1セット目(二つの解)の作図手順:
①与円C の中心C を通り、2与直線に垂直な線 g, f を引く(4*2)
(「基本作図パターン集」ページの「与えられた点から、与えられた直線へ垂線を引く」を参照のこと)
②その直線と与円との交点を、G/J,H/Iとする(0)
③G, J, H, Iで接線 h, i , j , k を引く(6*4)
(「基本作図パターン集」ページの「円周上の任意の点で、円の接線を引く」を参照のこと)
④その4 直線の交点をK, L, M, Nとする(0)
⑤与二直線の交点をOとする(0)
⑥点O, Lを結び、直線 l (小文字のエル)とする
⑦直線 l と与円との交点をP, Qとする(0)
⑧与二直線 p1, p2 の角二等分線を二つ引き、直線 m, n とする(4*2)
(「基本作図パターン集」ページの「角の二等分線を描く」を参照のこと)
⑨点C, Pを結び、直線 n との交点をS1とする
⑩S1を中心として、半径PS1の円S1を描く、これが目的の一つ目の円
⑪点C, Qを結び、直線 n との交点をS2とする
⑫S2を中心として、半径QS2の円S2を描く、これが目的の2 つ目の円
なお下図では、点S2が遥か右下にあるため表示していない。そのため円S2も省略した。
2 ~4 セット目(二つの解を3セット)の作図手順:
①上記と同様な方法を3 回繰り返して、二つの解円のセットを3セットで合計6 つ描く
②具体的には「1セット目の作図手順」の⑥でLのところをM, N, Kに変え、⑨と⑪で二セットはnをmに変えて、二セットは n の代わりに m にして、⑥⑦⑨~⑫のパターンをあと3回行えばよい(5*3)
解説:
与円C を外接する菱形KLMNを考える。菱形の性質から∠NKL及び∠KLMの二つの角の二等分線の交点が与円の中心になる。よって直線NLは与円の中心点C を通る(直線NLは右図では結んでいないが、下図では結んでいるのに注意)。
また、目的の青円の中心は、Oを通る直線NLに平行な線上にあるはず。それはまた∠WOZの角の二等分線である直線 n のことでもある。そうでないと、二つの与直線に同時に接する円にはならないからだ。
LOと与円との交点がPで、与円の中心Cと結んだPEは与円の半径。PEとその線の交点をS1とし、S1が青円の中心だと仮定してみる。円の半径上に別の円の中心があり、交点がその半径上にあるのは、両円がその交点上で接している場合しか考えられない。繰り返すが、点S1は与直線の角の二等分線上にあるので、与直線の双方ともに接しているので、目的の円でもある。
以上までが、手順⑩の目的の一つの円についての解説になる。折角なので図解はもう一つの円の場合についても以下に掲載しておく。