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休業者が直接申請できる「休業支援金」の中小企業向け申請期限を5月末まで延長

4 years 11ヶ月 ago

新型コロナウイルス感染症の影響で勤務先から休業させられたものの、勤め先から休業手当を受け取れないといった労働者が直接、生活資金を申請できるようにする労働者向けの給付制度である「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金」(休業支援金)に関し厚生労働省は、中小企業向けの申請期限を5月31日(月)まで延長すると発表した。

申請期限延長の対象は2020年4月~12月の休業分。2021年1~4月の休業分は現行通り7月31日(土)まで受け付ける。

「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金」(休業支援金)に関し厚生労働省は、中小企業向けの申請期限を5月31日(月)まで延長すると発表
「休業支援金」の延長について

中小企業の選択によって雇用調整助成金を活用しない企業から休業手当を受け取れないといった労働者が直接現金を申請できる「休業支援金」は、中小企業・大企業の被保険者(労働者)に対し休業前賃金の80%(1日上限1万1000円)を、国が休業実績に応じて支給している。

中小企業での日々雇用やシフト制で、実態として更新が常態化しているケースにおいて、事業主が休業させたことについて労使の認識が一致した上で支給要件確認書を作成すれば支給対象としている。

大企業については、シフト労働者など(労働契約上、労働日が明確ではない労働者)が対象。

なお、厚労省は5月以降の「休業支援金」の運用について、助成額を段階的に縮減していく方針。5月と6月の2か月間、原則的な措置について1人1日あたりの助成額上限を9900円まで減額する。

感染が拡大している地域(まん延防止等重点措置対象地域の知事による基本的対処方針に沿った要請)については、地域特例を設け、助成額の上限を1万1000円にする予定。

5月以降の「雇用調整助成金」特例措置、「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金(休業支援金)」についての運用方針
5月以降の運用について
瀧川 正実
瀧川 正実

横浜DeNAベイスターズの観客動員数を1.8倍にしたマーケティング戦略

4 years 11ヶ月 ago
2019年シーズンの年間来場者数228万人と過去最高を記録した「横浜DeNAベイスターズ」。観客動員数やグッズ売上を大きく伸ばしたベイスターズがこの先に描く成長戦略とは?

DeNAグループに入って以来、2019年まで右肩上がりで成長を続けていた「横浜DeNAベイスターズ」。2019年の来場者数は過去最高の228万人と、グループに入る前に比べて観客動員数を約2倍に伸ばした。「球場は野球好きが集まる場所という固定概念を捨てて、家族や友だち、同僚と気軽に集まって楽しめる場づくりを徹底した」と語るのはDeNAベイスターズ 事業本部 MD部部長の原惇子氏。観客動員数を伸ばすために取り組んできたことや、ビジネス成長をけん引したグッズ販売の事例を解説する。

チケット完売でなく球場に来てもらうことがゴール

DeNA横浜ベイスターズ(以下、ベイスターズ)はチケットの完売でなく、実際に球場に足を運んでもらうことをゴールに、さまざまな施策に取り組んでいる。来場者が増えることで球場に熱気が生まれることはもちろんだが、理由はそれ以外にもある。原氏は次のように説明する。

プロ野球の収益源は、①チケット収入②放映権販売③選手のユニフォームや球場内への広告④グッズや飲食による売り上げ――の4つに大別でき、観客数が増えると自ずとグッズ売上や広告価値も高まる関係にある。観客数にひも付いて各種の売り上げが増えるビジネス構造のため、観客動員数が非常に重要になる。(原惇子氏)

横浜DeNAベイスターズ 事業本部 MD部 部長 原惇子氏
横浜DeNAベイスターズ 事業本部 MD部 部長 原惇子氏

2020年はコロナ禍の人数制限により観客動員数が伸び悩んだが、2019年シーズンは年間の座席稼働率が98.9%と極めて高い水準を維持している。

ただ、ベイスターズが実施した神奈川県在住者を対象にした調査では課題も浮かびあがっている。

回答対象者のうち横浜ベイスターズのファンと回答したのは15%。一方で応援しているチームが特になく、横浜スタジアムを訪れたことも、今後訪れる意向もない方は実に56%にもなった。神奈川県の人口は900万人と恵まれた環境ではあるものの、過半数以上がベイスターズや野球に全く接点がない層。この数字に対し危機感を持っている。(原氏)

その打開策の1つとしてベイスターズが長年取り組んでいるのが、「『コミュニティボールパーク』化構想」だ。

野球に興味がない人にも足を運んでもらえる球場に

「『コミュニティボールパーク』化構想」とは?

一言でまとめれば、横浜スタジアムを、「単なるプロ野球観戦の場」から、「プロ野球に興味がない人でも楽しめる場」へと変革する計画ということになる。

たとえば、2019年に誕生した「NISSAN STAR SUITES(日産スタースイート)」もその一環だ。個室で食事を楽しみながら試合観戦できる特別席で、専用のバルコニーからは横浜の街を一望できる。ビジネス用途としても好評だという。

スタンドエリアではより多様なニーズに応え、友人や家族などグループ観戦向けのボックスシート席やビールサーバー付きの席、靴を脱いで観戦できるボックスシート席なども設けられている。

「NISSAN STAR SUITES(日産スタースイート)」
「NISSAN STAR SUITES(日産スタースイート)」©YDB

このほか、オリジナル料理の提供やイニング間のプレゼント投げ入れ、試合勝利時の花火打ち上げなど、野球のルールを知らなくても楽しめる企画を多数用意している。

また、試合がない日には早朝にグラウンドを解放し自由にキャッチボールする場所を提供したり、横浜スタジアムの外周でオフィシャルパフォーマンスチームやマスコットによるイベントを催したりと、試合以外での接点づくりにも取り組んできた。

集客に苦戦する春先ナイターが“大入り”のワケ

前述した取り組みに加え、より集客効果を狙ったスペシャルイベントも行ってきた。とりわけ4月~5月の平日ナイターは、新年度の始まりと重なることや、ナイター観戦するには肌寒い時期であることから、客足が鈍る傾向にある。そのような状況を払拭する取り組みとして2017年にスタートしたのが、「BLUE☆LIGHT SERIES」だ。

このイベントは、春先の平日ナイター3試合で大入りを達成するために立ち上げた企画。既存ファンかつ30~40代の働く男女をターゲットとして、翌年以降の集客につなげるため、SNSでの情報拡散を狙ってイベントの中身を設計していったという。

横浜ベイススターズ 「BLUE☆LIGHT SERIES」
「BLUE☆LIGHT SERIES」©YDB

話題性を重視したゲストを招き、観客にはLEDで青く光るライトを配布。試合後にはステージイベントに合わせて観客もライトを振って一緒に歌って楽しめるようにした。その様子はSNSで次々と拡散。春先の平日ナイターにおける、集客の起爆剤として恒例イベントになった。(原氏)

このほか、ベイスターズでは年間10種類ほどのスペシャルイベントを開催。女性に特化した企画を実施する「YOKOHAMA GIRLS☆FESTIVAL」や、“横浜・夏の一大イベント”として、球団創設初年度の2012年より実施している「YOKOHAMA STAR☆NIGHT」など、短期的な動員効果や中期的なマーケティング効果を狙ったイベントを繰り返し開いているという。

観戦価値を高める商品開発。グッズ売上は3倍に

そのような取り組みだけでなく、グッズ販売などを展開するMD事業の強化も忘れてはならない。MD事業の売り上げは、9年間で3倍に増えた。これは、観客動員の伸び率をも上回る成果だ。

好事例の1つとして、2017年に日本シリーズ進出を懸けた試合での取り組みがある。その試合で、来場者に青いタオルマフラーを配り、「ベイスターズと言えば青いタオルマフラーを持って応援」というスタイルが定着。以後、試合観戦に必須のグッズとしてタオルマフラーの売り上げが飛躍的に伸びた。

横浜DeNAベイスターズのタオル
横浜DeNAベイスターズのタオル ©YDB

このほかにもMD部では、試合の象徴的な写真を販売する「BAY☆LIVE PHOTO」や、その日の選手のコメントをモチーフにしたTシャツやタオルをECで販売する「ハイライトグッズ」や、選手がデザイン・企画した「PLAYER PRODUCE」商品などを展開。さらにオフシーズンにはチームの裏側を描いたドキュメンタリー映像作品の映画放映・ディスク販売するなど、手掛ける内容は多岐に渡る。

横浜DeNAベイスターズのハイライトグッズ例
ハイライトグッズ例 ©YDB

試合後の熱量冷めやらぬうちの商品を届ける。試合日以外にもベイスターズを身近に感じてもらう。オフ期間中次のシーズンが待ち遠しくなるような映画を提供する。これらすべてに共通しているのは、「目先の売り上げだけでなく、ファンとのコミュニケーションツールとなることだ。結果的に、中長期的なファン愛の形成にも貢献してきた」(原氏)。実際、売り上げ増の原動力となっているという。

また、横浜スタジアム以外にも接点を作れるMD事業の特性を活かし、既存ファンに対する取り組みだけでなく、新規顧客開拓の役割も担っている。ベイスターズの選手やマスコットがパッケージになったスーパーマーケット向けのタマゴやLINEのスタンプなどを通じ、野球に関心のない層に対して意識的にアプローチしているという。

守りから攻めに転じたデジタルの取り組み

在庫リスクなくタイムリーに商品を投下

EC事業においては、受注販売にも力を入れている。グッズ販売は試合の勝敗や選手の記録達成などに左右されるが、それを事業者側で把握・コントロールすることはできない。そこで在庫リスクを抱えず、大きな記録達成や突然の引退イベントなど熱量の高いタイミングで商品を投下できるよう、商品の性質によって受注販売に舵を切っているものもあるという。

今のところMD売上におけるEC比率は約30%だが、「攻めのEC」(原氏)に転じ、売上比率を伸ばしていく考えだ。検討しているのは、チケット購入者とID連携を進め顧客の来場履歴に応じたグッズのリコメンド機能や、試合日に混雑する店舗ではなく、事前にECで注文した商品を球場内で受け取れる専用ブースの設置などだ。

EC事業だけでなく、観戦体験のデジタル化も進めている。2020年はコロナ禍で観客動員に制限がかかるなか、ZOOMを利用したオンラインでの観戦イベント「オンラインハマスタ」を展開し、多い日で1000人の視聴があった。

「オンラインハマスタ」のようす
「オンラインハマスタ」のようす ©YDB

今後、ベイスターズがさらなるビジネス成長を遂げるには、試合の日や球場内のみで売り上げを作る従来の発想から抜け出す必要がある。そこで近年私たちが進めているのが、球場内と球場外、試合日と非試合日を掛け合わせたそれぞれの領域で市場を作ることオンラインハマスタは、横浜スタジアム以外でもプラスの興行収入を得る新たな取り組みの一つになった。(原氏)

さらに、KDDIとの「ビジネスパートナーシップ」の一環としてバーチャル空間上で横浜スタジアムを構築し、スマートフォンやパソコン、VRデバイスを使って球場の雰囲気を味わえる観戦体験「バーチャルハマスタ」の企画にも昨年度より取り組んでいる。これは5G×VR時代を見据えたトライアルでもある。

スポーツビジネスが完全な状態に戻るには時間がかかるのではと不安もあるが、コロナ禍という逆風の中だからこそ始められる挑戦や発見もある。ここから新たな10年に向けて、新たな市場の開拓に挑戦していきたい。(原氏)

清水美奈
清水美奈

アダストリアのEC売上は23%増の538億円、EC化率は30.6%。自社EC売上の半数はスタッフのスタイリング投稿経由【2021年2月期】

4 years 11ヶ月 ago

アダストリアの2021年2月期におけるEC売上高は、前期比23.4%増の538億円だった。EC化率は30.6%で、前期比10.1ポイントの大幅増となった。

EC化率の内訳は自社ECが約15.9%、モールなどの他社ECは14.7%。自社ECサイト「.st(ドットエスティ)」の会員数は前期末比140万人増の約1170万人。

アダストリアの2021年2月期におけるEC売上高
EC売上高について(アダストリアのIR資料から編集部がキャプチャ)

「.st」はコロナ禍でのEC需要拡大の追い風を受け、順調に成長を続けている。そのけん引役が、ショップスタッフによるスタイリング投稿やSNSを使ったライブ配信などを行う「STAFF BOARD(スタッフボード)」だ。

「STAFF BOARD」は2020年春の緊急事態宣言下において、自社ECへの集客に大きく貢献。店舗の営業再開後もオンライン上での新たな顧客接点として、参加スタッフを従前の700人から3000人以上に増員した。「STAFF BOARD」経由の売上高は自社EC売上高の約半分に達している。

2022年2月期の取り組み

新たな店舗スタッフの活躍の場として、評価制度の整備、システム改善を行い、質の向上にも取り組んでいく。新規顧客獲得、認知度拡大のための広告宣伝を強化、2021年3月からはテレビCM・Web広告の放映も開始した。

2021年5月には、ECサイトと実店舗の体験を融合した、新しいコンセプトの店舗、ドットエスティストアをオープンする予定。

ブランド横断で、「.st」のランキング上位商品、「STAFF BOARD」の人気スタイリングによる売り場の編集、「.st」上で来店予約・試着予約をすると購入履歴に基づくパーソナライズ提案を行うなど、ECサイト、実店舗がシームレスにつながるサービスを提供する。この新コンセプト店舗を皮切りに、上期中にオムニチャネルサービスを一部店舗でスタートする予定だ。

アダストリアが2022年2月期に取り組むこと
2022年2月期の取り組み(アダストリアのIR資料から編集部がキャプチャ)

「STAFF BOARD」はバニッシュ・スタンダードが提供する「STAFF START(スタッフスタート)」の導入で実現。スタイリング経由の売り上げをデジタル上の個人売り上げとして計測し可視化。一部スタッフは、個人のInstagram(インスタグラム)とも連携できる仕組みになっている。

石居 岳
石居 岳

7年で20倍に成長したアンカー・ジャパンにできて、他の企業には簡単にできないことって何だろう?【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

4 years 11ヶ月 ago
ネットショップ担当者が読んでおくべき2021年3月29日〜4月4日のニュース
ネッ担まとめ

言うは易く行うは難し。アンカー・ジャパンさんがやっていることは当たり前だとしても、できるかどうかは別問題です。

当たり前のことを素早く実行することで急成長した事例

日本進出7年で売上200億突破のアンカー・ジャパン、“成功の裏側”と多ブランド戦略の意図:家電メーカー進化論 | ITmedia ビジネスオンライン
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2103/31/news014.html

まとめると、

  • Amazonで売上を伸ばすためにはプロダクトカテゴリーで確実に1位を取り、次は別のカテゴリーでも1位を取る。これを繰り返す。シェアを取るためにはより良い製品を求めやすい価格で売ることが必要
  • アンカーグループでは製品に関わるメンバー全員がVOC(Voice of Customer)に目を通している。これにより、星の付き方で売り上げを予測したり、初期不良の有無などをチェックできたりする
  • 100億円規模のビジネスを作ろうとすれば、ブランドを作らないといけない。そのためにはVOC分析やカスタマーサービスでの対応など、顧客の1つひとつの「体験」をケアしていくことが大切

カスタマーサポートの対応次第では、製品を1年使って壊れたけれど良い体験ができた、と思っていただけることもあります。逆に、よく分からないブランドのよく分からない製品を買って、壊れて電話しても通じず途方に暮れたとなれば、もう二度と買わない、と思うことでしょう。製品を購入する母数に対して1人というのは確かに小さいですが、購入者その人にとってはその1つの体験が、その製品、ひいてはそのブランドに対する評価になります。
─アンカー・ジャパン COO 猿渡 歩氏

顧客対応を省力化する企業が多いですが、対応1つでブランドに対するイメージがガラッと変わってしまいます。何度も聞かれるようなことはAIなどで素早く対応し、解決しない場合はカスタマセンターでじっくり対応する。良くない点は製品に反映させる。当たり前のことを素早くやり続けてきた結果が、急成長の要因なんでしょうね。

徹底してユーザーのことを調べてサービスに反映させた事例

年商10億円のオーダースーツD2Cブランド「FABRIC TOKYO」の成長の裏側。リアルにお店をだしたら「客単価2倍」になった理由、接客時間の短い人がリピーターになる理由 | アプリマーケティング研究所
https://markelabo.com/n/nb594794ba057

まとめると、

  • FABRIC TOKYO 代表取締役の森氏がスーツを着た100人を調査したところ、体型にコンプレックスを持つ人が82%いたのに対し、オーダースーツを作ったことのある人が9%しかいなかった。これでいけると感じた
  • もともとはユーザー自身で採寸する仕組みだったが、採寸に関する問い合わせが複数あったため、対応したところリピーターになってもらえた。浜松町にポップアップストアを出した結果、採寸数が伸び、客単価も2倍になった
  • 面白いのは女性からの口コミが多いこと。恋人や夫にすすめることが多く、オーダーのギフトなら服のサイズや好みを外すこともない
https://markelabo.com/n/nb594794ba057より編集部でキャプチャ

FABRIC TOKYOでは「接客時間が短い人」ほどリピーターになる率が高い、という分析データが出ました

スーツって安くない商材ですし、じっくり接客したほうが満足度が高いはずと考えていたのですが、これは実際には逆でした

うちのお客様って、洋服は好きだけど「洋服を買う時間」を楽しむお客様ではないので、買うまでのプロセスはスマートなほうがよかった。

(中略)

最近では、FABRIC TOKYOに来る方って、「オーダースーツ屋さん」からの乗り換えも増えているんですよね。

ヒアリングをすると「無理なセールスが嫌」という意見は多くて。しつこく電話されたり、不要なオプションを勧められるのが苦手だと。

ユーザーの行動をや考え型を細かく把握してサービスに活かしている良い事例です。私も手が長く既製品が合わないので、オーダースーツにしたくても何かと面倒…というのがFABRIC TOKYOさんだと解決されますよね。女性からのオーダーギフトも納得です。男性へのギフトって何を贈ったらいいのか悩みますが、これなら喜ばれます。アンカー・ジャパンさんと同じように、ユーザーの声をちゃんと聴いて商品やサービスに反映させていくと良いブランドになっていきますね。

EC市場が伸びたのは既存利用者の購買行動が活性化しただけだった

2020年EC市場分析から見えた利用拡大のヒント:カギは「3つの生活者トレンド」「ミドル昇格層の不安解消」 | Think with Google
https://www.thinkwithgoogle.com/intl/ja-jp/marketing-strategies/data-and-measurement/2020-ecmarket-analysis/

まとめると、

  • 2020年の国内小売EC市場は前年から20%以上増加の11.9 兆円に成長したが、Googleの調査では2020年2月以前と比較し、以降の2020年EC利用率は3ポイント増にとどまっており、市場規模拡大の要因は新規利用者数の増加ではなく既存利用者の購買行動が活性化したためと言える
  • 2020年3月~5月には、平均利用金額6,000円未満のライト層が活性化。比較的状況が落ち着いた2020年10月~12月には、平均利用金額2万円以上のヘビー層を中心に購入頻度と1回あたりの単価が伸長。既存利用者の消費行動はECに偏重したと考えられる
  • 平均利用金額6,000円以上〜2万円以内のミドル層がECに感じたデメリットは「個人情報流出」「配送のクオリティ」「フェイク品」「新しい商品との偶然的出会いの消失」など。メリットは「店舗に出向く必要がない」こと

近年のEC化の流れがある一方で、実店舗のショールーム的な機能が再び注目を集めたのは、「新しいものと出会う楽しみ」を体験的に満たせるからでもありました。

しかし実店舗での買い物が大きく制限を受け、ウインドウショッピング的な買い物行動が減った中で、オンラインショッピングにも同様の役割を求めざるを得なくなりました。調査によると、約半数の人がオンラインショッピングを通じて新しい商品と出会うことに成功していたのです。

新しくECを利用する人が増えたわけではなく、既存利用者の購買行動が活発しただけというデータは興味深いですね。ネットショップのサービスが良くなったこともありますが、「なんで今まで実店舗で買っていたんだろう?」という気持ちなのかもしれませんね。

引用文の「新たな商品との出会い」がネットで増えていることも重要です。自社を見つけてくれる可能性が増えたとも考えられますし、反対に自社の顧客が他社に流れてしまう可能性もあります。露骨な囲い込みは良くないので、コンテンツやサービスでブランドを作っていきましょう。

EC全般

「プラットフォーム透明化法」でECモールはアマゾン、楽天、ヤフーを規制対象に | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/8588

大手総合ECモール出店者の相談に無料で応じる「デジタルプラットフォーム取引相談窓口」がスタート | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/8589

ECモールではアマゾンジャパン、楽天グループ、ヤフーの3社が「取引透明化法」の対象です。

健康食品の購入場所、中年・年配層では「通販」トップ 利用のきっかけは「ネットで検索」/矢野経済研究所 | ECzine
https://eczine.jp/news/detail/9012

圧倒的にテレビ通販だろうと思ったら、ネットからの購入が1位。

7割がネット通販で後払いシステム利用経験あり うち、滞納経験者は1割超に/Office With調査 | ECzine
https://eczine.jp/news/detail/9035

後払いって実はトラブルが多かったりしますよね。

Amazon出品で自社セール開催ができる4つの施策【Amazon 出品メソッド アグザルファが徹底解説】 | 日本ネット経済新聞
https://netkeizai.com/articles/detail/3415

自社を知ってもらうきっかけにセールという手もありますよね。Amazonでもいろいろできます。

総額表示、「11,000円」「11,000円(税込)」「11,000円(税別価格10,000円)」どのような表記が好ましい?:男女1000人に調査 | ITmedia ビジネスオンライン
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2103/30/news073.html

最終的に税込みでいくらなの? がわかればいいですよね。

【お知らせ】拡張機能「Google 商品連携 App」の提供を開始いたしました | Eコマースプラットフォーム「BASE(ベイス)」 | note
https://note.com/thebase/n/n1b1d302da86d

ついにBASEにもきました! もはやECサイトは初期設定でやるべき施策です。

「EC・通販関連」の求人数が増加しているアパレル・ファッション業界、ハイクラス人材と未経験者の二極化傾向 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/8581

「アパレル業界は他の業界よりも年収が低い傾向にあることが課題」。ここを解決しないとECも伸びないですね。

今週の名言

ぼくらがやってることが思想の押し付けになってしまうと途端に面白くないんですよ

生産者・流通者・消費者の立場に強弱はない。メッセージと仕組みで、不確かさを楽しめる関係性へ | 株式会社坂ノ途中代表 小野邦彦さん | Marketeer
https://marketeer.jp/ono/

伝える、ではなく伝わる。この差は大きいです。言わなくても自然と伝わるように言動と行動をそろえていきましょう。

森野 誠之
森野 誠之

ヤマダデンキとサイバーが「ヤマダデジタルAds」を提供

4 years 11ヶ月 ago

サイバーエージェントとヤマダデンキが業務提携。ヤマダデンキが保有するデータを統合した販促データ基盤を共同開発し、広告サービス「ヤマダデジタルAds」を提供する。インターネット広告、店舗の棚前サイネージ、公式アプリ通知などを活用し、メーカーのブランディングから来店・購買までを支援する。家電量販店業界最大の販促プラットフォームだという。

ヤマダデンキとサイバーエージェント、販促DXにおいて業務提携を締結し広告事業参入へ
https://www.cyberagent.co.jp/news/detail/id=26012

noreply@blogger.com (Kenji)

2021年3月に掲載された記事

4 years 11ヶ月 ago

<お知らせ>
この記事は移転しました。約5秒後に新記事へ移動します。
株式会社HAPPY ANALYTICS 公式サイトよりお読みください。

 

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先月掲載された記事まとめ

 

こんにちは。ハピアナ広報担当の井水朋子です。

先月、小川が執筆した記事や、小川が登場した記事をまとめて紹介いたします。

~ラインナップ~

  1. 秘書工藤麻里×小川卓HAPPY ANALYTICS社内対談
  2. 小川卓さんの提案型ウェブアナリスト育成講座を受講して
  3. Googleデータポータルによるレポート作成の教科書

(※順不同) それではお楽しみください!

 

 

■1.秘書工藤麻里×小川卓HAPPY ANALYTICS社内対談

2006年に小川卓と出会い、2015年から秘書として活躍する工藤麻里氏。

その工藤と小川卓の対談記事を全3回でお届けしました。

 

 

  • 媒体名:リアルアナリティクス
  • 公開日:3/10、3/11、3/12

 

 

第1回は前職で出会ってから、ふたたび働くまで。小川卓と一緒に働く意外な条件とは。

 

analytics.hatenadiary.com/

 

 

第2回は小川卓の秘書業務の実際。補佐にとどまらない仕事の内容とは。

 

analytics.hatenadiary.com

 

 

第3回は秘書の工藤氏しか知らない小川卓の仕事術、そして工藤氏のこれからについて。

analytics.hatenadiary.com

 

 

■2.小川卓さんの提案型ウェブアナリスト育成講座を受講して

 

  • 媒体名:株式会社吉和の森 ブログ
  • 公開日:3/19

 

提案型ウェブアナリスト育成講座の第6期を受講して3月に卒業したばかりの森さんがブログに取り上げてくれました。

 

yoshikazunomori.com

 

卒業してすぐということもあり、全10回の講座を通しての変化がとても伝わってくる素敵な記事です。

 

 

■3.Googleデータポータルによるレポート作成の教科書

 

  • 書籍発売予定日:4/22・マイナビ出版

 

 小川卓が監修した本が4/22に発売されます。著者陣はウェブ解析士協会のみなさまです。

小川卓が全体チェック、修正や追加を行いました。

Googleデータポータルを使ってみたい!という方におすすめの1冊です。

 

 

今月掲載された記事は以上です。

 

ところで、3月23日は小川卓の誕生日でした。小川が休みをいただきnoteを更新しましたので、最後にそちらのリンクもお楽しみください。

note.com

 

 

最新情報は、小川卓のTwitterおよび弊社広報アカウントよりご覧になれます。

 

  

twitter.com

 

 

twitter.com

 

どうする? 5月開始の「コアWebバイタル」対策。グラ二フ大西氏がEC実施企業3社に徹底ヒアリング!【4/20無料ウェビナー】

4 years 11ヶ月 ago

「コアWebバイタル」(Googleの新しいスピードアップデート)が2021年5月に始まります。 EC業界に与える影響が大きい可能性があり、注目を集める今回の指標やアップデート。すでに対策を進めている3社をゲストに迎え、EC事業者が対策を行う必要性や具体的な方法などを議論するウェビナーを、4月20日(火)17時〜18時に開催します。モデレーターは、グラニフ執行役員CSOの大西理氏。

【ウェビナー】「まったなしの表示スピード改善。どうする? 5月開始のコアWebバイタル対策」の申し込みはこちら

すでに一部の企業は先行して対策を進めていますが、これには業界通のグラニフ大西氏も、「早すぎない? なぜそんなに重要なの?」とビックリ。多くのサイト運営責任者も同じように感じているのではないでしょうか?

今回は先行企業の担当者3人に集まってもらい、大西氏自らが代表質問者として、「コアWebバイタルへの対策を講じる理由。いつやる? どこまでやる?」について答えを探していきます

スピーカーには、オークローンマーケティングの辺知子氏(E-コマースディヴィジョン シニアマネジャー)、ゴルフダイジェスト・オンラインの種村和豊氏(シニアプロダクトマネージャー)、大日本印刷の近藤洋志氏(honto担当)をお迎えします。

<こんな事業者にオススメ>

  • 「コアWebバイタル」を基礎から学びたい
  • どんな対策が必要なのか、具体的な方法を習得したい
  • すでに先行している企業の実例を聞きたい
  • どのくらいの予算をかけたらいいのか、目安が知りたい
  • 「コアWebバイタル」対策することでどんなメリットが得られるのか把握したい

<当日のスケジュール> (※進行の状況次第で変更の可能性もございます)

  1. 「コアWebバイタル」とは何か? (Googleの狙いと目的。各指標の意味と目標値)
  2. 対策(いつまでに、どの基準まで?)
  3. 高速化で売り上げアップにつながるか!?
  4. 表示スピード対策は、「防衛予算」として組むべし!
  5. 質疑応答

【無料ウェビナー】「まったなしの表示スピード改善。どうする? 5月開始の『コアWebバイタル』対策」の詳細

  • 日時:2021年4月20日(火)17:00~18:00
  • 参加費:無料
  • 参加申込方法:以下のフォームよりご登録ください。当日の参加URLをメールでお送りいたします。(アンケートのご協力もお願いいたします)
  • YouTubeライブ配信:当日はYouTubeライブ配信も行う予定です。URLは、当日ネットショップ担当者フォーラムのFacebookイベントページにてご案内いたします。https://fb.me/e/axkOaqUZi

<登壇者プロフィール>

モデレーター

大西 理氏
株式会社グラニフ 執行役員CSO
カタログ通販セシールにてEC事業立ち上げ、デジタルマーケティング全般に従事。その後、文具メーカー デザインフィルでのマーケティング責任者、化粧品通販(新日本製薬)EC責任者、パルコGヌーヴ・エイでのデジタル戦略&オムニチャネル責任者、オンワード樫山デジタルマーケティング責任者など複数の業界にてECを中心にデジタルマーケティング/コミュニケーション/ブランディング/CRM領域と幅広い領域にて経験を積んできたオールラウンダー。2020年7月からデザインプロダクトカンパニー株式会社グラニフに参画し、リテール/EC/CRM/PRを管轄。

スピーカー

辺 知子氏
株式会社オークローンマーケティング
E-コマースディヴィジョン シニアマネジャー
大学卒業後から一貫して自社のECサイト運用に携わり、業務設計含む制作やシステムまわり、企画運用、デジタルマーケティングなど幅広く担当。2016年株式会社オークローンマーケティングに入社後、サイト運用を軸に改善活動を進めている。
種村 和豊氏
株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン
シニアプロダクトマネージャー
ゴルフダイジェスト・オンラインにて、システム性能改善、WEBサイト表示スピード改善を主導。その後、JTB、HIS、サンリオ、オークローンマーケティングなど大手ECを中心にWEBサイトの表示スピード改善コンサルティングを支援。2018年3月~より、事業会社有志で構成される、WEBサイト表示スピード研究会を主催、運営。WEBサイト表示スピード対策の各種情報に関して、調査、研究、発表活動を行っている。
近藤 洋志氏
大日本印刷株式会社 honto担当
2007年DNP情報システム入社。基幹システム、IPS事業分野等のシステム開発を担当。2011年からハイブリッド型書店「honto」の立ち上げに携わり、2013年に大日本印刷へ転籍。サイト運用、フロント開発を経て現在はUI/UXの開発部門およびWebサイトパフォーマンス改善を担当している。

ご登録いただだきましたメールアドレスに、当日のWebinar用URLをお送りいたします。

公文 紫都

コロナ禍のEC拡大は既存ユーザーの購買回数&単価の増加が要因。ECへの不満は「代金とは別に送料がかかる」【Google調査】

4 years 11ヶ月 ago

Google(グーグル)は公式ブログ「Think with Google」で、2020年のEC市場について分析した結果を発表した。

2020年2月以前と以降を比較したところ、2020年2月以降のEC利用率は3ポイント増にとどまっており、市場規模拡大の要因は新規利用者数の増加ではなく、既存利用者の購買行動が活性化したためとしている。

Google(グーグル)が公式ブログ「Think with Google」で公表した、2020年のEC市場についての分析結果
EC利用率について

ECの利用率は2020年3~5月に10ポイント以上上昇したが、10~12月にかけて横ばいで高止まり。一方、「購入者あたりの利用金額」は2020年10~12月に大きく上昇。同様に、平均利用回数と1回あたりの購入金額も2020年10~12月に最も高くなっている。

実店舗での購買が減少したことで、まずはECの間口が広がり全体の利用率が増加した。ただ、感染が比較的落ち着いた2020年10~12月の市場の伸長を支えたのは、1人あたりの購入頻度や金額の増加によるところが大きいと考えられる。

Google(グーグル)が公式ブログ「Think with Google」で公表した、2020年のEC市場についての分析結果
利用率や平均利用回数などの推移

既存のEC利用者を1か月のEC平均利用金額に応じて3つに分類。2万円を超える人を「ヘビー層」、6000円以上~2万円以内を「ミドル層」、6000円未満を「ライト層」と定義した。

2020年前半の3~5月には、ライト層の消費が活発化。外出と営業の自粛要請により実店舗での購買が減少したことが、全体のEC利用率の上昇につながったと考えられる。

一方、比較的状況が落ち着いた2020年10~12月には、ヘビー層を中心として購入頻度と1回あたりの単価が伸長。既存利用者の消費行動はECに偏重したと見られる。

Google(グーグル)が公式ブログ「Think with Google」で公表した、2020年のEC市場についての分析結果
3分類ごとのEC利用と購入金額

既存利用者の約8割がECに対してよりポジティブな意識を持つようになった。また全体の6割以上が「感染拡大が収まっても、なるべくオンラインショッピングで済ませたい」と回答しており、ライト層に限っても59.3%が同様の回答をしている。

既存利用者はECの利便性として、「店舗に出向く必要がない」「自宅まで運んでくれる」「店員と対面しなくてもよい」「24時間購入できる」を高く評価。このうち「店舗に出向く必要がない」「店員と対面しなくてもよい」の2つは、外出自粛や感染予防のためのソーシャルディスタンスなど、社会情勢を受けて重要視されるようになった項目だ。

対して、「自宅まで運んでくれる」「24時間購入できる」の2つは、オンラインショッピングが持つ本来的な価値であり、直接的に感染拡大に起因するものではない。この本来的な価値を認識した人は、感染拡大が収まった後も、後戻りすることなくECの活用を続けると考えられる。

Google(グーグル)が公式ブログ「Think with Google」で公表した、2020年のEC市場についての分析結果
ECの利便性について

一方、オンラインでの買い物で不満を感じるポイントも明らかとなった。「実際に商品を確認できない」という根本的な問題もあるが、「商品代金とは別に送料がかかってしまう」「返品や交換などトラブルへの対応が面倒」「偽物/フェイク品の不安」「個人情報流出の懸念」など、事業者側の対応によって解消できるものも多くあがっている。

Google(グーグル)が公式ブログ「Think with Google」で公表した、2020年のEC市場についての分析結果
ECに関する不満

 

石居 岳
石居 岳

消費者ニーズの変化に見る企業の販売戦略&「ハイブリッド戦略」で成果を生むナイキのD2C事例などを解説 | 顧客時間が見たCES & NRFレポート2021

4 years 11ヶ月 ago
変化する米国の消費者ニーズとそれに対応するナイキなどの事例を、伴大二郎氏(オプト エグゼクティブ・スペシャリスト パートナー 兼 オムニチャネルイノベーションセンターセンター長、顧客時間 プロジェクトマネージャー)が解説

新型コロナウイルス感染症拡大、SDGsの浸透、デジタルテクノロジーの進化などで、消費者の行動やニーズは急速に変わっている。こうした変化へ企業はどのように対応していけばいいのか。消費者ニーズの変化を踏まえた企業の取り組み例として、Nike(ナイキ)やBURTON(バートン)の事例などを解説する。

消費者は企業に「パーパス」を求めている

パーパス(企業・ブランドの存在理由)が重要だという話は、2020年に続き、2021年のNRF(全米小売業協会主催のリテール展示会「NRF Retail's Big Show」)でも多くのセッションで語られた。

NRF2020で行われたIBMのセッションでは、消費財ブランドが選ばれる理由として、「パーパスドリブンコンシュマー(企業やブランドの存在理由で判断)」が40%、「バリュードリブンコンシュマー(価値と価格で判断)」が41%と紹介された。

2021年のNRFでは、Microsoftのセッション内で次のような調査データが開示された。

  • 85%の消費者は、信頼するブランドからのみ検討する
  • 63%は、ブランドに対する信頼が無くなったため購買をやめた
  • 上記のうち69%は、2度とそのブランドを購入しない

特筆すべきは、欧米のミレニアル世代とZ世代の60%が、「製品そのものよりも、ブランドが果たす“社会的問題の解決”で購買を判断する」という結果だ。SDGsを含めた企業の姿勢を明確にし、ユーザーに伝える重要性を示したと言える。

一方の日本はどうだろう? 企業の姿勢という観点では他の先進国に比べて遅れを取っている。世界を見渡せば、すでに企業がSDGsに取り組んでいることは当たり前だ。この先、SDGsに取り組んでいないことは競争劣位になる。もはや、“取り組んでいるだけ”では競争優位にならないほど、SDGsへの取り組みは普遍的になっていると言えるだろう。

これは、パーパスを上段に掲げるD2Cにも言えることだ。「サスティナブルなモノを作りました」というメッセージだけでモノが売れるわけではないのだが、残念ながらこうした訴求をするブランドが国内外で増えてきていると感じている。

こうしたブランドの多くは、流行に乗って“モノを売るためのストーリー”しか作らず、継続的に利用してファンになってもらう仕組み作りが弱い。その結果、一度は買ってもらえるものの、ファンを醸成できていない。

D2Cの本質は、顧客と直接つながることでブランド力を高め続けられるところにある。そこには明確なターゲットと、強烈な差別化要素が必要だ。そうした差別化戦略で急成長してきたはずのD2Cでさえも、昨今はコモディティ化が進んでしまっているようにも感じる。

「バリュードリブン」の企業が、「パーパスドリブン」の消費者にも支持され始めている

購買パターンを「パーパスドリブン」(〇〇だからこのブランドが欲しい)、「バリュードリブン」(比較検討したらこのブランドが良い)にわけた場合の企業戦略の事例を紹介したい。

オプトの伴氏が考える、「バリュードリブン」コンシュマーと、「パーパスドリブン」コンシュマーに対する企業戦略
伴氏が考える「バリュードリブン」コンシュマーと「パーパスドリブン」コンシュマーに対する企業戦略(画像:筆者作成)

店舗数、サイトのPV数、会員数、品ぞろえなど、規模の経済が効果的な「バリュードリブン」を強みにする企業(Amazon、ウォルマート、コストコなど)は、既存の会員組織を活用しながら顧客のメリットを増やしている。そして、取り組みはそれだけにとどまらない。デジタルへの投資も強化しながら、レビューやレコメンドなどを積極的に活用。企業として伝えたい情報を接客的に発信し、顧客に届けている。

こうした情報発信で、「ウォルマートはSDGsに積極的だから」「コストコのPB(プライベートブランド)商品は安全だから」のように、「バリュードリブン」を強みにする企業が「パーパスドリブン」の消費者にも支持される好循環が生まれている

対して、「パーパスドリブン」を強みにする有力D2Cブランドの戦い方は、靴の「Allbirds」や、コスメの「Glossier」のようにSNSを軸に独自のストーリーでパーパスと明確な差別化要素を伝えている。

「Glossier」のサイトトップページ
「Glossier」のサイトトップページ(画像:サイトよりキャプチャ)

「Allbirds」であれば「素材に、サスティナブルなメリノウールや竹を使用」「洗濯機で洗える」といった情報発信だ。

こうした情報発信からリアル店舗を含めてコミュニティを形成し、継続購買につなげる。この第1段階を経て、規模を拡大するために卸を含めた流通やプラットフォームへ進出している。ただ、この戦略によって成功している企業はまだ多いとは言えない。

ハイブリッド戦略で成果を出すNike

今注目したいのが、既存メーカーによる一般流通とD2C(EC×直営店)を掛け合わせたハイブリッド戦略だ。

このハイブリッドで成功している企業はナイキだろう。トップアスリートの支援やハイブランドとのコラボなど、スポーツとファッションの両面でファンを獲得。スマホアプリを軸にした積極的な情報発信、スニーカー情報に特化したアプリ「SNKRS」で行われる限定商品の販売など、デジタルをうまく活用することでD2Cビジネスを成功に導いている。

ナイキの「SNKRS」紹介ページ
ナイキの「SNKRS」紹介ページ(画像:サイトよりキャプチャ)

既存の大手メーカーであるナイキがD2Cビジネスを成功させた背景にあるのは、限定モデルを抽選販売するなど「なんとかして手に入れたい」「手に入ったことをSNSでアピールしたい」といった消費者心理を巧みについた販売戦略だけではない。

メインアプリとの連携も含めた直営店×EC(オムニチャネル)で、定価購買する仕組みを作ったことがある。この戦略に寄与しているのが、LGBTQやBlack Lives Matterなど人権問題を扱う社会派メッセージ、リサイクルポリエステル素材を使用したサスティナブル製品の「スペースヒッピーシリーズ」の販売など、デジタルが得意な「情報更新頻度」「多くのプロダクトを主人公にするストーリー」の掛け合わせである。

反響を呼んだナイキの広告動画

セールやアウトレットに行くユーザーもいるため、ナイキはユーザーの消費行動に合わせて選択肢を用意している。

D2Cビジネスを築く上で重要なのは、まずメーカーが自社で売り切る仕組みを持つこと。そして、ユーザーニーズに合わせて、シューズ専門店やスポーツ量販店でも販売するという多様なチャネルを持つことだ。

プロダクトの共通点は、全てナイキのロゴである「スオッシュマーク」のついた靴であること。5000円程で購入できるものもあれば、2~3万円とやや高額なモデルもある。さらには数百万円という超レア商品も存在する。

それぞれの価格帯やモデルによってユーザー層は異なるが、どのレイヤーにおいても「ナイキの商品が欲しい」と思える消費者を生み出しているナイキのハイブリット型コミュニケーション戦略は、メーカーがD2Cビジネスに参入する上での理想形の1つと言えるだろう。

バートン、DX最大の改善ポイントは「物流のデジタル化」

D2Cと卸売りのハイブリット戦略を進めているスノーボードブランド「バートン」のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進にも触れておきたい。

バートンの売上構成比はD2Cが25%、卸売りが75%で、D2Cの強化を進めている。スノーボード用品自体はシーズンもののため値崩れが大きく、定価での販売は難しい。20~30%割引が当たり前で、1シーズン過ぎれば、50%以上の割引になるのが慣習である。筆者も前職でスポーツ用品店のゼビオ/ヴィクトリアで働いていたが、その時はよく値札シールを張り替えたものである。

スノーボードブランドのなかでもトップの人気を誇るバートン。NRF2021に登壇したバートンが明かしたDX推進における最大の改善ポイントは、物流のデジタル化だったという。

バートンのECサイトトップページ
バートンのECサイトトップページ(画像:サイトよりキャプチャ)

スノーボードは板、ブーツ、ウェアなどすべてにモデルとサイズが細い。そのため、欲しかった商品が見つからないといった体験をしている消費者も多い。

こうした問題を解決するためにバートンはInfor社のERPを導入、基幹システムのクラウド化に取り組んだ。さらにSCM(サプライチェーンマネジメント)の整備により、物流をデジタル化。New Store社のOmniChannel PlatformとSalesforce社の Commerce Cloudにより、顧客と従業員の接点をデジタル化したという。

これで何が変わったのか? 直営店と一部のインショップ(デパートやスーパーなど大型店舗の一角にある顧客層・品ぞろえを絞った売り場)にモバイルPOSを配り、顧客情報・製品、在庫データを従業員に開放。商品がどこにあっても、リアルタイムに把握できるようにした。

このシステムはECとも連携しているので、顧客も従業員と同じようにECサイトから在庫を探せ、自宅配送でも店舗引き取りでも、好きな方法で商品を受け取れるようになった。

これは決して先進的な技術でもなければ、目新しいものでもないかもしれない。ただ、顧客を中心に店舗・EC・物流・システムが連動したプロジェクトとして、課題解決の優先順位づけとスピードが素晴らしい事例であると言える。

バートンのD2Cは、2019年に亡くなった創業者でスノーボードの父とも言われるジェイク・バートン氏のシグネチャーコレクションである「MINE 77」を中心に展開。デジタル化された顧客接点でパーパスドリブンのファンとコミュニケーションを取り続けている。

ジェイク・バートン氏にフィーチャーしたバートン内の特設ページ
ジェイク・バートン氏にフィーチャーした特設ページ(画像:サイトよりキャプチャ)

◇   ◇   ◇

D2CやRaaS(Retail as a Service)が過剰にフォーカスされる時代は、終わったのかもしれない。全ての企業は顧客と直接つながりブランド力を高めるべきで、オムニチャネルの購買体験は快適であるべきなのだ。

D2Cの流行で、多くの小売り・メーカーが顧客とつながることの重要性を再認識し、デジタルがそれを可能にしてくれることも理解した。すでにナイキやバートンのようにD2Cを上手く取り入れ、ハイブリットへ変化することに成功した企業もある。

新しい価値観のD2Cが生まれることへの期待も大きいが、既存企業が新型コロナを乗り越えるためにも、D2Cという顧客とのつながり方をビジネスに取り込み新しい価値が生まれることを期待し、取り組んでいきたいと強く感じている。

伴大二郎
伴大二郎

ランディングページはフルリニューアルしてはいけない! 広告の費用対効果を上げ続けるにはA/Bテストで「最適化」すべし

4 years 11ヶ月 ago
広告の費用対効果が上がり続けるA/Bテストのコツを加藤公一レオが解説

レストラン、企業ホームページ、お菓子の商品パッケージ……日本は新しいモノ好きなので、日々さまざまな場所でリニューアルが行われている。ネット広告のクリエイティブも例外ではないが、絶対にやってはいけないことがある。それは、単品通販(D2C)のランディングページフルリニューアルである!

ランディングページをフルリニューアルすることは、それまで培ってきたノウハウをすべて捨て去ることになる。実際に、ランディングページをフルリニューアルして失敗する単品通販(D2C)会社の悲劇は後を絶たない。本コラムではフルリニューアルよりも確実に広告の費用対効果を改善し続ける方法をお伝えする。

LPのフルリニューアルはご法度

図 ランディングページの例

単品通販(D2C)会社にとって、新規顧客との出会いの場となるランディングページは、コンバージョン率を大きく左右する。広告の費用対効果を改善し、売り上げを伸ばしたいと考える単品通販(D2C)会社がランディングページのリニューアルを考えるのはごく自然な流れかもしれない。ランディングページをリニューアルすると、新たなスタートを切った感覚でリフレッシュして気持ちが良いだろう。手間暇かけてリニューアルが完了したときは、達成感や充実感もあるはずだ。

気持ちはわかる。だが、それは単なる制作者の自己満足である! ズバリ、ランディングページのフルリニューアルは絶対にやってはいけない! 通販(D2C)のネット広告において、フルリニューアルはご法度なのである!!

それはなぜか。ランディングページをフルリニューアルすることは、すべての情報をリセットすることと同じ。ランディングページをフルリニューアルすると、それまでのノウハウをすべて捨て去ることになってしまうのだ。

そんなことをしていては10年経っても広告の費用対効果の改善などできず、一発勝負の連続にしかならない。世の中のダイレクトマーケターは、これをしっかりと理解しないとネット広告では永遠に成功できないと肝に銘じよう。

仮説ベースでリニューアルすることの危険性

世の中ではレストランの内装のリニューアルやお菓子のパッケージのリニューアルなど、さまざまなリニューアルが行われているが、多くの業界のリニューアルに共通しているのは、「仮説ベース」であることだ。

たとえばレストランの場合、「複数パターンの内装の店舗を造って事前にテストをして、最も来店客数や売上が多かった内装に改装する」というのはあまりにも非現実的である。

事前のテストや効果測定が難しいため、「こうしたらお客さまが増えるんじゃないか」「こうしたら売り上げが伸びるだろう」という仮説に基づいてリニューアルをするしかないのだ。あくまでも「仮説ベース」なので、本当にお客さまが増える保証もなければ、売り上げが伸びる保証もない

しかし、通販(D2C)のネット広告のクリエイティブはそうではない。幸運なことに、広告効果を数字という事実ベースで、かつリアルタイムで測定できるため、統計に基づいて少しずつ最適化を重ねていけば必ず結果が出るからである。せっかく事実ベースで効果測定ができる業態なのに、わざわざ仮説ベースでランディングページをフルリニューアルするのはリスクでしかないのだ。

フルモデルチェンジよりマイナーチェンジで最適化

通販(D2C)のネット広告のクリエイティブにおいては、マイナーチェンジを繰り返して最適化することが大事になる。つまり、既存のランディングページをベースとして、A/Bテストの結果に基づき、事実ベースで改善を重ねていくのである。それが最も確実に広告の費用対効果を改善し続ける方法だ。

私の経験則では、ディスプレイ広告のクリエイティブはすぐ消耗するが、ランディングページの消耗は遅い。売れるネット広告社のクライアントのなかにも、マイナーチェンジを繰り返しながら、同じランディングページを10年以上使い続けている単品通販(D2C)会社が存在する。ランディングページに関しては、フルリニューアルするよりも、長いスパンでマイナーチェンジを半永久的に繰り返していったほうが確実に広告の費用対効果は上がる!

マイナーチェンジの重要性は、単品通販(D2C)のランディングページに限った話ではない。自動車業界を見ると、マイナーチェンジはだいたい2年間隔だが、フルモデルチェンジは約6年間隔で行われている。カメラにしても、今までなかったまったく新しい機種が出ることは少なく、「〇〇-Ⅱ」「〇〇-Ⅲ」のように、同一機をベースにして、2年ごとぐらいにマイナーチェンジが施されることが多い。

これらの業界でマイナーチェンジが頻繁に行われることが多いのは、フルモデルチェンジよりもマイナーチェンジのほうが安上がりでリスクが低いからである。マイナーチェンジをする際は、既存の製品に対するお客さまの評価や不満、要望を踏まえ、よりお客さまに喜ばれる製品になるよう、改善していく。そうすれば確実に性能やお客さまからの評価は上がるし、売り上げが極端に落ちることもないからだ。

単品通販(D2C)のランディングページのマイナーチェンジも考え方は基本的に同じで、既存のランディングページを分析した上で、広告の費用対効果を改善するための仮説を立て、A/Bテストによってその仮説を検証する。

その結果、広告の費用対効果が上がれば、仮説をノウハウとして蓄積していけば、余計なコストや無駄なリスクを排除しながら広告の費用対効果を改善し続けることができるのである!

広告の費用対効果を改善し続けるためのA/Bテスト

ここからは、実際にA/Bテストによってランディングページの費用対効果を半永久的に改善し続けるための考え方とコツをお伝えしよう。A/Bテストとは、同じ条件で複数のクリエイティブを露出し、それに対する反応から最も効果の高いクリエイティブを測定するテストのことである。

言ってみれば、オリンピックの国内選考のようなものだ。見た目の印象や好みで適当に選んだ選手をオリンピックに派遣する国は1つもないだろう。それと同じで、いきなり本番キャンペーンを行う前に、小規模なA/Bテストを実施し、その結果を本番キャンペーンに反映するべきである。

ダイレクトマーケティングに携わっている人なら、必ず一度はA/Bテストという言葉を聞いたことがあるはずだ。A/Bテストはもともと、DMの効果測定のために使われてきた手法であり、オフラインの時代から存在するマーケティング手法である。だからといって、あなどってはいけない。A/Bテストは今でも短期的かつ低コストで、誰にでも結果を出せる最強の方法である!

やり方は簡単だ。まずは、A案とB案の2つを用意しよう。これらを同じ条件下で露出して、その効果を比べてみるだけだ。もしA案のほうが効果があったら、B案は捨て、新たにC案を作ってさらに比較してみるのである。

A/Bテストを行うにあたって、1つ大事なことがある。それは、比較したい要素だけを変えることである! たとえばキャッチコピーテストを行う場合は、キャッチコピー部分しか変えてはいけない。同時に写真や構成(デザイン)まで変えてしまったら、キャッチコピーが良かったのか、写真が良かったのかがわからなくなってしまうからだ。

キャッチコピーのみを変更したA/Bテストの例

A/Bテストの対象となる要素は、「写真」「キャッチコピー」「構成(デザイン)」だけではない。「アイコン」「本文」「オファー」「フォーム」などなど、単品通販(D2C)のランディングページにはあらゆる要素がある。クリエイティブの要素を分解し、毎回テーマを決めてA/Bテストを積み重ねていこう。

図 LPの要素

A/Bテストで需要な「仮説」の立て方

A/Bテストで広告の費用対効果を改善するためには、現状を把握したうえで、結果を改善するための仮説を立てることが重要だ。

この商品を購入している主要顧客層は40代~50代の女性なのに、今のランディングページでは20代後半に見える女性モデルを使っている。40代ぐらいの女性モデルを使った方が、親近感が湧くし自分事として捉えられるので、コンバージョン率が上がるのではないか?

というように、あくまでも仮説で構わないので、広告の費用対効果を改善するためのアイデアを出し合おう。データから得た情報があるなら、それも仮説を立てる材料になる。

次に、比較したい要素だけを変えて小規模なA/Bテストを実施し、選ばれた仮説が正しいかどうか判断するのである。そして、そのA/Bテスト結果を検証し、さらなる仮説を立てる。そうすることで、勝ち残った仮説はノウハウとして蓄積され、これを半永久的に繰り返すことで広告の費用対効果が上がり続けるのである!

最強のクリエイティブは強い要素の組み合わせ

今までの広告業界では、1つのクリエイティブプランを「1つの完成された作品」と見なしてきた。「クリエイティブとはハイレベルなアイデアとセンスで総合的にプランニングすることだ」という考え方がある。1つのクリエイティブプランの費用対効果が悪いと「その作品全体が悪い」ということになり、まったく新しいクリエイティブプランを制作してきたのである(その結果、また失敗することも多かった……)。

しかし、この考え方には大きな間違いがある。ダイレクトマーケティングのクリエイティブ、とりわけネット広告のクリエイティブにおいては、「強いキャッチコピー」「強い写真」「強い構成(デザイン)」など、要素の単純な組み合わせが費用対効果を左右していると考えるべきである。

クリエイティブ同士の相性なんか関係ない。1つのクリエイティブプランの要素を分解し、「どのキャッチコピー、写真、構成(デザイン)などの要素を組み合わせたら最強の組み合わせになるか」を統計学的に導き出すことが、費用対効果を確実にアップさせる方法なのである。

費用対効果が高い最強のクリエイティブを作る方法は実にシンプルだ。ズバリ、「No.1のキャッチコピー」「No.1の写真」「No.1の構成(デザイン)」など、あらゆるNo.1の要素を単純に組み合わせれば良いのである!

図 A/Bテストで最強の組み合わせを選び出す

「キャッチコピー」「写真」「構成(デザイン)」など、それぞれの要素に分解して行ったA/Bテストの結果、最も広告の費用対効果が高かったNo.1の要素をガッチャンコするだけで、広告の費用対効果は劇的に改善される。この理論を「クリエイティブ最適化」と呼ぶ。

クリエイティブを「最適化」し続ければ広告の費用対効果は上がり続けるのだ。芸術家志向の広告代理店のクリエイターがこの理論を聞いたら怒るかもしれないが、ネット広告の費用対効果を上げ続けたいなら、必ずこの考えに基づいてクリエイティブを作るべきである。

クリエイティブの最適化でCVが6倍になった事例も

「クリエイティブ最適化」によってどのくらい広告の費用対効果が上がるのか、過去に某クライアントで検証した結果をご紹介したい。

キャッチコピーテストを行った結果、「キャッチコピーA」に比べて「キャッチコピーD」で約2倍コンバージョン率が上がった。写真テストを行った結果、「写真A」に比べて「写真B」で約2倍コンバージョン率が上がった。構成(デザイン)テストを行った結果、「構成(デザイン)A」に比べて「構成(デザイン)C」で約1.5倍コンバージョン率が上がった。

一番強かった「キャッチコピーD」と「写真B」と「構成(デザイン)C」を組み合わせたところ、元のクリエイティブに比べてコンバージョン率がなんと約6.0倍も上がったのである! 要素の組み合わせの改善こそが、ネット広告の費用対効果を上げ続ける一番確実、かつ堅実な方法なのだ。クリエイティブのコンバージョン率は統計学なのである。

繰り返しになるが、ネット広告の費用対効果を最大化したいなら、これまでのノウハウをすべて捨て去るようなランディングページのフルリニューアルはやってはいけない。決め打ちでまったく新しいクリエイティブを作るのではなく、A/Bテストの結果に基づいて「クリエイティブ最適化」を繰り返していこう。

テクノロジーが進化しても「考え・実践し・検証する」のはマーケターの仕事

A/Bテストを繰り返すことにより、マーケターは「こういう状況下では〇〇のほうが効果的だ」「あのときは、〇〇だったから、それを踏まえて××にしよう」といった考え方ができるようになる。A/Bテストをやることで、結果に基づいた事実ベースのノウハウが蓄積されるだけでなく、マーケターが「考え・実践し・検証する」力も磨かれるのだ。

マーケターが日々の業務の中で自然にA/Bテストが実践できるようなスキルやノウハウが築き上げられれば、売上アップの体制が整ったも同然。効果が出るまで検証を繰り返せばいいのだから、必ず成果が出る。結局、いくらビッグデータやマーケティング自動化ツールといったテクノロジーが進化したとしても、売るための企画を徹底的に考え、実践し、検証するのは人間の仕事である。

最終的には、人間の経験に勝る売上アップの手法はない! マーケターの皆さんには、A/Bテストを繰り返すことで、お客さまのインサイトを読み解いていってほしい。

※「クリエイティブ最適化」は特許庁商標登録済み商標です。登録商標第5456446号

加藤 公一 レオ
加藤 公一 レオ

トップニュース掲載の必須条件からAMPが外れるが、コア ウェブ バイタルはどうなのか?

4 years 11ヶ月 ago
現在、トップニュース枠に掲載されるには AMP 対応していることが条件だ。しかしコア ウェブ バイタルがランキング要因になるのと同じタイミングで、AMP が条件から外れる。一方で、 コア ウェブ バイタルが良好であることはトップニュース掲載の必須条件なのだろうか?
Kenichi Suzuki

「いいね」でジョイマンが増える

4 years 11ヶ月 ago

モスフードサービス「モスバーガー」。ツイッターの投稿への「いいね」がひとつ増えるたび、映像に登場するジョイマンの高木さんがひとり増える。エイプリルフールのネタかと思ったが、本当に増えた。

ウェブサイトにも「ジョイマンを増やす」ボタンがあり、よい意味で気持ち悪い。
https://www.mos.jp/oc/20210401/index.html

“ジョイマン”さんがゆるいラップでモスのネット注文&新商品を紹介WEB動画『ササッとジョイマン!2倍速篇』公開!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000075449.html

noreply@blogger.com (Kenji)

大手総合ECモール出店者の相談に無料で応じる「デジタルプラットフォーム取引相談窓口」がスタート

4 years 11ヶ月 ago

「特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性の向上に関する法律」(取引透明化法)の施行に伴い、公益社団法人日本通信販売協会(JADMA)は4月1日、総合物販オンラインモールを利用する事業者の相談に応じ、解決に向けた支援を行う相談窓口を設置した。経済産業省の委託を受けた取り組みとなる。

相談窓口の名称は「Digital platform consultation desk for shop owners on onlineshopping mall」で、日本語名は「デジタルプラットフォーム取引相談窓口(オンラインモール利用事業者向け)」。

総合物販オンラインモールを利用する事業者の相談に応じ、解決に向けた支援を行う相談窓口を設置。名称は「Digital platform consultation desk for shop owners on onlineshopping mall」で、日本語名は「デジタルプラットフォーム取引相談窓口(オンラインモール利用事業者向け)」
「デジタルプラットフォーム取引相談窓口」のHP(編集部がHPからキャプチャ)

相談窓口では、総合物販オンラインモールの出店事業者などからの取引上の課題といった悩みや相談に専門の相談員が無料で応じる。主な支援内容は次の通り。

  • デジタルプラットフォーム提供者への質問・相談方法に関するアドバイス(過去事案も踏まえた対応)
  • 弁護士の情報提供・費用補助
  • 複数の相談者に共通する課題を抽出し、解決に向けて検討
  • デジタルプラットフォーム提供者との相互理解の促進支援
  • 利用事業者向け説明会・法律相談会の実施

経済産業省は4月1日、「取引透明化法」の規制対象として、ECモールではアマゾンジャパン、楽天グループ、ヤフーの3社を指定した。

JADMAは、通信販売における自主規制等の中心団体として法的に位置づけられた公益法人。1984年から通販に関する消費者からの相談窓口を開設、2004年からは事業者からの相談にも対応している。

なお、アプリストア利用事業者向け窓口は一般社団法人モバイル・コンテンツ・フォーラムが担当している。

デジタルプラットフォーム取引相談窓口について
  • 対応日時:平日9時~12時、13時~17時(土日・祝日等を除く)
  • 電話: 0120-088-004
  • E-MAIL: info@online-mall.meti.go.jp
  • URLhttps://www.online-mall.meti.go.jp/
瀧川 正実
瀧川 正実

ニトリは2025年度にEC売上高1500億円達成を目標。2021年2月期は59%増の705億円

4 years 11ヶ月 ago

ニトリホールディングスの2021年2月期におけるEC事業の売上高は、前期比59.2%増の705億円だった。連結売上高に占めるEC売上高の比率は9.8%で、前期から2.9ポイント増加した。

今後、EC事業の基盤強化を進め、2025年度までにEC事業の売上高を1500億円まで拡大させる。

ニトリホールディングスの2021年2月期におけるEC事業の売上高は、前期比59.2%増の705億円。EC化率は9.8%
通販事業について(画像はニトリHDのIR資料からキャプチャ)

巣ごもり消費、多くの時間を自宅で過ごす新しい生活様式の定着で、家具・ホームファッション商品などが好調に推移。ECサイト限定の商品や色・サイズを展開したほか、「おうち時間」「快適ワークスペース」の特集をECサイトに掲載するなど、顧客のニーズに合わせたサービスの強化を進めた。

「One to Oneマーケティング」の取り組みとして、アプリ会員限定で商品購入時にポイントを追加付与するサービスを展開。店内商品の位置情報を表示する新機能を追加したことで、アプリ会員数が大きく伸びた。2020年2月末時点で525万人だった会員数は、2021年2月末で908万人に拡大した。今期は1300万人をめざす。

ニトリホールディングスの「One to Oneマーケティング」の取り組み
アプリについて(画像はニトリHDのIR資料からキャプチャ)

国内のニトリでは2020年4~5月、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で最大110店舗の臨時休業を実施。休業した店舗の数字を営業継続店舗および通販事業がカバーした。こうした一連の施策により、店舗とECサイトの双方を柔軟に利用する消費者が増加。コロナ禍によるEC利用に加え、店舗とECを双方で買い物をする利用者が増えた。

石居 岳
石居 岳

雇用調整助成金の休業支援は5月~6月に助成額縮減/「超PayPay祭」取扱高が過去最高を記録【ネッ担アクセスランキング】 | 週間人気記事ランキング

4 years 11ヶ月 ago
2021年3月26日~4月1日にアクセス数の多かった記事のランキングを発表! 見逃している人気記事はありませんか?
  1. 「雇用調整助成金」の特例措置、「休業支援金」は5~6月に助成額の上限を縮減、7月以降はさらに縮減予定【厚労省が発表】

    5月以降、「雇用調整助成金」特例措置、「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金(休業支援金)」は縮減フェーズに入る予定

    2021/3/29
  2. 「超PayPay祭」最終日の取扱高が前回比で約1.8倍、単日ベースで過去最高を記録

    2021年3月に実施した「超PayPay祭」は、2020年10月から11月にかけて実施した前回の「超PayPay祭」をさらに拡充。最終日の取扱高は、前回の「超PayPay祭」最終日(2020年11月15日)と比較して約1.8倍となった

    2021/3/30
  3. 2021年は増え過ぎたEC事業者が競争にさらされる─。コロナ後のECで生き残る方法とは【ネッ担まとめ】

    ネットショップ担当者が読んでおくべき2021年3月12日〜28日のニュース

    2021/3/30
  4. この先の小売・ECに求められるユニファイドコマース戦略とは? 2020年の振り返りから2021年以降のEC業界をecbeing林社長に聞く

    コロナ禍の2020年、EC業界における変化を振り返りつつ、2021年注目の戦略「ユニファイドコマース」や「ecbeing」の注力施策について、EC構築実績1300サイトを超える「ecbeing」の代表取締役の林雅也氏が語る

    2021/3/31
  5. ユナイテッドアローズが「DX推進センター」を新設、執行役員CDO担当本部長に藤原義昭氏が就任

    ユナイテッドアローズがDX(デジタルトランスフォーメーション)化を推進するのは、デジタル化に伴う消費者ニーズや購買行動の変化に対応し、顧客理解を深め、新しい体験価値を実店舗とECを通じて提供していくのが背景にある

    2021/3/29
  6. テレビCMでアクセスも新規訪問客も急増、見込み客を顧客に変えた菓子EC「cotta」のマーケティング&サイト改善事例

    テレビCMなどの影響でアクセスと新規訪問客が急増した「cotta」。訪問した多くの見込み客を「顧客」に変えた「cotta」のマーケティング、サイト内検索「goo Search Solution」導入によるCVR改善の事例などを解説します

    2021/3/30
  7. 「au PAY マーケット」の優秀店舗を表彰するアワード、1位は「お酒のビッグボス」、2位は「美味しさは元気の源 自然の館」

    auコマース&ライフの「BEST SHOP AWARD 2020」、総合賞グランプリは「お酒のビッグボス」、2位は「美味しさは元気の源 自然の館」、3位は「アイリスプラザ au PAY マーケット店」

    2021/3/26
  8. 「EC・通販関連」の求人数が増加しているアパレル・ファッション業界、ハイクラス人材と未経験者の二極化傾向

    2019年12月~2020年2月までの求人数と2020年12月~2021年2月までの求人数を比較すると、「生産管理」「プレス・販売促進」「EC・通販関連」「人事・総務・経理・財務」で前年よりも求人数が増加

    2021/3/31
  9. 健康関連のデータは大きなビジネスチャンス!「PELOTON」の成功事例に学ぶヘルステック領域に注目が集まる理由

    米国で注目が集まっているヘルステック領域について、伴大二郎氏(オプト エグゼクティブ・スペシャリスト パートナー 兼 オムニチャネルイノベーションセンターセンター長、顧客時間 プロジェクトマネージャー)が解説

    2021/3/29
  10. ユナイテッドアローズ、子会社のフィーゴ社をユニオンゲートグループに売却

    ユナイテッドアローズは、イタリア製バッグ・革小物ブランド「Felisi(フェリージ)」を手がける子会社フィーゴとのシナジー効果を生み出しながらフィーゴの継続的な成長をめざしていくことは難しいと判断した

    2021/3/31

    ※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

    内山 美枝子

    「プラットフォーム透明化法」でECモールはアマゾン、楽天、ヤフーを規制対象に

    4 years 11ヶ月 ago

    経済産業省は4月1日、デジタルプラットフォームにおける取引の透明性と公正性の向上を図る「特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性の向上に関する法律」(取引透明化法)の規制対象として、ECモールではアマゾンジャパン、楽天グループ、ヤフーの3社を指定した。

    アプリストアでは、Apple Inc.およびiTunes、Google LLCを指定している。

    経済産業省は「特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性の向上に関する法律」(取引透明化法)の規制対象として、ECモールではアマゾンジャパン、楽天グループ、ヤフーの3社を指定
    「取引透明化法」の規制対象事業者(画像は経産省のHPからキャプチャ)

    規制の対象は、総合物販オンラインモールでは前年度の国内流通総額が3000億円以上、アプリストアは2000億円以上のプラットフォームを運営する事業者。

    規制対象の基準(画像は経産省のHPからキャプチャ)

    「取引透明化法」は2021年2月に施行。デジタルプラットフォーム運営事業者に対し、取引条件などの情報開示、運営における公正性確保、運営状況の報告を義務付け、評価・評価結果の公表といった必要な措置を講じるとしている。

    「取引透明化法」で指定されたデジタルプラットフォーム運営事業者は、取引条件などの情報の開示、自主的な手続・体制の整備を実施。その措置や事業の概要について、自己評価を付した報告書を毎年提出する必要がある。

    「取引透明化法」について(画像は経産省の公表資料からキャプチャ)

    楽天グループは4月1日、「取引透明化法」の指定を受け、「楽天市場」運営における基本的な事項を明確化し、出店店舗に向けて情報を開示した。「検索順位を決定する基本的な事項」「出店店舗のデータの利用」などの項目を出店者に公開している。

    また、出店店舗が「楽天市場」の運営について苦情や紛争を申し立てることのできる専用窓口も新設した。

    ヤフーは、外部有識者で構成する「デジタルプラットフォーム事業者情報開示の在り方検討会」を2020年4月に立ち上げ。検討会による提言を踏まえ、「『Yahoo!ショッピング』にて開示しているユーザー向け・ストア向けの『おすすめ順について』の記述について、背景や理念を明確化して補足」などの取り組みを実施し、2020年12月までに対応が完了したと公表している。

    瀧川 正実
    瀧川 正実

    Google、キーモーメント用Clip構造化データの新規募集を終了。今後はすべての動画でキーモーメントを表示するように

    4 years 11ヶ月 ago
    キーモーメントに関する技術ドキュメントを Google は更新した。検索結果でのキーモーメントの表示に必要な Clip 構造化データの適用を希望するサイトの募集を締め切った。今後は、すべてのサイトの動画でキーモーメントを表示できるようにする。
    Kenichi Suzuki

    ネット広告が好かれない原因

    4 years 11ヶ月 ago

    メディアハブとマグナが、インターネット広告に対する消費者の感情を調査。大半は中立的だが、肯定的な評価より否定的な評価が多かった。インターネット広告に対するその感情に影響している主要な要因は、広告の量とターゲティングだった。

    Online ads are turning off consumers—here's why
    https://magnaglobal.com/online-ads-are-turning-off-consumers-heres-why/

    noreply@blogger.com (Kenji)

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