それでもやっぱり今は有料リンクスパムをおすすめできない理由 | CyberAgent SEO Information

CyberAgent SEO Information - 2021年4月15日(木) 09:30
このページは、外部サイト CyberAgent SEO Information の情報をRSSフィード経由で取得して表示しているため、記事の一部分しか表示されていなかったり、画像などが正しく表示されなかったり、オリジナル記事が意図したデザインと異なっていたりする場合があります。
完全な状態のオリジナル記事は 「それでもやっぱり今は有料リンクスパムをおすすめできない理由」 からご覧ください。

2ヶ月ほど前になりますが、GogoleのJohn Mueller氏が、有料リンクへの対応について、「ほとんどの場合、スパムを自動で無効化する」と話しています。

詳細は鈴木謙一さん海外SEO情報ブログの記事をご覧いただきたいと思いますが、この問題について少し考えてみたいと思います。

 

私のことをご存知の方がいらっしゃればタイトルをご覧になった時点で「お前が言うな」だと思います。

私もそう思いますし、十数年前の私がスパムをやめようなんて記事を書くとはまったく思ってませんでしたから・・。

十数年前日本のSEOはリンクスパム大会のようになっていました。私もその渦中におりました。

日々納品されてくるテキスト(コンテンツというよりももはやテキスト)、そこから生成される大量のリンク用サイト、ちょっと関連している内容だからだとベタベタと貼り付けられるリンク・・・。

多少大袈裟ですが現場はこんな感じだったと思います。

"納品されてくるテキスト"があっただけまだマシで、その前は著作権にひっかからない公開されたデータベースや各種APIからテキスト情報を抜き出してページを自動生成していました。

ドメインは当然、オールドドメイン!.orgで良質なリンクがついたものが出てきたら喜んで飛びついていましたね。

PageRank5のやつが入荷しました!なんて電話がきたら「いくらですか?抑えておいてください。稟議出すんで!」みたいな・・・。

自分で書いていて情けなくなりますが、見苦しい言い訳をさせていただくと当時は

  • リンクスパムをみんなやっていたのでやらないとあげられないケースが多かった
  • 大手さん含め(大手さん中心に?)リンクスパムの需要が多かった
  • 周りのSEO会社も大半がリンク販売業者だったのでリンクを売らないと競争できなかった
    (リンク以外での競争力がなかったとも言う、今SEO業界でトップにおられる先輩方はリンクなしで戦って来られた方がたくさんいらっしゃいます)
  • スパムをやっても無効化されるだけでいわゆる"ペナルティ"がなかった

こんなところでしょうか?

はじめの3つは本当に不徳の致すところでして、甘い誘惑に負けたとしか言いようがありません。違法じゃないし、、とガイドラインに違反していることは分かりながら行動経済成長期の排水のごとく、インターネットの世界に有害物質を排出し続けました。今は本当に申し訳なく思っています。

そして4つ目のペナルティがなかったというのは非常に大きく、効果が出ないことはあってもマイナスになることはないということで、自分たちのスパム行為を正当化していました。

実際に明らかにリンクの効果がなくなったな・・・というのもあったと思いますが、「効果がなくなることはあってもマイナスになることはありません。効果なかったらまた作ってリンクを張ればいいんです!」くらいのことは言っていたように思います。本当にこの時の自分を思い出すと死にたくなります。

 

それが2010年過ぎたあたりから、ペナルティ、Googleが言う手動対策というのがやってきます。「あの大手サイトにペナルティが来たらしい」という情報が入ったり、実際にペナルティを受けたという人にメッセージを見せてもらったりして「いよいよこれはまずい」と思い始めました。

当然この"やばいかもしれない状況"は役員などにも報告をしていましたが、迷いながらまだなんとかいけるかもと思っていました。それがある夜、万を超える被リンク用サイトがindexを削除されました。幸いにもまだお客さんのところにはペナルティは出ていない・・そこで私がしたのは役員室に駆け込んで

「すいません。○万○千サイトのリンクサイトが飛ばされました。次はばれないように作るので○千万円の緊急の予算をください。」

今考えてもバカです。そりゃあ出世できません笑

でもこのときはスパムリンク中毒になっていて、ほかのことを考えられなくなっていました。

役員からは「ちょっと冷静になって、リンク以外のSEO考えなよ。どうせGoogleにまた見つかるし、お客さんにペナルティ出てくるよ」と(半笑いで)言ってもらい(某さん、その節はありがとうございました)、ここでやっと「そろそろリンクから足を洗わなければ・・・」と思い始めました。

そこからは苦戦しながらもだんだんとリンクスパムのSEOからコンテンツだったり(まあこのコンテンツもやり方間違えればスパミーになるので注意ですが)UX関連だったりクロール&indexの改善だったりとサービスの方向性を変え、増やし今日をむかえています。まあ、このindex削除事件の数ヶ月後に私はメディア部門のインハウスSEO立ち上げで異動したので実はこの移行期の辛さをしらないのですが・・・。ただ仕掛けて実行のときにはいないという、、申し訳なさすぎです。

 

ちなみに異動してからは因果応報、アメブロ上のスパムにどう対応していくのかという仕事ばかりをしていました。

今日もまた2件・・・・。

 

ととんでもなく前置きが長くなりましたが、話はもどって今回「リンクスパムはアルゴリズムで無効化していて、それで十分」というGoogle側から出たコメントについて個人的には「そんなこと発言しないでほしい」でした。

 

2012年くらいからSEOの業界からもリンクスパムは急激に減ってきました。リンクで稼いでいた業者の多くはリンクから撤退し、コンサルティングやコンテンツ作成のビジネスに移行していくもののなかなか難しく事業縮小したり廃業したりしているところもあります。

その中でここ最近、「そろそろ熱りは覚めた」と思ったのか一周回ってまたリンクを大々的に販売しているSEO会社が増えてきている印象です。

実際にその提案書を見せてもらったり、そこからリンクを買っているという方に話を聞かせてもらったりしています。

最近は巧妙で、Googlebotにしか見えないようにリンクサイトを作っているものが普通で、相当がんばらないと第三者からはリンク用サイトは見つけられなくなっています。しかもGooglebotにしか見えないのにかなり作り込んであった・・・。(中には、これは普通に公開しても誰もスパムだと思わないけど・・・というものまで・・)

そんなリンクスパムが増えてきている状況で、今回の発言があると「ペナルティは昔はありましたが、今はありません。安全なリンクです。」というセールストークのエビデンスとして使われかねないんですよね・・・。これは非常に危険だと感じました。

実際は「ほとんどが自動的にアルゴリズムで無効化」と「ほとんど」どついているので、もちろん例外はあるわけです。

そしてほとんどがアルゴリズム、ちょっと目視だとしたら、その目視による"ペナルティ"は、より厳しいものになる可能性だってあるわけです。

 

リンクスパムは、まずアルゴリズムで無効化される。さらに手動対策で厳しいペナルティ状態になることもある。

こう周知されるべきだと思います。

 

私は2つの意味でリンクスパムは今はもう行うべきではないと思っています。

・昔と違ってペナルティになることはあり得るし、そのペナルティはかなりきつい.復活できないこともある.

・スパムが見つかったあとは焼け野原

 

前者はその通りです。実際に少数ながらペナルティ状態から脱却できずにドメインを捨てたケースも見たことがあります。

Googleは、「もうスパムをしないと判断できたら解除する」と話していますが、そう思わせるのはなかなか大変な気がします。

私が「もうスパムは一生しない」と言っても誰も信じないでしょうし。(実際に100%しないと言い切れる自信はありません。ペナルティゼロ、無効化ゼロだったら・・・損しないなら、モラルだけで正しいことができるかと言われると私は諸先輩と違って弱くて悪どい人間なので・・・)

 

そして後者。これはSEOを提供する事業者にもスパムをするサイト側、クライアントさん側にも言えることです。

クライアントさんからしたらリンクであげていました、見つかりました、ペナルティ受けました、リンク外しました、落ちました。

これでは何も残っていません。そこには良質なコンテンツもすぐれたUXも残されていません。今はリンクの力があっても一定以上のコンテンツの品質は必要だと思いますが、先述した通りリンクは中毒性があります。その中毒に汚染されていると最低ラインのコンテンツでいいやと思ってしまいがちです。ペナルティ状態から回復してもそのサイトには資産が作れていない、残されていないというケースは多いと思います。

 

そしてSEO業者。スパムに頼って短期的に稼いだとしても、それが効かなくなった、スパムサイトがすべてばれた・・・。

リンク用サイトもない、リンク以外で効果を出す技術も知識もない、そしてお客様もいなくなった・・・。

焼け野原です。スパム施策は見つかれば焼け野原です。

過去リンクをやめる決断したSEO会社さんの役員の方とお会いしたときに「売り上げは驚くほど落ちました。うちにはコンサルする能力がなかった。本当に厳しいです。」というお話をお聞きしました。

リンクスパムと他のコンサルを併用できていればいいじゃないかと思う方もいらっしゃるでしょうが、それは本当に難しいです。スパムは中毒になります。うまくいくときは楽なんです。楽して上がることを体験してしまうと、一生懸命頭を使って手を動かすことを避けるようになるのは多かれ少なかれ皆同じではないでしょうか?結局、リンクスパムに偏っていくことになると思います。

過去自分も焼け野原一歩手前だったと思います。自分は異動して逃げる形になってしまいましたが、当時の部署メンバーは焼け野原から新しいサービスを大変な思いをして"復興"させてくれたと思います。

スパムがうまくいっているときは想像していませんが、高確率で辛い未来が待っていると思ったほうが良いです。そこは更地です。

 

アフィリエイトサイトなど個人サイトでスパムをやることは私自身はそこまで否定しません。すべて自分の責任の範囲内であればやっても良いと思います。もちろんインターネットの世界全体を考えたらないほうが良いのでしょうが、"クライアントに迷惑をかける"ということは少なくともないでしょうし、個人が作ったコンテンツでも良質なものもありますから、良いものがスパムでしか上がらないなら仕方ないと思う面もあります。

幸いにも一定基準以下のコンテンツでなければGoogleでは上がりませんし、YMYL領域はさらに厳しいですし。

 

ただ、企業がスパムをやって良いかというと話は別だと思います。

ペナルティは絶対ないわけではない。受けたら本当に大変な思いをする。

スパムが見つかったらそのときは何も残らない。

売る側も買う側ももう一度考えてみていただきたいと思います。

 

以上2021年最大の「おまゆう」になるかもしれませんが自戒をこめて。

なお、私の過去のスパム前科のお話をしましたが昔からSEOをやられている方全員がスパムをしていたわけではありません。むしろ今最前線で長くご活躍されている方はスパムとは無縁だったからこそずっとトップを走られているということを尊敬の念を込めて付け加えさせていただきます。

 

木村 賢

 

*そのときのツイートをウェブ担当者フォーラムでも取り上げていただきましたのでよろしかったお読みください

 

 

メルマガの登録はこちら Web担当者に役立つ情報をサクッとゲット!

Web業界の転職情報

もっと見る
Sponsored by

人気記事トップ10(過去7日間)

今日の用語

Google爆弾
Googleに限らず、検索エンジンでネガティブな言葉を入力すると特定のホームペー ...→用語集へ

連載/特集コーナーから探す

インフォメーション

RSSフィード


Web担を応援して支えてくださっている企業さま [各サービス/製品の紹介はこちらから]