Moz - SEOとインバウンドマーケティングの実践情報

エンジニア視点での“少ない労力で大きな効果をあげるSEO対策” (前編)

世の中の開発者はSEO音痴なのだろうか? それとも……?

あなたが担当の開発者と熱くなって言い合いをしたのはいつだった? Webサイトにちょっと変更を加えてほしいと頼んで、じろりと睨まれたのはいつだった? たぶん、そんなに前の話じゃないよね。それはそうとして、もうとにかく強烈で、抵抗する気も吹き飛ばされそうになるぐらいの凄腕開発者と一緒に仕事をすることになる可能性は、実際のところかなり高い!

コードレビュー
プログラムコードの質を測る唯一の指標:1分あたりに叫ぶ「なんじゃこりゃ(WTF)」の回数
良いコードのコードレビュー
  「ありゃ?」「なんじゃこりゃ」
悪いコードのコードレビュー
  「なんだこりゃ」「どないなっとるねん」「はぁ? なにこれ」「おいおいおいおい」「あー、もう」
画像提供:http://www.flickr.com/photos/smitty/ / CC BY-ND 2.0

最近、cyberpunkdreams氏がYOUmozに「SEO業者に対する開発者たちの無知と誤解」と題する記事を投稿した。「SEO業者なんてスパマーと同義語で、ろくでもないサイトの検索順位の上位に持ってくることだけしか考えない連中だ」と思い込んでいる開発者の一団と同氏が話したときの顛末記。このやりとりがおもしろい。というのは、開発者がSEO業者をスパマー集団だと思っているのと同様に、私たちSEO業者のほうも開発者一般について思い違いをしているのだから。

確かに、SEOをあまり重要視していないと思える開発者はたくさんいるし、検索順位を上げるということについて、開発者がすべてに的確な知識を持っているわけでもない。けれど、開発者っていうのはバカじゃない。分析力に優れ、じっくりと問題に取り組み、問題の解決に向けてすばらしい策を見出すことも多い。データベースから異なる8件のデータを取り出すアルゴリズムを作ってくれるし、きちんと要望すれば、字数制限や使用キーワードなど条件どおりの動的title要素も作成してくれる。技術的な方面を受け持ってくれる相棒がいなかったら、私たちSEO業者の仕事はひどくつまらないものになってしまう。仕上げなければならない作業の半分は、私たちだけではできないことなのだから。

こんなことを念頭に置いたうえで、私はちょっとした調査をした。「少ない労力で高いSEO効果と価値を生むには、どんな変更をWebサイトに加えたらよいか」という点について、開発者たちは自分に何ができると考えているのか、その上位5つを探ってみたのだ。

最初にしたのは、Twitter、Faceboook、Eメール、インスタントメッセージ(IM)などを通じて、開発者にコンタクトをとること。今これを書きながら、開発者たちは一体どうして私がこんな質問をするのか不思議がっていたんだろうなあって思う。こんな記事に引用されるなんて、全然知らなかったんだから(^^)。

開発者が考えるSEO対策トップ5

このリストは、Twitter、Facebook、IM、Eメールを通じて13人の開発者たちから得た回答から直接導き出したものだ。つまりこれは、開発者たちの視点から見た最小の労力で最高の効果を得るサイト最適化の方法を示すリストだと言える。

  1. title要素

    ほとんどの開発者からの回答で圧倒的にトップだったのがこれだ。開発者の多くが、ページごとにコードを手打ちするってことだけじゃなく、動的title要素を作ることをとくに指摘した。

  2. URL正規化タグ

    複数の開発者がURL正規化タグをあげていたのが、とても興味深かった。SEO業界にいる私たちはみんな、このタグが登場したときは、舞い上がるほど喜んだものだ。だから、このタグが開発者にも重要な機能だと認められているのを知ってうれしい。

    参考:link rel="canonical"によるURL正規化タグ——SEOにとって非常に重要な進歩(前編後編
  3. パーマリンク

    URLを正そう! 私も長年、使いやすいとは決していえない動的URLを作ってきた。URLのリライトやリダイレクトのためのオプションは、たくさんある。また、多くのコンテンツ管理システム(CMS)も、SEOを鋭く意識したものになりつつある。

  4. robots.txt

    robots.txtファイルは、正しい場所を確実にクロールしてもらうために使うものだが、このファイルが正しく設定されていなかったら百害あって一利なしということになりかねない。開発者たちの意見の要点は、robots.txtファイルに「Disallow: /」を記述していないこと、あるいは、ロボットに見せるべきではない場所へのアクセスを何らかの形でブロックしていることを、きちんと確認するということだった。

    参考: janeandrobot.comの「ロボットによるWebサイトへのアクセスを管理する(英語記事)」
  5. 画像のalt属性

    私個人としては、これはリストのもっと上位に来るべきだと思っている。これはとても重要だ。私たちが最近話題にしているように、「キーワードをたくさん盛り込んだ(スパムにはならない)画像のalt属性は、高い検索順位と相関している」のだから。そんなことはないって騒ぐ前に、「Whiteboard Friday:相関および因果関係とSEO」という動画(英語)を見てほしい。

すごい! 驚いた? いや、そんなに驚きはしない。だって、開発者もSEO業者も同じ惑星に住んでいるんだから。本当に、このリストは私たちSEO業者が作ったと言って全然おかしくない。開発者たちは知識が豊富だ。こちらが知らないことを知っている点は素直に認めなければならない。SEO業者と開発者の関係で最高なのは、お互いに相手の知っていることを何もかも知る必要はないという点だ。

この記事は前後編の2回に分けてお届けする。次回は、トップ5以外の注目すべき回答についてお伝えする。→後編を読む

この記事が役に立ったらシェア!
メルマガの登録はこちら Web担当者に役立つ情報をサクッとゲット!

今日の用語

ワイヤーサービス
プレスリリースを、メディアに配信し、さらにサービス事業者のWebサイトや提携メデ ...→用語集へ

インフォメーション

RSSフィード


Web担を応援して支えてくださっている企業さま [各サービス/製品の紹介はこちらから]