Twitter担当者9名が連携して阿吽の呼吸で運営
Twitter担当者9名が連携して阿吽の呼吸で運営
40周年プロジェクトの一環として開始された、@dinosJPの現在の運営体制はどのようになっているのだろうか。
「@dinosJPへのアクセス権を持っているのは合計9名で、テレビ、インテリア、美容健康など各部門から1人ずつ担当者が参加しています。たとえば、テレビ部門から参加している岡田は、テレビ番組と連動した情報をツイートしています。フラワーネット事業部から参加しているメンバーは、母の日に積極的にツイートしていましたし、テレビ番組でお花を紹介した放映後に、『今日ご紹介したお花はこれでした!』とホームページに誘導するようなフォローツイートもしています。
その他のメンバーも自分が所属している部門のリアルな情報をツイートしていくように役割分担をしています。また、先日発売した新しいカタログのダーマカーサなど、まだ担当者が決まっていない新規コンテンツについては、経営計画部で情報を吸い上げてツイートできるような体制にしていきたいと思っています
」(結城氏)
Twitter運営者が9名ともなると、運営ルールの意思疎通をするだけでも時間を要するのではないのだろうか。
「運営を開始した当初は、誰がツイートをしたのかというのを社内メンバーのなかで共有できなかったので右往左往していたのですが、Twitterクライアントのつぶやきデスクを使うようになってからは、どのタイミングで誰がツイートしているのかを把握できるようになりました。全員が同じTwitterクライアントを利用することで、全メンバーのツイート状況を把握できるようになったので、現在はミーティングなども設定しておらず、それぞれで運営しています。たとえば、各部門の情報発信については、一番情報を持っている部門担当者がツイートをしていますが、それがルールとして明文化されているわけではないですし、ユーザーとのコミュニケーションについても、気づいた人が対応をし、他のメンバーが対応をしたツイートには対応をしないといった形で運営しています
」(結城氏)
「改めて会議で集まってというようなことは特にしていないですね。最近はインテリアのチームがWeb担当メンバーの集まる会議でTwitterの話をしていて、公式Twitterの運営に参加したいといった声も出てきています。商品担当のリアルな声や商品開発秘話などを各自がツイートしていきたいといった要望も出てきていますので、運営メンバーが増えていくことで、Twitterの活用のしかたが社内にも浸透していくと思います
」(福田氏)
運営にかかる人的コストはどの程度なのだろうか。また、ツイートはすべて担当者が手で入力して運営しているのだろうか。
「Twitter専任というわけではないので担当者ごとに異なると思うのですが、どの担当者も1日1回はTwitterを見るようにしていて、気になったツイートを見つけたら各自の判断で返信をするようにしています。また、発信したい内容がある日にはまめに発信しています。常にタイムラインを見ているわけにもいかないので、業務中の空いた時間にキーワード検索でツイートを確認して、必要に応じてコミュニケーションを取るようなことを各自やっていますので、特別なコストはかかっていません。
サイトの更新情報などはRSSで配信していますので、運用の間違いがなく安心できますし、各メンバーがツイートに追われることなくやりたいことに集中できる状態になっていると思います。アクティブサポートと商品担当が自分目線で商品をつぶやく場合は、各部門の担当者が発信したい情報を手でツイートしています。そこが運営メンバーごとの個性が出るところでもあります
」(福田氏)
Twitter上でトラブルを起こさないために何か工夫はしているのだろうか。
「配送状況や商品に関する具体的な問い合わせなどがあったときには、Twitter上では回答せずにWebサイトのお問い合わせページやコールセンターを案内するようにしています。Twitter上だけでトラブルを解決しようとすると、解決までに余計にお時間をいただいてしまうこともあると思いますので、このルールは運営メンバーのなかでも必ず守るようにしています
」(福田氏)
ツイートは部門担当者のミッション、リプライは全メンバーで対応
どのようなツイートの反響が多いのだろうか。
「テレビで紹介された商品とセール情報の2つ、あとはキャンペーン情報ですね。特にテレビショッピングとの親和性が一番強いと感じています。深夜にテレビ放送をしている商品でもヒット商品となると、翌朝には『商品が到着した』『商品を買った』『買おうか悩んでいる』といったリアクションやユーザー同士でのやり取りがたくさんされていることを目にします。テレビ部門の担当者としても、放映の反響をリアルタイムに掴めるという点には魅力を感じています
」(結城氏)
テレビショッピングに対応したツイートでは、どのような点に工夫しているのだろうか
「つぶやきデスクの日時指定投稿機能を使ってツイートしています。毎日出社すると、その日のテレビ放映予定に応じたツイートの投稿予約をしていますし、帰社するときには深夜時間帯のテレビ番組に対応したツイートを、金曜日には週末に放映するテレビ番組に対応したものをそれぞれ予約投稿しています
」(岡田氏)
テレビ番組に対するツイートはかなり多くなるものと予想される。社内でリプライのルールなどは設定されているのだろうか。
「情報発信は各部門の担当者のミッションですが、お返事するのは誰でもできるので、気づいたメンバーがなるべく早く返すようにしています。すべてのツイートにリプライするなどのルールは設定しておらず、商品をお買い上げくださったお客様のツイートはなるべく拾ってお礼リプライをするようにしています
」(結城氏)
「弊社では『こういう商品ディノスになかったっけ?』など、迷っているお客様に対してのアドバイスはしますが、それ以上のことは基本的にはしないことにしていて、押し付けはしないというのは、ガイドラインにも載っています
」(福田氏)
Twitterを利用したい時に必ずパソコンの前に入れるとは限らない。サイトの最新情報を自動的にTwitterに投稿してくれる機能や日時を指定した投稿予約の機能を活用することで、企業アカウントとして「しなければならない」投稿に縛られることなくTwitter企業活用の本来の魅力であるユーザーとのコミュニケーションに集中的に時間を費やすことができるになるだろう。両機能の利用には、twitterfeedやTwit delayなど個別のツールがいくつかあるが、自動投稿ツールによる投稿が視覚的にわかってしまうため、あまり快く思わないユーザーがいるかもしれないことは注意しておこう。
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