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ECサイトSEO術: 100万ページ以上ある場合にサイトマップを最適化する方法

ECサイトで商品数もページ数も非常に多い場合に効くSEOにはどんなものがあるだろうか? ECサイトのサイトマップ(検索エンジン向けサイトマップ)を6つのステップで最適化する方法を解説する
この記事の内容はすべて筆者自身の見解であり(ありそうもないことだが、筆者が催眠状態にある場合を除く)、Mozの見解を反映しているとは限らない。

ECサイトで商品数もページ数も非常に多い場合に効くSEOにはどんなものがあるだろうか?

今回のホワイトボード・フライデーでは、ECサイトのサイトマップ(検索エンジン向けサイトマップ)を6つのステップで最適化する方法を、ステビィ・リアコプロウ氏が紹介する。

100万ページ以上あるeコマースサイトのサイトマップを最適化する方法
① 階層+構造
・サブサイトマップを使用する
・言語ごとにサイトマップを作成する
② 商品がゼロまたは1点しかないカテゴリ/サブカテゴリ
・統合する
・サイトマップから削除する
③ コンテンツがないか、重複コンテンツがある商品ページ
重要な商品に対しては:
・売上上位の製品をリストアップする
・手作業で最適化する
重要ではない商品ならば:
・時間をかけて最適化する
・noindexタグを追加する+サイトマップから削除する
④ 在庫切れの商品
恒久的に在庫切れか?
Yes→
・301リダイレクト
・サイトマップから削除する
・商品フィードからも削除する
No→
・HTTPステータスコード410
・サイトマップと商品フィードから削除する
一時的に在庫切れならば:
・スキーママークアップで入荷状況を更新する
・関連商品へのサイト内リンク
・「通知」ボタン
・サイトマップには残しておく
⑤ さまざまなバリエーションがある商品
問い:
・最もトラフィックが多いのは?
・最も被リンクが多いのは?
・最も利益が多いのは?
↓
そのバリエーションを正規URLとして、それだけをサイトマップに追加する。
商品のバリエーションを定期的に分析+調査する
⑥ エラー
404――サイトマップから削除する
30X――サイトマップから削除する
5XX――修正する
ソフト404――再確認する

Mozファンのみんな、こんにちは。ホワイトボード・フライデーへようこそ。今回は私、Search Magicのステビィが担当する。

今回は、商品ページが100万以上ある場合のサイトマップ、特にeコマースサイトのサイトマップを最適化する方法について説明しよう。

私は最近、あるウェブサイトを担当した。技術的な分析から始めて、さらにGoogle Search Consoleで詳しく調査してみたところ、恐ろしいことがわかった。サイトマップ内に記載しているのにインデックス化されていない商品ページが100万以上あることが判明したのだ。Google Search Consoleでは、これらのページが次のように表示された:

  • 検出 - インデックス未登録
  • クロール済み - インデックス未登録

つまり、グーグルはこれらのページをインデックスから完全に除外していたということだ。

そこで、さらに調査を進めたところ、パターンがあることがわかった。今回は、その方法を紹介する。

階層+構造

まず、サイトマップ内の階層と構造について説明しよう。

サイトマップ内では、ウェブサイトのナビゲーションが反映されるようにURLを論理的に分類する必要がある。商品やカテゴリ、またはビジネスにとって意味のあるその他のトピックに基づいてサブサイトマップに分けることを推奨する。

サイトマップが複数の言語に対応している場合は、言語ごとにサイトマップを作成することを検討しよう。1つのサイトマップ内にすべての言語のすべてのURLを詰め込んではならない。

商品がゼロまたは1点しかないカテゴリ/サブカテゴリ

次に、商品がゼロまたは1点しかないカテゴリとサブカテゴリ。つまり、内容の薄いコンテンツページのことだ。

こうしたカテゴリの中に少しでも必要なものがある場合は、他の関連カテゴリと統合することを検討してほしい。

ただし、今後商品を追加する予定のないカテゴリについては、関連カテゴリへの301リダイレクトを設定して、サイトマップから削除しよう。

コンテンツがないか、重複している商品ページ

3つ目は、次のような商品ページだ:

  • コンテンツがない
  • コンテンツが重複している
  • メーカーのフィードからコピーしたコンテンツ

これには決まった解決策がない。これらの商品のうち、売上の観点からビジネスにとって重要なものとそうでないものを把握する必要がある。

売上の観点からとても重要な商品のリストを作り、それらの商品それぞれについて手作業で最適化していこう。つまり、他社にはない魅力的なコンテンツを作り、適切な位置にキーワードを追加するということだ(商品にさまざまなバリエーションがある場合は、商品の説明に生成AIを利用してもいい)。さらに、次のようなアクションもいいだろう:

  • ページレベルでmeta descriptionタグを最適化する
  • FAQ・動画・固有の画像を追加する
  • 構造化データを更新する

一方、現時点でビジネスにとってそれほど重要ではない商品であれば、対応は次のどちらかだ:

  • 重要な商品の作業を済ませてから順次最適化する
  • noindexタグを追加してサイトマップから削除する

在庫切れの商品

次に、在庫切れの商品について考えてみよう。在庫切れの商品はソフト404エラーとして扱われることもあり、検索結果から除外される可能性が非常に高いとグーグルのジョン・ミューラー氏は述べている。ここで調査が必要になる。あるのは2つのシナリオだ。

1つ目のシナリオは、それらの商品が恒久的に在庫切れ(欠番)の場合だ。

それらの商品について、調査してみよう:

  • トラフィックを得ているか
  • 被リンクはあるか
  • ビジネスに利益をもたらしているか

答えがイエスなら、関連する他の商品への301リダイレクトルールを設定して、サイトマップから削除するとともに、商品フィードからも完全に削除しよう。

それらの商品が利益を生み出しておらず、トラフィックを得ておらず、あるいは被リンクもない場合は、HTTPステータスコード410を設定し、サイトマップと商品フィードから完全に削除しよう。

2つ目のシナリオでは、一時的に在庫切れの商品について考えてみよう。この場合、すべてはユーザー体験にかかっている。

ユーザーが一時的に在庫切れの商品ページに行き当たった場合、その商品に再入荷の予定があることをユーザーに明確に伝える方法が必要だ。ユーザーに通知するだけでなく、検索エンジンにもこの商品の入荷について知らせなければならない。

そこで、構造化データ マークアップを更新し、関連商品を一覧表示できるサイト内リンクのコーナーを作成して、ユーザーをウェブサイト内に引き留めよう。加えて、わかりやすい「通知」ボタンを設置し、ユーザーがメールアドレスを登録して、「この商品が再入荷しました。ご興味はありますか?」という通知メールを受け取れるような選択肢を用意する必要もある。

そしてもちろん、サイトマップには残しておこう。

さまざまなバリエーションがある商品

5つ目は、さまざまなバリエーションがある商品だ。どういうことかと言えば、たとえばTシャツに20色のバリエーションがあるとしよう。グーグルは、それらのページをすべてインデックス化するわけではない。ほとんどのビジネスオーナーは、いずれかのページを他と比較して突出したものにできない。

そのため、ここでは20色のバリエーションのうち、どの色を(検索エンジン向けの)メインとして扱うかを決めなければいけない。必要な情報は、次のものだ:

  • どの色が最も多くのトラフィックを生み出しているか
  • 最も多くの被リンクを獲得しているのはどの色か
  • ビジネスに最も多くの利益をもたらしているはどの色か

ビジネスにとって最も人気の色はどれだろうか。この調査が完了次第、その色バリエーションを他のすべての色バリエーションの正規URLとして正規化タグを設定しよう(たとえばビジネス価値があるのは黒色だと判断したら、白のページでも青のページでも、すべて正規URLとして黒色のページを指すようにする)

それから、この色だけをサイトマップに追加する(上記の例の場合は黒色のページ)。他の色はサイトマップから除外しておく。

ただし、ここで、この商品のバリエーションがその時点で依然として人気かどうか、常に分析や調査を実施する必要がある。というのも、たとえば3月には黒が人気だったかもしれないが、8月にはピンクが最も人気を得るかもしれないからだ。その場合は、再度サイトマップを更新し、戦略を適宜調整しよう。

エラー

6つ目はエラーだ。404エラーとして報告されているページをサイトマップ内含めてしまっていないだろうか。もしあれば、それらのページをサイトマップから完全に削除しよう。

リダイレクトの問題が報告されているページはサイトマップ内にないだろうか。もしあれば、それらのページがリダイレクト先のURLに正しくリダイレクトされていることを確認したうえで、サイトマップから完全に削除しよう。

サーバーの問題が報告されているページのURLをサイトマップに記載してしまっていないだろうか。もしあれば、サーバー上の問題を特定して修正し、サイトマップ内のページで5xxが報告される数が徐々に減っていくのを確認しよう。

ソフト404ページとして報告されているページはないだろうか。もしあれば、ビジネスにとって有意義なページがあるかもしれないため、再確認したうえで、それに合わせて最適化し直し、サイトマップに残しておこう。しかし、不要になったページがある場合は、301リダイレクトを設定し、サイトマップから完全に削除しよう。

今回は以上だ。私の戦略に興味を持ってもらえただろうか。これが役に立つことを願っている。それでは、良い一日を。

用語集
EC / SEO / meta description / インデックス / クロール / サイトマップ / タグ / ナビゲーション / フィード / リンク / 検索エンジン / 構造化データ / 被リンク
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