楽天(本社東京)は10月5日、〈楽天市場〉に出店している異なる店舗の商品を同梱し、一括して配送するサービスを開始した。生活用品などの需要を見込んでいる。送料負担を軽減することで、スーパーやドラッグストアの利用者を獲得する。開始1カ月間で1万5000~2万件の受注をめざす。
新サービス「楽天24」は、各店舗の対象商品をまとめて特設サイトに掲載。利用者はそのサイト内で買い物をした商品の代金をまとめて決済でき、1度の配送で受け取れる。対象商品は楽天の倉庫にまとめて保管。楽天が受注や決済、カスタマーサービス業務を代行する。
配送のリードタイムは正午までの注文に対して翌日配達する「あす楽」を適用。送料は注文金額が3900円以上の場合、無料配送する(通常は全国一律240円)。
1アイテムにつき1ショップだけを掲載する。選定基準は販売価格の安さで、最安値で販売していないと掲載されない。後から入ってきたショップでも、価格が安ければ掲載されるため、ショップにとっては〈楽天24〉で販売していた商品が翌日には売れなくなることも想定される。
テストスタートのため、参加ショップの手数料などについては未定。当面は上積み分を楽天が負担することで商品数の拡大を図っているが、「ある程度軌道に乗ってきた段階で、ビジネスモデルを確立するためにもプランを提示する
」(高橋理人執行役員)。
サービス開始にあたって、ケンコーコム(本社東京)、ワンステップ(本社大阪市)、阪神酒販(本社神戸市)など12社が参加し、約1000アイテムが集まっている。参加店舗を増やし、今年中に商品点数を1万点にまで拡大する計画だ。
スタートにあたって会見を行った三木谷社長は「これからどんどん品揃えを増やして、楽天の中核サービスとして育てていきたい
」との意向を示した。
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