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リンク忍者 vs 釣り海賊、有効なのはどっち

※1 Link Baiting

Link Baiting(Link Bait、リンクベイト、リンク餌撒き)とは、食いつきのよさそうなネタを使ってリンクを誘うSEO手法のこと。突出した良い情報を提供することや、おもしろいネタを提供することだけでなく、日本では「釣り」と呼ばれるような、反論を誘うような内容まで、被リンク数を増やすことを目的としてサイトに掲出する情報全般をLink Baitと呼ぶ。

※2 Link Ninja

リンクを増やすリンク構築の専門家集団。

先だって、検索エンジン最適化(SEO)会社We Build Pagesを率いるJim Boykin氏が、またもLink Baiting※1を批判する記事を書いた。

彼の主張は、いわゆるLink Ninja※2を使って、人知れず着実にリンクを増やすほうが、はるかに効率的というものだ。リンクを増やすために従来とられていた方法は、いわば必要悪だが、Link Baiting手法を用いる海賊、つまりBait Pirateにはすごい力があると論証するのが、この身をもって果たさなければならない義務だと感じている。

今回は、Drivl.comを海賊船に見立て、その乗組員による略奪行為を検証し、彼らが戦利品として集めた大量のリンクをこの目で見ていく。

以前から注目していた人なら、最近SEOmozであれこれそれやと、頻繁にDrivl.comを取り上げていたことに気付いているかもしれない。そろそろ一部始終を打ち明けるべきだろう。

これらはDrivl.comのために書いたものだ。さあ、私たちを透明人間と考えてみよう。われわれがトラフィック増加を任されたのは、おもしろくて風刺に富み、不機嫌でときに下品なサイトだ。私たちに「プロフェッショナル」な印象を抱いているかもしれないが、Drivl.comを見たらそのイメージが壊れそうなので警告しておく。われわれは、Drivl.comのサイトで一定の声と原動力を得るために書いていることを心に留めておいてほしい。だからある意味、私たちは「Pirate(海賊)」というより「Privateer(政府から許可を得た民間の武装船)」だと思うが、大して変わらないので海賊でも良いだろう。

海賊

では、これがBait Pirate対Link Ninjaの図式にどう関係するのだろう。われわれが10月末にクライアントからDrivl.comを任された際、被リンク(外部から張られたリンク)の数は約90個で、1日平均50件のアクセスがあった(この時点でサイト開設から約1年が経っていた)。しかし、私たちがサイトを引き継いで再開してから、3か月で被リンク数は1万9000個を超え、ユニークアクセスの数も1日平均5500件になった。肝心な点は、従来のリンク構築手法をまったく使わずに、これだけの結果を出したということだ。空手チョップも、強烈なキックも、激しいアッパーカットも、人気者の忍者(リンク構築の専門家を謳うあの人たち)も、ブレード・トルネードも使っていない。全てLink Baiting手法を使った海賊行為のなせる技だ。Digg.comに満ちた海を航海しながら、私たちは祝杯にビールをがぶ飲みし、祝砲もバンバン放ってやった。

これは、完全に計画的な行為だった。Drivl.com再生プロジェクトに着手してから約1週間後、エサ撒き(Link Bating)手法のみを徹底する作戦が成功するか試すため、私たちは従来のリンク構築手法を用いないという良心的な決定を下した。こう言えば十分だろう、われわれは結果に仰天している。さらに、アクセスの多い特定のキーワード用のエサを撒くためにふざけて記事を書き、かなりの成功を収めた。たとえば、Drivl.comのとある記事(会社で見るには少し不適切な内容)は、公開してからわずか3日後に、Googleにおいて「nudity(ヌード)」というキーワードで11位(検索数は毎月35万8000件)、「celebrity nudity(有名人のヌード)」で5位(同1万9700件)に、それぞれランクインした。

これらの結果は、手練のBait Pirateたちを使うほうが、Link Ninjaたちを使うより、ターゲットを絞った質の高いリンクにおいてさえ、リンクを得る上で有効だという可能性を示していると言える。

改めて言っておくけど、従来の方法の有用性を完全に軽視しているわけではない。私たちは未だにそうした手法を使っているし、SEO戦略には欠かせない要素と考えている。ただし、Link Baiting手法を使って自然発生的なリンクを大量に集め、Link Ninjaを使って特定のドメインから非常に特有性の高い競争力のあるリンクを手に入れることは可能だし、たぶん賢明でもあると思う。

私たちが、Drivl.comの例で目の当たりにした結果にかかわらず、あるいはそれを踏まえて、Link Baitingによって獲得した被リンク数や、それ以外の方法で獲得した被リンク数、さらにLink BaitingとLink Ninjaではどちらが有効かなど、みんなが得た結果や意見を聞かせてほしい。

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