アドビが次世代「Real-Time CDP」発表、許諾済みファーストパーティデータで顧客獲得推進

サードパーティクッキーに依存せずにパーソナライズした顧客体験をリアルタイムで提供

アドビは、次世代CDP(顧客データプラットフォーム)の新製品「Real-Time CDP」を4月27日に発表し、日本語訳を28日に公表した。ファーストパーティ(自社保有)データを活用して顧客獲得とエンゲージメント(つながり)を実現するCDPを業界で初めてゼロから設計した。Webサイト主体と別の第三者が提供するサードパーティクッキーに依存せず、顧客プロファイルとジャーニー(サービス利用プロセス)全体を1つのシステムで管理する。

 

Real-Time CDPは、プライバシー規制が強まる中で、顧客が開示を許諾した情報だけを使って顧客プロファイルを構築し、テスト&ターゲティングソリューションの「Adobe Target」にデータを渡すハブ機能を果たす。見込み客のWeb閲覧履歴▽サイトに登録した電子メールや電話番号のWebデータ▽アプリデータ――などのさまざまなファーストパーティデータを一元化して、パーソナライズした体験をリアルタイムで提供する。

Real-Time CDPで構築した見込み客のプロファイルをAdobe Targetに渡し、適用可能なデータを取り込んで次善のコンテンツやオファー、顧客体験をリアルタイムで編成する。サイトに滞在している間に、購入の可能性などの「見込み客の傾向スコア」をReal-Time CDPから取り込んで、どの瞬間に登録や同意のきっかけを提示すべきかを特定するなど、見込み客を顧客にする関連性のある顧客体験を提供できる。

また、例えばアパレル企業とジュエリーブランドが提携し、共通の顧客が許可した場合はドレスに適切なアクセサリーをレコメンドする「セグメントマッチ」を新たに搭載した。企業は他社とのパートナーシップで自社ファーストパーティデータセットを拡大できる。既知の顧客と似た属性を持つ顧客を特定して、その顧客グループに追加する「類似(look-alike)セグメント」も新たに備え、セグメントマッチと組み合わせることもできる。

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