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日本のVRを世界レベルに!LIFE STYLE社が取り組むVRクリエイターアカデミーとは?」 からご覧ください。
近年VRコンテンツが注目されています。ハコスコを始め、Gear VRやPlayStation VRなど様々な機器が発売されるとともに多くのVRコンテンツが世に制作されています。一方、VRに関しては日本はまだ後進国と言われており世界のVR市場に大きく遅れを取っています。今回ご紹介するLIFE STYLE様はそのような日本のVR市場を大きく伸ばすため、今年からVRクリエイターアカデミーというVRクリエイターを養成する場を提供しています。
今回はそのLIFE STYLEの取締役の冨山氏とVRクリエイターアカデミーで講師を担当されている北村氏に日本のVR市場とVRクリエイターアカデミーの展望をお伺いしました。
数年で大きく成長したVR市場
Q.VRの国内の状況について教えていただけますでしょうか。
弊社では早い段階でVRに取り組んでおり、2015年くらいからVRセミナーなどを行い、VRについての啓蒙を行っていましたが、最近はその時期と比較しVRのプレイヤーが大きく増えてきたように思います。
コンテンツ面では、VR企業や制作会社を中心にコンテンツ制作は進んできており、市場に流通するVRコンテンツも少しずつ増えてきました。一方ハードに関しては、スタートアップ企業が工場などの生産機能を持つのは難しいため、大手のプレイヤーが多い状況です。大手のメーカーはOculus、GearVR、HTC VIVEなど様々なVR機器を発売しており、ヘッドマウントディスプレイを持つ方も多くなってきました。
VRコンテンツの利用者側では、VRが市場に浸透してきた中で、コンテンツ活用の住み分けもなされてきました。例えばハイクオリティなコンテンツやインタラクティブなコンテンツはハウステンボスさんやアドアーズさんなどのアミューズメントパークで活用されており、その場所に行かなくてもスマホなどで手軽に使えるコンテンツは企業のPRのためにオンラインで活用されることが多いです。
上記の状況踏まえますと、この2,3年の間でコンテンツ制作者、ハードウェア製作者、利用企業のどのプレイヤーも大きく成長したことが見て取れます。
日本のVRの存在感を大きくするためアカデミーを開設
Q.LIFE STYLEさまは何故VRのアカデミーを始めることにしたのでしょうか
一番の理由としては日本のコンテンツの関する悔しさがあります。
昨年、7カ国くらい訪問し、コンテンツを見てきました。アメリカ、フランス、イギリスなどでカンファレンスにも参加したのですが、非常に面白いコンテンツがある一方、そこでは日本のコンテンツがほとんどない状況でした。
そこでVRの状況を見たところ、ソフトもハードもほぼ海外に占められている状況であること分かりました。日本のVRクリエイターに関してもほとんど個人で活動している人や、アマチュアしか存在しないのが現状です。
そこで、VRにおける日本の存在感、さらにはアジアの存在感を大きくしたいという気持ちが今回のVRアカデミーの開設につながっています。
Q.現在VRで注目されているプレイヤーを教えていただけないでしょうか。
現在、海外では様々なVRのプレイヤーが注目を集めています。いくつか例を挙げてみますね。
コンテンツについて
Felix & Paul Studios
Felix&Paul StudiosというVRコンテンツを制作しているプロダクションです。先端かつ注目度の高いVRコンテンツを多く制作しています。
話題になったコンテンツの一つとして「ホワイトハウスに誰でも行ける」をコンセプトに制作されたホワイトハウスをオバマ元アメリカ大統領が案内するVRコンテンツがあります。VRコンテンツの価値の一つとして行きたくても行けないところに行ける、ということがありますが、こちらのコンテンツは「ホワイトハウスに行ける」ということ、さらにオバマ元大統領が案内してくれるといった特別感もあり非常にVRの特長をうまく使った事例かと思っています。
その他、Felix & PaulStudiosが手がけているものとしてサーカス集団Cirque Du SoleilのVRコンテンツなどもあります。
Google Spotlight Story
Google社の360°映画プロジェクトである「Google Spotlight Story」です。こちらはVR用のコンテンツが多く制作されているのですが、どの作品も360°VRの特性を上手く活用したコンテンツになっています。
例えばその中の「HELP」という実写とCGをかけ合わせたパニックムービーがあります。こちらは5分程度のムービーなのですが、VRならではの臨場感で怪物の圧倒的な迫力が描かれており、強烈な体験ができるコンテンツになっています。
このようなコンテンツはこれからも増えていくように思います。
ハードについて
ハードにおいては韓国のサムスンのVR浸透への投資に注目しています。GearVRなどヘッドマウントディスプレイの改良を続けより新しく、深い顧客体験をお客様に提供している印象を受けます。また、その製品自体もそうですが、広告などにも多くの予算をかけていることが見て取れます。私自身、海外で移動している際には、空港ではサムスンの広告がよく目につき、VRを一般に広めようとしていることが見て取れました。
また、ハードのこれからの形ですがスタンドアローンに向けて様々な企業が取り組んでいます。今まではHTC VIVEやOculusなど、ヘッドマウントディスプレイにコードが付いているものが主流でしたが、最近コードレスのタイプが発表されました。コードレスになると動きの制限がなくなり、VRコンテンツの自由度具合が高まるため、現在様々な企業がスタンドアローンタイプのVR機器の開発に向けて進めています。
既存の制作手法と大きく変わるVR制作
Q.そのような国外の差を埋めるため、VRアカデミーではどのような場を提供するのでしょうか。
先程お話した国内外のVR市場の差が生まれている大きな原因の一つに情報格差があると思っています。というのは現在のVRのソフトにしてもハードにしても基本的には英語で書かれています。つまりVRを制作できるようになるためには英語と基本的なクリエイタースキルの2つが必要となってしまうことがVRコンテンツ制作のハードルの高さに直結してると考えております。そのため、このようなリアルな現場で教えることができるような場を提供しています。
また、海外の情報を翻訳して伝えるということだけでなく、最高峰の講義を提供できるようにしています。本講義では世界トップシェアを誇るKolor GoPro社の公式認定トレーナー(世界で14名、内日本人2名*2017年4月現在)が少人数で実践的な講義をご提供しています。
この実践的な講義にてVR制作に必要な知識・スキルをご提供するのですが、VRアカデミーの価値は講義だけではありません。本アカデミーを受講した方、卒業した方のコミュニティを形成し、卒業生同士で相談ができ、プロジェクトを一緒にするようなことも可能にしています。
上記を受講生に提供することで、受講生は卒業した段階でVR制作に必要な知識・スキルはもちろん相談・協力できる人脈も構築することが可能です。
Q.VRを制作するにあたって、必用なスキルなどを教えていただけますでしょうか。
VRは今までの動画と制作の仕方が大きく変わります。
一般的な動画・映像制作の工程はプリプロダクション、撮影、ポストプロダクションと分かれ、ディレクター、カメラマン、エディターなどのように専門家による分業になっているのが基本かと思います。
一方VRは工程全体を理解して進めることが必要になります。というのは、VRの制作にはいくつかのバラバラのカメラで撮影を行い、その後スティッチングという撮影した映像を貼り合わせる作業が必要になります。そのため、撮影の段階で編集・スティッチングを考えて行わなくてはなりません。
分かりやすい例を挙げると撮影の段階で三脚が映ってしまっていると、編集で修正することが困難になります。
VRの制作は構成が分からないと撮影ができない、編集が分からないと構成が組めないなど互いに連携しています。よって、はじめの絵コンテの時点で撮影・編集まで把握している必要があり、プリプロダクションは非常に重要な工程になります。
Q.具体的なカリキュラムを教えていただけますでしょうか。
本アカデミーではお客様の目的に合わせて3種類のカリキュラムを容易しております。カリキュラムを分けた理由としては、VRコンテンツについてはVRを自身で制作する方、VRコンテンツを発注したい方などにより得るべき知識が変わってくるためです。
カリキュラムは、ベーシック、エントリー、マスターの3つで、それぞれのカリキュラムのゴールは概要は下記の通りです。
ベーシック
VR案件を問題なく発注できる。
VRの概要からVR制作のワークフローを学ぶことができます。
エントリー
かんたんなVR制作ができる。
VRの制作を始めてみたい方に、THETAなどを使ってVRを制作することを学ぶことができます。
マスターコース
VRの作品を作れるようなる。
VRに関わる全てのことができるようになります。複数のカメラで撮影した映像を貼り付けるスティッキングや、アフターエフェクトやプレミアムなどを使ってどう作品を作れば良いのかを学べます。そのため、マスターコース受講者には卒業制作を実施していただきます。また、マスターコースを修了するとKolor GoPro社公式認定資格を得ることができます。
▼詳細のカリキュラムは下記▼
http://vrca.l-s.co.jp/course/
LIFE STYLEのコミュニティを起点に日本のVRを世界レベルに
Q.今後のアカデミーの取り組み・方向性について教えていただけますでしょうか。
まず、現状の提供するコンテンツのバリエーションやアカデミーを提供する箇所は増やしていこうと思っています。コンテンツとしては今後、CGをかけ合わせたVRを提供する、ライブ配信で提供するVRなども提供できるようにしたいと思っています。また、アカデミーは現在1箇所ですが、今後はe-leaningや出張セミナーでカリキュラムを届けていくということを考えています。
一番大きな取り組みとしてはコミュニティをさらに拡充することを考えています。VRは非常にスピードの早いコンテンツですが、参加するとVRの最新情報が分かるようなコミュニティを作っていくということがこれからの日本のVR業界に必要だと考えています。そのようなコミュニティを構築して日本のVRの存在感を世界に示していきたいと思います。
今回お話をお伺いしたLIFE STYLE様
代表:永田雅裕
会社名: LIFE STYLE株式会社
設立 :2014年 3月10日
MAIL:info@l-s.co.jp
TEL:03-4405-7433
VRクリエイターアカデミー:http://vrca.l-s.co.jp/