似たような内容の複数記事のうち、古い記事のほうが上位表示されるのはなぜ?
ひとりで頑張るSEO担当者さんの悩みに答える本連載。今回の質問は「似たような内容の複数記事のうち、古い記事のほうが上位表示されるのはなぜ?」です。この回答は「古い記事には被リンクやユーザー行動(クリック)などのシグナルの蓄積があるからです」です。

に対する回答は
「古い記事には被リンクやユーザー行動(クリック)などのシグナルの蓄積があるからです」です
内容の似た古い記事が上位表示されている⁉
今回の質問は「似たような内容の複数記事のうち、古い記事のほうが上位表示されるのはなぜ?」というものです。ペンネーム「タコペン」さんが寄せてくださいました。ありがとうございます。
タコペンさんのサイトでは、重複というほどではないものの、似た内容の記事があり、古いものは数年前に公開してからアップデートされていない一方、新しいほうは最新情報を盛り込んで今年になってから公開したものだそうです。前者の古い記事は情報の鮮度も悪く、リライトもされていないのに上位表示されていることに疑問を感じたとのことでした。
古い記事には、シグナルが蓄積されている
簡潔に回答すれば、「古い記事には被リンクやユーザー行動(クリック)などのシグナルの蓄積があるから」です。ニュース性や即時性の高い内容の記事を除けば、古い記事(URL)と新しい記事(URL)では、古いほうが有利になる傾向があります。この理由は次のようなものです。
- 独自性:古い記事が公開されたとき、似た内容の記事がウェブ上にない、または珍しかった場合、Googleはその記事のことを、価値の高い独自の記事であると評価します。
- 被リンク:サイト中や外からの被リンクの質および量と、それらの経時変化はGoogleの評価対象です。
- エンゲージメント:検索結果画面でのユーザーのクリックや、Chromeブラウザでのサイトへのアクセス回数や滞在時間といったユーザーエンゲージメントも、古い記事ほうがより多く蓄積されていることでしょう。
古いURLを維持して内容をアップデートする
ここまで述べてきたことから、サイト内のコンテンツをどのように管理すればいいかの正解がわかります。古いURLはそれ自体が価値を蓄積している可能性が高いため、最新の内容を追加したいと考えた場合、新たに記事を作成するのではなく、古い記事をアップデートするほうが得策だということです。こうすることのメリットは次のようなものです。
- すでにGoogleやユーザーからの評価のあるURLを、有効活用できる
- コンテンツが常に最新の状態になるように管理しやすくなる
- サイト内のページ数がむやみに増えて管理が難しくなることを防止できる
まとめ
多くのサイトで共通して参考にできるSEOのベストプラクティスのひとつは「URLを変えない」ことです。過去のコンテンツが古くなったようなとき、似たような別のコンテンツを作成して別のURLで公開するのではなく、もともとあったコンテンツをアップデートし、もともと使用していたURLで公開するようにします。
こうすることで、古いURLが蓄積してきたシグナルをすべて活用しながら、新しい内容で検索結果に表示させることができます。これは本当におすすめですので、ぜひ試してみてください。
P.S.
本コーナーでは、読者の質問にお答えしています。誰にも聞けずに困っていること、現場で感じるふとした疑問など、どしどし質問をお寄せください。
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