Web広告に関する米国法規制の現状と違反事例について調べてみました(後編) | ネットPR.JP

ネットPR.JP - 2015年7月6日(月) 10:30
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こんにちは。ニューズ・ツー・ユー「ネットPR.JP」編集部です。

前回はWeb広告に関する米国法規制 について具体例を交えながらご紹介しました。 後編では、米国での「推薦・証言ガイドライン」違反事例と米国における口コミサイト動向についてレポートします!

>>前編はこちら

インターネット/ソーシャルメディアを介したステルスマーケティング関連の米国法規違反事例 口コミサイトへの投稿に割引提供していた自動車運送ブローカーがFTC(連邦取引委員会)の措置命令受入れを合意 (2015年2月訴状、4月最終命令)

自動車運送ブローカーのアメリフレイト社は、サービス利用者に割引や報酬によって口コミサイトへ投稿を促し、その事実の開示をしていませんでした。さらに、同社ウェブサイトで「自動車運送業で最も高いユーザー満足ランキングとコメントを誇る会社」と宣伝していました。

FTCは2014年10月に同社を調査しFTC法違反の訴状を発行。FTCと同社は2015年2月末に合意し、30日間の一般からの意見募集期間を経て、同年4月20日に最終命令がでました。最終命令の中でFTCは、ユーザーコメントによるトップランキングといったウソの宣伝を禁止し、対価などがあればユーザーとの関係を明確に開示することを命じました。このケースはFTCが口コミサイトへの不正投稿をした会社に訴状を発行した初のケースとなりました。

関連URL:

口コミ情報サイトにやらせ投稿をしていた関連業者19社を摘発(2013年9月)

エリック・シュナイダーマンニューヨーク州司法長官は、Yelp(レストランなどの口コミサイト)やGoogle Local(地域情報検索サービス)、CitySearch(都市ごとの口コミサイト)などへの偽コメント投稿に組織的に関与していた業者19社をニューヨーク州法違反で摘発しました。この19社にはSEO(検索エンジン最適化)業者やそうした業者を雇っていた企業などが含まれました。

組織的なやらせ投稿問題の調査を1年にわたって進めてきたニューヨーク州司法局は、おとり調査としてブルックリンのヨーグルト店になりすましてSEO業者に相談を持ちかけたところ、投稿1件当たり1~10ドル程度の料金で偽装コメントを依頼できることを突き止めました。

摘発された各社は、2,500ドルから10万ドル弱の罰金を支払い、今後は偽レビュー投稿に関与しないことを誓約。罰金の総額は35万ドル以上に及びました。

以上がFTCによる訴状案件事例ですが、口コミサイトを持つ企業側の動きはどうなっているでしょうか?最後に米アマゾンとYelpの事例をご紹介します。

口コミサイトを巡る最近の動き

米国でも口コミサイトへのサクラ投稿の疑惑は続いており、2015年になってAmazonとYelpは組織的な偽造評価コメント投稿を続ける業者を相手に民事訴訟に踏み切りました。

Amazonの事例

Amazonは、2015年4月8日、Amazonの顧客レビューを売っている業者らに対して、商標権侵害や虚偽広告などで訴訟しました。

訴状によると、これらのサイトでは顧客コメント1件に対して19ドル~22ドルでAmazonのセラーに販売し、Amazonサイトに最高評価5つ星コメントを「スロードリップ」式(この方式だと同社の持つ偽造コメントの検出システムで発覚しにくくなる)で書き込んでいました。Amazonが同社サイトへの偽造コメント禁止に向けた初の訴訟となりました。

Yelp(レストランなどの口コミサイト)の事例

Yelp は、2015 年2月13日に、偽造評価書き込みにかかる訴状をカリフォルニア州北カリフォルニア連邦地方裁判所に提出しました。訴状によると、レビューを販売していた「Revleap」は、口コミのコメントを高評価の4つ星や5つ星として大量に作成してYelpのトップページに掲載し、3つ星以下のコメントがでてこないようにするというソフトウェアを販売していたといいます。

一方、Yelp自身もFTCの調査対象となっていました。同サイトに掲載されるレストランや事業主らから、同社の営業活動と投稿操作に関連した苦情が2,000以上も寄せられていました。FTCは、同社の偽コメント検出技術や投稿の社内操作の可能性などを調査していましたが、Yelpの公式ブログ(2015年1月)によると、FTCは調査を終えてそれ以上の措置は取られなかったといいます。

前編、後編を通じて、米国におけるステルスマーケティングやなりすましに対する法規制やその事例についてご紹介しました。この記事が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。

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