フリークエンシーキャップで適切な表示頻度に抑える ―― リマーケは「しつこい」と思われたら逆効果
ユーザーに「しつこい」と思われたら逆効果
一度訪問したサイトに追い回され、どのサイトに行ってもそのショップの広告ばかりが表示されて閉口する。そんな経験はないだろうか。これまで述べてきた通り、リマーケティングはマーケティング手法として優れていることは言うまでもないが、一方で、しつこく付きまとわれて迷惑だと感じるユーザーも存在する。広告を出す側からすると「一度来てくれたお客さまだから、ぜひ買ってほしい」というつもりで広告を表示させていても、ユーザーに「こんなショップでは買いたくない」と思われてしまっては逆効果になる。
Googleのディスプレイネットワークには「フリークエンシーキャップ」という機能があり、1人のユーザーに対して広告を見せる上限回数を日・週・月ベースで設定できる。つまり、一定回数を見たユーザーには広告を表示させないように制御できるのだ。
何度見せるのが効果的かはサイトによって異なるため、まずはテストをしてみるのがいい。管理画面から、1人のユーザーに表示された広告の回数別のパフォーマンスを日・週・月ごとに確認できる。クリック率(CTR)やコンバージョン率(CVR)に注目して、どのくらいの頻度で広告を表示したときのパフォーマンスがいいのか、適切な頻度を見極めよう。
フリークエンシーキャップで表示頻度を調整する
フリークエンシーキャップの設定
フリークエンシーキャップは、管理画面のキャンペーン設定から日・週・月ごとに設定できる。注目したいのは、広告単位でも設定ができることだ。
フリークエンシーキャップを設定するとしても、できるだけ広告のインプレッション数を下げたくないこともあるはずだ。そんなときにこの設定が効いてくる。全く異なる印象のイメージ広告を複数作成し、広告単位のフリークエンシーキャップでそれぞれの表示頻度を制御する方法だ。多くのインプレッション数を確保したい場合には試してみよう。
フリークエンシーキャップの設定方法
- キャンペーンの設定画面を表示する
フリークエンシーキャップはキャンペーン単位で設定できる。キャンペーンの画面を表示して[設定]タブをクリックする。
- 詳細設定を表示する
[詳細設定]の[広告のスケジュール設定と広告掲載オプション]をクリックする。
- フリークエンシーキャップを設定する
[フリークエンシーキャップ]の[編集]をクリックする。
- 回数や期間などを設定する
回数、期間、キャンペーン単位か広告グループ単位か、または広告単位かなどを設定して[保存]をクリックする。
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- 寳 洋平、岡本 典子、齊藤 康祐 著
- ISBNコード
978-4844332695 - インプレス
(書籍詳細情報)
この記事は、書籍 『新版 SEM:リスティング広告 Googleアドワーズ&Yahoo!リスティング広告 Web担当者が身につけておくべき新・100の法則。』 の内容の一部を、Web担向けに特別にオンラインで公開しているものです。
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