ネットショップ担当者フォーラム

「楽天ラクマ」、リユース事業者などが出店する「ラクマ公式ショップ」が伸びている理由+近況は?【責任者インタビュー】 | 通販新聞ダイジェスト

2 years 1ヶ月 ago
フリマアプリ「楽天ラクマ」が12月に過去最高月商を記録!高価格帯商品の売れ行きが好調な理由と今後の展望は?木下シニアマネージャーに近況を聞いた。

楽天グループが運営するフリマアプリ「楽天ラクマ」では、リユース事業者などが出店する「ラクマ公式ショップ」の流通額が好調に伸びている。10~12月の流通額は1~3月の約1.5倍に。特にラグジュアリー関連商品が伸びており、10月から配布を始めたラグジュアリーに特化したクーポンも貢献しているようだ。同社のラクマ事業部BtoC&AD事業課の木下春菜シニアマネージャーにラクマ公式ショップの近況を聞いた。

流通額+出店者が伸びている理由

――ラクマ公式ショップの流通額が伸びている。

昨年12月に過去最高となるギネス月商を記録した。試験運用開始から約3年間の積み上げに加え、12月から新しく始めた施策がうまくはまった。また、「安心・安全」をPRできるようなUX調整をしたほか、一般出品者向けにはコメ兵と組んだ「鑑定サービス」も始めた。そういった活動が奏功し、ブランド品を事業者から購入する層と、一般出品者からも抵抗なく購入する層、双方が活性化された。それに加え、越境取引における購入代行事業者経由の流通も毎月伸びていった

プロモーションとマーケティングにも力を入れた。消費者へのインタビューでも分かったことだが、アパレル関連とラグジュアリー関連では、消費者の値引きへの期待もかなり違うし、購買層も若干違う。そこで、ターゲティングとコンセプトとメッセージを分けて企画を充実させたことが奏功した。加えて、年末はクリスマスラッピングの企画や、ラクマ初となる「1店舗でのトップバナージャック」も実施した。バナージャックについては、参加した店舗の流通が相当伸びている。

ラクマ事業部BtoC&AD事業課の木下春菜シニアマネージャー
木下春菜シニアマネージャー

――出店店舗数は。

非公開だが、順調に伸びている。大手はもちろん、中小規模の事業者にも参画してもらっている。

――最近はどういった事業者が出店しているのか。

楽天市場でも活躍している企業の出店が多かったが、直近ではブランド品を取り扱う中小規模事業者からの問い合わせが多く、ECに初挑戦という事業者も少なくない。数年前と比べても裾野が広がっていることを実感する。

――そういった事業者はなぜラクマを選ぶのか。

「ラクマはブランド品が強いと聞いて出店したいと思った」という声を良く聞く。店舗からも、競合と比べて30万円以上の高価格帯商品の動きが良いと評価されている。リユース事業者は横のつながりが強いので、くちコミで広まっているようだ。

――ラクマで高価格帯商品が売れる理由は。

ラクマと事業者が原始を負担するクーポンによる押し上げ効果もあるが、通常時でもラグジュアリーは非常に売れている。これだけ物価高になると、一次流通ではなかなか買えないブランド品などを二次流通で買い求める消費者が増えている。また、円安の影響もあり越境経由の受注も多い。

リユース品を入り口としてブランド品の世界に入る若年層が目立つ。また、ルイ・ヴィトンなどは、二次流通で購入してもブランド価値が下がりにくいこともあり、資産価値を意識する消費者も増えているようだ。ラクマでいうと「オールドグッチ」や「ヴィンテージシャネル」といった検索ワードが非常に増えており、そういった消費者が流入してきていることが分かる。ラクマでは、そうしたラグジュアリーが得意な事業者を集めてセール企画を実施しているというところも相まって、高価格帯商品が売れているのではないか

――セールを定期的に実施している。

ラグジュアリーのクーポン企画を月1回は実施するようにしている。クーポンは平常時は7%割引だが、昨年12月は10%割引企画を行った。

9月から楽天の買い回り対象に

――昨年9月からは、ラクマでの買い物が「楽天スーパーセール」や「お買い物マラソン」の買い回り対象となった。

MAU(月あたりのアクティブユーザー数)が顕著に伸びている。エンタメ・ホビー関連の店舗が扱う書籍やトレーディングカードとの相性が良い。ラクマにおける期間中の合計購入金額が1000円以上であれば、セール中の合計購入金額におけるポイント倍率がプラス1となるので、低単価商材が売れやすい。また、楽天市場と違って「送料込みライン」となる3980円も関係ないところがユーザーに支持されているのではないか。

少数精鋭での店舗サポート

――店舗へのサポート体制は。

楽天市場の強みでもあるコンサルタント体制の良い部分と、消費者に対応するカスタマーサポート体制の良い部分をハイブリッドしている。楽天市場に比べると運営人員が少ないが、コンサルタントも営業マンも、消費者インタビューを担当している。また、公式ショップ専属のマーケターが事業者に対応したり、開発プロデューサーやエンジニアが、事業者とZOOMで会話しながら、新機能に関する意見を聞いたりしている。例えば、営業は店舗の方ばかり向いて仕事をしがちだが、消費者の声も聞くことで、それを店舗へフィードバックすることができる。役職を超えて事業者・消費者双方に向き合う体制を敷くことで、営業・開発トータルで事業者をサポートしている。

特に重視しているのは出品部分。多くの事業者は他モール展開をしているし、全国に実店舗を出店している企業も珍しくない。ECにおける新品の商流よりも在庫管理と出品管理が複雑なので、そこはプラットフォーマーとして支えなければいけない。事業者の要望、システムベンダーの要望、双方を聞いた上でラクマとしてのスタンスを決めて開発している。

――事業者にはどんなアドバイスをしているのか。

コメント欄を使ってほしいという提案や、商品説明文を仮想モールと同一ではなく、フリマらしい書き方にしてほしいといった提案をしている。例えばハッシュタグを活用したり、「この商品はこんなアイテムと合いますよ」といった定性的なコメントをしたり、といったものだ。

――ラクマのコンサルタントは楽天市場のECコンサルタント出身が多いのか。

半々くらいだ。

楽天市場との住み分けは?

――楽天市場とラクマ双方に出店している事業者も少なくないと思うが、住み分けはできているのか。

ラクマは楽天市場に比べてメイン顧客の年齢層が低く、リユース品に対する抵抗感が少ない。また「欲しいものがあるときはまずは中古で探す」というユーザーを抱えている。さらには個人からも法人からも買えるという点も大きなベネフィットだ。事業者からも「楽天市場とは顧客層が全然違うし、売れる商品も違う」という声をもらうことが多い。リユース企業にとっては、どちらにも出店するメリットはあるのではないか。

期待値の高いジュエリー系、今後の展望と目標は?

――今後伸びそうな分野はあるか。

ジュエリー系の商材が伸びはじめている。特にダイヤモンドは、鉱山の閉鎖で供給が減少するとみられているので、消費者が関心を持ちはじめているのではないか。アクセサリー関連では、新品仕上げに対応した事業者のビュー数が伸びている。新品仕上げは一般出品者にはできないことなので、事業者にアドバンテージがあるのではないか。

今回の「ラクマショップ・オブ・ザ・イヤー」においても、新品仕上げや商品の状態に関する説明を丁寧にしている事業者が受賞したという印象がある。在庫数の多さや運営規模の大きさ以外の部分で勝負できるという点で、面白いカテゴリーだと思う。

――事業者からは機能改善に関してどんな要望が出ているか。

出品・取引周りに関する要望が多い。中古は一品ものなので、他モールと在庫を共通化している関係上、欠品が大きな課題となっている。ラクマのシステムAPI改善はもちろん、ベンダーと協議しなければいけない部分もある。

――今後の取り組みや目標は。

集客力を高めるために、公式ショップのSNS開設を準備している。マーケティングの観点では、これまでは運営側主体のクーポン施策がほとんどだったので、店舗が企画・実施できるような機能も準備している。公式ショップの商品だけではなく、一般出品者の商品も含めて、ブランド品とアパレルを安心して買ってもらえるプラットフォームにするため、日々進化させていきたい。

※記事内容は紙面掲載時の情報です。
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通販新聞

元競泳日本代表、調理師学校卒、EC業界10年のガチ勢など多様な人材が働くECの現場の裏側【ハックルベリー安藤社長+社員に聞く】

2 years 1ヶ月 ago
「Shopify」向けアプリ開発の実績に優れるハックルベリー。EC業界の人材が「成長できる」「働きやすい」環境が整っており、さまざまなバックボーンを持つ人材が成長しているという。現役社員が自社の魅力を語る
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「Shopify」向けアプリの開発・提供などのハックルベリーには、多種多様な経歴の人材が集まり、個々のスキルを生かしながら活躍しているという。意欲が高く、EC業界で成長し続ける人材がなぜ、ハックルベリーに集まってくるのだろうか? 2人の現役社員が、ハックルベリーがEC業界の人材を引きつける魅力や、働きやすさをはじめとした職場環境を本音で話す。

ハックルベリーならではの働きやすさとは

ハックルベリーとは

ハックルベリーは、D2C、サブスクリプションといったさまざまなモデルのEC事業を対象に企画・設計、ECサイト構築、運用まで幅広くサポートしている。これまでに約100件以上のECサイトの構築を支援。提供サービスの累計インストール数は2万となっている。

主力事業は、Shopifyが提供するECサイト構築サービス「Shopify」導入企業向けのアプリ開発とその提供。Shopifyの公式パートナー「Shopify Plus Partner(SPP。国内で限られたトップベンダーにのみ送られる認定)」の認定を受けている。

提供しているサービスは、

  • サブスクリプションに対応する「定購購買アプリ」
  • eギフトに対応する「All in gift」
  • 決済機能まで網羅するチャットボット「CommChat」
  • ランディングページ制作・運用サービス「サブスクPLUS」
  • ECカート「単品・リピートEC構築」

など。導入企業の売上アップ率は平均13.5%増(2022年5月時点)という。

創業者は、ECおよびECマーケティング領域のサービス開発が得意な連続起業家で知られる安藤祐輔氏(ハックルベリーのCEO)。東京消防庁に入庁後、筑波大学体育専門学群へ進学、学生時の起業を経て、ケンコーコム(現楽天24)へ。退職後は、海外向けEC事業などに携わり、Socketを創業して「Flipdesk」をリリース。代表を退いた後、ハックルベリーを立ち上げた。起業は計4度。

ハックルベリーが手がける事業
ハックルベリーが手がける事業

ハックルベリーの設立は2017年10月。社員数は30人超で、業務委託のスタッフを含めると90人規模だ。さまざまなメンバーが活躍しており、安藤氏と同様、バックボーンも個性的だ。メンバーのうち2人が、自身の経歴や働き方を踏まえながらハックルベリーの職場環境を語った。

Product Managerの佐藤環氏は調理専門学校卒業、未経験から人材派遣を手がける企業のエンジニアになったという異色の経歴を持つ。

ハックルベリー Product Manager 佐藤環氏
ハックルベリー Product Manager 佐藤環氏
調理師学校を卒業後、未経験から人材派遣を手がける企業のエンジニアに転じて受託開発のディレクター業務に従事。IT企業でエンジニアのPM(プロダクトマネージャー)などを経験したのち、2019年にハックルベリーに入社

Producer(プロデューサー)の飯田綾香氏は経験してきた単品リピート通販の運用業務のなかでは、男性向けの「チャップアップ育毛剤」や女性のヘアケアブランド「Bio Lucia」などで知られるソーシャルテック社に従事していた時期もあった。その際に「Shopify」を知り、「EC事業運営においてやりたいことが実現できるサービス」(飯田氏)と感じるようになったと言う。ECの事業会社を経験したのち、ハックルベリーと同様に「Shopify」向けの支援サービスやアプリを作る会社に転職したが、ハックルベリーで働きたいという気持ちが大きくなり、参画を決めた

「Shopify」を知ってからは、ずっと携わっていけたらいいなと思うようになりました。自分の将来像としては「『Shopify』の運用を支援するならハックルベリーで」と決めていました。(飯田氏)

ハックルベリー Producer(プロデューサー)飯田綾香氏
ハックルベリー Producer(プロデューサー)飯田綾香氏
アパレルECや単品リピート通販などの業務を10年以上経験。自社ECだけでなく外部モールへの出店も手がけ、ブランドの立ち上げにも尽力。その後、EC支援企業を経て、2022年にハックルベリーに入社

自分が携わる業務の価値を感じやすい

元競泳日本代表、アフィリエイト企業での事業開発経験者、決済システム提供企業での決済事業経験者など、多様な人材が活躍するハックルベリー。前職で培ったスキルを生かした取り組み、業務を通じたスキルアップ、市況に応じた臨機応変な対応など、さまざまな成長ができる場でもあるという。

たとえば飯田氏は現在、「Shopify」の導入事業者の運用支援を軸に、主にコンサルティング業務に従事している。EC業界での経験がある飯田氏によると、10年前は広告費をかけることがEC企業の売り上げに直結しやすかったが、現在は状況が異なってきているという。

今の時代は“広告投資=売上アップ”というわけにはいきません。だからこそEC事業者側の細かな悩みをサポートすることがより重要になり、運用者目線に立ったコンサルティングの大切さを感じるようになりました。実際、そうしたサポートに対するクライアントからのニーズは大きいです。EC業界に携わってきた前職までの経験も生かせていると感じています。(飯田氏)

佐藤氏は飯田氏と異なり、ECに仕事で深く関わるのはハックルベリーが初めて。そんな佐藤氏がハックルベリーの特色として感じているのは「自分が制作しているサービスの価値を感じやすいこと」だ。

ハックルベリーがサポートを提供する業務は、顧客企業が展開するEC事業と距離が近いです。一般的なシステム開発企業などと比較すると、クライアント企業が実現したいことを、具体的な企画に落としこんでものを作っていく――というベースは同じですが、ハックルベリーでは自分たちが作っているものの価値を感じやすいと思います。(佐藤氏)

ハックルベリー 採用

「ここがスゴいよ、ハックルベリー」の職場と働き方

OJTで先輩社員の仕事ぶりを学ぶ

マニュアルではなく、いわゆるOJTをメインとして人材を育成し、入社後の社内教育やスキルアップを図っている。

飯田氏の場合、入社後に先輩の営業に同行することで多くを学んだという。実際、先輩社員の話し方や提案の仕方に説得力を感じ、営業力や顧客企業への臨機応変な対応を学ぶことができたようだ。

ハックルベリーが顧客企業に提供するベネフィット。顧客企業の意向や状況に沿った対応を求められる
ハックルベリーが顧客企業に提供するベネフィット。顧客企業の意向や状況に沿った対応を求められる

先輩社員が顧客企業と打ち合わせをする機会に同行し、そこで業務につながる多くのスキルを吸収してきました。そのなかでも、先輩社員の商談の仕方、顧客企業に提出する資料の作りこみ、プロジェクトの進め方といった実務を学べたことは貴重な経験になりました。(飯田氏)

ハックルベリー 採用

創業2年目の2019年に入社した佐藤氏は、経営層に近い立ち位置で事業拡大に尽力してきた。日々の業務を通じてEC領域におけるさまざまなコミュニケーションや勉強を重ねてきたことで、クライアントの事業に対する理解度も深まっていったと実感している。

ハックルベリー事業成長に伴って、佐藤氏は社内メンバーのマネジメント業務にも携わるように。この経験を通じて、マネジメントスキルの成長にもつながったという。

社内間のリスペクトが高い職場。業務の「スピード感」「納得感」につながっている

ハックルベリーの特色として、「経営層と現場スタッフの距離が近い」と佐藤氏は指摘する。

社内におけるビジネスサイドと開発サイドの連動性が高いと言えます。その結果、現場の担当者が何のためにその仕事を行っているのかを納得した上で業務に取り組めるのが強みです。(佐藤氏)

この背景にあるのが、ハックルベリーの経営陣が事業拡大に向けたマネジメントをしながら現場の業務にも深く携わる体制。いわゆる「プレイングマネージャー」の位置づけであることが大きいと言える。

そのため、現場担当者の気持ちや悩み、さらにはモチベーションなどについて理解度が高い経営陣が下す現場スタッフへの評価に対して、スタッフ自身の納得度合いも高いという。

個々の多様性、チームのあり方、クオリティの高さなどにこだわるハックルベリーの指針
個々の多様性、チームのあり方、クオリティの高さなどにこだわるハックルベリーの指針

ハックルベリーの経営陣には“現場目線”が備わっています。そしてもう一点、サービスを作る側の「クリエイティブな人」、マネジメント業務などに携わる「非クリエイティブな人」が相互にリスペクトできていることも特徴です。こうした特色が好影響し、非常に速い事業のスピード感を維持できています。(飯田氏)

ハックルベリー 採用

メンバーの柔軟な働き方に対応

飯田氏はこれに加え、働き方を自由に選びやすいこともハックルベリーの利点だと話す。

リモートワークの働き方も可能ですので、非常に働きやすいです。オンライン・オフラインを問わずコミュニケーションが多いですね。業務の進捗確認や、わからないことの共有など、話し合う内容はさまざま。デイリーで朝と夜にミーティングを行う部署もあります。(飯田氏)

リモートか出社かといった働き方は部署によって異なる。エンジニアは基本的にフルリモート。ちなみに、佐藤氏の所属部署では原則として週に2回の出勤が義務付けられている。飯田氏が所属する部署ではメンバーが毎週水曜日に出勤しているという。

ある日のハックルベリーの出社風景
ある日のハックルベリーの出社風景

特筆すべき点としては、副業からでもハックルベリーのメンバーに参画できること。このほか、正社員には産育休の制度も設けている。メンバーのワークライフバランスや働きやすさなどを考慮しており、実際に産休を取得している社員もいる

ハックルベリーの仕事環境
ハックルベリーの仕事環境

前月までの常識が通用しないことも。成長意欲の高いメンバー活躍

ハックルベリーに集まっているメンバーについて、「成長に対する意欲が高いメンバーばかりで、惰性で仕事をしているような人はいないと思う」(佐藤氏)と話す佐藤氏。

飯田氏もその1人だ。ハックルベリーでの仕事を「楽しい」と話す飯田氏にとって、特にやりがいを感じるのは、企画や設計をしている時、プロダクトを作っている時だという。「業務を通じて、これからも自分にとって楽しいことを続けていきたい」(佐藤氏)

自分が開発したプロダクトが市場に提供されて、いろいろな方々に使っていただき、結果的に会社が成長していく。その起点に携わるのはとても楽しいですね。(佐藤氏)

ハックルベリー 採用

飯田氏は今後の目標として「ずっと成長していきたい」と話す。ECや「Shopify」は変化のスピードが非常に速い。そのため日々勉強をして自分を高めていきたいという。

「先月キャッチアップしたことがもう通用しない」ということも実際にあります。そのため、もっとEC業界の知見を深めたり、他社のアプリを調査したり、深掘りしていきたいと思っています。(飯田氏)

EC業界で「腕試し」してみたい人にぴったりの会社

ハックルベリーが求める人材とはどのような人物像だろうか。CEOの安藤祐輔氏は次のように話す。

成長意欲が高く、EC事業のサポートに携わるのが好きだったり、チームで仕事するのが好きだったりする人は合っていると思います。こうした環境で働くことに憧れている人も同様です。ECに携わった経験があり、EC業界でもっと自分の「腕試し」したいという人は、同社のメンバーに大歓迎。個々のスキルに合わせて仕事をお任せしたいです。(安藤氏)

ハックルベリー創業者でCEOの安藤祐輔氏
ハックルベリー創業者でCEOの安藤祐輔氏

採用条件としている「ECの経験」は、必ずしもECの事業会社での経験を求めるわけではない。たとえば「広告代理店に在籍しており、クライアントとしてEC事業者を担当したことがある」といった経験も採用条件に当てはまるという。

ハックルベリーでは教育フローの整備を進めており、4月から運用を開始する予定。教育フローの構想は次の通り。

  • 新入社員および経営層以外のメンバー:仕事をする上での基礎力研修を3か月に1回実施
  • 新入社員:入社時に1日研修。その後は日々の業務のなかで、具体的なスキルを身につけていく

多種多様な人材が集まり、個々の意欲を伸ばしながら成長を促せる環境作りを進めているというハックルベリー。EC業界で活躍したい人は、そんなハックルベリーで「腕試し」してみてはいかがだろうか。

ハックルベリーは一緒に働くメンバーを募集している
ハックルベリーは一緒に働くメンバーを募集している

ハックルベリーでは一緒に働くメンバーを募集しています。
詳細はこちら →https://huckleberry-inc.com/recruit

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キヨハラサトル
吉田 浩章

ZOZOとマッシュホールディングス、マッシュグループの社員に自社ブランドを横断したスタイリングを提案する企画を実施

2 years 1ヶ月 ago

ZOZOとマッシュホールディングスは、ZOZOのリアル店舗でパーソナルスタイリングサービスを提供する「niaulab by ZOZO(似合うラボ)」で、マッシュグループのアパレル、コスメを使用したスタイリングをマッシュグループの社員などに提案する企画「MASH GROUP × niaulab by ZOZO」を実施する。期間は3月9日(土)~3月17日(日)。

マッシュホールディングスの計14ブランドを横断し、新たなスタイリングを提案

マッシュホールディングスのアパレル、コスメ計14ブランドのアイテム約900点を「似合うラボ」で展開。マッシュグループの各ブランドの社員やインフルエンサーが、パーソナルスタイリングサービスを体験する企画。

ZOZO独自のAIとプロのスタイリストが、マッシュグループの複数のブランドアイテムを使用したスタイリングを提案する。

niaulab by ZOZO 似合うラボ MASH GROUP × niaulab by ZOZO ZOZOTOWN マッシュホールディングス スタイリング
「似合うラボ」で実施する企画「MASH GROUP × niaulab by ZOZO」

体験した各ブランドの社員が自身のSNSやブランドの公式SNSでアイテムの組み合わせや魅力を発信することで、ユーザーに対して新しいブランドとの出会い、組み合わせの可能性など、多角的な出会いを提供する狙いがある。

企画で提案したスタイリングの詳細は、4月10日(水)にファッションECサイト「ZOZOTOWN」上のコンテンツで紹介する予定だ。

「niaulab by ZOZO(似合うラボ)」とは

2022年12月、表参道にオープンしたZOZO初のリアル店舗で、ユーザー自身の「似合う」が見つかるパーソナルスタイリングサービス。ZOZOのAIとプロのスタイリストの知見をかけ合わせて、コーディネート提案を行う。2時間以上1人のユーザーに貸し切りかつ無料で提供する。

niaulab by ZOZO 似合うラボ ZOZOTOWN 似合うラボの特徴
「似合うラボ」の特徴(画像は「niaulab by ZOZO」のサイトからキャプチャ)
藤田遥

海外向けの越境EC販売は2桁成長。取引額成長の要因とは? 人気カテゴリーは? 【イーベイの2023年レポート】

2 years 1ヶ月 ago

越境ECのマーケットプレイス「eBay(イーベイ)」を運営する米eBayの日本法人イーベイ・ジャパンが発表した2023年の越境ECレポートによると、日本からの販売額は2ケタ成長となった。

越境ECレポートは、2023年(1-12月)に日本の販売事業者が出品した商品の販売動向をまとめたもの。

女性向けアパレルが取引額1位、自動車パーツの成長率は50%増

取引額ランキングは前年と同様、1位が「レディース アパレル&バッグ・ブランド小物」、2位が「時計・パーツ&アクセサリー」、3位は「アニメアート&キャラクターグッズ」だった。デジタルカメラは10位。

ブランドバッグは、プロによる商品鑑定サービス「eBay真贋鑑定・配送サービス 日本センター」が2023年にオープンしたことも追い風になったと見ている。同サービスは2024年内に全販売事業者へ対象の拡大を予定している。

2023年の「eBay」取引額ランキング
2023年の「eBay」取引額ランキング

取引額10位のうち、前年同期比で大きく成長したカテゴリーの成長率は前年3位の「自動車パーツ」が1位となった。「デジタルカメラ」は成長率ランキングで2位に。2021年に取引が急拡大した「トレーディングカード」は、近年市場の伸びが落ち着いていたが、再び成長率が高まった。

取引額10位までのカテゴリーにおける成長率1位、2位、3位
取引額10位までのカテゴリーにおける成長率1位、2位、3位

カテゴリー別の売れ筋・注目商品をピックアップ

2023年度に日本から多く売れた商品や注目度の高い商品をイーベイ・ジャパンの各カテゴリー担当者がピックアップしている。

ファッションカテゴリー

前半は米国オンライン市場が低調に推移した影響で苦戦を強いられたが、後半は米国のマーケットトレンドに合わせたクーポン施策などが奏功し、堅調に推移したという。ファッションカテゴリー全体の取引額は前年比7%増となった。

ファッションカテゴリーのピックアップ商品
ファッションカテゴリーのピックアップ商品

主力の2カテゴリーは、年間を通じて「ウィメンズバッグ」「時計」。取引額は前年比5%増で推移した。続く「メンズバッグ」は同24%増、「ファインジュエリー」は38%増に成長した。

ブランドでは「エルメス」「ルイヴィトン」「シャネル」「ロレックス」「オメガ」が売り上げをけん引。「ヴァン クリーフ&アーペル」「カルティエ」を軸とした高級ジュエリーもシェアを拡大している。

スニーカー:国内ブランドは「アシックス」などが健闘

ファッションカテゴリーにおけるスニーカージャンルのなかでは、売り上げをけん引しているのは「ナイキ」。約3割強のシェアを占めている。

日本の販売事業者特有のブランドでは「アシックス」「オニツカタイガー」「ミズノ」が上位5位に入っている。この3ブランドで全体のスニーカーの売上額の3割弱を占めているという。

コレクティブルズカテゴリー

2023年の取引額は堅調に成長した。要因は、日本郵便が取り扱う国際郵便の一種、小型包装物(スモールパケット)が11月に再開した影響や、最大8か国に出品できる多国展開ツール「eBaymag」を通して、欧州など米国以外のサイトでの売り上げが向上した点など。アニメグッズの取引額伸長につながった。

同カテゴリーのうち、トレーディングカードの取引額は前年比25.8%増となった。なかでも、2023年6月に発売された「ポケモンカード151」や、「ONE PIECE(ワンピース)」のトレーディングカードの伸びが目立ったという。

自動車パーツ・カメラ・楽器カテゴリー

カメラ:デジカメはじめ、小型カメラの需要が急上昇

「中古カメラを買うなら日本から」というイメージがバイヤーの間で根付いていると見る。特にコンパクトカメラは海外需要が急激に上がり、売り上げは前年の2倍になった。

カメラカテゴリーのピックアップ商品
カメラカテゴリーのピックアップ商品

自動車パーツ:右肩上がりに需要増

過去5年間で5倍、2年前からも2倍の市場規模に成長している。北米を中心に、右肩上がりに需要が高まっている。昨今の注目ポイントは、出品商品のバラエティが豊富になっている点だという。イーベイ・ジャパンは、2024年も自動車パーツは伸び率上位を維持した状態で売れていくと予想している。

自動車パーツのピックアップ商品
自動車パーツのピックアップ商品

スポーツ用品:若年層によるゴルフ人気目立つ

2023年の取引額は前年比23%増となった。なかでも、ゴルフ用品市場は同53%増と大きく成長している。ゴルフが従来の高尚なスポーツから、よりカジュアルなスポーツへとシフトしていることがあげられるという。若者層のゴルフ人気が急速に高まっていると見られる。

2024年の注目カテゴリーは?

  • 日本のアンティーク:「日本のアンティーク」は根強い人気があり、とりわけ「侍」は人気が高いジャンルだという。インバウンドも回復基調の傾向があるため、日本の文化に触れる訪日外国人も増え、さらに人気が高まると見ている。
  • レゴ:米国はすでに在庫切れになっている人気シリーズや、過去に人気を集めたレゴは高値で取引されている。日本からの出品点数はそこまで多くないが、「eBay」では需要が高いジャンルの1つだという。
  • ホーム&ガーデン:有名メーカーがラインアップする商品のほか、浄水器のフィルターなど、海外では購入できない根強い人気がある消耗品なども注目商品となっている。

2024年の展望として、イーベイ・ジャパンの北村直樹氏(カテゴリーマネージメント部 部長)は次のようにコメントを発表している。

今年も米国大統領選挙などの状況変化が予想されるが、社会に根付いたサステナビリティ意識のさらなる高まりや、円安による外国人旅行者の増加に伴う日本製品への需要増など、追い風が期待される要因が大いにある。

2024年の展望としては、真贋保証サービスの取り扱いカテゴリーの拡大や、「eBay」独自の配送サービスである「SpeedPAK(eBay公式物流サービス)」でのロジスティクスのサービス拡充を予定している。これらのイニシアティブを軸としてさらなる市場拡大を進めていく。(北村氏)

高野 真維

コンバージョン率が高い=良いECサイト? CVRを評価するときの注意点とは | 強いEC会社を支えるネットショップ担当者を作る人財育成講座

2 years 1ヶ月 ago
EC事業の内製化を目標に、ECマーケティングに関連するテーマを設定し、判断をするための考え方を解説します【連載3回目】

「EC事業を内製化する」――それは必ずしも、「Webサイトやコンテンツの制作スキルを身につける」「リスティング広告の運用を自社内で行う」「自社サイトのシステム改修をECチーム内で解決する」ことを意味しません。ECに関係する専門的な領域は、すでにいち担当者の努力でどうにかなる時代ではなくなっています。

この連載では、EC事業の内製化を目標に、ECマーケティングに関係するテーマを設定、その判断をするための「考え方」を伝えていきます。3回目も「売上の公式の『真実』」をテーマに、CVRを算出するときの注意点などを解説します。

強いEC会社を支えるネットショップ担当者を作る人財育成講座
  1. ECのマーケティングとは? 「売り上げを伸ばす」ってどういうこと? EC事業の内製化に大切なポイントを解説!
  2. 客単価が2倍=売り上げも2倍!はウソ? 事例に学ぶ売上の公式の「真実」とは
  3. コンバージョン率が高い=良いECサイト? 「割り算」で算出する数値には注意しよう!

ECのマーケティングは「ヒト・モノ・カネ・情報といった自社のリソース」と「外部のマーケティングソリューション」を組み合わせて、「結果としての売り上げと利益を最大限に伸ばす」ことが求められます。

つまり「EC事業の内製化」とは「業務の内製化」ではなく、「判断の内製化」なのです。ECの戦略・方針、日々のアクション・行動、そしてソリューションの選択が成果につながっているか、これだけは社内のネットショップ担当者でなければ判断ができません。

「強いEC会社を支えるネットショップ担当者を作る人財育成講座」では、ECマーケティング人財育成(ECMJ)が、こうした判断を行えるEC担当者育成に向けたポイントを解説します。

「コンバージョン率(CVR)の真実」とは?

ネッタヌネッタヌ

ひぇぇ~怖いよう~。

石田麻琴(以下、石田)

ネッタヌ君、いったいどうしたの?

ネッタヌネッタヌ

だって、石田さんが「コンバージョン率(CVR)の真実」を話すって言うから……。前回の「客単価の真実」もすごく怖かったんだもん。

石田

別に怖くはないでしょ。EC事業の内製化のために、社内のメンバーが認識しておかなければいけないことなんだからさ。

ネッタヌネッタヌ

だって、これまでは「客単価を2倍にして、売り上げを2倍にする方法」をずっと考えていたんだもん。

石田

たしかにそういう事業者さんにとっては不都合な話だったかもしれないね……。

ネッタヌネッタヌ

まぁ気を取り直して、「コンバージョン率(CVR)の真実」をお願いします!

石田

ネッタヌ君、意外と切り替えが早いね……。

ECサイトのコンバージョン率は1%~10%の間くらい

石田

コンバージョン率(CVR)についてはいくつか話したいことがあるんだよ。ネッタヌ君、コンバージョン率の定義と計算式は知っているよね?

ネッタヌネッタヌ

ECサイトでの購入を達成した割合がコンバージョン率ですよね。計算式は「コンバージョン数(受注件数)÷セッション数(アクセス数)」で算出する!

石田

おお、さすが「ネットショップ担当者フォーラム」のキャラクター。このあたりは完璧だね。じゃあ、ネットショップのコンバージョン率ってだいたいどれくらいになると思う?

ネッタヌネッタヌ

うーん。そこはECサイトによって違いそうですよね。

石田

そう。コンバージョン率は販売している商材や価格帯、ECサイトのブランド認知などによってかなり異なる。ただ、おおむね1%~10%の間に収まるかな。販促イベントによって一時的に10%を超えるコンバージョン率が出るケースもあるけどね。

ネッタヌネッタヌ

たしかに、実店舗がある有名ブランドのECサイトとかはコンバージョン率が高そう。

石田

そうなんだよ。けれども、コンバージョン率は100%にはならない。50%や60%にもならないんだよね。

ネッタヌネッタヌ

それって、当たり前のことなんじゃ……。

コンバージョン率が100%になるビジネス?!

石田

ネットショップをある程度運営しているとごく常識的なことなんだけど、ここに感覚的に気づかない可能性があるんだ。世の中には「コンバージョン率100%」っていうビジネスがあるんだよ。なんだと思う?

ネッタヌネッタヌ

え? コンバージョン率100%? そんな夢のようなビジネスが!?

石田

たとえば、飲食店。ファミレスをイメージしてほしい。お客さまが入店した時点で必ず何かを注文するよね。物販ならコンビニエンスストアだって、入店したお客さまがほぼ何かを購入して退店していく。コンビニだと50%以上のお客さまは何かしら商品を購入してお店を出ていくんじゃないかな。

ネッタヌネッタヌ

たしかに! リアルのビジネスはコンバージョン率が高そう!

石田

ECサイトのコンバージョン率の低さへの違和感は、長年リアルのビジネスを営んできた会社さんが抱きやすい。「実店舗だとほとんどのお客さまが購入して帰るぞ!」ってね。

こういう会社さんは、サイトのリニューアルや商品ページの作り込みに傾倒しやすいんだけれど、「ECサイトのコンバージョン率はそんなもん」だと理解した方がいいかもしれないね。

「コンバージョン率が高い=良いショップ」ではない?

ネッタヌネッタヌ

どんなネットショップでも「ECサイトにアクセスしたけど、購入に至らなかった人」が一定確率出るってことですね。

石田

そうだね。ここはECというビジネスが「ショップ間の移動コストが少ない」ことが大きな理由だろうね。

次に聞きたいんだけれど、「コンバージョン率が高い」ネットショップは良いショップだと思う?

ネッタヌネッタヌ

もちろんですよ! だって「売上の公式」からいえば、コンバージョン率が高ければ最終的な「売り上げ」の数値も高くなるじゃないですか!

石田

そうとも言えないんだよなぁ。ECサイトって、サイトの規模が大きくなる(=売上規模が大きくなる)ほど、基本的にコンバージョン率は下がるものなんだよ。

ネッタヌネッタヌ

えっ……。

ECMJ 人材育成 ECサイトのコンバージョン率
ECサイトのコンバージョン率(CVR)はリアルのビジネスのように100%にはならない

コンバージョン率の上下はセッション数と大きな関係がある

ネッタヌネッタヌ

サイトの規模が大きくなると、コンバージョン率は、さ、下がる……?!

石田

そう。売上規模が大きいECサイトだからといって、コンバージョン率が高いとは限らない。その理由は「コンバージョン率」の計算方法にあるんだ。ヒントは、コンバージョン率が「割り算」で算出する数値だということ。

ネッタヌネッタヌ

あ、わかった! 「割り算」の分母と分子の関係性だ!

石田

その通り! コンバージョン率は「コンバージョン数(受注件数)÷セッション数(アクセス数)」で算出される。コンバージョン率が上がったり下がったりするのは、必ずしもコンバージョン数(分子)が上がったり下がったりするからではない。セッション数(分母)が上がったり下がったりしても、コンバージョン率は上下するんだよね。

ネッタヌネッタヌ

と言うことは、セッション数(分母)が下がるとコンバージョン率が上がっちゃうわけか。

石田

そうなんだよ。売上規模が小さいECサイトほど「サイトを知っている人」が対象になるので、実はコンバージョン率が高い状態になりやすい。売上規模が大きくなるとECサイトへの「一見さん」のセッション数も大きく増える。そうなるとコンバージョン率が低くなるんだよね。

こう考えると、コンバージョン率が高いことが必ずしも良いことなのか、わからなくなってくるでしょ?

ネッタヌネッタヌ

高ければ高いほど良いと思っていました。「割り算」って難しいなぁ~。

石田

「割り算」のデータ項目って実は奥が深いんだよ。ある程度データに慣れないと直感的に正しい判断ができない。コンバージョン率はコンバージョン数とセッション数との割り算だから、「セッション数を論じずにコンバージョン率を評価する」としたら、ちょっとズレてるんだよね。

ネッタヌネッタヌ

肝に銘じます。

石田

個人的には「割り算」のデータ項目よりも、「足し算」のデータ項目を気にする方が建設的だと思うよ。「割り算」のデータ項目とは違って、「足し算」のデータ項目は基本的に「増えれば増えるほど良い」だからね。

セッション数、コンバージョン数、SNSフォロワー数、定期購入者数――ネッタヌ君、他には?

ネッタヌネッタヌ

売り上げと利益!!

CVRを評価する際は、分母(セッション数)と分子(コンバージョン数)どちらが変化したか注意する

まとめ

石田

最後に今回のコラムを少しまとめるね。

ECサイトのコンバージョン率はおおむね1%~10%の間に収まる。ただ、商材や価格帯、ブランド認知などによって異なる。ただし、50%や60%にはならないのでリアルビジネスを経験している会社さんは注意が必要。コンバージョン率は「割り算」で算出される数値。分母と分子でデータは上下する。必ずしもコンバージョン率が高い方が良いわけではなく、サイト規模が大きくなるとコンバージョン率は下がっていきやすい

こんなところだね。

ネッタヌネッタヌ

石田さん、今日の話を聞いていて思ったんですけれど。ファミレスがコンバージョン率100%ってすごくないですか?

石田

すごいよね。インターネットの仕事をやっていると、驚愕の数値だと感じるよね。

ネッタヌネッタヌ

当たり前すぎて、そんな視点でリアルのビジネスを見ていなかったことに気がつきました。

石田

リアルのビジネスをネットのノウハウの視点で分析するのも面白いかもね。このコラムは「ECの内製化」がテーマだけど、「リアルの判断」にも活用できるかもしれない。

ネッタヌネッタヌ

ネッタヌもさらにお勉強頑張ります!

ECマーケティング人財育成は「EC事業の内製化」を支援するコンサルティング会社です。ECMJコンサルタントが社内のECチームに伴走し、EC事業を進めながらEC運営ノウハウをインプットしていきます。詳しくはECMJのホームページをご覧ください。

X(旧Twitter)も運営しています。こちらもあわせてご覧下さい。

石田 麻琴

Amazonの爆速配送の謎に迫るTV番組、3/8夜8時からTBS系列『それSnow Manにやらせて下さい』で放映

2 years 1ヶ月 ago

TBS系列で3月8日(金)20時から放映されるバラエティ番組『それSnow Manにやらせて下さい』で、アマゾンジャパンの物流倉庫が取り上げられる。

番組の公式サイトによると、「Amazonの立入禁止エリア」への潜入はバラエティ番組初という。

番組で放映されるのは「東京ドーム2.5個分の巨大倉庫」。フルフィルメントセンター(FC)の名称は記載されていないが、延べ床面積12万平方メートル(東京ドーム約2.5個分の広さ)の「Amazon 千葉みなとFC」(千葉県千葉市)とみられる。

「Amazon 千葉みなとFC」は4階建て。1階は入荷・出荷エリア、2階はカフェテリアやオフィス、2~4階には商品保管機能がある。商品の保管可能容量は1700万個以上。

ロボットが商品棚を持ち上げて移動する「Amazon Robotics(アマゾンロボティクス)」はアマゾンジャパンのFCとして、最大規模の拠点となる。「Amazon Robotics」は、自動走行ロボット「Drive」が専用の商品棚「Pod(ポッド)」の下に入り込み、棚を持ち上げて移動する仕組み。商品棚を作業員の前まで運ぶため、作業員は倉庫内を歩き回る必要がない。入荷した商品の棚入れと、受注商品の棚出しの作業時間を削減できる。

番組のテーマは「Amazonの爆速配送の謎…なぜ即日配送が可能なのか?」。「Amazon Robotics」、段ボールの秘密、カフェテリアのメニューなどを取り上げるという。

建設中に収録された「Amazon 千葉みなとFC」の内部
瀧川 正実

日本郵便、石川県輪島市の一部エリアと鳳珠郡穴水町宛て「ゆうパック」などの個別配達を再開

2 years 1ヶ月 ago

日本郵便は3月8日から、石川県輪島市の一部エリア、鳳珠郡穴水町の家庭と事業所宛て荷物(一部サービス除く)の全国からの引き受けを再開する。

個別配達を再開する対象の荷物は「ゆうパック」(セキュリティサービス、保冷、代引、着払い、配達日時希望を除く)「ゆうパケット」「ゆうメール」。道路状況などを踏まえての配達となるため、通常時と比べて遅延する可能性があるとしている。

日本郵便は3月8日から、石川県輪島市の一部エリア、鳳珠郡穴水町の家庭と事業所宛て荷物(一部サービス除く)の全国からの引き受けを再開する
日本郵便のお知らせ(画像はニュースリリースからキャプチャ)

全国から引き受けた荷物は、配達可能な地域への配送から始め、道路状況などを踏まえて配達頻度を含めて順次拡大する。

石川県奥能登地域のうち輪島市の一部エリアと鳳珠郡穴水町の全域において3月5日から、郵便物などの戸別配達を再開していた。

なお、珠洲市の一部エリアと鳳珠郡能登町全域宛て「ゆうパック」などの個別配達は3月1日に再開している。

瀧川 正実

Yahoo!ショッピングの「超PayPay祭」は3/1スタート/「楽天トラベル スーパーSALE」が3/4から開始【ネッ担アクセスランキング】 | 週間人気記事ランキング

2 years 1ヶ月 ago
2024年3月1日~2024年3月7日にアクセス数の多かった記事のランキングを発表! 見逃している人気記事はありませんか?
  1. 「最大70%割引」「最大25.5%のポイント付与」。Yahoo!ショッピング内の「超PayPay祭」は3/1スタート

    セール期間中は割引価格で買い物できるほか、「PayPayポイント」もたまりやすい。「タイムセール」も合わせて実施する

    2024/3/1
  2. 「楽天トラベル スーパーSALE」が3/4からスタート。テーマパーク割引、夏休み向け早期予約特典などを用意

    「楽天トラベル」は3月20日までのセール期間中、テーマパーク、ゴールデンウイーク、夏休み向けなど、早期割引で予約できるさまざまなクーポンを展開する

    2024/3/4
  3. 「楽天市場」の「楽天スーパーセール」は3/4の20時にスタート。「半額タイムSALE」「ポイント付与アップ」などを展開

    「楽天市場」は3月4日夜から3月11日までスーパーセールを開催。割引価格での販売や、最大45.5倍のポイント付与などを予定している

    2024/3/4
  4. 【BtoBの広告施策】リードを獲得しない戦略を選んだトヨクモ。その理由や効果に迫る

    「SEO」「広告」2つの視点から語る、EC事業者のためのデジタルマーケティング講座。「トヨクモ」のリードを取らない戦略と広告活用とは(前編)【連載第14回】

    2024/3/6
     
  5. 日本郵政とJR東日本が連携、鉄道+郵便の車両輸送など物流コラボや地域事業創造など

    日本郵政グループが掲げる中期経営計画「JPビジョン2025」、JR東日本グループのグループ経営ビジョン「変革2027」の推進を加速する

    2024/3/1
     
  6. 「ロコンド」のジェイドグループがマガシークを買収、取扱高600億円のファッションECグループを形成

    マガシークはジェイドグループと伊藤忠商事との共同運営会社(78%がジェイドグループ、22%が伊藤忠商事)になる

    2024/3/1
     
  7. コロワイド、「チーズガーデン」「クリオロ」「グリンデルベルグ」などのブランドを有する日本銘菓総本舗を買収

    日本銘菓総本舗は、「チーズガーデン」「グリンデルベルグ」の庫や、「クリオロ」のエコール・クリオロを傘下に抱える地域銘菓・名産品関する事業承継のプラットフォーム企業

    2024/3/6
     
  8. 【コメ兵のOMO+EC戦略】取り寄せサービスをフックに顧客の定着化、LINE活用の1to1接客、外部モール強化

    コメ兵のEC売上高が好調に推移している。優良顧客のうち3割とLINEでコミュニケーションできる状態にあるなど、コメ兵ならではの成功要因と取り組みを解説する

    2024/3/4
     
  9. Amazon、楽天、LINEヤフーのモール運営はどう改善された? どんな対応を求めている? 【経産省の「透明化法」評価まとめ】

    「相乗り出品」スタイルの、他社製品との競争問題、無在庫転売、事前通知なしの販売手数料変更など、デジタルプラットフォームの課題は尽きない。経産省の発表から、改善状況や取り組みの評価をまとめる

    2024/3/5
     
  10. 「Qoo10」がライブコマース専用スタジオを渋谷に開設。1回の配信で1億円を売り上げるケースも

    米eBayの日本法人eBay Japanは、グローバルで初めてのライブ配信スタジオを国内に開設した。配信のほか、「Qoo10」の中心顧客層であるZ世代と直接交流できる場としても展開する

    2024/3/4
     

    ※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

    藤田遥

    商品ページで最短お届け予定日を表示+生活スタイルに合わせた受け取りを実現するShopifyとヤマト運輸の取り組みとは

    2 years 1ヶ月 ago

    ヤマト運輸とECサイト構築プラットフォームのShopify Japanは3月下旬から、「Shopify(ショッピファイ)」を利用する国内EC事業者を対象に、荷物の配送や受け取りを円滑にする新たなサービスの提供を始める。

    ヤマト運輸が「最短お届け予定日自動表示アプリ」を開発。「Shopify」で構築したECサイトにおいて、商品ページに設置したフィールドに配達先の郵便番号を入力すると、配達可能な最短配達日を自動表示できるようになる。

    消費者が購入時に最短配達予定日を把握できるようにすることで、商品購入者の利便性と購入率の向上につなげる。アプリはヤマト運輸が運営管理する。

    ヤマト運輸が「Shopify」向けアプリ「最短お届け予定日自動表示アプリ」を開発
    「最短お届け予定日自動表示アプリ」活用イメージ

    また、Shopifyが提供している、配送地域や発送方法、注文量などさまざまな条件に応じて自由に配送料金を設定できる「配送カスタム.amp」を、ヤマト運輸の「EC自宅外受け取りAPI」に対応。購入者はヤマト運輸の営業所やコンビニエンスストア、オープン型宅配便ロッカーなどで購入商品が受け取れるようになる。

    生活スタイルに合わせた荷物の受け取りが可能になり、商品購入者の利便性向上、再配達削減につなげていく。

    松原 沙甫

    キューサイ、美容家IKKOさん全面プロデュースの化粧品シリーズを初展開。最新のアンチエイジング技術を結集

    2 years 1ヶ月 ago

    キューサイはスキンケアブランド「コラリッチ」から、美容家のIKKOさん全面プロデュースの化粧品シリーズ「BIONIA(ビオニア)」を4月1日に発売する。IKKOさんの知見と韓国の大手化粧品メーカーとの協業による最新のアンチエイジング技術を結集したシリーズという。キューサイの公式通販サイトでは、3月1日から先行予約をスタートしている。

    「ビオニア」からラインアップするファンデーション(左)、コンシーラー(中央)、ファンデーション用ブラシ
    「ビオニア」からラインアップするファンデーション(左)、コンシーラー(中央)、ファンデーション用ブラシ

    キューサイは2015年から現在まで約9年間、IKKOさんを「コラリッチ商品」のアンバサダーに起用。「コロナ禍を経て化粧品選びに迷う方に喜んでほしい」というIKKOさんの思いを受け、2023年2月に「ビオニア」の開発プロジェクトをスタートした。

    開発の技術パートナーとして選んだ韓国の化粧品メーカーはコスマックス社。アンチエイジング「マイクロバイオーム」技術を、「ビオニア」の開発に生かしている。

    美容化のIKKOさんが製品プロデュースに携わっている
    美容化のIKKOさんが製品プロデュースに携わっている

    ファンデーションとコンシーラーには3種類のマイクロバイオーム由来成分を配合。日中のケアで美しい肌を実現し、IKKOさんの理想が詰まった厚塗り感のない上質な仕上がりをかなえる。

    キューサイ、IKKOさん、韓国コスマックス社のタッグで製品開発に臨んだ
    キューサイ、IKKOさん、韓国コスマックス社のタッグで製品開発に臨んだ

    ファンデーションで大切にしたのは、なるべく薄く、積もらせずに綺麗に見せること。「ビオニア」は、それぞれのプロフェッショナルが集い、パッケージや成分まで一緒に悩みながらやっと完成した宝物。マイクロバイオーム由来成分が肌のバリア機能を整えるため、メイク中も肌に良い働きをしてくれるから、日中スキンケアとして“置き換え”ができる点がポイントです。(IKKOさん)

    商品情報

    • ファンデーション:「BIONIA メッシュスキンパクト」
      • 通常価格:6900円(税込)
    • コンシーラー:「BIONIA コレクティングコンシーラー」
      • 通常価格:3900円(同)
    • ファンデーションブラシ:「BIONIA エアファンデーションブラシ」
      • 通常価格:3500円(同)
    高野 真維

    「ChatGPT」を動画制作で活用する方法は? 企画・構成、SNS、配信先までを提案してもらうためのプロンプトなどを解説 | 中小企業診断士が解説する「ChatGPT」のECビジネス活用法

    2 years 1ヶ月 ago
    話題を集めている生成AIの「ChatGPT」。ECビジネスのシーンで活用する方法などを、現役中小企業診断士が解説【第5回】

    利用が拡大する「ChatGPT」を実際の業務でどう使うべきか、まだイメージを持てていない方も多いのではないでしょうか。新商品の発売開始を想定したプロモーション施策(プレスリリース作りなどの過去URL入れる)の一環として、ショート動画のアイデア出し、そしてプロモーションプランの検討を進める作業を「ChatGPT」で行ってみましょう。時間軸が入ると、頭を悩ませる要素も増えますが、ChatGPTならば、すぐにたたき台を出力してくれます。

    【テキストデータを集めて時短しよう】

    第3回からの連載では、プレスリリースの作成を通してChatGPTに新製品の情報をインプットし、新商品のプロモーションにまつわるさまざまなアイデアや文章作成を、シンプルな指示(以下、プロンプト)で行ってきました。

    「ChatGPT」を動画作り活用する方法は? 企画・構成、SNS、配信先までを提案してもらうためのプロンプトなどを解説

    「ショート動画の構成を提案してもらう」ことから着手する場合、この後に提示するプロンプトに加え、新商品の情報をChatGPTに伝える必要があります。

    新商品の名称、特徴、ターゲット、提供価値、価格、発売日、キャンペーン……。そこで「まず書くのが大変」となりがちですが、音声入力を利用することで時短になります。

    また、新商品の企画書、仕入れ先のホームページ、提案資料のPDFなど、社内に何らかのテキストデータを入手できれば、テキストデータをコピー&ペーストしてプロンプトを作成することで新商品の情報を抽出することも可能です。

    ◆プロンプト例

    あなたは広報担当者です。以下の「企画書」をもとに、「情報」を抽出し、表形式で出力してください。

    ●情報

    • 新商品の名称
    • 特徴
    • ターゲット
    • 提供価値
    • 価格
    • 発売日
    • キャンペーン

    ●企画書
    件名:XXXXXXXXXXXXXXXXXX
    (以下略)

    以下はGPT-3.5の出力例です。この情報をベースに、各種プロモーションの文章作成やアイデア出しを進めることができます。では、今回はまず初めにショート動画の構成案を提案してもらいましょう。

    「ChatGPT」を動画作り活用する方法は? 企画・構成、SNS、配信先までを提案してもらうためのプロンプトなどを解説

     

    前回からの続き6. ショート動画の構成を提案してもらう

    • コツ:ショート動画施策をする媒体、目的を明確にし、プロンプトに反映しよう

    新商品を販売する上で、動画が効果的なのはネットショップ担当者の皆さんならよくご理解いただいているでしょう。見込み客に、商品を買った後のシーンやライフスタイルをイメージしてもらったり、使い方をわかりやすく解説したりして、購買を強力に後押しできます。

    また、SNSでの認知向上を考えれば、ショート動画やリール動画が有効でしょう。近年、スマホ1つで撮影から編集、プラットフォームへのアップロードまでが簡単にできるようになりました。しかし、慣れない作業は腰が重くなりがち。最初の企画・構成だけでもChatGPTに手伝ってもらいましょう。

    ◆プロンプト例

    ショート動画で、この商品を売りたいのだけど、構成案を考えてもらえますか?各シーンの秒数の目安も提示してください。

    以下は、GPT-4での出力例です。王道中の王道、ホラーストーリーでの動画案が出てきました。動画広告や自社のECサイトで展開すると効果がありそうです。

    「ChatGPT」を動画作り活用する方法は? 企画・構成、SNS、配信先までを提案してもらうためのプロンプトなどを解説
    「ChatGPT」を動画作り活用する方法は? 企画・構成、SNS、配信先までを提案してもらうためのプロンプトなどを解説

    なお、GPT-3.5では、以下のように簡単な構成例が出力されました。GPT-4ほど詳細ではありませんが、必要な映像や情報の要素を確認するには十分な内容です。ここからご自身で検討を深める、ChatGPTとさらに会話をするなどして、各シーンの映像、音声、テキストの内容を詰めていくとよいでしょう。

    「ChatGPT」を動画作り活用する方法は? 企画・構成、SNS、配信先までを提案してもらうためのプロンプトなどを解説

    SNSに拡散を目的としたショート動画を投稿する際、ターゲットに役に立つ情報提供、エンターテイメント性が求められます。たとえば、「水が不要であることをユーモアとエンターテイメント性を重視して伝えてください」と入れたり、ショート動画の拡散ノウハウをフィードバックするなど、当初のプロンプトに入れておくとよいでしょう。

    ちなみに、上記の内容をプロンプトに入れると、GPT-4では以下のような出力結果となりました。登場人物の「筋肉質の人」のキャラクターに左右されそうですが、エンターテイメント性が強化され、ユーモラスな動画の案が提示されています。ここまで具体的であれば、演者の筋肉質の人にもイメージが伝わりやすいでしょう。

    「ChatGPT」を動画作り活用する方法は? 企画・構成、SNS、配信先までを提案してもらうためのプロンプトなどを解説

    7. ショート動画の配信先提案

    • コツ:費用をかけない場合は、無料で配信することを明示しよう

    動画をどのプラットフォームで配信すべきでしょうか。ChatGPTに聞いてみましょう。まず、費用をかけずにSNSやYouTubeで投稿する場合を想定したプロンプトです。

    ◆プロンプト例

    ありがとう。ではこの動画の配信先を、ターゲットを考慮して複数提案してもらえますか?無料で配信予定です。提案の理由も示した上で、一番のおすすめも教えてください。

    以下は、先ほどのユーモラスな動画について、上記の「無料で配信予定です」と加えたプロンプトを入力した際の、GPT-4での出力例です。

    「ChatGPT」を動画作り活用する方法は? 企画・構成、SNS、配信先までを提案してもらうためのプロンプトなどを解説

    確かに、ターゲットだけを見るとFacebookが妥当なような気もしますが、拡散を狙ったユーモラスな動画であることを考えると、YouTube ShortsかInstagramのリールが妥当かもしれません。なお、ユーモラスでない方の動画の配信先を聞くと、自社のホームページやコミュニティサイトを提案してくることもあります。

    自社サイトやコミュニティサイトなど、ある程度、その商材に興味を持っている可能性が高いターゲットに対しては、わざわざユーモラスにして注意を引く必要がないからでしょう。ChatGPTが文脈を考慮して、回答をしていることがわかります。

    また、SNSにおけるショート動画は、ショート動画単体でその商材の売り上げが立つわけではないため、購買までの導線も検討する必要があります。「最も注力しているSNSはFacebookです。YouTubeチャンネルに詳細な商品動画をアップするので、本編の動画にも誘導したいです」など、関連する施策をプロンプトに含めると考慮された回答を出してきます。

    「ChatGPT」を動画作り活用する方法は? 企画・構成、SNS、配信先までを提案してもらうためのプロンプトなどを解説

    一方、動画配信に予算がある場合は、「無料で配信予定です」の文言を削ってプロンプトを入力してみましょう。無料と限定した場合より、広範囲な提案を受けることができます。

    以下は、最初に提案があった宣伝色の強い動画の配信先として、GPT-3.5が出力した例です。

    「ChatGPT」を動画作り活用する方法は? 企画・構成、SNS、配信先までを提案してもらうためのプロンプトなどを解説

    「ショート動画」という特性は考慮されていませんが、「無料」という条件を外したため、費用のかかるインフルエンサーやスポーツ関連サイトでの広告掲載、Facebookでのターゲティング広告が提案されています。

    精度の面でGPT-4に劣るGPT-3.5ではありますが、時に的外れな回答があったとしても、むしろアイデアの幅を広げる機会になったと感じることがあります。「ちょっといつもと違う方向性で」または「初めてなので、まずはいろいろ知りたい」という場合には十分利用できるでしょう。

    8. 実施スケジュール

    • コツ:進行状況や依存関係を考慮して出力してもらおう

    さぁ、下準備は完了しました。あとは施策を回すだけです。ここまで具体化されたら、実際にやってみたくなりませんか?しかしながら、多忙なネットショップ担当者は、日々のタスクに追われ、なかなか新しい施策に着手することが難しい面もあるかもしれません。

    「もし、この施策をやるなら」とスケジュールを見積もり、時間が取れないか検討を進めてみましょう。もしくは、提案されたスケジュールをもとに、上司に業務を調整してもらう手もあるでしょう。

    単に「忙しいから調整してほしい」と口頭で伝えるより、文書化されたスケジュール案がたたき台としてあれば、建設的な議論がしやすいものです。

    では、ChatGPTにスケジュール案を提示してもらいましょう。

    ◆プロンプト例

    いいですね。では。これまで考えてきたプレスリリース以降、すべての施策を1ヶ月で実施するとして、進行状況や依存関係を考慮し、実現可能なスケジュールを立ててください

    以下は、GPT-4の出力例です。かなり詳細かつ、バッファも考慮しているとのこと、すぐにでもチームで検討できそうな内容です。

    「ChatGPT」を動画作り活用する方法は? 企画・構成、SNS、配信先までを提案してもらうためのプロンプトなどを解説

    以下は、GPT-3.5での出力例です。かなりタイトなスケジュールですが、タスクリストとしては使えそうです。

    「ChatGPT」を動画作り活用する方法は? 企画・構成、SNS、配信先までを提案してもらうためのプロンプトなどを解説

    やる施策、やらない施策を決めた上で再度スケジュールを立ててもらう、もしくは、会話を続けて精度を高めても良いでしょう。例えば、「フィードバックします。施策を実施するのは兼務1名で制約があります。また会社には週に2日の休日があります。これを考慮して、実現可能なスケジュールを立ててください」など情報を追加してみましょう。

    まとめ

    普段の業務では頭を悩ませがちな、時間軸を含めたアイデア出しを行いました。GPT-3.5においても、内容は荒いものの、方針検討やイメージをざっくり掴むには十分な内容です。一方、GPT-4は、簡単なプロンプトであっても、すぐにでも検討を開始できるレベルで出力されてきます。また、プラットフォームの提案では、理由づけをしてもらうプロンプトを利用しました。周りを巻き込む上で、客観的な根拠は非常に有効です。

    「ChatGPTで業務効率化が図られる」というのは、文章作成の場面に限りません。アイデア出し、根拠づけ、スケジューリングなど、あらゆる頭脳労働がスピードアップするイメージが持てたでしょうか。いままで「日本語が拙くていまいち」「業務で利用できる気がしない」「著作権が心配」など、ChatGPTの利用を躊躇われていた方は、アイデア出しなど、最終成果物から遠いところから始めてみると使いやすいかもしれません。

    まずは触ってみるところから始めましょう。少しずつChatGPTとの意識合わせが上手になりますよ。

    ICPコンサルティング

    プロ向け株式市場「TOKYO PRO Market」に新規上場する買取販売のゼロジャパンとは

    2 years 1ヶ月 ago

    貴金属やブランド品の買取販売を手がけるゼロジャパンは、東京証券取引所が運営するプロ向け株式市場「TOKYO PRO Market」への株式上場を申請した。上場予定日は3月28日。

    ゼロジャパンは2002年、消費者向けに家電、ブランド、貴金属の買取販売をするリユースショップを開店。2003年に法人化、2005年にネットオークションをスタートするなど、買取・販路の拡大を進めてきた。

    商品の買取方法は、一般消費者を対象とした「店頭買取」「宅配買取」「出張買取」、事業者を対象とした「業者買取」の4種類。「店頭買取」が2023年6月期における仕入高17億5000万円のうち17億1500万円(構成比98.0%)と全体の大半を占めている。

    「店頭買取」は実店舗「ワンダープライス」に顧客が直接持ち込んだ製品をスタッフが鑑定・査定し、その場で買い取る。買取店舗数は43店舗(そのうち3店舗は販売併設店舗)で、ショッピングモールなど、集客力の高い商業施設内へのテナント出店を中心に展開している。

    貴金属やブランド品の買取販売を手がけるゼロジャパンは、東京証券取引所が運営するプロ向け株式市場「TOKYO PRO Market」への株式上場を申請
    ECサイトの「Wonder Price」(画像は楽天店から編集部がキャプチャ)

    買い取った商品は「専門卸業者への販売」「Webオークション販売」「店舗・ECサイトでの小売販売」といったチャネルで販売。「店舗・ECサイトでの小売販売」は、自社ECサイトや一部店舗、ECモールで一般消費者向けに販売している。

    このほか、「自社オークションにおける委託販売」「レンタルジュエリーのサブスクリプション」も展開。「自社オークションにおける委託販売」は、自社で運営するオークションで、自社仕入商品以外にオークションに参加するリユース事業者の商品を委託出品することで、出品事業者から手数料を徴収している。委託商品が落札された場合、落札事業者からも手数料を得る。「レンタルジュエリーのサブスクリプション」は、一部ジュエリー商品をメンテナンス、再生加工後、レンタルジュエリーとして展開している。

    貴金属やブランド品の買取販売を手がけるゼロジャパンは、東京証券取引所が運営するプロ向け株式市場「TOKYO PRO Market」への株式上場を申請
    ゼロジャパンのビジネスフローについて

    ゼロジャパンの2023年6月期業績は、売上高が前期比1.0%増の30億6500万円、営業利益は同15.4%増の2億300万円、経常利益は同6.4%増の1億9600万円、当期純利益は同47.1%増となる1億6000万円だった。

    ゼロジャパンは、さらなる事業内容の発展に向けた社会的信用力の向上、認知度の拡大を目的として「TOKYO PRO Market」への上場を申請した。

    松原 沙甫

    ウォルマート、ターゲットなどに学ぶ最新のオムニチャネル。カギは「データドリブン」「SNS活用」「インフルエンサー」 | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

    2 years 1ヶ月 ago
    米国小売事業者の最新オムニチャネル戦略とは? 各社の事例を交えて解説します

    ECを展開する小売事業者にとって、2024年はよりオムニチャネルによる戦略が求められそうです。オムニチャネルは従来、ECとリアル店舗をそれぞれつないで販売チャネルを融合するイメージでしたが、双方のチャネルの利点を有効活用した上で、データの追跡と分析を融合させたデータドリブンの取り組みが求められる時代になりつつあります。

    データドリブンのマーケティングに注目集まる

    米カリフォルニア州南部の都市であるパームスプリングスで2月27日に開催された小売業界の招待制カンファレンス「eTail Connect West(イーリテイルコネクトウエスト)」。ここで、小売事業者によるオムニチャネル戦略が前面に打ち出されました。

    登壇した小売企業の各社は、顧客の商習慣や好みを捉えるだけでなく、デジタル化が進んでいる昨今の市況に対応し、データ主導のマーケティングで事業を最適化する必要性があることを強調しました。

    小売事業者はこれまでの過去4年間、「新型コロナウイルスの影響による市況の変化に対処し、より少ないリソースでより多くの成果を得る」ために、多方面での最適化・効率化を強いられてきました。カンファレンスの会場となったJWマリオット・デザート・スプリングス・ホテルのホールや館内で交わされる会話を聞けば、小売事業者は共通の悩みを抱えていることがわかりました。

    顧客の潜在ニーズを探るターゲット

    米国の大型スーパーマーケットチェーンであるターゲットで、アパレル・アクセサリー商品を担当するジェナ・フォックス氏(シニアバイスプレジデント)は、次のように話します。

    ターゲットは、「お客さまが求めるものは何か」を捉えたいと考えています。お客さまのニーズは何なのか――その理由の一部は科学の力で解明することができます。また、ある意味では、新たなニーズの創造とも言えるでしょう。お客さま自身がまだ気付いていない、潜在的なニーズを把握したいと考えています。(フォックス氏)

    ターゲットの消費者ニーズの追求は、マーチャンダイジング、ブランディング、オムニチャネル戦略、さらにはその先にまで広げています。

    ターゲットがフィットネスブランドの「All In Motion(オール イン・モーション)」を立ち上げたとき、女性、子供、男性など1万5000人の消費者にインタビューを行い、フィットネスに関するあらゆるニーズの把握に努めました。市井(しせい)の人々はフィットネスウェアに何を求めているのでしょうか? わかったことは、人によってささいな違いがあっても、結局は「着心地」に行き着くということでした。(フォックス氏)

    ウォルマートの会員獲得戦略

    会員制スーパーマーケット「Sams Club(サムズ・クラブ)」を運営する米ウォルマートのEコマース担当サブリナ・カラハン氏(バイスプレジデント)とデジタルマーチャンダイジング担当のジョーダン・エディ氏(バイスプレジデント)は、フォックス氏と似た考えを持っています。

    「サムズ・クラブ」のECサイト(画像はサイトから編集部がキャプチャ)
    「サムズ・クラブ」のECサイト(画像はサイトから編集部がキャプチャ)

    「サムズ・クラブ」の運用では、会員の維持・獲得にこだわっています。「サムズ・クラブ」のビジネスは会員制モデルなので、会員を獲得し、会費を支払ってもらわなければ運用できません。注力しているのは、会員に「サムズ・クラブ」を積極的利用してもらうこと。会員は1年ごとに、会員を継続するか、やめるかを決める権利があるため、会員を更新するタイミングが来た時に継続してもらうためです。(カラハン氏)

    「サムズ・クラブ」が、コンピューターを活用して顧客の支払いプロセスをスピードアップする店舗用の新しい決済テクノロジーを発表したのは、米国のラスベガスで2024年1月に開催された電子機器の展示会「コンシューマー・エレトロニクス・ショー(CES)」。

    この技術は、既存の「サムズ・クラブ」の決済システムである「スキャンアンドゴー」を発展させたもので、アプリを使って購入予定の商品を顧客が店内でスキャンできるようにしています。レジを通ることなく、スマホで商品登録から決済まで済ませることができる技術です。

    ウォルマートの担当部門が開発したのは、顧客にとってストレスフリーな決済スキームです。買い物カゴのなかに入っている商品をスキャンする人工知能と、コンピュータービジョンの技術を応用し、「スキャンアンドゴー」を活用して、最終的にレジに並ばず店舗を出ることができるのです。(カラハン氏)

    カラハン氏によると、ウォルマートは10店舗の「サムズ・クラブ」で新たな決済スキームを試験的に導入し、会員のフィードバックを集めているところです。たとえば、決済スキームが「うまく機能しているのか」「便利だと思われているのか」「決済に関連する会員のストレスを軽減できたか」。「こうした細やかなこだわりこそが『サムズ・クラブ』が会員を大切にしている証です」(カラハン氏)

    小売事業者におけるソーシャルメディアの重要性

    小売事業者が、自社が扱うブランドと顧客のつながりを築くためには、オンライン上だけでなく、実店舗へのリアルな導線も必要です。オンラインからの導線では、ソーシャルメディア経由でたどり着くことが多いようです。

    ECサイトと実店舗の購買体験が消費者によってどのように組み合わされるかを考える上で、ターゲットはオンラインとオフラインのオムニチャネル機能を十分に展開してきました。最新の検討要素は、ソーシャルがお客さまにどのような影響を与えているかということです。ターゲットにとっての潜在顧客がいる所で、お客さまがちゃんとターゲットに出会えるように設計しなくてはいけません。(フォックス氏)

    ターゲットやその他の小売事業者にとって、それは中国のバイトダンス社が提供する動画共有アプリ「TikTok」で潜在顧客と接触することを意味しています。

    コロナ禍の時、自宅で過ごしていたら当時5歳の末っ子が「TikTok」をやっていたんです。私は「そんなものをやってはいけない」という感じで、末っ子に「『TikTok』はもうやめなさい」と促しました。でも、それから何年も経った今、私自身が夜、ソファに座って『TikTok』をスクロールしながら、最新のトレンドが何なのかを知ろうとしています。そして子供たちは、私が『TikTok』を使っていることを快く思っていません。(フォックス氏)

    インフルエンサー選びの重要性とは

    フォックス氏はターゲットが手がけるブランド「Future Collective(フューチャーコレクティブ)」を、インフルエンサーや著名人を中心に取り込んだ成功事例の1つとしてあげています。

    「フューチャーコレクティブ」のブランドページ(画像はサイトから編集部がキャプチャ)
    「フューチャーコレクティブ」のブランドページ(画像はサイトから編集部がキャプチャ)

    「eTail Connect West」のパネルディスカッションに登壇した際、フォックス氏は次のように話しました。

    「Future Collective」の立ち上げ当時の商品ラインアップは、インフルエンサーのカーラナ・バーフィールド・ブラウン氏と供に立ち上げました。最近では、モデルからファッションインフルエンサーに転身したジェニー・K・ロペス氏とコラボレーションした最新コレクションを発表しました。このような取り組みは、これまでとは違った顧客アプローチを仕掛けるための良策だと思っています。(フォックス氏)

    「フューチャーコレクティブ」とコラボレーションしているジェニー・K・ロペス氏(画像はサイトから編集部がキャプチャ)
    「フューチャーコレクティブ」とコラボレーションしているジェニー・K・ロペス氏(画像はサイトから編集部がキャプチャ)

    ブランドとのこうしたコラボレーションでインフルエンサーを起用することは、ブランドがどのようなパートナーシップを結ぶかを考える機会にもなります。パネルディスカッションでフォックス氏は、「フューチャーコレクティブ」のコラボレーター選びに関するターゲットの意思決定についても説明しました。

    消費者の好みやニーズは何か。そして、ターゲットの価値観と本当に一致するパートナーをどうやって見つけるのか。多様な視点を持つことが大切です。(フォックス氏)

    「TikTok Shop」が新たな重要チャネルに台頭

    あくまでオムニチャネル戦略の一環として、「Instagram」「TikTok」「YouTube」などのソーシャルメディアのインフルエンサー活用を小売事業者が進めるなか、「TikTok」上で商品やサービスを販売できる「TikTok shop」の即時性に注目が集まっています。

    「Neweggが『TikTok』で大きな成功を収めた理由は、ユーザー数ではなく、買い物のしやすさです」と話すのは、米国の大手家電EC事業者であるNewegg(ニューエッグ)のドリュー・ロダー氏(ディレクター)です。

    「TikTok Shop」が立ち上がった際、Neweggはいち早く実験的な挑戦。家電商品を販売するために社内で動画を制作し、複数のアカウントで展開して成功を収めたのです。Neweggの登壇者は「eTail Connect West」のパネルディスカッションに登壇したとき、「TikTok」で配信しているネックマッサージャーの短い動画を紹介。その動画は1970万回視聴され、数十万ドルの売り上げにつながったと説明しました。

    また、Neweggの登壇者は、「Webサイトの分析ソフトなどを提供している米国PowerReviews(パワーレビュー)の調査データによると、Z世代の消費者の57%が美容関連の商品の購入をする際に『TikTok』の動画を参考にしている」ということにも言及しました。

    注目が集まるデータドリブン主導のオムニチャネル戦略

    小売事業者がどのようなオムニチャネル戦略を展開するにしても、重要な役割を果たすのは顧客による購買データの追跡とその適切な分析です。

    SPARC Group Holdings(スパーク・グループ・ホールディングス)で、ファッションブランド「FOREVER(フォーエバー)21」のCRMおよびチャネル・マーケティング担当するライアン・ホフマン氏(バイスプレジデント)は、データ主導のシンプルなマーケティングを推奨。「小売事業者が限られたリソースでより多くのことを行わなければならない場合、データ主導の戦略は不可欠です」(ホフマン氏)

    データマーケティングと、それを活用したシンプルな顧客アプローチを実現するには、複雑な課題があるように思えますが、実際には顧客ターゲットとブランドが伝えたいメッセージを明確にするだけです。そのような文脈でマーケティングを考えることができれば、ターゲット層や既存顧客にしっかり焦点を当てることができます。そして、ターゲット層に適切なプロモーションメッセージを送ることができるのです。ただ、そのプロモーションを送るのにふさわしいターゲットを見つけにいく場合もあります。(ホフマン氏)

    最適化して結果を評価しながらマーケティングを進めることで、最終的には経営上のどの数字が重要なのかに焦点を当て、判断することができるようになります。

    まずに見直すべき点は、各数値の評価基準です。たとえば、販売チャネルのKPI、メールの開封数、クリック数、インプレッション数、広告費から何人の新規顧客を獲得できたのか。顧客の構成比は、2回目、4回目、5回目……と、リピート購入する顧客に対して、1回きりの購入で離れてしまう顧客はどれくらい占めているのかといった項目です。(ホフマン氏)

    フォックス氏は、オムニチャネルマーケティングの成功には「アート(ニーズの創造)とサイエンス(データ分析)の融合」が必要であると指摘。データに関してはサイエンスの出番だと言います。人々のニーズを予測することが想像に近い場合であっても、科学がそれを裏付けるのです。

    この記事は今西由加さんが翻訳。世界最大級のEC専門メディア『Digital Commerce 360』(旧『Internet RETAILER』)の記事をネットショップ担当者フォーラムが、天井秀和さん白川久美さん中島郁さんの協力を得て、日本向けに編集したものです。

    Digital Commerce 360

    ていねい通販の「すっぽん小町」、ユーザー数385万人突破+定期購買継続率は90%超の秘訣とは?

    2 years 1ヶ月 ago

    健康食品・化粧品の通販ブランド「ていねい通販」の生活総合サービスは、主力商品のすっぽんサプリ「すっぽん小町」の累計出荷数が2640万袋、ユーザー数が385万人を超えた。ロングセラーの要因と考えている施策は、目の前のユーザーに寄り添う姿勢を徹底してきたことだという。

    ていねい通販の主力製品「すっぽん小町」
    ていねい通販の主力製品「すっぽん小町」

    事業成長の背景

    生活総合サービスのECは自社ECサイトがメイン。主力の「すっぽん小町」は、すっぽんを丸ごと粉末化しカプセルにした健康食品で、2006年7月から販売してきた。

    「すっぽん小町」の累計出荷袋数の推移
    「すっぽん小町」の累計出荷袋数の推移
    「すっぽん小町」ののべ顧客数
    「すっぽん小町」ののべ顧客数

    77人の従業員のうち半数がカスタマーサポート

    ていねい通販は、売上目標を社員に課さず事業を展開しているのが特徴。ユーザー、生産者、スタッフに無理のない販売を行うことを重視している。

    特にカスタマーサポートに注力する体制やオフィス環境を整えている。オペレーターには顧客との通話時間の制限を設けないなど、目の前のユーザーと向き合うことを最優先。ユーザーの話やニーズに耳を傾け寄り添う姿勢をとってきた。ていねい通販では、77人の従業員のうち、約半数がカスタマーサポートに従事する。

    ていねい通販のカスタマーサポート
    ていねい通販のカスタマーサポート

    通話の内容は、商品と全く関係のない今晩の献立の相談や家族の話題、趣味に関することなどに及ぶこともあるという。生活総合サービスでは、オペレーターがこのような通話にも積極的に参加することを推奨している。

    ユーザーからのアンケート収集を担当するスタッフのなかには、アンケートをきっかけに文通するなどユーザーとの対話を楽しむことが業務1つになっているという。

    提起継続率90%超のワケとは?

    「すっぽん小町」の定期購買継続率は90%超えている。ユーザーに寄り添った対応が商品や企業への信頼につながっているという。「すっぽん小町」は定期購買に回数制限を設けておらず、必要に応じてオペレーターから購買を一時中止する提案をすることもある。

    1997年の創業以来続けている顧客との電話や手紙に加え、メール、チャット、LINEなどさまざまなコミュニケーションチャネルを充実。2020年以降は完全無料・登録不要のメッセージギフトサービスも展開している。

    広告クリエイティブを制作する際には、ひとつのデザインに対してコピーのフォントや色違いで10パターン以上を制作、実際に広告として運用した結果を分析し、その後の広告出稿増減を判断する。

    どの媒体に出稿する際にもテストマーケティングを繰り返し、細かな分析を経てブレーキやアクセルを踏むことを繰り返し、効率的な広告運用を行っている。

    2023年2月からは「Amazon」「楽天市場」にも出店。ECモールの年間累計売上は7000万円超、出荷数は2万袋超。ECモールは、レビュー機能で利用者が感想を発信し自由に閲覧できるため、従来になかったコミュニケーションの場として可能性を感じているという。

    今後は、LINEをベースとしたチャットコミュニティの活性化など、目の前のユーザーとの対話を楽しむ環境をデジタルの普及に合わせて一層強化する考え。ユーザーとのつながりの強化に努める。

    高野 真維

    購買行動に影響を与えるSNSは「Instagram」が1位で約76%、2位は「YouTube」、3位は「X」

    2 years 1ヶ月 ago

    全国各地の工芸品や工芸メーカーに関する情報を発信するメディア「わたしの名品帖」を運営するuluコンサルタンツが2月に実施した「SNSがライフスタイルに与える影響」に関する調査によると、購買行動やライフスタイルに影響を与えているSNSで「Instagram」が76.8%でトップ、「Youtube」が38.5%、「X」が37.8%で続いた。

    調査対象はは20~40代の女性1006人。20~40代女性は特に「Instagram」から影響を受ける傾向にあると言える。

    「SNSで得た情報が自身のライフスタイルや購買行動に影響を与えていると思うか」と聞いたところ、「非常に思う」が24.4%、「やや思う」が55.1%。合計79.5%が「影響を与えている」と回答した。「ほとんど思わない」は15.9%だった。

    全国各地の工芸品や工芸メーカーに関する情報を発信するメディア「わたしの名品帖」を運営するuluコンサルタンツが2月に実施した「SNSがライフスタイルに与える影響」
    購買行動やライフスタイルに与える影響について

    「何かを購入する際にSNSで情報を収集するか」の質問では、「非常によくする」が27.0%、「よくする」が45.8%、「あまりしない」は22.7%で、72.8%が「情報収集する」としている。

    「SNSで購入品の情報収集をする理由」では、「多くの人が話題にしているから」が48.7%、「写真や動画があると生活に取り入れるイメージが沸きやすいから」が41.2%、「商品の背景情報を知れるから」が37.9%、「商品の比較ができるから」が34.8%。

    全国各地の工芸品や工芸メーカーに関する情報を発信するメディア「わたしの名品帖」を運営するuluコンサルタンツが2月に実施した「SNSがライフスタイルに与える影響」
    SNSでの情報収集について

    「ものの具体的な使用シーンを見ることで購買意欲が沸くことはあるか」という質問では、「よくある」が21.4%、「ややある」は56.0%、「あまりない」が18.5%、「全くない」は4.1%。77.4%が具体的な使用シーンを見ることで商品を欲しくなると回答した。

    「よく使うSNSとして当てはまるもの」で最も多かったのは「Instagram」で82.6%、「Youtube」が67.3%、「X」が61.7%、「TikTok」が30.0%、「Facebook」が21.3%で続いた。

    全国各地の工芸品や工芸メーカーに関する情報を発信するメディア「わたしの名品帖」を運営するuluコンサルタンツが2月に実施した「SNSがライフスタイルに与える影響」
    SNS利用について

    「SNSでよく見るコンテンツ」は「知人の投稿」が51.2%で最多。「日々の暮らしに関する情報」が49.3%、「美容・ファッション関連」が42.5%だった。

    全国各地の工芸品や工芸メーカーに関する情報を発信するメディア「わたしの名品帖」を運営するuluコンサルタンツが2月に実施した「SNSがライフスタイルに与える影響」
    SNSで閲覧するコンテンツについて

    uluコンサルタンツは今回の調査結果について、「日常的にSNSを利用することにとってSNSが購買行動に与える影響は大きい。商品やサービスの情報を発信するのにSNSは有効で、特に『Instagram』は女性ユーザーにとって魅力的なプラットフォーム」としている。

    調査概要

    • 調査名称:「SNSがライフスタイルに与える影響」に関する調査
    • 調査期間:2024年2月7日
    • 調査方法:リンクアンドパートナーズが提供する調査PR「PRIZMA」によるインターネット調査
    • 調査対象:調査時にSNSを利用する習慣のある20~40代の女性と回答したモニター1006人
    • モニター提供元:ゼネラルリサーチ
    松原 沙甫

    コロワイド、「チーズガーデン」「クリオロ」「グリンデルベルグ」などのブランドを有する日本銘菓総本舗を買収

    2 years 1ヶ月 ago

    「牛角」「かっぱ寿司」「大戸屋ごはん処」などの外食チェーン大手コロワイド3月1日、地域の銘菓や名産品の製造小売りを手がける日本銘菓総本舗の全株式を取得すると発表した。

    投資ファンドのアドバンテッジパートナーズなどから4月1日付で取得する予定。株式の取得価額は公表していない。

    日本銘菓総本舗は、地域銘菓・名産品関する事業承継のプラットフォームとして2018年6月に設立。「チーズガーデン」「グリンデルベルグ」の庫や、「クリオロ」のエコール・クリオロを傘下に抱える。地方店やECのほか、埼玉県深谷市の「ふかや花園プレミアム・アウトレット」、東京都港区の「麻布台ヒルズ」といった一等地にも旗艦店を出店している。

    庫やが運営する「チーズガーデン」
    庫やが運営する「チーズガーデン」(画像はECサイトから編集部がキャプチャ)

    コロワイドは日本銘菓総本舗の事業が今後も成長が期待できると判断。国内・海外を含めた出店による日本銘菓総本舗の事業成長を含め、コロワイドグループの既存事業における販売などでも新たな事業機会を創出し、企業価値を最大化する。

    日本銘菓総本舗の2023年5月期における連結業績は、売上高が前期比27.8%増の59億3100万円、営業利益は同119.4%増の3億9500万円、経常利益は同170.0%増の3億5100万円、当期純利益は1億600万円(前期は2600万円の損失)だった。

    松原 沙甫

    化粧品・コスメECを成功させるにはどうすれば良い? 運営の注意点+8つの成功ポイントなど【事例で解説】 | E-Commerce Magazine Powered by futureshop

    2 years 1ヶ月 ago
    化粧品・コスメECとはどういうもの? どういった課題があって、どのように解決すれば良いのかなどを成功事例を交えて解説します

    「化粧品・コスメECへの参入を検討しているが、成功させるにはどのような施策を打つべきかわからない」「成功事例を参考にして、自社ECの運用に役立てたい」化粧品・コスメ業界企業の担当者のなかには、上記のような悩みを持つ人が多いです。本記事では「化粧品・コスメECを成功させるための8つのポイント」と「成功事例10選」を中心に解説します。自社の化粧品・コスメECの運営に役立つため、ぜひ最後までお読みください。

    化粧品・コスメECとは?

    化粧品・コスメECとは、インターネットを活用してメイクアップコスメや基礎化粧品などを販売することです。

    実店舗での販売に必要なテナント料や光熱費、人件費などのコストが不要なうえに、24時間注文を受け付けられます。また多言語対応を行えば、日本だけでなく海外にも商品を届けられます。

    消費者にとっても自宅にいながら商品が手に入るため、手軽に利用できる購入手段です。

    「メイクアップコスメ」と「基礎化粧品」で戦略が違う

    化粧品・コスメECで扱う商品には「メイクアップコスメ」と「基礎化粧品」があります。

    メイクアップコスメは「ファンデーション」「リップ」「チーク」などが該当します。

    一方、基礎化粧品には「化粧水」「乳液」「美容液」などが該当します。化粧品業界で人気の高いブランドがECサイトに参入しているケースが多く、新規獲得が難しい傾向があります。

    いずれも消耗品のため、気に入った商品を長期的に使い続ける傾向があります。そのため、ECでは「定期購入」を主体に行われています。

    また、リニューアルを知らないユーザーが「ECサイトが閉鎖した」と認識してしまうケースもあるでしょう。すると顧客を逃してしまい、ECサイトの売り上げに悪影響を及ぼします。

    化粧品EC(コスメEC)の市場規模とEC化率

    化粧品・コスメECの「国内の市場規模・推移」と「ECの市場規模とEC化率」について解説します。

    国内の化粧品市場の規模と推移

    矢野経済研究所が実施した調査によると、2022年の化粧品市場規模は2兆3700億円でした。2018年からの推移は以下の表のとおりです。(参考:矢野経済研究所「化粧品市場に関する調査を実施(2023年)」)

     2018年度2019年度2020年度2021年度2022年度
    市場規模2兆6490億円2兆6480億円2兆2350億円2兆2290億円2兆3700億円
    前年度比104.1%100.0%84.4%102.5%103.5%

    2021年度と比べると増加しており、2023年度には2020年度を上回る2兆4500億円に回復すると予測されています。新型コロナウイルスによる行動制限や消費者の買い控えなどが落ち着き、2023年度以降の国内需要は上向きになる見込みです。

    また、化粧品市場の製品カテゴリー別の市場構成比は以下の表のとおりです。(参考:矢野経済研究所「化粧品市場に関する調査を実施(2023年)」)

    カテゴリー構成比
    スキンケア市場47.3%
    ヘアケア市場20.3%
    メイクアップ市場17.6%
    男性用化粧品市場5.4%
    フレグランス市場1.2%
    その他8.2%

    スキンケア市場が最も多く、次いでヘアケア市場、メイクアップ市場が続く結果となりました。2021年度と比べるとスキンケア市場の割合が0.6%減り、メイクアップ市場が0.6%増えています。

    化粧品ECの市場規模とEC化率

    2022年に経済産業省が実施した「電子商取引に関する市場調査」によると、化粧品・医薬品の分野におけるBtoCのEC市場規模は9191億円EC化率は8.24%でした。

    物販系分野のBtoCのEC市場規模・EC化率は以下の表のとおりです。(出典:厚生労働省「電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました」から一部抜粋)

    分類市場規模
    (億円)
    EC化率
    食品、飲料、酒類275054.16%
    生活家電、AV機器、PC・周辺機器等2552842.01%
    書籍、映像・音楽ソフト1822252.16%
    化粧品、医薬品91918.24%
    生活雑貨、家具、インテリア2354129.59%
    衣類・服装雑貨等2549921.56%
    自動車、自動二輪車、パーツ等31833.98%
    その他73271.89%
    合計1399979.13%

    ほかの市場と比較すると「化粧品・医療」のEC市場は小さく、EC化率も低いことがわかります。

    化粧品・コスメ業界のECに関する課題

    化粧品・コスメ業界のECにおける課題は次の3つがあげられます。

    1. 実店舗の利便性が高い
    2. 購入前に試したいというニーズが高い
    3. Webマーケティングが難しい

    1.実店舗の利便性が高い

    メイクアップコスメや基礎化粧品は、消費者の生活圏にあるドラッグストアやコンビニで購入できます。特にドラッグストアでは、手頃な価格のメイクアップコスメを多く取り扱っており「購入のしやすさ」や「価格面」で比較しても、実店舗の利便性が高い点が化粧品・コスメECの課題です。

    また基礎化粧品は、ドラッグストアに置いてあるテスターで試すことができます。テクスチャーや香りなどが事前に確認できるため、購入後の失敗が少ないのも実店舗が有利な点です。

    ECサイトの場合、インターネットを通じて自宅にいながら商品が手に入るのがメリットです。しかし「商品が到着するまで時間がかかる」「送料がかかる」「使用感が試せない」といったデメリットがあるため、ドラッグストアやコンビニで入手しやすい商品との相性は悪いといえます。

    また、デパートで販売されている「デパコス」の実店舗での購入時には「販売員から使い方を直接教えてもらえる」「自分に合った商品をアドバイスしてもらえる」といった付加価値があります。これらのニーズには実店舗の方が応えやすいため、高価格帯の商品に関しても実店舗で購入される傾向があります。

    2.購入前に試したいというニーズが高い

    メイクアップコスメの場合「ファンデーションを購入したが肌の色と合わなかった」「想像していた発色と違った」などの「消費者のニーズ」と「商品」のミスマッチが起きがちのため、事前に試してから購入したいというニーズが高いです。しかしこのようなニーズに対し、ECでは実店舗のように応えられない点が課題です。

    特にデパートコスメは、高価格帯の商品が多いため「事前に試して商品選びに失敗したくない」と考える消費者もいます。そのため消費者は、購入前に試せるうえに販売員からアドバイスをもらえる実店舗で購入する傾向があります。

    3.Webマーケティングが難しい

    化粧品・コスメ業界は競合が多く、資金力がある大手企業が参入しています。そのためWebマーケティングに必要な広告費が高騰しており、ECの売り上げにつながるWebマーケティングが難しい点が課題です。

    また、これまで化粧品・コスメ業界で展開されていた「アフィリエイトサイト」を活用したマーケティング施策は、Googleのアルゴリズムの変更により難易度が上がりました。企業の公式サイトやAmazon、楽天などのサイトが上位表示されるため、専門性の高いコンテンツの制作が必要です。また「薬機法の改正」も難易度を高めた要因です。

    なお「レビュー」や「インフルエンサーマーケティング」といったWebマーケティング施策は、比較的展開しやすいです。レビューの場合は「自社ECサイトにユーザーのレビューを掲載する」「SNSで口コミキャンペーンを実施する」などの方法があります。

    一方、インフルエンサーマーケティングの場合は「インフルエンサーに商品を提供し、SNSで感想を発信してもらう」「インフルエンサーとのコラボ商品を開発する」などの方法があります。

    また、メイクアップコスメの場合はイメージ戦略が有効です。アパレルのように展開を増やし、ブランディングにつなげる施策です。

    Web広告の出稿は難しい一方で、比較的取り組みやすいWebマーケティング施策もあります。費用対効果を考慮したうえで実施しましょう。

    化粧品・コスメECを成功させるための8つのポイント

    化粧品・コスメECには課題が多くあるため、成功させるには適切な施策を実行する必要があります。成功させるためのポイントは、次の8つです。

    1. バーチャルメイクサービスを導入する
    2. ライブコマースを活用する
    3. オンライン接客を取り入れる
    4. インフルエンサーマーケティングを取り入れる
    5. SNSでコンテンツを配信する
    6. CRMを活用したメルマガ・チャット施策を取り入れる
    7. ユーザーレビュー機能を活用する
    8. PRに力を入れて認知を拡大する

    1.バーチャルメイクサービスを導入する

    メイクアップコスメのECを成功させるには、実際に使用した状態が確認できる「バーチャルメイクサービス」の導入が有効です。バーチャルメイクではAIやAR(拡張現実)を活用し、気になる商品をインターネット上で試すことができます。

    バーチャルメイクは、スマートフォンやパソコンなどのカメラ機能で自分の顔を映して使用します。気に入った商品は、そのまま購入できるECサイトもあります。

    ECサイトに導入すれば「購入前に試したい」といった消費者のニーズに応えられるため、化粧品・コスメECの課題解決につながります。

    2.ライブコマースを活用する

    ライブ配信とEコマースを組み合わせた「ライブコマース」を活用すれば、SNSや動画プラットフォーム上で商品をアピールできます。メイクアップコスメと基礎化粧品の両方に有効な施策です。

    ライブ配信をエンタメとして楽しんでもらいながら、写真や文章では伝えづらい商品の魅力が伝えられます。視聴者の悩み・疑問に対してリアルタイムで答えられるため、コミュニケーションを取りながら購入前の不安の払拭まで可能です。

    なおライブコマースは、リアルタイムで実施できる一方で、アーカイブ配信を活用した「後日購入してもらえる導線設計」も可能です。そのため、生配信を視聴できないユーザーにもアプローチできます。

    3.オンライン接客を取り入れる

    オンライン上で販売員が顧客を接客する「オンライン接客」は、メイクアップコスメと基礎化粧品の両方に有効です。商品の説明や顧客からの相談への対応などを行うため、実店舗に近いサービスが提供できます。

    たとえば質問形式で診断サイトを作成し、一問一答でユーザーに答えてもらったのちにおすすめの商品を提示する方法があります。するとユーザーは、診断サイトの結果をもとに自ら商品を選べます。

    4.インフルエンサーマーケティングを取り入れる

    X(旧Twitter)やInstagram、YouTubeなどのSNSで人気があるインフルエンサーを起用したマーケティングも効果的です。特にメイクアップコスメのECに有効です。

    インフルエンサーは各SNSで多くのユーザーにフォローされています。インフルエンサーに商品を宣伝してもらうことで、主にインフルエンサーのフォロワーに対してアピールできます。

    ユーザーが自らフォローしているインフルエンサーが宣伝するため、消費者にとっても安心感・信頼感につながります。また、商品と相性が良いインフルエンサーに依頼すれば、高い費用対効果が見込めるマーケティング施策です。

    5.SNSでコンテンツを配信する

    若年層がメイクアップコスメや基礎化粧品を探す際、多く利用する傾向があるのはSNSです。そのため、SNSにおけるコンテンツ配信も有効です。

    「トレンド」や「消費者のニーズ」に沿ったコンテンツだけでなく「ブランドに込めた思い」「企業理念」「商品開発に至った流れ」なども発信すれば、ECサイトの売り上げやブランディング、認知度向上につながります。

    特に化粧品・コスメ業界は、視覚的に訴求できる「Instagram」との相性がよく「ショッピング機能」をはじめとした機能が活用できます。コンテンツから購入まで導線がスムーズなため、顧客の買い物体験が向上します。

    6.CRMを活用したメルマガ・チャット施策を取り入れる

    ECサイトの利益を安定して伸ばすには、新規顧客の獲得だけでなく「既存顧客」の育成も重要となります。そのためには、CRM(顧客関係管理)を活用したメルマガ・チャット施策への取り組みが効果的です。メイクアップコスメ・基礎化粧品の両方に有効です。

    CRMを活用すると「顧客の属性」「購入履歴」「リピート率」などの情報が把握できます。蓄積したデータを活用して「誕生日クーポンを配布する」といった施策の実施も可能です。

    またCRMとチャットボットを連携させれば、顧客ごとの会話内容が記録できます。会話内容のデータは消費者のニーズが把握できる情報源となるため、マーケティング施策への活用も可能です。

    7.ユーザーレビュー機能を活用する

    商品の購入者が感想を投稿できる「ユーザーレビュー機能」があれば、消費者の安心感につながって購買の後押しになります。主に基礎化粧品に有効です。

    アースケアが実施した「コスメ購入」に関する調査によると、購入前にレビューを調べる割合は86.5%にのぼりました。この結果からも、消費者がレビューを重視する姿勢がわかります。(参考:アースケア「86.5%の女性がコスメ購入時に口コミをチェック。後悔しないコスメ購入には@cosmeやLIPSの利用がおすすめ!」)

    良い評価が多いほど、商品に対する信頼度が高まります。レビューとあわせて購入したユーザーの「年代」「肌質」などが掲載されていれば、消費者が商品を選ぶ際の参考になります。

    また、悪い評価がついた場合は「消費者からの貴重なフィードバック」と捉え、商品やサービスの改善につなげることも可能です。商品の質やECサイトのサービスが改善できれば、売上向上につながります。

    8.PRに力を入れて認知を拡大する

    PRを通じてインフルエンサーに依頼し、認知拡大をめざします。特にメイクアップコスメは新規参入が難しいため、PRが重要です。

    実施する際は「企画にあったターゲットを設定しているか」「ブランドイメージを損なう企画になっていないか」といった点を確認する必要があります

    ただし、競合の大手企業も大きな額をPRに投資しています。また、インフルエンサーにギフティングする場合は「発信内容がコントロールできない」「炎上に巻き込まれる可能性がある」といった懸念点もあります。

    化粧品・コスメECの成功事例10選

    ここからは、化粧品・コスメECの成功事例を10選紹介します。

    1.meeth

    フューチャーショップ 化粧品・コスメEC 成功事例 meeth
    引用:meeth

    「meeth」は、美容研究家が立ち上げたスキンケアブランドです。日本国内で立ち上げ、わずか2年で中国や台湾、シンガポールなどに展開しています。

    日本国内では商品やコンテンツに予算を割き、SNSを中心にマーケティング施策を実施しています。SNSではドキュメンタリーのように成功も失敗も見せて、「商品に込めた思い」や「製造に対する思い」を伝えています。

    その結果、公式アカウントのフォロワーは多くないものの、熱量の高いファンがついています。またInstagramを活用し、ブランドのファンを採用しています。ファンの気持ちがわかるため接客に役立っており、スタッフにもファンがついています。

    2.BOTANIST

    フューチャーショップ 化粧品・コスメEC 成功事例 BOTANIST
    引用:BOTANIST

    「BOTANIST」は、ヘアケアやスキンケア、ボディケアなどを取り扱うブランドです。2015年に誕生してから6年弱で累計販売個数1億個を突破しています。発売当初では珍しい、シンプルで洗練されたパッケージで注目を集めました。

    InstagramをはじめとしたSNSマーケティングに注力し、商品紹介だけでなく「ボタニカルライフスタイルを楽しむ」をコンセプトにしたコンテンツも発信しています。

    また、InstagramのUGCをクリエイティブに活用しており「自然にリーチできるクリエイティブ」を制作しています。UGCのLP(ランディングページ)への実装により、1か月でCVRが1.73倍に上昇しました。

    3.MiMC

    フューチャーショップ 化粧品・コスメEC 成功事例 MiMC
    引用:MiMC

    「MiMC」は日本のオーガニックコスメブランドです。ファンデーションやチーク、リップ、スキンケア用品などを扱っており、数々の女性誌でベストコスメを受賞しています。開発者の化学物質過敏症になった経験から、オーガニックにこだわった商品を開発しています。

    ECサイトのトップページには「新発売の商品」や「キャンペーンに関する情報」などを目立つ位置に掲載しています。オンラインカウンセリングを実施しており、ブランドの専属メイクアップアーティストやビューティースペシャリストによる提案・アドバイスが受けられます。

    4.PHOEBE BEAUTY UP

    「PHOEBE BEAUTY UP」は、まつげ美容液やスキンケア商品を中心に取り扱うブランドです。若い世代を中心に支持を集めており、わずか2年で年商15億円を達成しています。

    ASPカートの導入により、施策実行スピードが格段に向上しました。カートシステムの変更前と比べると、売り上げは1005%成長しています。また「LINEの友達キャンペーン」や「決済方法をクレジットカードに変更したユーザーへのクーポン付与」といった施策も行っています。

    5.blanche étoile

    「blanche étoile」は、メイクアップアーティストが立ち上げたコスメブランドです。ECサイトと実店舗の両方で販売しており、スキンケア用品やベース・ポイントメイクなどを取り扱っています。

    ECサイトで購入するとサンプルのプレゼントがあり、購入金額によっては複数選べます。またInstagramでは、メイク方法や悩み別のおすすめ商品を紹介しています。

    また「採用ページ」や「コラム」などのページもあり、ホームページと一体化しているECサイトです。

    6.MEDULA

    フューチャーショップ 化粧品・コスメEC 成功事例 MEDULA
    引用:MEDULA

    「MEDULA」は、日本初のパーソナライズシャンプーを提供するブランドです。ユーザーに寄り添ったサービスが評価され、2021年には累計会員数30万人を達成しています。

    ECサイトの「ONLINE髪質診断」をもとに、5万通りの組み合わせから髪質に合わせたシャンプーが届きます。また「定期カウンセリング機能」で「そのときの髪の状態に合わせた処方」や「ヘアケアの提案」といったアフターケアが受けられるため、ユーザーの満足度につながっています。

    7.R.Cosmetics

    フューチャーショップ 化粧品・コスメEC 成功事例 R.Cosmetics
    引用:R.Cosmetics

    「R.Cosmetics」は、ラッシュアーティストが立ち上げたブランドのECサイトです。まつげエクステの施術に必要なグルーをはじめとした商材を扱っており、動画で講習できるセミナーも販売しています。

    ECサイトのトップページからカテゴリー別に商品ページにアクセスできるため、ラッシュアーティストが欲しい商品が見つけやすいデザインです。英語や中国語にも対応しており、価格表示も多くの国の通過に対応しています。

    8.RICAFROSH

    フューチャーショップ 化粧品・コスメEC 成功事例 RICAFROSH
    引用:RICAFROSH

    「RICAFROSH」は、ファッションモデルの古川優香さんが手がけるコスメブランドです。リップをメインに扱っており、ファッション業界専門誌の「WWDJAPAN 2021上半期ベストコスメ」において、リップ部門で1位を受賞しています。

    プロデュースした古川優香さんがInstagram上で情報発信し、ファンを獲得しています。またYouTuberとしても活動しているため、チャンネルで商品の「正しい使い方」や「解説動画」などを投稿しています。コメント欄やメッセージをファンとの交流に活用しています。

    9.KOALABEAUTY

    フューチャーショップ 化粧品・コスメEC 成功事例 KOALABEAUTY
    引用:KOALABEAUTY

    「KOALABEAUTY」は、フレグランスやキャンドルといった香りをテーマにした商品を扱うオンラインビューティーショップです。世界中からセレクトした7ブランドの商品を扱っており、より洗練されたライフスタイルを提案しています。

    ECサイトでは「ムエットお届けサービス」を実施しており、香りのついたムエット(試香紙)を無料で配送しています。ECの課題である「購入前に香りが確認できない」という点を解決しており、オンラインでの購買促進に役立っています。

    また検索画面では「香り」「シーン」「こだわり」といった項目で検索できるため、消費者のイメージに沿った商品が見つけやすいのが特徴です。

    10.アンブリオリス

    「アンブリオリス」は、1950年にフランスで生まれたスキンケアブランドです。約20年前に日本市場に参入し、2018年11月にECサイトを立ち上げました。ECでは初月から売上高の計画を達成し、2019年1月のコンバージョン率は7%を超えています。

    アンブリオリスのブランド力を生かしながら「戦略的なPR」や「カスタマージャーニーを踏まえた集客施策」を実施した結果、ブランドに興味をもった消費者をECサイトに誘導することに成功しました。

    これまでの客層より少し若い世代へのリーチを重視し「Web媒体でのタイアップ企画」「ECサイトのオープンに合わせたトライアル商品の発売」などを行っています。また「送料無料のお試しセットの販売」や「一定金額以上の購入での送料無料」といった施策を実施し、新規顧客の獲得につなげています。

    化粧品・コスメECでよくある3つの質問

    化粧品・コスメECでよくある質問は次の3つです。

    質問1.化粧品・コスメECのメリットは?

    化粧品・コスメECに取り組むメリットは次の3つです。

    • 売上アップが期待できる
    • 実店舗と比べるとコストが抑えられる
    • 定期購入につながりやすい

    ECサイトを運営すれば、24時間注文を受け付けられます。加えて幅広い地域の消費者に商品を届けられるため、機会損失を防ぐことが可能です。

    また、実店舗の運営に必要となるテナント料や人件費、光熱費といった費用が抑えられます。「テナントを探す」「スタッフを採用する」といった手間も削減できるため、実店舗と比べると始めやすいのがECサイトです。

    さらに、化粧品は消耗品のため定期購入との相性が良いです。一定の顧客が獲得できれば、安定した収益につながります。

    質問2.化粧品・コスメECの今後の動向は?

    化粧品・コスメECの今後の動向は次の3つが考えられます。

    • DtoCモデルが拡大する
    • 他業種の参入が増加する
    • 越境ECへの参入が増加する

    SNSの普及により、企業と消費者が直接やり取りできる時代となりました。そのため企業がECサイトを構築し、消費者に対して直接商品を販売する「DtoCモデル」がさらに拡大する見込みです。

    また、化粧品業界では他業種からの参入が増えています。たとえば、フィルムメーカーの「富士フイルム」や、食品企業の「味の素」などの異業種がすでに参入しており、これまで培った技術・知識を商品開発に役立てています。

    さらに、グローバルな取引ができる「越境EC」も盛んに行われています。日本は人口が減少傾向のため、海外の潜在顧客にアプローチすれば販路拡大につながります。海外進出を視野に入れ「ブランドのロゴを漢字からアルファベットに変更する」といった取り組みを行う企業もあります。

    質問3.化粧品・コスメを販売する際の注意点は?

    化粧品・コスメの販売時には「景品表示法」や「薬機法」に沿って訴求する必要があります。たとえば「病気の予防を暗示している表現」や「取引条件を著しく有利に見せかける表現」などが該当します。

    近年、虚偽・誇大広告が増えており、消費者庁が注意喚起を行っています。違反した場合は懲役や罰金、販売停止といった罰則が課されるため、化粧品・コスメの販売時には規則に沿って訴求しましょう。

    まとめ

    化粧品・コスメECは課題が多く、EC化率が伸び悩んでいるのが現状です。しかし、技術の進歩や消費者を取り巻く環境の変化から、適切な施策を実施して成功している事例もあります。

    本記事で紹介した成功させるためのポイントと成功事例を、自社の化粧品・コスメECの運営に役立てましょう。

    この記事はフューチャーショップのオウンドメディア『E-Commerce Magazine』の記事を、ネットショップ担当者フォーラム用に再編集したものです。

    E-Commerce Magazine

    グッドマンとギークプラスが作る新たな従量課金型ECフルフィルメントサービスを解説

    2 years 1ヶ月 ago
    生産性を高めつつ快適で柔軟でサステナブルな運用ができる物流施設とは。グッドマンとギークプラスが物流倉庫の最新事情を解説
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    最先端のAI物流ロボットソリューションを導入し、入出荷の従量課金で物流代行料金を徴収する、物流施設における新たなビジネスモデルが2024年春に稼働する。物流施設の所有・開発・管理を手がけるグッドマンが、物流の自動化や倉庫オペレーション事業を展開するGeek+(ギークプラス)と協業し、新たな物流スタイルを提供するという。

    「グッドマン常総」の概要と新しい物流の在り方について、グッドマンジャパンCEOのアンガス・ブルックス氏、ギークプラス代表取締役CEOの加藤大和氏が解説した。

    運用総資産8兆円のグッドマンは立地を厳選

    オーストラリアに本社を構えるグッドマンは世界各国のEC企業、物流企業、データセンターオペレーターといったさまざまな企業に向けて、物流不動産、データセンター、ビジネスパークなどを含む産業用不動産の所有、開発、管理を手がけている。

    「デジタル経済にとって非常に重要な、必須となるインフラストラクチャーの構築」をミッションに掲げ、グローバルでの運用総資産は8兆円になる。

    グッドマンのビジネスモデル
    グッドマンのビジネスモデル

    世界各地の主要な成長経済市場で先進的な産業用不動産を自社で開発し、長期の保有と運用を行っている。開発力とイノベーションがグッドマンの強みと自負している。(ブルックス氏)

    グッドマンジャパンCEO アンガス・ブルックス
    グッドマンジャパンCEO アンガス・ブルックス

    グッドマンが追求する物流施設の立地条件は、まず「消費者に近い場所」であること。顧客である入居企業が倉庫に保管している商品をエンドユーザーへ迅速に配送できるよう、消費者に近い場所での開発を重要視している。

    次に「アクセス性」。顧客のサプライチェーンの交通網に近いことはもちろん、物流施設で働く従業員にとっても通勤しやすい場所であることは重要なポイントになる。

    最後に「都市化が進むエリア」であること。土地の供給が限定的かつ顧客のニーズが集中する地域でも、適正価格で開発用地を確保するのがグッドマンの戦略だ。

    グッドマンが作る物流施設の3つの要素
    グッドマンが作る物流施設の3つの要素

    では、前述した立地にどのような物流施設を建てるのか。まずは「快適な就業環境」。洗練された外観と内装にこだわり、倉庫で働く従業員や配送を担うドライバーにとって、快適で魅力的な空間であること、そこで働くことにプライドを持てるようなデザイン性の高いラウンジやアメニティ施設が特徴だ。

    次に「柔軟な設計」。これはギークプラスが提供するAI搭載の自動棚搬送ロボットといったロボティクスのテクノロジー、冷凍冷蔵施設、フロアの分割使用など、先進的な物流オペレーションにも柔軟に対応できるようにする。

    そして「サステナビリティ」。物流不動産として、グローバルでも最高レベルのサステナビリティを実現していると自信を持って言える。太陽光パネルや蓄電池、EV充電ステーション、屋上庭園や菜園など、さまざまなサステナビリティの取り組みは、自社および顧客のESG目標達成に寄与しており、最新の物流施設は優れた環境性能や省エネ性能において最高レベルの評価を獲得している。(ブルックス氏)

    ※EGS……Environment(環境)、Social(社会)、Governance(企業統治)を考慮した経営・事業活動のこと

    ギークプラスとコラボレーションした新施設「グッドマン常総」とは?

    今回、グッドマンとギークプラスがコラボレーションした最新鋭の物流施設「グッドマン常総」は、茨城県常総市の巨大な敷地内に1棟目として立ち上げた5階建て総賃貸面積17万4000平方メートルの巨大物流倉庫である。1フロアが1万坪を超える成形で大空間の物流スペースを提供できる施設は希少だ。

    常総市の新たな地域一体型の統合開発プロジェクト、「アグリサイエンスバレー常総」の一翼を担う物流施設であることも特長のひとつ。近隣には新たに誕生した道の駅をはじめ、TSUTAYA BOOKSTORE、カフェ、店舗、温浴施設、都市公園などが賑わいを創出している。また、複数の最寄り駅とグッドマン常総を循環する路線バスが運行され、常総市の推進する雇用対策にも後押しされて、人材確保にも有利な施設である。

    サステナブルな取り組みとして、ルーフトップに4.25メガワットのソーラーパネルを設置。ここで発電された太陽光電力を庫内で使用する。余剰電力は敷地内に設置したテスラ社のバッテリーで蓄電し、ピーク需要時に利用している。

    グッドマンとギークプラスが連携した施設「グッドマン常総」
    グッドマンとギークプラスが連携した施設「グッドマン常総」

    新たな従量課金型ECフルフィルメントサービス

    目まぐるしく変わる世の中で、今までと同じような物流の在り方ではなく、事業の成長に合わせて物流の対応力を変えていかないと、今後のポジティブな成長を遂げられない。(加藤氏)

    ギークプラス 代表取締役CEO 加藤大和氏
    ギークプラス 代表取締役CEO 加藤大和氏

    こう話すのは、グッドマンと協業したギークプラスの加藤社長。ギークプラスはAI搭載の自律走行搬送ロボット(AMR)や自動搬送ロボット(AGV)を提供している企業で、現在国内約70拠点にこれら物流ロボットを導入、およそ2500台が稼働している。

    「グッドマン常総」では、ギークプラスのロボットテクノロジーを導入。企業の成長に合わせたスケールアップ、不要なスペースやコスト削減をロボットテクノロジーで実現しているため、従来の固定の倉庫スペースで利用料金を徴収する契約モデルではなく、事業規模に合わせた従量課金モデルを採用している。

    ここで、ギークプラスが提供するロボットテクノロジーを活用した物流の現場に触れておく。

    千葉県印西市にあるギークプラステクニカルセンターの様子

    上の動画はある大手ECサイトの出荷現場で、ギークプラスのAGVが物流倉庫内を駆け回る。左側のスペースにロボット棚を積んだAGVがスタッフの近くまで自動で棚を運んでいるのがわかるだろう。右側に並んだ青いコンテナは、 1コンテナが1つの注文を表しており、中央にあるモニターに「どの商品をどこの棚の位置からいくつ取る」という指示が表示され、ピッカーはそのモニターを見ながら中央で作業する 。

    モニターの表示に従い、AGVが運んできた棚と中央のコンテナでピッキング作業を行う。手元のハンディスキャナーでピッキングをした商品のバーコードをスキャンすると、右側のコンテナのいずれかが光る。ピッカーはそこに商品を入れて次の梱包出荷工程に回す。ピッキングする商品を積んだ棚はAGVが自動的にピッカーの近くまで運ぶため、ピッカーは歩き回る必要がない。

    倉庫内の歩く作業を0にする。これがロボットソリューションの大きな効力である。物流業界の「2024年問題」に向けて、小売業やメーカーなどはいま、このような自動化ソリューションを推進している企業が多い

    最新テクノロジーを使う相模原倉庫はすでに満床

    出荷数の拡大や商戦波動などへ柔軟に対応できるように進めている従量課金制の物流センター。ギークプラスは「グッドマン常総」での導入に先がけ、ファッションECのクルーズの倉庫の一部を借りてEC向け物流センター「相模原LaaSセンター」を2022年に開設、従量課金制を導入した。延床面積は約9900平方メートル(3000坪)。AGVを合計80台導入し、商品の保管棚を1400棚設置している。

    このセンターで導入しているのが、初期費用ゼロで作業数量に応じてロボットの利用料金を徴収する「ロボット従量課金サービス」。作業数量に応じた課金システムで、取扱商品や作業数量の変更など、物流倉庫における環境変化に応じて料金を徴収するシステムとなる。

    スタートから約1年半で倉庫内は満床。利用している企業の多くはBtoCだが、BtoBも一部請け負っている。ロボットを多用しているので高い生産性を得ることができ、リードタイムの大幅な短縮、作業の効率化、コスト削減などのメリットを得ている企業が多い

    相模原LaaSセンター
    相模原LaaSセンター

    なお、このセンターは競合他社や連携パートナーのさまざまな最先端のテクノロジーを採用し、荷主に利用してもらう実験の場でもあるという。

    たとえば、ギークプラスの新型棚搬送型ロボット「PopPick」とプラスオートメーションの立体型ロボットソーター「t-Sort 3D」との連携。異なるメーカーのロボットを掛け合わせることで、保管からピッキング、仕分けまでの工程の生産性向上を実現した例だ。「PopPick」からのピッキング後の仕分け工程に、空間活用可能な「t-Sort 3D」を連携し、スペースを大きく広げることなく仕分け間口数を何倍にも増やすことを実現している。

    「PopPick」とプラスオートメーションのロボットソーター「t-Sort 3D」

    また、荷主企業がすでに持っている既存のセンターを自動化したい場合や、年末年始の波動対応など、荷物の一時的な保管場所としても使用。このような実際の荷物を預ける用途だけでなく、実際のギークプラスのロボット導入前の仕様確認や稼働テスト、現場でのアルバイトの教育などでも利用されているという。

    入居までの長いプロセスは不要の「グッドマン常総」内の「Plug&Play常総LaaSセンター」

    グッドマンの「グッドマン常総」内にギークプラスが新たに設ける「Plug&Play常総LaaSセンター」は、「相模原LaaSセンター」と同様に従量課金型のECフルフィルメントセンターとして運用する。

    「Plug&Play常総LaaSセンター」の特徴
    「Plug&Play常総LaaSセンター」の特徴

    今までは入居が決まると決算書を提出して与信確認を行い、保証金を入れて契約といったプロセスが必要だったが、「Plug&Play常総LaaSセンター」ではそのような長いプロセスは不要。すぐに入居できるという。物流、副資材、配送のタリフなども「Plug&Play常総LaaSセンター」がすべて用意する。

    ハードウェア、ソフトウェアの両方で初期投資はシステム面の改修がなければ一切必要なく、実際に入荷した数量と出荷した数量に応じて、完全に使った分だけ支払う従量課金サービスになる。オペレーションは大手3PLであるセンコーが担い、ピース単価の従量課金によって人材リソースや必要な管理体制を築いていく。

    従量課金型の物流はどんな企業におすすめ?

    従量課金型の物流サービスはどのような企業に適しているのだろうか。加藤氏は「まずは物流コストを下げたい企業」と説明。どんどん時給が上がり、人手が集まらなくなっている昨今、物流コストはここ数年で10%から20%上がっていると言われているため、ここを重視する企業は多い。

    「もっと出荷数を増やしたい」と考える企業も、LaaSセンターであれば、1人あたりの生産性は1時間に200から250点のピッキングが可能だ。通常のマニュアルオペレーションでは、1時間にピッキングできるのは50から60点だと言われているなか、1人あたりの生産性を上げることで全体の入出荷量を増やせる。また、「注文から出荷までのスピードを上げたい」「物流波動を吸収したい」という企業にもおすすめしたいと話す。

    物流の「2024年問題」を前に、今後事業を加速させていくための投資ができていないという人も多い。自動化するためにいきなり自社で数億円の投資はリスクが高いが、比較的トライアルしやすいようにパッケージを組んでいる。物流DXへの関与を加速させていきたい。(加藤氏)

    ネットワークシステムで拠点をシームレスに連携

    送料軽減、スピード配送、BCP(事業継続計画)といった観点から従量課金型のECフルフィルメントセンターを複数拠点で使いたいといった要望も出てくる。

    ギークプラスでは物流クラウドネットワークシステム「nest(ネスト)」の開発を進めており、複数拠点の従量課金型のECフルフィルメントセンターにおける在庫情報や配送状況などを最適化。複数拠点を活用した物流アウトソーシングのメリットを享受できるようにする。2024年の年末までには、西日本エリアでも従量課金型のECフルフィルメントセンターを新設する予定という。

    複数のWMSを束ねる「ネスト」の概要
    複数のWMSを束ねる「ネスト」の概要

    「ネスト」は複数のWMS(倉庫管理システム)を1つに束ねる物流クラウドネットワークシステム。上図の左上側が荷主のERP基幹システム、左下側がさまざまな販売チャネルからの注文をまとめる「OMS(オーダーマネジメントシステム)」。たとえば北・中央・南に3拠点あるとすると、荷主側の上位システムは拠点を気にせずデータを連携し、「ネスト」が注文を振り分け、届け先に近い拠点から出荷できるようにする

    拠点を増やす場合、ERPとWMSを直接つないで在庫・出荷データを管理しようとすると大きなシステム改修が必要になるうえに、複数拠点の在庫情報をリアルタイムで共有することが難しくなるといった課題があった。「ネスト」はWMS、OMS、ERPのハブになり在庫・出荷データを統合的に管理、導入することで、これまで抱えていた課題の解消が期待される

    このシステムはギークプラスのECフルフィルメントセンターを使用しない顧客にもシステムのみの提供が可能である。なお、「Plug&Play」常総LaaSセンターの稼働日は、現状2024年春を予定しており、3月から内覧できる予定だ。

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    大村 マリ

    シャープが頭皮ケア商品のECを初展開。子会社のD2Cスキンケアブランドを通じてシャンプー、トリートメントを販売

    2 years 1ヶ月 ago

    シャープはグループ会社を通じて、スキャルプ(頭皮)ケア商品のネット通販を始める。

    傘下のSHARP COCORO LIFEが展開するスキンケアブランド「CRYSTALIQ(クリスタリーク)」シリーズに、スキャルプ(頭皮)ケア商品としてスキャルプケアシャンプーとトリートメントを投入。公式通販サイト「COCORO STORE」で3月1日に発売した。

    発売したスキャルプケアシャンプー(左)とスキャルプケアトリートメント
    発売したスキャルプケアシャンプー(左)とスキャルプケアトリートメント

    「頭皮も肌の一部」という考えから、頭皮ケアの商品ラインアップを決めた。「クリスタリーク」シリーズは、「マスク着用の日常化にともなう肌の悩み」に応えるため、マスクのネット通販が好調だったシャープグループが開発したスキンケアアイテム。2022年3月に発売し、シャープは化粧品事業に参入した。

    「CRYSTALIQ」シリーズから販売するスキャルプケアシャンプーとトリートメントの特徴は次の通り。

    • 両製品ともに、保湿成分「サガラメエキス」、肌荒れケア成分「グリチルリチン酸2K」など、11種の植物由来のスキャルプケア成分を配合
      シャンプー・トリートメントの両方に配合している11種の植物由来スキャルプケア成分(画像はシャープの公式サイトから編集部がキャプチャ)
      シャンプー・トリートメントの両方に配合している11種の植物由来スキャルプケア成分(画像はシャープの公式サイトから編集部がキャプチャ)
    • トリートメントとセットで使用することでダメージをケア。シャンプーに配合された毛髪補修成分がダメージを受けた毛の空洞化した部分を補修し、トリートメントに配合された内包化成分が補修成分を空洞内部に閉じ込める
      毛髪補修成分がダメージ毛の空洞化部分を補修するイメージ(画像はシャープの公式サイトから編集部がキャプチャ)
      毛髪補修成分がダメージ毛の空洞化部分を補修するイメージ(画像はシャープの公式サイトから編集部がキャプチャ)
    • 地球環境に配慮し、サステナブル原料を使用。毛髪補修成分の一部に、廃棄される卵の殻から得られる卵殻膜を加工した原料を配合している。このほか、保湿成分として沖縄県宮古島産の「アロエベラ葉エキス」を配合しており、原料の売り上げの一部を宮古島のサンゴ礁保護活動を行う団体に寄付する
      卵殻膜(左)とアロエベラ葉エキスのイメージ(画像はシャープの公式サイトから編集部がキャプチャ)
      卵殻膜(左)とアロエベラ葉エキスのイメージ(画像はシャープの公式サイトから編集部がキャプチャ)
    • シャンプーの泡が皮脂などの汚れを洗浄し、頭皮にうるおいを与えて健やかな状態に導く
    • シリコンフリー処方
    • ハーバルウッディの香り

    新商品の出荷は2024年3月下旬から開始。また、トライアルセットもラインアップする。各商品の主な仕様は次の通り。

    商品仕様

    • シャンプー
      • 商品名:スキャルプケアシャンプー(ハーバルウッディ【ひのき】)
      • 内容量:400ミリリットル
      • 「COCORO STORE」販売価格:税込2860円(送料別)
      • 詰め替え用パックも展開
    • トリートメント
      • 商品名:スキャルプケアトリートメント(ハーバルウッディ【ひのき】)
      • 内容量:400グラム
      • 「COCORO STORE」販売価格:同2860円(送料別)
      • 詰め替え用パックも展開
    • トライアルセット
      • 商品名:トライアルセット シャンプー・トリートメント各1回分×5セット入り
      • 「COCORO STORE」販売価格:同1150円(送料込み)
    高野 真維

    リピート率UPするためのCRM施策、マーケティング戦略立案のポイントなどを学べるオンラインセミナー【3/19開催】

    2 years 1ヶ月 ago

    WUUZYは3月19日(火)、スクロール360、ジーニー、ファブリカコミュニケーションズ、ACROVEと合同オンラインセミナー「“自社EC”で勝ち残る!最新トレンド戦略&売上アップ術」を開催する。

    ▼「“自社EC”で勝ち残る!最新トレンド戦略&売上アップ術」(3/19開催)

    セミナー スクロール360 WUUZY ジーニー ファブリカコミュニケーションズ ACROVE

    セミナーでは、「EC市場の変遷から見るマーケティング戦略立案のポイント」「サイトを訪れたユーザーの離脱を防ぎ購入率をUPするサイト設計ノウハウ」「LTVを最大化する『次世代CRM物流』の具体的な事例」などをテーマに解説する。

    講師として、スクロール360の高山隆司氏、WUUZYの吉田拓未氏、ジーニーの飯田海道氏、ファブリカコミュニケーションズの中村隆嗣氏、ACROVEの小林広紀氏が登壇する。

    こんな方にオススメ

    • サイト離脱が多く、ユーザーが購入しないことに悩んでいる
    • CV数が純増する施策について知りたい
    • リピート売り上げに課題を抱えている
    • LTVを上げる方法を具体的に知りたい
    • 「物流2024年問題」について知りたい
    • 最新のCRM物流について知りたい
    • 物流の効率化を考えている
    • 自社EC、ECモールどちらから始めれば良いかわからない
    • 事例を基に、売り上げを伸ばす手法を知りたい

    タイムスケジュール

    • 13:00~13:30【第1部】
      EC市場から見る、売上アップのために必要なマーケティング思考とは〜カスタマイズされた戦略の作り方を人材起点で解説〜(WUUZY 吉田拓未氏)
    • 13:30~14:00【第2部】
      CVRを底上げして、売上向上!テクノロジー視点で考えるUI/UX(ジーニー 飯田海道氏)
    • 14:00~14:30【第3部】
      総合通販のリピート売上を今すぐ1.5倍に増やす! 成功率100%のCRM鉄板シナリオを大公開!(ファブリカコミュニケーションズ 中村隆嗣氏)
    • 14:30~15:00【第4部】
      「物流2024年問題」は今年起こらない!? 最新物流のトレンドと次世代CRM施策の成功事例を大公開(スクロール360 高山隆司氏)
    • 15:00~15:30【第5部】
      営業利益200%以上のメーカー事例から学ぶ! 自社EC売上UPするためのロードマップを大公開!(ACROVE 小林広紀氏)

    開催概要

    • イベント名:“自社EC”で勝ち残る!最新トレンド戦略&売上アップ術
    • 日時:2024年3月19日(火)13:00~15:30
    • 開催方法:Zoom
    • 参加費:無料(事前申し込み必要)
    • 主催:WUUZY
    • 詳細と申し込みhttps://www.ecnopro.jp/times/seminar20240319
    藤田遥
    確認済み
    1 時間 1 分 ago
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