オイシックス・ラ・大地が成長戦略として掲げる「サステナブルリテール(持続可能型小売業)」。環境問題対策として推進している戦略で、サブスクによる受注予測、ふぞろい品の積極活用、家庭での食品廃棄が削減できるミールキットなどを通じ、畑から食卓までサプライチェーン全体での食品ロスゼロをめざしている。
サステナブルリテールについて(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)
5月13日公表した決算説明資料で、中期的な成長戦略について解説。サステナブルリテール戦略を踏まえ、BtoCサブスク事業や事業領域の拡張などを明らかにした。
ビジネスモデル(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)
オイシックス・ラ・大地は国内BtoCサブスク宅配ビジネスで、他社ブランドのEC支援事業も含め6ブランドを展開。流通総額ベースの売上高は約1200億円、サブスク会員数は約60万人の規模まで拡大している。
国内BtoCサブスク売上(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)
国内食品宅配マーケットの市場規模は約2兆5000億円。国内食品宅配マーケットは、コロナを含めた消費者の生活動向の変化、さまざまなプレイヤーの参入により活性化しており、今後も順調な市場拡大が予想されている。
国内食品宅配マーケット(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)
マーケットが活性化している領域は①「スペシャリティ×サブスク」②「リーズナブル×スポット」。「スペシャリティ×サブスク領域」は、サブスクによる安定収入+消費者のスペシャリティ志向の高まりによりマーケットが拡大している。オイシックス・ラ・大地は「スペシャリティ×サブスク」の領域において、売上No.プレイヤーとなっており、高品質・低コスト調達、 ローコストフルフィルメント力などにより高い参入障壁を構築している。
ポジショニング(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)
国内BtoCサブスク戦略では、ミールキット「Kit Oisix」の提供価値を、野菜がたっぷり摂れるなどの従来の価値をベースに強化。ディズニーシリーズなど自社の提供価値との親和性が高いブランドとのコラボレーション商品の充実、朝ごはんニーズにも応えていく。
コンセプトを、プレミアム時短からプレミアム「超」時短へ移行、短い時間でも、野菜たっぷりでクオリティが高いメニューが作れるように、商品ラインナップやサービスを進化させる。
テレビCM、子育て世帯向けの新たな販売チャネルを開拓、獲得した顧客の期待に応える顧客体験を提供し、幅広い顧客へのブランド認知と高い満足度を実現する。
サステナブルリテール実現のために、規格外品・未利用食材やプラントベースの食材の販売を推進。顧客ニーズとしても高まりつつあるサステナブルを、食を通して実現することができる商品を積極的に展開していく。
2023年3月期の戦略(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)
国内BtoCサブスク事業について、今後も継続的に流通総額・会員数のCAGR(年平均成長率)は10%超のオーガニック成長をめざす。
成長イメージ(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)
「国内BtoCサブスク」のノウハウを生かし、「国内BtoBサブスク」事業を始める。BtoCサブスクで培った子ども向けメニューノウハウを生かし、保育園給食に特化した「業務用ミールキット」サービスを6月にローンチ。保育園に「プレミアム時短」の価値提供を強化し、5年以内に100億円の売上拡大をめざす。
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オリジナル記事:オイシックス・ラ・大地が進めるサステナブルリテールとは? 中期経営計画まとめ
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