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LINEヤフー、法人向け「LINE通知メッセージ」を大幅刷新。発送関連、注文完了のお知らせなど拡充+新API提供+新料金まとめ

5ヶ月 3 週間 ago

LINEヤフーは6月16日に「LINE通知メッセージ」をリニューアル、法人向けに新たな機能や料金プランなどの提供を開始した。

「LINE通知メッセージ」は、荷物の配送予定や公共料金の案内などを企業の「LINE公式アカウント」から送信できるサービス。企業が保有する電話番号とLINEに登録されているユーザーの電話番号をマッチングすることで、友だち追加されていないユーザーにもメッセージを配信できる。LINEヤフーの審査を通過している「LINE公式アカウント」(認証済アカウント)に限定するなど、一定の条件を満たした企業のみが利用可能。

「LINE通知メッセージ」のリニューアルの詳細は次の通り。

1. 利用用途の拡大

「LINE通知メッセージ」経由で配信できるメッセージはこれまで22種類に規定していたが、約70種類へ拡大。新たに発送関連や会員登録完了、注文完了のお知らせなどの通知ができるようになった。今後もユーザー・企業双方のニーズを踏まえながら、随時拡大予定としている。

LINEヤフー、法人向け「LINE通知メッセージ」を大幅刷新。発送関連、注文完了のお知らせなど拡充+新API提供+新料金まとめ
送信できるメッセージの種類を大幅拡充

2. 新APIの提供

審査やフォーマット作成の工数削減を実現し、スピーディーに導入が可能になったという。

現行APIの場合、メッセージのフォーマット(テキストやレイアウト)を各企業で作成し、個々にUXの審査が必要だった。新APIではLINEヤフー規定のテンプレートを用途別に用意し、UX審査なしで簡単にメッセージを作成できるようにした。

LINEヤフー、法人向け「LINE通知メッセージ」を大幅刷新。発送関連、注文完了のお知らせなど拡充+新API提供+新料金まとめ
テンプレートを用意し導入時のUX審査が不要に

用途に適したテンプレートを選択した上で、項目に沿って情報を登録するだけでメッセージを作成できる。サービス導入までの時間が最大15営業日短縮されるとしている。

LINEヤフー、法人向け「LINE通知メッセージ」を大幅刷新。発送関連、注文完了のお知らせなど拡充+新API提供+新料金まとめ
新APIでは利用開始までの時間を短縮した

3. 料金プランの変更

予算の変動が少なく、導入を検討しやすい料金プランに変更した。企業の予算や目的に応じた3種類の新しいプランの提供を開始。予算変動が少ない月額固定の料金プランにリニューアルした。料金プランは次の3種。

  • エッセンシャルプラン(月10万通まで):月額50万円
  • パフォーマンスプラン(月100万通まで):月額200万円
  • アンリミテッドプラン(月1000万通まで):月額1000万円

規定の通数を超えた場合、追加メッセージとして、各プランごとに設定された従量課金が適用される。現在「LINE通知メッセージ」を利用している企業には、新プランの検討・移行期間(約1年)を設ける。

LINEヤフー、法人向け「LINE通知メッセージ」を大幅刷新。発送関連、注文完了のお知らせなど拡充+新API提供+新料金まとめ
新料金プランは月額50万円から
鳥栖 剛

生活協同組合ユーコープが生協宅配のインターネット注文システム「eふれんず」にサイト内検索エンジン「ZETA SEARCH」を導入

5ヶ月 3 週間 ago

生活協同組合ユーコープ(ユーコープ)は、生協宅配のインターネット注文システム「eふれんず」にEC商品検索・サイト内検索エンジン「ZETA SEARCH」を導入した。

検索結果の最適化でCX向上につなげる

ユーコープが運営する生協宅配のインターネット注文システム「eふれんず」では、食品や日用品などを取り扱っており、パソコンやスマートフォンから注文できる。

ユーコープ eふれんず
(画像は「ユーコープ」のサイトからキャプチャ)

既に「ZETA SEARCH」を導入しているコープ九州事業連合、コープさっぽろ、コープ中国四国事業連合、コープ北陸事業連合で使用している辞書登録データを活用し、商品名検索時に検索ワードと関連性の高い商品が適切にヒットするようにした。たとえば、「サラダ油」と検索した場合、「キャノーラ油」「米油」など検索ワードと関連した商品を表示する。

サイトを訪れた組合員が目的の商品によりスムーズにたどり着けるようにすることで、利便性や満足度向上をめざす。

ユーコープ eふれんず 検索結果を最適化しCX向上につなげる
検索結果を最適化しCX向上につなげる

「ZETA SEARCH」とは

サイト内検索を最適化するマーケティングソリューション。高速性・処理能力とAIによる自動最適化で、サイトの利便性向上を支援する。

キーワード入力時のサジェスト機能や、事前に検索結果の該当数を表示するファセットカウント、全角・半角などの「表記揺れ」を吸収した検索結果表示など、多数の検索機能を有している。

JRE MALL ZETA SEARCH サイト内検索 EC商品検索
「ZETA SEARCH」の基本機能(画像は「ZETA CX」サイトからキャプチャ)
藤田遥

市場環境の変化を「強み」に変える! 衣料品メーカーの挑戦【ネッ担まとめ】 | 新・ネットショップ担当者が知っておくべきニュースのまとめ

5ヶ月 3 週間 ago
ネットショップ担当者が読んでおくべき2025年6月2日~6月15日のニュース

長い期間、日本の多くの市場が右肩下がりになっています。特にアパレル業界は、大手企業の海外生産などもあり、国産品の市場が1.5%まで縮小したといいます。市場環境がネガティブになるなかで、埼玉の衣料品メーカーはどのようなチャレンジをしたのか。参考にしていただければと思います。

ニーズがあれば、口コミで広がる

「ユニクロには手が出せない」分野で大成功…「ほかの下着は全部捨てた」埼玉のメーカーが"薄利多売"をやめた理由 | PRESIDENT Online
https://president.jp/articles/-/96443

「どこにも真似できない、というより、手間がかかる分コストもかかるのでどこもやりきれない」とスマイルコットン3代目社長・片山英尚さんはいう。

(中略)

「大手にはできないことをやらないといけない、という考えが片山さんと一致して。素材に合わせ、肌の弱い人でも安心して着てもらえるような縫製にしようとこだわりました」

東京都内で縫製工場を営む友人がおり、アパレル業界について聞くことが多いのですが、ユニクロの台頭はとてつもないインパクトだったようです。

この30年ほどで、都内に数百あった縫製工場がたった数件になってしまった。日本経済の変化も大きく関係しているようです。

そんな市場環境のなか、大手ができない仕事に挑む。しかしそれは「誰もやりたくない」仕事だったりするわけです。ここにチャレンジするのは、簡単ではない決断でしょう。

「自分たちで工場を動かし縫製しているので、ベトナムや中国の工場のスタッフが難しいと感じるポイントがわかる。業界では工程ごとに分業の発注体制が一般的になりましたが、デザインや素材の選定段階から縫製を想定して、細かな仕様書と合わせてサンプルを起こせるのが私たちの強みだと思っています」

過去には「縫製工場を営む」こと自体にそれほど強みがなかったわけですが、縫製工場自体が減ったことで、強みに変化している。業界では分業が当たり前になっていますが、上流から下流の仕事を一貫して進めることができるわけです。

当然、その分コストがかかりますが、「お客さまからのニーズ」にしっかりと応えられている、つまり高い付加価値がある商品の提供ができているわけです。なにより、時間をかけて試行錯誤・挑戦した姿勢がすばらしいと思いました。

要チェック記事

越境EC大手のビィ・フォアード、「ガリバー」のIDOMと車両情報の連携 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/14135

これはめちゃくちゃ市場が拡大する予感。IDOMの車両情報を掲載することで、いわゆる「商品数」が爆発的に増える状態に。

Let's noteとは何か? を問い詰めて磨きをかけた新モデル「SC」と「FC」登場 情シスも安心の仕掛けとは | ITmedia PC USER
https://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/2505/29/news121.html

実は私、ずっと「レッツノート」派です。もう5、6台は買ったんじゃないかな。とにかく頑丈。階段から落ちたときも壊れなかった!

「意見が出るチーム」をつくるには?建設的な議論を行うための3つの考え方 | ANAGRAMS
https://anagrams.jp/blog/constructive-discussion/

まずは意見を出せる場作りからですよね。口を開いてくれれば何かしらの意見やアイデアは出てきます。食事や飲み会でのコミュニケーションも重要。

“マーケの神様”も苦戦中?「イマーシブ・フォート東京」がずっとパッとしない真因 | ビジネス+IT
https://www.sbbit.jp/article/cont1/165190

そもそものアトラクションが少なかったり、課金モデルだったりするので、ビジネスモデルが微妙なのかもしれません(1回だけ行ったことあります)。

「うまい棒」のやおきん、「Shopify」でECリニューアル。顧客ロイヤルティ、業務効率アップに成功 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/14180

もはや駄菓子業界になくてはならないキング「うまい棒」ですから、思いっきりネタに走って、老若男女を笑顔にしてほしいですね。

「食事・コーヒーで1500円超え」だが客足は途切れない…「決して安くない」コメダ、それでも愛される理由 | 東洋経済ONLINE
https://toyokeizai.net/articles/-/881585

たしかにコメダって、いい感じで「個室感」がありますよね。他のカフェと場の取り方がどこか違う気がします。私もよく優先的に利用しちゃう。

今週の名言

『ワールドトリガー』で学んだ社会人1年目の自分に教えたい名言4選 | ANAGRAMS
https://anagrams.jp/blog/learned-from-world-trigger/

誰もが納得するような結果は出せない。ただその時やるべきことを、後悔しないようにやるだけです

成果を意識しすぎると、どうしても足が止まってしまいますよね。

「これでいいのか?」「もっと良くできるんじゃないか?」――しっかり考えることは重要ではありますが、それによって「お客さまと対峙する」機会を減らしてしまってはいけない。

時間が経つことで、商機を逃してしまうこともありますし、なにより「お客さまと対峙」したときの「反応」を知ることができない。きちんとやるべきことを決めたスケジュール通りにやる。まずはここからなのではないでしょうか。

ECマーケティング人財育成は「EC事業の内製化」を支援するコンサルティング会社です。ECMJコンサルタントが社内のECチームに伴走し、EC事業を進めながらEC運営ノウハウをインプットしていきます。詳しくはECMJのホームページをご覧ください。

UdemyでECマーケティング動画を配信中です。こちらもあわせてご覧下さい。

ユウキノインは寄り添い伴走しながら中小企業・ECサイトのSEOからコンテンツマーケティング、プレスリリースやクラウドファンディングなど集客・販促・広報をお手伝いする会社です。詳しくはユウキノインのホームページをご覧ください。

Designequationは何かに特化したサポートではなく、モール・ベンダー選定や広告・CSなど各企業に合わせたカスタマイズ型の運用サポートを行っています。

石田 麻琴

化粧品ブランド「フェヴリナ」などのフォーシーズHD、堀江貴文氏や三崎優太氏らへの新株予約権などで約15億円を調達

5ヶ月 3 週間 ago

通販化粧品ブランド「フェヴリナ」などを展開するフォーシーズHDは6月13日、新株発行と新株予約権の割り当てで計約15億4000万円(差引手取概算額)の資金を調達すると発表した。新株予約権の割り当て先には実業家の堀江貴文氏、「青汁王子」こと三崎優太氏が名を連ねている。

新株発行の割り当て予定先はGFA、フォーシスアンドカンパニー、みらい再生支援機構合同会社、KING有限責任事業組合、ジェリービーンズグループの5社で、発行新株式は計67万9000株。調達額は約4億3000万円。

新株予約権の割り当て予定先は、GFA、フォーシスアンドカンパニー、みらい再生支援機構合同会社、KING有限責任事業組合、堀江氏、三崎氏、デジタルレクリムGOLD PACIFIC GLOBAL LIMITEDの8者。発行新株予約権数は1万8210個、予約権1個につき100株とし、予約権発行による潜在株式数は182万1000株。調達額は差引手取金概算額で約11億3100万円。

フォーシーズHDは調達資金の使途として、計13億2000万円を太陽光発電や系統用蓄電池の事業に関する開発資金などに充当。2億円を通販事業・卸売事業・リテール事業における商品マーケティング資金に充てるとしている。

フォーシーズHDの2024年9月期業績は売上高が前期比5.7%増の22億5700万円、営業損益は1億2600万円の赤字(前期は2億1400万円の赤字)、経常損益は1億2900万円の赤字(前期は2億1600万円の赤字)、当期純損益は2億7300万円の赤字(前期は2億7200万円の赤字)だった。

フォーシーズHDは2019年9月期から、連結営業赤字と連結営業キャッシュ・フローのマイナスが続いている。早期の業績回復に向けて、各セグメントそれぞれの営業スタイル特性に合わせた施策を積極的に推進してきたが、営業黒字への転換、営業キャッシュ・フローのプラスを達成できず、資金水準も低下。IR資料には「継続企業の前提(ゴーイングコンサーン)に重要な疑義を生じさせるような状況」の注記を記載している。こうした状況から、各セグメントで収益拡大に向けた対応策を進めているという。

鳥栖 剛

サステナブル商品は売れる? 売れ行き回復を実現したQVCジャパンの取り組みとは? | 通販新聞ダイジェスト

5ヶ月 3 週間 ago
QVCジャパンは従前より推進しているサステナブル商品の訴求を再強化している。一時は売れ行きが落ち込んだが、社員の知識を深める企画を実施したところ、現在の売り上げ回復基調につながった

「押しつけがましい形ではなく楽しく自然にサステナブルな商品を紹介して、作り手とお客さまの想いをつなぎ、生活のなかに定着していくための手助けをしていきたい」――。通販専門放送局を運営するQVCジャパンを率いる伊藤淳史CEO(=写真)はここ数年、推進を強化するサステナブル(持続可能)施策の意義についてこう話す。

QVCジャパン 伊藤淳史CEO
QVCジャパン 伊藤淳史CEO

QVCジャパンにおけるサステナブル商品の“売り出し方”の変遷

サステナブル商品特化の紹介番組を放送

サステナブル施策は近年、さまざまな事業者が注力する取り組みだが、消費者を置き去りにした独りよがりなものになってしまうことも少なくない。

同社ではCR(コーポレート・レスポンシビリティ)の観点から数年前から放送をスタートした自然や動物、環境・生態系を意識した素材やブランド、繰り返し使用できる商品の紹介に特化した番組について再強化を進めて成果も出始めているようだ。

QVCで取り扱っている商品の、エコ・サステナブルなブランドや商品の一例(画像はQVCジャパンの自社ECサイトから追加)
QVCで取り扱っている商品の、エコ・サステナブルなブランドや商品の一例(画像はQVCジャパンの自社ECサイトから追加)

同社は2022年2月から運営する通販専門放送局「QVC」で「未来にいいもの サステナブルな暮らし」と題したサステナブルな商品の紹介に特化した番組をスタート。「廃棄物の削減」など月ごとにテーマを設けてエコバッグや真空断熱技術で長時間の保冷・保温ができる水筒などを紹介。長らく午後7時から1時間にわたって毎週(金曜日)、放送を継続してきた。

サステナブルに特化した番組「未来にいいもの サステナブルな暮らし」(画像はQVCジャパンの自社ECサイトから追加)
サステナブルに特化した番組「未来にいいもの サステナブルな暮らし」(画像はQVCジャパンの自社ECサイトから追加)

出足は好調も、売り上げは一時減少傾向

「テレビという(伝播性の高い)媒体の特性上、社会生活に与える影響は非常に大きい。企業として商品を販売して利益を上げることは当然だが公の電波をお借りして事業を展開している我々の役割として日本の社会が持続可能であるよう人や地球にやさしい商品を提案することでサステナブルな商品が当たり前となる市場の実現に貢献したい」(伊藤CEO)として開始した同番組で環境意識の高い消費者が増え始めたことで出足は順調だったようだが、徐々に売り上げは減少していったという。

サステナブルさのこじつけが売り上げ不振に影響

その原因を探ったところ、一因として番組で紹介する商品の「サステナブルさが“こじつけ”なもの」となっていたケースがあり、それゆえに顧客に響かず、売り上げに結びつかなくなっていったことがわかったという。

「たとえば節電につながる家電など。節電はサステナブルであり、かつお客さまのお財布にもやさしいと訴求していた。もちろん、その通りなのだが、それらは番組で紹介すべき本当のサステナブル商品なのか。売れるものが優先になってないか。そうした商品は『これは違うでしょう』という反応となり、売り上げも伸びていかなくなった」(同)という。

番組の放送頻度と内容を見直し

サステナブルの取り組みと言えども売り上げがついてこなければ継続はできないわけで「一旦、立ち止まろう」(同)と昨年から当該番組の放送頻度を毎週から不定期とした。毎週、サステナブルな商品を紹介しなければいけないという時間的な制約をなくして本当のサステナブル商品を厳選して紹介できるようにした。

「サステナブル・コマース・プロジェクト」で社員育成に着手

加えて、「社員のサステナブルに関する知識がそのままでは、従来までの考え方で(商品を)探してしまうことになりかねないし、サステナブルの定義も社員1人ひとりによって異なっている」(伊藤CEO)ことや番組を開始した2022年当時から変化したサステナブルの世の中の浸透度なども考慮して、外部の専門家を招いて社員のサステナブルに関する知識レベルの引き上げや新たなサステナブル施策を展開するためのプロジェクト「サステナブル・コマース・プロジェクト(サスコマ)」を実施した。

ワークショップ形式でサステナブルの知識を深める

同取り組みでは当該番組に携わるスタッフを始めとしたさまざまな部署の社員約30人が横断的に参加したサステナブル推進チームが自律的に顧客にサステナブルの価値を届けられるようにすることを目的に昨年6月から9月までの4か月間にわたって実施

サステナブルに関するコンサルティング会社にサポートを受けつつ、商品の調達など商業部門の業務領域に関連する最新のサステナブルに関する知識をインプットしつつ、具体的なターゲット層をイメージしながら販売すべきサステナブルな商品実施すべきサステナブルな施策のアイデアの検討、提案などをグループごとのワークショップ形式で実施した。

サステナブル関連商品の売り上げは回復傾向

同取り組みの結果、「サスコマでは最後にサステナブルな商品と体験を組み合わせた商品の展開の提案を参加者から私がプレゼンを受けた。その提案を考える過程のなかでサステナブルの定義が整理され、お客さまにどのポイントをサステナブルとしてお伝えすればよいかというポイントも整理され、これまで足りなかった生活者視点でサステナブルな商品や企画を考えられるようになった」(伊藤CEO)として、実際に現在は木曜日に不定期に放送する「未来にいいもの サステナブルな暮らし」でも紹介する商品はもちろん、「番組構成や紹介方法が格段によくなった」(同)ことで売り上げも回復傾向にあるよう。

今後も顧客視点での商品選定や訴求を強化していくほか、当該番組以外の番組でもサステナブルな商品の紹介を進める。また、「サスコマ」で企画した体験型の新たなサステナブル商品の販売なども実施していく考えでサステナブルな商品の販売・展開を強化していくという。

※記事内容は紙面掲載時の情報です。
※画像、サイトURLなどをネットショップ担当者フォーラム編集部が追加している場合もあります。
※見出しはネットショップ担当者フォーラム編集部が編集している場合もあります。

「通販新聞」について

「通販新聞」は、通信販売・ネット通販業界に関連する宅配(オフィス配)をメインとしたニュース情報紙です。物品からサービス商品全般にわたる通販実施企業の最新動向をもとに、各社のマーチャンダイジング、媒体戦略、フルフィルメント動向など、成長を続ける通販・EC業界の情報をわかりやすく伝え、ビジネスのヒントを提供しています。

このコーナーでは、通販新聞編集部の協力により、毎週発行している「通販新聞」からピックアップした通販・ECのニュースや記事などをお届けしていきます。

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通販新聞

ワールド、自社ECで不用品回収企画を開催。ECと店舗で使える最大5000円分のポイントを進呈

5ヶ月 3 週間 ago

ワールドは6月16日から、自社ECサイト「ワールド オンライストア」で衣料品を回収する企画「ワールド エコロモ キャンペーン」を開始した。6月29日までの期間限定で実施している。不要となった衣料品の送付を会員に募り、協力した会員には実店舗やECサイトで利用できるポイントを進呈する。

ワールドが主催する社会貢献活動「エコロモ」

対象者は会員制度「ワールドプレミアムクラブ」の会員で、回収する衣料品はワールドの製品以外も対象。ワールドは回収する衣料品1点につき500ポイントと交換し、1人につき最大で10点分の5000ポイントを進呈する。消費者は全国のワールド店舗、「ワールド オンラインストア」で、支払いの際に1ポイント=1円としてポイントを利用できる。

集まった衣料品は、リサイクルやリユースのパートナー企業に引き取りを依頼。引き取り金は支援を必要とする子どもたちへ寄付する。

「ワールド エコロモ キャンペーン」はワールドが2009年に始め、2025年で16年目となる。従前、全国の百貨店やショッピングセンターなどの実店舗を中心に実施してきた。ワールドの店舗がないエリアの消費者でも利用できるよう、自社ECサイトを通じたオンラインでの衣料品引き取りを2025年1月に企画。好評を受け再び自社ECサイトで実施している。

オンラインでの引き取りの流れ

  1. 会員が「ワールド オンラインストア」から参加の申し込み
  2. 会員が不用な衣料品をワールドに発送
  3. ワールドがポイントを進呈
  4. リサイクルパートナーを通じて、国内外でリユース・リサイクル
  5. リサイクルパートナーからの引き取り金は、支援を必要としている子どもたちのための基金へ寄付
「エコロモ」オンラインでの取引の流れ

「ワールド エコロモ キャンペーン」とは

「ワールド エコロモ キャンペーン」は社会貢献活動の一環で、消費者の不用な衣料品を引き取ってリサイクル・リユースする取り組み。

これまでに累計1995万点以上(2025年2月時点)の衣料品を回収し、収益金は支援を必要とする子どもたちのために寄付している。寄付金額は、2011年から総額で1億円以上となっている。

企画概要

  • キャンペーン対象:「ワールドプレミアムクラブ」会員
  • キャンペーン期間:2025年6月16日~29日
  • 引き取り対象:衣料品、バッグ、帽子、マフラー・ストール類、ベルト、ネクタイなど。ワールド製品以外も対象
  • 引き取り点数:対象であれば、何点でも送付可能
  • ポイント特典:引き取り対象品1点につき「ワールドプレミアムクラブ」にて500ポイント進呈
  • ポイント付与予定日:2025年7月下旬予定
  • ポイント利用方法:全国のワールド店舗、「ワールド オンラインストア」
  • ポイント利用期限:ポイント進呈から6か月間
大嶋 喜子

SEO対策をしているのは「コーポレートサイト」が64%、「自社ECサイト」は52%。担当者の6割がWebメディアで情報収集

5ヶ月 3 週間 ago

PLAN-Bが実施したSEO担当者の学習傾向に関する調査によると、自社でSEO対策をしているサイト(これから実施予定も含む)はコーポレートサイトが最多で、2位は自社ECサイトが続いた。

SEOに関する情報は6割以上の担当者がWebメディアで収集。特に参考にしているのはGoogleの「Google公式ブログ」で86%にのぼった。

SEO対策サイトの最多はコーポレートサイト

自社でSEO対策をしているサイト(これから実施予定も含む)の種類を聞いたところ、最も多かったのは「コーポレートサイト」で64.7%、続いて「ECサイト(自社運営)」が52.7%、「オウンドメディア/ブログ」が41.3%だった。

SEO対策をしている、または実施予定のサイトの種類(複数回答可)
SEO対策をしているまたは実施予定のサイトの種類(複数回答可)

運用目的は「問い合わせ・資料請求の獲得」

自社サイトの主な運用目的は「問い合わせ・資料請求の獲得」が最多で65.3%、続いて「企業ブランディング・信頼性向上」が59.3%、「商品・サービスの販売」が54.0%。PLAN-Bは「SEOは実務的なリード獲得手段として活用されているだけでなく、信頼構築や売り上げへの貢献といった役割も担う、多目的なマーケティング施策として位置づけられていることが明らかになった」と解説している。

自社サイトの主な運用目的(複数回答可)
自社サイトの主な運用目的(複数回答可)

6割以上が「Webメディア」で情報収集

SEOに関する情報収集の方法は、最多が「Webメディア(ニュースサイト、ブログなど)」で66.7 %、続いて「SNS(X、Facebook、LinkedInなど)」が47.3%、「動画(YouTubeなど)」が40.7%だった。

SEOに関する情報収集の方法(複数回答可)
SEOに関する情報収集の方法(複数回答可)

最も信頼されているWebメディアは一次情報や公式発表

よく参考にしているWebメディアを聞いたところ、最も多かったのはGoogleが運営する「Google公式ブログ(Google 検索セントラル)」で86.0%、続いてAlpha Brand Mediaが運営する「Search Engine Journal」が42.0%。Mozが運営する「Moz Blog」、SEOの知見を持つ鈴木謙一氏が運営する「海外SEO情報ブログ」、ディーボが運営する「SEOラボ」がそれぞれ37.0%だった。

よく参考にしているWebメディア(複数回答可)
よく参考にしているWebメディア(複数回答可)

過半数が「情報の量が多すぎて取捨選択が難しい」

SEOに関する情報収集で課題に感じていることは、最多が「情報の量が多すぎて取捨選択が難しい」で52.0%、続いて「自分の業種・レベルに合った情報が見つかりにくい」が46.0%、「信頼できる情報かどうか判断がつかない」が37.3%だった。

SEOに関する情報収集についての課題(複数回答可)
SEOに関する情報収集についての課題(複数回答可)

強化したい分野、最多は「検索意図の理解/キーワード選定」

SEOに関する情報のうち、特に知りたい・強化したい分野について聞いたところ、最も多かったのは「検索意図の理解/キーワード選定」で48.7%、続いて「コンテンツ制作(記事の書き方・構成)」が43.3%、「構造化データやスキーママークアップ」が41.3% だった。

SEOに関する情報で特に知りたい・強化したい分野(複数回答可)
SEOに関する情報で特に知りたい・強化したい分野(複数回答可)

調査概要

  • 調査期間:2025年5月20日
  • 調査対象:現在SEOに関係する業務に携わっている、または今後携わる予定で情報収集中の担当者150人
  • 調査方法:インターネット調査
大嶋 喜子

ポーラ・オルビス傘下のDECENCIA、東海地方に初出店。6/19開店の「@cosme NAGOYA」で顧客接点拡充

5ヶ月 3 週間 ago

ポーラ・オルビスグループ傘下のDECENCIAは6月19日、敏感肌向けスキンケアブランド「DECENCIA」を愛知県名古屋市の「@cosme NAGOYA」に出店する。東海地方では初の実店舗での展開。実店舗への出店は今回が12店舗目となる。消費者とのリアルな接点の拡充につなげる。

ポーラ・オルビスグループ傘下のDECENCIAは6月19日、敏感肌向けスキンケアブランド「DECENCIA」を愛知県名古屋市の「@cosme NAGOYA」に出店
6月19日に開店する「@cosme NAGOYA」の外観イメージ

「@cosme NAGOYA」はアイスタイルが同日に開業する。

DECENCIAは、ECチャネルを中心に「DECENCIA」を展開。消費者が実際に商品に触れられる場、カウンセリングなどを通じてブランド価値を体感できる機会を創出するために、2023年からアイスタイルが運営する「@cosme STORE」への出店を開始した。

「@cosme NAGOYA」の店舗内イメージ
「@cosme NAGOYA」の店舗内イメージ

「@cosme NAGOYA」で取り扱う製品は、最高峰シリーズ「DECENCY」のリニューアル品「ディセンシー ブライトリフト クリーム」(2025年1月30日発売)、同「ディセンシー ブライトリフト ローション」(2025年6月26日発売予定)、「DECENCIA」シリーズの各種製品、敏感肌用ミスト化粧水「アヤナス モイストバリア ミスト」など。店舗に取り扱いのない製品も、注文や取り寄せに常時対応する。

「DECENCY」シリーズ(左)、「DECENCIA」シリーズ(中央)、「アヤナス モイスト バリア ミスト」(右)
「DECENCY」シリーズ(左)、「DECENCIA」シリーズ(中央)、「アヤナス モイスト バリア ミスト」(右)

店舗には不定期で「DECENCIA」専属のビューティーカウンセラーが立ち、肌悩みの相談を受け付ける。

「@cosme NAGOYA」の開店を記念して、「ディセンシア」シリーズのローションとクリームの購入で10日間分のミニサイズ3種が付くセット「OPENING SPECIAL KIT」を、6月19日〜28日までの期間限定で販売する。価格は税込1万2100円。

「OPENING SPECIAL KIT」
「OPENING SPECIAL KIT」

「@cosme NAGOYA」店舗概要

  • 店舗名:@cosme NAGOYA
  • 開店日:2025年6月19日
  • 所在地:愛知県名古屋市中村区名駅1-1-3 タカシマヤ ゲートタワーモール 5F
大嶋 喜子

定期通販モデルに特化した精度の高いLTV予測。ecforceがAIの機械学習でLTV予測を実現

5ヶ月 3 週間 ago

統合コマースプラットフォーム「ecforce」を提供するSUPER STUDIOは6月13日、データを可視化・分析するダッシュボードツール「ecforce bi」で、AI(人工知能)により自動的にLTV(顧客生涯価値)を予測できる「予測分析機能(β版)」を新たに実装したと発表した。

「ecforce bi」を導入する事業者は、特別な設定は不要で「ecforce」上のデータから機械学習で精度の高いLTVを予測できるという。β版のため「ecforce bi」導入事業者は無償で利用可能。2025年度内に正式版をリリースする予定で、定期通販モデル以外の領域でも精度の高いLTV予測ができるように開発を進めていくとしている。

「ecforce bi」は、統合コマースプラットフォーム「ecforce」のデータソリューションの1つで、データ活用の可視化・分析をするダッシュボードツール。専門的な技術や知見、ノウハウがなくても、複数のチャネルにまたがるデータの可視化・分析を可能にする。

LTV予測は、ブランドを運営する上で考慮すべき指標だが、精緻な予測が難しい。こうした事業者の課題を解決するため、「ecforce bi」にAIの機械学習による「予測分析機能(β版)」を実装。定期通販モデルに特化した精度の高いLTV予測を実現する。

定期通販モデルに特化した精度の高いLTV予測。ecforceがAIの機械学習でLTV予測を実現
予測分析機能の画面イメージ

「予測分析機能(β版)」の特長は次の通り。

  • 特別な設定は不要
    • LTV予測を自動算出するため、「ecforce bi」の画面上のタブを切り替えるだけで参照できる。また、ダッシュボード上でLTVの予測値と実測値を比較することも可能。
  • ecforce上の複数の指標を参照
    • 「ecforce」上の広告関連のデータや受注関連のデータ、購買の時系列の情報など、複数のデータを網羅的に読み込み、AIの機械学習によって自動的にLTVを予測する。
  • より効果的なマーケティング施策の実現
    • LTV予測によって注力すべきユーザー群をデータで可視化し、費用対効果の高いマーケティングを実現する。また、将来的にLTVが向上する可能性が見込まれるユーザー群を自動算出し、「ecforce ma」でCRM施策を行うことも可能。
鳥栖 剛

性的広告に規制を求める声

5ヶ月 3 週間 ago

インターネット上の性的な広告が社会問題となっていて、こども家庭庁に対策強化を求める要望書が提出されるなどの動きがある。

日本電子書店連合は、性的な表現が描かれた広告について、全年齢向けサイトへの配信を停止したという。

電子コミックの性的広告 全年齢向けのサイトで配信を停止
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250604/k10014825571000.html

日本インタラクティブ広告協会は、会員企業に注意喚起を行った。

性的広告の対応 ネット広告業界団体が会員企業に具体策示す
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250605/k10014826671000.html

noreply@blogger.com (Kenji)

ファンケルが創刊する50代以降男性ターゲットの情報誌とは? 約15万人に送付

5ヶ月 3 週間 ago

ファンケルは6月17日、50歳代以降の男性をターゲットにした情報誌「FANCL M」を創刊する。男性特有の悩みに寄り添った製品紹介、生活習慣改善・健康に役立つ情報を掲載する。送付対象は会員「ファンケルメンバーズ」のうちの男性、および同居の男性がいる女性名義の顧客など約15万人。発行頻度は年2回。

ファンケルは6月17日、50歳代以降の男性をターゲットにした情報誌「FANCL M」を創刊 「FANCL M」創刊号の冊子イメージ
「FANCL M」創刊号の冊子イメージ

「FANCL M」のコンセプトは「オトナ男性の“これから”をつくる、自分メンテナンス」で、男性の健康と美容を体の内外両面からサポートする内容。男性ならではの体の内外ケアに焦点を当てた提案として、スキンケア製品や健康食品を調査データと共にわかりやすく紹介する。

ファンケルには多くの男性顧客から、「自分に合った情報が欲しい」「男性ならではの悩みやライフスタイルに寄り添った提案があると嬉しい」といった意見が増えていたという。男性の毎日をより良いものにする、特別な情報誌を提供する必要性を感じたことから「FANCL M」を創刊した。

「FANCL M」の特長は次の通り。

人気製品の紹介

男性ならではの悩みに応える製品提案として、誌面では人気製品をまとめた「ファンケルMセレクション」を紹介する。

顧客の声や外部調査データに基づき、脂肪・体重、薄毛、体臭、ストレス、シミ・肌の乾燥などの悩みを深掘りし、「数値サポート系サプリメント」「基本栄養」「食品」「男性スキンケア」「スカルプケアアイテム」などファンケルならではの関連製品を紹介。

製品情報に加え、提案の背景となる調査結果や専門家のアドバイスも併せて、信頼性の高い内容を掲載する。

ライフスタイルを豊かにする情報の提供

「自分メンテナンス」をキーワードに、日々の生活習慣改善や健康に役立つ情報をまとめ、男性のライフスタイルを豊かにする情報を掲載する。

創刊号では「50代からの目の健康」と題し、男性が気になる目の悩みについて原因やケア方法を紹介。意識調査データや専門家のインタビューを盛り込み、多角的な視点を通じて情報を提供する。

読みやすい誌面構成

「FANCL M」は全24ページ。忙しい男性にも読みやすい誌面構成を追求する。

ページデザインはシンプルかつ視覚的に理解しやすいものを採用し、情報の要点を的確にまとめる。特集ページでは具体的なエピソードや簡単な実践方法を取り上げるなど、親しみやすく、すぐに役立つ内容を提供する。

「FANCL M」の概要

  • 名称:FANCL M (ファンケル エム)
  • 創刊日:2025年6月17日 (2025年7月号)
  • 発行頻度 :年2回 (次回は2026年2月号予定)
大嶋 喜子

Hameeの売上高、営業利益の成長率は2割超え。その理由は?【2025年4月期連結業績】

5ヶ月 3 週間 ago

Hameeは2025年4月期連結業績で過去最高益と売上高を達成した。売り上げと営業利益の伸び率は2割超え。コスメティクス事業やゲーミングアクセサリー事業などが増収増益に貢献している。

コマースセグメントのゲーミングアクセサリー事業が増収に大きく貢献(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

連結売上高は前期比30.0%増の228億9500万円、営業利益は同22.8%増の23億5400万円、経常利益は同16.5%増の23億5200万円、当期純利益は13.9%増の12億7800万円だった。

コスメとゲーミングの増収効果による増益がけん引(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

コマースセグメントの売上高は前期比37.0%増の189億8600万円。コスメティクス事業お売上高は同54.3%増の34億2400万円、ゲーミングアクセサリー事業はカラーモニターが通年で売上増をけん引し同232.3%増の37億600万円となった。コマースセグメントのセグメント利益は前期比58.0%増の21億5800万円。コスメティクス事業やゲーミングアクセサリー事業の大幅な増収効果などが増益をけん引した。

「ネクストエンジン」などプラットフォームセグメントの売上高は同4.1%増の39億800万円。セグメント利益は同8.2%増の20億8300万円だった。前の期に一過性の売り上げがネクストエンジン事業で発生したため、増収率は4.1%にとどまったが特殊要因を除く増収率の試算では8.8%増、ネクストエンジン事業単体では11.3%増。ARPU(1ユーザーあたりの平均売上)は通年で計画対比100%超を維持するなど好調に推移した。

2026年4月期の連結業績予測は、売上高が前期比11.5%増の255億2800万円、営業利益は同24.1%増の29億2000万円、経常利益は同19.0%増の27億9800万円、当期純利益は51.8%増の19億4000万円。なお、Hameeは2025年中にNEをスピンオフ上場する予定だが、業績予測はスピンオフの影響を加味していない。

鳥栖 剛

「コメ兵」の強さのヒミツは“OMO戦略”にアリ! 進化する実店舗や越境ECが好調。百貨店に「買取専門店」の開業も

5ヶ月 3 週間 ago
ブランド・ファッションアイテムのリユース業を行うコメ兵ホールディングス。越境ECやインバウンド対応、グローバルZ世代もターゲットに含む店舗、ECと店舗を連動した「取り寄せ」施策などで売上高を伸ばしている。各施策の効果などについて取材した

1947年に創業、ブランド・ファッションアイテムのリユース業を核とするコメ兵ホールディングス(以下:コメ兵HD)。国内外の店舗数は301(国内273、海外28、2025年3月末時点)にのぼり、国内向けECに加え、2015年から越境ECも展開している。

2025年3月期のブランド・ファッション事業の売上高は、1530億7800万円で前年同期比133.9%、営業利益は57億1700万円で同83.0%に。不安定な相場のなか、先行投資の継続やチャネル構成比、商材構成比の変化などにより売上総利益率が低下するも、小売は順調に推移した。ECは他社運営のECモールでの販売が好調で、「eBay(イーベイ)」は前年同期比39%増と大幅に伸びた。

2025年3月には、J.フロント リテイリングとコメ兵両社出資の合弁会社「JFR & KOMEHYO PARTNERS」を設立。7月以降、松坂屋、大丸、パルコ店内に買取専門店「MEGRUS(メグラス)」を出店予定だ。事業拡大に寄与している「OMO・CMO戦略」を営業本部・オンライン事業部長の甲斐真司氏に聞いた。

ECでは約6割が「店舗取り寄せ」を利用。客単価は約3.6倍に

コメ兵HDの主要事業は、売上高構成比の96.1%を占めるリユースのブランド・ファッション事業だ。なかでも主軸となるのは法人・一般顧客へのリユース商品の仕入れ・販売で、「KOMEHYO(コメ兵)」「BRAND OFF(ブランドオフ)」「Rodeo Drive(ロデオドライブ)」の3ブランドを展開。その他事業では、「BtoBのオークションなどの運営」と「リユース商品の検品サービス」も提供する。

コメ兵では3ブランドを展開して、リユース商品を法人と一般顧客に販売する
コメ兵HDでは、ブランド・ファッション事業において3ブランドを展開し、リユース商品を法人と一般顧客に販売する(画像提供:コメ兵HD)

実店舗の展開から始まったコメ兵だが、2000年にジュエリー部門からECに参入。徐々に規模を拡大し、ブランドバッグやアパレルアイテム、時計、着物、楽器などのリユース商品を統合した現在のECサイトとなった。2020年以降は、実店舗とECを融合したOMOを推進して事業を拡大している。

「KOMEHYO」のECサイトトップ
「KOMEHYO」のECサイトトップ(画像提供:コメ兵HD)

コメ兵で扱う商品は高額なブランド品で、かつ一点ものとなる。顧客の購買意欲を促進する施策として、ECサイトでは毎日21時に新商品を更新している。閲覧数が増える時間帯であることに加え、すでに実店舗が閉店していて、売り切れのリスクを避けられるためだ。

多い日だと約1000点の新入荷商品を販売します。リユース品はそれぞれ状態が違う一点もののため、「他の人より先にチェックしなくては」という心理が働くため、21時に待ち構えてアクセスする方も少なくありません。(甲斐氏)

指定店舗への「お取り寄せサービス」も、購買率向上の施策として大いに機能している。顧客はECサイト上の気に入った商品を近隣店舗に取り寄せ、実物を見て、スタッフと相談してから購入するかを判断できる。

リユース業界における「お取り寄せサービス」の提供は、当社が先駆けだと思います。ECの売上高のうち約6割が取り寄せをしていて、利用者の成約率は約50%です。取り寄せ経由だと客単価も大幅に上がり、EC上での購入と比較して約3.6倍にもなります。

近隣に店舗がない場合は、返送料はお客さまの負担となりますが、返品可能としています。柔軟な買い物体験の提供によって、高額のリユース商品を購入するハードルを下げたいと考えています。(甲斐氏)

コメ兵の場合、EC在庫=店舗在庫となる。買い取った商品は一度、愛知の商品センターに集め、品質管理を経て各店舗に並べる。ECで購入される、あるいは取り寄せ依頼が入った場合は、各店舗からの商品配送が基本だ。

LINEを使った「1to1接客」で優良顧客を離さない

コロナ禍となった2020年以降は、OMO推進の一貫で「ウェブ接客」や「ライブコマース」など、さまざまな非接触サービスを展開。そのうち最も成果につながり、現在も続いているのがLINEを活用した「1to1接客」だ。

「1to1接客」は、優良会員向けのサービスとして、各店のスタッフが個別でコミュニケーションを取ります。それぞれのお客さまにマッチした商品の入荷や、高く買い取っている商品のお知らせなどを通じて来店を促します。一方通行のメルマガなどと異なり、「1to1接客」は返信確率がグッと上がり、接客をきっかけに来店される方が非常に増えました。(甲斐氏)

「1to1接客」のイメージ。親しみやすいメッセージで顧客と関係を築く
「1to1接客」のやりとり。親しみやすいメッセージで顧客と関係を築く(画像提供:コメ兵HD)

現在、アクティブ会員のうち約3割に対して「1to1接客」を実施している。スタッフは専用スマートフォンを所持し、担当顧客とコミュニケーションを取る。1台あたり最大30人ほどを接客し、顧客と強固な関係を築いているそうだ。

ライトな顧客向けには、コメ兵の公式LINEアカウントを活用している。「LINEログイン」の導入など顧客の利便性向上に役立てるほか、CRM戦略におけるデジタル会員基盤の強化にもつながっているという。

「越境EC」も強化。「イーベイ」は前年同期比39%増と大きく伸びる

自社ECサイトの他に、近年は他社が運営するECモールへの出店も精力的に行い、成果をあげている。楽天グループが運営する「ラクマ」、「メルカリ」、越境ECの「イーベイ」への出店は売上高に貢献しており、特に「イーベイ」は、2024年4-12月期(第3四半期累計)の売上高が前年同期比39%増と大きく伸びた。

「イーベイ」への出店は2015年に開始していて、売上高の8割以上が米国の取引です。米国では、日本人だと着こなしが難しいような派手なデザインの洋服や、日本と比べてノーブランドのジュエリーも割と売れます。また、日本と季節が真逆のオーストラリアでは夏場に冬物が売れるなども。このように日本とは異なる売れ方をする国もあるので、研究して今後に生かしていきたいですね。(甲斐氏)

北米を中心に越境ECの売り上げが伸びている
北米を中心に越境ECの売り上げが伸びている(画像提供:コメ兵HD)

2025年2月には、越境EC事業の強化を目的に、ワサビが提供するリユース特化型EC一元管理システム「WASABI SWITCH(ワサビスイッチ)」を導入した。同製品は、19の越境ECモールを含む国内外35のECモールと連携していて、地域は北米・ヨーロッパ・東南アジアなど幅広い。直近ではWalmart(ウォルマート)と日本で初めてAPI連携を行った実績がある。

以前はECモールへ出店するたびにデータ連携が必要で、開発コストがかかっていました。「ワサビスイッチ」は一度の連携で複数のECモールとつながれるため、コスト削減になるのが魅力でした。(甲斐氏)

国内よりも巨大なリユースマーケットがあり、越境ECに可能性を感じる一方で、難しさもあると甲斐氏は話す。

最も課題になるのは「配送時のトラブル」です。確実に配送しているのに「届いていない」と主張して賠償が発生したり、関税の支払いを拒否する人もいますね。配送の習慣に関する問題もあり、「置き配」文化が浸透している米国では、「高額品なので対面で届けてほしい」と依頼しても、非対面での配達されてしまうケースがあります。(甲斐氏)

現状は賠償保険でまかなっているが、保険料がかさんでしまう。今後は信頼できる配送代行業者への依頼や、関税を前払いできる設計など対策を検討するという。

グローバルZ世代を狙った渋谷、表参道の店舗も好調

高額のリユース商品の買取・販売という事業を拡大するうえでは、実店舗戦略も重要となる。コメ兵HDでは、ブランド・ファッション事業において国内外で301店舗を展開する(2025年3月末時点)。

メイン顧客は40~50代の女性です。ただ、近年オープンした実店舗は20~30代の若い世代もターゲットに設計していて、実際に若年層の来客につながっています。都心を中心にインバウンドのお客さまも増えていて、日本国内での免税比率は最新の数字で17.6%です。(甲斐氏)

コメ兵の店舗展開は、ユニークなコンセプトで話題を呼んでいる。2023年11月に渋谷・スペイン坂下にオープンした旗艦店「KOMEHYO SHIBUYA」は、各フロアのテーマを、1階「IMA」、2階「KAKO」、3階「MIRAI」、4階「RELAY」(買取・取り寄せ販売)に設定。

「KOMEHYO SHIBUYA」の外観。渋谷の街に似合うデザインだ
「KOMEHYO SHIBUYA」の外観。渋谷の街に似合うデザインだ(画像提供:コメ兵HD)
1階「IMA」には、アパレルアイテムがずらりと並ぶ
1階「IMA」には、アパレルアイテムがずらりと並ぶ(画像提供:コメ兵HD)

1階~3階は商品を時間軸で編集し、トレンドアイテム(今)、ヴィンテージ(過去)、名作や定番(未来)を展示販売、4階はバーカウンター式にした買い取りスペースや取り寄せ品を試着できるフィッティングルームなどがある。

オープンから4か月で来店者数は15万人にのぼり、Z世代の購入数はその他店舗と比較して2倍となった。初年度売上高は、計画より3億円ほど伸長した約28億円に。売り上げの約6割をインバウンド客が占めた。

2024年11月には、初のヴィンテージ専門店「KOMEHYO VINTAGE TOKYO」を表参道に構えた。一期一会の良品と出会う機会を提供する"ラグジュアリーヴィンテージクローゼット"をコンセプトに、主に20年以上前に製造されたアイテムをそろえる。近年、「ヴィンテージ」が世界的にZ世代のトレンドになっていることもあり、同コンセプトの店舗開業に至ったそうだ。

「KOMEHYO VINTAGE TOKYO」の内観
「KOMEHYO VINTAGE TOKYO」の内観(画像提供:コメ兵HD)

開業から3か月間の売上高は計画比の150%を達成し、顧客の約7割がインバウンド客だった。ヴィンテージのブランドバッグが売上の約9割を占め、なかでも「シャネル」のチェーンバッグや「エルメス」の「ケリー」といった高価格帯のアイテムがよく売れたという。

百貨店と合弁会社を設立

2025年3月には、新展開としてJ.フロント リテイリングと合弁会社「JFR & KOMEHYO PARTNERS」を設立。8月以降、松坂屋、大丸、パルコ店内に買取専門店「メグラス」を出店する計画だ。同店を通じて顧客からリユース品を買取り、それをコメ兵に売却するビジネスモデルだ。

大丸、松坂屋、パルコに買取専門店を展開、買取ったリユース品をコメ兵に売却する
大丸、松坂屋、パルコに買取専門店を展開、買取ったリユース品をコメ兵に売却する(画像提供:コメ兵HD)
「メグラス」の外観イメージ
「メグラス」の外観イメージ(画像提供:コメ兵HD)

今後の出店予定は、2025年8月に「松坂屋 名古屋店」と「大丸 東京店」、9月に「大丸 神戸店」と「博多大丸 福岡天神店」となる。

同事業におけるコメ兵の狙いは、買取チャネルを増やして良質な商品を仕入れること。同社では、百貨店を利用する顧客は基本的にブランド品と親和性が高いと認識しており、他のルートでは入手しにくい商品の仕入れに期待があるようだ。

最後に、EC事業拡大に向けた今後の取り組みを聞いた。

近年、ブランド品の相場上昇など、さまざまな要因からコンバージョン率の低下が見られます。高額のリユース商品なのでコンバージョン率はそもそも高くありませんが、検索性やデザインなどを改善して購入につなげたいところです。また、若年層へのアプローチとして、商品のなかで最も購入しやすいアパレルアイテムの強化にも注力していきます

インバウンドのお客さまへの対応としては、帰国後にも買い物をしていただけるように、来店の際に「越境EC」の案内を積極的に行いたいです。加えて、現状は多言語対応していない「お取り寄せサービス」の改善も見込んでいます。多言語で案内できれば、来日の際に利用いただけるかもしれません。(甲斐氏)

2025年3月期~2028年3月期の中期経営計画において、コメ兵HDでは2028年3月期の創業80周年に売上高2600億円を掲げる。将来的に狙うのは、ブランドリユース売上高世界No.1企業(売上高5000億円)だ。壮大な目標の達成に向け、コメ兵の進化は続いていく。

小林 香織

「TikTok Shop」の出店費用は固定費0円、手数料7%。松屋フーズのECグループ会社が予測する食品EC市場で起きるパラダイムシフト

5ヶ月 3 週間 ago

牛丼店「松屋」をチェーン展開する松屋フーズと食品EC特化のコンサルティング事業を展開するGastroduceJapanによる食品EC支援の合弁会社であるモールハックは6月11日、ショート動画プラットフォーム「TikTok」のEC機能「TikTokShop」が2025年夏に日本で本格ローンチされることを踏まえ、食品EC市場における構造的なパラダイムシフトについて見解を発表した。

「TikTok Shop」の国内本格展開で、食品EC業界では次のようなパラダイムシフトが起きるとモールハックは指摘する。

若年層へのリーチが飛躍的に拡大

「TikTok」のZ世代・ミレニアル世代を中心とした膨大なユーザー基盤により、今までアプローチできなかった新たな層に直接リーチできるようになる。

飲食店・パティスリーのEC参入が爆発的に増加

「TikTok Shop」への出店コストは固定費0円、手数料7%(カード決済込)。これまで“参入障壁”に悩んでいた飲食店や個人店、高級パティスリーでもEC展開が現実的になるとする。

“話題で売れる”時代の本格到来

クリエイターの投稿→商品ページへの導線が“ワンタップで完結”。「自分で宣伝しなくても売れる」構造で、販路の概念自体が刷新される。

食品ECに特化した“共感消費”の販路が確立

型番商品よりも、「こだわり」や「ストーリー」のある商品と相性が良いと指摘。特にギフト、お取り寄せ、手作り食品などの魅力がダイレクトに伝わるため、「楽天市場」「Amazon」を凌駕する販路となる可能性を秘めると予想する。

単品集中で“数千万売れる”世界が見える

商品の多さではなく、「1商品×1動画×1クリエイター」の勝負で売り上げが跳ねるという設計。小規模、個人経営でも、やり方次第で“バズって売れる”土壌が整うとする。

なお、モールハックは「TikTokShop」の成功について、アカウント運用ではなく、次のような仕組み化と外部連携が鍵を握ると見ている。

  • アフィリエイター(外部クリエイター)の選定・囲い込み
  • TikTok広告のテンプレート化・運用自動化
  • 成果報酬型のテスト展開で、最小コストで最大成果を追求

「TikTok Shop」での食品ジャンル展開は2025年7月から、まずは常温食品(ギフト・菓子・調味料)からスタート。2025年内には冷凍食品の取り扱いも予定となっている。そのため、惣菜・精肉・海鮮・デザートなどの本格展開が期待される。

モールハックは、「TikTok」内では“投げ銭”文化が一般化しており、リアルタイムの食品販売が若年層のスタンダードになる可能性が高く、今から備えることが競争優位につながると見ている。

宮本和弥

EC販売の基本「集客・接客・追客」をまとめてチェックできる厳選5記事【おさらい・予習に】 | 『売れる! EC事業の経営・運営 ネットショップ担当者、チームのための成功法則。』ダイジェスト

5ヶ月 3 週間 ago
『売れる! EC事業の経営・運営 ネットショップ担当者、チームのための成功法則。』著者の坂本悟史が、EC販売の基本をまとめてチェックできるコマースデザインの記事を紹介します

本連載では、これまでに4回にわたって「EC販売の構造」をお伝えしてきました。

現代のお客さんは、買う商品を常に「比較」しているので(第1回)、販売を増やすには「集客・接客・追客」それぞれで、お客さんから選ばれる必要があります(第2回)。

そして、お客さんから選ばれるためには「自社の商品が"なぜ選ばれているのか(ダレナゼ)"を理解して、"棲み分け"と"キャラ立ち"を意識すること」(第3回)。加えて「売り上げを因数分解して"数字"で状況を把握すること」(第4回)の2つが大切であることを紹介しました。

今後、このEC販売の構造をもとに「集客・接客・追客」の各施策を掘り下げていきますが、とはいえ「すぐに対策を実施して売り上げをアップさせたい!」という人もいるかと思います。

そこで今回は、予習もかねて「集客・接客・追客」について、具体的に学べるコマースデザインのおすすめ記事を紹介します。書籍でお伝えしきれなかったコツや考え方、実例にも触れており、しかもすぐに実践できる内容ばかりです。ぜひ各記事ご覧いただき、少しずつ取り入れてみてください。

【EC販売の構造】後発店舗の運営戦略。「自己客観視」を身につけよう

売れる! EC事業の経営・運営 ネットショップ担当者、チームのための成功法則。 【後発店舗の運営戦略#1】「自己客観視」を身につけよう

予習と言いつつ、まずはおさらいから。「自己客観視を身につけよう」という記事を紹介します。

冒頭でもお伝えしたように、現代のECはお客さんから常に比較されています。なので、自社の立ち位置を理解し、他社と棲み分けていかねばなりません。これは、言い換えれば「自己客観視(自分のお店を客観的に見られるか)」が大切ということです。

具体的には、以下のようなポイントの理解ですね。

  • 有名なお店や商品があるなかで、なぜうちの商品が選ばれたんだろう?
  • どんなお客さんが、何のためにうちの商品を買ってくれたんだろう?
  • 自分たちが思う「強み」と、お客さんが感じる「魅力」は同じだろうか?

ECも成熟期を迎え、後発店が先行する大手と真正面で戦うのは厳しくなってきています。しかし「懐が広い」のがECでもあります。自社の商品やサービスやお客さんのことを理解して、ニッチな需要に応えたり、独自の価値を提供したりすることができれば、ECを事業として成立させられる余地があるはずです。

以下の記事では、具体的にどのようにすれば「自己客観視」を身につけられるのかを解説しています。ぜひ、この記事で習得しておきましょう。

【集客】SEOの第一歩! 「2種類の検索」を意識しよう

売れる! EC事業の経営・運営 ネットショップ担当者、チームのための成功法則。 【ネットショップ用SEOの基本#1】SEO初心者は、まずは「2種類の検索」を意識しよう

ここから予習です。最初に「集客」の話として「SEO(検索エンジン最適化)」の基本的な考え方を紹介します。

「検索」には、実は大きく2つの種類があるってご存じですか。「買い物検索」と「情報検索」です。

  • 買い物検索とは「毛ガニ 通販」など、「◯◯を買いたい」という意図で検索すること
  • 情報検索とは「毛ガニ 食べ方」など、意味や情報を知るために行う、調べ物検索のこと

この2つでは、お客さんの目的や購入意欲が異なるため、SEOのアプローチも変わってきます。

ただ、いきなりこんなことを言われても、ちょっとややこしいですよね。そこで、この記事です。この2種類の検索を区別する重要性、そしてそれぞれの検索ニーズにどう対応するべきかの基本的な考え方を解説しています。

今後の集客施策の解説をより深く理解するためにも、ぜひご一読をおすすめします。

【接客】商品ページ、4つの見直しポイント

売れる! EC事業の経営・運営 ネットショップ担当者、チームのための成功法則。 【コツコツ改善】ここを直そう!商品ページ、4つの見直しポイント

「集客」の次にくるのが「接客」です。

ECの接客で、もっとも重要な場が「商品ページ」であることは、第2回でも触れました。しかし、一口に商品ページと言っても、やるべきことは膨大です。「まずどこから手をつければいいのかわからない」という人もいるかと思います。

そこでこの記事では、具体的な「商品ページの見直しポイント」を、特に重要な以下4つに絞って紹介します。

  1. アピールの「順番」を変える
  2. ライバルに負けない商品アピールを追加する
  3. 「放置している商品ページ」を磨く
  4. 商品説明で「対話」する

「なかなか商品の魅力が伝わらない」「ページのどこを改善すればいいかわからない」と悩んでいる人は、参考にしてみてください。

【接客】スキマ時間で取り組める! カテゴリ・回遊性の改善

売れる! EC事業の経営・運営 ネットショップ担当者、チームのための成功法則。 【コツコツ改善】スキマ時間で取り組める!「カテゴリ・回遊性」は、ここを直そう。

「接客」は商品ページだけではありませんよね。

お客さんが目的の商品にたどり着けるようにカテゴリをわかりやすく整理したり、他の商品も見てもらえるようリンクを張り巡らせて回遊性を改善したりすることも欠かせません。

ここができていないがために、お客さんから「どこに何があるかわからない」「商品が探しにくい」と思われてしまっているお店は本当に多いです。

この記事で紹介している以下の点に沿って、カテゴリや回遊性をチェックしておきましょう。

  1. わかりにくいカテゴリ名を見直そう
  2. 親切なカテゴリ分類にしよう
  3. お客さんの商品選びを手伝おう
  4. ライバルを意識しすぎて「暴走」していないか振り返ろう

いずれもスキマ時間で学習・実践ができるものばかりです。以下からどうぞ。

【追客】また来てもらうために! リピート促進の考え方

売れる! EC事業の経営・運営 ネットショップ担当者、チームのための成功法則。 【コツコツ改善】ご新規さんにまた来てもらいたい!「リピート促進」の考え方(前編)

最後は「追客」です。一度購入してくれたお客さんに、いかにしてリピーターになってもらうか。これもEC運営において非常に重要なテーマですよね。

ECでは新規顧客の獲得が優先的に語られますが、これは「お店のことを知らない人をお客さんにする」わけですから、相応のコストと労力がかかります。

一方で、過去に購入して満足してくれたお客さんは、すでに一度はお店のことを信頼してお金を払ってくれているわけです。つまり、少ないコストでリピート購入してくれる可能性が高い。逃してしまうのはもったいないですよね。

しかし何度も伝えているように、お客さんはいろいろなお店と「比較」をしているので、すぐに他のお店に流れていきます。黙っていればリピーターになってもらえるわけではありません。では、どうすればいいのか。

ということで、リピート促進に役立つ考え方をまとめた記事をご用意しています。お客さんとのつながりを育むヒントが詰まっていますので、ぜひご一読ください。

おわりに

今回は、コマースデザインのブログから本連載の内容に関連するおすすめ記事を5本紹介しました。連載の内容をより具体的な施策レベルで理解する一助となればうれしく思います。

次回からは、いよいよ「販売」の具体的な施策に入っていきます。まずは「集客」から説明していきますので、引き続きよろしくお願いします。

次回は集客施策の分類に理解し、優先順位立てを行う、集客プランの作り方を解説していきます。

  • 5/XX公開
売れる! EC事業の経営・運営 ネットショップ担当者、チームのための成功法則。

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坂本悟史 /コマースデザイン 著
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ECの仕事を「販売・業務・組織・戦略」の 4分類に整理。現代のEC販売はもちろんのこと、仕入れ・製造から受注・出荷までのEC業務、AIやリモートを活用したEC組織運営、商品開発やブランディング、会計や経営計画などのEC戦略までをカバー。経営者の学び直し、担当者の育成、組織の共通言語におすすめです。

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楽天が東京+大阪で実施する街とネットを食でつなげるグルメフェス「楽天食いしんぼう祭」とは

5ヶ月 3 週間 ago

楽天グループは2025年秋、街とネットを食でつなげるグルメフェス「楽天食いしんぼう祭」を東京と大阪で実施する。

大阪は9月12日(金)から9月15日(月・祝)に大阪・扇町公園(予定)で、東京は10月10日(金)から13日(月・祝)に東京・代々木公園でそれぞれ実施する。

「楽天食いしんぼう祭り」は、来場者が全国各地の「楽天市場」出店店舗が販売する人気のグルメやスイーツを楽しめるほか、リアル会場ならではの店舗の熱気や魅力を体感できるOMO型のグルメフェス。2024年秋に実施した前回は延べ9万人が来場したという。

楽天が東京+大阪で実施する街とネットを食でつなげるグルメフェス「楽天食いしんぼう祭」とは
前回実施の様子

「楽天市場」を中心に培ってきたECのノウハウを活用し、「楽天食いしんぼう祭」と連動した特設ページを9月に開設。オンラインとオフラインをつなぐ取り組みとして、会場または特設ページの商品を購入してスタンプを貯めると「お買いものパンダ」特製グッズや「楽天ポイント」を進呈するスタンプラリー企画を実施する。

鳥栖 剛

富士ソフトグループ入りしたモバオクの「CtoBビジネス」「推し×コミュニティ×リユース」戦略とは

5ヶ月 3 週間 ago

富士ソフトモバオクは6月12日、東京都内で「富士ソフト・モバオク共同事業戦略説明会」を実施し、モバオクがグループ入りした背景・狙い、新体制、経営戦略、サービスアップデートなどについて発表した。

富士ソフトは5月にディー・エヌ・エー(DeNA)とKDDIからモバオクの全株式を取得。なお、2010年からモバオクのシステム開発の一部を受託し、サービスの拡充を進めてきた。

富士ソフトの大迫館行取締役専務執行役員は、モバオクが富士ソフトグループ入りした背景・狙いについて、「提供する各ソリューションのなかでも、ECなどのネットサービスは成長市場で、今後も拡大が期待される。富士ソフトの500を超えるECサイトの構築実績と1000人を超えるネットソリューションのエンジニアの力により、モバオクのビジネススピード、サービス向上に寄与すると信じている。また、モバオクで培ったナレッジを富士ソフトのお客さまへ新たな付加価値として提供することも見据え、ネットサービス事業を飛躍的に成長させていく」と話した。

富士ソフトグループ入りしたモバオクの「CtoBビジネス」「推し×コミュニティ×リユース」戦略とは 富士ソフトの大迫館行取締役専務執行役員
富士ソフトの大迫館行取締役専務執行役員

富士ソフトの小一原宏樹社長は、モバオクの新体制と事業戦略について、リユース市場が今後も拡大していくことが期待されるとした上で「物価高、地球環境問題、コミュニティ作りといった社会課題を解決するため、“推し×コミュニティ×リユース”を応援するモバオク・エンゲージメント・プラットフォームの構築をめざす」と説明。さらに、従来のCtoC、BtoCへの投資に加えて、ユーザーとコミュニティの購買行動や傾向などの情報を企業へ提供する“CtoB”を新たな成長モデルを推進していきたいとした。

富士ソフトグループ入りしたモバオクの「CtoBビジネス」「推し×コミュニティ×リユース」戦略とは
モバオクの小一原宏樹社長

モバオクの事業戦略とサービスアップデートについても言及。モバオクの小田切航平取締役COOは「成長中のCtoCマーケットの中でも熱量の高いマイクロコミュニティが多数存在しており、そういった方々への支援をしていきたい。プラットフォームに人を集めてモノでマッチングする一般的な個人間取引サービスとは異なり、モバオクは『コミュニティやヒト』でマッチングするコミュニティECをめざす」と言う。

具体的にはイベント・オークションやコミュニティECを通じて、「ユーザーに参加してもらい、ファンやコミュニティ同士での交流や拡散、それらコミュニティデータを新たな企業活動の源泉へとつなげていく」(小田切取締役COO)。

富士ソフトグループ入りしたモバオクの「CtoBビジネス」「推し×コミュニティ×リユース」戦略とは
モバオクの小田切航平取締役COO
鳥栖 剛

シンカトリ広告効果ダービー

5ヶ月 3 週間 ago

大日本除虫菊「シンカトリ」が、新聞広告で知名度が上がるのか実験。新聞4紙に同時に広告を掲載し、それぞれの広告のQRコードからの投票をカウント。「D新聞」が勝利した。「広告効果とは、信じることだ」といった謎の名言あり。自宅で「シンカトリ」を使用しているが、効果は実感できず、まさに信じるしかない。

https://www.kincho.co.jp/cm/ad_paper/

noreply@blogger.com (Kenji)

「楽天市場」に日本各地の自治体公式アンテナショップ厳選の夏ギフト・お中元商品を集めた特設ページを開設

5ヶ月 3 週間 ago

楽天グループはこのほど、「楽天市場」の「夏ギフト・お中元特集2025」内に、日本各地の自治体公式アンテナショップが厳選した夏ギフト・お中元商品を紹介する特設ページ「涼を贈る夏ギフト」を公開した。

「楽天市場」内で日本全国の特産品を紹介する特設ページ「まち楽」に参加する自治体公式アンテナショップのうち、37自治体が厳選した夏ギフトやお中元に最適な商品を紹介。ユーザーは、ご当地ならではの惣菜、麺類、スイーツ、雑貨など1万8000点以上のなかから、好みの商品を選んで購入できる。

「まち楽」は、「楽天市場」内の日本各地の“いいもの”や“おいしいもの”を、その土地の魅力と併せて発信するページ。オンライン上で日本各地を旅するような買い物体験の提供を通じて、地域への関心を深め、地域経済の活性化の一助となることをめざす取り組み。

6月26日(木)から7月10日(木)までの期間、対象のアンテナショップで利用できる10%OFFや1500円OFFの割引クーポンを配布する。主な対象商品には山形県の「ミックスフルーツゼリーセット」、新潟県長岡市の「日本酒飲み比べセット」、鹿児島県の「ジェラート詰め合わせ」、宮崎県都城市の「宮崎牛焼肉6種盛り」、岩手県の「盛岡冷麺セット」などをラインナップしている。

鳥栖 剛

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