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オイシックス・ラ・大地の物流センターで起きたトラブルの売上損失は15億円。発生理由とその後のリカバリー

4 years 1ヶ月 ago

オイシックス・ラ・大地は、2022年1月に発生した物流センターでの出荷トラブルによる2022年3月期への影響について、売上高で約15億円の減少、利益で約15億~20億円の損失になるとの見通しを明らかにした。

物流センターでのトラブルそのもので約5億円の減収、利益への影響は約6億~8億円の損失。このほか商品廃棄に伴う利益への影響が約2億~3億円と想定している。

このほか、リカバリー期間のコスト・機会損失で売上高が約3億円の減少、利益への影響が約5億~7億円。さらにプロモーションの停止に伴う影響が売上高で約7億円の減少、利益で約2億円の損失を見込んでいる。

2022年1月に発生したオイシックス・ラ・大地の物流センターでの出荷トラブル
業績に与えるトラブルの影響(オイラ大地のIR資料から編集部がキャプチャ)

物流センターのトラブルに対するリカバリープランとしては、すでに2022年1月中に遅延のない出荷体制を構築。今後、①お届けの量の拡充②お届けの質の改善③恒常的なコスト削減――という3つのステップでリカバリーを図る。

量の拡充では、新物流センターでの生産性向上、サテライト・冷凍ステーションの出荷数を増やし、2022年2月中に出荷量キャパシティの増強を完了する。

質の改善では、制限していた販売アイテム数を段階的に拡張。停止していたアライアンス広告も再開し、2022年3月期中に注文・お届けの質をトラブル前の水準まで戻す。

恒常的なコスト削減は、当初予定していた新物流センターでのコスト低減を図っていくほか、フードレスキューセンターは当初より1か月遅れの5月から、旧物流センターからの移行を実行。来期(2023年3月期)上半期(2022年9月中)までには、当初予定していたコスト削減水準までのリカバリーを図る。

2022年1月に発生したオイシックス・ラ・大地の物流センターでの出荷トラブル
リカバリーについて(オイラ大地のIR資料から編集部がキャプチャ)

オイシックス・ラ・大地は当初、年成長率約20%で推移している食品宅配サービス「Oisix」の成長を見据え、出荷キャパシティの拡張と出荷業務のコスト削減を目的に、新物流センターである新海老名ステーションへの移転を決定した。

当初計画では2024年ごろの移転を予定していたが、新型コロナウイルスによる宅配需要の伸長に対応するため、約2年前倒しでの移転を実行。2022年1月16~17日に、全出荷を新海老名ステーションに移管する移転作業を敢行した。

しかし、全出荷移管の当日、最初の工程である入荷において、納品時間の遅れなどが発生しオペレーションが混乱。後続する倉庫入れ作業や在庫確認が停滞し、商品が棚に補充しきれなくて高精度な新しい物流ラインが稼働せず、商品を配達できない状況が発生していた。

2022年1月に発生したオイシックス・ラ・大地の物流センターでの出荷トラブル
トラブルの原因(オイラ大地のIR資料から編集部がキャプチャ)

 

石居 岳
石居 岳

真空パック活用で食品卸業・飲食店のEC化を支援。GMOペパボとTOSEIが業務提携契約を締結

4 years 1ヶ月 ago

GMOペパボは業務用真空包装機メーカーTOSEI(トーセイ)と、食品卸業・飲食店のEC化推進を目的として業務提携契約を締結した。

コロナ影響を受ける食品卸業・飲食店のEC化を推進

今回の業務提携契約に基づき、GMOペパポが運営するネットショップ作成サービス「カラーミーショップ」とTOSEIは、食品卸業・飲食店に対して真空包装機の導入とネットショップを活用した販路拡大を支援、推進する。

また、ネットショップの作成、運営や、ネットショップで食品を真空パックし販売する方法に関するセミナーを共同で実施する。また、食品卸業・飲食店のEC化を推進するための施策などを検討する予定。

GMOペパボ カラーミーショップ TOSEI 業務提携契約を締結
GMOペパボと業務用真空包装機メーカーTOSEIが業務提携契約を締結

業務提携契約における取り組みの第一弾として、食品卸業者・飲食店を対象としたオンラインセミナーを2月21日(月)に実施する。セミナーの概要は次の通り。

  • セミナー名:【食品事業者必見!】食品のネットショップ開店セミナー
  • 日時:2022年2月21日(月)14:30~16:00
  • 内容:【1部】 EC化の重要性 食品業界のEC化状況やネットショップに関する基本情報
       【2部】 ネットショップで食品を真空パックし販売するための手段 TOSEI真空包  装機を使った食品のパッケージ方法
  • 定員:100人
  • 受講料:無料
  • 申込みURL:https://www.tosei-corporation.co.jp/contacts/onlineshop_opened/
  • 詳細URL:https://shop-pro.jp/news/20220221_seminar/

「カラーミーショップ」のYouTubeチャンネルにおいて、ネットショップ運営者、ネットショップ利用検討者に向けた真空パックの導入、活用方法を紹介する動画を公開している。

藤田遥
藤田遥

Shopee Japanが日本越境サービスへの新規出店条件を緩和。最低商品数を5商品に変更

4 years 1ヶ月 ago

東南アジア・台湾で最大規模のEコマースプラットフォーム「Shopee(ショッピー)」の日本法人であるショッピージャパンは、日本企業向け越境ECサービスの新規出店条件の1つである最低出品商品数を、従来の10品から5品に引き下げた。

条件緩和で新規出店のハードルを下げる

最低出品商品数の引き下げで、「Shopee」に出店するハードルを軽減した。商品の種類が限られている小規模ビジネスを運営する事業者、東南アジア・台湾市場で日本商品のテストマーケティングを実施したいと考えている事業者など、幅広い事業者に新たな可能性が広がるという。

ショッピージャパンには、商品数が10点未満でも「Shopee」での販売を希望する企業から多くの要望が寄せられていた。

今回の条件緩和で、「Shopee」への新規出店要件は次の通りとなる。

  1. 最低5商品の出品:アカウント申請から30日以内に、5商品ページ以上出品する
  2. 日本から発送:現地の倉庫からではなく、日本から現地の購入者へ直送する
  3. 48時間以内に発送:受注から48時間以内に商品を発送する(台湾のみ72時間以内)。プレオーダーの設定で最大10営業日まで延長可能
  4. 英語でのカスタマー対応:台湾以外のアカウントでは、購入者への対応は基本的に英語で行う。台湾のみ繁体字中国語での対応となる。(日本語のガイド・セラー向けサポート体制あり)

Eコマースプラットフォーム「Shopee」とは

「Shopee」は東南アジア・台湾で最大規模のEコマースプラットフォーム。簡単な支払い、物流サービスを基盤とした幅広い商品の品ぞろえ、各市場に向けてローカライズしたエンターテイメント機能(ライブストリーミング、ゲーム、SNS機能)などが人気を下支えしている。

Shopee ショッピー 越境EC
日本から東南アジア・台湾に商品を販売できる「Shopee」(画像は「Shopee」サイトからキャプチャ)
藤田遥
藤田遥

ECモール出店者は知っておきたい「取引デジタルプラットフォーム消費者保護法」の基礎&EC事業者への影響とは | E-Commerce Magazine Powered by futureshop

4 years 1ヶ月 ago
2021年5月に施行された「取引デジタルプラットフォーム消費者保護法」はどのようなものなのでしょうか? EC事業者への影響などとあわせて解説します

EC事業者に影響する法律の動向について、一般社団法人ECネットワーク理事の沢田登志子氏に寄稿していただく本連載。今回のテーマは、2021年5月に公布された「取引デジタルプラットフォームを利用する消費者の保護に関する法律(取引デジタルプラットフォーム消費者保護法)」です。法律の概要や、モール出店者への影響などについて解説していただきました。

知っておきたいEC関連法 取引デジタルプラットフォーム消費者保護法

こんにちは。ECネットワークです。今回は、2021年5月に公布された消費者庁所管の新法「取引デジタルプラットフォームを利用する消費者の保護に関する法律」(以下「取引デジタルプラットフォーム消費者保護法」)についてご紹介します。

対象はB2Cモール

「取引デジタルプラットフォーム消費者保護法」の規制対象は「取引デジタルプラットフォーム提供者」です。「取引デジタルプラットフォーム」とは、「コンピュータ画面上で消費者が通信販売の申込みができる機能を、販売業者等に有償で提供するもの」を指しています。

これだけ見るとカートやEC構築サービスなども対象になりそうですが、第2条第1項(定義)では、「販売者向けと消費者向けの両方の顔を持つプラットフォーム」という意味の限定が付されています。販売者のみに向けたサービスは、この法律の対象外と考えられます。

「販売業者等」という言葉からわかるように、基本的にはB2Cのモールが対象です。楽天市場、Amazonマーケットプレイス、Yahoo!ショッピングなどが代表ですが、規模は問わず、産地直送の生鮮品など特定分野に特化したものを含め、すべてのECモールが対象とされています。

オークションやフリマはストア出店が対象です。C2Cは対象外なのですが、いわゆる「隠れB」(事業者であることを隠して個人として出品する者)が存在する場合は対象になり得るということで、C2Cのマーケットプレイスを運営する事業者は、やや判断に悩むことになりそうです。

「販売業者等」には、物販のECだけでなく、役務(サービス)の提供者も含まれます。スキルシェアのプラットフォームなども対象になるということです。

法の目的は消費者保護です。ECモールの出店者には特定商取引法で連絡先の表示義務が課されていますが、モール上に表示された住所が虚偽であったケースや、モール上で安全性に問題のある商品が販売されていることなどが検討のきっかけとなりました。

あくまでプラットフォームを対象とする法律であり、ネットショップへの直接の規制ではないので、特定商取引法や個人情報保護法に比べれば、影響は限定的と思われます。

出店審査が厳しくなったり、出店後の監視が強化され、問題のある商品や広告に対するペナルティが重くなったり、といったリスクは多少高くなるかもしれませんが、法令や規約を遵守して適正な販売を行っていれば、もちろん何も心配することはないと思います。

3つの措置をとる努力義務

「販売業者等」には小規模な販売事業者なども含まれるため、規制自体は厳しいものではありません。プラットフォームに課される義務は、以下3点の「措置を講ずること」(第3条第1項)、そして、それら措置の「概要を開示すること」(同条第2項)です。いずれも努力義務で、罰則などはありません

1.消費者が販売業者等と円滑に連絡できるようにする措置

販売業者等の連絡先の表示の徹底連絡手段が機能していることの確認消費者からの情報提供受付などが想定されています。

2.販売条件等の表示に関し消費者から苦情を受けた場合に調査等を実施

消費者からの苦情を受け付け、メーカーやブランドオーナー、関係省庁などに照会し、不適正な表示と判断される場合は、状況に応じて販売業者等に対し比例的な制裁(不適正な表示が発生した状況やその程度に応じ、改善要請や出店停止など段階的な措置)を行うことなどが想定されています。

3.販売業者等に対し、必要に応じて身元確認のための情報提供を求めること

販売業者等のアカウント登録時に、登記事項証明書など公的書類の提出を求めること銀行口座名義との一致を確認することなどが想定されています。

これらの措置については、各プラットフォームがそれぞれ創意工夫して実施することが期待され、「こうでなければならない」というものはありません。同条第3項に基づき消費者庁が定める「指針」のなかで、ベストプラクティスとして上記のような具体的な取組例が示される予定です。

概要の開示方法は、内閣府令に委ねられています。各プラットフォームのサービスサイトに記載する前提ですが、業界団体などのサイトで比較可能な形で開示されていれば、そこにリンクする形も認められます。

消費者庁による出品停止の要請

第4条第1項は、「問題のありそうな商品」が出品されている場合に、消費者庁がプラットフォームに対し、その商品の出品削除等を要請できるという規定です。

商品の安全性や性能に関わる重要な事項について、著しく事実と異なる表示、または有利誤認や優良誤認にあたる表示があると、この規定の対象となります。

各商品の表示についての責任は一義的には販売者などにあり、是正指示などは販売業者等に対して行われるのが基本ですが、特定商取引法に基づく表示が虚偽であるなど販売業者等の所在が明らかでないといった場合に、この規定が発動されます。

プラットフォームから販売業者等への連絡がつく状態であれば、実務上は、問答無用で削除するのではなく段階的な対応が行われると思います。ただ法律上は、プラットフォームが消費者庁の要請を受けて出品削除などの措置をとり、その結果、販売業者等に損害が発生したとしても、プラットフォームは賠償の責任を負わないと明記されています(同条第3項)。

販売業者等の情報の開示請求

第5条第1項には、消費者の権利が定められています。プラットフォームに対し、一定の場合に、販売業者等に関する情報の開示を請求できるというものです。

一定の場合とは、消費者が販売業者等に金銭的な債権を有している場合です。その債権を行使するために必要な場合に限られ、販売業者等の信用を毀損するためなど不正な目的の場合には認められません。

債権が少額な場合は除かれます。いくら以上とするか、販売業者等の名称や住所以外にどんな情報を開示するかなど、詳細は内閣府令に委ねられています。

B2Cの場合は基本的に連絡先の表示がされているので、消費者が債権行使に必要な情報が足りないということはあまり想定されないと思います。しかしC2Cプラットフォームを使い個人で販売している者については、どのような要件を満たせばB(販売業者等)にあたり、この法律の開示請求の対象となるか、という点も大きな論点です。これについては、別途、ガイドラインの策定が検討されています。

官民協議会

第6条で、行政機関、プラットフォーム事業者の団体、消費者団体など関係機関による協議会を組織すると規定されています。

法律の施行日は未定(2022年5月目処)ですが、2021年11月、消費者庁を事務局として「取引デジタルプラットフォーム官民協議会準備会」という会議体が設置され、既に3回、オンラインで会合が開催されました。

内閣府令の案、法定指針の案、販売業者等の考え方などについて議論が行われています。協議会の配布資料は、下記消費者庁サイトで確認できます。

取引デジタルプラットフォーム官民協議会準備会

官民協議会での検討をベースとし、内閣府令案と法定指針案の意見募集が行われています。受付期限は2022年1月17日です。

取引デジタルプラットフォームを利用する消費者の利益の保護に関する法律施行令(案)等に関する意見募集について

本稿はTradeSafeのウェブサイトに掲載されたコラム「知っておきたいEC関連法 その4.取引デジタルプラットフォーム消費者保護法」を転載したものです。見出し、画像、外部サイトのURL表記はE-Commerce Magazine編集部が編集しています。

この記事はフューチャーショップのオウンドメディア『E-Commerce Magazine』の記事を、ネットショップ担当者フォーラム用に再編集したものです。

E-Commerce Magazine
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ワークマン、コーセー、シップスなどが行うデジタル接客とは?ビジュアルコンテンツマーケティングの実践例

4 years 1ヶ月 ago
ビジュアルマーケティングプラットフォームを展開するvisumo(ビジュモ)の井上純取締役が、ワークマン、コーセー、シップスなどが実践するビジュアルコンテンツマーケティングを解説
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ネット通販が一般的な買い物手段として定着した今、商品を探して選ぶ消費者の行動もガラリと変わってきた。従来はGoogle検索と、テキストや画像による商品説明が用いられていた消費および販促行動が、現在ではSNSを活用した検索や、検索結果に画像が多用されていることに加え、動画閲覧といったビジュアル中心の商品訴求が台頭してきた。コロナ禍によって消費行動がいっそう変化した今、小売・EC事業者にとっての有効な販促とは何か――。変化に対応しながら実績を上げる小売・EC事業者の事例を、ビジュアルマーケティングプラットフォームを展開するvisumo(ビジュモ)の井上純取締役が解説する。

ビジュアルマーケティングプラットフォームを展開するvisumo(ビジュモ)の井上純取締役

消費行動の変化に伴い増すビジュアル検索の重要度

たとえば、ウィンドウショッピングをしているときにはビジュアル情報が商品への興味関心がわく起点となり、実際に購入しようと思ったときにスペックやレビュー、ショッピングガイドなどのテキスト情報を確認していると思う。何か面白い商品・サービスがないかと探している段階ではビジュアル情報が見られ、購入直前ではテキスト情報が見られているように、タイミングによってアテンションを高める情報は異なるが、昨今ではこのビジュアル起点でアテンションを引くことの重要性が増している。(井上氏)

商品・サービスを漠然と探している段階で消費者のアテンションを引くのはビジュアル情報
商品・サービスを漠然と探している段階で消費者のアテンションを引くのはビジュアル情報

昨今の消費行動の多様化を踏まえ、井上氏はこのようにビジュアルマーケティングの重要性を説明する。

Googleの調査によると、ネット通販をする消費者の5割が、商品購入の意思決定にビジュアル情報が役に立つと回答した。実店舗のウィンドウショッピングに限らず、ネット上でもビジュアル情報が購買に大きく影響していることがわかる。

Googleでは画像検索以外の検索オプションメニューでも画像が多く掲載されている
Googleでは画像検索以外の検索オプションメニューでも画像が多く掲載されている

ビジュアル情報の重要性が増したことでGoogle検索エンジンの検索結果も変化した。「ナイキ スニーカー」で検索した場合に、以前はテキスト情報だけが検索結果に表示されていたリスティング広告までもが画像付きで表示されるようになったほか、Googleショッピングも同様の設計へと移行している。

テキスト検索をする“ググる”という行為は、「検索結果の1ページ目が最も見られやすい」という消費者行動のもと、公式販売サイトなどSEOが有効に働いているコンテンツが上位表示される仕組みになっている。その一方で、SNS上で画像やそれにひも付くタグ情報などから検索する“タグる”(ハッシュタグ検索)という行為も行われるようになった

テキスト検索をする“ググる”に加え、“タグる”という行為が台頭
テキスト検索をする“ググる”に加え、“タグる”という行為が台頭

SNSごとに独自のアルゴリズムがあるため、ハッシュタグ検索をしても人気のコンテンツが優先的に表示される状況もあるだろうが、“ググる”との大きな違いは、検索したときに最新のコンテンツが上位表示されるリアルタイム性にある。情報の鮮度を求める消費者層は特に“タグる”という行為が多くなると考えられる。

訪問したいサイトや知りたい情報などの目的が決まっている場合には“ググる”方が早く、目的がぼんやりとしている中で情報をインプットしたい場合には“タグる”――といった消費行動が広がっているため、「消費者の目的に合わせてどう辿って来させるか、“ググる”と“タグる”をうまく使い分けて導線設計をする必要がある」(井上氏)と話す。

visumo 取締役 井上純氏
visumo 取締役 井上純氏

ECサイトのコンテンツも変革期に

ビジュアルの重要性が増し、企業の取り組みも変わりつつある。「ECサイトのコンテンツの在り方」もその1つだ。

従来からのECサイトは上部に大きなバナーを置き、その下のトピックス、新商品、レコメンドなどの項目には白抜きの商品画像を置いていくといった構成が一般的だった。しかし最近では、InstagramなどSNSで投稿されている“映える”画像やコンテンツを置き、消費者の目を引こうとする企業が増えている

「visumo」の導入企業でも、“映える”画像を置くコーナーを設けて導線を追加したことで、ページビュー(PV)が5~10%アップしたという事例も出てきている。ECサイトの中でも、消費者は面白そうなコンテンツから商品にたどり着くことがデータからもわかった。(井上氏)

ECサイト上に“映える”コンテンツを置き、消費者の目を引く取り組みは広がっている
ECサイト上に“映える”コンテンツを置き、消費者の目を引く取り組みは広がっている

“映える”コンテンツを増やす上で、顧客が撮影した写真を使用することも有効な手段となるが、コロナ禍によってオフラインでの顧客接点は減ってしまった。この対策として、デジタルチャネルでいかに消費者とつながるかと試行錯誤する企業が増えたという。

SNSで消費者に向けて質問や問い掛けを積極的に行い双方向のやり取りをすることで、今までは実店舗でしかつながれなかった消費者との接点をデジタル上で持ち、マーケティングデータを増やす取り組みが活発化している

消費者がSNSに投稿した画像をECサイトなどで利用する際は、著作権者となる投稿者の許諾が必要になるが、これも接点を作る良いきっかけとなる。たとえば、投稿者に対して「画像を使用させてください」と依頼し、その投稿者から「ぜひ使ってください」といった返答がもらえれば、そこからコミュニケーションが生まれる上、“映える”コンテンツの増加にもつながるからだ。

ビジュアルの重要性が増し、企業のSNS活用に対する体制にも変化が現れてきているという。

visumoが実施した調査によると、SNSに3人以上が関わる体制を作って運用する企業が多数を占めていた。SNS運用専門の部門を立ち上げた企業もある。もちろん、これは企業規模にもよるため、専任を置かずにSNSを運用しているケースもあるが、このコロナ禍で企業にとってのSNSの役割と、SNSに対する企業の姿勢が大きく変わってきたと感じている。(井上氏)

ワークマン、シップス、コーセーが手がけるビジュアルマーケティング

ここから、ビジュアルマーケティングツール「visumo」を導入してビジュアルマーケティングを上手に活用している企業の事例を紹介する。

ワークマンの事例

Instagramに投稿した自社ブランド「#ワークマン」「#ワークマン女子」「#ワークマンプラス」のコンテンツを、ECサイトに「workmanフォト」として掲載しているワークマン。アンバサダーマーケティングに力を入れており、公式アカウントによる高品質な投稿のほか、ユーザー、アンバサダーの投稿写真を集約して掲載している。

掲載の許諾を取る際に「身長や着用サイズを教えてください」と問いかけるなど、ほかの消費者が画像を見たときに購買を後押しするような有効な情報を引き出して、コンテンツの充実化を図っている。

文章の評価が10個あるより、1枚の画の方がよほど真実味を帯びていて高い価値がある。商品の良さやライフスタイルの中での着こなしが伝えられるため、この取り組みを推進している」。ワークマンの土屋哲雄専務はこのようなお考えのもと、ECサイトでビジュアルマーケティングを展開されている。(井上氏)

ワークマンはECサイト上にユーザーやアンバサダーの画像を取り集めたLP「workmanフォト」を設置
ワークマンはECサイト上にユーザーやアンバサダーの画像を取り集めたLP「workmanフォト」を設置

「workmanフォト」は、「ワークマン女子」「ワークウェア」「アウトドア」「ライダー」「釣り」というジャンルで投稿されたコンテンツを集約したLP(ランディングページ)を用意している。

複数のLPを用意している場合、一般的には更新作業(投稿された写真の使用許諾、埋め込み作業など)にかかる時間とリソースが必要となる。

その点「visumo」には、「#ワークマン」「#ワークマン女子」「#ワークマンプラス」などでタグ付けされたInstagram上の投稿を効率的に収集(投稿者の許諾を得る工程を含む)、掲載、販促コンテンツにつなげる機能を搭載。各キーワードのLPは、都度更新作業をすることなく、自動的に更新されている。

各LPにはInstagramで投稿されていた最新の写真や動画が掲載される。リピーターにとっては新しい商品の発見につながり、初めて訪問した消費者にとってもさまざまな商品を深く知ることができる。Instagramの写真や動画をECサイトに掲載するだけではなく、手間とリソースをかけることなくLPを更新できることも「visumo」の特徴となっている。(井上氏)

SHIPSの事例

衣類や小物などのセレクトショップ「SHIPS」を展開するシップスは、ライブコマース「SHIPS SHOPPING TV」、YouTubeで展開する「SHIPS Channel」、Instagramの「IGTV」(長尺動画投稿・共有サービス)など6チャンネルで動画を配信している。

ユーザー属性や目的などに合わせて、展開するメディアごとにさまざまな動画を制作しているという。

SHIPSは顧客の目的やニーズに合わせて複数のチャンネルで動画を配信
SHIPSは顧客の目的やニーズに合わせて複数のチャンネルで動画を配信

シップスではこれらの動画を自社ECサイトでアーカイブ化して掲載。ライブコマースは専用コーナーに集約、商品関連の動画は商品詳細ページに掲載し、動画コンテンツを通じた接客に活用している

ECサイトへの動画掲載は、「visumo」に搭載されている、Instagramに投稿された写真や動画、IGTVを掲載する機能を活用。掲載した写真や動画経由のPV数、売上データを分析できる「visumo」を使い、次のアクションを検討している。また、動画で紹介している商品を動画の下にひも付けて表示したり、長尺の動画には目次を付けてユーザーが見たい箇所をピンポイントで再生できるようにするなど、視聴体験を高めるための「visumo」の機能を存分に活用している。

自社ECサイトでの動画活用の効果

EC事業者が動画活用を進める背景について「SNSマーケティングでアテンションを取りたい。より多くのアテンションを取るために動画を活用しようとしている」と井上氏は説明する。

MMD研究所の調査(2019年版:スマートフォン利用者実態調査)によると、若年層のスマホ利用時間は1日3~4時間。その内の約50%は「SNS」「動画」に関するアプリという。

Z世代などに対して、マスに変わる新しいアプローチ方法として動画配信チャンネルが注目されている。ただ、「コンバージョンさせる」「アテンションを取る」といった目的だけに動画を活用するのは“もったいない”。今は接客動画などさまざまなタイプの動画を作る企業が増えている。(井上氏)

商品説明に関する接客動画もSNSでコンバージョンを獲得するために活用するだけではなく、自社で運営するオウンドメディアで活用しようという流れが主流になってきているようだ。

SNSで配信した動画を自社ECサイトなどオウンドメディアで再利用する意義は大きい
SNSで配信した動画を自社ECサイトなどオウンドメディアで再利用する意義は大きい

たとえばInstagramで50万人のフォロワーがいても、SNSでリーチできない層も多くいるであろうことを考慮すると、その数倍のユーザーを持てるポテンシャルが見込まれる。「Instagramライブで流した動画は、もっと他の人に見てもらわなければもったいない」と井上氏。続けてこう言う。

Instagramライブの費用対効果を問われた時に、経営サイドに対して数字(売上高)で納得してもらうのはなかなか厳しい。その動画を自社ECサイトなどで活用すれば、さらに多くの人たちに見てもらえる。売上貢献や視聴に関するKPIなど各種数値を経営側に見せることができるので、より動画制作に力を入れるための体制作りへの投資がしやすくなるのではないか。(井上氏)

また、自社ECサイトに動画を活用すると、総合的にSEO効果があると井上氏は言う。

自社ECサイトに動画があると、ユーザーの滞在時間が増え、回遊性も上がりやすくなるユーザーがサイトに滞在する良質なサイトと検索エンジンに評価され、総合的にSEOの効果があると言える。(井上氏)

コーセーの事例

コーセーでは「visumo video」を活用し、新しいコンテンツ展開を進めている。コロナ禍により以前のような店舗接客が難しくなり、Webの接客力を向上させる取り組みに力を入れているようだ。

店舗スタッフが行っているIGTVなどのライブショッピング動画をECサイトでアーカイブ配信し、Instagram以外でも動画を露出することで、幅広いユーザーへ動画コンテンツを届けて購入の機会損失を防いでいる。また、店舗スタッフのスマートフォンから本部が簡単にビジュアル素材を収集できる「visumo」の機能を使い、掲載までのフローが効率的に行われている。

動画の尺は約30分。スキップ再生できる「visumo」の目次・チャプター機能で、ユーザーに無駄のない視聴体験を提供している。また、動画を見ながら紹介している商品のページも同時に確認することが可能。商品を購入したい場合は、同じ画面内に表示されている商品画像をクリックすると商品ページへ遷移できる。これは、動画の視聴中に商品ページへ移動しても動画を表示し続ける「visumo」のピクチャーinピクチャー機能を活用することで実現できる仕組みとなっている。ユーザーは遷移した先のページからいつでも動画に戻ることができ、続きから視聴できる。

「visumo」には、動画への目次追加や、ピクチャーinピクチャー機能など、動画視聴の体験に合わせた機能を搭載している。ピクチャーinピクチャー機能は商品詳細ページを見て購入に至らなかった場合も、動画に戻れば他のアイテムへ移動可能なので、回遊性のアップも期待できる。(井上氏)

ビジュアルマーケティングを手軽に始める方法

井上氏は動画の重要性と、取り組む企業事例を踏まえて、商品詳細ページを充実化すべきと訴える。

ネット通販専業などダイレクトマーケティング実施企業やD2C企業などは販売がネット上に限られるため、これまでも商品詳細ページを中心としたECサイトの充実化に取り組んできた。

一方、主要販路がネット以外にあり、オフラインでの顧客接点が豊富なメーカーEC、SPAブランド、小売業の商品詳細ページの情報量は、決して多いとは言えないと井上氏は指摘する。

ネットショッピングは買い物手段として一般的になった今、EC実施企業にとって「商品詳細ページの充実は必要不可欠」(井上氏)。接客コメント、スタイリング、動画、UGCのほか、さまざまなブランドが従来から取り組んでいる特集、ブログ、レビューなども「商品詳細ページに並べて、接客力を高めることが必要だ」だと井上氏は強調する。

小売業であれば、店舗スタッフの接客ノウハウを商品紹介のコンテンツに反映しサイトを盛り上げる。たとえば、商品詳細ページに動画を差し込めば、実店舗に足を運んで店舗スタッフに「この商品のどこが特徴ですか?」と聞いたような接客を受けることができる。「visumo」のようなツールを使えば、そういった施策が簡単に利用できるようになる。(井上氏)

ビジュアルマーケティングツール「visumo」とは

「visumo」は、ブランディングや商品訴求を強化するビジュアルデータを一元管理できるビジュアルマーケティングプラットフォームで、サービス開始から4年で導入社数450社を超えた。主に4つの機能が用意されている。

「visumo」の提供する主な4つの機能
「visumo」の提供する主な4つの機能
  1. visumo social
    Instagram上の写真や動画をECサイト、オウンドメディアに活用できる機能。コンテンツ充実だけではなく、コロナ禍では、SNS経由の顧客接点の創出、アンバサダーマーケティングの促進といった施策での活用事例が増えた。
  2. visumo video
    YouTubeやIGTVなどで活用している動画データを、最適な容量に圧縮。自社サイトやオウンドメディアなどでストリーミング配信できる機能。前述した目次チャプター、ピクチャーinピクチャーといった機能がある。
  3. visumo snap
    アンバサダーやスタッフが投稿できる機能。アンバサダーやスタッフが撮影したコンテンツをECサイトに投稿できる。スマホから簡単に投稿可能。
  4. visumo comment
    スタッフやアンバサダーの撮影コンテンツ、接客コメントなどがECサイトに掲載できる機能。スマホから簡単に投稿できる。

「visumo」を導入すれば、商品1つひとつの良さを接客コメントや動画、画像などを用いてオウンドメディアやECサイトに掲載できるようになる。しかも、ノーコードで手軽に実現できるため、企業のDX推進の観点からも広く活用が進んでいる。(井上氏)

「visumo」を活用すれば、“簡単”にコンテンツ運用ができるようになる
「visumo」を活用すれば、“簡単”にコンテンツ運用ができるようになる

良質な顧客体験を提供するために、ECサイトでの適切な情報提供の重要度はさらに増していくであろう。ECサイトを運営する事業者は、「デジタルチャネルで情報を充実させる必要があり、そのためにはEC部門だけでは完結できないコンテンツ作りが必要になる」と井上氏は指摘する。

実店舗でスマートフォンからECサイトを見る行為は一般的に行われているほか、今後はオフラインのテクノロジーも進化していくと考えられる。そのなかで、活用できるコンテンツをしっかりと用意しておき、運用できる体制を整えておく必要は大きいという。

  • ECサイトはただ商品を売るだけでの場所ではない
  • 消費者にとって商品を知るための大事な場所
  • スタッフにとって、接客知識を知る大事な場所

ECサイトにはこのような価値がある“場”だと井上氏は強調。続けて「『visumo』はテクノロジーを通じてECビジネスを手がける企業の、組織全体でコンテンツを創るDX推進のサポートができる」と訴えている。

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朝比美帆

「ABEMA」がコネクテッドTV広告計測に対応

4 years 1ヶ月 ago

サイバーエージェントの「ABEMA」が、adjustのモバイルマーケティング分析プラットフォーム「Adjust」と連携し、コネクテッドテレビの広告からのモバイルアプリのインストールをクロスデバイスで計測する「コネクテッドTV広告計測」に対応。adjust「コネクテッドTV広告計測」とメディアが直接連携するのは、国内初。

AdjustとABEMA、日本でコネクテッドTV・OTT市場初となるパートナー連携を開始
https://www.adjust.com/ja/blog/adjust-abema-partnership-ctv-measurement-in-japan/

adjust「コネクテッドTV広告計測」は次の通り。

AdjustがモバイルアプリのためのコネクテッドTV広告計測を開始
https://www.adjust.com/ja/blog/connected-tv-ad-to-mobile-measurement/

noreply@blogger.com (Kenji)

【無料ダウンロード】「2022年 SEOガイド決定版」を翻訳・リリースしました

4 years 1ヶ月 ago

こんにちは、SEO Japan編集部です。 例年、SEO Japan編集部では、BacklinkoによるSEOガイドを翻訳し、ホワイトペーパーとしてリリースしております。(2020年 SEOガイド決定版、2021年 SE … 続きを読む

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楽天の国内EC流通総額は5兆円で伸び率は約10%増【2021年度の実績まとめ】 | 大手ECモールの業績&取り組み&戦略まとめ

4 years 1ヶ月 ago
楽天グループの三木谷浩史会長兼社長は「新春カンファレンス」で、「成長速度はどんどん加速している。2030年を待たずに国内EC流通総額10兆円を実現できるのではないか」と話している

楽天グループの2021年度(2021年1~12月期)国内EC流通総額は前期比10.4%増の5兆118億円だった。「楽天市場」を中心に2021年度における国内ECの状況をまとめた。

クロスユースユーザー増加が流通総額拡大に貢献

国内EC流通総額は「楽天市場」の流通総額に加え、ブックス、ブックスネットワーク、Kobo(国内)、ゴルフ、ファッション、ドリームビジネス、ビューティ、デリバリー、Rakuten24などの日用品直販、オートビジネス、ラクマ、Rebates、楽天西友ネットスーパー、クロスボーダートレーディングなどの流通額を合算した数値。

2021年10~12月期に、ブックスネットワーク、クロスボーダートレーディング、Kobo(国内)を国内EC流通総額に追加したため、2020年度の数値を遡及修正している。

国内ECの流通総額推移(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

2021年度の国内EC流通総額の四半期ベースの推移

  • 2021年10~12月期(第4四半期) 前年同期比4.7%増の1兆5022億円
  • 2021年7~9月期(第3四半期) 前年同期比7.0%増の1兆1941億円
  • 2021年4~6月期(第2四半期) 前年同期比11.2%増の1兆1710億円
  • 2021年1~3月期(第1四半期) 前年同期比22.1%増の1兆1445億円

ショッピングEC流通総額(「楽天市場」、ファッション、ブックス、Rakuten24などの日用品直販、ネットスーパー、Rebates、楽天ペイ オンライン決済、ラクマ)の2021年10~12月期に前年同期比11.7%増。ユーザーあたりの購入頻度、購入額が共に上昇したとしている。

ショッピング流通総額の伸び率(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

①ポイントキャンペーン②顧客層囲い込み③事業間送客④地域特化施策――4つの観点からEC事業内のクロスユースを促進。各クロスユース促進施策と「楽天市場」の成長で、クロスユースユーザーが順調に伸びているという。

クロスユースについて(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

楽天エコシステム内において会員の価値を示す「メンバーシップバリュー」は2021年10-12月期(第4四半期)で6.5兆円。前年同期比で27.7%減少した。

メンバーシップバリューについて(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

フィンテックを中心にアクティブユーザー数が増加、楽天エコシステム内のクロスユースも堅調に推移したものの、2020年10-12月期(第4四半期)の「楽天市場」はコロナ禍によるリテンション率上昇でLTVが急増、その反動で2021年10-12月期(第4四半期)の「メンバーシップバリュー」が減少したとしている。

過去12か月間で2サービス以上利用者数を同期間の全サービス利用者数で割って算出したクロスユース率は、2021年10-12月期(第4四半期)時点で74.7%。前年同期比で1.7ポイント増。

クロスユース率(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

楽天カード発行枚数は2021年12月時点で2510万枚、前年同期比で16.4%増。「楽天市場」流通総額における楽天カード決済比率は継続的に拡大しており、2021年12月時点で70.0%まで伸びた。

楽天カード決済比率(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

2021年10-12月期における「楽天市場」のモバイル流通総額の比率は79.1%に。前年同期比で2.6ポイント上昇した。

新型コロナウイルス感染症拡大によって出店者数は拡大。2020年12月時点の5万3794店舗から、2021年12月時点で5万5939店舗まで拡大した。

瀧川 正実
瀧川 正実

インバウンド対策で重要なGoogleマップ、集客につなげる3つのポイントを解説 | 店舗ビジネスに役立つ『口コミラボ』特選コラム

4 years 1ヶ月 ago
インバウンドが利用するサービスの中で、国内外問わず多くの利用者を持つGoogleマップは、訪日外国人に向けて情報を発信するメディアとしても注目の存在になっています

2021年の訪日外国人は前年比94.0%減の24万人。訪日外客数の統計が開始された1964年以来最低の数値となり、依然としてインバウンド誘客は厳しい状況が続いています。

しかし、数年後いつかはインバウンド回復の時がやってきます。それに向けて、早いうちから対策を始めておきたいと考えている方もいるでしょう。

そんな中、インバウンドが利用するサービスの中で、国内外問わず多くの利用者を持つGoogleマップは、訪日外国人に向けて情報を発信するメディアとしても注目の存在になっています。

本記事では、Googleマップがインバウンド対策に重要な理由や対策のポイントを紹介します。

インバウンド対策でGoogleマップが重要なワケ

Googleマップがインバウンド対策に重要な理由を3つ紹介します。

1. 圧倒的なユーザー数

世界のアプリダウンロード数ランキングでは、2021年に旅行系アプリで最も多くダウンロードされたのが「Googleマップ」で、約1億600万ダウンロードという結果になりました。

また、Google検索についても、statcounterが公開している資料によると、2022年1月の世界中におけるGoogle検索の割合は91.9%、日本でも77%のシェアとなっています。

Googleマップは、国内外問わず多くの人が利用しています。

Googleマップ 利用者数
▲Googleマップは旅行・地図アプリの中で圧倒的なユーザー数を誇る:「インバウンド×Googleマップ”集客術」資料より一部抜粋

<データ参照>
Statcounter:Search Engine Market Share Worldwide
Apptopia:The 10 most downloaded Travel apps of 2021

2. 口コミの多言語対応が自動でできる

観光庁の2019年の調査で「出発前に得た情報源で役に立ったもの」を聞いたところ、「SNS」が24.6%、「個人のブログ」が24.4%、「自国の親族・知人」が19.6%、「口コミサイト」が15.5%となりました。

こうしたことから、インバウンド対策には、SNSなどの情報発信に加え、口コミプラットフォームからの情報発信も重要だといえます。

Googleマップには、投稿されるさまざまな言語の口コミを自動で翻訳する機能があり、2021年時点で81の言語に対応しています。Googleマップで多様な口コミを集めることが、そのまま多言語対応になるのです。

Googleマップ 口コミ
▲Googleマップでは、口コミの多言語対応が自動でできる:「インバウンド×Googleマップ”集客術」資料より一部抜粋

3. 国内の集客と同時に取り組める

最初に述べたとおり、水際対策が敷かれるなかでインバウンド集客は厳しい現状となっています(2022年2月時点)。インバウンド対策のみに予算を割くということが難しい企業も多いでしょう。

そんな中で、Googleマップ・Google検索は国内でも広く地図アプリ/検索エンジンとして普及しており、国内向けの情報整備とインバウンド対策を同時に進めることができるというのもメリットの一つです。

Googleマップは国内の観光客・インバウンド集客に向けた対策を両立できる
▲Googleマップは国内の観光客・インバウンド集客に向けた対策を両立できる:「インバウンド×Googleマップ”集客術」資料より一部抜粋
 

こういったメリットがある一方で、まだまだ対策できている企業は少ない状態です。

“インバウンド×Googleマップ”集客を早いうちから始めましょう!

Googleマップのインバウンド集客 3つのポイント

インバウンド対策にも有効なGoogleマップですが、正しく情報が伝わるよう整備しなければ、集客ツールとして効果を発揮できません。

ここからは、Googleマップを活用したインバウンド対策のポイントについて紹介します。

1. まずはオーナー登録

Googleマップのビジネス情報を優先的に編集するには、オーナー確認をする必要があります。

オーナー登録とは、掲載されている店舗や施設に、自分が携わっていることをGoogleに証明する手続きのことを指します。手順は、大まかに以下のようになっています。

  1. Google マップで登録する店舗・施設を表示します。
  2. 「ビジネスオーナーですか?」を選択します
  3. 最新情報の受け取りについての質問に回答します。「はい」を選択すると、メールで最新情報が届くようになります。
  4. オーナーの確認方法を選択します。電話の場合、Googleから電話でコードを聞き取ります。郵送の場合、自宅にコードが書かれたハガキが届けられます。
  5. それぞれ確認したコードを入力し、オーナー登録が完了します。

2. 店舗・施設名を多言語で設定する

Googleマップでは営業時間や住所、口コミは自動翻訳されますが、基本的にビジネス名(店舗・施設名)、投稿、ビジネスの説明文、商品・メニュー・サービスなどは翻訳されません。

なかでも優先的に多言語で設定すべきなのは店舗名です。店舗名が自分の国の言葉で書かれていなければ、どういった店舗なのかすらわからず、スルーされてしまう可能性が高くなるためです。

そこで、まずは店舗・施設名を多言語で表示されるように設定しましょう。スマートフォン(iOS)で設定する方法は以下の通りです。

  1. スマートフォンの設定から「一般」をタップし、「言語と地域」をタップします。
  2. ここで変更したい言語を選択します。「英語」にしたい場合は、使用言語の「英語」をタップします。
  3. 設定変更後、Googleマップで店舗情報を検索し、「Suggest an edit(情報の修正を提案)」をタップします。
  4. 「Change name or other details(名前またはその他の情報を変更)」をタップし、「Add name in English」に英語名を入力し、送信します。
店舗・施設名を多言語で設定する方法
▲店舗・施設名を多言語で設定する方法:「インバウンド×Googleマップ”集客術」資料より一部抜粋
 

3. 多言語の表記によるキーワード対策

あるキーワードで検索された際、Googleマップ上に表示される施設はどのように決まっているのでしょうか。

これは、主に「距離」「知名度」「関連性」の3つの要素が影響しています。

このうち距離はユーザーと施設との距離であり、コントロールできません。また、知名度を上げる施策の中心はGoogleビジネスプロフィールの領域ではないため、 Googleビジネスプロフィールのみでの対策では限界があります。

一方、検索キーワードとの「関連性」は、Googleマップの施設情報内とキーワードとの関連づけの施策を行うことで、高めることができます。

※関連性を高める方法は、“インバウンド×Googleマップ”集客術【基本編】で詳しく解説しています。

Googleマップ 順位 上げるには
▲多言語キーワードとの「関連性」を高めよう:「インバウンド×Googleマップ”集客術」資料より一部抜粋
この記事を書いた「口コミラボ」さんについて

「口コミラボ」は、様々な地図アプリ・口コミサイトの監視、運用、分析を一括管理できる店舗向けDXソリューション「口コミコム」が運営する店舗ビジネス向け総合メディアです。近年、企業の評判管理が重要視されるなか、特に注視すべきGoogleマイビジネスを活用したローカルSEO(MEO)や口コミマーケティング、それらを活用した集客事例から、マーケティング全般、店舗経営のハウツー、業界動向データにいたるまで幅広い情報を紹介します。

口コミラボ
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【無料ダウンロード】「2022年 SEOガイド決定版」を翻訳・リリースしました

4 years 1ヶ月 ago

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千趣会の通販事業はコロナ需要が一服で減収減益、会員基盤の再構築で継続購入客が増加【2021年12月期】

4 years 1ヶ月 ago

千趣会の2021年12月期連結業績は、売上高が前期比12.2%減の731億4900万円、営業利益は3億4900万円(前期は3億8900万円の損失)、経常利益は5億2000万円(同38億円の損失)、当期純利益は3億800万円(同39億4600万円の損失)だった。

セグメント別は、通販事業の売上高が同4.7%減の643億2500万円、営業利益は同66.1%減の8億4900万円。売上原価率は前期と同じ50.2%、販管費は同0.6%増の311億7000万円だった。

通販事業の主要KPIを見ると、2021年の購入会員数は248万3000人で前期比45万4000人の減少。新規購入会員数は59万6000人となり同11万8000人の減少だった。

千趣会の2021年12月期連結業績 セグメント別 通販事業「ベルメゾン」
通販事業の業績(千趣会のIR資料から編集部がキャプチャ)

売上高、営業利益、購入会員数、新規購入会員数が減少したのは、コロナ禍で2020年12月期は大幅な需要増により主要数値が拡大したため。2019年と比べると、各種数値は大幅に増加している。

通販事業「ベルメゾン事業」の重点取り組みは、「会員基盤の再構築」「商品力・提案力の強化」「オペレーション改革」の3点。

「会員基盤の再構築」では、2020年12月期に大きく増えた新規・復活会員の継続購入促進を中心テーマに施策を展開した。「継続会員の客単価UP」を重点目標に設定し、会員基盤全体のアクティブ化を促進。継続購入会員数は127万9000人となり同5万4000人の増加となっている。1件当たり受注単価は同2.7%増の9072円だった。

「商品力・提案力の強化」では、「ベルメゾンの看板商品創出」に向けての商品開発を推進、マーケティング戦略・販売促進策を強化した。コロナ禍における顧客ニーズ変化(家具からインテリア小物へ需要シフト)に対応することで、型当たりの売上高80万7000円となり、コロナ禍以前の2019年比で11万9000円増加した。

「オペレーション改革」では、商品原価率、プロパー消化率、値引き率、残品率等のKPI管理運用の精度を向上。QCD改善活動の持続的取り組みによるオペレーションの向上と調達関連コストを削減した。この結果、売上総利益率は49.8%となり、改革前の2018年の38.9%から大きく改善している。

千趣会の2021年12月期連結業績 セグメント別 通販事業「ベルメゾン」
2021年12月期の取り組み(千趣会のIR資料から編集部がキャプチャ)

千趣会が策定した2021年12月期から2025年12月期までの、5か年の新中期経営計画(中計)では、通信販売事業を中核とした“独自の共創モデル”に変革することにより成長を実現していく方針を掲げている。

千趣会の2021年12月期連結業績 セグメント別 通販事業「ベルメゾン」 中期経営計画
中期経営計画(千趣会のIR資料から編集部がキャプチャ)

千趣会は今後の方向性について、以下の取り組みを推進していく。

  • 顧客とのつながり方や提案方法を、時代に即したデジタル活用により変革する(DX推進)
  • 顧客に寄り添い、多様なライフスタイルに応える商品と役立つサービスを提供する
  • サステナブルな社会の実現に向けて、顧客とともに社会課題の解決に取り組む
石居 岳
石居 岳

まさにランチェスター戦略!「茶色い焼きそば」が「大磯屋」というブランドになるまでの話【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

4 years 1ヶ月 ago
ネットショップ担当者が読んでおくべき2022年2月7日〜13日のニュース

焼きそばだけで年商を2千万円から1億円にまで伸ばした製麺所の事例記事をご紹介します。人気の焼きそばを商標登録してブランド化。そこからはイベント出店で知名度を上げてメディアへの露出も増加……。参考にしたいことばかりです。

ブランド化の手順がとっても参考になります

祖業をやめて焼きそばをブランド化 製麺所4代目は売り上げを5倍に | ツギノジダイ
https://smbiz.asahi.com/article/14537250

 入社直後は、誰も手がけていなかった営業に力を入れることで数字を伸ばしました。その後はロゴや名称を整えたことで「茶色い焼そばがおいしい」というあいまいなイメージではなく、「『大磯屋の熟成焼そば』がおいしい」と覚えていただき、引き合いが増えたと思います。

 焼きそばに特化したことで、多くのメディアに取り上げられたのも売り上げアップの要因の一つです。焼きそばに特化したメーカーが少ないうえ、手作業で製麺を行う様子はテレビでも映えるため、継続的に取材のオファーがあります。

日本テレビの「満天☆青空レストラン」でも取り上げられたことのある大磯屋さん。祖業のうどんをやめ、焼きそば1本に絞り、「茶色い焼きそば屋さん」という漠然としたイメージを「大磯屋」というブランドに成長させました。

その裏には継続的なコンテンツの発信があります。イベントへの出店は焼きそばの作り方というコンテンツの実演販売の場になりますし、YouTubeにもレシピ動画を公開し、Twitterなどではイベント情報をしっかり発信。最近ではLINEで「スペシャル麺バーズ」向けの告知も始めました。

飲食ビジネスなので美味しくて安全なものを作るという大前提があります。そこがクリアされているのであれば、お客さんから支持されている部分を研ぎ澄ませてブランド化し、認知拡大施策で伸びるということですね。

ちなみに過去のECサイトはGoogleフォームでの注文受付だったのですが、今ではBASEでしっかりとしたものになっています。イベントで大磯屋を知った人がECでリピートする流れもできていそうですよね。本当によく考えられた動きなのでとても参考になります。

今週の要チェック記事

カートの申込画面の変更には要注意です。モールやカート会社の対応になりますが、注文画面がわかりづらくなってCVRが下がる可能性もあります。記事をよく読んでおきましょう。

BASEが売れてきた人向けのプランをリリースして、改めてShopifyの特徴が書かれた記事のあった2月2週目でした。

アフィリエイト広告規制、広告主に表示責任求める。管理指針は2022年夏をめどに策定【検討会の報告書案まとめ】 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/9487

期間限定販売などは最終申込画面で「販売期間」表示を求める改正特商法。消費者庁が示した「ガイドライン」の内容は? | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/9499

今さら聞けない、Shopify(ショッピファイ)とは? ECサイト構築で人気の理由を聞いた | Web担当者Forum
https://webtan.impress.co.jp/e/2022/02/10/42239

「BASE」が4月に新料金プランの提供を開始 決済手数料2.9%+月額サービス利用料5,980円の「グロースプラン」追加で、成長しても使いやすいネットショップ作成サービスに! | BASE, Inc.
https://binc.jp/press-room/news/press-release/pr_20220209

「そのSNS投稿、大丈夫?」ステマに関する10の疑問に答えるQ&A | AdverTimes
https://www.advertimes.com/20220202/article375767/

小さい会社のECでSNS運用に関してとっても参考になる記事があったのでまとめました。 | 運営堂
https://www.uneidou.com/20638.php

顧客等からの著しい迷惑行為の防止対策の推進に係る関係省庁連携会議 | 厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_23808.html

「Emotet」感染が急速に再拡大 「大幅に拡散した2020年に迫る勢い」 JPCERT/CCが注意喚起 | ITmedia NEWS
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2202/10/news159.html

今週の名言

家庭用編み機を駆使して個性的なニットを製作する「編み物☆堀ノ内」って何者? | fashionsnap.com
https://www.fashionsnap.com/article/amimono-horinouchi/

世の中には僕よりも素晴らしいグラフィックデザイナーが作ったTシャツや素敵なニットが既にたくさんあることも知っていた。なのでもしやるなら、まだ世の中で誰もやっていないものじゃないと意味がないな、と思ったんですよね。

こう思ったとしても編み機でセーターを編もうとはならないのが普通の人。やりきることで面倒くさいというものすごく大きな参入障壁ができ、このおかげで競合もなく、半年先まで注文が埋まっています。面倒くさいことをするのであれば徹底的に。中途半端に面倒なことをするのであれば効率的に。

筆者出版情報

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4 years 1ヶ月 ago

博報堂DYホールディングスが、クリエイティブ領域のグループ横断型研究開発組織「Creative technology lab beat」を発足。その最初のサービスとして、アイレップが人工知能を活用して検索広告の広告文の自動生成と効果予測を行うサービスを開発。

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https://www.irep.co.jp/news/detail/id=47801/

noreply@blogger.com (Kenji)

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