DNPが「分散型ID」に基づく「デジタル証明書」の発行・検証するプラットフォーム開発

「DNP分散型ID管理プラットフォーム」、身元を示す仕組みや発行・検証システムを提供

大日本印刷(DNP)は、個人のアイデンティティ(ID)情報を管理する「分散型ID」に基づく「デジタル証明書(VC:Verifiable Credentials)」を発行・検証する「DNP分散型ID管理プラットフォーム」の提供を始めたと8月28日に発表した。生活者にはVCを利用・管理するデジタルアイデンティティウォレット(スマートフォン等で身元を示す仕組み)を提供し、VCに関わる事業を推進する企業・団体等にはVCの発行・検証システムを提供する。

DNPが考えるデジタル証明書(VC)の活用イメージ

生活者は、プラットフォームを通じて自身のアイデンティティ情報を主体的に管理し、プライバシーを保護しながら企業・団体に自身の本人情報を開示できる。企業・団体は、偽造情報による被害の防止や提示された情報の検証負荷の低減など、安全・安心なデータ流通が可能になる。NDPは、分散型IDの活用を見込む金融・通信・旅行・自動車・教育などの業界にプラットフォームを提供し、2029年度までに累計35億円の売上を目指す。

分散型IDは少数のサーバーにIDを集約する中央集権的管理ではなく、個人(または法人、機器)が主体となって自分のアイデンティティ情報を制御し、必要に応じて他者と安全に共有できる。VCは国際技術標準化団体のIETF(The Internet Engineering Task Force)が提唱する検証可能なデジタル証明書とデータモデル。DNPはVCシステムの開発実績・知見・ネットワークを持つオーストラリアのMeecoと提携して技術提供を受けている。

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