Web解析のためのKPI大全

フォーム完了率

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フォーム完了率

フォームは、コンバージョンの特殊なケースで、ミクロコンバージョンと呼んでもいいが、多くの場合、フォームの記入を完了しない限り、コンバージョンも完了しないことになる。

  • 定義

    フォームの開始と完了を測定するためには、アクセス解析ツールがフォームの挙動を追跡できなければならない。この機能が使えれば、大概この指標は自動計算される。手動計算の場合は、以下のようになる。

    {フォームが送信された訪問回数}÷{フォームを記入し始めた訪問回数}={フォーム完了率}

    フォームを記入するためだけに特定のページを訪れる(たとえば「申し込みフォームを記入するにはこちらをクリックして下さい」というリンクテキストをクリックする)場合、計算式の分母には「ページに対する総訪問回数」を用いることもできる。この計算方法は、より意図的である。そうでなければ、フォームの記入を終えた数と、フォームを記入し始めた数を比較するようにしたほうが良い。フォームのページには、多くの場合フォーム以外の情報もあるからである。

  • 表現形式

    Webサイトに記入されるべきフォームが複数ある場合は、指標がどのフォームについて分析したものかを明らかにわかるようにしなければならない。内部向け名称やURL、ハイパーリンクなどKPIレポートに盛り込むことで、レポートを見る人が迷ったとき、すぐに確認できるようにしよう。すべてのフォームについての指標をレポートに盛り込むのは、それらすべてがビジネス上重要だというのでない限り、避けなければならない。このKPIは現場での活用を目的としたものであるが、フォームに関する問題を示すその他の指標と同様、「最も重要」なフォームだけを追跡すればよい。

  • 想定される結果

    フォーム完了率はあまり高くないと思ったほうがよい。フォームが長い場合はなおさらそうである。このトピックに関する完全な研究にはまだ出会ったことがないが、フォームの長さとフォーム完了率は、ほぼ反比例する。フォームが訪問者にとって極めて重要で、電話や対面で補うことができない場合を除いて、フォームが長いと、記入の中断を招いてしまう。面倒そうに見えてしまうことや、記入が困難になることが理由だ。

  • 行動

    フォーム完了率を改善する原則は、質問事項を少なくすることである。不要な記入フィールドを削除するか、フォームを小さな複数のフォームに分解していくかは自由だ。私は前者の方法、すなわち本当に必要なことだけしか尋ねないこと、最低でも最初のコンバージョンイベントが起こるまでは無駄な質問をしないことをお勧めする。マーケッターは、このアドバイスに逆らって、しばしば「どこで私たちのことを知りましたか」という質問が正直で意味のある回答が返ってくると信じているようだが、私のアドバイスは正しいのだ。

    普通、重要なフォームに関するフォーム完了率は予測可能である。値が急落していたら、獲得マーケティング努力を見直そう。獲得した訪問者は、見て触って確かめるだけで買いはしないような、ターゲット外の訪問者ばかりかもしれない。別の理由としては、フォーム自体の問題がある。よくある問題としては、訪問者のスクリーン解像度に対して、フォームが長すぎることである。驚くかもしれないが、とてもたくさんの訪問者が、最初の画面で見える部分の記入を始め、下にスクロールして、あとどれくらい記入すべきことが残っているかを見た瞬間、記入をやめてしまうのだ。あるいは、「次へ」のボタンが、画面の下に来てしまって見えないとか、その他の理由で発見しにくくなっていることも考えられる。

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