Directの4~6月期における売上収益は191億円で、競合大手としてあげた「LOHACO(ロハコ)」を約2.7倍上回っているとした。

楽天の国内EC流通総額は14%増の約1.6兆円【2017年中間期まとめ】 直販ビジネス(日用品)の売上収益規模が拡大
直販ビジネス(日用品)の売上収益規模が拡大

楽天市場トピック③ CtoCビジネスの拡大

楽天グループとして手がけるCtoCサービス「ラクマ」「FRIL」は順調に流通総額が拡大。「年間換算で1000億円が視野に入った」と三木谷社長は説明。成約手数料は無料とするキャンペーンを継続しており、「まだ規模を拡大する段階」(三木谷社長)と言う。

楽天の国内EC流通総額は14%増の約1.6兆円【2017年中間期まとめ】 「ラクマ」「FRIL」のCtoCビジネスが拡大
年間流通総額は1000億円規模が視野に入った「ラクマ」「FRIL」のCtoCビジネス

楽天市場トピック④ 店舗支援策の寄与

店舗支援とユーザビリティの向上といった施策で取り組んでいるのが「VOM(Voice of Merchants)」「VOC(Voice of Customers)」。「ユーザーの声と店舗の声を聞く施策」(河野奈保執行役員)である。

たとえば、2016年11月にリリースした「R-Karte」(過去のレビュー評価を図表化し、サイトの問題点を可視化するサービス)。「R-Karte」を使った日々の改善活動による施策などが流通総額の伸長につながったとしている。

「上位店舗ほど『R-Karte』を使ってマーケティング活動をしている」と河野執行役員は説明。売上上位店舗における利用率は全体平均の2.3倍となっているという。

楽天の国内EC流通総額は14%増の約1.6兆円【2017年中間期まとめ】 「R-Karte」を使った顧客分析が進んでいる
上位店舗ほど「R-Karte」を利用しているという

2年目に突入した、有力店舗によるコンサルティングサービス「R-Nations(アールネーションズ)」も流通額の増加に寄与した。

第2期の参加店舗による4~6月期の平均月商は前年同期比で77%増。有力店舗のコンサルティングが大きな成果をあげているようだ。

楽天の国内EC流通総額は14%増の約1.6兆円【2017年中間期まとめ】 店舗向け・ユーザー向け施策を行い、低レビューの割合が半減
低レビューの割合が半減し、「楽天市場」のクオリティが向上したという

楽天市場トピック⑤ 楽天カード決済の拡大

楽天グループの各種サービスのクロスユースを促進していることを受け、「楽天市場」流通総額における楽天カード決済比率は右肩上がり。2017年6月度は52.4%に拡大している。

楽天の国内EC流通総額は14%増の約1.6兆円【2017年中間期まとめ】 「楽天市場」の流通総額における楽天カード決済比率
「楽天市場」の流通総額における楽天カード決済比率

楽天市場トピック⑥ モバイル比率の拡大

「楽天市場」のモバイル流通総額比率は前年同期比4.7ポイント伸び63.3%。

楽天の国内EC流通総額は14%増の約1.6兆円【2017年中間期まとめ】 楽天市場モバイル流通総額比率
楽天市場モバイル流通総額比率(2Q)

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販・ECに関する業界新聞の編集記者、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、現在に至る。EC業界に関わること約13年。日々勉強中。

瀧川 正実

第8回「通販エキスパート検定」9月1日(金)より開始

9 years ago

一般社団法人 通販エキスパート協会が主催する「通販駅スパー検定」3級・2級・1級の検定試験が9月1日から開始される。

通販エキスパート検定とは、通信販売事業の各ステージに合わせた業務知識、関連法規、マネジメント力を身に付け、ダイレクトマーケティングのスペシャリストを目指すための資格。

9月1日(金)から9月30日(土)までの1か月間、全国200個所のWeb試験会場で受験できる。受験資格は特にない。申し込み締め切りは希望する受験日の3日前まで。試験内容と受験料は下記のとおり。

 

3級(基礎編)

対象:
  • 通販企業の実務担当者
  • 広告代理店で通販を担当している方
  • 通販広告の制作をされている方
  • ネットショップの担当者
  • 通販企業への就職を考えている方
検定内容:
  • 通販の仕組みと基本的フロー
  • 通販の媒体と広告戦略
  • ネット&モバイル通販の基礎知識 など
受験料:

6,000円(税込)

 

2級(実践編)

対象:
  • 通販企業のマーケティングに携わる方
  • 通販企業の商品開発に携わる方
  • 通販企業の物流に携わる方
  • 通販企業の法務に携わる方
  • ネットショップ運営責任者
検定内容:
  • 通販のマーケティング戦略  
  • ネット通販の実務戦略  
  • 通販にかかわる専門法律知識 など
受験料:

7,800円(税込)

 

1級(通販マネジメント編)

対象:
  • 通販企業のマネージャークラスの方
  • 通販企業の経営戦略に携わる方
  • 通販をより深く理解したい方
  • 通販のリスクマネジメントに携わる方
  • 通販コンサルタント
検定内容:
  • 通販ビジネスの経営戦略
  • 顧客マネジメント
  • 組織変革
  • 人材育成マネジメント など
受験料:

10,000円

10名以上の場合は10%オフの団体割引がある。詳細・受験申込はこちらから。

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楽天の下期戦略、モール内の検索で優良店舗の商品露出を優遇する「優良店制度」とは? | 通販新聞ダイジェスト

9 years ago

楽天は7月26日、出店者向けのイベント「楽天 EXPO2017」を都内で開催した。当日は、三木谷社長の講演のほか、楽天市場における下期の事業戦略を公開。同社が認定した優良店舗の商品を、仮想モール内検索で優遇する制度を始めたことを明らかにした。

三木谷社長は「ブランド」をテーマに講演した。「突き詰めるとインターネットもブランディングが重要。自分の店舗や商品のブランドを深く深く深く深く考えるいいチャンスではないかと思い、このテーマにした」(三木谷社長)。

同社では7月、グローバルにおけるブランド浸透を図るため、コーポレートロゴを刷新するとともに、国内外で展開するグループサービスのロゴを「Rakuten」ブランドを核としたものに変更。スペインのサッカークラブ「FCバルセロナ」とのグローバルパートナーシップを展開する中で、各サービスロゴの共通性を高めるなど、一体的なブランド構築・強化を行っていくことで、国内外における楽天ブランドの一層の認知向上を図るのが目的だ。

三木谷社長は「FCバルセロナと楽天の目指す方向性は近い。アマゾンは自分たちが売り、足りない部分を店舗が補う形だが、当社は店舗の皆さんに盛り上がってもらうやり方だ。つまり、皆さん一人ひとりが(FCバルセロナのスター選手である)メッシでありネイマールであるという発想で運営している」と店舗が主体である点を強調。FCバルセロナとの協業の意義については「チームを使ったブランディングをしていく予定で、海外でも楽天ブランドの認知は進むだろう」とした。

これまで国内でも、プロ野球の楽天イーグルスやJリーグのヴィッセル神戸などを通じ、ブランド力強化を進めてきた同社。「楽天ブランドをグーグルやフェイスブック、アップルのレベルまで高めていく。単純に有名というだけでなく、哲学がしっかりあることが重要。モアザンなカンパニー、モアザンなサービスを推進していきたい。店舗が成功し、幸せになってもらうことが一番重要なポイントだ」(三木谷社長)。

河野奈保常務執行役員は流通ランク上位の店舗数を公開。今年6月時点の月商1億円以上の店舗は159(昨年6月は135)、3000万円以上は735(同635)、1000万円以上は2236(同2162)、300万円以上は6033(同5863)で、成長が続いている。

野原彰人執行役員と黒住昭仁執行役員は楽天市場における下期の事業戦略を説明した。同社では、店舗向けの「満足度アンケート」の結果を取り入れたサービス改善を進めており、下期はRMS(店舗管理システム)における商品情報更新の効率化や、無料通話アプリ「バイバー」を利用した新たなログイン方法の追加などを行う。

出店店舗向けの電子掲示板「RON会議室」を刷新。楽天からメールで配信されたサポートニュースをウェブから確認できるようにしたほか、興味やジャンルが共通する店舗同士で集まって話し合うことができるよう、コミュニティー機能を追加。また、運営上の悩みや疑問点を解決するために、質問コーナーを設けている。

昨年9月に導入した、店舗がルール違反を犯した際に点数を付与し、累積点数で違約金などの罰則を課したりする「違反点数制度」については「違反点数を加点された店舗は年間で2%に満たない。それも、意図して権利侵害品売るようなケースや、薬機法違反をするといったものだ。楽天市場のクオリティーは上がっている」(野原執行役員)。制度開始移行、低評価レビュー率は半減したという。

一方で3月に「月間優良ショップ」制度を開始。これは、同社が認定した店舗(上位1%)の商品については、パソコン検索すると「月間優良ショップ」アイコンが表示されるというもの。今後はスマートフォン経由やスマホアプリ経由の検索でもアイコンが表示されるようにする。また、不審ユーザーの楽天への通報フォームの導線を強化しており、不審ユーザーからの注文については、受注画面で警告表示が出るようにした。

店舗向け決済代行サービス「楽天ペイ(楽天市場決済)」については、4月から一部の新規店舗で運営を開始しており、8月からは既存店舗での導入が始まる。今後のスケジュールとしては、11月に導入を拡大、12には受注APIの仕様を公開する予定だ。

スマホでの注文が多くなっていることから、商品情報の最適化を進める。これまではパソコンでの表示を前提としていたため、商品名の前に【3000円以上送料無料】【店内全品ポイント5倍】など、モール内検索で有利になるような販促がらみの情報を付加することが多かった。ところが、画面の小さいスマホで閲覧すると商品名が表示されず、離脱の原因となっていた。

そこで同社では、データ最適化やサーチロジック強化などを進めている。商品登録ガイドラインを9月に公開する予定で、今後はこのガイドラインに沿った商品登録を進める。「商品登録の際に、どういった情報をどの項目に入力すべきかを明確にした」(黒住執行役員)。「送料無料」や「ポイント5倍」といったプロモーションの情報については入力する欄を分けるようにした。

サーチロジック強化については、ガイドラインが守られた商品を検索結果の上位に表示する。商品とは無関係なキーワードの記載や商品ページでの隠し文字などを禁止し、表示する順位を大きく下げる。黒住執行役員は「買い物しやすいサイトにすることで、途中で離脱するユーザーのうち、少なくとも3割は購買に転換できるのではないか」と説明している。

野原執行役員に聞く「楽天市場の戦略」

「品質向上で流通増額」、不審ユーザー対策を強化

楽天の野原彰人執行役員
楽天の野原彰人執行役員

楽天の野原彰人執行役員に、楽天EXPOで公開した楽天市場の下期戦略などについて、狙いを聞いた。(聞き手は通販新聞記者・川西智之)

――違反点数制度の導入で低評価レビューが減った。

「店舗からはいまだに『罰金を取るのはどうか』という意見がある。ただ、結果としてクオリティーが上がったのは確かだ。一方で『処分が重すぎる』と意見があった違反については付与する点数の見直しを進めたり、新たルールを設ける際は一定の猶予期間を設けたり、現実的な着地を目指している。低レビュー減少とともに流通額も伸びているという事実もある」

――点数の累積で強制退店につながったケースは。

「月1件あるかないか。ただ、意図的に違反をする店舗は前からあったわけで、当社はクレジットカード売り上げを抑えることができるため、制度導入でこうした店舗が儲からなくなったのは大きい」

――月間優良ショップ制度導入の狙いは。

「アメとムチではないが、違反点数制度とは逆に、クオリティーの高い店舗についてはどんどん露出してもらう。何をもって『優良』とするかだが、基本的にはデータ分析ツール『R―Karte』の項目にある、顧客対応やレビュー数、配送遅延状況などの評価点による。月ごとに店舗は入れ替わるが、選ばれれば励みになるのではないか。R―Karteの評価点を見れば、どこを改善すれば良いのかが分かるので良い循環が生まれる」

――優良ショップに選ばれたことで、売り上げ増につながるケースもあるのか。

「そうだ。認定されたことでキャンペーンをする店舗もあったし、差別化の大きなポイントになるのでは。何よりも、店舗がクオリティー向上への意識が向く点が大きい」

――不審ユーザー対策強化について、代引き注文したのに商品を受け取らないなど、悪質ユーザーの排除は店舗にとって重要なテーマだった。

「店舗からは『配送業者から情報をもらえば規制できるだろう』との声もあったが、それは個人情報なのでできない。店舗が通報しやすい仕組みを作ることで、例えば複数店舗から同一ユーザーに関する苦情があれば、不審ユーザーと定義することができる。『楽天は店舗は取り締まってもユーザーは全然取り締まらない』というような声が出ることもあるが、そうではないことをメッセージとして示したい」

「ここ数年、店舗の声を吸い上げる努力が弱かった部分はあると思う。RON会議室の刷新もその一環だが、店舗の声をきちんと取り入れていきたい」

――7月から象牙製品の販売を禁止した。

「グローバル戦略を考えてのものだ。確かに、日本では街中で象牙の印鑑を買えるのだが、その説明では世界的には納得してもらえないだろう」

――有名店舗が他の店舗をコンサルティングする企画「R―Nations」も2年目に入った。初年度、月商1000万円という目標を達成した店舗はどの程度だった。

「ほぼ半数はコミットラインを超えた。しかも、企画が終わってからも成長し続けている。ノウハウを得たことはもちろん、企画によるコミュニティーが生まれたことで、店長同士が刺激しあって伸びているのではないか」

――スーパーポイントアッププログラム(SPU)は流通額の伸びへの効果はあるか。

リテンション(既存客の維持)に効いている。SPUは楽天のヘビーユーザーならすぐ分かるが、ライトユーザーや新規ユーザーがメリットを理解するには時間がかかる。三木谷は漢方薬に例えているが、ようやく浸透してきたのではないか。ただ、新規ユーザーや会員ランクの低いユーザーに対する認知をいかに上げていくかは今後も課題となる」

通販新聞

「SHOPLIST」が天猫国際に出店。モール型で中国のファッション市場を開拓

9 years ago

クルーズが運営するファッションECモール「SHOPLIST.com by CROOZ」が8月4日、中国越境ECモール「天猫国際(Tmall Global)」に出店した。

ECモールである「天猫国際」のなかに、モール型通販サイトを開設。日本のアパレルメーカーやファッションブランドが手軽に中国市場に参入できるようにした。

クルーズによると、日本のモール型ファッション通販サイトが「天猫国際」に出店するのは初めて。連結子会社のワールドリンクを通じて中国市場に参入する。

クルーズが運営するファッションECモール「SHOPLIST.com by CROOZ」が中国越境ECモール「天猫国際(Tmall Global)」に出店

複数のファッションブランドのアイテムをまとめて購入できるのが特徴

日本のファッションブランドやメーカーは、天猫国際内の「SHOPLIST」に出店することで、日本語の管理画面から商品を登録し、SHOPLISTの物流センターに商品を納入することで越境ECを始めることができる。

出店者は「天猫国際」の出店審査、中国におけるプロモーション、越境物流などの業務は必要ない。

クルーズは「天猫国際」への出店を皮切りに、今後はファッション以外のジャンルも含め、中国市場を開拓するとしている。

「SHOPLIST.com by CROOZ」はレディースやメンズ、キッズまで、幅広いジャンルのファストファッションを販売している。複数のブランドの商品をまとめて購入できることが特徴。2012年7月にサービスを開始し、5年目となる2017年3月期の売上高は約190億円だった。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

斉藤由貴さんと今井絵理子さんの例に学ぶ「謝罪」「釈明」「クレーム対応」の極意 | 竹内謙礼の「成田からの手紙」

9 years ago

元ネット通販担当者、現在は経営コンサルタントの竹内謙礼です。このコーナーでは時事ネタをからネット通販に携わる経営者や責任者、担当者に“業務に役立つヒント”をお伝えしようと思います。

今回取り上げるのは、ちまたをにぎわせている不倫騒動。有名人の不倫問題がネットやテレビで騒がれています。「不倫騒動とECに何の関係が?」とお思いでしょうが、これを機に覚えておいていただきたいことがあるのです。

今、ネットニュースで話題になっている2トップは女優の斉藤由貴さんと、国会議員の今井絵理子さんの不倫問題。この2人が釈明時に発したのが下記のコメントです。

“一線を越えてはいけない”と思い、「きちんとけじめをつけてから考えましょう」と申し上げました。

─ 今井絵理子さん

きっと好意はあるから、手を出されたらはっとつなぐ的なことはあるんだと思います

─ 斉藤由貴さん

このコメントを知った人の多くが「こんなことを言わなきゃいいのに」と思っているのではないでしょうか。

案の定、この一言が火に油を注ぐことになり、テレビのコメンテーターにコテンパンに突っ込まれて、炎上が続いている状況です。

でも、釈明しなきゃいけない状況ってありますよね

今回は事例としてたまたま不倫騒動をピックアップしましたが、私たちもネットショップ運営やビジネスの交渉の現場において、苦しい言い訳をしなくてはいけないシーンに追い込まれることは多々あります

「クレームのメール対応で、余計なことを書いてしまってさらにお客様を怒らせる」

「電話で謝罪をしている時に、揚げ足を取られてお客様を怒らせる」

「取引先との交渉ごとで、言わなくてはいいことを言ってしまい、商談を台無しにする」

完全にこちら側に非がありるものの、それを認めてしまうともっと大変な状況に追い込まれる。そんな八方ふさがりの状況は、ビジネスの現場においてはむしろ“よくあるトラブル”と言ってももいいと思います。

私たちはただ不倫のゴシップ記事を楽しむだけでなく、今後の仕事のスキルアップにつながるようなノウハウを学んでいかなくてはいけません(学ぶにしては、ネタが下世話過ぎますが)。

人間は本音がポロリと出てしてしまうもの

人間は自分が不利な状況に追い込まれてしまうと、理性でどんなに自分の心を制御しようと思っても、どこかで“本音がポロリ”と出てしまうものです。

いくら「嘘をつこう」「この場はなんとか乗り切ろう」と思っても、人間は起きた事実や記憶、そして感情はパソコンのように完全に消去することができません。そのため、ミスを犯した出来事が言葉に結びついてしまい、発言やコメントで、ボロが出てしまうのです。

今回の不倫騒動で言えば、2人は「手をつないでしまった」という決定的な証拠を突き付けられたことが、釈明が苦しくなってしまったそもそもの要因でした。

2人は言い訳ができない状況に追い込まれていましたが、とはいえ、家族と仕事のためには認めるわけにもいかず、まさに八方ふさがりでした。そうすると、釈明時に「嘘をつく」という行為に走るしかなかったのでしょう。

しかし、結果的に今井絵理子さんの場合は「肉体関係がなかったことを強調しなくてはいけない」という思いがコメントに出てしまったと考えられ、“一線を越えてはいけない”という余計な言葉を発信することにつながってしまいました。

また、斉藤由貴さんの場合は、「好き」という感情を完全消去することができなかったために、“きっと好意はあるから手をつないでしまった”という、釈明なのか何なのかよくわからないコメントに結びついてしまったのだと思います。

苦しいときは「釈明のシナリオ」を作ろう

絶対的に自分の立場が苦しい状況での釈明しなければならない時は、“シナリオ”を作ることをおすすめします。

どのような質問を受けたら、どのような回答をするのか、頭の中でシミュレーションをするのではなく、実際に言葉をパソコンに打ち込んだりノートに書いたりして、文字に起こしてストーリーにします

文字として問題を可視化することで、状況を客観的に見直すことができたり、矛盾した回答を発見したりすることができたりするので、“本音がポロリ”を防げるようになります。

シナリオを第三者にチェックしてもらおう

そしてもう1つ大切なことは、この釈明のシナリオを第三者にチェックしてもらうことです。

自分の犯したミスというのは誰にも知られたくないのが普通です。できることなら人に知られたくないし、相談もしたくないというのが本音でしょう。

しかし、そのような内にこもった心理状況で問題を処理してしまうと、「自分は悪くない」という思いが全面に出てしまい、どうしても言い訳がましく、独りよがりの釈明になってしまう傾向にあります。そうならないためにも、作ったシナリオを同僚や上司にチェックしてもらうのです。

客観的なチェックが入った釈明シナリオさえあれば、心の準備ができているので、いざという時に言葉が口から出やすくなり、核心を突く質問をされても冷静に言葉を返すことができると思います。

その上で相手のメールに返信したり直接会って釈明したりして、できる限り、炎上を最小限にとどめることに努めた方が良いでしょう。

相手は「ポロリ」を待っている

今回の例で言えば、おそらく今井絵理子さんの場合、「早くコメントを発表しなくてはいけない」という焦りから、FAXという書面での釈明でありながら、不用意なコメントが飛び出してしまったのだと思います。

もしくは、あのコメントをチェックした人(もしくは考えた人)が、政治関連の人ではなく芸能関連の人だったために、あのような政治家としては不謹慎な釈明コメントになってしまったのかもしれません。

また、斉藤由貴さんの場合、釈明シナリオを作る時間がなかったために、記者会見で言葉が詰まったり、不用意な発言をしてしまったりして、苦戦を強いられたのではないでしょうか。

芸能記者も遊びで来ているわけではありませんし、どんな質問をすれば芸能人からセンセーショナルなコメントを引き出せるか、百戦錬磨の彼らは心得ているのだと思います。そういう現場に準備もせず無防備に飛び込んで行けば、餌食になってしまうのは当然のことと言えます。

同じようにビジネスの現場でも、釈明や言い訳が必要な場面では、相手は「決定的な発言ミスを引き出してやる!」と手ぐすねを引いて待っているわけです。そこに対抗するには、やはりシナリオをみっちり作って準備していく必要があると思います。

◇◇◇

釈明というのは、苦しくなれば苦しくなるほど、「早くこの状況から解放されたい」という気持ちが強くなり、思わず本音がポロリと出てきてしまうものです。それをいかに防ぐかが、ビジネスの現場では大切なことです。

今回の不倫騒動の渦中にある2人の有名人の事例から、本音がポロリと出ないためにはどうすればいいのか、真剣に考えてみる機会にしてみてはどうでしょうか。

竹内 謙礼

有限会社いろは 代表取締役

竹内 謙礼(たけうち・けんれい)

1970年生まれ。大学卒業後、出版社に勤めた後に観光牧場に転職。企画広報担当を経て2004年に経営コンサルタントとして独立。楽天市場、ビッダーズ等で多くのネットビジネスの受賞履歴あり。また、千葉文学賞等の小説、エッセイでも数々の受賞暦を持つ。

大企業、中小企業のコンサルティングはもちろん、サイドビジネスや起業に対しての販促、営業、人材教育のアドバイスを行い、特に実店舗のキャッチコピー制作とネットビジネスへのコンサルティングには定評がある。また、低価格の会員制コンサルティング「タケウチ商売繁盛研究会」の主宰として、180社近いコンサルティング指導を日々行っている。

販促、企画、会計、投資の書籍執筆の他、新聞や雑誌等でも連載を持っており、ラジオのパーソナリティとしても活躍。商工会議所や企業での講演、企業での人材教育等、経営コンサルタントとして精力的に活動している。NPO法人ドロップシッピング・コモンズ理事長。著書多数(詳しくはこちら

竹内 謙礼

スマホ広告を「意図的にクリックした」経験者は13%、「間違えてクリック」は約3割

9 years ago

消費者調査を手がけるマイボイスコムは8月3日、スマートフォン広告に接触したユーザーの行動に関する調査結果を公表した。

スマートフォン広告に接触したユーザーのうち、過去1年以内に広告を意図的にクリックした経験があるユーザーは全体の13.8%。一方、スマートフォンに広告が表示されないよう、対策を施しているユーザーは全体の15.6%を占めた。

直近1年間でスマートフォン広告が表示された際に行ったことを聞いたところ、「広告を閉じた」と回答したユーザーが37.7%で最も多かった。「広告の画像・動画やリンクを、間違えてクリックした」は32.1%。

消費者調査を手がけるマイボイスコムは、スマートフォン広告に接触したユーザーの行動に関する調査結果を公表

スマートフォンで広告が表示されたときの行動(直近1年以内)

広告20~30代は広告を間違えてクリックした比率が高く4~5割に達している。「その広告が表示されたWebサイト・アプリを見るのをやめた」は6.7%。

スマホ広告の内容を読むのは約3割

スマートフォン広告が表示された際、内容を読むユーザーは全体の28.3%。「だいたい読む」は1.9%、「興味があるものは読む」は26.4%だった。

消費者調査を手がけるマイボイスコムは、スマートフォン広告に接触したユーザーの行動に関する調査結果を公表

スマートフォン広告の内容閲読状況

どのような広告の内容を読んだか質問したところ、「興味がある商品・サービス・企業等」が31.4%で最も多い。「過去に、利用・購入したり、閲覧・検索したものに関連する広告」「キャンペーンやお得な情報がある」「印象に残る」「間違えてクリックした広告」はそれぞれ8~9%。

内容を読んだ広告のタイプは「画面の下部に常に表示される広告」が10.0%。「画面全体に表示される広告」「画面の上部に常に表示される広告」はそれぞれ約8%。

消費者調査を手がけるマイボイスコムは、スマートフォン広告に接触したユーザーの行動に関する調査結果を公表

直近1年間に表示されたスマートフォン広告(画像は編集部がキャプチャ)

アドブロックの利用率は15%

スマートフォンに広告が表示されないよう、対策を施しているユーザーは全体の15.6%。広告を表示しない方法は、「広告をブロック・非表示するアプリを利用」が6.1%、「Webブラウザの設定で、広告を非表示にしている」が5.8%。広告をブロックするアプリの利用率は20~30代の男性が10%強で他の年代より高い。

広告表示をブロックする動きをめぐっては、Googleなどが新たな動きを見せている。世界最大級のネット通販業界の専門誌「Internet Retailer」によると、グーグルは2018年初旬、特定サイトの広告を自動的にブロックする新しいChromeブラウザをリリースする予定

調査概要

  • 調査対象:「MyVoice」のアンケートモニター
  • 調査方法:インターネット調査(ネットリサーチ)
  • 調査時期:2017年7月1日~7月5日     
  • 回答者数:1万1042人
  • 調査機関:マイボイスコム株式会社

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

ファン育成と新規ユーザー開拓の両立を実現した北海道日本ハムファイターズのEC戦略

9 years ago

興行がメインのプロ野球球団において、ネット通販は関連グッズを販売する主要販路の1つ。収益への貢献のほか、野球に興味を持つ人の裾野拡大という役割も担う。

ただ、興行が中心のため、チケットを頻繁に購入するオフィシャルファンクラブ会員向けにECサイトが設計されている傾向があり、記念品など関連グッズを気軽に購入したい一般購入者、いわゆる“ライトユーザー”をいかにネット通販で開拓していくかが課題となっているようだ。

今回、オフィシャルファンクラブ会員も“ライトユーザー”も商品が購入しやすいECサイトを実現した北海道日本ハムファイターズを取材した。写真◎初瀬士朗(R-4photograph

“ライトユーザー”を開拓するために重要なネット通販

「Sports Community」を企業理念に掲げ、北海道地域の一員として地域社会との共生を図っているプロ野球チーム「北海道日本ハムファイターズ」。

チケット販売、試合運営、場内演出といった興行事業のほか、グッズ販売なども手がける。特にネット通販は、北海道以外の消費者へ商品を届ける大きなコミュニケーション手段として活用されている。

北海道日本ハムファイターズの柳下堅志氏(事業統轄本部コンシューマビジネス部マーチャンダイジンググループ グループ長)はこう言う。

ネット通販などWebサービスにも力を入れていかなければならないという認識があり、他のスポーツチームに比べても新しい取り組みを実施していると思う。

北海道は面積が広大で、道民であっても球場がある札幌市に足を運べない人も多い。そのため、ネット通販によるグッズ販売はファンとの貴重なコミュニケーション手段となっている。現在のネット通販売上の半分は北海道で、残りは道外。過去に東京に本拠地があった経緯もあり、本州では関東圏が多い。(柳下氏)

ファン育成と新規ユーザー開拓の両立を実現した北海道日本ハムファイターズのEC戦略 柳下堅志氏
柳下堅志氏(事業統轄本部コンシューマビジネス部マーチャンダイジンググループ グループ長)

北海道日本ハムファイターズがネット通販に力を入れているのには理由がある。

球団にとって球場でのグッズ物販は収益を伸ばす大きな販路。だが、札幌ドームは札幌市や道内企業が出資する第三セクターである「株式会社札幌ドーム」が運営・管理を担っている。そのため、北海道日本ハムファイターズは、札幌ドーム内で消費者に直接販売することができないジレンマを抱える。

ドーム内でのグッズ販売は、札幌ドームに商品を卸販売する流通形態。加えて、札幌ドームはサッカーJ1の北海道コンサドーレ札幌の本拠地ということもあり、すべての棚を野球グッズで埋めることは難しい。マーチャンダイジング(MD)の側面で一定の制限があるのだ。

そのため、北海道日本ハムファイターズが自社で自由に商品を販売できるオフィシャルショップ(札幌市内に2店舗)、そして、ネット通販は貴重な販路として位置付けられている。

ファン育成と新規ユーザー開拓の両立を実現した北海道日本ハムファイターズのEC戦略
ECサイトは会員および一般購入者を含めたファンとのコミュニケーションを図る重要なWebサービスと位置付けている

課題はファンクラブ会員以外が簡単に利用できる環境作り

北海道日本ハムファイターズといえば、中田翔選手、大谷翔平選手などの人気選手を抱え、過去14年で5度のリーグ優勝、日本シリーズで2度の優勝を誇る地元密着型の人気球団。だが、野球界全体が抱える構造的な問題に危機感を抱いている。柳下氏はこう話す。

チケットを購入して球場に足を運ぶようなファンは高齢者層が多くなっているのが実情。プロ野球界としても、北海道日本ハムファイターズとしても若いファンを増やしていかなければならないという課題を抱えている。

しかし、いきなり球場に足を運んで試合を観戦したり、ファンクラブに入会してもらうのはなかなか難しい。グッズ販売をきっかけに、北海道日本ハムファイターズに興味を持ってもらい、ファンの裾野を広げていかなければならないと考えている。(柳下氏)

野球人口は10年ほど前から減少傾向をたどっているとされており、女性ファン向けの催しなど、北海道日本ハムファイターズは興行面で策を講じている。

ネット通販などの物販もしかり。

過去を振り返るとユニフォームやロケット風船などの販売がメインだったが、時代は変わり、日用品として利用できるグッズの企画・開発などを進めている。若い人でも気軽に北海道日本ハムファイターズに接触できる機会を増やしていこうと考えている。(柳下氏)

たとえば、全選手をそろえたグッズの販売はネット通販の強みを生かした販売施策の1つ。「すぐにほしい」という商品特性ではないため、受注発注の形式を採用し、全選手のグッズを販売。ある特定の日に活躍した選手、記録を残した選手、特定選手のグッズがほしいといったニーズにはネット通販の強みを生かして対応する。

また、「ファイターズ北海道クラフトシリーズ」という、北海道でモノ作りをしている企業や職人とコラボレーションし、オリジナル製品を販売する取り組みも始めている。

関連グッズのほか、“北海道ならでは”といった製品作りなどのMD施策を進める理由を、斉藤純哉氏(事業統轄本部コンシューマビジネス部マーチャンダイジンググループ)はこう説明する。

北海道日本ハムファイターズに興味を持ったライトユーザーは、チケットかグッズのどちらかを購入する。入り口として入りやすいのはやっぱりグッズ。北海道日本ハムファイターズと触れ合うきっかけをECサイトで作っていきたい。(斉藤氏)

ファン育成と新規ユーザー開拓の両立を実現した北海道日本ハムファイターズのEC戦略 斉藤純哉氏
ネット通販を担当する斉藤純哉氏(事業統轄本部コンシューマビジネス部マーチャンダイジンググループ)

一般購入者のネット購入を「Amazon Pay」で促進する

ECサイトの運営を担当する斉藤氏は、オフィシャルショップの店頭スタッフから、Webデザイナーに転身した経歴の持ち主。「実店舗でもやっていることをECサイトにも応用できれば、ライトユーザーがもっと商品を購入してくれるのではないか」。斉藤氏はこう考え続けてきた。

北海道日本ハムファイターズのECサイトは、オフィシャルファンクラブ会員の買いやすさを優先した設計になっている。オフィシャルファンクラブ会員のデータベースと連携し、ファンクラブ会員番号、パスワードを入力すると、個人情報を入力せずに商品を購入することができる仕組みを採用している。

一方、オフィシャルファンクラブ会員以外の一般購入者は都度、個人情報を入力しなければならない。そのため、「ストレスがたまる設計になっていた」(斉藤氏)。商品購入率、いわゆる転換率アップのためには、一般購入者の買い物でも購入プロセスを簡素化することが重要だと考えた斉藤氏。そこで目を付けたのが、Amazonが提供するオンライン決済サービス「Amazon Payだった。

スポーツ球団がネット通販をやる意味は、感動を商品化してお届けすること。たとえば2000本安打を達成した打者の記念品や初勝利をあげた投手の記念品などがそれにあたる。その感動を一般購入者も簡単に共有できる仕組みが必要だと思っていた。(斉藤氏)

ファン育成と新規ユーザー開拓の両立を実現した北海道日本ハムファイターズのEC戦略 「Amazon Pay」などを使った買い物フロー
買い物カゴに進むと、オフィシャルファンクラブ会員の情報、もしくはAmazon IDを使った買い物方法を提案(なお、ファンクラブ会員でなくAmazon IDも持っていない人による一般購入の場合は画面右下で買い物手続きを進めるようにしている)

「Amazon Pay」の特徴は、総合オンラインストア「Amazon.co.jp」のアカウントでログインすることができ、そのアカウントに登録している配送先住所やクレジットカード情報などを利用することで入力の手間を減らし、手軽に購入が完了できること。

「Amazon Pay」を導入したECサイトでは、「Amazon.co.jp」のアカウントを使って最短2ステップで商品を購入できるようになるため、カート離脱率の改善、コンバージョン率の向上、新規会員登録の促進につなげることができると期待されている。

北海道日本ハムファイターズは2017年3月、ECサイトを刷新し、「Amazon Pay」も導入した。

まだ導入から数か月だが、ライトユーザーの買い物の利便性をあげる1つの策として効果が出てきている。現在、ファンクラブ会員以外の一般購入者による商品購入のうち、3~4割が「Amazon Pay」経由で購入。これまで商品を購入していなかった新規ユーザーが増えている。(斉藤氏)

2016年4月度と2017年4月度の購入件数を比較すると、全体では前年同月比37%増。そのうち、オフィシャルファンクラブ会員による商品購入は前年同月比20%増で、会員以外の一般購入者は82%増。一般購入者の商品購入では、「Amazon Pay」以外での決済が前年同月比32%増だったため、「Amazon Pay」による決済が購入件数の増加に大きく寄与していると考えられる。

ファン育成と新規ユーザー開拓の両立を実現した北海道日本ハムファイターズのEC戦略 柳下氏と斉藤氏
柳下氏と斉藤氏。会議室には北海道移転後の監督として活躍したトレイ・ヒルマン氏のユニフォームが飾られていた

セキュリティリスクの軽減、安心・安全も「Amazon Pay」導入の決め手

「Amazon Pay」の決済手数料は4%(物販の場合)。3%台の決済サービスなどと比べて、手数料だけを見た一部の人からは「割高」という声もある。手数料を含めて、「Amazon Pay」の導入の決め手となった理由を改めて斉藤氏に尋ねてみたところ、次のような回答が返ってきた。

導入を決めた大きな理由は3つ。1つ目は会員以外の一般購入者の利便性向上だ。

2つ目は明瞭な価格体系。初期や月額などの管理費用、トランザクション処理費用などが発生するケースと比較すると、「Amazon Pay」は一律4%なのでわかりやすい。

3つ目はセキュリティリスクの軽減と安心・安全の訴求。ネット通販は顧客情報の漏えいリスクがつきまとう。Amazonはグローバルで事業を展開しているネット通販企業。事業者としては安心して、決済をお任せできる。

消費者から見た場合、北海道日本ハムファイターズのECサイトに「Amazon」のボタンがあっても「え? なんだこれ?」とはならないと思う。逆に、「Amazonのアカウントを利用して買い物できるんだ」と、安心して使ってもらえるはず。事実、“ライトユーザー”の利用が増えているのはこうした効果の現れだろう。(柳下氏)

ちなみに、「Amazon Pay」で購入しているユーザーの内訳を見ると、北海道在住のユーザーは2割。購入金額などの購入ステータスに応じてチケット割引といった会員優遇策があるファンクラブの会員が「Amazon Pay」で購入している割合は低いとみている。

斉藤氏によると、2016年までの客単価は7000円台。2017年は6000円台に下がった。だが、悲観的ではない。「新規ユーザーの購入が増えたことによる影響であり、注文件数全体は伸びている。客単価はファンクラブ会員などのコアユーザーが増えれば上がっていく。まずは、一般購入者による商品購入を確実に増やしていくことが重要だと思っている」と斉藤氏は説明する。

「Amazon Pay」の導入で、北海道日本ハムファイターズに興味を持つ一般購入者による商品購入が大きく増加していることについて、柳下氏はこうまとめた。「Amazon Payを使って買い物をする人は、Amazonのアカウントでログインすれば文字を入力する必要がない。クリックだけで買い物ができる。これは便利

北海道日本ハムファイターズがネット通販を通じてめざすこと

北海道日本ハムファイターズが所属するパシフィック・リーグはWebを使ったマーケティング活動に積極的。たとえば、各球団のWebサイトはデザインテンプレートなどが統一されるなど、共通のCMSで運用されている。

これは、パシフィックリーグマーケティングというパシフィック・リーグの各球団がお金を出し合って設立した共同出資会社が運営やマーケティングなどを取りまとめているためだという。

パシフィックリーグマーケティングによるパ・リーグ全試合ライブ動画配信サービス「パ・リーグTV」など、「まとまるところはまとまり、競争するところは互いに切磋琢磨する。パ・リーグ自体にも挑戦しやすい雰囲気がある。」と柳下氏は言う。

ネット通販では現在、道内購入者の85%がファンクラブ会員。一方、ネット通販を利用する人全体の5割は道外ユーザー。柳下氏・斉藤氏は次のようにインタビューを締めくくった。

ファンクラブに加入はしていないものの、ファイターズは好きという方も多い。購入ハードルを下げ、道外ユーザーも買い物がしやすい環境を作っていきたい。そのためにも、常に新しいことに挑戦していきたいと思っている。

ファン育成と新規ユーザー開拓の両立を実現した北海道日本ハムファイターズのEC戦略
取材に応じてくださった柳下氏(写真右)と斉藤氏 事務所のエントランスで写真撮影

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販・ECに関する業界新聞の編集記者、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、現在に至る。EC業界に関わること約13年。日々勉強中。

瀧川 正実

「Yahoo!ショッピング」にお葬式サービスのみんれびが出店

9 years ago

低価格の葬儀や僧侶手配サービスなどを手がける、みんれびは8月3日、「Yahoo!ショッピング」に出店した。各種葬儀プランの相談窓口を開設したほか、僧侶手配サービスのチケットを販売する。

将来的な葬儀サービスの販路拡大を見越し、まずは相談窓口を開設。みんれびによると、「Yahoo!ショッピング」に葬儀関連の役務サービス事業者が出店するのは初めて。

みんれびはインターネットで依頼できる定額制の葬式「シンプルなお葬式」や、法事や法要に僧侶を手配する「お坊さん便」などのサービスを手がけている。

「Yahoo!ショッピング」への出店を機に、「シンプルなお葬式」における最安値の新プラン「シンプルな直葬」を開始した。

「シンプルな直送」の価格は税込13万3000円。遺体を葬儀社にて最大3日間、安置した後、通夜や告別式は行わずに火葬する。遺影写真、枕飾り、花束などは顧客の希望に応じてオプションで提供する。

低価格の葬儀や僧侶手配サービスなどを手がける、みんれびは「Yahoo!ショッピング」に出店

「Yahoo!ショッピング」で初の葬儀関連の役務サービスという(画像は編集部がキャプチャ)

みんれびは2015年12月、Amazonに出店している。

「Yahoo!ショッピング」は家事代行やリフォームなど「役務サービス」の取り扱いを2017年夏に開始。市場規模が5兆円以上とされるサービス系分野を強化している。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

国内ECシェアトップはアマゾン/通販・EC売上ランキング2017年夏版【今週のアクセスランキング】 | 週間人気記事ランキング

9 years ago

JETROの調査によると日本のEC市場における企業別のシェアはAmazonが20.2%でトップでした。3位は通販新聞の「通販・通教売上高ランキング調査」の最新版です。

  1. 国内ECシェアのトップはAmazonで楽天は2位、大手モール3社で約5割【JETRO報告書】

    tweet43はてなブックマークに追加

    日本貿易振興機構が発表した報告書によると、EC市場におけるアマゾンと楽天のシェアはそれぞれ約20%、ヤフーは約9%

    2017/8/2
  2. ファッションECに来ている+これから来るテクノロジーまとめ

    tweet31はてなブックマークに追加

    テクノロジーがファッションECに起こしている変化とは

    2017/7/31
  3. 【最新】通販・EC売上ランキングまとめ2017年夏版~300社の合計売上は約6.5兆円

    tweet15はてなブックマークに追加

    上位300社の合計売上高は6兆5806億円で、伸び率は2016年同時期の調査と比べ6.4%増

    2017/8/1
  4. ニトリのEC売上高(1Q)は25%増の75億円、EC化率は5%台に

    ECサイトに家具のコーディネート画像を増やし、ライフスタイルの提案を強化している

    2017/7/28
  5. 佐川急便も個人向け宅配便の料金を値上げへ

    取扱荷物の増加や配送現場の人手不足など、急激な事業環境の変化に伴うコスト上昇に対するのが理由

    2017/7/28
  6. なんでセミナー講師や連載を積極的に引き受けるの? メガネスーパー・川添さんに聞く

    登壇や取材を受けると「交流のネットワークが広がったり、事業者同士の事例を深く聞けることができるようになる」

    2017/8/2
  7. 動画広告で最も印象に残るのはタイムライン上の「SNS広告」、2割が「覚えている」

    マクロミルとデジタルインファクトの調査によると、SNSのタイムラインに表示される動画広告の内容を覚えているのは約2割

    2017/8/1
  8. 投資情報サイトに不正アクセスでカード情報約1万件漏えいか、セキュリティコードも

    流出したカード情報は9822件。カード番号、カード名義人の氏名、有効期限、セキュリティコードも含まれる

    2017/7/28
  9. 大手にも負けないECのバックヤード業務を作るために必要な3つの視点

    現場の声だけを聞いていては顧客のニーズを満たすことができず、顧客だけを見てもバックヤードの現場の疲弊を招いてしまう

    2017/7/28
  10. ECは買い物時間の節約に効果あり。最大で年間274時間、利用頻度が高いほど節約効果

    EC利用者1人あたり平均で年間36時間の節約効果がみられた

    2017/7/31

    ※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

    uchiya-m

    メーカーや卸がBtoCのネット通販を始める際に気を付けるべきシステムの落とし穴 | いつも.のECコンサルタントが明かす、売り上げアップにつながるEC最新情報

    9 years ago

    これまでBtoBで事業を行ってきたメーカーや卸の企業様がBtoCに進出した際に陥りがちなシステムの落とし穴を紹介しましょう。

    失敗するBtoC ECの多くが「BtoB」の業務フローを踏襲

    BtoBで事業を行ってきた多くの企業では、規模の大きさから自社で基幹システムを持っていることが多く、そのシステムをそのままBtoC ECでも使用するケースが多く見られます。

    BtoBでは、お客さまによって掛け率を確認して決済を行ったり、どこの会社にまとめて配送するのかなど、「特定のお客さまに対して、お客さまごとに異なる値段で、お客さまごとに個別の納品方法、決済方法で商品を売る」形態です。

    しかし、BtoCのECとなると、「不特定多数のお客さまに商品を売る」こととなり、基本は「オーダーに対して誰にでも同じ値段で同じ待遇で商品を売る」形態が基本となります。

    ただし、顔も見た事も話をしたことも無い人がお客さまとなるため、送り先の住所に間違いがないか、カートで入力された個人のクレジットカードが使えるのかといった受注ごとの確認作業が重要となります。

    またBtoBの営業、特にルート営業などにおいては、在庫を確認することがお客さまとのコミュニケーションとなっている場合がありますが、BtoCの場合は「在庫はサイト表記上の通りに存在していて、期限通りに出荷をすることが当たり前」となります。

    在庫を確認することに時間を費やして発送できなくなると、お客さまの不信につながりません。ECではオーダーに対して自動で正確に商品を引き当てること、在庫数は瞬時に最新の状態に更新されることがとても重要となります。

    受注決済~売り上がるまでの流れが「BtoB」と「BtoC EC」はそもそも違うので、基幹システムがマッチしていません。そのため、「基幹システムで対応できない業務を手動で対応する」といったことが発生してしまうのです。

    メーカーや卸がBtoCのECを始める際に気を付けるべきシステムの落とし穴
    受注決済~売り上がるまでの流れが「BtoB」と「BtoC EC」はそもそも大きく異なる

    事例:「BtoC」に進出したが、「BtoB」の業務フローのままで対応し、売り上げが伸び悩んでしまった企業

    「BtoB」の業務フローのままで進んでしまうと、日々積み重なる売り上げと顧客数に、何とか手動で対応していくことになりますが……実際のところ、売り上げが伸びず、何が問題なのかがわからないといった事態が起こっています

    ある企業の例ですが、「出荷が1日10件しかできない」「物流倉庫に問題があると報告があがった」ということで調査したところ、物流倉庫側には問題は見つかりませんでした。

    むしろ「出荷指示が来ないし遅い」と倉庫側は言っています。実際には物流倉庫側の問題ではなく、受注から出荷までの業務フロー、基幹システムとのアンマッチに見えない課題が多く見つかりました

    その課題とは、これまで通りのBtoB業務フローをBtoCにも踏襲しているため、数多くの手作業に追われ、さらに各部署の基幹システムにお伺いを立てる必要があり、BtoC ECの件数に対応できるものではなかったのです。

    カートに注文が入ると、まず売上伝票を手動で作成、経理提出用に印刷までして、ECサイトの在庫は「前日のデータ」のため、正確な在庫は倉庫に問合せないと分からず、全注文分の在庫を電話で確認します。

    在庫があった場合、お客さまにようやく「注文受付」のメールが送信できてやっとお客さまに取引完了を約束できますが、業務はこれだけでは終わりません。

    送り状や納品書も、手動で作成・発行して倉庫に郵送します。なぜなら、倉庫にはカートの受注データをそのまま取り込んで帳票するシステムがないため、「電話で情報を交換するよりは確実だ」「FAXで送ると文字が霞んでミスになる」「メールは倉庫業務担当がPCを所持していないので、見れないため効率が悪い」といった理由です。

    また、普段は送り主をショップ名にしますが、送り主と送り先が異なる場合は送り主情報を表記する、といったBtoC特有の商習慣もさらに業務を難しくしています。

    ようやく出荷指示を出すのですが、出荷後には基幹システムの売上伝票の数字やステータス更新を行い、やっと1取引が終了。ただでさえ煩雑な手作業が多い上に、各部署の基幹システムにお伺いを立てることが多すぎて、1日10件程度の対応がやっとという状況だったのです。

    たとえば、BtoBでは売上伝票を起票する際に「顧客台帳」の登録の有無を確認する場合が多く存在しますが、ECは不特定多数のお客さまに商品を買ってもらうので、そもそも顧客名簿を参照していません。

    ほとんどのお客さまが新規ですから、こういった場合にいちいち顧客台帳に新規顧客として住所や電話番号を登録すること自体が手間となり、決済方法などは買い物ごと異なることも珍しくありません。そもそも、登録事自体が無意味だったりします。これは受注処理の担当者の大きな負担となります。

    また、入出金もお客さまごとに確認したりしません。決済代行会社や運送会社からの決められた期間の入金を一括確認するようになっています。納品後にお客さまごとに入金を確認して催促する行為自体がそもそもありません。経理担当者の大きな負担となりますよね。

    こうした課題は、「業態や基幹システム的に仕方がない」と放置されていることが多いのですが、実際のところ受注管理システムを導入することでほとんどの業務を数万円以内で自動化することが可能だったりします。

    「基幹システム+EC受注管理システム」という組み合せはもはやデファクトスタンダードとなりつつあり、売上/評価につながらない業務をなくそうと日々進化が進んでいます。

    受注後に在庫を自動で引き当て、一括で納品書や送り状を帳票できるのがECの標準業務です。それでも「うちは無理だ」と思われる人もいるでしょう。

    ECという販売チャネルを「1つのお店」「1人の顧客」「1つの銀行口座」と仮定し、基幹システムとの連携を想像するとできないことではないイメージできるのではないでしょうか。

    幅広い視野を持つことで見つかる問題の本質

    通常であれば上記の事例ような課題はすぐに発見できそうなものなのですが、規模が大きな会社になればなるほど、原因の究明が難しくなります。多くの部署でそれぞれ責任者を置いているため、各部署の都合や些細な見落としが原因となり、問題が表層化してこないということが多くあります。

    「なぜかうまくいかない」という状況を打破するためには、幅広い視野を持つ外部の目をあえて入れることで一気に解決できる可能性があります。

    株式会社いつも.

    Eコマースビジネス支援に特化し、成功に必要なコンサルティング、集客、構築・制作、販売、CRM、物流、カスタマー対応までを一社完結で提供。

    現在、国内最大規模となる7700社以上の企業(2016年6月時点)とサポート実績があります。約4年前から米国Eコマースの成功事例や情報を研究する専門部署(EC未来研究所)を設け、情報収集と発信を実施。そこから日本流のスマートフォン、ソーシャル、O2O、フルフィルメント、CRMなどのコンサルティングも提供している。

    株式会社いつも.

    人工知能がSNSの人気ハッシュタグを考案、ECサイトのCVR向上にも期待

    9 years ago

    国立研究開発法人科学技術振興機構は8月1日、InstagramやTwitterなどソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)で拡散されやすいハッシュタグを人工知能が考案する新たな技術を開発したと発表した。

    SNS上に存在するハッシュタグを拾い上げ、コンテンツの人気度(閲覧数やいいね!の数)に影響を与える強さなどを数値化。人気度を向上させるために、効果的なハッシュタグを推薦するというもの。

    国立研究開発法人科学技術振興機構はInstagramやTwitterなどソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)で拡散されやすいハッシュタグを人工知能が考案する新たな技術を開発

    各種推薦手法によって付けられたタグの例(赤枠内はAIが付けたタグ)

    人口知能が推薦したハッシュタグを約2000枚の画像に付けてSNSに投稿したところ、10日間で人が付けたハッシュタグだけを用いた場合と比較して約2倍の閲覧数を獲得したという。

    国立研究開発法人科学技術振興機構はInstagramやTwitterなどソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)で拡散されやすいハッシュタグを人工知能が考案する新たな技術を開発

    SNSに投稿してから10日間の平均閲覧数推移

    画像や映像の中身とマッチした正しいハッシュタグが推薦されることを、約1500人の主観評価によって検証済み。人気度の計算は数秒で終わるため、毎日新しいハッシュタグを推薦することも可能。

    この技術を応用することで、SNS上で商品やサービスを効果的にプロモーションするハッシュタグを創出し、将来的にはECサイトのクリック率向上や、ニュース配信における印象的なヘッドラインの作成支援などが可能になるとしている。

    この研究成果は、8月19日から開催される「The 26th International Joint Conference on Artificial Intelligence」にて発表する。

    国立研究開発法人科学技術振興機構はInstagramやTwitterなどソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)で拡散されやすいハッシュタグを人工知能が考案する新たな技術を開発

    ハッシュタグのスコアを計算するグラフの概念図
    人気度の高い画像、人気度への寄与度の大きいタグが大きく表示される

    渡部 和章

    ライトプロ株式会社 代表取締役

    渡部 和章(わたなべ・かずあき)

    新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

    趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

    渡部 和章

    配送で付加価値を提供する「LOHACO」。ダンボール回収や置き場所指定など開始

    9 years ago

    アスクルは8月2日、日用品ECサイト「LOHACO(ロハコ)」の配送サービスを都内や大阪府内の一部地域で拡充した。

    独自の配送サービス「Happy On Time(ハッピーオンタイム)」をリニューアルし、①商品の置き場所指定②段ボールの回収③配達直前の電話連絡④宅配ボックスでの受け取り――の4サービスを追加。配送の付加価値を高め、利便性の向上と再配達削減をめざす。

    「Happy On Time」は午前6時から深夜0時まで、1~2時間刻みで配達時間を指定できるサービス。到着時間を事前に30分幅で通知するほか、到着10分前にもアプリのプッシュ通知で連絡する。

    また、配達1時間前から、アプリやWebサイト上の地図で配送ドライバーの現在位置を確認できるようにするなど、荷物を受け取りやすくするためのさまざまな機能を提供している。

    こうした機能に加え、以下の4機能を追加した。

    1. 商品の置き場所を指定

    顧客が荷物を対面で受け取れない場合、「玄関扉の前」「車庫」「物置の中」「裏口・勝手口扉の前」のなかから配達場所を指定できるようにした。配送ドライバーは配達完了後、モバイル端末で荷物を撮影する。顧客は「LOHACO」のアプリやウェブサイトでその写真を閲覧し、荷物が到着したことを確認できる。

    日用品ECサイト「LOHACO(ロハコ)」の配送サービスを拡充、「Happy On Time(ハッピーオンタイム)」をリニューアルし商品の置き場所指定機能を追加

    商品の置き場所を指定できる機能

    2. ダンボールを回収

    商品を配達するために訪問した配送ドライバーが、「LOHACO」の梱包用ダンボールや紙袋を対面で回収する。回収の対象となるのは、回収時以前に注文した商品の段ボールや紙袋。

    日用品ECサイト「LOHACO(ロハコ)」の配送サービスを拡充、「Happy On Time(ハッピーオンタイム)」をリニューアルし、ダンボール回収機能を追加

    ダンボール回収機能

    3. 配達直前に電話連絡

    配送ドライバーが配達先に到着後、顧客に電話をかけてから商品を届ける。単身世帯の女性などが防犯の観点から、不意打ち的な訪問者との対面を拒む場合があることなどに対応した。

    日用品ECサイト「LOHACO(ロハコ)」の配送サービスを拡充、「Happy On Time(ハッピーオンタイム)」をリニューアルし、「お届け直前に電話をもらう」機能を追加

    「お届け直前に電話をもらう」機能

    4. 宅配ボックスでの受け取り

    荷物の受け取り場所として宅配ボックスを指定できるようにした。従来は顧客が不在の場合で、一定重量内の荷物に限り宅配ボックスを利用していた。

    日用品ECサイト「LOHACO(ロハコ)」の配送サービスを拡充、「Happy On Time(ハッピーオンタイム)」をリニューアルし、「宅配ボックスで受け取る」機能を追加

    「宅配ボックスで受け取る」機能

    「Happy On Time」は現在、東京10区(千代田区、中央区、港区、江東区、世田谷区、渋谷区、品川区、目黒区、大田区、新宿区)と大阪9区(大阪市北区、福島区、此花区、西区、中央区、旭区、都島区、鶴見区、城東区)で展開している。

    再配達削減に効果を発揮しており、2017年6月と7月の不在率は2.5%にとどまったという。

    渡部 和章

    ライトプロ株式会社 代表取締役

    渡部 和章(わたなべ・かずあき)

    新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

    趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

    渡部 和章

    【アマゾン分析】日本の流通額は1.9億ドルなど、5指標からわかるプライムデーの実績 | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

    9 years ago

    Amazon(アマゾン)はPrime Day(プライムデー)で、2016年比約60%増となる約24億1000万ドル相当の商品を売り上げました。

    プライム会員を増やすために始めたプライムデー

    3度目の開催となるプライムデーが終了し、インターネットリテイラー社はプライムデーがアマゾンの強力な施策になったと分析しています。

    アマゾンはプライムデーにおける売り上げ(編注:今回の記事では、マーケットプレイス経由の取引額も含む数値を売り上げとしています。アマゾンは、直販による売り上げに加え、第三者が販売した商品の売上手数料を売り上げとするマーケットプレイス型ビジネスも展開しています)を公表していませんが、前年比で60%上昇したと発表。アマゾンにとって単日売上として過去最大となる数値を記録した日になりました。

    インターネットリテイラー社は、アマゾンの発表と業界データを参考に、プライムデーの流通額などのイベント規模を試算しました。

    7月11日まで30時間にわたって開催されたプライムデーで、アマゾンは約24億1000万ドルもの商品を販売しました。インターネットリテイラー社の試算によると、その額は通常時の単日売上の約325%増です。

    アマゾンの競合もアマゾン内のマーケットプレイスで販売している事業者も、無視できない一大イベントとなっています。

    プラムデーは、競合他社にとっては驚異の施策です。アマゾンがプライムデーを始めたのはプライム会員を増やすため。リサーチ会社のConsumer Intelligence Research Partners (CIRP)によると、全米のプライム会員数は6月末時点で約8500万人。前年の6300万人から34.9%上昇しています。CIRPのデータは、4月から6月の期間、アマゾンで商品を購入したアメリカ人500人を対象に行われた調査を元にしたものです。

    プライム会員は注文から2日以内の配送無料、音楽、映画、テレビ番組のストリーミングサービスなど、さまざまなプライム特典に親しんでいます。そのため、競合他社にとってプライム会員の数が増加するほど、アマゾンに対抗すること難しくなっています。

    今回、5つの軸でプライムデーを分析しました。リサーチ会社のSlice Intelligence社,マーケティングオートメーションプラットフォームの提供を手がけるConnexity社の一部門で消費者分析などを行うHitwise社、Adobe Digital Insights(アドビが提供するレポートなどをまとめたWebサイト)、アクセス解析ツールの「Similar Web」、消費者調査などのBizrate Insights社、調査会社Market Track社の一部門である360pi社、eコマースのデータ分析などを手がけるOne Click Retail社、検索エンジンマーケティングのAdGooroo社、マーケティング分析プラットフォームのJumpshot社によるリサーチや、データを利用して分析しています。

    1.プライムデーの売り上げ 2015年〜2017年

    2015年9億ドル、2016年15億2000万ドル、2017年24億1000万ドル
    プライムデーの売上
    出典:インターネットリテイラー社
    黒丸:全米での売り上げ オレンジ丸:海外での売り上げ(2015年は全米が7億ドル、海外が2億4000万ドル。2016年は米国が11億5000万ドル、海外が3億7000万ドル。2017年は米国が15億6000万ドル、海外が8億2500万ドル) *売り上げにはマーケットプレイス経由の取引額も含まれています。

    全米と海外の売り上げ比較 
    出典:インターネットリテイラー社

    2017年のプライムデーでは、これまでとは異なる取り組みも展開されました。2016年までは24時間だった開催期間を30時間に延長。また、プライム会員を獲得するため、7月11日のプライムデーまでにプライムデーにも劣らない割引サービスを提供しました。

    たとえば7月8日〜11日の間、プライム会員向けサービスのPrime Now(プライムナウ)で提供している2時間以内の配送サービスで、対象となっている商品(アイスクリームからお酒まで)すべてに割引を適用しました。7月5日にスタートし、アマゾンブックス内でも大型割引を実施。プライム会員の獲得を進めました。

    2.世界中で行われているキャンペーンイベントとプライムデーの比較

    1.	アリババ独身の日2016年(11月11日):178億ドルサイバーマンデー2016年(11月28日):34億5000万ドルブラックフライデー2016年(11月25日):33億4,000万ドルアマゾンプライムデー2017年(7月11日):24億1000万ドルJD.comのショッピングフェスティバル(6月18日):9億8800万ドル*JD.comのショッピングフェスティバルは、6月1日〜18日に開催。同社の発表では、18日間の売り上げが176億円であることから、インターネットリテイラーが単日売上を推計した。

    出典:Adobe Digital Insights社、各社の発表、インターネットリテイラー社

    プライムデーの売上高は、全米のホリデーキャンペーンである「サイバーマンデー」「ブラックフライデー」とはそれほど差はありません。しかし、中国の巨大オンラインマーケットプレイスのアリババグループとは大きな開きがあります。アリババが2016年11月11日に開催した「独身の日」キャンペーンでは、約180億ドルの売り上げがありました。

    3.マーケットプレイスとアマゾン直販の売り上げ比較

    マーケットプレイスとアマゾン直販の売り上げシェアオレンジ丸:マーケットプレイス 黒丸:アマゾン直販
    マーケットプレイスとアマゾン直販の売り上げシェア
    出典:インターネットリテイラー社

    アマゾンの発表によると、2017年に実施したプライムデーのマーケットプレイス経由の売り上げは、2016年に記録した2000億ドルの2倍にあたる4000億ドルでした。

    この数字からわかるのは、プライムデーの売り上げはアマゾンの直販が占める割合が大きいということ。たとえば、2016年のプライムデーでは、ベストセラー123商品のうち、122商品がアマゾンの直販が手がける商品でした。

    4.プライムデー国別売上

    海外でのプライムデー売り上げ黄色:米国 15億6000万ドル黒:ドイツ 2億7500万ドルオレンジ:その他海外 2億1000万ドル青:日本 1億9500万ドル紺:イギリス 1億7000万ドル*アマゾンの年次報告に記載されている国ごとの売り上げを元に推計。出典はインターネットリテイラー社
    海外でのプライムデー売り上げ
    出典:インターネットリテイラー社

    アマゾンはプライムデーを展開する国を、2016年の10か国から、2017年は13か国に拡大。米国、イギリス、スペイン、メキシコ、日本、イタリア、インド、ドイツ、フランス、中国、カナダ、ベルギー、オーストリアでプライムデーを開催しました。売上高は、各国での売上比率から試算したものです。

    5. プライムデーで買い物した人が購入した商品

    2017年のプライムデーで購入されたトップカテゴリー(各カテゴリーの商品を購入したプライムデー利用者の割合)家電製品:26.1%アパレル・アクセサリー(靴とバッグ含む):23.1%美容・パーソナルケアグッズ:19.8%アマゾンハードウェアデバイス(Echo, Fire, Kindle, Dotなど):16.8%家具・インテリア:14.2%本・音楽・ビデオ:13.2%家事用グッズ(トイレットペーパー、清掃用品など):11.2%おもちゃ・スポーツグッズ:10.2%ハードウェア・DIY向け製品:8.9%食品:6.9%ギフト:4.3%ジュエリー:2.3%
    2017年のプライムデーで購入されたトップカテゴリー(各カテゴリーの商品を購入したプライムデー利用者の割合)
    出典:インターネットリテイラー社調査。Bizrate Insights社の協力のもと、プライムデー翌日に1393人のオンライン通販利用者対象に調査を実施

    インターネットリテイラー社とBizrate社が共同で行った独自調査によると、オンライン通販利用者の約21.8%がプライムデーにアマゾンで商品を購入。購入者数は、2016年比で14.9%上昇しました。

    Internet RETAILER

    世界最大級のネット通販業界の専門誌「Internet Retailer」は、雑誌のほか、Web媒体、メールマガジンなどを運営。Vertical Web Media社が運営を手がけている。

    Eコマースの戦略に関し、デイリーニュース、解説記事、研究記事、電子商取引におけるグローバルリーダーをランク付けする分析レポートなどを発行している。

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    顧客満足度の高いECサイトは「ヨドバシ.com」が4年連続1位。顧客期待が高いのは「通販生活」

    9 years ago

    通販サイトの顧客満足度1位は4年連続で「ヨドバシ.com」――。

    公益財団法人日本生産性本部は8月1日、国内の企業やブランドを対象とした顧客満足度調査「2017年度 JCSI(日本版顧客満足度指数)」を公表した。通信販売部門では「ヨドバシ.com」が4年連続で1位を獲得。顧客満足度の2位は「オルビス」、3位は「Joshin web」だった。

    通販サイトを利用した消費者が、その企業やブランドに対して感じた満足の度合いを数値化した結果、ヨドバシは83.0点を獲得した。

    ヨドバシは「顧客満足」のほか、「知覚品質」「知覚価値」「推奨意向」「ロイヤルティ」の4項目でもトップ。

    サービスを利用する際に、その企業やブランドに対して利用者が事前に抱いている印象や期待などを指標化した「顧客期待」の1位は「通販生活」だった。

    公益財団法人日本生産性本部が公表した顧客満足度調査「2017年度 JCSI(日本版顧客満足度指数)」で、通信販売部門では「ヨドバシ.com」が4年連続で1位を獲得

    通信販売部門について
    • 知覚品質:実際にサービスを利用した際に感じる品質への評価を表す指標。
    • 知覚価値:サービスの品質と価格を対比したときの納得感やコストパフォーマンスを示す。
    • 推奨意向:利用したサービスの内容を肯定的に他者に伝えるかどうかの指標。
    • ロイヤルティ:今後もそのサービスを使い続けたいか、もっと頻繁に使いたいかといった再利用の意向を表す。
    • 顧客期待:サービスを利用する際に、その企業やブランドに対して利用者が事前に抱いている期待値

    ECサイトの事業形態を「自社ブランド型」と、総合ショッピングサイトなどの「総合モール型」に分類したランキングも公表。「自社ブランド型」ではオルビスが5つの指標で1位だった。

    指数化の対象企業・ブランドは、次の24社・ブランド。

    amazon.co.jp、オルビス、QVC ジャパン、 サントリーウエルネスOnline、ジャパネットたかた、 Joshin web、ショップジャパン(オークローンマーケティング)、 ショップチャンネル、セシール、ZOZOTOWN、 通販生活(カタログハウス)、DHC online shop、ディノス、 ドクターシーラボ、ニッセン、ビックカメラ.com、FANCL online、 ベルーナ、ベルメゾン(千趣会)、Yahoo!ショッピング、山田養蜂場、ユニクロオンラインストア、ヨドバシ.com、楽天市場 

    調査概要

    • 調査方法:インターネットモニターを用いた調査 
    • 調査期間:2017年5月24日~6月26日
    • 回答者数:2万7472人
    • 1次回答:調査会社のモニターを用いて、性別・年代別・地域別の人口構成に配慮した形で利用経験 の有無についての回答を依頼し、約17万人から回答を得た。
    • 2次回答:上記の1次回答が選定条件に当てはまる人の中から無作為に抽出し、サービスに対する具体的な評価について、各対象460~690人程度に回答を得た。

    渡部 和章

    ライトプロ株式会社 代表取締役

    渡部 和章(わたなべ・かずあき)

    新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

    趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

    渡部 和章

    ECビジネスのノウハウや展望を学ぶ「ECサマーフェス2017」8月25日・大阪市

    9 years ago

    EC支援企業13社が主催する「ECサマーフェス2017」が、8月25日(金)、大阪市で開催される。

    基調講演では有限会社いろはの竹内謙礼氏が、「人材不足解消! 最少人数で最大限の売上を叩き出すバックヤード講座」と題し、人件費が削減できる効率化システムや、競合他社のマーケティングが可能な低価格の販促ツールなど、最新のバックヤードシステムを解説する。

    後半はNHN SAVAWAYの徳山友紀氏をモデレーターを務め、パネリストにフランツの中林慎太郎氏、セレクション・インターナショナルの小林礼武氏、すとろーはうすの南 恵太氏を迎え、「システム活用の表と裏」をテーマにトークセッションを行う。

    ECサマーフェス2017

    スケジュール

    ●基調講演(14:00〜15:20)

    人材不足解消! 最少人数で最大限の売上を叩き出すバックヤード講座
     有限会社いろは 代表取締役社長 竹内謙礼氏

     
    ●トークセッション(16:20〜17:10)

    EC事業者が本音で語る システム活用の表と裏 「守り」と「攻め」はこう変わる!
     モデレーター:
     NHN SAVAWAY株式会社 エバンジェリスト 徳山友紀氏

     パネラー:
     フランツ株式会社 EC事業部責任者 中林慎太郎氏
     株式会社セレクション・インターナショナル 統括本部長 小林礼武氏
     株式会社すとろーはうす 代表取締役 南 恵太氏

    ●個別相談会(17:10〜18:00)

     

    開催概要

    • ECサマーフェス2017 in大阪
    • 日程:2017年8月25日(金) 13:30受付開始
    • 会場:リクルート大阪(大阪府大阪市北区角田町8-1 梅田阪急ビルオフィスタワー 30F)[地図
    • 定員:100名
    • 参加費:無料

     

    申し込み・詳細

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    「ZOZOTOWN」の1Q取扱高は43%増の578億円。今期は「コスメの取扱を強化」

    9 years ago

    スタートトゥデイの2017年4-6月期(第1四半期)連結決算における「ZOZOTOWN事業」の商品取扱高は、前年同期比43.4%増の578億9700万円だった。成長率は前年同期(2016年4-6月期)の39.8%を上回った。

    全体の商品取扱高は595億円(同40.9%増)。

    幅広いジャンルの新規ブランドが出店したほか、ブランドクーポンの発行や決済手段の拡充などが取扱高の拡大につながっている。

    スタートトゥデイの「ZOZOTOWN」の1Q取扱高は43%増の578億円。今期は「コスメの取扱を強化」
    商品取扱高の推移(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

    47店舗が新たに出店した。アダストリアが展開する「repipi armario」、ワコールの「Wing」、資生堂ジャパンの「watashi+ by shiseido」(MAQuillAGE、 INTEGRATE、MAJOLICA MAJORCAの複合ショップ)などがオープン。

    6月末時点のショップ数は987店舗で、2017年3月期末から33店増えている。

    今期は化粧品の取り扱いを強化する計画。第1四半期の決算説明会で「コスメのように定期的に購入するアイテムの取り扱いを拡充させることで、より購買行動を促進させることをめざす」と説明した。

    ツケ払いも取扱高拡大に寄与

    2016年11月に開始した後払い決済「ツケ払い」も取扱高の増加に寄与した。「ツケ払い」は注文日から最大2か月後の支払いが可能な決済サービス。会員登録したユーザーは税別5万円以下の注文に限り、コンビニや銀行での後払いを利用できる。

    また、複数のブランドが合同で発行するクーポンも高い効果をもたらしているという。

    直近12か月(2016年7月~2017年6月)における年間購入者数は673万4740人で、前四半期を起点とした過去12か月(2016年4月~2017年3月)と比べて41万707人多い。

    アクティブ会員1人当たりの年間購入金額は4万7119円、年間購入点数は10.7点となっており、ともに前四半期を上回った。

    スタートトゥデイの「ZOZOTOWN」の1Q取扱高は43%増の578億円。今期は「コスメの取扱を強化」 アクティブ会員1人あたりの年間購入金額・年間購入点数
    アクティブ会員1人あたりの年間購入金額・年間購入点数(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

    デバイス別の出荷比率はスマートフォンが79.4%、パソコンが20.5%、モバイルが0.1%。

    ZOZOTOWN事業は「受託ショップ」「買取ショップ」「ZOZOUSED」の3つの事業で構成されている。「受託ショップ」はブランドから商品の在庫を預かり、受託販売を行う。 ZOZOTOWN事業の商品取扱高に占める割合は94.2%。

    「買取ショップ」は商品を仕入れて自社在庫を販売する事業形態。「ZOZOUSED」は個人ユーザーなどから中古ファッションを買い取り、販売を行っている。

    渡部 和章

    ライトプロ株式会社 代表取締役

    渡部 和章(わたなべ・かずあき)

    新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

    趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

    渡部 和章

    なんでセミナー講師や連載を積極的に引き受けるの? メガネスーパー・川添さんに聞く

    9 years ago

    ネット通販しかり、ビジネスにおいて、経営者や責任者、担当者が自社の事例や考え方などを披露する記事や講演は貴重な学びの場。ただ、「メリットがない」「ノウハウが流出してしまう」といった理由から、メディアやイベントといった“表の場”に登場する人は決して多くはありません。

    講演、記事執筆、メディア対応――積極的に“表の場”に登場する人はどんな考え方を持っているのでしょうか。メガネスーパーのEC事業、オムニチャネル推進を統括する責任者・川添隆(店舗営業本部 デジタル・コマースグループ ジェネラルマネジャー)氏はこう言います。

    セミナー登壇や取材で記事にしてもらっても、真似されるリスクは低いですよ。表に出ることで、交流のネットワークが広がったり事業者同士の事例を深く聞けることができるようになるので、メリットの方がはるかに大きいですね。

    講演、記事執筆、メディア対応といった表の場に出ることを積極的に引き受けるの? メガネスーパー・川添隆さんに聞く
    “表の場”への露出をススメる川添隆さん(店舗営業本部 デジタル・コマースグループ ジェネラルマネージャー)

    積極的に“表の場”に出るけど本業はおろそかにしない

    月平均1~2回、オープンセミナーや勉強会などに登壇するという川添さん。ほかには、月1~2回の取材対応、連載執筆(現在は日経デジタルマーケティングに執筆中)、個人のブログ執筆、NewsPicksのプロピッカーとして毎日1~2回の投稿を欠かさずに続けています。

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    プロピッカーとしてNewsPicksでも活躍中

    講演の登壇、取材対応、連載執筆などの事前準備だけで忙しいはず。ですが、本業はおろそかにしていません。ここで川添さんの平均的な平日の仕事内容を見ていきましょう。

    • 月曜日 → 全社ミーティング(12時から19~20時まで)。メガネスーパーの投資を含めたあらゆる事を決定する会議で、100~150人ほどが集まり(参加権限がある人)、全ての部門の施策の進行状況や決定・決裁を行っています
    • 火曜日 → コンタクト部門会議、EC事業部門の定例会議
    • 水曜日 → メガネスーパーとして携わるコンサルティング先(レディースアパレル)に常駐。定例ミーティングや商談、役員会議などに参加
    • 木・金曜日 →事業部門の仕事(新しい施策のミーティング。そのほか、ツール導入、アプリのカスタマイズといったシステム会社との打ち合わせなど)。セミナーや勉強会などへの参加。金曜日は「キャラバン隊」という社長を隊長とし、店舗の売上アップの為に、役職・部署・地域を超えて活動・支援する有志集団によって、全国の店舗を回る取り組みに月1~2回参加。その店舗の状況把握、最新の店舗へのアップデート、集客活動などを行うそうです。川添さんはポスティング担当として、ポスティング活動に励んでいるとのこと
    • 土曜日 → 休みをとったり、土曜日キャラバンに参加したり、常に業務対応の臨戦態勢を保っています
    • 日曜日 → 新卒採用説明会の会社説明を行っています
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    2017年の元旦も出勤。新宿の実店舗で初売りに参加しました

    「日で休むという感覚はありませんね。時間単位で休むという意識を持っています」と話す川添さん。

    成果をコミットし、そのために自身の裁量で時間を使うことが求められるマネジメント職のため、川添さんはまるまる1日休暇をとるというよりも、時間単位で休みを取るというスタンス。

    どんな時でも通常業務や意思決定に対応できる準備をしておきながら、講演のプレゼン資料作成や記事執筆、取材対応などにも柔軟に対応できるようにしているそうです。

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    ECzineさんでは、「アパレルECの今を語る」というコーナーで企画・インタビュー役も行っています

    表に出ることは自社に大きなメリットとして跳ね返ってくる

    忙しい毎日を送っている川添さんですが、セミナー登壇や取材対応などは積極的に引き受けています。それは、川添さん自身が「表に出ると、自社の経営やサイト運営に大きなメリットとして跳ね返ってくる」と考えているため。では、どんなメリットがあるのでしょうか?

    情報が集まる

    セミナー登壇したり記事に登場すると、交流の機会が広がるんですよね。「詳しいことを聞きたいのですが」と聞かれれば、積極的に相手先へ訪問し、自社の取り組みなどをお話します。相手先は自社のことを話してくれるので、とても勉強になります。

    普段、表では聞けないケーススタディが、自分のなかでどんどん蓄積されていくんです。お互いWin-Winの関係になれるんですよね。

    情報を出せば出すほど、情報が集まるようになるんです。例えば最新のプロダクトを使ってほしいというような提案や、第一線の実例の情報が入ってきます。不思議ですけど、“表の場”に出るということはそんな効果があるんです。

    発言力のアップ

    業界内外のつながりが増えたり、さまざまな情報が入ってくると、不思議と社内において一定の発言力が出てくるんです。会社の人が記事などを見たりしているので……。

    僕はEC事業の規模が小さい企業でのEC責任者、ほかには赤字再生に携わったりしてきました。たとえば、EC売上の規模は小さくても、世の中一般的には、具体的な事例を公開する会社って少ないですよね。

    ということは、自分たちの成果を具体的に発信すれば、社内外に対しての発言力がついていくんじゃないかと思っています。表に出ることで会社のビジネスにも貢献できるんです。たとえば条件交渉とか(笑)

    メディアなどでの露出が増えると「事例に出ていただきたいので、導入条件を優遇してご提供します」といったお話しとかもります(笑)。ある決済サービスの導入に関しては、先方から「一緒に着実な事例とPRができる企業とやっていきたいと考えているので、川添さんとやりたい!」と言ってくださったり。

    また、「PR力」が交渉の武器になります。交渉をする上では、「この人を敵に回したらヤバい」と思われるかどうかで相手の出方が変わってきます。交渉力はビジネスの規模だけでなく、他の要素でも作れると思っています。僕の場合、それが“表の場”に出ることだったんです。

    リスクってほとんどない

    講演や記事に出る情報は自分でコントロールできます。“これは表に出したら危ない”という情報はアウトプットしていません。とはいえ、僕の場合は、よっぽどのことがない限りはオープンに話します。

    だって、そっちの方が聞き手としては持ち帰るものが増えるので。これまで登壇した経験上、僕が話した内容を実行に移した方は1割もいないと思います。真似されるといったリスクはそもそもないんじゃないですかね。

    一方で、9割以上の人が実践していないんですよね。ここに、僕が登壇や記事執筆などを続ける理由があるんです。僕の失敗談や成功事例などから何か学びがあれば、少しでも失敗のリスクは減らせます。だから、“表の場”に出続けて“伝え続け”なければいけないと思っているんです。

    自分へのプレッシャーになる

    僕は過去に成功した施策などにしがみついていてはダメだと思っているんです。EC業界はテクノロジーやトレンドなどの変化が激しいし、常にビジネスパーソンとしても人間としても進化していきたいんで。

    だから、考え方やこれからの施策などをアウトプットすることで、自身へプレッシャーをかけているつもりです。それを話すということは、新しいこと成果を出さざるを得ないじゃないですか(笑)

    もちろん、新しいことをやるばかりではいけません。やっていることをブラッシュアップしていく必要がありますよね。アウトプットする以上、それはちゃんと自社で成し遂げないといけませんから。

    こうした考えをベースに、「真似されても当社はもっと先を行っている」くらいの覚悟で業務にあたっています。

    自身の成長が会社の利益として還元される

    デジタルマーケティングに携わっている人はイベント登壇とか取材対応に積極的な人が多いですよね。その共通話題としてあがることが多いのは、「さぼってんじゃねぇのか」といった社内のねたみなど(当社ではないです)。

    しかし、情報をアウトプットすることによって自分自身が成長し、結局それが会社の利益として還元されることになるんです。

    心がけていることが2つあります。1つ目はセミナー登壇や取材によるPR効果だけでなく、プラスαの成果につなげるようにしています。商談相手として社内メンバーにセミナーで知り合った人脈を紹介したり、セミナーで知り合った方々にメガネスーパーのご利用をご紹介したり……。期待値を持ってもらえると、株価にも影響を及ぼすこともあります。考え方次第ですよね。

    2つ目は、常に見られている意識をもって自分に厳しくすることです。ちょっとでも楽をしようとすると、それがねたみのもととなります。「見られている存在」こそ何でも率先してやり、必ず結果を出す必要があると思っています。

    講演、記事執筆、メディア対応といった表の場に出ることを積極的に引き受けるの? メガネスーパー・川添隆さんに聞く
    ネッ担イベントでもご登壇いただきました!

    積極的に“表の場”に出るようになったきっかけは?

    遡ること約6年前。川添さんが全社売上高60億円規模のファッション企業でEC責任者に抜擢されたときのことです。

    「ECの売上高を倍にしろ。その代わり、あらゆる武器は与える。」社長から突然言い渡された使命がきっかけでした。

    当時、ユナイテッドアローズさんやアーバンリサーチさんなど、ファッションECで成長している企業はメディアの注目の的。そこに目を付けた川添さんは、「EC領域は小売りにとってビッグトピックス。事業本体の規模などよりも、具体的な結果につながった取り組みや、何かユニークなことをすれば、事業体としては逆転できるはず。だったらファッション業界でNo.1のEC事業をめざしてもいいんじゃないかな」(川添さん)と感じました。

    責任者として実績を積み重ねて、まずはプレスリリースとして発信。最初に、取材を申し込んできたのが通販業界の専門紙「通販新聞」でした。

    その後、通販新聞主催の座談会に招待され、アバハウスインターナショナル、アーバンリサーチ、ユナイテッドアローズ、ポイント(現在はアダストリア)といったECの取り組みで先行している有名アパレル企業と対談する機会を得ました。これをきっかけに、各企業の責任者・担当者との交流や、他媒体での取材依頼が徐々に増えていくことになったのです。

    「広がったネットワークに手ごたえを感じた」という感触を得たのは、大手SNSからある新機能がリリースされ、同時に導入企業が発表されたとき。どうすれば利用できるのか? こんな疑問を持ったそうです。

    SNSの活用強化を模索していた川添さんは、セミナー参加社者として知り合った大手小売り企業の担当者に聞いたところ、新機能をプロモーションするための座組みや主幹企業名を教えてもらいました。

    わからないことをすぐに聞いて、解決できる環境、すなわちネットワークができつつあると実感しました。ただの知り合いというつながりだけでは、詳しいことは教えてくれないですから」と川添さんは言います。

    講演、記事執筆、メディア対応といった表の場に出ることを積極的に引き受けるの? メガネスーパー・川添隆さんに聞く

    “表の場”に出ることのススメ

    会社の方針などで“表の場”に出られないケースもあると思いますが……僕はぜったいに登場した方がいいと思っています。

    このように話す川添さんは、“表の場”に出る際に気を付けていることがあります。それは「コンテンツを見る読者、セミナーの参加者などに対し、メディア・企画する会社の目線で伝える内容を吟味すること」(川添さん)。

    たとえば取材や講演。「オブラートに話を包んでしまったら面白くないですよね。だから具体的に話します。数字もはっきり言います。取材もビジネスの1つとして捉えれば、掲載をしてもらうための対価は必要ですよね。それが、より具体的な情報なんです。具体的に話すと次のオファーが来るんです。もちろん違う会社からの依頼も。面白くないと思われたら次はありません」。

    人前に出ることで、プレゼン能力が飛躍的にあがったことも実感しています。「メガネスーパーが半期ごとに行っている合宿では、社内200人の前でプレゼンするケースがあります。ほぼデジタルのことを知らない人ばかり。情熱をこめて、わかりやすく説明しなければならないのですが、登壇などを通じてそんな悩みは解消できました」と川添さんは言います。

    最後に、川添さんは“表の場”に出る理由を改めて次のように強調します。それは業界の健全な市場発展のためだと。

    ECの責任者に就く人は、社内外に対して発言力は必須と言ってよいでしょう社内調整含めて、突破力がなければ実行につながりません。これだけECやオムニチャネルが市場から注目されているんだったら、「ECの仕事に携わっているのは、かっこいいよね」って言われたいじゃないですか(笑)。みんなで成長し、業界を盛り上げていきましょう。今後、我々が小売業界を支える時代がやってきます!

    講演、記事執筆、メディア対応といった表の場に出ることを積極的に引き受けるの? メガネスーパー・川添隆さんに聞く
    「みんなで業界を盛り上げていこう」と川添さん

    瀧川 正実

    ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

    通販・ECに関する業界新聞の編集記者、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、現在に至る。EC業界に関わること約13年。日々勉強中。

    瀧川 正実

    国内ECシェアのトップはAmazonで楽天は2位、大手モール3社で約5割【JETRO報告書】

    9 years ago

    日本貿易振興機構(JETRO)が7月31日に公表した「ジェトロ世界貿易投資報告」2017年版によると、日本のEC市場における企業別のシェアはAmazonが20.2%でトップだった。

    2位の楽天は僅差の20.1%、3位はソフトバンク(Yahoo!ショッピング)で8.9%。上位3社の合計で市場シェアの約5割を占めている。

    国内ECシェアのトップはAmazonで楽天は2位、大手モール3社で約5割【JETRO報告書】
    主要国のBtoC取引額と市場シェア(赤枠が日本)

    「ジェトロ世界貿易投資報告」2017年版では2016年におけるBtoCのEC市場規模を725億7700万ドル(1ドル=110円換算で約7兆9800億円)と推計した。

    市場調査のEuromonitor Internationalが提供するオンラインデータベース「Passport」をもとに資料を作成したとしている。取引額はEuromonitor Internationalによる推計値で、インターネット上で行われたBtoCの消費財(輸送機器を除く)の取引を示す。食料品や雑貨などの宅配サービス、店舗支払い・受取による取引は含まない。

    経済産業省が4月に発表した「平成28年度我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)」によると、国内の消費者向けEC市場における「物販系EC」は前年比10.4%増の8兆43億円。EC化率(物販系分野が対象)は同0.68ポイント増の5.43%だった。

    楽天が2017年2月に発表した2016年1~12月期の国内EC流通総額は前期比12.0%増の3兆95億円。「楽天市場」の流通総額に加え、楽天トラベル、楽天マート、楽びんなどの流通額を合算した金額となっている。

    アマゾン日本事業の2016年における流通総額は、直販と第三者による売り上げ(マーチャント売り上げ)の合計で少なくとも1兆8000億円規模に達しているとみられる(ネットショップ担当者フォーラム編集部による推計値)。

    報告書では途上国におけるECの発展を指摘

    報告書では2015年の世界のBtoC・EC取引額を2.9兆ドルと推計。中国は3660億ドルで世界最大の市場。インドは2016年から2020年までの年間平均伸び率が約40%と高い成長率を見込む。

    途上国のなかには国をあげてEC環境の改善に取り組む国もあることから、今後、取引額が先進国に近づいていく国が出てくる可能性があると指摘している。

    渡部 和章

    ライトプロ株式会社 代表取締役

    渡部 和章(わたなべ・かずあき)

    新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

    趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

    渡部 和章
    確認済み
    39 分 40 秒 ago
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