Googleは平均ページ読み込み時間を順位決定に含める予定 - PubCon 2009より
2日目:SEO/SEMツール
これは、本当に気に入ったセッションの1つだ。講演者は(ランドも含めて)非常に多くのすばらしい情報を持っていた。なかでも、私が注目したのはWe Build Pagesのジム・ボイキン氏だった。ボイキン氏は実にすばらしい情報をいくつかもたらしてくれたけれど、中でもいちばんとなると、競争相手がどんなキーワードをターゲットにしているかを見つける方法ということにならざるを得ない。やり方は以下のとおりだ。
- Googleアドワーズ広告のキーワードツールにアクセスする。
- 「ウェブサイトのコンテンツ」を選び、競争相手のサイトマップ(またはトップページ)のURLを入力する。
- 「この URL からリンクしている他のページを含む」というチェックボックスにチェックを入れて、「キーワードの候補を取得」ボタンをクリックする。
- 結果が表示されたら、「マッチタイプ」を「完全一致」に変更し、各フレーズの実際の検索ボリュームを確認する。
これは競争相手がどのキーワードに焦点を絞っているかを調べるのに役立つのはもちろん、自分ののサイトが適切なキーワードに焦点を絞っているかを確認するのにも役立つのは明らかだ。
3日目:検索エンジンの方向性
3日目がいちばんよかった。本当のところ、1限目のすべてのセッションに参加したかったのだが、そうはいかないので、「リンク購入」セッションの前半とマット・カッツ氏によるサイトレビューの後半を見た。カッツ氏がサイトの監査をしているのと同じ時間枠に、PubConチームがリンク購入に関するセッションを組み入れたのは、まったく素晴らしいって言わざるをえない。言わせてもらえば、じつにうまいやり方だ! サイトレビューについてはランドが書いているので、私は特に触れないけれど、すばらしいセッションだった(日本語での解説が海外&国内SEO情報の記事にある)。
ただし、最高の瞬間が訪れたのは、セッションが終わった後だと思う。カッツ氏がエバン・フィシュキンの頭を丸坊主にしだしたのだ。この週の始めにSEOmoz Werewolfパーティーで行われた賭けの結末だ。これだけでもとてもすばらしかったけれど、カッツ氏がエバンの頭を剃っている間も、質問が投げかけられ、それに対してカッツ氏がまるで何事もないかのように答えていたのが面白かった。このときの様子を伝える短い動画をどうぞ。
わかった、わかった。「検索エンジンの方向性」に話を戻そう。長い3日間の後だから、まっすぐホテルに戻ろうか、最終のセッションに参加しようかと迷ったのは確かだ。だが、行ってよかった! 最高に興味深い話だった……しかも、話し手はマット・カッツ氏だ。
グーグルの実験的なプロジェクトを試せる「Google Labs」に、Google Social Searchというものがある。説明として、次のように記されている。
グーグルにサインインして検索しましょう。関連するウェブコンテンツに、自分のソーシャル・サークルに属する仲間が作ったものがあれば、検索結果の一番下の「Results from people in your social circle」(ソーシャル・サークルの知り合いからの検索結果)というセクションに自動的に表示されます。
ソーシャルコンテンツをもっと見たい場合は、検索結果ページの一番上にある「検索ツールを表示」のリンクをクリックしてから、「Social」(ソーシャル)リンクをクリックしてください。
ソーシャル・サークルとは何でしょうか? それは、Gmailのチャット仲間、Gmailの連絡先に登録されている友人や家族、同僚のグループ、さらにはほかのソーシャルサイト(TwitterやFriendFeedなど)でつながっている人たちで構成されます。Social Searchの詳細はこちら。
この機能はかなり利用することになりそうな予感がする。私の仕事の大半が、たいてい「ソーシャル検索」に関連する。だから、これはうってつけの機能だ! おもしろい発見だった。
ページ読込時間が検索順位の決定要因に
ランドの記事で触れられているように、ページ読込時間の重要性についてはグーグル関係者が何度か述べているし、カッツ氏自身もこのセッションで、
これまで検索順位の決定要因に速度は含まれていなかったが、将来的には含めることも考えている
と述べた。カッツ氏は、速度のチェック方法と高速化する方法に関して参考になるサイトをいくつか紹介してくれた。
- WebPagetest――URLを入力し、テストするページなどの設定オプションを選んで、テストしよう!
- Google Codeの「Let's make the web faster」(ウェブ速度を高めよう)――サイトの速度向上のための方法いろいろ。
- Google Code Labsの「Closure Tools」――JavaScriptコンパイラ。
※Web担編注:現在は、ウェブマスターツールで、Googleが把握しているあなたのサイトの平均ページ読み込み時間と、速度改善の提案が表示されている。このデータを表示するには、ウェブマスターツールにログインし、サイトを選んで左側のメニューから[Labs]>[サイトのパフォーマンス]を選ぶ。
解説によると、Googleが把握しているサイト全体の20パーセンタイル値(記事の編集時点では1.5秒弱)を境に、早いまたは遅いとみなされるとのこと。現時点では、この基準で「早い」とみなされる場合に評価が上がり、遅い場合でもペナルティにはならない予定だといわれている。
また、この場合の「ページ読み込み時間」はHTMLページ単体ではなく、画像、CSS、JavaScriptを含めた全体の読み込み完了までの時間を指すようだ。
コメント
はじめまして
いつも読ませていただいております。
>ページ読込時間が検索順位の決定要因に
これは大変良いことだと思います。
本格化して、画像ばかりを詰め込んだアダルトサイトや、
直リンクだらけの悪質な出会い系サイトなどの順位が下がれば、
検索結果ももっとクリーンなものになると思います。
さっそくウェブマスターツールで自分のサイトをチェックしてみます。
それにしてもマット・カッツ氏は色んな事を発信してくれますね(笑)
矢ヶ部徹朗