突然ですが、みなさん! 「ECサイトのリピート率を上げる施策は?」「お客さま1人ひとりに寄り添った施策をするには?」というお悩みはございますか?
もしお悩みでしたら、今回ご紹介する「Lステップ」というツールが助けてくれるかもしれません。
「Lステップ」とは、LINE公式アカウントの機能を拡張したツールで、自社のLINE公式アカウントを追加したユーザーとのコミュニケーションを最適化するために役立ちます。LINEの公式アカウントの標準的な機能だけでは物足りないと感じる方におすすめです。今回は「Lステップ」の詳細と利便性、活用事例を詳しく紹介します。
「Lステップ」の概要と機能一覧
「Lステップ」の概要、料金形態について紹介します。「Lステップ」はLINE公式アカウントを使い、個々のユーザーの関心度やパーソナリティーに最適な配信を可能にするツールです。
たとえば、公式アカウントを登録したばかりのユーザーには初心者向けの商品やサービス、初回限定クーポンを配信し、登録して長い時間が経過したユーザーには新商品のキャンペーンやリピート商品のセールを配信することができます。
通常、顧客1人ひとりに合った施策をすれば運用コストが膨大になってしまいますが、「Lステップ」は自動または半自動で、一度に大量の配信を行うことができるため、お客さまとのコミュニケーションの省力化につながるでしょう。
では、肝心の料金形態はどうなっているのでしょうか? 「Lステップ」公式ブログを参照すると、基本送信プランの料金とプランごとに利用できる機能は以下のようになります。
いずれも初期費用なしで運用を始めることができる
チャット、セグメント配信など、基本的な動作は網羅的に対応
「プロ」プランはスタッフ権限の設置まで対応する
【表中語句の意味】
- シナリオ配信:複数の配信を一貫した構成の中で行うこと。
- キーワード応答:ユーザーからのメッセージに含まれる特定のキーワードに応答して、あらかじめ設定しておいたメッセージを自動返信する機能。
- セグメント配信:ユーザーの年齢や性別といった特性に合わせた情報を配信すること。
以上の表から、どのプランも初期費用はタダで、最もグレードの低いプランでもかなり多くの機能を利用できることがわかります。
自社にとってどのような機能が必要か、月ごとの配信数はどれくらい必要なのかを明確にしてからプランを選択されることをおすすめします!
なぜLステップが注目されているのか?
EC市場の伸びとLINE普及率の高さ
では、なぜ今「Lステップ」が注目されているのでしょうか?
SNSや、「Amazon」「楽天市場」といったECモールの普及により国内のEC市場はここ10年間で急拡大しました。
日本のECサイトだけでも膨大な数が存在する現代では、消費者が自社のページを見つけ、そこから商品やサービスを購入してもらえるだけでも一苦労です。
そこでEC事業者は自社のページにより多くの消費者が流入しやすくなるように、複数のSNSアカウントを運用し、ネット広告で訴求を行っています。
その流入経路の一つとして公式LINEアカウントが位置しているのです。LINEの最大の強みは日本でもっとも多くの人が日常的に利用しているという点です!
普及率が高いうえに、他のSNSと比べ広告の運用費が安く、新規メッセージの開封率が高いLINEは顧客をリピーターへと育成したい事業者に重宝されているのです。
「Lステップ」はLINE版のCRM施策
新規顧客を増やしながら、なるべくその多くの人にリピーターになってもらいたいですよね。そんな時に力を発揮してくれるのがCRMです。
CRMを導入、運用することでお客さまのリピート率向上やLTV(顧客単価)の向上が期待できるのです。「Lステップ」はLINE版のCRM施策として大きな力を発揮することができます!
公式アカウントの標準機能だけでは十分な顧客情報を得ることができないかもしれません。十分な情報(判断材料)がなければ、進行中の施策の効果を評価できず、次にどのような施策を打つべきか分からないという場合もありえます。
ユーザーが自社の商品に関心を向けてくれているのは一日のごくわずかな時間ですから、施策上の問題で機会損失してしまうのは非常にもったいないです!
そうならないためにも「Lステップ」の導入事例を紹介していきます。
5つのLステップ導入事例を紹介
すでに「Lステップ」を導入することで成果を挙げている事業者について5つ紹介します。
(参照元:「Lステップ」公式サイト 導入事例)
事例① 見込み顧客の早期引き上げに成功
キャンプ用品の通販サイト「FUTURE FOX(フューチャーフォックス)」を運営するラソブルーミングは、LINE登録直後のアンケート回答で20%クーポンをプレゼントする訴求を行っています。
「FUTURE FOX」トップページ(画像は「FUTURE FOX」から編集部がキャプチャ)
これにより、LINE登録率アップや見込み客から顧客への早期引き上げに成功しました。ユーザーにもお得感を与えながらアンケート回答をもとにユーザーのパーソナリティーをつかむことを実現しました。
リッチメニューではユーザーからの要望をいつでも受付できる仕組みを自動化することで、ユーザーのペインに応える商品開発を可能にしています。
ユーザーからよくある質問の一覧を設置したことで、個別質問の対応にかかる業務も削減できました。
また、キャンプ初心者に向けた記事や商品紹介ページから購入ページへ誘導する仕組みを構築し、ブランドのヒストリー配信によってファン層を増やすことで継続的な売り上げにコミットしています。
豊富なリッチメニューが幅広いユーザーのニーズを満たしているのです。
事例② 毎日開きたくなるコンテンツを展開
オーダーメイドの生活雑貨を取り扱うECサイトを運営するゼンプロダクツは、LINE登録後のアンケート回答で10%クーポンをプレゼントし早期購入につなげています。
たった30秒のアンケートで割引してもらえるのはお得感がありますよね。
ポイントが貯まる一日一回じゃんけんゲームで、顧客が日常的にトークルームを開きたいと思えるようなコンテンツもあります。リッチメニューの“開催中のキャンペーン”からじゃんけんに参加する仕様になっています。
リッチメニューの“ブランドヒストリー”を通じて会社のコンセプトや理念を届けています。
事例③ LINEを深いコミュニケーションの場として活用
プログラミングスクールを運営するスキルハックスは、登録直後に代表取締役の自己紹介と、有料セミナーのプレゼント特典を配布しています。
こちらの企業は毎日コラムの配信をするというLINEマガジンを行っています。Twitterから流入する仕組みになっており、既に関心度の高い層がLINEに登録しているので、トークルームではより深いコミュニケーションを取ることを重視しています。
自社について深く知ってもらい、オンラインスクールに申し込んでもらえるというステップをシナリオに組むことで、ユーザーのリピートを刺激しています。
コラムにアンケートを組み込み、回答率の低いユーザーにはこれ以降の訴求を減らし、回答率の高いユーザーにだけ送っています。選択的にユーザーにアプローチすることで少ない配信量で、見込み客にリーチすることを可能にしています。
事例④ 密な顧客コミュニケーションと新規獲得に手応え
世界中からワインやスピリッツを輸入し卸売りするKOTO CORPORATION(コートーコーポレーション)は、今まで全国の既存顧客にFAX、DMを用いて情報発信をしていましたが、LINEでの情報発信に切り替えたことでより密なコミュケーションと新規顧客の増加につながりました。
何より目玉のコンテンツは、トークルームで簡単な質問にいくつか答えるだけで最適な商品を提案してくれるAIバーテンダーです。これが業界内で話題となり、今までつながりのなかった顧客層を獲得することができました。
KOTO CORPORATIONが運営する公式通販サイト(画像は公式通販サイトから編集部がキャプチャ)
事例⑤ ブロック率2%以下を実現
ネイルサロンを運営する爪スパサロンは、新規集客から予約管理、顧客情報管理、CRMまで一元管理を行っています。
SNSとLINEのみでリピート率80%、LINEのブロック率は2%以下の高水準を実現しています。来店前の対応コストを削減したことで、ネイルスキルに磨きがかかり対人サービスの向上に役立っています。
友だち登録前、来店前、来店後の各ステップでサロン独自のストロングポイントを活用した配信設計にこだわっています。
たとえば、公式アカウントプロフィールで強みを伝え、友だち登録アンケートでニーズをキャッチする。来店後のフォロー配信で高評価の口コミだけをGoogleに集めています。
外部決済と連携したシステムを構築することで、プリペイド決済を導入し売り上げの確保につながっています。
◇◇◇
みなさん、いかがでしたか?
今回はLINEの拡張機能Lステップについて徹底解説しました。導入事例からわかるように多彩な機能を駆使して、自由な訴求を行えるのが「Lステップ」の強みです。
「既存顧客とのコミュニケーションのクオリティーを高めたい」「新たなファン層を獲得したい」と考える事業者にはぴったりのツールだと思います。
※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム - 通販・ECの業界最新ニュースと実務に役立つ実践的な解説」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:LINEを使ってリピーターを増やすCRM施策とは?マーケティングツール「Lステップ」の活用方法と成功事例を解説 | 「ECタイムズ」ダイジェスト
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