インタビュー

「郵便年賀.jp」2010年はツイッターと連携、2か月で1億PVの特設サイトの裏側とは

日本の伝統文化、年賀状作りをサポートする特設サイト「郵便年賀.jp」のWeb担当者に話を伺った

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日本郵政グループの日本郵便が運営する「郵便年賀.jp」は、毎年の年賀はがきの発売に合わせて11月1日から公開される、年賀状作りをサポートする特設サイト。日本郵政グループ民営化の2007年に、2008年用の年賀はがき販売にあわせてオープンし、無料の年賀状作成ツール「はがきデザインキット」、mixiと連携した「ミクシィ年賀状」、モバイル動画を活用した「ムービーデコ年賀」など、さまざまなコンテンツを提供している。

運営開始から4年目となる、2011年用の郵便年賀.jpでは、新たにツイッターを活用したコンテンツ「今年の一文字」を公開した。運営開始から現在まで、日々の運営や企画を一手に担っているという、日本郵便の西村 哲氏に、郵便年賀.jpの目指すところやツイッター活用の目的を聞いた。

インターネットの利便性を生かして年賀状作りから送付までをサポート

郵便事業株式会社
国内営業統括本部 切手・葉書部
eコマース室兼務
商品開発担当 課長
西村 哲氏

2007年(平成19年度)の日本郵政グループの民営化の年に立ち上げられた郵便年賀.jpだが、今も一貫して受け継がれているのが、年賀に関する「知る」「買う」「作る」「送る」という、すべてをサイト上で完結させるというものだ。「民営化前までは、年賀はがきを買っていただいた後は、お客様の方でご自由にお作りくださいというところがあったのですが、買っていただいた後にどれだけサポートできるかを考えていました。Webの力は、すごく手軽に作れるところにありますので、それをサポートできる特設サイトとして郵便年賀.jpを立ち上げさせていただきました

民営化によってなにが変わったのかを体感してもらおうと、ディズニーキャラクター 年賀など、はがき自体の商品開発も行ってきたという西村氏だが、日常生活になくてはならないものとなったインターネットの利便性と年賀はがきを融合することで、世の中のニーズにあった新しいものを生み出せるのではないか、「平安時代から残っている年賀のご挨拶という日本の伝統文化を守りつつも、ネットとの融合で新しい年賀はがきの形を生み出したい」という思いがあったという。

1年目で1億PV以上と予想外の大反響

インターネット、携帯電話の普及による“年賀状のメール化”などもあり、年賀はがきの販売数が落ち込むなか、企業方針として郵便年賀.jpに対し明確な販売やアクセス数の目標があったわけではなく、「正直、社内ではあまり重要視はしていなくて、これからはネットでお客様の年賀状作りをサポートしなければならないという、個人的な思いから立ち上げたところです」と、西村氏は話す。

年賀はがきの販売は、11月から12月の実質2か月とわずかな間しかない。しかし、蓋を開けてみれば郵便年賀.jpは1年目から約1億PV・約760万訪問と、予想以上の反響に社内の反応も変化したという。「ご利用や反響がわからないなかで作りましたが、1年目から約1億PVと、ネットとの融合で世の中のニーズにあった年賀はがきの新しい形を生み出せる、これはありだなと思いました」、と予想外の反響に手ごたえを感じたことを話す西村氏。2年目、3年目とさらにコンテンツを充実させ、2009年用は1.3億PV・約1072万訪問、2010年用は約1.9億PV・約1,530万訪問と成長を続け、2年目から開始した年賀状の通信販売数も、2010年用で約550万枚(対前年比229%)と大きく伸ばしている。

弊社のなかではあまりない伸び率を示していますので、ようやく会社としてネットと年賀をからめた1つの形ができてきました

年賀状の“差出人”と“受取手”をインターネットでつなぐ

日本郵便では、年賀の販売終了日である1月15日が過ぎると同時に、年賀はがきの商品開発も含めて、その正月の年賀利用動向調査をインターネット調査で毎年行う。この調査では、10代~60代までの男女について、差出人と受取手の観点からさまざまな質問をしており、そのなかで西村氏が最も注目するのは年賀状を出さない人の理由だという。その調査で1番多いのは「作る時間がない」または「作るのが面倒くさい」というものだ。また、「最近多くなってきたのが、個人情報の関係でリアルの住所がわからないという人で、これを何とかしなくてはならない」と、新たな課題が増えつつあるという。

一方で、受取手側については、「毎年、女性10代、20代、30代については、メールよりもリアルな年賀状を受け取りたいという回答が、他の属性に比べて10ポイント以上高い数値ででてきます。さらに、“すべて手書が嬉しい”とか、“相手のオリジナリティがあるような年賀状を受け取りたい”など、手の込んだものをもらいたいというニーズが高いという結果が出ています」と、リアルの年賀状を受け取りたいという意識が結果に表れている。

受取手側からすると手の込んだ年賀状を受け取りたいが、差出人側からすると年賀状を作る時間がなく、住所もわからない。こうした人たちの仲介をできないだろうか、そうして思いついたのが「すでにあるネット上の人の集まり、コミュニティと組めば、そこでのリアルな年賀状のやりとりが生まれるのではないか」というもの。こうした思いから、2年目の新サービスとして生まれたのが「ミクシィ年賀状」だ。こうした企画も、西村氏が提案を行うことで実現してきた。

2008年末に開始した「ミクシィ年賀状」。今年は離脱率の高かったモバイル版の使い勝手を向上させるため、3クリックで決済できるように改善したという。
http://mixi-nenga.jp/

はじめは、アナログな日本郵便が対極に位置するミクシィと組むという、世の中のインパクト狙いというところもありました。ただ、最近はネット上のつながりが、オフ会などのリアルにでてきている。1年目、2年目とやっていくにつれ、こうしたところにすごくマッチしていることがわかってきて、ミクシィさんにもすごくご評価をいただき、例年の恒例サービスになりつつあります

今では外部コミュニティと連携したサービスはさらに強化されており、「ミクシィ年賀状」の他にも、メールアドレスやTwitter IDから年賀状を送れる「ウェブポ」(リプレックス)、Yahoo! JAPANのサイトから年賀状を送れる「ネットで年賀状」などのサービスも展開している。

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