アドテクノロジーの人たちが「広告」を知らないということ ~応援しているからこそちょっと厳しいことを言うと・・・~ | 業界人間ベム

業界人間ベム - 2013年6月11日(火) 05:57
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残念なことだが、アドテクノロジーやネット広告サービスをビジネスとする人たちの多くが、「広告」を知らない。というか、広告コミュニケーション開発やマス広告のメディアプランニングや実施の実務経験がない(代理店や宣伝部経験がなければ、仕方ないけど・・・)のに適切な勉強をしていない。

そして、アドテクノロジーの人の多くが「広告を知らない」ということがどういうことかが分かっていないで、簡単に「広告コミュニケーション」を語る。
ベムはアドテクノロジーの人たちの多くと懇意だし、みな素直で頭のいい子たちばかりなのだが、理屈だけで「従来の広告はこうだから・・・」とやったことのないことを安直に語るんだな、これが・・・。(ああ、そんなこと言うとまた高広くんに突っ込まれるのになあ~と思いながら聞いてる。で、大概、思ったとおりになる。w)

その上、今年で18年目になる日本のネット広告やWebマーケティングの歴史で、何がどう積み上がってきたかもよく知らない。アドテクノロジーやってるんだから、せめてこの領域のことくらいは理解していて欲しいと思う・・・。

アドテクノロジーじゃなくて、マーケティングテクノロジーだろって話もあるけど、そうであってもテクノロジーは知っていてもマーケティングを知らない。「広告」もマーケティングの一部だしね。

こういうことを云うのは、私がテクノロジーベンダーの諸氏を応援しているからなのです。マーケターの課題を理解して、単にプロダクトアウト型の提案をするのではなく、ソリューションを提供するパワーをつけて欲しいのです。そのためにも「広告」や基本的な「マーケティング」を知る努力が求められる。

アドテクノロジーの人たちにも今からでも「広告コミュニケーション」を知ること、つまり、広告コミュニケーション開発の実際を知ること、または、そのために土台となるコミュニケーション開発のエッセンスや基本行動様式を理解する努力をしてほしい。マス広告はどうやって取引されていて、メディア戦略はどう組み立てられていて、上流から下流のビークルプランに落ちてくるのか、を知って欲しい。
リスティングの広告文の100本ノックじゃなくて、マス広告のコピーライティングの1000本ノックとか、事例研究、コンセプトワークのトレーニング、撮影現場を見るなどやれることはいっぱいある。
以前広告制作の現場にいた人が、ネット専業代理店に転じて、「撮影」がないことに驚いたと言っていた。パンフレットや雑誌広告の撮影、CMの撮影・・・、写真画像や映像という情報量の多いクリエイティブに携わるのと、テキスト広告文やバナー画像(素材は既に出来上がってる状態)だけと向き合うのと、それらの制作プロセスに関わるのとでは、ずいぶん幅が違う。もちろん撮影という画づくりが始まる前の表現コンセプトを揉むところが肝心なのだが。

テクノロジーはテクノロジーだけではほとんど価値を生まない。テクノロジーを使いこなす人の資質や知見として必要なものを、今のうちに再確認して、どうスキルとして確立するかを考えて、人材育成プログラムを発動していかないといけない。

「広告は変わる」けど、「広告」はなくならない。

広告コミュニケーションの経験者が、テクノロジーをおぼえるのか、テクノロジー側の人が広告コミュニケーションをおぼえるのか、双方に道があるようにしなければならない。ベムはテクノロジーの人にコミュニケーションの知見を与えるためのプロセスを考えて提供できるようにしたい。自分が広告のコミュニケーションの人であって、テクノロジーを学習してきたが、こちらも有力なプロセスだが、データサイエンティスト的人材育成には、いささか限界を感じないでもない。
データ(数字)をインテリジェンス(情報)にし、シナリオとしての仮説を頭の中に描ける人をMathmanのなかから育成したい。
 
広告会社は、数学、統計、計量経済学なんかやってきた学生をどんどん採用して、データサイエンティストとして活用しつつ、広告コミュニケーションが実践できる場において育成することを考えないとね。代理店にいるのに「広告」を知らないなんてことがないように・・・。
代理店のリソースは人材とクライアントの口座だけだからね・・・。

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