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ネット上で悪評・クレームが多い通販事業。アフィリエイト広告は規制強化の方向へ【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

4 years 3ヶ月 ago
ネットショップ担当者が読んでおくべき2021年12月13日〜19日のニュース
ネッ担まとめ

ネット上で悪評やクレームが多いのは無店舗小売業(=通販事業)という調査結果が出ました。配送や梱包に関するものが多かったようですが、広告に関する悪評も多くなっています。一部の業者の影響が大きいとはいえ、自社の広告品質も気にしておきたいですね。

アフィリエイト広告の悪評が高まり規制強化へ

【インターネット上で悪評・クレームが多い上位10業種を発表】通販事業の配送・梱包に関するクレームやコロナ対策への不満が多数投稿 | アラームボックスのプレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000042.000024095.html

悪評・クレームの業種別ランキング
悪評・クレームの業種別ランキング(n=14,123、調査期間2021年1月1日〜10月31日)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000042.000024095.html より編集部でキャプチャ

今回はSNSなどのネット上で投稿された口コミなどから悪評・クレームだけを抽出して集計したデータの記事から紹介します。アンケートではないことと、日本では不快な思いをした時に口コミなどを投稿する傾向にあるので、結果の取り扱いに注意が必要であることは先にお伝えしておきます。

「無店舗小売業」とは主に通販事業者のことです。店舗を持たずリアルでの販売はしていないけどネットでは売っているというおなじみの形態。この業種が悪評・クレームランキングで1位となっています。

配送や梱包に関する悪評・クレームが多かったということで、これは皆さんも納得だと思いますが、指定の時間に配達されない、箱がつぶれていたというのは配送側ですから、通販業にまとめられてしまうのはちょっとかわいそうとも思ったり。

問題なのはここ以外です。

具体的には、無店舗小売業での過剰な広告出稿、賃貸保証業での悪質な取り立てや電話、単価の高い商材を扱う業態での押し売りなど、顧客に対する行き過ぎた行動に関わる内容が目立ちました。昨今のデジタル社会において、不当な顧客体験はすぐにネット上に投稿、拡散されるため、その後の企業成長にも影響があり、企業が与信管理を行う上でも、取引先の評判に関わる内容を考慮に入れた上で、与信判断をする事が重要であると言えます。

「無店舗小売業での過剰な広告出稿」です。不快な思いをする広告や虚偽の内容の広告は後を絶ちませんよね。つい最近もこんな記事がありました。

「青缶に混ぜるだけでシミ消える」ネット広告で誤情報拡散 ニベア花王が注意喚起、関係企業は謝罪 | J-CAST ニュース
https://www.j-cast.com/2021/12/06426470.html

「青缶に混ぜるだけでシミ消える」ネット広告no
の例
https://www.j-cast.com/2021/12/06426470.html より編集部でキャプチャ

ニベア花王広報は6日、J-CASTニュースの取材に「広告はかなり前から存在していて、(生活者からの)問い合わせもたまに受けます」と話す。

以前から商品サイトなどで同様の注意喚起をしてきたものの、ここ数年は増加傾向だという。広告を配信していたグーグル社に停止依頼をしたこともあったが「おそらくいたちごっこになっていたようです」と声を落とす。

他社の商品画像を勝手に使用して、しかもそれを混ぜると効果があるとうたった広告が出ていたという内容です。何から何までおかしいのですが、出稿側の企業もこうなっていることを知らなかったのも問題です。法律の面はともかく、広告を出したつもりで自社の評判を著しく落とすことになっているので、何かしら人の目に触れるものに関してはチェックしないといけない世の中になってきています。CPAとかCVRとか売上だけを見た広告出稿は危険すぎます。

ニベアに続きパインアメ製造元が被害訴え ダイエット広告に無断使用「ひどすぎる」...対応検討 | J-CASTニュース
https://nordot.app/843400982085091328?c=113147194022725109

同様の事例も出てきています。気付いたから良いようなものの、気付かなかったら被害が大きくなっていたかもしれません。こういった時のためにもSNSでのエゴサーチはやっておきたいですね。

アフィリエイト広告規制を強化へ。商品・サービスの「供給主体性」の解釈を明確化、共同で事業活動を行う関連事業者も規制対象に | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/9351

消費者庁は、「供給主体性」の解釈の明確化、周知を図り、意図的に問題ある表示を行う広告主、共同で事業活動を行う事業者も対象になりうるものとして法執行する。対象は、いわゆるASPだけでなく、プラットフォーマーに及ぶ可能性もある。

広告の規制も強化されてきています。

先ほどのニベアの事例だと健康美人研究所にも責任が及ぶということです。広告主側が広告をしっかりチェックしてから出稿するというフローにして、出稿後も広告の変更はチェックをしたいです。しかし、チェックしきれない場合もありそうなので、自分たちが管理できる範囲の出稿を心掛けたいですね。

「迷惑メール規制にオプトアウト規制を導入した時も『※未承諾広告』と記載するよう求めたら、悪質事業者から注記のついた広告がどんどん送られるようになっただけ。『広告』と表示したら悪質なアフィリエイトがなくなるかといえばなくならない。むしろ積極的に表示するだけ」(万場徹日本通信販売協会専務理事)など、慎重な対応を求める意見があった。事業者への調査でも「努力義務では表示しない者が得をする。法的義務にしてほしい」(ASP)などの声があった。

その一方で悪質業者を規制しようとしても、まっとうな業者の業務が増えるだけで何の効果もないという現象も起きています。「法人の清算・設立により、違反行為を繰り返す事業者もいる」という事実もあります。

国民生活センターの「PIO-NET」に寄せられた通販の定期購入トラブルの相談件数は、約5万件のうち相談数の多い10社で全体の約半分を占める実態が明らかになった。

ごく一部の業者の影響で冒頭の調査のように業界全体のイメージが悪くなっています。ECモールに関しては品質向上の取り組みが進んでいますが、広告に関してはなかなか進んでいません。バレないから良い、売上が取れれば良いという考えは捨てて、業界の健全化を考えていきたいですね。

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EC全般

「お菓子のサブスク」で年商40億。困難だらけを乗り越えたタフ経営 | Forbes JAPAN
https://forbesjapan.com/articles/detail/44832/2/1/1

まさに「タフ経営」。売れないのは自分の努力不足なんだと思わせる記事。

ソウゾウ、「メルカリShopsアワード2021」 を発表 | コマースピック
https://www.commercepick.com/archives/12126

「EC初出店部門」「60歳以上部門」での表彰があるのがおもしろい。

仕入れ値が急上昇! 値上げか、据え置きか? 前年同月比229%を達成したEC店長の決断とは? | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/9334

感覚的な判断ではなくデータを見た冷静な判断。目的をもってデータを見れば失敗は減りますよね。

うちのECでもTikTok広告って使えるの?疑問を解消→実践してみた! | 株式会社LIG
https://liginc.co.jp/576198

LINEをECで活用するには?集客方法と実践のためのポイント | ECzine
https://eczine.jp/article/detail/10643

Shopify×Google広告で行き詰まった時の10個のTips | Shopify Consulting & Development
https://storehero.io/ja/shopify/google-ads-shopify-tips/

EC×広告の事例を3つ。顧客層に合った広告出稿先を探したいところ。

「PayPayフリマ」ユーザー同士で情報交換できる「投稿機能」を提供開始 | ECzine
https://eczine.jp/news/detail/10741

ユーザー同士のやり取りが始まるとトラブルも増えますよね。そのあたりの管理体制も気になるところ。

大豆ミートJAS制定へ 動物性不使用が要件 農水省 | 日本農業新聞
https://www.agrinews.co.jp/news/index/45479

冒頭の記事と関連して。こういった規格を守って表示も気を付けたいです。

100秒以内に購入せよ! シンガポール発の買い物アプリが日本上陸へ | Forbes JAPAN
https://forbesjapan.com/articles/detail/44881/1/1/1

これは面白い仕組み。ちょっとでも悩んだらほしいものが買えないこともありそう。

今週の名言

アフィリエイトが終了すると、ASPの管理画面の機能が使えなくなります。メールマガジンの送信機能も使用できなくなるので、その前に、アフィリエイターに提携してくれたこと、掲載・紹介をしてくれたことへ感謝の気持ちを伝えていただきたいのです。

広告主に、アフィリエイト終了が確定したらやってほしいこと | すずきたまよ事務所
https://tamayo.jp/386

アフィリエイトに対してネガティブな記事を取り上げましたが、良い人の方が多いのでこうした感謝を伝えておきたいですよね。

筆者出版情報

「未経験・低予算・独学」でホームページリニューアルから始める小さい会社のウェブマーケティング必勝法

「未経験・低予算・独学」でホームページリニューアルから始める
小さい会社のウェブマーケティング必勝法

森野誠之 著
翔泳社 刊
発売日 2021年10月15日
価格 2,200円+税

この連載の筆者 森野誠之の著書が翔泳社から発売されました。小さな会社の“ひとり担当者”が、未経験、低予算、独学でホームページのリニューアルからウェブマーケティングまでを成功させるための指南書です。電子版、オンデマンド印刷版ともにAmazonで発売中です!

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森野 誠之
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【越境EC・海外向けECに必見の一冊】世界30の国・地域のECデータを把握できる書籍『海外ECハンドブック2021』

4 years 3ヶ月 ago
『海外ECハンドブック2021』は、アジア太平洋、欧州、北米、中南米の主要30か国・地域のEC市場規模や詳細なEC市場データ、越境EC市場規模、EC利用者の推移、EC市場データランキングなどを定量データとしてまとめた一冊

インプレスは、越境ECや海外向けEC、海外進出に役立つ、世界30の国・地域のECデータをまとめた『海外ECハンドブック2021』(著:トランスコスモス)を、発売しました。世界30の国と地域におけるECの現状や最新データを集約・整理した1冊で、POD(プリント・オン・デマンド)と電子書籍で販売しています

 

『海外ECハンドブック2021』のお求めはAmazonかインプレスブックスで

電子版のほか、AmazonではPOD(プリント・オン・デマンド)版をご注文いただけます。A4サイズの冊子でお届けします。

新型コロナウイルス感染症拡大によるインバウンド需要の減少により、海外から日本に渡航できない海外消費者が、越境ECの形式で日本商品を購入する動きが加速しています。また、国内市場の少子高齢化などにより、海外EC市場に目を向ける小売・EC企業が増えています。

本書は、こうした海外EC市場に進出、およびこれから攻略しようとしている事業者に向けた1冊で、アジア太平洋、欧州、北米、中南米の主要30か国・地域のEC市場規模や詳細なEC市場データ、越境EC市場規模、EC利用者の推移、EC市場データランキングなどを定量データとしてまとめています。

また、市場データに加え、消費動向、法規制、決済、配送など、各マーケットに参入できるかどうかを判断できるようにという観点でデータを収集。市場の推移や変化も把握することもできます。

『海外ECハンドブック2020』のハイライト

本書によると、2020年のグローバルB2C-EC市場は前年比3%増の3兆7485億ドル。これまでの2ケタ成長から一転、1ケタ台の成長にとどまりました。今後は年平均9.6%の成長率で拡大し、2030年には9兆3860億ドル規模に達すると推計しています。

越境ECや海外向けEC、海外進出に役立つ、世界30の国・地域のECデータをまとめた『海外ECハンドブック2021』(著:トランスコスモス)
2019年のグローバルB2C-EC市場について(画像は『海外ECハンドブック2021』から)

地域別では、世界最大市場である中国を含むアジア太平洋地域が世界全体のシェア約6割を占め、グローバルEC市場をけん引。しかし、パンデミックに伴い各地域でEC利用者が増加、新興国における通信・物流環境の整備などが進み、今後の勢力図は徐々に変化していくと見られています。

越境ECや海外向けEC、海外進出に役立つ、世界30の国・地域のECデータをまとめた『海外ECハンドブック2021』(著:トランスコスモス)
地域別のEC市場規模(画像は『海外ECハンドブック2021』から)
 

『海外ECハンドブック2021』の概要

世界のEC市場規模予測や地域別EC市場データ、越境EC市場規模およびEC利用者の推移、EC市場データランキング、各国のEC市場環境比較表をはじめ、アジア太平洋、北米、中南米、欧州、中東・アフリカなど、主要30の国・地域について市場概況および消費者トレンドや有力事業者の動向、また規制関連などの注目トピックスを掲載しています。

[巻頭特集]

  • 中国の最新買い物事情~トランスコスモスチャイナからの現地リポート~
    ※最新の中国EC市場について解説しています。

[主要国のECの現状と将来展望]

  • 世界のEC市場規模予測
  • 地域別EC市場データ
  • 30の国・地域のEC市場ポテンシャル
  • 越境EC市場規模およびEC利用者の推移
  • アジア10都市EC利用動向調査
  • EC市場データランキング(TOP10)
  • 各国のEC市場環境比較表2019年
  • グローバルトピックス

[アジア太平洋]

  • 日本EC市場概況
  • 中国EC市場概況
  • 台湾EC市場概況
  • 韓国EC市場概況
  • インドEC市場概況
  • インドネシアEC市場概況
  • シンガポールEC市場概況
  • タイEC市場概況
  • フィリピンEC市場概況
  • ベトナムEC市場概況
  • マレーシアEC市場概況
  • オーストラリアEC市場概況

[北米]

  • アメリカEC市場概況
  • カナダEC市場概況

[中南米]

  • ブラジルEC市場概況
  • アルゼンチンEC市場概況
  • メキシコEC市場概況

[欧州]

  • イギリスEC市場概況
  • ドイツEC市場概況
  • フランスEC市場概況
  • イタリアEC市場概況
  • スペインEC市場概況
  • オランダEC市場概況
  • 北欧4カ国EC市場概況
  • ロシアEC市場概況
  • ポーランドEC市場概況

[アフリカ・中東]

  • トルコEC市場概況
  • アラブ首長国連邦EC市場概況
  • ナイジェリアEC市場概況
  • 南アフリカEC市場概況
 

『海外ECハンドブック2021』について

  • 書籍名:海外ECハンドブック2021
  • 発行日:2020年11月30日
  • ページ数:162 ページ
  • 著者:トランスコスモス株式会社
  • 定価:2,750円(本体 2,500円+税)
  • 発行:株式会社インプレス
  • 詳細・購入方法インプレスブックス(電子版)、Amazon(電子版/POD版)
ネットショップ担当者フォーラム編集部

ソーシャルメディア広告費、2022年にテレビを抜く見通し

4 years 3ヶ月 ago

ピュブリシスグループのゼニスによると、世界のデジタル広告費は2021年に前年比25%増となり、2022年は同14%増の見通し。総広告費に占めるデジタル広告費の割合は2022年に初めて6割を超え、61.5%に。ソーシャルメディア広告費はビデオ広告費を上回る成長が予測され、2022年にはテレビ広告費を超える。

Digital advertising to exceed 60% of global adspend in 2022 - Zenith
https://www.zenithmedia.com/digital-advertising-to-exceed-60-of-global-adspend-in-2022/

グループMやマグナも同日に世界の広告費の予測を発表している。

This Year Next Year: Global 2021 End-of-Year Forecast - GroupM
https://www.groupm.com/longform/this-year-next-year-global-2021-eoy-forecast/
Global Advertising Market Reaches New Heights, And Exceeds Pre-COVID Levels - MAGNA
https://magnaglobal.com/global-advertising-market-reaches-new-heights-and-exceeds-pre-covid-levels/

noreply@blogger.com (Kenji)

フィードフォースが買収したフラクタとは? 連結子会社化の狙いは?

4 years 3ヶ月 ago

フィードフォースは、EC企業のブランディングなどを支援するフラクタを連結子会社化すると発表した。

12月17日開催の取締役会で決議。12月24日付でフラクタの発行済株式総数160株のうち、既存株主から82株を6億1900万円で取得する。これによりフィードフォースはフラクタの株式を51.25%取得、連結子会社化する予定。

フラクタは「ブランドを、未来の文化へ。」をビジョンに掲げ、テクノロジーとデザインの力で企業のブランディング戦略策定からECサイト構築支援、クリエイティブ制作など、企業のブランドの自走を支援するトータルブランディングパートナーとして事業を展開。Shopify Plus Partnerの認定を受けており、Shopifyにおけるブランディングや構築コンサルティングの豊富な実績がある。

フィードフォースはフラクタの株式取得で、ShopifyアプリやECサイト構築、フラクタの強みであるブランディング戦略策定からECサイト構築支援、クリエイティブ制作などのサービスをワンストップで提供。DX事業セグメントの成長を加速する。

フィードフォースはデータフィード構築やプラットフォームへの広告配信受託を行うプロフェッショナルサービス事業、SaaS型のデータフィード統合管理ツール、自動広告出稿ツール、ソーシャルアカウントを活用したログインサービスを提供するSaaS事業、Shopifyの活用を中心とした企業のデジタルトランスフォーメーション支援などを行うDX事業を展開している。

フィードフォースの2021年5月期の連結業績は、売上高が25億8700万円、営業利益は8億8900万円、経常利益は8億7400万円、当期純利益は4億7200万円。

フラクタの2021年5月期決算は、売上高が4億8600万円、営業利益は700万円、経常利益は800万円、当期純利益が700万円。

石居 岳
石居 岳

学生向け採用活動にInstagramを活用するリンガーハットの狙いは「応募意欲の底上げ」「差別化」「採用ミスマッチの防止」

4 years 3ヶ月 ago

リンガーハットは、学生向け採用活動で、Insatagramの活用を始める。採用活動専用のInstagramを開設。学生の応募促進と採用のミスマッチ防止につなげる。

Instagramの活用で、求人広告だけでは出会うことのできない層に、社員の雰囲気や自社の魅力のなどを発信。SNSを活用した情報発信で、就職活動生の応募意欲の底上げ、他社との差別化、採用ミスマッチの防止といった効果を想定する。

外食産業は人材不足、特に若年層の人材不足が課題となっているという。コロナ禍以降、新卒学生の採用活動を2年間中止していたが、外食産業を取り巻くマイナスイメージの払拭、就職活動ナビサイトに頼らない多面的なアプローチを実現するため、これまでの採用手法を見直し。採用戦略としてSNSを活用した採用にチャレンジすることを決めた。

2023年卒の学生の就職活動は2022年3月1日から受付を開始するが、事前に企業分析をする就職活動生をターゲットに、Instagramを使い早い段階から定期的に情報を発信していく予定。

投稿内容は、社員の休日の様子や人柄、社員が店舗で働いている姿の紹介を予定する。

なお、Instagramの運用は、リソースクリエイションが提供する採用向けSNS運用代行サービス「エアリク」を導入した。

瀧川 正実
瀧川 正実

EC売上アップに重要なこと。奥義その1「CVこそ真の目標。CVRに目を奪われることなかれ!」 | ネットショップ道場体験記

4 years 3ヶ月 ago
CV(コンバージョン)までの流れ、算出法、考え方を整理する(連載第1回)

EC企業の担当者の方も、自分でネットショップを立ち上げた方も、ネットショップ運営に携わる方であれば、集客や売上をはじめ、日々さまざまな悩みが出てきたり、課題にぶつかったりすることがあると思います。筆者も自身のネットショップを運営しながら他社のECサイトの立ち上げに携わるなど、ネットショップの運営に奮闘する毎日を送っています。

「思ったより集客が上手くいかない」「売上がなかなか上がらない」「Googleアナリティクスをもっと活用したい」「分析の仕方がわからない」など、さまざまな課題を抱えつつ、日々の運用業務に追われているのが現状です。

そんななか、「ネットショップ道場」を受講できることになりました。「ネットショップ道場」とは、EC事業コンサルタントを手がける株式会社二天紀さんによる1年間の連続オンライン講座。二天紀の代表 山本頼和氏はじめ、各分野で豊富な実務経験を持つ4人の講師陣が講義を受け持ちます。座学よりも実務に活かせるワークショップが中心ということで、課題解決に悩めるEC担当者には好適の勉強会。この連載では、「ネットショップ道場」で学んだことをお伝えしていきます。 イラスト◎995

大事なのはゴール設定。受注1件が成立するまでの流れを知る

第1回の講義のテーマは、「サイト内行動分析編 CVまでの流れをおさえる」。前半では「思考の整理」やCVが成立するまでの流れについての解説を、後半は実際にGoogleアナリティクスを使ったワークショップが行われました。

まず受注1件が成立するまでの流れについて。そもそもこれがわからないと集客に目が行ってしまうとのこと。確かに、売上が伸び悩んでいる時に「集客が上手くいかないから売上が上がらないのかも」と考えて、とにかく集客を増やそうとしていました。

山本氏山本氏

「サイトの回遊性」という言葉もあるが、これも重要とは思わない。一番良いのは最小のフローで決済まで行けること。行動分析で大事なことはお客様にゴールに来てもらうことでゴール設定が大事。ゴール設定がないと回遊性に目が行ってしまう。

「回遊性が高ければ、お客様が色んなページにアクセスしてくれて良いな」と解釈していました……。回遊性は高くなくても良いんですね。いろいろ数字は見ていたつもりでしたが、受注1件が成立するまでの一連の流れは見ていなかったと気付きました。ようやく頭の切り替えができて、スタート地点に立った感じです。

見る数字が多すぎると何が大事かわからなくなる

次に投げかけられた質問は「そもそも成果とは何なのか?」。集客数、アクセス数、UU数、セッション数、PV数、直帰率、売上、CVRなどなど、ネットショップで「成果」として語られる指標はたくさんあります。しかし、山本氏が相談を受けるショップの多くは、「見ている数字が多すぎて何が大事かわからなくなっていることが多い」と言います。

そこで、ネットショップ道場では、成果は「受注件数」もしくは「お問い合わせ件数」のみと定義しています。 受注件数を1件、2件、3件と増やしていくことが、成果アップということ。ショップによっては、お問い合わせ件数も成果と考えられるので、この2つがゴールになると言います。「反論があるかもしれない」と前置きした上で、山本氏は続けます。

山本氏山本氏

成果とはコンバージョンであり、成果を上げるためにはコンバージョンの最大化が必要。ここで大事なのが、あくまでも「コンバージョン」の最大化であって、「コンバージョンレート」の最大化ではない。CVRが下がっても、CVが増えることはよくある

「CVRはたいてい1%」は真実か

ネットショップに関わる方の大半の人が、「一般的にCVR(コンバージョンレート)は1%が平均」という説を聞いたことがあると思います。筆者もその認識でいました。

多くの人が「1件のCVが欲しければ、100件の訪問者が必要」というように考えるのが一般的だった

でも実際は、1%になることはあまりないと言います。実際にGoogleアナリティクスで見ると、例えばお客様がトップページからカテゴリページに行って、商品ページに行き、その中の何人かがカートに入れるといった一連の流れがあります。

山本氏山本氏

実際はこうした過程があって、例えば訪問数100件のうち、カテゴリページに50件行ってそこから20件が商品ページに行って、3分の1が買ってくれたという話かもしれない。そうなると話がずいぶん変わってくる。1%というのは結果論であって、それまでのプロセスがある。プロセスとなる数字を1つ1つスライスして見ていくと、どこにボトルネックがあるのかわかってくる

これには受注に至るまでのプロセスまで追って見ていなかったことに気づかされました。

山本氏山本氏

もちろん集客アップもしてほしいが、競合の問題やGoogleもあれば、いろんな課題が出てくる。一番にできることは、いま来ていただいているお客様にとって、買いやすいサイトに作り上げ、迷わずに買っていただけるようにすること。これは競合もGoogleのアルゴリズムも関係ない。まずサイトに来てからの動きを見て、そこにヒントが落ちてないか探すべき。

扱う商品の価格帯などでも変わってくるそうですが、自分のサイトにある要因を探るよりも、外的影響に目が行ってしまっていたところがあったと反省しました。

CVRを正しく理解してCVRに振り回されないようにしよう

CVR(コンバージョンレート)は大きく2種類あって、CV数 ÷ 訪問者数UU(ユニークユーザー)または訪問数セッション数 × 100 で算出するとされています。

CVR(コンバージョンレート)の考え方

Cookie規制を機に、楽天市場やYahoo!ショッピングでは1年ほど前にこのCVRの計算方法が変わったようで、これまでUUで割っていたところをセッション数で算出するようになったようです。分母が変り、CVRが下がりました。だからこそ「CVRはあまり見なくてもいい、コンバージョンの最大化だけにフォーカスするべき」と強調されています。

山本氏山本氏

誰かが作った公式や数値に振り回されないように、疑って自分自身で考えてみることが大事

まさに私も振り回されていた1人。コンバージョンレートがなかなか上がらないことに悩んでいました。そうではなくて、コンバージョンを増やすことに視点を変える必要があったのですね。

今回の言葉

ECコンサルタントの方は、売上を上げることを前提に「集客を上げて売上を上げましょう」と言うことが多いそうです。しかし、この道場ではそうではないと山本氏は言います。

山本氏山本氏

いまサイトに来ている方に買ってもらうのが一番良い。そしてリピートしてもらうというモデルが一番良いと思っている。いま来ている方をちゃんと見て、ファンを増やしていくという活動が自分たちにできることではないか。

今回の講義では、今まで何となく理解したつもりになっていたCVRをはじめ、何となく認識していた業界の数字が本当に正しいのか、自分のショップの現状はどうなのか、見るべき数字は何なのか、改めて考える機会になりました。

頭の整理からはじまり、ついて行くことに必死だった第1回目を終えて、果たしてこれから自身の力で自分のショップの問題点を分析し、課題解決できる力を身に付けることができるか、次回以降も挑みたいと思います。

つづく
大村 マリ
大村 マリ

越境の壁「決済」「物流」「マーケティング」を乗り越える方法&市場のポテンシャルとは?日本市場に注力するペイパルが解説

4 years 3ヶ月 ago
越境ECに関して中小企業が抱える壁を乗り越えるためのポイント、リスクを抑えながら越境ECを始める方法などをペイパルが解説
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「越境ECはコストと人手がかかるから」「語学に自信がないから」……こんな理由を掲げ海外向け販売に二の足を踏んでいた日本の中小企業の意識を、新型コロナウィルス感染症拡大が大きく変えた。ペイパルがECを実施している中小企業向けに行った調査によると、越境ECに取り組んでいる企業のうち、約4割がコロナ禍にスタートしたことが判明。パンデミックが企業の海外進出・販路拡大を後押ししたのだ。

この記事では日本企業の海外進出・越境ECを決済面から支援するペイパルへの取材を通じ、越境ECに関して中小企業が抱える壁を乗り越えるためのポイント、リスクを抑えながら越境ECを始める方法などを解説する。写真◎吉田浩章

ペイパル東京支店の葛葉未来氏(ディレクター、マーケット デベロップメント)

コロナ禍で越境EC参入が加速

ペイパルが実施した調査「ペイパル 中小企業によるEコマース活用実態調査(以下、本調査)」によると、日本の中小企業による越境ECへの意欲が高まっていることが判明した。回答企業の約半数(45%)が、すでに越境ECに取り組んでいる、または計画していると回答すでに越境ECを実施している28%の事業者のうち、約40%がコロナ禍に導入したという。

ただ、越境ECを始めれば“バラ色”の明日が待っているわけではなく、まだ投資段階の企業が多いと言える状況。ペイパルの調査によると、越境ECを行っている企業のビジネス収益の大半は国内ビジネス(日本の顧客)が占めており、海外顧客の平均シェアは18%にとどまっている

越境ECへの取り組みについて ペイパルの調査
越境ECへの取り組みについて

こうした状況もあってか、中小企業の半数以上(55%)は今後1年間の計画で、越境ECのスタートを検討していない。その理由として、次のような課題をあげている。

  • 導入コスト、物流コストなどコストの高さ(35%)
  • ビジネスの優先順位が低い(35%)
  • 人手不足(27%)

ペイパルはこうした課題について、外部のEコマースプラットフォームやグローバルな決済システムの活用を提案している越境ECに強いプラットフォームは言語、マーケティングともにローカライズされており、低リスク、低コストなどで越境ECをスタートできるためだ。

66%の中小企業「オンライン化が越境EC支援の鍵」と回答

目先の越境EC進出に二の足を踏む企業は多いものの、パンデミックにより越境ECを始める日本企業が増加したという調査結果は、企業動向として注目しておくべきことだろう。

少子高齢化、人口減少など縮小する可能性が高い国内マーケットへの対応、越境ECを支援するデジタルツールの充実化などが背景にある

本調査によると、中小企業の66%は「オンライン化が越境EC支援の鍵である」と回答しており、直近1年間ではなく、将来的には海外販売を視野に入れている企業は多い。

こうした企業は、越境ECを始めるにはグローバルなプレゼンスを高め、販売チャネルを拡大することが重要であると考えており、次のような項目を準備項目としてあげている。

  • オンラインへの移行(66%)
    • 外部のEコマースプラットフォームとの提携(25%)
    • 独自のグローバル公式Webサイトの開設(18%)
    • ソーシャルメディアアカウント・ページの開設(18%)
  • グローバルな決済システムの採用(20%)
  • グローバルな配送業者との提携(19%)
海外での販売開始に向けた準備について ペイパル調査
海外での販売開始に向けた準備について

特に注目されるのは、プラットフォームの活用とグローバル決済システムの導入だ。デジタルツールを活用したサイトの開設、グローバルサービスの活用などで、越境ECをスタートする環境をより容易に整えることが可能になる。グローバルで決済サービスを展開しているペイパルを導入することもその一例だ。

ペイパル東京支店の葛葉未来氏(ディレクター、マーケット デベロップメント)も次のように分析している。

外部企業が提供するプラットフォームのサポートを受けることで、越境ECスタートの障壁が取り除かれるということをもっと多くの企業に知って欲しい。とりわけ、中小企業に対して、彼らの魅力的な商材を1つでも多く世界市場に届けるために、ペイパルは最大限のサポートをしていきたい。(葛葉氏)

ペイパル 中小企業によるEコマース活用実態調査について

ペイパル東京支店の委託を受けたエデルマン・データ・アンド・インテリジェンスが、新型コロナウィルス感染症のパンデミックが日本の中小企業の越境ECビジネスに与えている影響、その対応、パンデミック後の計画について、独自調査を実施。オンライン販売を行っている日本の中小企業の経営意思決定者310人を対象に、2021年9月から10月にかけてオンラインで実施した。

ペイパル 中小企業によるEコマース活用実態調査

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越境ECは大きなポテンシャル、増える日本のECサイトからの購入

ペイパルの推計によると、2020年から今年にかけて世界中でEC利用者が急増している。2020年のEコマース売上は前年比で約28%も上昇し、「今や、潜在的な顧客の数はかつてないほど増えており、あとは彼らにリーチする方法を見つけるのみ」(葛葉氏)

一部の日本企業が先進的に越境ECへ取り組んでいるのは、デジタル化に伴い、日本の商材を意欲的に購入する海外ユーザーの増加に対応しているからだ。

ただ、越境ECのポテンシャルは高いと見られるものの、課題やハードルを感じている中小企業が多いのも現状である。そもそも、

  • どんな市場を攻略すればいいのか?
  • 自社ECかそれともマーケットプレイスか?
  • 言語対応はどうすればいいのか?
  • マーケティングはどうすればいい?
  • 物流はどうすればいいか?
  • 決済手段は何がいいのか?
  • CSはどうするか?
  • 継続的に運用するために必要なこととは?

など、どのように越境ECを始めればいいのかわからない、といった企業も少なくない。ペイパルの葛葉氏は、大きな壁として「配送」「マーケティング」「決済」を列挙し、解決すべき方向性を次のように話す。

どのような配送会社と組むのか、どのようなソリューションを活用するのかが重要になる。そして、海外ユーザーが閲覧する・利用するサービスなどへの露出といったマーケティング、海外消費者が利用する決済手段の提供などもカギとなる。カスタマーサポートなど言語の壁もある程度、翻訳ソリューションなどで対応できるようになっている。

つまり、越境ECの大きな壁は、海外ユーザーが慣れ親しんでいる「決済」手段を導入し、FacebookやInstagramといったSNSを活用した「マーケティング」を行いながら、コストと配送スピードなどのバランスが取れた「配送」業者を選定する――といった3つの壁をクリアすることで、越境ECがぐっと身近になるという。

日本企業の越境EC決済に役立つ「ペイパル」とは?

越境ECの大きな壁3点の1つ、「決済」はどのように解決すればいいのか。葛葉氏はこう言う。

モノを買う人の財布に寄り添った決済手段を提供する必要があると思っている。国内を対象に考える場合はどの決済を導入するのかといった消費者の嗜好に合わせたオプションを取り入れることを考えるが、越境ECの場合はとりあえずカード決済さえあれば良いと考えてしまうケースが多い売り手にとって一番大事なことは、消費者にとってベストな支払い手段を提供すること

ペイパルは各国の買い手に合わせた支払い方法を紐づけられるようになっている。アメリカならクレジットカード、日本なら銀行口座引き落としなどだ。だからこそ、越境ECの決済なら、ペイパルを導入するだけで世界中の消費者に合った支払い方法が提供できる。

ペイパルが2019年に行った、モバイル端末における決済方法を国別で比較した調査結果を見てみよう。イギリス、オーストラリアなど主要国でもっとも使われている決済手段が「ペイパル」。アメリカ、フランスなどでも2位に入っている。

国別比較によるモバイル端末での決済方法(2019年 ペイパル モバイルコマースに関するグローバル調査)
国別比較によるモバイル端末での決済方法(2019年 ペイパル モバイルコマースに関するグローバル調査)

ペイパルがニールセンに委託して米国の加盟店を対象に実施した調査によると、「ペイパルユーザーがペイパル導入加盟店で買い物をした場合、ペイパルのコンバージョンレートは他の支払い方法と比較して28%高くなっている」(葛葉氏)。この結果からも世界の消費者がペイパルを好んで使っていることがわかる。

ペイパルは、IDに紐づいたクレジットカードや銀行口座などで支払いを行うオンライン決済サービス。

アカウント開設費や初期設定費用に加え、月額利用料※は無料。2021年現在、グローバルで3300万以上の加盟点を含む世界で4億人以上が利用している。200以上の国と地域で、100通貨以上での決済(日本のペイパルアカウントで保有できるのは20通貨以上)に対応している。

※ペイパル+カード(ウェブペイメントプラス)を申し込みの場合、3000円/月がかかる。

ペイパルの仕組み
ペイパルの仕組み

ペイパルは顧客のカード情報をECサイトに伝えないため、ECサイトからの情報漏えいを心配するユーザーは安心して買い物することができる。そのため、世界各国のユーザーが主要な決済手段として日々利用している。

ペイパルはすべての取引を365日24時間体制で監視しており、不正、フィッシングメール、なりすましなどによる被害を未然に防ぐセキュリティ対策は万全を期している

また、クレジットカードの不正利用が発生した際は、一定の条件下で、販売事業者に対してチャージバック補償を行う。そのため、ペイパルを導入することで、不正注文のリスクを減らせることができる。売り手と買い手の保護制度も充実しているので、双方は安心して利用できるポイントだ。

  • 売り手保護制度……未承認や未着といったトラブルが発生した場合、適用条件を満たせば売り手を保護する制度
  • 買い手保護制度……ペイパルで購入した商品に対して「商品が説明と著しく異なる」「商品が届かない」といった問題やトラブルがあった場合、一定の条件下で補償する制度

海外からの不正アクセスは増加傾向にあるが、ペイパルは世界中の膨大なトランザクションをチェックし、セキュリティを揺るがす可能性のあるさまざまな事象を把握している。安心・安全な取引環境を用意しつつ、何かあった際には、売り手にはチャージバックなどの補償、買い手には商品やサービスに問題があった場合に一定の条件下での補償を行っている。(葛葉氏)

ペイパル東京支店の葛葉未来氏(マーケット デベロップメント ディレクター)
ペイパル東京支店 葛葉未来氏(ディレクター、マーケット デベロップメント)

こうしたカード情報非保持の仕組みによる安心感や安全性、売り手・買い手の保護制度などが、EC事業者から信頼される決済手段になっている。

越境ECの3つの壁をクリアする代理購入サイト&ペイパルのアプローチ

近年、ペイパルはEC実施事業者への決済ソリューションの直接提供のほか、海外消費者と日本のEC事業者の間に入って購入をサポートするサイトを通じた越境EC支援にも力を入れている。葛葉氏は「代理購入」サービスについて次のように話す。

代理購入サービスは、越境ECを始めたいという事業者が簡単に第一歩を踏み出すことができるサービス。ペイパル単体では決済面のサポートしかできないが、代理購入サービスの提供会社と連携することで日本企業の越境ECを包括的に支援することができる。(葛葉氏)

EC事業主と代理購入サービスとの提携方法には大きく分けて2つの種類がある。

1つ目は代理購入サービス提供会社が運営するマーケットプレイスを通じて海外の消費者に対して販売を行うものもう1つは、事業主が自社ECサイトに代理購入サービス企業が提供するタグの設置を行うことで、海外専用カートを開設して海外消費者からの購入を可能にするもの

いずれも代理購入サービス提供元がEC事業主との間に立ち、商品の購入と配送、海外ユーザーとのやり取りをするため、日本の事業者は負担が少なく海外への販売を行うことができる。サービスの利用料はユーザーの購入額に上乗せされる額で徴収されており、事業者側が負担する費用は掲載料やタグ利用料など最小限である場合が多い。

前者の該当マーケットプレイスと連携した場合、EC事業者は世界中の国と地域のユーザーに対して商品を販売できるようになる上に、必要な配送やサポート業務は日本国内の販売とかわりなく対応できる。海外ユーザーがマーケットプレイス上で注文を行うと、代理購入サービスが販売サイト元で同様の取引を行うことで全体の取引が成り立つ。

自社ECサイト上にタグ設置を行い、海外専用カートを開設できるサービス形態を導入した場合は、海外の消費者がサービスを導入しているECサイトに訪問すると、サイト上に多国語対応の海外専用カートが表示される。ユーザーは商品選定後、海外専用カートで注文へ進み決済することが可能。この場合でもユーザーと代理購入サービス間で発生した取引と同じ取引が代理購入サービスと事業者の間で発生し成立する。

いずれも海外ユーザーと代理購入サービス事業者との決済取引は海外では主流のペイパルなどを用意している

事業者は代理購入サービスを利用することで、日本の消費者に販売する延長で海外の消費者に門戸を開くことができる。言語対応や決済、カスタマーサポート、配送などのペインポイントに対し、ECサイト運営者は個別に対応することなく、簡単に海外へ商品を販売できる。BuyeeやBuyee Connect(BEENOSグループ会社運営)、WorldShopping BIZ(ジグザグ社運営)、FROM JAPAN(FROM JAPAN社運営)やZenPlus(ゼンマーケット社運営)などの代表的な運営会社があり、ペイパルは今後これらの代理購入サービスの提供会社とさらに密に提携し、日本企業の海外進出をサポートしていく。(葛葉氏)

日本市場に力を入れているペイパル、なぜ?

2021年4月、組織面で大きな変革があった。新たに設けた日本事業統括責任者に、マッキンゼー・アンド・カンパニーの東京オフィスでシニアパートナーなどを務めたピーター・ケネバン氏が就任。「ペイパルは日本を成長戦略のマーケットの1つに位置付けた」(葛葉氏)と言う。

そして、ペイパルは日本市場でプレゼンスを高めるために大きな一手を打った。

あと払い(BNPL)サービス「ペイディ」を提供する株式会社Paidyの全株式取得に関する発表だ。買収価格は3000億円(約27億米ドル)にのぼる。

Paidy買収後も、「ペイディ」ブランドは現在のビジネスを継続。ペイパルとPaidyは互いの専門知識、リソースを活用し、国内決済市場で商品機能やサービスを拡充し存在感をさらに高めていくという。

ペイパルが13市場で行った調査で、海外から商品を買うならどの国から買いたいかという質問に対して日本は平均で3位だった。海外では日本の商品は人気がある。だからこそ、日本の商品を海外で待っている消費者へ届ける、日本を海外にプロモートする。越境ECを支援し、日本経済の発展につなげていくことをペイパルは大きなテーマに掲げている。(葛葉氏)

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吉野 巨人
吉野 巨人

メール配信サービス「Cuenote FC」とコンバージョン最適化プラットフォーム「Fanplayr」が連携

4 years 3ヶ月 ago

メール配信サービス「Cuenote FC」を運営するユミルリンクは12月17日、JAMUが提供するコンバージョン最適化プラットフォーム「Fanplayr(ファンプレイヤー)」との連携を開始すると発表した。

「Fanplayr」はサイト内のユーザーの行動を解析し、最適なタイミングで接客してコンバージョンにつなげるサービス。流入元から購買行動、施策の評価までを網羅した解析メニューが強み。「Fanplayr」が解析したセグメントに「Cuenote FC」のメール配信を連携することにより、サイト内の行動を元に最適なタイミングを割り出し、メールでアプローチできる。

たとえば、カート内に商品を入れたまま離脱したユーザーに対し、一定時間の後にかご落ち防止メールを自動送信したり、サイト内で一定の行動をしたセグメントに対して、購買意欲が高いうちにセールやクーポンの情報を自動配信したりするなど、コンバージョンに近いユーザーに対する細やかなフォローが実現できる。

買い物カゴにアイテムが投入される→未決済のまま放置(15分から設定可能)→買い忘れたアイテムをメールでリマインド
「カゴ落ち防止メール」の配信イメージ

こども服・ベビー服の通販サイト「F.O.Online Store」は、すでに両サービスを連携して活用。かご落ち防止メールの送信において従来のメールマーケティングと比較し、開封率は約174%、クリック率は約196%、商品購入率は約490%向上した。

今回の提携についてユミルリンクは、「FanplayrのWeb接客機能で収集したメールアドレスに対して、Cuenote FCでアプローチする、一気通貫のマーケティング施策を提供する。両社が培ってきたノウハウを掛け合わせ、EC事業者が自社のデータを充分に活用できるよう支援したい」としている。

内山 美枝子

ハンガーやビーコンで顧客の行動をデータ化、「実店舗でもECと同様のパーソナライズ体験」に挑むTSIの取り組み

4 years 3ヶ月 ago

TSIホールディングスと京セラは、ハンガーやビーコンなどから実店舗内での顧客行動をデータ化する行動取得システムを開発、新たなデータマーケティングの実現に向けて協働する。

京セラが独自の状態検出アルゴリズムを搭載したセンシングデバイスにより店舗での行動取得システムを構築。ハンガーに装着したセンシングデバイス、「姿見」「試着室」に設置したビーコンなどから、顧客の行動情報や商品に対する興味度を把握する。

子会社のTSIが展開するアパレルブランド「ナノ・ユニバース」で11月1日から6か月間、実証実験を行う。「ECと同様にリアルタイムな顧客行動データを店舗でも取得する」という課題の解消につなげる。

TSIホールディングスと京セラは、ハンガーやビーコンなどから実店舗内での顧客行動をデータ化する行動取得システムを開発、新たなデータマーケティングの実現に向けて協働
顧客行動をデータ化する仕組みについて

消費者が入店時にナノ・ユニバースのアプリを起動しチェックイン、商品を手に取るとハンガーに装着したセンシングデバイス、「姿見」「試着室」に設置したビーコンから位置情報や商品情報などをアプリに送信。それらの情報と店舗内のカメラで検知した行動変化情報などを、顧客IDと共にクラウド上の行動分析システムに送信し、分析する。顧客の行動情報や商品に対する興味度の把握が可能となる。

行動取得システムで取得した行動データを元に、コンテンツをアプリへプッシュ通知、またはメールで配信する。また、手に取った、試着したなどの店内行動の後、購入に至らなかった商品をリマインドするコンテンツを配信し、ECサイトおよび店舗への再来店を促す。

TSIホールディングスと京セラは、ハンガーやビーコンなどから実店舗内での顧客行動をデータ化する行動取得システムを開発、新たなデータマーケティングの実現に向けて協働
行動取得システムで取得した行動データを元に行うマーケティング施策例

TSIホールディングスは、オンラインの顧客行動データと店舗在庫データを組み合わせた新たな顧客体験価値の開発に着手している。

ナノ・ユニバースでは、「顧客の“タッチ”から始まる店舗体験」の実証実験も行っている。店頭に設置した筐体(きょうたい)に顧客が自身のスマートフォンをタッチすることでチェックイン。タッチした来店者には、「ナノ・ユニバースオンラインストア」およびアプリでの閲覧履歴、お気に入り登録のデータを基に、店頭在庫のあるお気に入り商品の表示、店頭購入できる商品のレコメンドを提供するというもの。

実店舗でも来店者1人ひとりがパーソナライズ体験を受けることができるようにする。

TSIが展開するアパレルブランド「ナノ・ユニバース」の3店舗で「顧客の“タッチ”から始まる店舗体験」の実証実験を行う
店頭に設置した筐体

「顧客の“タッチ”から始まる店舗体験」は、店頭に設置した筐体(きょうたい)に顧客が自身のスマートフォンをタッチすることでチェックイン。タッチした来店者には、「ナノ・ユニバースオンラインストア」およびアプリでの閲覧履歴、お気に入り登録のデータを基に、店頭在庫のあるお気に入り商品の表示、店頭購入できる商品のレコメンドを提供する。

「顧客の“タッチ”から始まる店舗体験」のイメージ動画
石居 岳
石居 岳

日本サブスクリプションビジネス大賞2021発表/ 12/20~25 佐川急便で遅れが生じる可能性あり【ネッ担アクセスランキング】 | 週間人気記事ランキング

4 years 3ヶ月 ago
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  6. 中小企業の売り場、ECモール(Amazon、楽天、ヤフーなど)が1位、自社ECサイトは2位

    1位がECモール(Amazon、楽天、Yahooなど)で41%。2位は36%で自社ECサイト、3位が自社プラットフォーム(公式アプリなどECサイト以外のチャネル)で26%

    2021/12/13
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    2021/12/16
  8. 動画広告を見た後に「商品・サービスを購入した」消費者は39%、「検索する」は5割

    動画広告を視聴した後に消費者が取る行動について、「ノート/デスクトップPCでその商品・サービスを検索する」と「モバイル/タブレットでその商品・サービスを検索」するが、いずれも50%

    2021/12/10
  9. アフィリエイト広告規制を強化へ。商品・サービスの「供給主体性」の解釈を明確化、共同で事業活動を行う関連事業者も規制対象に

    消費者庁は「アフィリエイト広告」の規制をめぐる検討で、景品表示法の執行を強化します。官民連携の情報共有体制の構築、広告への管理強化を進める方針です

    2021/12/15
  10. 実店舗歴62年、EC歴12年。とある新小岩の焼き鳥屋さんが長続きしている理由とは?【ネッ担まとめ】

    ネットショップ担当者が読んでおくべき2021年12月6日〜12日のニュース

    2021/12/14

    ※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

    内山 美枝子

    顧客データの一元化が重要な理由&D2Cをする際の重要ポイント&今後押さえておくべき「2つのC」

    4 years 3ヶ月 ago
    コロナ禍におけるBtoCコマースの現状、最新トレンド、消費者の期待、コロナ禍による変化などを解説します【第3回:エッジでのショッピングが加速】

    コロナ禍で起きた変化で見逃せないものが2つあります。1つはリアルでもネットでも共通した顧客体験を提供するための顧客データの活用。2つ目はD2Cです。オンラインとオフラインで共通した顧客体験を実現するためのCDP(Customer Data Platoform)、D2Cで成功するためのポイント、そして今後のコマースを考える上で必要な“2つの「C」”について解説します。

    顧客データを最大限に活用するための仕組みづくりが必要

    顧客の行動データや購買データなどを把握し、顧客の文脈(コンテクスト)に合わせてサイトのページ構成を変えたり、レコメンド商品を最適化するような仕組みを指すコンテクスチュアルコマース

    その実現には、顧客理解のためにさまざまなデータを集めて統合的に利用できるようにする必要があります

    しかし、現実は異なります。データの目的や収集元によってデータが分散、サイロ化しているケースも。また、データを1か所に集約できても、データを統合して活用するまでには至らないという話も少なくありません

    また、異なるデータソースを1つに集約するシステムをデータレイクと呼びますが、湖のように溜め込んだだけで、いろいろな情報が雑多に混在している状態では活用できません。フォーマットに従ったデータの整形、重複データや誤記データの削除などのクレンジング、データベースの正規化などの処理を通して、統合的にデータを利用できる形にする必要があります

    顧客データを集めたCDP(Customer Data Platoform)の構築ニーズが高まっているのは、このような背景があるためです。

    ここでいうプラットフォームには、2つの意味合いがあります。1つは駅としてのプラットフォームの意味で、電車が入ってきて出ていくような、インとアウトを結びつける場所2つ目は、プラットフォーマーの意味で、それをもとにビジネスを創造していく基盤となるものです。

    オンライン、オフラインの双方のデータを取り込み、統合した形でアウトプットして活用できるようにして、新しいビジネスを生み出すような役割がCDPには期待されています。

    CDPが実現できれば、さまざまな取り組みができます。たとえば、オンライン、オフラインを統合したコールセンター。顧客が店舗で買っても、オンラインで買っても、あるいは両方を使っていても、シームレスに一箇所のコールセンターでオペレーターが顧客の行動履歴を参照できれば、顧客体験が向上します。

    購入に応じたポイントサービスでも、オンラインでもオフラインでも同様にポイントが蓄積されどちらでも利用できる、どちらも利用している人はロイヤルカスタマーとしてポイント還元率を上げるなど、顧客体験とベネフィットを有機的に結合させることもできるのです。

    コロナ禍でD2Cが加速した

    コロナ禍で見逃せない変化が、流通や小売店を通さずに、メーカーが消費者に直接販売するD2Cの加速です。セールスフォース・ドットコムの調査では、生活必需品(通常は食料品店の棚にあるもの)をメーカーから直接オンラインで購入する割合が前年比200%という大幅な伸びを見せました。

    感染拡大防止のために、店舗の利用時間は短縮傾向があります。消費者の行動変化の調査では、「買い物における店舗での滞在時間」として次のような変化があったという結果が出ています

    • 「20分未満」が31.9%から45.7%と約1.5倍
    • 「20~30分未満」が36.3%から33.7%と2.6ポイント減、
    • 「30分以上」(「30分~1時間未満」「1~2時間未満」「2時間以上」を合算)では、31.8%から20.6%と11.2ポイント減
    全国5万人の消費者に行った買い物の意識調査

    滞在時間が短くなったことで、店舗内を練り歩くことが減り、棚の商品を手に取り検討する時間が減っています。この結果、定番商品が売れ、それ以外の個性的な商品が売れなくなり、結果さらに商品棚を定番商品が多く占めるようになっています。

    定番商品ではないけれど、一定のファンがいる商品は、小売店だけに頼らずビジネスを継続するためにD2Cを強化しています

    その事例の1つが日本酒「獺祭」の製造・販売をする旭酒造です。主な卸先だった飲食店が営業を控えるなか、ファンとつながるためにデジタルマーケティングへの取り組みを開始し、ECサイトを刷新しました。

    D2Cに力を入れるのと同時に、小売店の情報も一元管理できるようにし、緻密なフォローを実現できる酒販店の統合カルテの構築を行いました。従来の流通も強化しつつ、新たにD2Cにも取り組み始めるような動きは、さらに強まっていくと感じます。

    D2Cするならデジタルマーケティングをセットに考える

    D2Cといっても単にECサイトを立ち上げればいいというわけではありません。消費者の購買行動をモニターしながら、戦品戦略に基づいた販売の仕組みを考える必要があります。

    ECサイトを始めたとしても、購入者をそのまま放っておくと、リピート購入はありません。

    たとえば、地元の特産品を活かした調味料を開発しているメーカーがD2Cを開始したとします。これまでは、卸に販売して終わりでした。しかし、ECサイトで自ら販売するのであれば、1本の消費時間を見計らい適度なタイミングで、Eメールを用いて再購入を促すなどの施策が必要です。新規顧客に一度販売して終わり、ではビジネスが循環していかず、D2Cの継続は難しいでしょう。

    そこで、D2Cを実施する場合は、デジタルマーケティングも対でやっていくことになります。ビジネスが循環するようになると、データが蓄積されていきます。それをCDPに入れて、また次の施策や店舗での販売にも生かすことができます。

    今後、Cookieが規制され、自社で収集したファーストパーティデータの価値が上がるなかで、小さくECビジネスを始めた場合であっても循環できる仕組みを構築してデータのストックをしていく必要があります

    中小企業にとっては、こうした仕組みを取り入れるのは敷居が高く感じるかもしれません。しかし、以前はシステム投資に多額の費用がかかりましたが、今はSaaSのサービスが充実しており、利用するボリュームに合わせて課金されるので、投資可能な範囲で実現できるようになっています。

    コロナ禍で、人々の生活が大きく変わったように、これから何が起こるかは誰にも予測できません。こうした中、既存のファンとしっかりつながり、販売できる手法を用意しておくことは生き残りのためにも必要です。施策の中で溜めたデータは店舗での販売にも役立てられます。

    まとめ:カスタマーとカルチャー、2つのCを軸に考えよう

    OMO、1to1マーケティング、CDP、D2C、エッジショッピングなど、今後、さまざまな変化がECビジネスで起きるでしょう。そんななかで読者の皆さんに押さえておいてほしい視点が2つあります。それは2つのCです。

    1つはCustomer(お客さま)。ビジネスには必ずお客さまがいるので、顧客視点に立った取り組みが必要です。顧客は、企業に自分をわかっていてほしい、それを踏まえた上で接してほしいと期待しています。すでにそれを実現できているサービスがあるので、実現できていないサービスが見劣りしてしまうのです。

    さまざまなテクノロジーがありますが、テクノロジーがあるから、ではなく、お客さまの利便性を高められるから、という顧客ありきの視点でテクノロジーを活用してほしいと思います。

    もう1つは企業のCulture(文化)です。オンライン、オフラインで組織が異なる、分離していては顧客体験の向上はできません。企業の中で2つをマージしていくという意識が必要です。顧客にとって、どこの接点であっても、最高のおもてなしができるようにするには、プロセスや情報が連携されている必要があります

    企業の文化は一朝一夕には変えることは難しいことですが、地理的に離れた部署であっても、簡単にコミュニケーションできるコラボレーションツールもあります。お客さまとの接点を統合し、よりよい体験を作るという意識を浸透させ、文化として根付かせてほしいです。

    笹 俊文
    笹 俊文

    ヨドバシカメラ、大型商品の「深夜時間帯の配送設置」サービスを東京23区で試験運用

    4 years 3ヶ月 ago

    ヨドバシカメラは12月15日から、東京都23区全域を対象に大型商品の「深夜時間帯の配送設置」サービスを試験的に始めた。

    ヨドバシカメラ店舗、ヨドバシカメラのECサイト「ヨドバシ・ドット・コム」で注文を受けた冷蔵庫、洗濯機、テレビといった大型商品を、深夜時間帯に指定場所へ配送し、設置するサービス。エアコンなど工事を伴う配送は対象外。

    仕事などで日中の受け取りが困難だった消費者も設置サービスを利用できる環境を整備。多様化する消費者のライフスタイルに対応する。

    深夜配送料金は一律で税込3300円。通常配送料金が別途発生する。配送時間区分は、①22時~24時②24時~2時③2時~3時。

    瀧川 正実
    瀧川 正実

    アマゾンのID決済サービス「Amazon Pay」新バージョン導入で売上高が平均45%アップ

    4 years 3ヶ月 ago

    ecbeingは12月15日、AmazonのID決済サービス「Amazon Pay」の新バージョン「Amazon Pay Checkout v2(V2)」へ移行したECサイトの売上高が、移行前と比べて平均45%増加したと発表した。

    一部のECサイトではUIの実装改善も併せて実施、そのケースでは売上高が平均64.1%アップしたという。

    ecbeingのECサイト構築パッケージ「ecbeing」を使い「Amazon Pay」を導入、「Amazon Pay Checkout v2」へ切り替えを行った12社を対象に調査を実施した。「Amazon Pay Checkout v2」切替前後3か月の売上高を比較している。

    「Amazon Pay」は、Amazonアカウントに登録された配送先住所やクレジットカード情報を使うことで、Amazon以外のECサイトでログインや決済ができるID決済サービス。初めて利用するECサイトでも、Amazonアカウントでログインすることでクレジットカード情報などを入力する必要がない。

    ecbeingはECプラットフォーム提供企業として初めて「Amazon Pay Checkout v2」に対応。従来バージョンはウィジェット内でアドレス帳や支払い方法を表示する設計だが、「Amazon Pay Checkout v2」は「Amazon Pay」のページ上で集約して表示、選択できるようにバージョンアップしている。なお、新バージョンは「サードパーティークッキー(3rd Party Cookie)」を使用しない設計を採用している。

    ecbeingは10月6日、AmazonのID決済サービス「Amazon Pay」の新バージョン「Amazon Pay Checkout v2」に対応
    「Amazon Pay Checkout v2」画面イメージ(メガスポーツの例)

    「Amazon Pay」側のページ上では、統一した案内やエラーメッセージの表示を実現。新バージョンはブラウザの制約や利用環境などに左右されないため、スムーズな買い物体験を提供できる。

    消費者は、購入時に「Amazon Pay」のページ上で個人情報を入力、選択することが可能。セキュリティ面の不安排除、利便性の向上を図ることができるとしている。

    瀧川 正実
    瀧川 正実

    ロングテール品の在庫化で販売機会ロス低減をめざすアスクルのカスケード型発注。Amazonも採用する仕入れの仕組みとは?

    4 years 3ヶ月 ago

    アスクルは2021年10月から、カスケード型発注への切り替えをめざした実証実験を実施している。

    カスケード型発注は、消費者からの注文予測量をベースとしたアスクルからの商品発注量、納品希望日にサプライヤーの納品が困難な場合、当該商品を別のサプライヤーへ自動的に発注(カスケード発注)するプロセスのこと。

    アスクルが採用するカスケード型発注について
    カスケード型発注について

    出荷頻度が低い商品への注文が在庫数量以上だった場合、品切れによる販売機会のロスが発生する。販売機会ロス低減のため、順次対象商品や対象センターを拡大、カスケード型発注の本格運用に向け商品発注プロセスの高度化に取り組む。

    Amazonも複数のサプライヤーへ見積もりを行い、最も安い価格を提示した業者から仕入れ行い、そのサプライヤーの在庫がなくなった場合は、次に安く提示したサプライヤーから商品を買い取る、カスケード型発注を行っているとされる。

    まず2021年10月、OAPC用品の一部から「ASKUL Logi PARK 横浜」での実証実験を開始。翌11月には子会社のアスクルロジストが運営する物流センター「DCM センター」(東京都江東区青海)へと検証範囲を拡大した。

    2022年の本格運用に向けて、課題要件の洗い出しやシステム対応の検討を進めている。対象商品は約500アイテム。

    アスクルは2025年5月期までの中期経営計画で、ロングテール品の在庫化を進めて売上高を拡大することを成長戦略の1つとして位置付ける。

    アスクルのハイブリッド商品戦略
    アスクルのハイブリッド商品戦略(アスクルの中期経営計画からキャプチャ)

    専門商材の占める割合が多く販売数量が多くないロングテール品は、ヘッド商品と比較すると需要変動を起因とした品切れによる販売機会ロスがあり、品切れ解消に向けてさまざまな施策を重ねてきたが十分な改善には至っていなかった。

    カスケード型発注の導入は、販売機会ロスに関する課題を根本的に解決するのが目的。すべく実証実験を開始し、順次検証を進めていく。

    アスクルが取り組むプラットフォーム改革の全体像
    アスクルが取り組むプラットフォーム改革の全体像(アスクルの中期経営計画からキャプチャ)
    石居 岳
    石居 岳

    仕入れ値が急上昇! 値上げか、据え置きか? 前年同月比229%を達成したEC店長の決断とは?

    4 years 3ヶ月 ago
    コロナ禍で需要が急変。経験則が通用しない時代の在庫管理はどうあるべきか。自転車用品専門店「自転車グッズのキアーロ」を運営するテラオの佐々木伸一氏が、Nintの西尾宗哲氏と語り合った。
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    ライフスタイルや消費行動が激しく変化する昨今、仕入れや在庫管理といった経営に直結する判断を、過去実績、経験則だけでは下せなくなってきている。そこで拠り所となるのがデータだ。成功企業はどんなデータをどう活用してきたのだろうか? 仕入れ商品が値上げするなかデータ活用で前年同月比売上229%を達成した自転車用品専門店「自転車グッズのキアーロ」を運営するテラオの佐々木伸一氏が、Nintの西尾宗哲氏と語り合った。

    「自転車グッズのキアーロ」がデータ活用を始めるまで

    「自転車グッズのキアーロ」はその名の通り、自転車用チャイルドシートやカバー、子ども用のヘルメットなど、普段使いの自転車関連用品を扱う専門店。取扱商品の8割程度を型番商品が占めている。

    自転車グッズのキアーロ公式サイト
    自転車グッズのキアーロ https://www.rakuten.ne.jp/gold/dandelion/index.htm

    データ活用のきっかけは、ECモール内の競合店の売上状況、売れ筋商品などさまざまな指標を分析できる「Nint ECommerce」との出会い。「Nint ECommerce」を実際に使う前、「キアーロ」を運営する佐々木氏は、「Nint ECommerce」を単なる競合の売上や価格を調査するだけのツールだと思っていた。

    よそが値段をいくらに設定していてこれくらい売れているから、御社もそれより値段を下げて売ったら売れますよ、という程度のものだろうと思っていた。そんなツールは必要ないと思っていました。(佐々木氏)

    そんな印象が実際に試用してみて変わった。

    たまたま無料トライアルのご案内をいただいて、実際にNintの管理画面に入ってみたんです。そこで「これって競合他社を調査するのは下手な使い方で、市場調査に使ったらすごく有効なんじゃないか?」と思ったんです。(佐々木氏)

    テラオ株式会社 専務取締役 佐々木伸一氏
    テラオ株式会社 専務取締役 佐々木伸一氏
    1972年岩手県生まれ。2004年に前職である岩手の日本酒の酒蔵「あさ開(あさびらき)」で、PCの知識ゼロからEC事業を立ち上げ、楽天ショップオブザイヤーを通算6度受賞する人気ショップに育て上げた。2014年、結婚を機に大阪で自転車グッズの卸売業を営む妻の実家に婿入り。「自転車グッズのキアーロ」でオリジナル商品の手法を活かし、型番商品でも7年間で売上3.4億円増を達成した。

    Nintが提供する「Nint ECommerce」とは

    Nint(ニント)サービス概要 ECモールの市場動向をリサーチできるツールを提供しています。楽天市場、Yahoo!ショッピング、Amazon.jpの主要3大モールの全ページデータをクロール、売上や販売数量など独自のアルゴリズムで集計し、クラウドサービスとしてデータ提供
    Nint(ニント)https://www.nint.jp/

    ECモールの市場動向のリサーチツールとして2014年に日本向けにサービス開始。インターネット上の公開情報を収集し、独自開発の統計技術で分析。売り上げや販売数量の推計値を算出。多くのEC事業者やメーカーなどに提供している。

    コロナ禍で前年実績が通用しなくなった

    「Nint ECommerce」から得られる情報が特に効力を発揮したのはこの2年。コロナ禍において自転車関連商材は追い風を受けた。しかし、問題は仕入れだった。多くの仕入れ担当者は前年実績をベースにその年の仕入れ量を決める。佐々木氏もコロナ以前は同様の方法だった。

    しかし、消費者のライフスタイルや消費動向が大きく変わったことで、前年同月の販売実績がまったく当てにならなくなり、どれくらいが適正在庫なのか見当が付かなくなった

    通常であれば3月、4月が新入学新入園のシーズンですので、うちとしては繁忙期になるんですが、それが去年の緊急事態宣言や外出自粛の影響で、前年の4割減の数字で推移していました。「今年はヤバいかもしれない。リカバーできるんだろうか」と思っていましたが、5月の末くらいに宣言が解除になった途端、今度は遅れてきた既存の需要だけでなく、特需とも言えるような商材の売れ方があったんです。

    やはり皆さん遠出ができず、近所の公園などでお子さんを遊ばせるくらいしか選択肢がないようで、業界的にも子ども用自転車もすごく売れたらしいです。それに付随して、弊社で扱っている子ども用ヘルメット、特に対象年齢が4歳から小学校低学年くらいまでのものが、見たことがないよう売れ方をしたことが非常に特徴的でした。

    ただ、それは一時的な需要だと思ったので在庫を切らさないのと同時に過剰な仕入れにはならないようにしようと思っていたんですが、それもNintを見ることで勘とかではなく、データで確証が得られた。「引き続きよく売れているけど、ダウントレンドに入って来たから仕入れの数は少し絞ってみよう」とか、「1か月分スキップして在庫数を調整してみよう」というように、根拠を持って判断できたことが、すごく大きかったですね。(佐々木氏)

    「Nint ECommerce」で市場をきちんと見ることで、需要が高まっている商品が見えてきた。そこから「こういう商材を開発してみよう」「お客様にこんな提案をしてみよう」というアイデアが湧いてきたという。

    販売価格を上げるべき? 難しい判断を助けたNint

    型番商品を取り扱う上で難しいことの1つは、メーカーによる値上げをいつ、どの程度販売価格に転嫁させるかという問題だ。「キアーロ」の人気商品の1つ、自転車用チャイルドシートは10%以上も仕入れ価格が上昇。佐々木氏はこの値上げを販売価格にどう転嫁するかの決断を迫られた。

    自転車グッズのキアーロ楽天市場店のチャイルドシートの商品ページ
    自転車グッズのキアーロ 楽天市場店のチャイルドシートの商品ページ

    10%以上も仕入れ価格が上昇してしまったから、これはさすがに価格転嫁しなければいけないのではと思ったんです。でも、Nintを見てみたら、うちより安く販売している店がたくさんあるものの、それほど多く売れているとは限らないことがわかったんです。

    それと、価格が1万円を超えると、どうも大きく売上がダウンする傾向があるなということが見て取れたので、当時は9599円で販売して、利益は10%下がるけど、価格は据え置きにしようと決めました。

    その結果、他店が仕入れ値の上昇を受けて値上げした関係で、価格を据え置いた当店に注文が集中したようで、前年同月比229%の売り上げでした。価格を据え置いた分、利益幅が少なくなってしまったんですが、それでも利益ベースで前年同月比172%という数字が出ました。(佐々木氏)

    「キアーロ」が価格を据え置きできた理由は仕入れにもあった。実は「キアーロ」は「Nint ECommerce」の推計を見て、旧仕入れ価格の同商品の在庫が潤沢にあったのだ。

    少なくともこれくらいの数は3か月スパンで出て行くから、値上げ前にちょっと在庫を積んでおこう、といったジャッジができた。結果的には少し値上げすることになったが、値上げするタイミングを間違えなかったことで集中的に売り上げを計上できました。(佐々木氏)。

    他店の低価格に動揺しないでいられるのもNintのおかげ

    商品を価格でソートされることの多いモールにおいて、低価格であることにこだわってしまう場面は多い。しかし、佐々木氏はそう単純な話ではないという。

    「Nint ECommerce」を見ていて、どうしても「値下げをして1番安く売ってやれ」という使い方をする人は多いかもしれませんが、値段を上げても売り上げがそれほど下がらないのであれば、逆に値上げをするべき場合も少なくありません。値上げ/値下げという判断を、単純に販売数や売上金額だけで判断しなくて良かったなと、「Nint ECommerce」を導入してから非常に実感しています。(佐々木氏)

    とはいえ、大規模なセールイベントでは、同じ商品をかなり安く販売する店もある。そんなときは心穏やかではいられない。市場を取られているような感覚になり、追従して値下げしたくなる。しかし、そんなことを繰り返していたら利益は目減りする一方だ。

    確かに同じ商品を1000円以上も安く販売するショップさんもあり、リアルタイムランキングなどを見ているとものすごく売り上げを食われているように見えるんです。それで「これは価格対抗しなければいけないんじゃないか」と思いがちなんですが、「Nint ECommerce」で見ると「なんだ、全然売れてないじゃないか」と実数値でわかる

    「じゃあうちはこのプライスのままで良い」という判断ができることで、間違った値下げに走らなくて済んだっていうのはあります。

    また、それが見えているとわりと心中穏やかでいられますよね。やっぱり自社より安いお店はどうしても気になってしまうので、それが気にするべきものなのかそうじゃないのかっていうことを、正確にデータでジャッジできるのはすごく楽です。(佐々木氏)

    死に筋商品が異例のヒット。「U字ロック」の事例

    SKUが多いショップに付きものなのが、年に数個しか売れない不良在庫、いわゆる「死に筋」商品だ。「キアーロ」の場合は自転車のU字ロックだった。実際にデータを取ってみたところ、2020年は1年間の販売数が38個。2019年にさかのぼると16個しか売れていなかった。

    今年初秋、佐々木氏はWebやテレビで「電動アシスト自転車のバッテリーの盗難が増えている」という話題を何回か目にした。こういう報道が出ると他社で販売している専門商品が動くに違いないと思い、「Nint ECommerce」で確認してみると案の定売れ始めていた

    楽天市場におけるバッテリーロックの販売推移
    楽天市場におけるバッテリーロックの販売推移

    佐々木氏はそこで例のU字ロックを思い出す。

    そういえばあの売れてないU字ロックが、バッテリーロックに丁度良いと思い出しまして、商品ページをバッテリーロックとして作り直したんです。

    「電動アシスト自転車の盗難が最近増えています。自転車の盗難保険と違って、あのバッテリー単体の盗難には保証がないので、買い直しの必要が生じます。買い直すと1つで3万円から4万円の追加コストがかかってしまいます。それならこの鍵を買って、バッテリーをロックしませんか?」というようなアプローチに変えてみました。(佐々木氏)

    自転車グッズのキアーロ楽天市場店のバッテリーロックの商品ページ
    自転車グッズのキアーロ楽天市場店のバッテリーロックの商品ページ

    ねらいは大当たり。特に広告を出稿することもなく、1か月に150個ほど売れるヒット商品に変身した。U字ロックをバッテリーロックに使い方を転換したことは、もう1つのメリットを生んでいた。他社との競合を避けられたことだ。

    この10年くらいで電動アシスト自転車の販売台数が2倍くらい増えているというデータも持っていたので、これはきっと市場のニーズがあるだろうと判断をして、弊社以外の他社さんは同じバッテリーロックを販売しているんです。バッテリーロックはもともとそれほど種類がないので、価格競争になったり、需要が急増したことでどこも長期欠品を出したりしていました。

    ところがうちは、このもともと売れていなかった自転車の鍵をバッテリーロックに改修したので、直接的にはバッティングしない。市場はバッティングしているけど、商材としてはレッドオーシャン化していない状態で販売できたんです。(佐々木氏)

    先に見つけていた市場ニーズに対し、単純に他店と同じ商品を仕入れて参入するのではなく、従来持っていた商品の用途を変えて提案してみようと思い付くことができた。その推論に対してNintで得たデータで裏付けを得て、ある程度確信を持った上で踏み込み、成功した事例だ。

    商品開発の意思決定からリサーチコストの削減まで。Nintの導入効果

    多くの人たちが関わる企業において、Nintはどんな役割を果たしているのだろうか。Nintの西尾氏が「Nint ECommerce」の活用事例を紹介した。

    株式会社Nint 経営戦略室 西尾宗哲氏
    株式会社Nint 経営戦略室 西尾宗哲氏
    2014年アドウェイズ(中国)に入社し、ECデータ事業「Nint EC」の立ち上げに参画。セールスを経て、事業責任者として事業/プロダクト改善に従事。2018年4月、株式会社Nint設立により現職に従事。これまで中小、大手、問わず多くのEC企業とのコネクションを持ち、データを通じたEC実務の課題解決を支援している。現在もNintを通じたデータ活用の提案、EC領域のビジネス課題解決に向けてデータ事業を推進中。

    事例① ナカムラ

    株式会社ナカムラの事例 商品開発の意思決定プロセスにデータ活用

    家具やインテリア商材の製造、販売を行うナカムラは、直販も卸も行っている。ナカムラでは商品開発の意思決定プロセスでデータを活用している。月に何10種類もの商品企画を進めるなか、従来はそれまでの実績やその業界に詳しい社員の意見によって意思決定がなされることが多かった。

    「Nint ECommerce」を導入したことで客観的なデータを使って商品企画を行えるようになり、販売実績が上昇した。また「これはすでに市場があまりない」「ここは競争が激しすぎる」というように、データに基づいて「やること」「やらないこと」を厳選できるようになったことで、生産性の向上が実現した。

    事例② 貝印

    貝印株式会社の事例 リサーチコストの大幅削減以外にもメリットが

    貝印ではデータ活用により、リサーチコストを大幅に削減できた。これまでPOSデータや外部のリサーチ会社に依頼したものをベースにECの傾向をつかんでいたため、時間もコストも大幅にかかっていた。Nintを使うことで過去分も含めてすべてのデータを参照できるようになり、スピーディーなマーケティングを実現できるようになった。

    また、商品開発における部門間でのコミュニケーションが活性化した。データを基準にコミュニケーションができるようになったため、部下から上司への提案が増え、部門間でも「データによるとこんな市場があるんですけどどうですか?」というようなやり取りが増えたという。

    Nintのデータをどう活かすのか

    西尾氏によると「Nint ECommerce」では日本のECにおける63%をカバレッジしており、昨今は「モールには出店していない自社ECのみの企業も商品開発で使っている」という。

    Nint ECデータカバレッジ BtoC EC市場の63%をカバーするデータ(Nint調べ)

    DtoCの商品開発における、具体的な使い方については、①まずユーザーインタビューなどの自社データからユーザーの声、アイデアを見つけていく。②そのアイデアの中から、自社の顧客に対してアンケートなどを実施して事実確認をする。③自社の顧客のニーズがあったものについて、eコマース全体で市場があるかどうかをNintで確認する。④商品や競合の調査を行い、市場機会の特定を経て、商品化の意思決定を行うといった使い方がされているという。

    D2Cの商品開発プロセス ECの市場、競合データを商品開発、販売戦略に活用

    先が読めない今だからこそデータ活用を

    「Nint ECommerce」がローンチした2014年頃、「データ活用」という言葉はまだ一般的ではなかった。特にECではそれまでの実績や仕入れ担当者の勘で運営するケースが大半を占めていた。しかし、昨今は消費者の購買行動も変わり、トレンドが読みづらくなっている。

    これまで売れたカテゴリが売れなくなって、その逆もある。多くの企業が新しいカテゴリに進出したり、プライベートブランドを開発したりといったビジネス上の挑戦が必要な世の中になってきているなかで、それを実行するにはトライアンドエラーだけではなかなかキャッチアップができないが、データというものは非常に便利。ここ数年、ECの業務プロセス、特に開発や販促活動、仕入れといった分野でデータを使って意思決定をするということが根付いてきたと捉えている。

    コロナ禍を経て、去年は前年同月で非常に伸びた事業も、今年はちょっと成長率が穏やかになってきているなと感じている企業も多いかもしれない。自社とマーケットをしっかり比較して、まだ伸ばせるところはないか検討していただきたい。2022年に向けてどういった打ち手があるのか、機会を見つけることに「Nint ECommerce」を使っていただけると思っている。(西尾氏)

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    ネットショップ担当者フォーラム編集部

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