リサーチ&マーケティング支援を行うネオマーケティングが実施した「D2C」に関するインターネットリサーチによると、D2C関係者は商品のブランド世界観・ストーリー性による差別化の重要性は多くの人が理解しているが、そもそも商品に世界観やストーリー性がないことに課題を感じているという。
どのようにブランドの世界観やストーリーを創ろうとしているか、あるいはどのように創ったのかを聞いたところ、「自社で顧客分析を実施」は67.4%。世界観やストーリー創りは自社での顧客分析が最もメジャーであることが分かった。次いで「自社でワークショップを実施」が56.2%。
どのようにブランドの世界観やストーリーを創ろうとしているか
ブランドの世界観やストーリーを創る上での課題は、「顧客分析が活用できていないこと」がトップで41.5%。「社内の見解・解釈一致」が39.4%で続いた。ネオマーケティングによると、「社内の見解・解釈一致」にはワークショップが適しているが、ノウハウが必要とされるため社内だけで実施するのは難しいのかもしれないとしている。
世界観やストーリーを創るうえで感じる課題
商品開発における他社との差別化については、「商品の機能面(配合成分等)での差別化」が59.2%、「商品のブランド世界観やストーリー性での差別化」が58.4%。世界観やストーリーといった共感を呼ぶ要素・自分ごと化できる背景を作り上げることの重要性の認識自体は浸透している。
商品開発においてどのように差別化を図ろうとしているか
商品開発での課題は、「商品について、競合他社との差別化ができていないこと」が最も多く40.5%。「商品開発に関するノウハウ不足」が37.5%で続いた。
商品開発をしていくうえで感じる課題
D2C事業のサイト制作における課題は、「社内に知見のある人・デザインできる人がいないこと」が37.5%、「どこから手をつけたらいいのか分からないこと」が27.2%と続いた。D2Cビジネスに実際に関わっている人、またはD2Cビジネスを検討している人は、サイト制作部分に関してはいまだ進んでいない・リソースが充分に割けていない場合が多いようだ。
D2C事業のサイト制作で感じている課題
D2C事業の集客のために利用している広告について聞いたところ、「ディスプレイ広告」が40.8%、「リスティング広告」が39.9%。「SNS広告」は36.2%、「アフィリエイト広告」は35.1%で、Web広告の主要4種類は、どれもほぼ均等に利用されている。
D2C事業の集客のために利用している広告
D2C事業の集客における課題は、「社内に知見のある人がいないこと」が37.5%で、「社内で運用しているがうまくいっていないこと」が30.4%で続いた。
D2C事業の集客で感じる課題
「社内で運用しているがうまくいっていないこと」と回答した人に、どのようにうまくいっていないか自由記述で聞いたところ、「D2C事業がいまだ初期段階であるがゆえの悩み、広告改善における悩み」が目立った。
一方、「外部パートナーへ依頼してるがうまくいっていないこと」を課題に感じる人も25.3%存在。「内部の意見集約が足りず外部にうまく伝わっていない」など、集客においても「社内の見解・解釈の不一致に悩まされている」という声があがった。
調査概要
- 調査方法:ネオマーケティングが運営するアンケートサイト「アイリサーチ」のシステムを利用したWEBアンケート方式で実施
- 調査対象:アイリサーチ登録モニターのうち、全国の20歳~69歳の男女で、D2Cビジネスに実際に関わっている人またはD2Cビジネスを検討している人
- 有効回答数:632人
- 調査実施日:2021年9月2~6日
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オリジナル記事:【調査】D2C関係者に聞いた「ブランドの世界観やストーリー」「商品開発」「サイト制作」「集客」の課題とは?
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