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三越伊勢丹HDが成長に掲げる3つの戦略「高感度上質」「個客とつながるCRM」「連邦」戦略とは

4 years 9ヶ月 ago

三越伊勢丹ホールディングスが策定した「2022~2024年度 中期経営計画」では、社会の変化を機会とリスクとして捉え、基本戦略を「高感度上質消費の拡大席巻 最高の顧客体験」とし、その実現に向けた重点戦略を「高感度上質戦略」「個客とつながるCRM戦略」「連邦戦略」とした。

「高感度上質戦略」は、高感度上質消費を「生活にこだわりを持ち、上質で豊かな生活を求めるお客さまの消費のすべて」「日常とハレの日、月1回でも年1回でも三越伊勢丹グループを利用いただけるすべてのお客さまの消費」と位置付ける。

高感度上質消費の拡大・席巻に向け、デジタル改革(DX)と、リアル店舗とオンラインを融合したシームレスな顧客体験を提供し、パーソナル(個)マーケティングでファン化して“グループライフタイムバリュー”を拡大していく。

三越伊勢丹ホールディングスが策定した「2022~2024年度 中期経営計画」では、社会の変化を機会とリスクとして捉え、基本戦略を「高感度上質消費の拡大席巻 最高の顧客体験」とし、その実現に向けた重点戦略を「高感度上質戦略」「個客とつながるCRM戦略」「連邦戦略」とした
「高感度上質戦略」について

「個客とつながるCRM戦略」は、つながる個客の“母数”の拡大、つながる個客の“利用額・頻度”向上に向けて、「百貨店レベルCRM」「グループレベルCRM」「決済インフラ整備」「インバウンド戦略」を拡充していく。

百貨店レベルCRMでは、「識別顧客の裾野拡大」と「三越伊勢丹アプリを活用したパーソナルな施策」を促進する。グループレベルCRMでは、「百貨店外のカード獲得強化と相互送客」「百貨店・金融サービスの利用促進」「MIカードの魅力・利便性向上」を促進する。

三越伊勢丹ホールディングスが策定した「2022~2024年度 中期経営計画」では、社会の変化を機会とリスクとして捉え、基本戦略を「高感度上質消費の拡大席巻 最高の顧客体験」とし、その実現に向けた重点戦略を「高感度上質戦略」「個客とつながるCRM戦略」「連邦戦略」とした
カード事業収益について

決済インフラ整備では、「多様な決済ニーズへの対応」「制度見直しによる効率化」を図りつつ、「決済における安全性向上」を促進。インバウンド戦略では、「新規顧客獲得」「買回りおよびリピート顧客売上」「海外富裕層顧客売上」を拡大する。「百貨店レベルによるCRM」「グループレベルによるCRM」「アライアンス」でカード事業の収益を向上させる。

三越伊勢丹ホールディングスが策定した「2022~2024年度 中期経営計画」では、社会の変化を機会とリスクとして捉え、基本戦略を「高感度上質消費の拡大席巻 最高の顧客体験」とし、その実現に向けた重点戦略を「高感度上質戦略」「個客とつながるCRM戦略」「連邦戦略」とした
個客とつながる戦略のステップについて

「連邦戦略」は「ステップ1」として、外部流出コストの削減、「ステップ2」以降では外部収益の拡大、「ステップ3」では、自社用に開発したビジネスシステムの外販を行うことにより収益の拡大をめざす。

特に「ステップ3」では、自社用に開発したビジネスシステムをパッケージ化し、総合価値提供に向けた外部アライアンスを図る。

上記の実現に向け、2021年度秋から“準備組織”を発足、2022年度に“連邦推進体制”を確立させる。

グループ基盤における「デジタル改革(DX)」では、自社開発してきた4つのDX「オンラインショッピング体験」「接客のデジタル化」「営業支援のデジタル化」「オンライン訴求」を、融合させた仕組みにして最高の顧客体験を提供する。「4つのDX」に“リアル店舗”と“ヒトの力”を融合し、三越伊勢丹HDのシームレス化を確立していく。

石居 岳
石居 岳

コロナ禍を追い風に躍進する海外のEC関連ユニコーン企業5社に学ぶ成長のヒント | トランスコスモス調査部公式ブログ「オウリー通信」出張所

4 years 9ヶ月 ago
海外では、コロナ禍の逆風を追い風に巨額の資金を得て、ユニコーン企業(企業価値10億ドル以上の未上場企業)として躍進する新興企業が数多く生まれています

海外では2021年、多額のVC(ベンチャーキャピタル)投資資金が動き、数多くのユニコーン企業が生まれました。この記事では、EC担当者の方々が興味・関心を持つEC分野にフォーカス。シリコンバレーでデジタル分野の事業開発調査を行うトランスコスモスの担当者が、米国現地で捉えたVC投資のトレンド、2021年に注目を集めた具体的なEC関連の新興ユニコーン企業を紹介します。

コロナの影響を追い風に生まれるユニコーン企業

2020年から2021年にかけて、新型コロナウィルス感染症が世界的に猛威を振るい、飲食や旅行・レジャー業界中心に、大きな打撃を受けた会社が増えた一方、コロナの影響を追い風にしている企業もあります。

海外では、巨額の資金を得て、ユニコーン企業(企業価値10億ドル以上の未上場企業)として躍進する新興企業が数多く生まれているのです。

米調査会社CB Insights社の発表によると、2021年第2四半期のグローバル全体でのVC資金調達額は1562億ドル(約17兆円)で前年同期比157%増で、過去10年間で最高額を記録。

2021年第2四半期のグローバル全体でのVC資金調達額
2021年第2四半期のグローバル全体でのVC資金調達額(CB Insights社の公表資料からキャプチャ)

新興ユニコーン企業の数も同四半期だけで136社と、2020年全体の128件を上回る規模まで増加しています。そのうち、半数以上の76社がアメリカから生まれているのです。

新興ユニコーン企業の数
新興ユニコーン企業の数(CB Insights社の公表資料からキャプチャ)

ユニコーン企業の業種はさまざまですが、ECの他、フィンテックやデジタルヘルス、サイバーセキュリティ、AIなどの分野の企業が多いのが特徴です。

新興ユニコーン企業がコロナ禍に資金を大きく集めることができているのは、これからの成長期待の表れであり、事業成長のヒントとして学びも多くありそうです。

2021年にユニコーン企業の仲間入りをした海外スタートアップ企業のなかから、ECに関連する企業を5社をピックアップしました。

  • Back Market:フランス発のスマホ/タブレット再生品マーケットプレイス
  • Weee!:アメリカのアジア系/ヒスパニック系食材宅配サービス
  • Meesho:インドのソーシャルコマース
  • Misfits Market:アメリカの規格外農作物のEC
  • Cameo:アメリカの著名人ビデオメッセージマーケットプレイス

Back Market:フランス発のスマホ/タブレット再生品マーケットプレイス

ランス発のスマホ/タブレット再生品マーケットプレイス「Back Market」
フランス発のスマホ/タブレット再生品マーケットプレイス「Back Market」

フランスのスマートフォン・タブレット・パソコンなどのリファービッシュ再生品(メーカー再生品)マーケットプレイスを運営する会社です。2014年設立、本社はフランス・パリ。

「サステナビリティ(持続可能性)」を事業の核に据えており、昨今の世界的なSDGs(持続可能な開発目標:Sustainable Development Goals)を追い風に、2021年5月の資金調達で、32億ドルの企業評価額で3億3500万ドルを集めています。

リファービッシュ再生品は、商品の品質が事業の要となります。品質を確保するためにBack Market独自の厳しい品質ガイドラインを設置。登録販売者にはガイドラインを満たすことを求めるほか、最初の40日間は1日に5点以上の販売不可、Back Marketスタッフによる無作為の商品購入による確認、1年間の動作保証と14日間の全額返金保証など、購入者が安心して購入できるショッピング環境を構築しているのが特徴です。

2021年から日本でも事業をスタート。現在、アメリカ、ヨーロッパを中心に13か国(アメリカ、フランス、ドイツ、イギリス、イタリア、スペイン、ベルギー、オーストリア、オランダ、ポルトガル、フィンランド、アイルランド、日本)で事業を展開しています。

Weee!:アメリカのアジア系/ヒスパニック系食材宅配サービス

アメリカのアジア系/ヒスパニック系食材宅配サービス「Weee!」
アメリカのアジア系/ヒスパニック系食材宅配サービス「Weee!」

アメリカのアジア系/ヒスパニック系のオンライン食材宅配サービスを提供する会社です。2015年の設立、本社はアメリカ・カリフォルニア州フリーモント。

アメリカでは、大手スーパーマーケットチェーンによるオンライン宅配サービスは進んでいますが、これらのスーパーマーケットで販売されるアジア系・ヒスパニック系の食材は極めて限定的で、品数も少ない状況です。

移民の国ということもあり日系・中国系・韓国系・インド系・ヒスパニック系など、各地域の専門店が数多く存在し、現地のアジア系・ヒスパニック系の方々は、それぞれの国の食材は専門店で購入することが一般的です。

しかし、専門店は1つひとつが小規模で、オンライン宅配などのサービスはまだ充実していません。その需要をうまくくみ取ったのがWeee!です。

2019年時点、アジア系アメリカ人は約2300万人、ヒスパニック系アメリカ人は約6050万人。その数は白人の人口増加以上で増えることが予想されています。

ニッチなマーケットながら、市場成長の期待が大きく、2021年3月の資金調達で28億ドルの企業評価額で3億1500万ドルを集めています。

Meesho:インドのソーシャルコマース

インドのソーシャルコマース「Meesho」
インドのソーシャルコマース「Meesho」

Meeshoはインドのソーシャルコマースプラットフォームを提供する会社で、Facebookも出資。有望なスタートアップを数多く輩出してきたシードアクセラレーターY Combinatorの 2016年アクセラレータープログラム出身です。2015年設立、本社はインド・バンガロール。

インドは、経済発展中で、依然として個人商店が数多く存在し、経済を下支えしています。ただ、個々は資金力が乏しく、Amazonのようなマーケットプレイスへ出店するにはハードルがあります。

Meeshoは、出店費用がかからないWhatsAppやFacebook、Instagramといったソーシャルメディアプラットフォーム上で商品を販売できるオンラインマーケットプレイスを提供しています。

特徴的なのは、個人商店などの「セラー」が販売する商品に、インフルエンサーなどの「リセラー」が独自のマージンを乗せて、ソーシャルメディアで販売できるオンライン“リセール”マーケットプレイスを提供している点です。

Meeshoへの出店は基本無料。売買成立した商品の配送に基づいて、10-20%の手数料を受け取るビジネスモデルです。女性をメインターゲットにしており、商品は、民族衣装のサリーなどのアパレル・ファッションや化粧品、ジュエリーなどが販売されています。

2021年4月の資金調達でソフトバンクグループなどから、21億ドルの企業評価額で3億ドルを集めています。

Misfits Market:アメリカの規格外農作物のEC

アメリカの規格外農作物のEC「Misfits Market」
アメリカの規格外農作物のEC「Misfits Market」

アメリカの規格外のオーガニックな農作物をオンライン販売する会社です。2018年設立、本社はアメリカ・ニュージャージー州ペンサウケン。

スーパーなど小売店に卸せない、型崩れや規格外の新鮮なオーガニックの農作物を、市場より40%程度価格を抑えてオンラインで販売する、というサービスを提供しています。野菜など生鮮食品だけでなく、食品会社の余剰在庫品やラベル貼付ミス商品なども取り扱っています。

2021年4月時点の利用者は40万人で、2020年は前年比5倍の成長を記録し、年商は1億ドルを超えるようです。現在のサービス提供エリアはアメリカの東海岸を中心にしており、他の地域にも順次拡大予定としています。

食品廃棄物を軽減することを事業の核に据えており、サステナビリティの観点でも評価され、2021年4月の資金調達で、11億ドルの企業評価額で2億ドルを集めています。

Cameo:アメリカの著名人ビデオメッセージマーケットプレイス

アメリカの著名人ビデオメッセージマーケットプレイス「Cameo」
アメリカの著名人ビデオメッセージマーケットプレイス「Cameo」

著名人とファンを結ぶビデオメッセージのマーケットプレイスを提供する会社です。2017年に設立、本社はアメリカ・イリノイ州シカゴ。

俳優やタレント、アスリート、ミュージシャン、クリエーターなど各分野の著名人に、サプライズの動画など、パーソナルなビデオメッセージを依頼できるマーケットプレイスを提供。料金は、1ドルから1500ドルの間で著名人が自由に設定でき(概ね1本50ドル~300ドル)、Cameoが25%手数料として受け取り、残りの75%が有名人に支払われる仕組みです。

具体的には、利用者が依頼する際、支払いとともに250文字で依頼内容を送信。著名人は、依頼が入ったら、依頼主の台本を読み上げたものを録画し、動画をアップロード。利用者はその動画をダウンロードして閲覧できる、というものです。

新型コロナウィルスの影響により、アスリートやミュージシャンなど著名人もファンとの接触機会が激減しました。この追い風もあってCameoの需要も高まり、2021年3月の資金調達で、10億ドルの企業評価額で1億ドルを集めています。

まとめ

新型コロナウィルスの巣ごもり消費の影響で、世界的にECの需要は急増しました。AmazonやWalmartはこのコロナ禍に過去最高売上を更新しましたが、追い風に乗ったのはこれら大手事業者だけでなく、新興のECスタートアップも、大型資金調達でユニコーン企業の仲間入りをして躍進してきました。

今回取り上げたEC関連のユニコーン企業を見ると、Back Marketのスマホ再生品やWeee!のアジア・ヒスパニック食材、Mistfits Marketの規格外農作物など、商材を絞り、ニッチだが確実に市場がある分野に専門特化するビジネスモデルが投資家の評価を得ていました。

インドのMeeshoも、現地にはAmazonやFlipkartなど大手事業者が存在するなか、現地商習慣に合わせたソーシャルコマースを展開しており、その独自性が評価を得ているようです。

また併せて、以前のトランプ政権時代には際立っていませんでしたが、スマホ再生品のBack Marketや規格外農作物のMistfits Marketを見ると、サスティナビリティ(持続可能性)の観点も、海外投資家の間では評価が高まっているようです。

筆者が、今回取り上げたEC関連のユニコーン企業から得た、評価されるポイントのファインディングスは以下の3つです。

  • ニッチだが確実に市場がある分野への専門特化
  • 現地商習慣に合わせた独自性
  • サスティナビリティ(持続可能性)

本記事が、読んで頂いた方の事業成長のヒントを生み出すきっかけとなれば幸いです。

  • 本記事は、2021年8月20日までの情報をもとに作成しています。
  • 本記事は、執筆者が一般に信頼できると思われる情報に基づいて作成していますが、情報の正確性や完全性を保証するものではありません。
  • また情報の内容は、経済情勢等の変化により変更されることがあります。
  • 本記事の情報を利用することで、読者に何らかの損害が発生したとしても、執筆者及びトランスコスモスは一切責任を負わないものとします。

この記事は「トランスコスモス 調査部公式ブログ」に掲載された記事をネットショップ担当者フォーラム用に再編集したものです。

トランスコスモスアメリカ(transcosmos America Inc.)
Koji Inokuchi
トランスコスモスアメリカ(transcosmos America Inc.), Koji Inokuchi

グーグル検索結果CTR調査【2021年最新版】日本の検索1位クリック率は13.9%【海外&国内SEO情報ウォッチ】

4 years 10ヶ月 ago
Web担当者Forum の連載コーナー「海外&国内SEO情報ウォッチ」を更新。「グーグル検索で 1 位をとると、どれぐらいトラフィックがあるのか?」その答を出すための検索結果ページでの順位ごとの CTR データをチェックしておこう。もちろん、日本のデータを含む大規模な調査データだ。
Kenichi Suzuki

休業した労働者が生活資金を直接申請できる「休業支援金」、2022年1月から原則的な措置の助成額は8265円に縮小

4 years 10ヶ月 ago

新型コロナウイルス感染症の影響で勤務先から休業させられたものの、勤め先から休業手当を受け取れないといった労働者(パート、短時間勤務、シフトの勤務減少も対象)が直接、生活資金を申請できるようにする労働者向けの給付制度「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金」(休業支援金)の原則的な措置について、厚生労働省は1月から助成額を縮小すると発表した。

縮小する申請対象休業期間は2022年1月から3月末まで。現行の原則的な措置の助成額上限は9900円。これを8265円に縮小する。

緊急事態宣言、感染が拡大している地域(まん延防止等重点措置対象地域の知事による基本的対処方針に沿った要請)については地域特例として、都道府県知事による要請を受けて時短協力などに応じた企業による休業で、事業主に休業させられる労働者が休業手当を受け取れないときは、助成額の上限額は1万1000円を給付している。これは2022年3月まで延長する。

新型コロナウイルス感染症の影響で勤務先から休業させられたものの、勤め先から休業手当を受け取れないといった労働者(パート、短時間勤務、シフトの勤務減少も対象)が直接、生活資金を申請できるようにする労働者向けの給付制度「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金」(休業支援金)の原則的な措置について、厚生労働省は1月から助成額を縮小する
休業支援金について

4月以降については、「経済財政運営と改革の基本方針2021」に沿って、雇用情勢を見極めながら助成内容を検討、2022年2月末までに公表するとしている。

現行の「休業支援金」について

「休業支援金」は、企業の選択によって雇用調整助成金を活用しない勤務先から休業手当を受け取れないといった労働者が直接現金を申請できる制度。中小企業・大企業の被保険者(労働者)に対し休業前賃金の80%を、国が休業実績に応じて支給している。

大企業については、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた事業主が休業させ、それに対する賃金(休業手当)を受け取っていないシフト労働者など(労働契約上、労働日が明確ではない労働者)が対象。

中小企業は、シフト制、日々雇用、登録型派遣などで働いている労働者。日々雇用やシフト制で、実態として更新が常態化しているケースにおいて、事業主が休業させたことについて労使の認識が一致した上で支給要件確認書を作成すれば支給対象としている。

瀧川 正実
瀧川 正実

アマゾンが年末商戦など前に物流・配送関連のインフラ強化、ネットワーク全体で数千人規模の雇用を創出

4 years 10ヶ月 ago

アマゾンジャパンは、「Amazonブラックフライデー」や年末商戦などを前に、物流拠点と配送拠点のインフラを強化したと発表した。

物流拠点のフルフィルメントセンターの面積拡大

2021年9月に東京都青梅市、同年10月には千葉県流山市に新たなフルフィルメントセンターを開設。保管容量は前年比10%増加し、フルフィルメント by Amazon(FBA)を利用する中小規模の販売事業者が使えるスペースも増えた。また、Amazon Robotics(AR)など高度な技術と自動化が導入されているという。

現在、国内のフルフィルメントセンターは約20か所で、約40万立方メートル以上の保管スペースを確保している。

amazonは千葉県流山市に新たなフルフィルメントセンターを開設
千葉県流山市のフルフィルメントセンター

東京、千葉、埼玉にデリバリーステーションを新設

新たに5つのデリバリーステーションを東京都、千葉県、埼玉県に開設し、配送拠点は全国で約30か所に拡充した。

また、デリバリーサービスパートナープログラム(DSP)によるデリバリーパートナーのネットワークを構築。比較的人口の少ない宮崎県、大分県などの地域で地元の配送業者がラストワンマイルの配送サービスを構築した。

アマゾンジャパンは現在、東京都、大阪府、千葉県、埼玉県、神奈川県など日本全国の都道府県で、何千人もの「Amazon Flex」配送パートナーと連携している。

商品の受け取り場所・方法を拡充

東京都、埼玉県、千葉県、大阪府など23都道府県に1800台以上のAmazonロッカーを設置、商品の受け取り場所を拡大している。

設置場所を拡大しているAmazonロッカー
設置場所を拡大しているAmazonロッカー

新しいAmazonロッカーは完全な非接触型を採用。バーコードリーダーやタッチスクリーンの代わりに、Bluetoothを使ってロッカーを開けることができる。アプリ上の案内も簡素化し、受け取りたい場所のロッカーを探しやすくした。

現在、「置き配指定サービス」を30都道府県で導入している。マンションの「置き配」に対応するため、オートロック付きマンションでAmazonの商品をスムーズに配達できる配送サービス「Key for Business(キー・フォー・ビジネス)」の展開地域を拡大。10都府県、800棟以上のマンションで「Key for Business」が利用できるようになった。対象地域は、北海道、千葉、埼玉、東京、神奈川、愛知、京都、大阪、兵庫、福岡。

マンションの「置き配」に対応するため、オートロック付きマンションでAmazonの商品をスムーズに配達できる配送サービス「Key for Business(キー・フォー・ビジネス)」の展開地域を拡大
「Key for Business」も拡充している

Amazonプライム会員向けの「当日便」を拡充

注文当日に商品を届ける「当日便」のサービスにおいて、東京都内21区のAmazonプライム会員を対象に注文から数時間で商品を届けるようにした。

Amazonプライム会員は、午前9時までの注文で同日午後4時から午後8時の間に、午後1時までの注文で同日午後6時から午後10時の間に商品を受け取れるようになる。アマゾンジャパンは数十種類のカテゴリから最大150万点の商品を、都内21区のAmazonプライム会員に配達する。

◇◇◇

アマゾンジャパンによると、こうした物流関連の拡充で、2021年を通して物流・配送ネットワーク全体で数千人規模の雇用機会を創出したという。また、年末商戦などに向けて商品の保管能力と配送能力を強化するため、約3000人を追加雇用したとしている。

瀧川 正実
瀧川 正実

テクニカルSEOの監査を行う方法

4 years 10ヶ月 ago

Webサイトの規模にかかわらず、SEOの基本は常に押さえておきたいものです。Webサイトの種類や目的によって、その影響度や工数に変化はありつつも、見るべきポイントは共通していると言えるでしょう。しかし、一口に「SEOの基 … 続きを読む →

投稿 テクニカルSEOの監査を行う方法 は SEO Japan|アイオイクスのSEO・CV改善・Webサイト集客情報ブログ に最初に表示されました。

Instagramでの豊胸表示投稿に景表法違反、指示を出したEC会社に措置命令

4 years 10ヶ月 ago

消費者庁は11月9日、健康食品販売会社のアシスト、その通販業務を担うアクガレージに対し、豊胸効果をうたう健康食品「ジュエルアップ」「モテアンジュ」の表示について、それぞれ景品表示法違反が認められたことから措置命令を行った。

「ジェルアップ」はInstagram内のアカウントの投稿、アフィリエイトサイト「LiSALIFE」に表示。「ジェルアップ」も「LiSALIFE」に表示していた。

消費者庁によると、2社はInstagramのアカウントを保有する者に対し、「ジェルアップ」を摂取することで豊胸効果が得られるかのように示す表示の投稿を共同で指示。「LiSALIFE」も同様に、アフィリエイターに対して「ジェルアップ」「モテアンジュ」を摂取することで豊胸効果が得られるかのように表示するよう共同で指示したと認定した。

景表法違反の対象となったInstagramでの投稿例
景表法違反の対象となったInstagramでの投稿例

Instagramの表示について、景品表示法が規制対象としているのは、「顧客を誘引するための手段として、事業者が自己の供給する商品又は役務の内容又は取引条件その他これらの取引に関する事項について行う広告その他の表示」(景品表示法第2条第4項)。そのため、消費者自身のSNS投稿は「表示」に該当しない。

消費者庁は今回、Instagram内のアカウントを保有する者に対し、豊胸の表示を指示したと認定している。商品供給事業者がアフィリエイターなどに商品PRを依頼して投稿・掲載してもらう場合、景品表示法はその行為ではなく、投稿・掲載内容の「表示」を規制対象とする。

今回のInstagram投稿は通常の広告と同様、「表示」に該当するとして、2社は措置命令を受けることになった。

なお、アフィリエイトに関しては、アクガレージとアシストはアフィリエイトプログラムを提供する事業者を通じて、2商品に関するアフィリエイトサイトの表示内容を共同して自ら決定していたとしている。

石居 岳
石居 岳

雇用調整助成金の特例措置は2022年1月から縮小/「Amazonブラックフライデー」が11/26スタート【ネッ担アクセスランキング】 | 週間人気記事ランキング

4 years 10ヶ月 ago
2021年11月19日~25日にアクセス数の多かった記事のランキングを発表! 見逃している人気記事はありませんか?
  1. 「雇用調整助成金」の特例措置は2022年に縮小へ。上限助成額1-2月は1.1万円、3月は9000円に

    4月以降については、「経済財政運営と改革の基本方針2021」に沿って、雇用情勢を見極めながら助成内容を検討、2022年2月末までに公表するとしている

    2021/11/24
  2. アマゾンの「Amazonブラックフライデー」は11/26から。昨年比7倍の中小企業が参加

    Amazon デバイス、家電、ホーム・オフィス用品、パソコン周辺機器など数十万種類の商品を特別価格で提供する

    2021/11/22
  3. 注文から数時間で商品をお届け、Amazonプライム会員向けの「当日便」を拡充

    Amazonプライム会員は、午前9時までの注文で同日午後4時から午後8時の間に、午後1時までの注文で同日午後6時から午後10時の間に商品を受け取れるようになる

    2021/11/24
  4. 「楽天市場」「楽天ブックス」「Rebates」でブラックフライデーイベント

    楽天グループは11月18日から、「楽天市場」「楽天ブックス」「Rebates」でブラックフライデーのセールイベントをスタート

    2021/11/18
  5. RPA導入で1日平均6時間の通販・EC業務をロボットが自動化

    RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)導入企業におけるロボットの稼働時間に関する調査を実施

    2021/11/22
  6. 「一点物の商品販売」「キャラクターコンテンツ」「若年層への認知拡大」――1000年以上の歴史ある京都の寺院「仁和寺」ECサイトの取り組みとは

    1000年以上の歴史を持ち、将棋の竜王戦の会場としても有名な京都・仁和寺。コロナの影響を受け参拝客が激減するなか、ECサイトを開設。物販だけでなく、仁和寺の認知度を若年層へ拡大する役割も担っています

    2021/11/22
  7. 選択肢が「買う」しかない。オタクの消費マインドを徹底解説!【ネッ担まとめ】

    ネットショップ担当者が読んでおくべき2021年11月15日〜21日のニュース

    2021/11/24
  8. 「世界同時ヒット」がキーになった越境ECは何が売れた?【越境EC世界ヒットランキング2021】

    BEENOSが発表した「BEENOS 越境EC世界ヒットランキング2021」。日本から海外、海外から日本の売上データを、エリアごとにまとめた

    2021/11/19
  9. ぐるなびがBtoB-ECに本格参入、飲食店向け業務用食材・資材仕入れ専用のECサイト「ぐるなび仕入モール」を展開

    「ぐるなび仕入モール」は食材や飲料、テイクアウト用の資材など、定番商材から付加価値の高い商材を取りそろえ、価格や生産地などで絞り込みができる仕入れに特化した機能を持つECサイト

    2021/11/19
  10. 家電EC専業大手のエクスプライス、太陽光発電設置の無料診断依頼をECサイトで展開

    役務サービスの提供にも力を入れるエクスプライス。太陽光発電を中心とした再生可能エネルギー・リフォームの集客・営業におけるBPO事業を展開するプラネットグリーンと業務提携を締結した

    2021/11/24

    ※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

    内山 美枝子

    ナノ・ユニバース、実店舗でのパーソナライズ体験などをオンラインの顧客行動データと店舗在庫データで実現する実証実験

    4 years 10ヶ月 ago

    TSIホールディングスは、オンラインの顧客行動データと店舗在庫データを組み合わせた新たな顧客体験価値の開発に着手する。

    子会社のTSIが展開するアパレルブランド「ナノ・ユニバース」の3店舗(ラゾーナ川崎プラザ店・ららぽーとTOKYO-BAY店・ららぽーと横浜店)で「顧客の“タッチ”から始まる店舗体験」の実証実験を始める。

    「顧客の“タッチ”から始まる店舗体験」のイメージ動画

    「顧客の“タッチ”から始まる店舗体験」は、店頭に設置した筐体(きょうたい)に顧客が自身のスマートフォンをタッチすることでチェックイン。タッチした来店者には、「ナノ・ユニバースオンラインストア」およびアプリでの閲覧履歴、お気に入り登録のデータを基に、店頭在庫のあるお気に入り商品の表示、店頭購入できる商品のレコメンドを提供する。

    TSIが展開するアパレルブランド「ナノ・ユニバース」の3店舗で「顧客の“タッチ”から始まる店舗体験」の実証実験を行う
    店頭に設置した筐体

    実店舗でも来店者1人ひとりがパーソナライズ体験を受けることができるようにする。

    実証実験では、以下の内容を実現する。

    • ECでお気に入り登録している商品で、チェックインした店舗に在庫がある商品の表示
    • 過去にECで閲覧していた商品をベースにした、店舗に在庫がある商品のレコメンド
    • チェックインした店舗のベストセラー商品の表示

    チェックイン機能は、今後の実証実験および顧客からのフィードバックでアップデートを行い、新たな機能も実装していく予定。現段階では、実証実験に活用する店舗での顧客行動データは「チェックインしたかどうか」のみとなる。

    実証実験においては、顧客が事前に本実証実験の内容を理解した上でチェックインを行うことができるよう、実証実験を実施する店舗での説明掲示、店舗スタッフから顧客に対する説明を行う。

    TSIが展開するアパレルブランド「ナノ・ユニバース」の3店舗で「顧客の“タッチ”から始まる店舗体験」の実証実験を行う
    実証実験の発想は「オンラインとオフラインのデータをつなぎ「個」を捉える。タッチで店舗での主導権を顧客に」

    今後は、チェックインした顧客のデータを店舗スタッフが見て接客に活用、接客自体の履歴を蓄積・活用することも視野に入れる。また、チェックインによって享受できる体験向上施策や機能もアップデートしていく。「どのようなデータの解析と活用が、顧客体験の向上に還元され得るのか」という観点から、実証実験を進める。

    実証実験の成果を踏まえ、ナノ・ユニバースの他店舗、TSIグループの他ブランドの店舗にも本システムを展開していく予定だ。

    なお、実証実験はCX(顧客体験)プラットフォーム「KARTE(カルテ)」を提供するプレイドと協業する。

    「顧客の“タッチ”から始まる店舗体験」実証実験の概要
    「顧客の“タッチ”から始まる店舗体験」実証実験の概要

    実証実験の狙い

    EC化率は約50%とTSIグループが展開するブランドのなかで高い水準を誇る「ナノ・ユニバース」。実証実験の狙いは、「点ではなく線で顧客体験を捉え、顧客視点で店舗の価値を再定義する」。

    「ナノ・ユニバース」のEC利用者を対象に実施した調査によると、回答者の59%が店舗へ行くきっかけに「Webサイトで見た商品の実物が見たい」をあげている。それを踏まえ、次のように説明する。

    顧客を「個」として、点ではなく顧客接点をつないだ線として捉えられれば、1人ひとりの体験の把握に時間軸をもたらすことが可能。これにより、ある接点のみのコンバージョンの最大化ではなく、ECと店舗をつないで時間軸をもって体験向上を図ることができ、結果として、ロイヤリティとLTV向上をめざすことができる。

    店舗のあり方、その価値が改めて見直されたコロナ禍。商品を手に取り、専門知識をもつスタッフとコミュニケーションできる店舗が重要な顧客接点であることも再認識された。

    本実証実験によって、ショールーミングなどオンラインとオフラインを行き来しながら買い物を楽しむ顧客との関係構築における店舗の価値を再評価し、商品・スタッフ・データというアセットを生かしながら、顧客視点で店舗体験を設計することが可能になる。

    石居 岳
    石居 岳

    広告視聴に応じて寄付

    4 years 10ヶ月 ago

    博報堂DYメディアパートナーズとデジタル・アドバタイジング・コンソーシアムは、グッドループと業務提携して、同社の寄付広告ソリューションを日本で独占提供する。消費者によるビデオ広告の視聴に応じて、広告主は特定の団体へ寄付できる。グッドループのウェブサイトでデモを確認できる。

    Good-Loop
    https://good-loop.com/
    https://demo.good-loop.com/

    動画広告が視聴されると広告主が団体に寄付、博報堂DYMPらが新ソリューション
    https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/news/18/11624/

    「ZOZOTOWN」が「LINEギフト」に出店、LINEを通じてZOZOポイントを贈れる「ZOZOTOWNギフトポイント」をスタート

    4 years 10ヶ月 ago

    ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営するZOZOは11月24日、「LINE」を通じて友だちにプレゼントを贈ることができるサービス「LINEギフト」に新規出店した。

    「ZOZOTOWN」での買い物に使用できる「ZOZOポイント」を、「LINE」のトークを通じて友だちに贈ることができる「ZOZOTOWNギフトポイント」の提供を開始している。

    受け取ったZOZOポイントは、「ZOZOTOWN」が扱う1500以上のショップ、8400以上のブランド、83万点以上の商品のなか使用できる。

    「LINEギフト」は、「LINE」のトークを通じて友だちとギフトを贈り合うことができるコミュニケーションサービス。2021年5月に累計ユーザー数は1500万人を突破した。

    「LINE」を活用した購買体験の提供では、「LINEギフト」とヤフーとの営業連携を開始している。

    Zホールディングスが11月2日に発表した2021年4-9月期(中間期)連結決算によると、2021年7-9月期(第2四半期)における「LINEギフト」の取扱高は、前年同期と比べ84.3%増。「Yahoo!ショッピング」「PayPayモール」出店ストアへの営業強化によって、LINEギフトへの申し込みストア数は1311件(10月27日現在)となっている。

    Zホールディングス LINEギフトについて
    LINEギフトについて(Zホールディングスが公表したIR資料から編集部がキャプチャ)
    Zホールディングス LINEギフトの利用者属性
    LINEギフトの利用者属性(Zホールディングスが公表したIR資料から編集部がキャプチャ)
    瀧川 正実
    瀧川 正実

    ECサイト構築パッケージ「ecbeing」、「LINE STAFF START」を標準オプション対応

    4 years 10ヶ月 ago

    ecbeing(イーシービーイング)は、ECサイト構築パッケージ「ecbeing」の標準オプションとして「LINE STAFF START」に対応したと発表した。ECプラットフォームとしては唯一の標準オプション対応という。

    「LINE STAFF START」は、バニッシュ・スタンダートの提供する店舗販売員のデジタル接客支援ツール「STAFF START」に登録している店舗スタッフのLINE公式アカウント開設を可能にし、LINEを通じたオンライン接客をサポートするツール。

    ecbeing(イーシービーイング)は、ECサイト構築パッケージ「ecbeing」の標準オプションとして「LINE STAFF START」に対応した
    「STAFF START」の利用イメージ

    個人・法人向けアカウントサービス「LINE公式アカウント」を通じて「STAFF START」の機能を活用。商品やコーディネート、キャンペーンなどの情報発信、チャットによるオンライン接客などから、スタッフ個人の売り上げを可視化できるようになる。

    「STAFF START」オプションを導入した「ecbeing」ユーザーは、「LINE STAFF START」の導入に必要となる簡単なタグ登録と疎通テストなどを手軽に実施できるという。​

    ecbeingは、「ecbeing」ユーザーに対するオンライン起点の顧客とのコミュニケーション手段を拡充。リアルへの転換・集客を推進するOMOの取り組みを支援する。

    ecbeingは導入ユーザーに対するOMO施策の加速を支援している
    ecbeingは導入ユーザーに対するOMO施策の加速を支援している

    瀧川 正実
    瀧川 正実

    コロナ禍のデジタル広告への投資、費用対効果はどう変わった?Google、Amazon、iOSアップデートの影響など広告状況まとめ | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

    4 years 10ヶ月 ago
    コロナ禍が消費者の購買行動に影響を与え続けるなか、小売業のマーケティング担当者には、機敏な対応が求められています。米国の2021年第3四半期における広告に関する数値をまとめました

    モバイルショッピングの増加など、コロナ禍が消費者の購買行動に影響を与え続けるなか、小売業のマーケティング担当者には、機敏な対応が求められています。検索広告のクリック単価(CPC)は、Google、Microsoftともに上昇し、前年比41%増となりました。マーケティング担当者は、ソーシャルメディアへの支出見直し、iOS14のアップデートの影響によるインプレッション数減などに対応しています。

    ROIが低下しているデジタル広告

    デジタル空間で競争する企業、オンラインショッピング利用の増加に伴い、Amazon、Google、Microsoftにおける検索広告、ソーシャルメディア広告など、デジタル広告チャネル間での競争が激化しています。そのため、企業はより高い広告料金を支払っているにもかかわらず、ROI(費用対効果)が低くなっています。

    しかし、消費者にアピールするために企業は、広告を出稿しなければなりません。そして、ホリデーシーズンが始まると、トラフィックの少ない広告にも費用を投じなければならないかもしれません。

    マーケティング会社のMerkleが発表したレポート「Digital Marketing Q3 2021」によると、2021年第3四半期(2021年7-9月期)の検索広告費は増加した一方、トラフィックは減少しています。

    Merkleのデジタルマーケティング担当アソシエイトディレクターであるメリッサ・ライリー氏は、2021年第4四半期(2021年10-12月期)に入っても、有料検索のトラフィックの成長率は2020年の水準を上回ることはないと予想しています(検索トラフィック全体の成長率は2020年11月が前年同月比26%、12月は前年同月比6%でした)。

    ライリー氏は、出荷の前倒し、検索広告におけるクリック単価の上昇などの要因が重なり、小売店のトラフィックが減少するだろうと述べています。

    2020年と同じような成長を再び実現するのは難しいと思います。また、2021年のホリデーシーズンは、2020年に比べて人々が店舗に足を運ぶことを望むようになっているため、オンラインのクリック率にも少し影響を与えるでしょう。

    2021年第4四半期おけるEC売上高の伸び率は、2020年第4四半期の異常に高かった水準を超えることはないと思われますが(『Digital Commerce 360』は、2020年11月と12月のオンライン売上高は前年同月比40%増と推定しています)、多くの消費者はオンラインで多くの買い物をする予定です。『Digital Commerce 360』は、2021年11月から12月のEC売上高は初めて2000億ドルを超え、2154億5000万ドルに達すると予測しています。

    検索広告が増加し、クリックあたりのコストも増加

    Merkleのレポートによると、2021年第3四半期の有料検索のクリック単価は、チャネル間の競争が続くなか、前年同期比で41%増加しました。

    Googleの検索広告のトラフィックは同10%減少したにもかかわらず、広告費は同28%増加しています。小売事業者は、競合他社との激しい競争もあり、「少ないトラフィックに対してより多くの広告予算を費やしている」とライリー氏は述べています。

    米国内の広告費、クリック単価の増加について
    米国内の広告費、クリック単価の増加について(Google、Microsoft他、Markelが測定している検索広告を全て含む。出典:Markle社発行「Digital Marketing Q3 2021」)

    検索広告のトラフィックは同10%減ったにもかかわらず、CPCの上昇によってGoogleの広告費は前年同期比28%増加しました。つまり、1クリックあたりのコストが高くなったのです。Merkle社によると、広告主は今年と2020年の異常なトレンドを比較しているため、こうした傾向は予想されていました。

    米国内におけるGoogleの検索連動型広告への支出、クリック数、CPCについて
    米国内におけるGoogleの検索連動型広告への支出、クリック数、CPCについて(出典:Markle社発行「Digital Marketing Q3 2021」)

    夏には小売店の有料検索トラフィックが改善しています。これは、デルタ株の広がりにより新型コロナウイルスの症例が増加したため、消費者がオンラインショッピングに戻った可能性があります。また、一部の小売事業者が在庫不足の可能性を消費者に事前に伝え、10月の出荷を遅らせたため、消費者が早めに夏季休暇の買い物を行った可能性も考えられます。

    旅行会社やBtoBのWebサイトは、検索広告からのトラフィックは2020年に減少したものの、2021年第3四半期は増加しています。

    Google全体の小売向け検索広告費は、前年同期比で11%減少しました。前年同期比27%成長を記録した2020年第3四半期よりも検索広告費は低いものの、小売事業者の有料検索トラフィックは2019年第3四半期よりも13%増加。コロナ禍前の数字と比較して持続的な成長を示しています。

    小売業の検索広告クリック数の伸び
    小売業の検索広告クリック数の伸び(前年同期比。出典:Markle社発行「Digital Marketing Q3 2021」)
    2021年第3四半期における小売事業者、B2B、旅行業者のGoogle広告費、クリック数、CPCの前年同期比
    2021年第3四半期における小売事業者、B2B、旅行業者のGoogle広告費、クリック数、CPCの前年同期比(出典:Markle社発行「Digital Marketing Q3 2021」)
    2021年第2四半期における小売事業者、B2B、旅行業者のGoogle広告費、クリック数、CPCの前年同期比
    2021年第2四半期における小売事業者、B2B、旅行業者のGoogle広告費、クリック数、CPCの前年同期比(出典:Markle社発行「Digital Marketing Q3 2021」)

    Microsoft広告は、2020年第3四半期にトラフィックが異常に増加したため、2021年第3四半期は前年同期比で9%減少し、Google広告と同様の傾向を示しました。ただ、広告費は同28%増、CPCは同41%増で、クリック数は減ったものの、コストは上がったことがわかります。

    マイクロソフトの検索連動型広告への支出、クリック数、CPCの推移
    マイクロソフトの検索連動型広告への支出、クリック数、CPCの推移(出典:Markle社発行「Digital Marketing Q3 2021」)

    Googleのオーガニック検索は減少、2021年第2四半期よりも良好な結果に

    2020年第3四半期は、ほとんどのプラットフォームが大きな成長を遂げました。ただ、2021年第3四半期におけるGoogleのオーガニック検索の訪問数は前年同期比9.7%減。2021年第2四半期と比較すると3%減でした。

    モバイルの訪問数(スマートフォンとタブレットの合算)は、スマートフォンが牽引して4%増加しました。オーガニック検索全体の訪問数(デスクトップ、モバイル、タブレットのすべてのデバイス対象)は同4%減でした。ただ、2021年第2四半期の同9.7%減からは改善しています。

    小売業の全体的な成長は、2020年に比べて遅れていると予想されます。「2020年第4四半期には、前年比成長率がかなり高かったのですが、今回はどうでしょう。個人的には、そのような成長を再び見るのは厳しいと思います」とライリー氏は言います。

    Googleオーガニック検索全体およびモバイルでの訪問数の伸び
    Googleオーガニック検索全体およびモバイルでの訪問数の伸び(出典:Markle社発行「Digital Marketing Q3 2021」)

    2021年はAmazonプライムデーが10月に開催されず、全体的なトラフィックに影響

    Merkleによると、2021年第3四半期におけるAmazonスポンサープロダクト広告のCPCは競争の激化により、2四半期連続で前年同期比43%増となりました。

    ただ、企業の支出は増えたにもかかわらず、広告からのトラフィックは減少しました。スポンサープロダクト広告売上は同46%減少。2021年第3四半期に大きなホリデーイベントがなかったため、6月のAmazonプライムデーから第4四半期のホリデーショッピングシーズンが始まるまでの間、トラフィックに一服感がありました。ライリー氏は、こう言います。

    Amazonプライムデーは、Amazonへのトラフィックだけでなく、小売業全体のトラフィックを高めます。2021年は、10月にそのような重要なイベントがありませんでした。ホリデー向け商品の早期購入者が、“プライムデーがなかったことを補う”ほどの需要をもたらすとは考えていません。10月の小売店のクリック数の減少は、9月と同様かそれよりもわずかに少ない程度だと考えています。

    Amazonスポンサープロダクト広告への支出、クリック数、CPCについて
    Amazonスポンサープロダクト広告への支出、クリック数、CPCについて(出典:Markle社発行「Digital Marketing Q3 2021」)
    Amazonスポンサーブランドへの支出、クリック数、CPCについて
    Amazonスポンサーブランドへの支出、クリック数、CPCについて(出典:Markle社発行「Digital Marketing Q3 2021」)

    広告フォーマット別のAmazonインプレッションの割合は、「スポンサープロダクト」がAmazon検索インプレッションの69%を占めました。「スポンサーブランド」は、1位と大きな差がありますが、28%のインプレッションで、2番目でした。

    「スポンサープロダクト」は、キーワードや商品をターゲットにした、個々の商品を宣伝する広告で、Amazonの検索結果や商品詳細ページに表示されます。

    2021年第3四半期における広告フォーマット別のAmazonインプレッションの割合
    2021年第3四半期における広告フォーマット別のAmazonインプレッションの割合(出典:Markle社発行「Digital Marketing Q3 2021」)
    2021年第2四半期における広告フォーマット別のAmazonインプレッションの割合
    2021年第2四半期における広告フォーマット別のAmazonインプレッションの割合(出典:Markle社発行「Digital Marketing Q3 2021」)
    2021年第1四半期における広告フォーマット別のAmazonインプレッションの割合
    2021年第1四半期における広告フォーマット別のAmazonインプレッションの割合(出典:Markle社発行「Digital Marketing Q3 2021」)

    ソーシャルメディアへの支出が増加傾向に

    ブランドは、バナー、ランディングページ、ポップアップウィンドウなど、画像とテキストで構成される、デジタル広告の最も基本的なフォーマットであるディスプレイ広告、FacebookやInstagramなどのソーシャルプラットフォームに掲載されるソーシャルメディア広告、YouTube、Hulu、Facebookなどのプラットフォームで再生される従来のテレビコマーシャルに似た動画および音声広告を使って出稿しています。

    2021年第3四半期におけるソーシャルメディア広告費のシェアは、前四半期比で20%ポイント増し、42%となりました。

    FacebookとInstagramは、1000インプレッションあたりのコストが高いため、第3四半期に前年同期比で支出が増加しました。ビデオおよびオーディオ広告は24%の増加となりました。

    2021年第3四半期のディスプレイ広告、ペイドソーシャル広告、ビデオ広告の支出シェア
    2021年第3四半期のディスプレイ広告、ペイドソーシャル広告、ビデオ広告の支出シェア(出典:Markle社発行「Digital Marketing Q3 2021」)

    コネクテッドTVメディアに注目する広告主が増えており、今後の拡大の可能性がある分野と見られています。コネクテッドTVメディアとは、インターネットに接続可能なあらゆるTVやスマートデバイスに掲載でき、ケーブルで提供される従来の広告を超えるビデオストリーミングコンテンツにアクセスできる広告のことで、広告主の動画広告支出の26%を占めています。

    Merkleは、2020年のコロナ禍初期の爆発的な成長を経て、このコネクテッドTVメディアのトレンドの成長が続くと予測しています。

    2021年3第3四半期におけるFacebookおよびInstagram広告への支出、インプレッション、CPMについて
    2021年3第3四半期におけるFacebookおよびInstagram広告への支出、インプレッション、CPMについて(出典:Markle社発行「Digital Marketing Q3 2021」)
    2021年2第3四半期におけるFacebookおよびInstagram広告への支出、インプレッション、CPMについて
    2021年2第3四半期におけるFacebookおよびInstagram広告への支出、インプレッション、CPMについて(出典:Markle社発行「Digital Marketing Q3 2021」)

    2021年第3四半期におけるInstagramの1000インプレッションあたりのコスト(CPM)は、2020年以降初めて前年同期比11%増となりました。FacebookのCPMは前年同期比で高止まりし、同46%増加。高額なトラフィックが増えたにもかかわらず、インプレッション数は同15%減、全体の費用の伸びは同24%と減速しました。

    iOS14アップデートの影響

    iOS14のプライバシーアップデートの結果、広告主のターゲティングの枠が小さくなりました。AppleのiOS14アップデートには、App Tracking Transparency(ATT)機能が含まれています。

    このアップデートで、広告のために他社が所有するアプリやWebサイトでユーザーのデータを追跡したり、データブローカーとユーザー情報を共有したりする前に、消費者の許可を得ることが求められます。このアップデートを実施した後、多くのモバイルユーザーがこの機能を拒否したため、デジタルマーケティング担当者は、この機能がなくても対応できるよう、戦略を調整する必要に迫られています。

    たとえば、消費者がFacebookアプリでのトラッキングをオプトアウトした場合、小売事業者は、ターゲットとなる消費者に関する貴重な情報を得られなくなります。その結果、限られたターゲティングの枠の中で競争するために、広告の入札額を高くする必要があるため、コストが上昇します。

    ライリー氏によると、モバイル利用がeコマースを牽引しているわけではありません。消費者はオンラインショッピングを目的として、InstagramやFacebookを閲覧していないのです。

    現在、アプリ経由で行われている商品購入の多くは、衝動買いです。Instagramで友達の写真を見ているうちに、何かの広告が出てきて、その場で買ってしまうのです。

    この記事は今西由加さんが翻訳。世界最大級のEC専門メディア『Digital Commerce 360』(旧『Internet RETAILER』)の記事をネットショップ担当者フォーラムが、天井秀和さん、白川久美さん、中島郁さんの協力を得て、日本向けに編集したものです。

    Digital Commerce 360
    Digital Commerce 360

    博報堂DYHD、アドウェイズと資本提携

    4 years 10ヶ月 ago

    博報堂DYホールディングスが、アドウェイズによる第三者割当増資を受け入れて資本提携。アドウェイズは、博報堂DYメディアパートナーズとは2019年11月に資本業務提携しているが、今回は博報堂DYホールディングスとの資本提携。博報堂DYホールディングスと博報堂DYメディアパートナーズの2社で、アドウェイズの総議決権数の15.42%を所有することになる。

    株式会社博報堂DYホールディングスとの資本提携契約の締結による戦略的パートナーシップの強化及び、第三者割当による新株式の発行及び自己株式の処分に関するお知らせ
    https://www.adways.net/press/adways518.html

    【出展・来場は無料】「ネットショップ強化 EXPO ONLINE」などメーカー・小売・流通関係者向け5業種のオンライン展示会

    4 years 10ヶ月 ago

    DMM.comは2022年1月26日(水)から28日(金)の3日間、メーカー・小売・流通関係者向けに「EC・D2C」「スーパーマーケット」「ホームセンター」「オリジナル商品開発」「容器&包装」をテーマにしたオンライン展示会を行う。

    展示会は、商品開発支援、ECビジネスサポート、容器・包装関連といった企業がオンライン展示会に出展。メーカー・小売・流通関係者とオンライン上で商談できる場を提供する。11月16日から出展・来場登録を開始している。

    「EC・D2C」をテーマにしたオンライン展示会は「ネットショップ強化 EXPO ONLINE」。1月26日(水)10時から、28日(金)18時まで行う。

    「ネットショップ強化 EXPO ONLINE」について

    サイト構築、販売戦略、決済、顧客対応などEC事業をサポートする企業が出展の対象。出典する企業は出展料無料でリードを獲得、商談の機会を得ることができる。来場者は最新動向の把握、ベンダー企業と商談などを行うことが可能。

    ネットショップ強化 EXPO ONLINEの概要

    その他テーマのオンライン展示会の概要は次の通り。

    スーパーマーケット EXPO ONLINE

    食品メーカーだけでなく、バックヤード設備のパッケージやPB商品の開発支援などスーパーマーケットビジネスを支える企業が集まるオンライン展示会。

    ホームセンター&DIY EXPO ONLINE

    ホームセンター、DIYグッズ専門店などに向けて、さまざまな商材が全国から集まるオンライン展示会。

    オリジナル商品開発 EXPO ONLINE

    食品と飲料をメインにオリジナル商品開発を支援する企業が集結するオンライン展示会。

    容器&包装 EXPO ONLINE

    段ボールや紙器などの紙製資材、ペットボトルや食品トレーなどのプラスチック製の包装資材、環境に配慮した素材、デザイン・パッケージなど日本の容器・包装に関連する企業が集まるオンライン展示会。

    瀧川 正実
    瀧川 正実

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