売れるネットショップ開業・運営

ネット通販事業の「癖」を把握しよう

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ネット通販事業の「癖」を把握しよう

参入しやすい

ネット通販は、通信販売×ITという特徴から、店頭販売やカタログ、テレビ通販とは一線を画す独特の市場環境が形成されている。

まず、「参入が容易」だ。例えば広告費。他の通販ではチラシやテレビCM、DMなど、広告費が必須であるのに対し、ネットショップの場合は、無料で検索エンジンに表示されるので、広告費ゼロでも一応は露出できる。さらに、ネットショップ運営システムも低価格で提供されている。そのため、利益率が低い業種や個人事業主でも容易に参入でき、事実、そのようなネットショップは多数見られる。

競争が激しい

一方、低コストで参入が容易であるが故に、「競争が激しい」。主要モールである楽天市場の出店店舗だけでも30,000店舗以上(2010年1月現在)になる。これに他モールや独自ドメイン店舗、ドロップシッピングなどを含めれば際限がない。

もちろん、実店舗の方が数は多い。しかし、実店舗に買い物に行く場合は、近隣店舗との比較に留まり、よほど特別な事情がない限り、日用品や電化製品を買うためにはるばる1,000km離れた店へ出向く人はまずいないだろう。

だが、ネット通販の場合、ユーザーが検索結果や比較サイトを使用して、簡単に商品を見比べることができる。実店舗の競争があくまで商圏内で行われるのに対して、ネットショップのそれは全国規模だ。「それなり」の出来では、埋もれてしまいやすい。

特に、有名ブランド品など価格で選ばれやすい商品を中心に、価格競争が激化しやすい傾向にある。長く売れるためには、どんな商品を扱っていようと、利益率を高めるための努力が必要だろう。幸い、取り入れやすいさまざまな手法があるので、本書を参考にぜひ試してほしい。

ネットショップの競争が激しくなる仕組み
ネットショップの競争が激しくなる仕組み

商品数を揃えやすい

広く知られたネット通販独特の現象として「ロングテール現象」がある。実店舗では売り場面積が限られるため、必然的に「死に筋をカットし、売れ筋を増やす」という商品調整が重要になる。

一方ネット通販は、売り場面積が無限大だ。そのため、季節外れの商品やあまり売れない商品でも並べておける。しかも、在庫を手元に持っておく必要すらないため、注文を受けた時点で業者に発注をする「受注発注」などの仕組みが進歩し、「在庫を持たずに商品数を増やす」店が増えている。店舗・取扱商品との相性が良ければ、このようなネット通販ならではの特性もうまく生かしたいところだ。

ロングテール現象
ロングテール現象

「商品以外の価値」も提供できる

最後に、今後さらに注目されるだろう要素として、「エンターテインメント性」を挙げたい。 エンターテインメント性といっても難しいものではなく、あなたが実店舗でお客さんに対して提供している「商品以外の価値」をWeb上にどう再現するか、というだけのことだ。

例えば、リアル通販でよく同封されている「ダイエット成功のためのアドバイス」「お客様の声」などが載った会報・読み物のたぐいは、印刷や郵送にかかる費用がバカにならないが、ネットショップのページやメールを使えば、極めて低コストで提供できる。ニッチ商品を扱う実店舗(例えばテニス用品店やクワガタムシ専門店)に見られるような、店舗が中心となり「同好の士」が集まるコミュニティーを形成するようなシーンが、今後ネット通販において一層現れてくるのではないか。

単なるWebページだけでなく、メールや動画、CGM(掲示板、SNS、ツイッターなど)など、リッチインタラクティブ(音声や画像、動画などを多用した双方向サービス)な仕組みも安く使える。しかも、ネット上はクチコミの伝達スピードが速いため、「無料」「面白い」など話題に上れば一瞬で広まる可能性がある。今後、ネットショップの持つコンテンツ性を生かした集客・接客手法が進化していくだろうことは想像に難くない。

効率的なネット通販だからこそ、反面、非効率な接客をすることができる。これまでネット通販が伸びてきた要因は通販の効率性とITのパワーだったが、ネット通販が浸透したこれからは、物販以外のもっと非効率的な、「商品以外の価値」の部分でも差が付いてくるだろう。

売れるネットショップ開業・運営

※この記事は、書籍『売れるネットショップ開業・運営 eコマース担当者・店長が身につけておくべき新・100の法則。』の内容を、Web担向けに特別にオンラインで公開しているものです(序章もご覧ください)。

ネットショップでモノが売れない、なぜ?
資金力ではありません。やり方が違うんです。

「商品タイプ別」のネットショップ開業・運営ノウハウとは?

例えば、剣道用品のような「ニッチ商品」と、無名の自社ブランド商品、価格競争の激しい有名メーカー品では、有効な「売り方」はまったく違います。

本書では、取扱商品を4タイプに分類し、各タイプの強みを生かした集客・ページ接客・リピート促進手法を紹介します。

【自分の店の強み】を知れば、混乱していた頭もすっきりし、優先順位が明確になり、それまで空回りだった歯車も噛み合います。

目からウロコ が落ちました。ショップの立ち位置が明確になりました。
何から手を付けていいのか分からない状態に光が射しました。

事実、多くのネットショップ店長からそんなコメントを頂いています。

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