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スパム問題でWikipediaの下した判断は正しい

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リンク構築サービスを生業にして、クライアントから注文を受けている人がこんなことを言うと、奇妙に思われるかもしれないけど、Wikipediaがすべての外部ページに対するリンクに「nofollow」属性をつける方針に戻したことを、私は喜んでいる(検索エンジンは、掲載順位判定の際にnofollow属性を持つリンクを考慮しない)。

驚いたことに、そのきっかけとなったのは、割とたいしたことのないSEOコンテストだった(この問題を扱ったWikipediaのTalk pageを参照)。

Jimbo Wales氏(注:同氏はWikipediaを立ち上げた人物)の指示により、英語版Wikipedia内の外部ページリンクすべてに「nofollow」を付けることになった。SEOコミュニティにこの話が広がれば、スパム行為の大幅な削減に役立つはずだ。

この発言は、Wikipedia管理者掲示板内の議論で出たものだ。

例によって、「SEO」という言葉が「リンクを使ってスパム行為をする人」という意味で使われている。こうした言いまわしや評判が変わるとは思わないけど、実際に目にするとやはり悲しい気持ちになる。

今回の件で見物なのは、Wikipediaのスパム問題に対し、現実にどういう影響を与えるかということ。個人的な見解だが、スパム屋がWikipediaのページを標的にする動機が、短期的に若干減少するかもしれない。でも、Wikipediaに関連性のあるリンクを設け、トラフィックと信頼性の向上を目指す真っ当なマーケティング担当者たちにとって、その価値は変わらないだろう。

将来Wikipediaが、そのまま外部にリンクする方針に舞い戻らないことを祈るばかりだ。nofollowを使うべきところはどこかと考えれば、だれもがリンクを追加できるWikipediaこそ、およそその定義に当てはまる場所そのものだ。

Matt Cutts氏は以前、われわれが行なった選択式の設問インタビューで、Wikipediaのスパム問題について、自分がWikipediaを運営するならどう考えるかという設問に、次の答えを選択した。

私の思い描くあるべき姿としては、Wikipediaでは、信頼できないリンクに対してnofollowを追加するいっぽう、信頼できるリンクについてはnofollow属性を付けない仕組みを見つけだしてほしい。

Cutts氏の夢は半分まで叶った。しかしこれ以上は進みませんように(笑)。

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