[マーケターコラム] Half Empty? Half Full?

マーケターに大事なのは「熱量」! 東急ハンズのWeb担当者えんじぇるがマーケティングで大事にしている3つのこと

マーケターによるリレーコラム4回目は東急ハンズの加藤千穂氏。マーケターとして情報を発信していく上で、心がけている3つのポイントを紹介する。
加藤千穂氏
株式会社東急ハンズ 営業企画部 販売促進グループ 加藤千穂氏

はじめまして、加藤“えんじぇる”千穂です。東急ハンズでデジタルマーケティングを担当しています。東急ハンズのInstagramアカウントの中の人もやっています。大阪出身で、たこ焼きが好きです。趣味はライフスタイルデザインです。

「えんじぇる」とは、私のニックネームで、大学生の時の部活動(バスケットをやっていました!)でも、前職でもこの名前で呼ばれることが多かったので、今回もあえて名乗らせていただいています。由来は、頑張っているみんなを応援する……という私のキャラクターから来ていますが、それって、案外マーケターの仕事に通じるところもあるのではないか、とも思っています。

入社当初はEC業務を担当しており、その際に間接的にマーケティングっぽい業務も行っておりましたが、本格的にマーケティング業務に取り組んでいるのはここ2年ほどのことです。

今回の連載では、これまでの経験や、日々の業務でふと思う疑問を皆さんと共有していけたらいいなと思っています。よろしくお願いします。

チームラボから東急ハンズへ

東急ハンズは2社目の会社になります。前職はチームラボ株式会社です。新卒入社し、ディレクターとして、クライアントのサイトの提案、画面仕様の設計やデザインディレクションをしていました。

今でこそ、デジタルアートで国内外に名前が知られる会社ですが、当時は従業員100人ほどのベンチャーで、とても若い会社でした。私もがむしゃらに働き、爆速で成長したい! そんな気持ちで入社しました。

チームラボというと、アーティスティックなデジタルプロダクトを作る会社というイメージが強いと思いますが、コーポレートサイトやアプリ、ECサイトの制作なども行っています。私はアートプロダクトではなく、そういった受託開発のディレクションを担当していました。実をいうと、入社時にはまったく知識がなかったので「よくチームラボに入れたね」と言われていましたが、私はキャラ採用です! 同期はみなプログラミング経験者にもかかわらず、私だけ未経験でした。私が持っていたのは、(自分のことをえんじぇると言ってしまうような)図々しさとコミュニケーション能力のみ。その2つで、みんなを無理やり巻き込み、仕事ができていたといっても過言ではありません。

当時のチームラボには、新卒で入社した社員はいつか卒業するものだという認識(空気?)があり、私も4年目で卒業しました。

通常、卒業する人は独立するか、担当企業とは関係のない会社に就職するものなのですが、私の場合は、退職のご挨拶をする際に、当時担当だった東急ハンズの長谷川秀樹(現執行役員オムニチャネル推進部長)から、「うちに来る?」と声をかけていただき、東急ハンズに入社することになりました。

東急ハンズとチームラボの組み合わせって、意外だと思われる方もいるかもしれませんが、2011年にコレカモ.net、2012年に東急ハンズネットストアのリニューアル、2014年にハンズクラブアプリの開発と3度ご一緒しており、長いスパンで関係のある間柄でもあるのです。

ECサイト担当から営業支援のWeb担当者に

さて、延々と前職の話をしてしまいましたが、ようやく現職の話です。

入社して2年ほどは、ECサイト(「東急ハンズネットストア」)の運用を担当していました。ECサイトというとその業務範囲は多岐にわたりますが、主に担当したのはフロント業務のうち、マーケティングに関連する範囲です。

具体的には、

  • サイト内の改善
  • メールマガジンの発行
  • 特集の制作
  • チャットシステムの導入
  • SEO

などを行っていました。

また、それまで店舗業務の経験しかなく、Webやデジタルの知識がまったくない人がEC業務に異動になることもあるため、そういった人材に「Googleアナリティクスとはなんぞや」みたいな教育もしていました。

育児休業から復帰後に、営業企画部販売促進グループという部署に異動になり2年になりますが、ここが現在の所属部署です。東急ハンズ各店舗の営業活動を支援する部署で、私は宣伝を担当するチームにいます。

宣伝チームは5名で、紙媒体担当、Web媒体担当で職種分担しており、私はWeb媒体担当として、

  • コーポレートサイト
  • Web広告
  • Facebook
  • Instagram

の運用を担当しています。今まで経験していないWeb広告やSNSの領域で、結果を出すにはどうしたらいいのか模索する毎日を送っています。

仕事で大事にしている3つのこと

常に試行錯誤な毎日ですが、仕事をする上で心掛けていることがあります。

1. 情報に熱量を加える

インターネットという情報の海にメッセージを発信していく中で、お客様により深く刺さるコンテンツを届けるには、発信側の「熱量」が重要だと思っています。

特に興味がある話じゃなくても、アツく話されると、心が動くことってありませんか?

それを実現しようと、1月からスーツケースを愛するバイヤーの連載を、東急ハンズサイト内の「ヒントマガジン」というオウンドメディアで始めました。現在も連載中ですが、お客様から直接バイヤーに問い合わせが入っているようで、私たちの熱量が伝わっているのかな、と嬉しく思っています。

2. 発見、共感というツボを押す

Webで情報発信をする仕事の醍醐味は、お客様の反応を即時かつダイレクトに得られること。発信する際には、

  • お客様の知らない情報を届けられた = 発見がある
  • お客様のお悩みやお困りごとに答えられた、好きな気持ちにフィットした = 共感がある

いずれかのツボが押せているかを意識しています。反応がいいと、思わず周りの同僚や上司に話して(自慢して)います(笑)

3. 新しいことをどんどん試す

変化が目まぐるしい世の中、お客様との接触方法も次々と変わっていく時代なので、同じ施策の繰り返しはしないようにと気を付けています(と言いつつも、Web広告領域では以前に結果が出た施策を繰り返すこともありますが……)。

2017年度はライブ配信がアツい!と思い、Instagramライブ配信を新たな宣伝策としてチャレンジしました。他社事例が少ないので、試行錯誤の中実施しましたが、お客様からの反応もよく、社内からも面白かったよという声をもらえたので、今後も続けていく予定です。

限られた予算の中で、結果を出すと同時に、新たなことにチャレンジできているか、自分を俯瞰して、情報収集とスモールテストを心掛けています。

◇◇◇

第1回ということで、今回はご挨拶に終始しましたが、次回は日々向き合う課題について、お話ししたいと思います。

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