多地域向けウェブサイトの構築 | Google ウェブマスター向け公式ブログ

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海外向けのビジネスを展開されているサイトでは、事業の展開に応じて、ウェブサイトの情報を様々な地域のユーザーに届けるために、サイトをローカライズ(現地化)することを考えている方は多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、多地域向けのウェブサイトの構築に必要なことを、検索エンジンの視点から考えていきます。ではまず多地域向けのウェブサイト作成に関する大まかな準備について説明した後、サイトの構築方法について見ていきましょう。
※本記事で扱う多地域向けのウェブサイトとは、明確に複数の地域(多くの場合、国も異なります)のユーザーをターゲットにしたサイトを指し、多言語向けのウェブサイト( 関連ブログ記事 (英語))とは複数の言語で提供されているサイトを指します。

グローバル ウェブサイトの準備
ウェブサイトを複数の地域や言語に対応させることは簡単な作業ではありません。ウェブサイトを複数のバージョンを作成するということは、バージョンの数だけその修正に手間がかかる可能性もあるということなのです。そのため、サイトの多地域・多言語化を始める前に、最初のバージョンですべてがきちんと動作することを確認してください。また、管理する URL の数が一気に増えるわけですから、ウェブサイトを支える設備もそれなりに必要になることを忘れないでください。

多地域向けウェブサイトの計画
複数の地域(通常は国)向けのサイトを計画するときは、まずそれぞれの国や地域の法的条件や行政上の規制について調べ、自分のウェブサイトに関係するものがないかどうか確認します。これらの条件によっては、たとえばその国固有のドメイン名を使えない、などその後の作業に影響が出ることがあります。

多くのウェブサイトにとって、ドメイン名は非常に重要です。Google ではドメイン名に関して、次の 2 種類を区別しています。
  • ccTLD(国別コード トップレベル ドメイン): このドメインは、それぞれ特定の 1 つの国に関連付けられています(たとえば、.jp は日本、.de はドイツ、.cn は中国など)。これは、ユーザーにとっても検索エンジンにとっても、そのウェブサイトがどの国向けに作られているかを示す明確なシグナルとなります。
  • gTLD(ジェネリック トップレベル ドメイン): このドメインは特定の国には関連付けられていません(たとえば、.com、.net、.org、.museum など)。Google では、.eu や .asia などの地域トップレベル ドメイン名も gTLD とみなしています(これらのドメインは、特定の国には関連付けられないためです)。また、Google はいくつかの vanity ccTLD(.tv、.me など)も、gTLD として扱っています。というのも、これらのドメインを利用したサイトは、特定の国ではなく、より一般的な広い地域をターゲットとしていると考えるユーザーやウェブマスターが多いからです(Google が gTLD として扱う ccTLD を完全に網羅した一覧表はありません。こうした内容は、時と共に変化するからです)。gTLD を持つウェブサイトの地域ターゲティングは、 [ウェブマスター ツール] の [地域ターゲット設定] を使用して設定することができます。

地域ターゲティングの判断要素
Google では通常、以下の要素を使ってウェブサイト(またはウェブサイトの各部分)の地域ターゲティングを判断します。
  1. ccTLD の使用
    これは一般に、特定の 1 つの国を指定しているため、ユーザーにとってわかりやすい指標となるでしょう。
  2. ウェブマスター ツールを使った gTLD の手動による地域ターゲティング(これはドメイン、サブドメイン、またはサブディレクトリのレベルで設定可能です)
    設定方法の詳細については、 ブログ記事 (英語)と ヘルプ記事:地域ターゲットの設定 を参照してください。この方法を使用すると、 地域ターゲティングからの地域タグが検索結果に表示される (英語)ため、ユーザーにとっても非常にわかりやすくなります。ただし、1 つのページが複数の国をターゲットとしている場合(ドイツ語圏のすべての国を対象としているなど)は地域ターゲティングを設定するのは適切ではないかもしれません。その場合は単にその言語を使ってページを作成し、地域ターゲティングは設定しないでください(多言語でのページ作成については こちらの記事をご参照ください )。
  3. サーバーの位置(サーバーの IP アドレスにより判断)
    サーバーの物理的な位置は、対象とするユーザーの近くであるはずです。しかし、ウェブサイトによっては分散 CDN(コンテンツ デリバリー ネットワーク)を使用している場合や、ウェブ サーバーのインフラストラクチャが整備されている国でホスティングされている場合もあるため、Google ではサーバーの場所だけで判断することは避けています。
  4. その他の要素
    上記以外の要素がヒントになることもあります。たとえば、ページに記載された住所や電話番号、使われている言語や通貨、別のローカル サイトからのリンク、Google のローカル ビジネス センターの利用状況などから判断する場合もあります。

Google ではターゲット地域の特定に際し、場所を表すメタ タグ(geo.position や distribution)や HTML 属性を使用していないことに気をつけてください。これらの要素は、他の点では便利なこともありますが、地域ターゲティングに使用するには信頼性に欠けることがあるからです。

URL 構造
ターゲット地域の特定に使われる上述の 3 つの要素は、使用されているサーバーや URL と密接に関係しています。地域ターゲティングをページごとに設定するのは難しいため、URL 構造を使ってウェブサイトをいくつかのセグメントに分けて地域ターゲティングを設定するほうが理解しやすいでしょう。以下に、地域ターゲティングに利用できる URL 構造の例と、それぞれの長所と短所を挙げます。
ccTLD

例: example.de, example.fr gTLD を使用したサブドメイン

例: de.site.com, fr.site.com, etc. gTLD を使用したサブディレクトリ

例: site.com/de/, site.com/fr/, etc. URL パラメータ

例: site.com?loc=de, ?country=france, etc.長所(+)

- 地域ターゲティングが明確
- サーバーの場所に依存しない
- サイトの分割が簡単
- 法的要件に対応しやすい(場合による) 長所(+)

- 設定が簡単
- ウェブマスター ツールの地域ターゲティングを使用できる
- 複数の場所にあるサーバーを使用できる
- サイトの分割が簡単 長所(+)

- 設定が簡単
- ウェブマスター ツールの地域ターゲティングを使用できる
- ホストが同じであるため管理がしやすい 長所(+)

(おすすめしません) 短所(-)

- 入手にコストがかかる
- より多くのインフラが必要
- ccTLD 要件を満たす必要がある(場合による) 短所(-)

- ユーザーが URL だけでは地域ターゲティングを認識できない場合がある(例: 「de」は言語か国か) 短所(-)

- ユーザーは URL だけでは地域ターゲティングを認識できない場合がある
- サーバーの場所が特定の箇所に集中する可能性がある
- サイトの分割が難しい 短所(-)

- URL に基づくセグメント化は難しい
- ユーザーは URL だけでは地域ターゲティングを認識できない場合がある
- ウェブマスター ツールの地域ターゲティングを使用できない
おわかりのように、地域ターゲティングの設定は、どのサイトでも常に同じになるとは限りません。たとえ国別コード トップレベル ドメイン(ccTDL)を使っているサイトであっても、内容はグローバルなものかもしれません。ですから想定とは異なる場所からサイトを訪れるユーザーのことを考えておくべきです。そのためにできることの 1 つとしては、ユーザーが地域や言語を選択するためのリンクをすべてのページに表示することが考えられます。

グローバル ウェブサイトでの重複コンテンツの管理
複数の地域や言語のコンテンツを提供するウェブサイトでは、同じコンテンツや類似したコンテンツを別々の URL で提供している場合があります。違う国にいる別のユーザーがそのコンテンツを使用する限り、通常は問題ありません。もちろん各地域のユーザー グループごとに別々のコンテンツを提供することをおすすめしますが、実際には最初からすべてのページとバージョンについてユーザー グループごとに別々のコンテンツを提供するということは容易ではないでしょう。ですから、たいていの場合は、重複するコンテンツを「隠す」ために robots.txt ファイル でクロールをブロックしたり、 noindex ロボット メタ タグ を使用したりする必要はありません。ただし、同じコンテンツを同じユーザー グループ向けに複数の URL で提供している場合(たとえば、example.de/ と example.com/de/ の両方でドイツ語のコンテンツをドイツのユーザー向けに表示している場合)は、お好みのバージョンを 1 つ選択してそこへ適切に リダイレクトさせる か、 rel=canonical リンク要素を使用するとよいでしょう。

この記事に関するコメントやご意見・ご感想は、 ウェブマスター ヘルプフォーラム までお寄せください。

Written by John Mueller, Webmaster Trends Analyst, Google Switzerland
Original version: Working with multi-regional websites
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